JP2007131570A - 新規なアミノピロリジン誘導体 - Google Patents

新規なアミノピロリジン誘導体 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、新規なアミノピロリジン誘導体またはその塩、ならびにMC4Rアゴニスト作用に基づいた肥満症の予防・治療薬や性機能不全若しくは不妊症の改善剤などとしての有用な薬剤を提供するものである。
【解決手段】下記一般式(I)
Figure 2007131570

〔式中、各記号は明細書の記載と同義である。〕で表されるアミノピロリジン誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物。
【選択図】なし

Description

本発明は新規なアミノピロリジン誘導体に関する。より詳しくは、メラノコルチン−4受容体アゴニスト作用を有するアミノピロリジン誘導体及びその塩、並びにそれら用途に関する。
肥満、耐糖能異常、高脂血症、高血圧症などの代謝異常は、各々の異常は軽度であっても、複数が合併した病態では心筋梗塞・脳梗塞を含むいわゆる動脈硬化性疾患(イベント)が高頻度に発症することが明らかになってきている。つまり、これらの代謝異常は動脈硬化の発症、進展と綿密な関係を持つ危険因子(risk factor)として着目されるようになった。このような危険因子が連携した病態はメタボリック症候群と称され、本症候群の根本的な原因は、諸国におけるストレスと過食、飽食、TVや車の普及による運動量の不足であることが示唆されている。
肥満はイベント発症へのリスクであるのみならず、心身へも有害な影響をもたらす。心理テストによって評価される一般的な精神病理学的レベルは、肥満の人とそうでない人に何ら変りはない。しかし、比較的高い、あるいは中間の社会的経済的集団に属する一部の女性にとっては、肥満と彼女らが有する心理的問題の間に関連性があることが示唆されている。近年の肥満に向けられている強い偏見・差別が、こうした問題の原因ではないかとも考えられている。米国では約30万人が肥満に関連した疾患で死亡した例が報告されるなど、肥満に関する有害事象が報告される一方、先進諸国における肥満者の数は増加の一途をたどる。そのため、摂食を調節する薬剤、特に肥満の予防・治療剤の開発が強く望まれるが、未だ有効な薬剤は開発されていない。米国では、D-fenfluramineやFenfluramineとPhentermineの併用(Fen-Phen療法)が効果的に摂食を抑制でき、過去において一年あたり約1800万人に処方された例があるが、副作用をもとに使用されなくなっている。つまり肥満症に対する摂食調節剤としてそのニーズを十分に充足する薬物療法は未だ開発されていない。
不妊症は様々な原因が考慮されるが、近年のストレスフルな社会が女性や男性の不妊症に関与している可能性が指摘されている。さらにその社会への一層の女性進出と晩婚化などが相まって特に先進諸国では小子化も問題になってきている。
つまり、肥満症、不妊症などの疾患は現代の車社会又はストレス社会がもたらした社会的疾患であると意義づけることができる。
生命科学領域では脂肪細胞から分泌されるレプチンの発見以後、肥満に関連した生体のエネルギー代謝研究が飛躍的な躍進を遂げている。レプチンは摂食を抑制し、基礎代謝を上昇させることのできる究極の抗肥満薬として着目され、それ自体も医薬品として開発が見込まれている。しかし生体の血中レプチン濃度はボディ・マス・インデックス(BMI)に比例して増加しており、肥満症などメタボリック症候群では「レプチン抵抗性」状態に陥っているケースが多く知られている。レプチン抵抗性の原因としては、病態におけるレプチンの脳移行性の障害等が可能性としてあげられている。従ってレプチン抵抗性に陥った状態で末梢からレプチンを投与しても有効であるかどうかは不明である。更にレプチンレセプターはGPCR(G-protein coupled receptor)ではないため、中枢移行性のあるレプチンレセプターに対する低分子リガンドを創製することは困難であることが予想される。
メラノコルチン前駆体のプロオピオメラノコルチンは脳内でレプチンによってその発現が誘導され、レプチンの摂食調節作用はメラノコルチン−4型受容体を介して発揮されていることが報告されている(非特許文献1)。
メラノコルチンはプロオピオメラノコルチンがプロテアーゼによりプロセッシングを受けて産生されるペプチドホルモンで、抗炎症作用、色素形成、ホルモン分泌制御、摂食調節、基礎代謝調節、記憶・学習、性行動、情動行動等多彩な作用を有することが知られている。これらの作用はメラノコルチン受容体を介して発揮される。
メラノコルチン受容体はGPCR(G-protein coupled receptor)の一種で、現在までに5種類のサブタイプ(1型、2型、3型、4型、5型受容体)が存在することが知られている。5種類のサブタイプの中でも4型受容体(melanocortin receptor type-4)(以下「メラノコルチン−4型受容体」もしくは「MC4R」と略すこともある)は中枢に発現しており、メラノコルチンの作用の中では摂食調節、基礎代謝調節、性行動への関与が示唆されているレセプターである。
摂食調節に関わる知見としては生理的メラノコルチンレセプターアゴニストであるα-Melanocyte stimulating hormone (以下「αMSH」と略すこともある)や、4型、3型受容体によく作用する合成環状ペプチドであるメラノタン-II(MT-II)が動物の摂食を抑制できることの報告がある(非特許文献2)。さらにメラノコルチン−4型受容体に選択的なアンタゴニストであるHS014は摂食を亢進させることが報告されている(非特許文献3)。これらの知見からメラノコルチン−4型受容体は動物の摂食行動に密接に関与していることが示唆される。
代謝調節に関わる知見としてはα-MSHがThyrotropin releasing hormoneの遺伝子発現を増加させるという報告(非特許文献4)、MC4Rノックアウトマウスは食餌誘導性熱産生が損なわれているという報告(非特許文献5)がある。
従って、メラノコルチン−4型受容体はエネルギーインプット(摂食調節)のみならず、エネルギーアウトプット(基礎代謝量調節)にも関与することが示唆される。
糖尿病は自覚症状が少ないために比較的軽視されてきた疾患であるが、近年の多くの大規模スタディによってイベント発症への関連が非常に深いことが判明してきている。細小血管障害はヘモグロビンA1cが6.5%を越えた付近から徐々に発症が認められ、8-9%を越えると急激に増加する。さらに心筋梗塞のような大血管障害はさらに軽症(IGT; impaired glucose tolerance)の段階から高頻度で発症することが示唆されている。つまり糖尿病を軽症の段階から積極的に治療し血糖値をコントロールすることはイベントの発症を抑える意味から非常に重要である。メラノコルチンと糖尿病、その治療に関する点では α-MSHが摂食量を低下させない用量で末梢における糖利用の亢進、 肝における糖新生の抑制、インスリン感受性の増強作用等を発揮することが報告されている。(非特許文献6)
性行動に関わる知見としてはMT-IIが中枢を介して雄性動物の勃起を促進すること(非特許文献7)、雌性動物の性行動を誘起すること(非特許文献8)が報告されている。
更にメラノコルチン受容体はこれまで多数の医薬品が結合するGPCRの一種であり、作用物質の低分子化が期待できる。つまり、メラノコルチン受容体作用物質は「レプチン抵抗性」を解除し得るコンセプトを有すると同時に、経口投与可能な低分子化を見込むことができる。
以上のことからメラノコルチン−4型受容体への作用物質は摂食行動や性行動を調節でき、肥満症の予防・治療、糖尿病の治療さらに性機能不全、性交渉不全をはじめとする不妊症など現代社会がもたらした疾患に対する効果を有することが強く期待できる。
一方で、メラノコルチン受容体への作用を示唆するスピロピペリジン誘導体(特許文献1〜3)、および特定のピペリジン誘導体(特許文献4〜9)が開示されている。
PCT国際公開WO99/64002号公報 PCT国際公開WO01/70337号公報 PCT国際公開WO01/91752号公報 PCT国際公開WO00/74679号公報 PCT国際公開WO01/70708号公報 PCT国際公開WO02/15909号公報 PCT国際公開WO03/007949号公報 PCT国際公開WO03/093234号公報 PCT国際公開WO05/047251号公報 Cheung CC et al, Endocrinology 138 p4489-4492 (1997) Michelle M et al, Peptides 22 p129-134.(2001) Kask A et al, BBRC 245, p90-93 (1998) Harris M et al, JCI 107, p111-120 (2001) Butler AA et al, Science 4 p605-611 (2001) Obici S et al, JCI 108, p1079-1085 (2001) Wessells-H et al, Ann.N.Y.Acad.Sci. 994 p90-95 (2003) Pfaus JG et al, PNAS 101 p10201-10204 (2004)
本発明は、メラノコルチン-4受容体(MC4R)作用を有すること、更にはアゴニスト作用を有するような新規なアミノピロリジン誘導体またはその塩、ならびにMC4Rアゴニスト作用に基づいた肥満症の予防・治療薬や性機能不全若しくは不妊症の治療薬などとしての有用な薬剤を提供するものである。
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意研究した結果、特定のアミノピロリジン誘導体またはその塩を初めて合成し、その構造的特徴に基づいて、本発明が優れたMC4Rアゴニスト作用を有していることを見出し、本発明者らは本発明を完成するに至った。
本発明の式(I)で表される化合物は、メラノコルチン−4受容体(MC4R)にアゴニストとして強く作用するものであるので、種々の疾患(例えば肥満症、糖尿病、性機能不全、性交渉不全をはじめとする不妊症)の予防、治療、改善薬として有用である。
本発明は、下記のアミノピロリジン誘導体若しくはその医薬的に許容できる塩、並びにその用途に関する。
・ 下記一般式(I)
Figure 2007131570
{式中、
R1は、水素原子又はC1-C3アルキル基であり、
Lは、-(C=O)-又は-(CR2aR2b)n-であり
〔式中、
nは、0〜3の整数であり、
R2a、R2bは、同一又は異なっていてよく、それぞれ、
水素原子、
C1-C8アルキル基、
アリール基、
アリール-C1-C4アルキル基、
ヒドロキシル基、
ヒドロキシC1-C4アルキル基であることを示す。〕、
R2は、
水素原子、
C1-C8アルキル基、
置換されていて良い-C3-C8シクロアルキル基、
置換されていて良いアリール基、
置換されていて良いヘテロアリール基、
置換されていて良いヘテロサイクル基、
-N(R2c)C(O)R2d
-N(R2c)S(O)mR2d
-N(R2c)(R2d)、
-C(O)OR2c
-C(O) -N(R2c)(R2d)、
-OR2cであり、
〔式中、
mは、0〜2の整数であり、
R2c、R2dは、同一又は異なっていてよく、それぞれ、
水素原子、
C1-C8アルキル基、
アリール基、
アリール-C1-C4アルキル基、
ヒドロキシル基、
ヒドロキシC1-C4アルキル基であり、
上記R2であるシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、ヘテロサイクル基は、R5若しくはオキソ基より任意に選択される1〜4個の置換基で置換されていても良く、更に2以上の該置換基を有している場合には、それらは同一、又は異なっていてよい。〕
R3は、水素原子又はC1-C6アルキル基であり、
R4は、-(CHR4a)p-R4bで示される置換基であり、
〔式中、
pは、0〜2の整数であり、
R4aは、
水素原子、
C1-C8アルキル基、
アリール基、
アリール-C1-C4アルキル基、
C3-C8シクロアルキル基であり、
R4bは、
置換されていて良いアリール基又は置換されていて良いヘテロアリール基であることを示す(R4bにおけるアリール基又はヘテロアリール基は、1〜4個のR6で置換されていて良く、R6が2以上の場合にはそれぞれ同一、又は異なっていて良い。)。〕
R5は、
ハロゲン原子、
シアノ基、
C1-C8アルキル基、
置換されていて良いC3-C8シクロアルキル基
置換されていて良いアリール基
置換されていて良いアリール-C1-C4アルキル基、
置換されていて良いヘテロアリール基
置換されていて良いヘテロサイクル基
-O-R5a
-NH-SO2-R5a
-N(R5a)(R5b)
-NH-C(O)-R5a
-C(O)-OR5a
-C(R5a)(R5b)-N(R5c)(R5d)
-C(O)-R5a
-SO2-N(R5a)(R5b)
-S(O)m-R5a
-CF3
-OCF3であり、
〔式中のR5におけるシクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロサイクル基は、ハロゲン原子、シアノ基又はC1-C8アルキル基によって置換されていて良く、更に該置換基が2以上の場合には、それぞれが同一又は異なっていて良く、
mは、0〜2の整数であり、
R5a、R5b、R5c、R5dは、それぞれ同一又は異なっていて良く、
水素原子、
C1-C8アルキル基
置換されていて良いアリール基、
置換されていて良いアリール-C1-C4アルキル基、
置換されていて良いヘテロアリール基であり、
上記R5a、R5b、R5c、R5dのアリール基、アリールアルキル基、及びヘテロアリール基は、ハロゲン原子、シアノ基又はC1-C8アルキル基によって置換されていて良く、更に該置換基が2以上の場合には、それぞれが同一又は異なっていて良い。〕
R6は、R5と同義であり、
W1は、
C1-C8アルキル基、
C3-C8シクロアルキル基,
アリール基、
ヘテロアリール基、
ヘテロサイクル基、
-C(O)-C1-C8アルキル基
であり、
W2は、
C1-C8アルキル基、
-(CH2)q-C3-C8シクロアルキル基,
-(CH2)q -アリール基、
-(CH2)q -ヘテロアリール基、
-(CH2)q -ヘテロサイクル基、
-(CH2)q -シアノ基、
-(CH2)q -C(O)-ヘテロサイクル基
-(CH2)q -C(O)-N(R7a)(R7b)、
-(CH2)q -C(O)O-R7a
-(CH2)q -N(R7a)-C(O)-R7b
-(CH2)q -N(R7a)-C(O)O-R7b
-(CH2)q -N(R7a)-C(O)- N(R7a)(R7b)、
-(CH2)q -N(R7a)-S(O)- N(R7a)(R7b)、
-(CH2)q -S(O)m-R7a
-(CH2)q -SO2- N(R7a)(R7b)、
-(CH2)q -O-C(O)-R7a
-(CH2)q -O-C(O)O-R7a
-(CH2)q -O-C(O)- N(R7a)(R7b)、
-(CH2)q - N(R7a)(R7b)、
-(CH2)q - N(R7a)S(O)m-R7b
-(CH2)q -C(O)-N(R7a) -(CH2)q- N(R7b)(R7c)、
-(CH2)q -C(O)-N(R7a) -(CH2)q- N(R7b)-S(O)m-(R7c)、
-(CH2)q - N(R7a)- C(O) -(CH2)q - N(R7b)(R7c)
であること〔上記、W1、W2において、
qは、0〜3の整数であり、
mは、0〜2の整数であり、
R7a、R7b、R7c、R7dは、同一又は異なっていて良く、それぞれ、水素原子又はC1-C8のアルキル基を示す。〕を示す。}で表されるアミノピロリジン誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物。
(2)R1が水素原子である前記(1)に記載のアミノピロリジン誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物。
(3)pが1の整数であり、R4aが水素原子である前記(2)に記載のアミノピロリジン誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物。
(4)R4bが置換されていて良いアリール基である前記(3)に記載のアミノピロリジン誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物。
(5)R3が水素原子、又はC1-C3アルキル基である前記(4)に記載のアミノピロリジン誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物。
(6)W1が、C1-C8アルキル基又はC3-C8シクロアルキル基である請求項5に記載のアミノピロリジン誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物。
(7)W2のqが0である請求項6に記載のアミノピロリジン誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物。
(8)W2が-C(O)-ヘテロサイクル基、-C(O)-N(R7a)(R7b)又は-C(O)O-R7aである請求項7に記載のアミノピロリジン誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物。
(9)前記(1)〜(8)のいずれかに記載のアミノピロリジン誘導体若しくはその薬理学的に許容されるその塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を有効成分とする医薬又は医薬組成物。
(10)前記(1)〜(8)のいずれかに記載のアミノピロリジン誘導体若しくはその薬理学的に許容されるその塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を有効成分とする、メラノコルチン−4受容体作用剤。
(11)メラノコルチン−4受容体作用がアゴニスト作用である、前記(1)〜(8)のいずれかに記載のアミノピロリジン誘導体若しくはその薬理学的に許容されるその塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を有効成分とする、メラノコルチン−4受容体作用剤。
(12)前記(1)〜(8)のいずれかに記載のアミノピロリジン誘導体またはその薬理学的に許容出来る塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を有効成分とする、肥満症若しくは摂食亢進症の、予防薬又は治療薬。
(13)前記(1)〜(8)のいずれかに記載のアミノピロリジン誘導体またはその薬理学的に許容出来る塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を有効成分とする、糖尿病の予防薬又は治療薬。
(14)前記(1)〜(8)のいずれかに記載のアミノピロリジン誘導体またはその薬理学的に許容出来る塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を有効成分とする、性機能不全の改善薬。
(15)前記(1)〜(8)のいずれかに記載のアミノピロリジン誘導体またはその薬理学的に許容出来る塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を有効成分とする、不妊症の治療薬。
本発明の一般式(I)の化合物の各置換基を以下に説明する。
本明細書において、「アルキル基」とは、好ましくは炭素数1〜8で直鎖状でも分岐鎖状でもよく、例えばメチル、エチル、ノルマル(以下、n-と記す。)プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第3級(以下、t-と記す。)ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、又はn-オクチル等が挙げられる。
本明細書において、「シクロアルキル基」とは、全てが飽和構造の脂環式炭化水素であり、単環式炭化水素、縮合多環式炭化水素、架橋式炭化水素を含む。炭素数は3〜8が好ましく、シクロアルキル基の例として、シクロヘキシル、シクロへプチル、シクロペンチル、アダマンチル等が挙げられる。
本明細書において、「アリール基」とは、芳香族性を有する環式炭化水素であり、炭素数は6〜10が好ましく、単環式炭化水素又は多環式炭化水素であり、これらはシクロアルキル基、ヘテロサイクル基、ヘテロアリール基と縮合若しくは融合していても良い。アリール基の例として、フェニル基、ナフチル基又はインデニル等のオルト融合した二環式の基で8〜10個の環原子を有し少なくとも一つの環が芳香環であるものが挙げられる。
本明細書において、「ヘテロアリール基」とは、少なくとも1個のヘテロ原子(酸素、硫黄または窒素)と炭素原子を有する芳香族性の環式化合物であり、5〜6員環の単環式化合物、又は他のヘテロサイクル基、ヘテロアリール基、シクロアルキル基若しくはアリール基と、縮合若しくは融合した8〜12員環の縮合式化合物も含む。具体的には、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリニル、オキサゾリニル、ピラニル、チアジニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、オキサジニル、トリアジニル、インドリル、インドリニル、ベンゾイミダソリル、ベンゾオキサゾリル、キノリル、イソキノリル、イソチアゾリルが挙げられる。
本明細書において、「ヘテロサイクル基」とは、少なくとも1個のヘテロ原子(窒素、酸素または硫黄)と炭素原子を有する、完全に飽和構造、若しくは一部に不飽和構造を持つ環式化合物である。本明細書のヘテロサイクル基には、3〜8員環の単環式化合物、又は、他のヘテロサイクル基、ヘテロアリール基、シクロアルキル基、アリール基と縮合、融合もしくは結合した8〜12員環の縮合環式化合物若しくはヘテロ環式スピロ化合物を含む。ヘテロサイクル基上の炭素原子若しくはヘテロ原子は、オキソ基又はチオキソ基により一部置換されていても良い。単式へテロ環の場合には、4〜7員環であることが好ましく、縮合へテロ環の場合には8〜10員環であることが好ましい。具体的には、ピロリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジノ、ピペリジル、ピペラジニル、モルフォリノ、モルフォリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロイソキノリル、1,2,3,4-テテトラヒドロイソキノリル、キヌキリジニル等が挙げられる。
本明細書において、「アリールアルキル基」とは、そのアリール部は「アリール基」と同義であり、そのアルキル部の炭素数1〜4であることが好ましく、そのアルキル部は直鎖状でも分岐鎖状でもよい。例えばベンジル、フェネチル、3-フェニルプロピル、1-ナフチルメチルが挙げられる。
本明細書において、「炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基」の例として、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、又は3-ヒドロキシプロピル等が挙げられる。
本明細書において、「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素が挙げられる。
本明細書において「メラノコルチン−4受容体」と表記した受容体は、Gタンパク共役型受容体(GPCR)であるメラノコルチン受容体の4型のサブタイプである。
本明細書において、「メラノコルチン−4受容体作用」とは、アゴニスト作用又はアンタゴニスト作用、並びに結合活性を示すことをいう。
次に本発明の化合物の製造方法について説明する。
本発明の化合物は、目的とする化合物に適した反応の組合せにより製造することができる。以下に代表的な反応スキームを例示するが、以下に記載の方法のみに限定されるものではない。
本発明の製造法
(製造方法1)
一般式(I)において、R1が水素であり、Lは-(CR2aR2b)n-でかつn=0であり、R2がアルキル基である化合物(3)の製造法を以下に示す。
Figure 2007131570
工程1:化合物(1)で表されるアミンと脱離基を有する化合物(2)からアミン化合物(3)を得る工程である。
通常、この反応は塩基の存在下反応に悪影響を及ぼさない溶媒中、−50〜−200℃(好適には−10〜100℃)で行われる。この場合の塩基とは、例えば炭酸カリウムなどのアルカリ金属塩、ナトリウムメトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ金属、水素化ナトリウムなどの金属水素化物、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンなどのアミン類などが挙げられ、溶媒としてはジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが用いられる。必要に応じて添加剤として、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウムなどを用いても良い。
(製造方法2)
一般式(I)においてR1が水素でありLは、-(CR2aR2b)n-でかつn=0である化合物(5)の製造法を以下に示す。
Figure 2007131570
工程2:化合物(1)で表されるアミンと化合物(4)で表されるケトンまたはアルデヒドを反応させた後に還元して化合物(5)のアミンを得る工程である。
この反応は、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム等の存在下、反応に悪影響を及ぼさないような溶媒中で通常0〜100℃の温度下で行われる。溶媒としてはメタノール、エタノール、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、1,4−ジオキサン等があげられ、必要に応じて、酸性触媒、例えば酢酸、p−トルエンスルホン酸、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体等を用いてもよい。
(製造方法3)
一般式(I)においてR1が水素でありLは、-(CR2aR2b)n-でかつn=0〜3である化合物(3)の製造法を以下に示す。
Figure 2007131570
工程3:化合物(1)で表されるアミンと化合物(6)で表される2−ニトロベンゼンスルホニルクロリドを反応させて化合物(7)で表されるスルホンアミド誘導体を得る工程である。
この反応は、通常、塩基の存在下反応に影響を及ぼさない溶媒中、―50〜100℃、好適には−10〜50℃にて実施することができる。この場合の溶媒は、例えばテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミドなどが用いられ、塩基は、例えば炭酸カリウム、などのアルカリ金属炭酸塩、ナトリウムメトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド、水酸化ナトリウムなどの水酸化アルカリ金属、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、4−ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基類が用いられる。
工程4:化合物(7)と化合物(8)を反応させて化合物(9)を得た後に、脱保護反応を行い化合物(3)のアミンを得る工程である。
通常、化合物(7)と化合物(8)の反応は塩基存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中、−50〜200℃(好適には−10〜100℃)で行われる。この場合の塩基としては、例えば炭酸カリウム、炭酸セシウムなどのアルカリ金属炭酸塩、ナトリウムメトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド、水酸化ナトリウムなどの水酸化アルカリ金属、水素化ナトリウムなどの金属水素化物、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、4−ジメチルアミノピリジン、などの有機塩基類が用いられ、溶媒としては、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、クロロホルム、ジクロロメタン、などのハロゲン化炭化水素類、トルエンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが用いられる。これらの溶媒は、適宜の割合で混合しても良い。ここで得られた化合物(9)にベンゼンチオールなどのチオアルコールを塩基の存在下、通常−10〜100℃で反応させることにより脱保護を行い化合物(3)のアミンを得ることができる。この場合の塩基としては例えば炭酸カリウム、炭酸セシウムなどのアルカリ金属炭酸塩、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、4−ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基類が用いられる。
工程5:化合物(7)と化合物(11)で表されるアルコールから化合物(12)を得た後に、脱保護反応を行い化合物(3)のアミンを得る工程である。
通常、化合物(7)と化合物(11)の反応はホスフィン類およびアゾジカルボン酸誘導体の存在下、通常−50〜150℃で行われる。ホスフィン類としては、例えばトリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンなどが、アゾジカルボン酸誘導体としては、例えば、アゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピル、アゾジカルボニルジピペラジンなどが用いられる。この場合の溶媒は、例えばテトラヒドロフランなどのエーテル類、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、トルエンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが用いられ、これらの溶媒は、適宜の割合で混合しても良い。ここで得られた化合物(12)にベンゼンチオールなどのチオアルコールを塩基の存在下、通常−10〜100℃で反応させることにより脱保護を行い化合物(3)のアミンを得ることができる。この場合の塩基としては例えば炭酸カリウム、炭酸セシウムなどのアルカリ金属炭酸塩、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、4−ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基類が用いられる。
(製造方法4)
一般式(I)において、R1が水素でありLは、-(CR2aR2b)n-でありかつn=0であり、R2がアリールまたはヘテロアリールである化合物(15)の製造法を以下に示す。図中のArは、アリール又はヘテロアリールを示す。
Figure 2007131570
工程6:化合物(1)と化合物(14)を反応させて化合物(15)を得る工程である。化合物(14)における式中のXは脱離基であり、例えばハロゲン、メシレート(OMs)、トシレート(OTs)などである。
通常、金属触媒、金属配位子および塩基の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。金属触媒としては、例えばトリス(ジベンジリデン)パラジウム、酢酸パラジウムなどが挙げられる。金属配位子としては例えば2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)ビフェニルなどが挙げられる。塩基としては、例えば炭酸セシウム、リン酸三カリウム、ナトリウム第3級ブトキシドなどが挙げられる。反応温度は、通常、0℃から溶媒の還流温度にて実施することができる。溶媒としては、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、メタノール、エタノールなどのアルコール類などが用いられる。これらの溶媒は適宜の割合で混合して用いても良い。
(製造方法5)
一般式(I)において、R1が水素であり、Lは-(C=O)-である化合物(17)の製造法を以下に示す。
Figure 2007131570
工程7:化合物(1)で表されるからアミンと化合物(16)で表されるカルボン酸を反応させて化合物(17)で表されるアミド化合物を得る工程である。
通常カルボン酸を活性化する縮合剤の存在下、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などの(これらの溶媒は、適宜の割合で混合してもよい。)反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。縮合剤としては、例えば、シクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(WSC)またはその塩酸塩、2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキシキノリン(EEDQ)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、ジエチルホスホリルシアニド、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリスピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、クロロギ酸イソブチル、塩化ジエチルアセチル、塩化トリメチルアセチルなどが挙げられる。これらの縮合剤を単独で、あるいはN−ヒドロキシスクシンイミド(HONSu)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、3−ヒドロキシ−4−オキソ3,4−ジヒドロ−1,2,3−ベンゾトリアジン(HOOBT)、または4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)などの添加剤を組み合わせて用いられる。縮合剤および添加剤の使用量は、化合物(1)に対し、好ましくは1〜5モル当量である。反応温度は、通常、−30〜80℃、好適には−10〜50℃にて実施することができる。この他にも、カルボン酸(16)を塩化チオニル、塩化オギザリルなどを不活性溶媒中(例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類等)で反応させることにより酸ハライドへと導き、得られた酸ハライドとアミンを塩基存在下(例えば炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、ナトリウムメトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド、水酸化ナトリウムなどの水酸化アルカリ金属、水素化ナトリウムなどの金属水素化物、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、4−ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基類)反応に悪影響を及ぼさない溶媒中(例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類など)で0℃〜120℃で反応させることによりアミド化合物(17)を得ることができる。
(中間体の製造方法1)
製造方法1〜5の出発原料である化合物(1)の製造方法を以下に示す。
Figure 2007131570
(工程中、Qは、tert−ブトキシカルボニル(以下、「Boc」と略す)、ベンジルオキシカルボニル(以下、「Z」と略す)、9H−フルオレン−9−イルメチルオキシカルボニル(以下、「Fmoc」と略す)などの保護基を示す。他の各記号は、前記と同義である。)
工程8:化合物(19)で表されるアミンと化合物(20)で表されるカルボン酸を反応させて化合物(21)で表されるアミド化合物を得る工程である。
通常、工程7と同様の方法を用いることにより得ることができる。
工程9:化合物(21)を脱保護させて化合物(1)で表されるアミン化合物を得る工程である。
通常、保護基がBocの場合は、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類等の反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で、塩化水素又はトリフルオロ酢酸等の酸を用いて−30〜60℃で10分〜24時間で脱保護できる。
(中間体の製造方法2)
中間体の製造方法1の出発原料である化合物(19)においてWがアルキルまたはシクロアルキルであり、かつ、Wが−CONR7aR7bである化合物(19)の製造方法を以下に示す。
Figure 2007131570
(工程中、Pは、Boc、Z、Fmocなどの保護基を示す。他の各記号は、前記と同義である。)
工程10:化合物(22)を酸化させて化合物(23)を得る工程である。
この反応は、例えば、室温にてピリジン三酸化硫黄錯体およびジメチルスルホキシドを使用する方法がある。有用な他の方法としては、例えば、アルカリ性過マンガン酸カリウム溶液を使用する方法;塩化オギサリル、ジメチルスルホキシドおよび3級アミンを使用する方法;無水酢酸およびジメチルスルホキシドを使用する方法;ジクロロ酢酸を触媒として、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(WSC)およびジメチルスルホキシドを使用する方法;ジクロロメタン中、酸化クロミウム(XI)ピリジン錯体を使用する方法;TEMPOフリーラジカルを触媒として臭化ナトリウムの存在下、次亜鉛素酸ナトリウム水溶液を酢酸エチルやトルエン中で使用する方法などがある。
工程11:化合物(23)で表されるカルボン酸と化合物(24)で表されるアミンを反応させて化合物(25)を得る工程である。
通常カルボン酸を活性化する縮合剤の存在下、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などの(これらの溶媒は、適宜の割合で混合してもよい。)反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。縮合剤としては、例えば、シクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(WSC)またはその塩酸塩、2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキシキノリン(EEDQ)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、ジエチルホスホリルシアニド、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリスピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、クロロギ酸イソブチル、塩化ジエチルアセチル、塩化トリメチルアセチルなどが挙げられる。これらの縮合剤を単独で、あるいはN−ヒドロキシスクシンイミド(HONSu)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、3−ヒドロキシ−4−オキソ3,4−ジヒドロ−1,2,3−ベンゾトリアジン(HOOBT)、または4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)などの添加剤を組み合わせて用いられる。縮合剤および添加剤の使用量は、化合物(24)に対し、好ましくは1〜5モル当量である。反応温度は、通常、−30〜80℃、好適には−10〜50℃にて実施することができる。この他にも、カルボン酸(23)を塩化チオニル、塩化オギザリルなどを不活性溶媒中(例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類等)で反応させることにより酸ハライドへと導き、得られた酸ハライドとアミンを塩基存在下(例えば炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、ナトリウムメトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド、水酸化ナトリウムなどの水酸化アルカリ金属、水素化ナトリウムなどの金属水素化物、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、4−ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基類)反応に悪影響を及ぼさない溶媒中(例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類など)で0℃〜120℃で反応させることによりアミド(25)を得ることができる。
工程12:化合物(26)で表されるアミンと化合物(25)で表されるケトンを反応させた後に還元して化合物(27)のアミンを得る工程である。
この反応は、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム等の存在下、反応に悪影響を及ぼさないような溶媒中で通常0〜100℃の温度下で行われる。溶媒としてはメタノール、エタノール、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、1,4−ジオキサン等があげられ、必要に応じて、酸性触媒、例えば酢酸、p−トルエンスルホン酸、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体等を用いてもよい。
工程13:化合物(27)で表されるアミン化合物に保護基(Z基)を導入する工程である
通常、反応に影響を及ぼさない溶媒中で塩基の存在下行われる。この場合の塩基としては、例えば炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、ナトリウムメトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド、水酸化ナトリウムなどの水酸化アルカリ金属、水素化ナトリウムなどの金属水素化物、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、4−ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基類が挙げられ、溶媒としては、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類、N、N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などが用いられる。
工程14:化合物(28)を脱保護させて化合物(29)を得る工程である。
通常、保護基がBocの場合は、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類等の反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で、塩化水素又はトリフルオロ酢酸等の酸を用いて−30〜60℃で10分〜24時間で脱保護できる。
工程15:化合物(29)で表されるアミンと化合物(30)で表されるケトンまたはアルデヒドとを反応させた後に還元させて化合物(31)を得る工程である。
通常、工程12と同様の方法にて行われる。
工程16:化合物(31)のZ基を脱保護させて化合物(19)を得る工程である。
通常、反応に影響を及ぼさない溶媒中でパラジウム等の金属触媒を用いる水素の接触還元法などを用いて得ることができる。
(中間体の製造方法3)
中間体の製造方法1の出発原料である化合物(19)においてWがアルキルまたはシクロアルキルであり、かつ、Wが−CONR7aR7bである化合物(19)の製造方法を以下に示す。
Figure 2007131570
工程17:化合物(22)で表されるカルボン酸をエステル化させて化合物(33)を得る工程である。
通常、公知の方法を用いてカルボン酸からエステル化合物を得る。
工程18:化合物(33)を酸化させて化合物(34)で表されるケトンを得る工程である。
通常、工程10と同様の方法にて得ることが出来る。
工程19:化合物(35)で表されるアミンと化合物(34)で表される化合物を反応させた後に還元して化合物(36)のアミンを得る工程である。通常、工程12と同様の方法にて得ることができる。
工程20:化合物(36)で表されるアミン化合物をZ化する工程である。通常、工程13と同様の方法にて得ることができる。
工程21:化合物(37)を脱保護させて化合物(38)を得る工程である。通常、工程14と同様の方法にて得ることができる。
工程22:化合物(38)で表されるアミンと化合物(39)で表される、ケトンまたはアルデヒドとを反応させた後に還元させて化合物(40)を得る工程である。通常、工程12と同様の方法にて行われる。
工程23:化合物(40)で表されるエステル化合物を加水分解して化合物(41)で表されるカルボン酸を得る工程である。
通常、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸カリウム等を用いてアルカリ条件下で加水分解する。R7aがベンジルの場合は、白金、パラジウム等の存在下反応に影響を及ぼさない溶媒中で水素の接触還元を行うことにより目的物であるカルボン酸を得ることができる。
工程24:化合物(41)で表されるカルボン酸と化合物(42)で表されるアミンを反応させて化合物(43)で表されるアミド化合物を得る工程である。
通常、工程11と同様の方法を用いることにより得ることができる。
以上のようにして得られた一般式(I)の化合物及び各中間体は、抽出、結晶化、再結晶、各種クロマトグラフィーなどの通常の化学操作により単離精製される。
前記、一般式(I)の化合物の塩としては、酸付加塩又は塩基付加塩を用いることができるが、生理的に許容されるものであれば塩の種類は特に限定されることはない。
一般式(I)の化合物の塩、またはこれらの水和物若しくは溶媒和物は、一般式(I)のピペリジン誘導体から公知の方法により製造することができる。
一般式(I)の化合物、又はその塩が光学活性体を含んでいる場合には、通常の光学分割手段により個々の光学異性体に分離することができる。あるいは、光学的に純粋な出発原料若しくは立体配置が既知の化合物を用いて、一般式(I)の化合物、又はその塩の光学活性体を合成しても良い。
本発明の式(I)の化合物又はその塩の1種又は2種以上をそのまま患者に投与してもよいが、好ましくは、有効成分と薬理学的及び製剤学的に許容しうる添加物を加え、当業者に周知な形態の製剤として提供されうる。
本発明の化合物は、通常用いられる適当な希釈剤や他の添加剤とともに適当な投与形態(粉末剤、注射剤、錠剤、カプセル剤又は局所外用剤など)に調整した後、その投与形態応じた適当な投与方法(例えば静脈内投与、経口投与、経皮投与又は局所投与など)によって、ヒト又は動物に投与する事ができる。
薬理学的及び製剤学的に許容しうる添加物としては、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤、色素、希釈剤、基剤、及び等張化剤等を用いることが出来る。
経口投与に適する製剤の例としては、錠剤、カプセル剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、液剤、又はシロップ剤等を挙げることができ、非経口投与に適する製剤としては、注射剤、点滴剤、又は坐剤等を挙げることが出来る。
経口投与に適する製剤には、添加物として、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤又は基剤等を用いることが出来る。また、本発明の化合物を治療の対象となる患者に対して投与する場合、対象疾患の治療のために適切な他剤と本発明の化合物とを併用してもよい。
本発明の医薬の投与経路は特に限定されず、経口的又は非経口的に投与することができる。投与量は年齢、体重、一般的健康状態、性別、食事、投与時間、投与方法、排泄速度、薬物の組合せ、患者のその時に治療を行っている病状の程度に応じ、それらあるいはその他の要因を考慮して決められる。本発明化合物、その光学異性体またはその医薬上許容しうる塩は、低毒性で安全に使用することができ、その1日の投与量は、患者の状態や体重、化合物の種類、投与経路などによって異なるが、たとえば非経口的には皮下、静脈内、筋肉内または直腸内に、約0.01〜50mg/人/日、好ましくは0.01〜20mg/人/日投与され、また経口的には約0.01〜150mg/人/日、好ましくは0.1〜100mg/人/日投与されることが望ましい。
以下、本発明の実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されることはない。
以下の参考例、実施例中の「室温」は0〜30℃を示す。また、混合溶媒を用いる場合の溶媒比は、容積比を示す。
赤外吸収スペクトルは、フーリエ変換型赤外分光光度計を用い、拡散反射法で測定した。
マススペクトルにはLC−MS(液体クロマトグラフ質量分析計)を用いて測定し、カラムには、Chromolith SpeedROD RP−18e (4.6×50mm)(メルク社製)を用いた。測定条件として、溶媒にはA液(0.05%トリフルオロ酢酸/水)とB液(0.05%トリフルオロ酢酸/アセトニトリル)の混合溶媒を用い、A液:B液=95:5からA液:B液=0:100になるように2分間でグラジエント溶出を行った。MSの測定モードにはESI(エレクトロスプレーイオン化)法を用いて測定した。
NMR(核磁気共鳴スペクトル)は特に明記しない限り300MHzで測定を行なった。H―NMRのケミカルシフトは、内部標準としてテトラメチルシラン(TMS)を用い、相対的なデルタ(δ)値をppmで表した。カップリング定数は自明な多重度をヘルツ(Hz)で示しsが単一線、dが二重線、tが三重線、qが四重線、mが多重線、brが巾広い吸収ピークを意味する。
なお本文中で用いられているその他の略号は下記の意味を示す。
CDCl3: 重水素化クロロホルム
DMSO−d6: 重水素化ジメチルスルホキシド
THF : テトラヒドロフラン
DMF : N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO : ジメチルスルホキシド
WSC : 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩
HOBt : 1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール
IR : 赤外吸収スペクトル
Me : メチル
Et : エチル
Boc : tert−ブトキシカルボニル
Ts : p−トルエンスルホニル
Ac : アセチル
1H−NMR: プロトン核磁気共鳴スペクトル
Rt : 保持時間(Retention Time)。
参考例1
N−tert−ブトキシカルボニル−4−オキソ−L−プロリンメチルエステル
N−tert−ブトキシカルボニル−4−オキソ−L−プロリン(10.0g)のDMF溶液(100ml)に氷冷下で炭酸水素ナトリウム(7.33g)とヨウ化メチル(13.6ml)を加えて室温で5時間攪拌した。反応液をトルエン(150ml)で3回共沸し、残渣に水(500ml)を加え、酢酸エチル(400ml+300ml)で抽出した。抽出液を水(300ml×2)と飽和食塩水(300ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=5:2)で精製することにより表題化合物(8.3g)を得た。
1H-NMR (CDCl3) : δ1.47 (9H, s), 2.55-2.62 (1H, m), 2.91-2.97 (1H, m), 3.76 (3H, s), 3.89-3.90 (2H, m), 4.70-4.83 (1H, m).
参考例2
(4S)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−(N−ベンジルオキシカルボニル−N−メチルアミノ)−L−プロリンメチルエステル
参考例1の表題化合物(3.00g)のクロロホルム溶液(80ml)に氷冷下でメチルアミン塩酸塩(1.00g)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(5.23g)を加えて室温で24時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150ml)を加え抽出し、さらに水層を塩化メチレン(150ml×2)で抽出した。有機層を合わせて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml)と飽和食塩水(100ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=200:3→100:3)で精製し、油状物質(2.38g)を得た。得られた油状物質(2.38g)の塩化メチレン溶液(50ml)に氷冷下でトリエチルアミン(1.54ml)とクロロギ酸ベンジル(1.45ml)を加えて室温で16時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml)を加え抽出後、水層をさらに塩化メチレン(100ml×2)で抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水(50ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=2:1)で精製することにより表題化合物(3.04g)を得た。
1H-NMR (CDCl3) : δ1.41-1.45 (9H, m), 1.93-2.04 (1H, m), 2.37-2.46 (1H, m), 2.85 (3H, s), 3.32-3.38 (1H, m), 3.71-3.74 (1H, m), 3.73 (3H, s), 4.18-4.27 (1H, s), 5.14 (2H, s), 7.30-7.40 (5H, m).
参考例3
(4S)−4−(N−ベンジルオキシカルボニル−N−メチルアミノ)−1−シクロヘキシル−L−プロリンメチルエステル
参考例2の表題化合物(3.04g)をメタノール(40ml)に溶解し、4mol/L塩酸−酢酸エチル溶液(40ml)を加えて室温で3時間攪拌し、反応液を減圧濃縮して残渣を得た。得られた固体にクロロホルム(80ml)を加え、氷冷下でシクロヘキサノン(1.13ml)とトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(3.29g)を加えて、室温で17時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150ml)を加え分液し、水層をさらに塩化メチレン(100ml×2)で抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水(100ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=4:1→2:1)で精製し、表題化合物(2.57g)を得た。
1H-NMR (CDCl3) : δ1.16-27(6H, m), 1.52-1.60 (1H, m), 1.72-1.89 (6H, m), 2.40 (2H, m), 2.85-2.87 (1H, m), 2.96 (3H, s), 2.99-3.01 (1H, m), 3.49-3.54 (1H, m), 3.71 (3H, s), 5.12 (2H, s), 7.28-7.39 (5H, m).
参考例4
(4S)−4−[N−(N−tert−ブトキシカルボニル−4−クロロ−フェニルアラニル)−N−メチルアミノ]−1−シクロヘキシル−L−プロリンメチルエステル
参考例3の表題化合物(400mg)のエタノール溶液(15ml)に触媒量の含水(50%)10%パラジウム−炭素を加え、水素ガス気流下、室温で2時間攪拌した。用いた触媒をセライトを用いて除去し、ろ液を減圧濃縮した。残渣をDMF(10ml)に溶解し、N−tert−ブトキシカルボニル−D−4−クロロフェニルアラニン(480mg)、N−メチルモルホリン(0.17ml)、HOBt(265mg)、WSC(330mg)を加えて室温で16時間攪拌した。反応液に塩化メチレン(50ml)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)を加え分液し、水層をさらに塩化メチレン(50ml+30ml)で抽出した。有機層を合わせて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)、飽和食塩水(50ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=3:1)を用いて精製し、表題化合物(287mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) : δ1.11-1.41 (6H, m), 1.42 (9H, m), 1.71-1.79 (6H, m), 2.34-2.38 (2H, m), 2.82-2.96 (6H, m), 3.42 (1H, m), 3.68-3.71 (3H, m), 5.09-5.10 (1H, m), 5.36-5.40 (1H, m), 7.09-7.14 (2H, m), 7.21-7.28 (2H, m).
参考例5
N−tert−ブトキシカルボニル−4−オキソ−L−プロリン−tert−ブチルアミド
N−tert−ブトキシカルボニル−4−オキソ―L−プロリン(10.0g)をDMF(150ml)に溶解し、氷冷下でtert−ブチルアミン(5.04ml)、HOBt(8.01g)、WSC(10.03g)を加えて室温で8時間攪拌した。反応液に水(500ml)を加え酢酸エチル(300ml+250ml)で抽出した。有機層を水(300ml×2)、飽和食塩水(300ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣に酢酸エチル(20ml)とヘプタン(500ml)を加え懸濁液として攪拌した。固体をろ取し、真空乾燥させて表題化合物(13.1g)を得た。
1H-NMR (CDCl3) : δ1.34 (9H, s), 1.50 (9H, s), 2.66 (1H, br), 2.89-2.96 (2H, br), 3.70-3.92 (2H, m), 4.61 (1H, br).
参考例6
(4S)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−(N−ベンジルオキシカルボニル−N−メチルアミノ)−L−プロリン−tert−ブチルアミド
参考例5の表題化合物(6.55g)とメチルアミン塩酸塩(1.87g)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(9.76g)を用いてアミン化合物へ導き、得られた化合物とトリエチルアミン(4.82ml)、クロロギ酸ベンジル(4.28ml)から表題化合物(6.98g)を得た。なお操作は参考例2と同様の方法を用いた。
1H-NMR (CDCl3) : δ1.34 (9H, s), 1.46 (9H, s), 1.79-2.60 (2H, br), 2.89 (3H, s), 3.12-3.18 (1H, m), 3.81 (1H, br), 4.08-4.16 (1H, m), 5.14 (2H, s), 7.29-7.42(5H, m).
参考例7
(4S)−4−(N−ベンジルオキシカルボニル−N−メチルアミノ)−1−シクロヘキシル−L−プロリン−tert−ブチルアミド
参考例6の表題化合物(6.98g)の酢酸エチル溶液(25ml)にメタノール(15ml)、4mol/L塩酸―酢酸エチル溶液(40ml)を加えて室温で21時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、油状物質を得た。得られた油状物質の一部(2.39g)にクロロホルム(80ml)を加え、氷冷下でシクロヘキサノン(1.04ml)とトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(3.04g)を加えて室温で5時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200ml)を加え抽出し、水層をさらに塩化メチレン(150ml+100ml)で抽出した。有機層を合わせて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml)と飽和食塩水(100ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=3:1)で精製し、表題化合物(1.39g)を得た。
1H-NMR (CDCl3) : δ1.11-1.28 (6H), 1.34 (9H, s), 1.60-1.64 (1H, m), 1.71-1.81 (5H, m), 2.22-2.34 (1H, m), 2.46-2.51 (1H, m), 2.88 (3H, s), 2.90-2.92 (1H, m), 3.23-3.39 (1H, m), 4.63 (1H, br), 5.12 (2H, s), 7.28-7.39 (5H, m).
参考例8
(4S)−4−[N−(N−tert−ブトキシカルボニル−4−クロロ−D−フェニルアラニル)−N−メチルアミノ]−1−シクロヘキシル−L−プロリン−tert−ブチルアミド
参考例7の表題化合物(1.38g)と触媒量の含水(50%)10%パラジウム−炭素を用い、参考例4と同様の手法で脱保護を行い、得られた化合物とN−tert−ブトキシカルボニル−D−4−クロロフェニルアラニン(1.50g)、N−メチルモルホリン(1.43ml)、HOBt(0.82g)、WSC(1.02g)を用いて参考例4と同様の手法で表題化合物(1.08g)を得た。
1H-NMR (CDCl3) : δ1.11-1.37 (4H, m), 1.33 (9H, m), 1.40 (9H, m), 1.62-1.76 (5H, m), 2.58-2.67 (2H, m), 2.79-2.97 (4H, m), 3.27 (1H, m), 4.75-5.01 (1H, m), 5.37-5.40 (1H, m), 7.05-7.14 (2H, m), 7.22-7.29 (2H, m).
参考例9
(4S)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−(N−ベンジルオキシカルボニル−N−エチルアミノ)−L−プロリンメチルエステル
参考例1の表題化合物(1.20g)にクロロホルム(20ml)を加え、氷冷下エチルアミン塩酸塩(525mg)とトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(2.10g)を加えて室温で19時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml)を加え抽出し、さらに水層を塩化メチレン(100ml+80ml)で抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=100:1→100:3)で精製し油状物質(629mg)を得た。得られた油状物質(629mg)にピリジン(10ml)を加え、氷冷下でクロロギ酸ベンジル(0.40ml)を加えて室温で23時間攪拌した。反応液に水(50ml)を加え、酢酸エチル(70ml)で抽出し、有機層を水(50ml×3)と飽和食塩水(50ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=5:2)で精製し、表題化合物(553mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) : δ1.11-1.15 (3H, m), 1.40-1.45 (9H, m), 1.92-2.04 (1H, m), 2.42-2.46 (1H, m), 3.22-3.38 (3H, m), 3.74 (3H, s), 3.75-3.81 (1H, m), 4.20-4.22 (1H, m), 4.63 (1H, br), 5.15 (2H, s), 7.28-7.35 (5H, m).
参考例10
(4S)−4−(N−ベンジルオキシカルボニル−N−エチルアミノ)−1−シクロヘキシル−L−プロリンメチルエステル
参考例9の表題化合物(553mg)と4mol/L塩酸−酢酸エチル溶液(3ml)を用いて参考例7と同様の手法で脱保護を行い、得られた化合物とシクロヘキサノン(0.20ml)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(580mg)を用いて、参考例7と同様の手法で表題化合物(480mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) : δ1.13-1.27 (8H, m), 1.54-1.60 (1H, m), 1.71-1.89 (5H, m), 2.40-2.42 (2H, m), 2.90-2.99 (2H, m), 3.40-3.42 (2H, m), 3.52-3.57 (1H, m), 3.71 (3H, s), 4.75 (1H, br), 5.13 (2H, s), 7.27-7.36 (5H, m).
参考例11
(4S)−4−[N−(N−tert−ブトキシカルボニル−4−クロロ−フェニルアラニル)−N−エチルアミノ]−1−シクロヘキシル−L−プロリンメチルエステル
参考例10の表題化合物(480mg)と触媒量の含水(50%)10%パラジウム−炭素を用いて参考例4と同様の手法で脱保護を行い、得られた化合物とN−tert−ブトキシカルボニル−D−4−クロロフェニルアラニン(0.35g)、HOBt(0.2g)、WSC(0.2g)を用いて参考例4と同様の手法で表題化合物(153mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) : δ1.06-1.26 (9H, m), 1.40-1.43 (9H, m), 1.71-1.76 (4H, m), 2.22-2.57 (2H, m), 2.91-2.97 (4H, m), 3.46-3.48 (2H, m), 3.68-3.71 (2H, m), 4.11-4.13 (1H, m), 4.81-4.95 (2H, m), 5.24-5.38 (1H, m), 7.10-7.14 (2H, m), 7.20-7.28 (2H, m).
参考例12
(4S)−N−tert−ブトキシカルボニル−4−(N−ベンジルオキシカルボニル−N−メチルアミノ)−L−プロリンメチルアミド
N−tert−ブトキシカルボニル−4−オキソ−L−プロリン(10.0g)とメチルアミン−メタノール溶液(4.74ml)、HOBt(10.0g)、WSC(12.5g)を用いて参考例5と同様の手法でアミド化合物(8.07g)を得た。得られたアミド化合物(8.07g)をメチルアミン塩酸塩(3.15g)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(14.1g)を用いて参考例2と同様の手法でアミン化合物を合成した。さらに得られたアミン化合物とトリエチルアミン(6.5ml)、クロロギ酸ベンジル(5.7ml)を用いて参考例2と同様の手法を用いて表題化合物(1.68g)を得た。
1H-NMR (CDCl3) : δ1.43 (9H, s), 2.30 (2H, br), 2.62-2.70(3H, m), 2.71 (3H, m), 3.20 (1H, br), 3.75-3.81 (1H, m), 4.13-4.18 (1H, m), 4.71 (1H, br), 5.11 (2H, s), 7.28-7.58 (5H, m).
参考例1〜12の化合物を以下に示す。
Figure 2007131570
参考例13
(4S)−4−(N−ベンジルオキシカルボニル−N−メチルアミノ)−1−シクロヘキシル−L−プロリンメチルアミド
参考例12の表題化合物(1.68g)を酢酸エチル(20ml)に溶解し、4mol/L塩酸−酢酸エチル溶液(20ml)を加えて室温で14時間攪拌した。析出物をろ取してから真空乾燥し、固体(1.28g)を得た。得られた固体の一部(600mg)にクロロホルム(20ml)を加え、シクロヘキサノン(0.23ml)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(780mg)を加えて室温で21時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)を加え抽出し、水層をさらに塩化メチレン(100ml+30ml)で抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=100:1)で精製し、表題化合物(801mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) : δ1.10-1.24 (6H, m), 1.60-1.85 (6H, m), 2.20-2.40 (1H, m), 2.45-2.50 (1H, m), 2.80-2.90 (8H, m), 3.39-3.42 (1H, m), 4.61 (1H, m), 5.12 (2H, s), 7.23-7.41 (5H, m).
参考例14
(4S)−4−[(N−tert−ブトキシカルボニル−4−クロロ−D−フェニルアラニル)−N−メチルアミノ]−1−シクロヘキシル−L−プロリンメチルアミド
参考例13の表題化合物(683mg)と触媒量の含水(50%)10%パラジウム−炭素を用いて参考例4と同様の手法で脱保護を行った。得られたアミン化合物とN−tert−ブトキシカルボニル−D−4−クロロフェニルアラニン(0.83g)、N−メチルモルホリン(0.22ml)、HOBt(0.43g)、WSC(0.43g)を用いて参考例4と同様の手法で表題化合物(621mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) : δ1.10-1.20 (6H, m), 1.41 (9H, s), 1.58-1.75 (6H, m), 2.34-2.40 (2H, m), 2.77-2.92 (5H, m), 3.37-3.40 (1H, m), 4.74-4.96 (1H, m), 5.42-5.45 (1H, m), 7.08-7.14 (2H, m), 7.21-7.33 (2H, m).
参考例15
(4S)−1−アセチル−4−(N−ベンジルオキシカルボニル−N−メチルアミノ)−L−プロリン−tert−ブチルアミド
参考例6の表題化合物(34.02g)の酢酸エチル溶液(350ml)に氷冷下で4mol/L塩酸−酢酸エチル溶液(50ml)を加えて室温で8時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、残渣にヘプタン(600ml)加え懸濁液として攪拌した。析出物をろ取して真空乾燥させ、固体(26.58g)を得た。得られた固体の一部(1.00g)に塩化メチレン(15ml)を加え、氷冷下でトリエチルアミン(0.60ml)、塩化アセチル(0.20ml)を加えて室温で23時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)を加え、塩化メチレン(50ml+30ml)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(50ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=200:3)で精製し、表題化合物(1.04g)を得た。
1H-NMR (CDCl3) : δ1.33 (9H, s), 2.07 (3H, s), 2.47-2.54 (1H, m), 2.93 (3H, s), 3.32-3.39 (1H, m), 3.67-3.70 (1H, m), 4.34-4.40 (1H, m), 5.15 (2H, s), 6.68 (1H, br), 7.30-7.42 (5H, m).
参考例16
(4S)−1−アセチル−4−[N−(N−tert−ブトキシカルボニル−4−クロロ−D−フェニルアラニル)−N−メチルアミノ]−L−プロリン−tert−ブチルエステル
参考例15の表題化合物(1.01g)と触媒量の含水(50%)10%パラジウム−炭素を用いて参考例4と同様の手法でアミン化合物を合成した。得られたアミン化合物とN−tert−ブトキシカルボニル−D−4−クロロフェニルアラニン(1.00g)、HOBt(640mg)、WSC(640mg)を用いて参考例4と同様の手法で表題化合物(1.06g)を得た。
1H-NMR (CDCl3) : δ1.26-1.43 (18H, m), 1.93-2.33 (5H, m), 2.80-2.98 (6H, m), 4.27-4.42 (1H, m), 4.78-4.81 (1H, m), 5.10 (1H, m), 5.34-5.45 (1H, m), 7.10-7.16 (2H, m), 7.24-7.29 (2H, m).
参考例17
(4S)−4−(N−ベンジルオキシカルボニル−N−メチルアミノ)−1−イソブチル−L−プロリン−tert−ブチルアミド
参考例6の表題化合物(34.0g)の酢酸エチル溶液(350ml)に4mol/L塩酸―酢酸エチル溶液(50ml)を加えて室温で8時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣にヘプタン(600ml)を加え析出物をろ取して真空乾燥させ、固体(26.58g)を得た。固体の一部(1.0g)にクロロホルム(30ml)を加え、氷冷下イソブチルアルデヒド(0.50、l)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(1.15g)を加えて室温で16時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml)を加え、塩化メチレン(100ml+50ml)で抽出した。抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml)、飽和食塩水(100ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=2:1→1:1)で精製し、表題化合物(1.08g)を得た。
1H-NMR (CDCl3) : δ0.87-0.89 (3H, m), 0.98-1.0 (3H, m), 1.35 (9H, s), 1.68-1.73 (2H, m), 2.04-2.11 (1H, m), 2.21-2.29 (1H, m), .255-2.60 (1H, m), 2.79-2.83 (1H, m), 2.93 (3H, s), 3.05-3.06 (1H, m), 5.12 (2H, s), 7.28-7.41 (5H, m).
参考例18
(4S)−4−[N−(N−tert−ブトキシカルボニル−4−クロロ−D−フェニルアラニル)N−メチルアミノ]−1−イソブチル−L−プロリン−tert−ブチルアミド
参考例17の表題化合物(1.05g)と触媒量の含水(50%)10%パラジウム−炭素を用いて参考例4と同様の手法でアミン化合物を合成した。得られたアミン化合物とN−tert−ブトキシカルボニル−D−4−クロロフェニルアラニン(0.97g)、HOBt(0.62g)、WSC(0.62g)を用いて参考例4と同様の手法を用いて表題化合物(974mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) : δ0.85-0.97 (3H, m), 0.89-0.95 (3H, m), 1.26-1.34 (9H, m), 1.42 (9H, s), 1.49-2.47 (8H, m), 2.66-2.96 (6H, m), 4.73-4.76 (1H, m), 5.20-5.37 (1H, m), 6.76-6.79 (1H, m), 7.09-7.15 (2H, m), 7.22-7.27 (2H, m)。
参考例19
(4S)−4−(N−ベンジルオキシカルボニル−N−メチルアミノ)−1−イソブチル−L−プロリンメチルアミド
参考例12の表題化合物(1.68g)を酢酸エチル(20ml)に溶解し、4mol/L塩酸−酢酸エチル溶液(20ml)を加えて室温で14時間攪拌した。析出物をろ取して真空乾燥し、固体(1.28g)を得た。得られた固体の一部(670mg)にクロロホルム(20ml)を加え、氷冷下でイソブチルアルデヒド(0.25ml)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(870mg)を加えて室温で19時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)を加え分液抽出し、さらに水層を塩化メチレン(100ml+50ml)で抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=1:1→1:2)で精製し、表題化合物(700mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) : δ0.86-0.89 (3H, m), 0.96-0.99 (3H, m), 1.67-1.75 (2H, m), 2.12-2.24 (2H, m), 2.40-2.62 (2H, m), 2.83-2.85 (3H, m), 2.91 (3H, s), 2.92-3.12 (2H, m), 5.12 (2H, s), 6.95-6.96 (1H, m), 7.29-7.39 (5H, m)。
参考例20
(4S)−4−[(N−tert−ブトキシカルボニル−4−クロロ−D−フェニルアラニル)−N−メチルアミノ]−1−イソブチル−L−プロリンメチルアミド
参考例19の表題化合物(700mg)と触媒量の含水(50%)10%パラジウム−炭素を用いて参考例4と同様の手法でアミン化合物を合成した。得られたアミン化合物とN−tert−ブトキシカルボニル−D−4−クロロフェニルアラニン(0.73g)、HOBt(0.47g)、WSC(0.47g)を用いて参考例4と同様の手法で表題化合物(695mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) : δ0.85-0.88 (3H, m), 0.92-0.95 (3H, m), 1.42 (9H, s), 1.51-2.67 (8H, m), 2.81-3.12 (8H, m), 4.73-4.86 (1H, m), 5.19-5.22 (1H, m), 5.34-5.40 (1H, m), 6.79-6.81 (1H, m), 7.08-7.13 (2H, m), 7.22-7.35 (2H, m)。
参考例21
(4R)−1−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステル
(4R)−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステル(6.65g)、シクロヘキサノン(4.52mL)およびトリエチルアミン(5.0mL)のクロロホルム(65mL)溶液に室温下、酢酸(2.1mL)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(14.54g)を加え、28時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)を加え、クロロホルム(200mL+100mL)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(130mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=20:1)で精製して表題化合物(7.64g)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ1.05-1.29 (5H, m), 1.53-1.92 (5H, m), 2.00-2.23 (2H, m), 2.48 (1H, m), 2.72 (1H, m), 3.34 (1H, m), 3.70 (3H, s), 3.79 (1H, m), 4.47 (1H, m)。
参考例22
(4S)−4−アジド−1−シクロヘキシル−L−プロリンメチルエステル
参考例21の表題化合物(7.63g)およびトリエチルアミン(5.2mL)の塩化メチレン(150mL)溶液に氷冷下、塩化メタンスルホニル(2.7mL)を滴下し、1時間攪拌した。反応液に氷水(150mL)を加え、塩化メチレン(50mL×2)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、黄色油状物(10.52g)を得た。これをDMF(100mL)に溶解し、アジ化ナトリウム(2.40g)を加え、80℃で6時間攪拌した後、減圧濃縮し、残渣に水(150mL)を加え、酢酸エチル(150mL+250mL)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=3:1)で精製して表題化合物(6.81g)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ1.05-1.35 (5H, m), 1.54-1.90 (5H, m), 2.05 (1H, m), 2.45 (2H, m), 2.89 (1H, m), 3.15 (1H, m), 3.56 (1H, m), 3.75 (3H, s), 4.03 (1H, m)。
参考例23
(4S)−4−アミノ−1−シクロヘキシル−L−プロリンメチルエステル・2塩酸塩
参考例22の表題化合物(6.79g)のエタノール(7mL)溶液に窒素雰囲気にて5%パラジウム−炭素(3.00g)を氷冷下で加え、水素置換後、反応液を室温で3日間攪拌した。窒素置換後、パラジウム触媒をセライトろ過にて除き、ろ液を減圧濃縮して無色透明油状物(6.03g)を得た。これを酢酸エチル(60mL)に溶解し、氷冷下4mol/L塩酸−酢酸エチル(18mL)を加えた。懸濁液を1時間攪拌した後、析出物をろ取し、真空下で乾燥させて表題化合物(7.91g)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ1.05-1.65 (6H, m), 1.72-2.08 (4H, m), 2.24 (1H, m), 2.81 (2H, m), 3.3-4.1 (6H, m), 4.67 (1H, m), 8.76 (3H, brs), 11.2 (1H, brs)。
参考例24
(3R)−3−({[(1R)−1−(4−クロロベンジル)−2−メトキシ−2−オキソエチル]アミノ}カルボニル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボン酸−tert−ブチルエステル
4−クロロ−D−フェニルアラニンメチルエステル(9.30g)およびN−tert−ブトキシカルボニル−D−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンカルボン酸(11.4g)の塩化メチレン(80mL)溶液に氷冷下、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(30mg)およびWSC(8.29g)を加え、室温下15時間攪拌した。反応液に水(80mL)を加え、クロロホルム(80mL+60mL×2)で抽出した。有機層を飽和食塩水(80mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=1:1)で精製して表題化合物(19.35g)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ1.24,1.29 (9H, 2s), 2.71-3.09 (3H, m), 3.30 (1H, m), 3.67 (3H, s), 4.20-4.93 (4H, m), 6.24-6.70 (3H, m), 7.05-7.33 (6H, m)。
参考例13〜24の化合物を以下に示す。
Figure 2007131570
参考例25
N−{[(3R)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]カルボニル}−4−クロロ−D−フェニルアラニン
参考例24の表題化合物(19.35g)のメタノール(90mL)溶液に氷冷下、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(110mL)を加え、室温下3時間攪拌した。減圧下メタノールを留去し、濃縮液に水(50mL)および1mol/L塩酸(130mL)を加え、酢酸エチル(240mL+80mL×4)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(10mL)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮して表題化合物(19.46g)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ1.42 (9H, s), 2.75-3.08 (3H, m), 3.30 (1H, m), 4.08-4.95 (4H, m), 6.48-6.73 (3H, m), 7.05-7.38 (6H, m)。
参考例26
(2S,4R)−1−tert−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシ−2−ピペリジノカルボニルピロリジン
N−1−tert−ブトキシカルボニル−trans−4−ヒドロキシ−L−プロリン(6.00g)及びピペリジン(1.1mL)のTHF(60mL)溶液に氷冷下、HOBt(6.10g)およびWSC(5.96g)を順次加え,室温で19時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)を加え、クロロホルム(100mL+50mL×2)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(70mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮して表題化合物(9.41g)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ1.41, 1.46 (9H, 2s), 1.5-2.3 (8H, m), 3.33-3.80 (6H, m), 4.51 (1H, m), 4.71-4.89 (1H, m)。
参考例27
(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−ピペリジノカルボニルピロリジン・塩酸塩
参考例26の表題化合物(9.40g)の酢酸エチル(20mL)溶液に氷冷下、4mol/L塩酸−酢酸エチル(20mL)を加えた。懸濁液を4時間攪拌した後、減圧濃縮して表題化合物(6.18g)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ1.35-1.70 (6H, m), 1.88 (1H, m), 2.33 (1H, m), 3.08 (1H, m), 3.2-3.6 (5H, m), 4.41 (1H, m), 4.69 (1H, m), 8.55 (1H, brs), 10.14 (1H, brs)。
参考例28
(2S,4R)−1−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−ピペリジノカルボニルピロリジン
参考例27の表題化合物(1.44g)及びシクロヘキサノン(0.76mL)を用いて参考例21と同様の手法を用いることにより表題化合物(1.66g)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ1.03-1.33 (5H, m), 1.45-2.14 (13H, m), 2.60 (1H, m), 2.72 (1H, dd, J = 3.5, 9.8 Hz), 3.45 (1H, dd, J = 5.5, 9.8 Hz), 3.52 (4H, m), 4.09 (1H, m), 4.47 (1H, m)。
参考例29
(2S,4S)−4−アジド−1−シクロヘキシル−2−ピペリジノカルボニルピロリジン
参考例28の表題化合物(1.65g)および塩化メタンスルホニル(0.48mL)を用いて参考例22と同様の手法を用いることによりメタンスルホナート化合物を得た。このものとアジ化ナトリウム(420mg)を用いて参考例22と同様の手法を用いることにより表題化合物(983mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ1.05-1.33 (5H, m), 1.45-1.88 (11H, m), 2.10 (2H, m), 2.55 (1H, m), 2.79 (1H, m), 3.46-3.60 (5H, m), 4.05 (1H, m), 4.15 (1H, m)。
参考例30
(2S,4S)−4−アミノ−1−シクロヘキシル−2−ピペリジノカルボニルピロリジン・2塩酸塩
参考例29の表題化合物(979mg)を用いて参考例23と同様の手法を用いることにより表題化合物(979mg)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ1.00-2.04 (16H, m), 2.19 (1H, m), 2.59 (1H, m), 3.06-3.60 (6H, m), 3.78-4.00 (2H, m), 5.50 (1H, m), 9.06 (3H, brs), 9.78 (1H, brs)。
参考例31
(2S,4R)−4−ヒドロキシ−1−メチル−2−ピペリジノカルボニルピロリジン
参考例27の表題化合物(1.50g)および35%ホルムアルデヒド水溶液(1.64g)のアセトニトリル(20mL)溶液に室温下、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(4.05g)を加え、22時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(40mL)を加え、クロロホルム(50mL×2)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(40mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮して表題化合物(1.39g)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ1.48-2.03 (7H, m), 2.18 (1H, m), 2.30 (1H, dd, J = 5.1, 9.6 Hz), 2.37 (3H, s), 3.47-3.67 (6H, m), 4.52 (1H, m)。
参考例32
(2S,4S)−4−アジド−1−メチル−2−ピペリジノカルボニルピロリジン
参考例31の表題化合物(1.38g)および塩化メタンスルホニル(0.52mL)を用いて参考例22と同様の手法を用いることによりメタンスルホナート化合物を得た。このものとアジ化ナトリウム(457mg)を用いて参考例22と同様の手法を用いることにより表題化合物(581mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ1.47-1.72 (6H, m), 2.02 (1H, m), 2.2-2.5 (5H, m), 3.38-3.72 (6H, m), 4.15 (1H, m)。
参考例33
(2S,4S)−4−アミノ−1−メチル−2−ピペリジノカルボニルピロリジン・2塩酸塩
参考例32の表題化合物(578mg)を用いて参考例23と同様の手法を用いることにより表題化合物(694mg)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ1.38-1.72 (6H, m), 2.18 (1H, m), 2.60 (1H, m), 2.82-2.97 (4H, m), 3.3-4.1 (6H, m), 5.34 (1H, m), 8.95 (3H, brs), 10.15 (1H, brs)。
参考例34
(2S,4R)−1−tert−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシ−2−メチルアミノカルボニルピロリジン
N−1−tert−ブトキシカルボニル−trans−4−ヒドロキシ−L−プロリン(6.00g)及び40%メチルアミン水溶液(4.00g)を用いて参考例26と同様の手法を用いることにより表題化合物(2.82g)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ1.45 (9H, s), 1.95-2.63 (2H, m), 2.82 (3H, d, J = 4.5 Hz), 3.33-3.78 (2H, m), 4.37 (1H, m), 4.49 (1H, m)。
参考例35
(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−メチルアミノカルボニルピロリジン・塩酸塩
参考例34の表題化合物(2.81g)の酢酸エチル(10mL)溶液に氷冷下、4mol/L塩酸−酢酸エチル(10mL)を加えた。懸濁液を室温下6時間攪拌した後、減圧濃縮し、残渣に酢酸エチル(30mL)を加え、析出物をろ取し、真空下乾燥させて表題化合物(1.88g)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ1.84 (1H, m), 2.25 (1H, dd, J = 7.2, 13.2 Hz), 2.67 (3H, d, J = 4.5 Hz), 3.07 (1H, m), 3.2-3.5 (1H, m), 4.25 (1H, m), 4.42 (1H, m), 5.55 (1H, brs), 8.64 (2H, brs), 10.01 (1H, brs)。
参考例36
(2S,4R)−1−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルアミノカルボニルピロリジン
参考例35の表題化合物(876mg)及びシクロヘキサノン(0.60mL)を用いて参考例21と同様の手法を用いることにより表題化合物(1.07g)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ1.00-1.33 (5H, m), 1.48-2.12 (7H, m), 2.38 (1H, m), 2.62 (1H, m), 2.81 (3H, d, J = 4.8 Hz), 3.26 (1H, dd, J = 5.1, 9.6 Hz), 3.53 (1H, m), 4.32 (1H, m), 7.40 (1H, brs)。
参考例25〜36の化合物を以下に示す。
Figure 2007131570
参考例37
(2S,4S)−4−アジド−1−シクロヘキシル−2−メチルアミノカルボニルピロリジン
参考例36の表題化合物(1.07g)および塩化メタンスルホニル(0.18mL)を用いて参考例22と同様の手法を用いることによりメタンスルホナート化合物を得た。このものとアジ化ナトリウム(340mg)を用いて参考例22と同様の手法を用いることにより表題化合物(924mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ1.00-1.32 (5H, m), 1.57-1.87 (5H, m), 2.05 (1H, m), 2.26-2.42 (2H, m), 2.74 (1H, dd, J = 4.2, 10.4 Hz), 2.85 (3H, d, J = 5.1 Hz), 3.13 (1H, m), 3.38 (1H, m), 4.05 (1H, m)。
参考例38
(2S,4S)−4−アミノ−1−シクロヘキシル−2−メチルアミノカルボニルピロリジン・2塩酸塩
参考例37の表題化合物(921mg)を用いて参考例23と同様の手法を用いることにより表題化合物(991mg)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ1.00-1.64 (6H, m), 1.72-2.08 (5H, m), 2.62-2.88 (5H, m), 3.2-4.1 (3H, m), 4.38 (1H, m), 8.62 (3H, brs), 9.9 (1H, brs)。
参考例39
(2S,4S)−4−(N−ベンジルオキシカルボニル−N−メチルアミノ)−2−メトキシカルボニルピロリジン・塩酸塩
参考例2の表題化合物(24.0g)を用いて参考例35と同様の手法を用いることにより表題化合物(13.6g)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ2.13 (1H, m), 2.47 (1H, m), 2.83 (3H, s), 3.15-3.70 (2H, m), 3.77 (3H, s), 4.49 (1H, dd, J = 7.5, 10.7 Hz), 4.84 (1H, m), 5.10 (2H, s), 7.31-7.40 (5H, m), 9.6 (1H, brs)。
参考例40
(2S,4S)−4−(N−ベンジルオキシカルボニル−N−メチルアミノ)−1−イソブチル−2−メトキシカルボニルピロリジン
参考例39の表題化合物(10.0g)のクロロホルム(200mL)溶液に氷冷下、イソブチルアルデヒド(3.1mL)及びトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(12.89g)を加え、室温下9時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)を加えて中和し、クロロホルム(100mL×2)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮して表題化合物(11.5g)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ0.85 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.93 (3H, d, J = 6.5 Hz), 1.67 (1H, m), 1.88 (1H, m), 2.04 (1H, dd, J = 4.9, 11.7 Hz), 2.28-2.55 (3H, m), 3.00 (3H, s), 3.07 (2H, m), 3.71 (3H, s), 4.92 (1H, m), 5.12 (2H, s), 7.22-7.38 (5H, m)。
参考例41
(2S,4S)−1−イソブチル−2−メトキシカルボニル−4−メチルアミノピロリジン
参考例40の表題化合物(1.77g)のエタノール溶液(40mL)に窒素雰囲気にて5%パラジウム−炭素(375mg)を氷冷下で加えた。水素置換後、反応液を室温で4時間攪拌した。窒素置換後、パラジウム触媒をセライトろ過にて除き、減圧濃縮して表題化合物(1.40g)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ0.85 (3H, d, J = 6.9 Hz), 0.88 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.68 (1H, m), 2.15-2.52 (4H, m), 2.69-2.82 (4H, m), 3.33 ((1H, dd, J = 3.6, 9.3 Hz), 3.41 (1H, d, J = 11.4 Hz), 3.70-3.83 (4H, m)。
参考例42
(4S)−4−[N−(N−tert−ブトキシカルボニル−4−クロロ−D−フェニルアラニル)−N−メチルアミノ]−1−イソブチル−L−プロリンメチルエステル
参考例41の表題化合物(1.40g)およびN−tert−ブトキシカルボニル−D−4−クロロフェニルアラニン(1.67g)及びDMF(20mL)溶液に氷冷下、HOBt(1.17g)およびWSC(1.16g)を順次加え、室温下13時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL+50mL)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=2:1)にて精製して表題化合物(1.12g)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ0.84 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.89 (3H, d, J = 6.5 Hz), 1.41 (9H, s), 1.42-2.08 (3H, m), 2.23-2.47 (3H, m), 2.84-3.07 (7H, m), 3.69, 3.72 (3H, 2s), 4.20 (1H, m), 4.72-4.92 (1H, m), 5.18 (1H, m), 5.36 (1H, m), 7.11 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.22-7.33 (3H, m)。
参考例43
(4S)−4−[N−(4−クロロ−D−フェニルアラニル)−N−メチルアミノ]−1−イソブチル−L−プロリンメチルエステル・2塩酸塩
参考例42の表題化合物(1.11g)を用いて参考例38と同様の手法を用いることにより表題化合物(1.02g)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ0.93 (3H, d, J = 6.5 Hz), 0.98 (3H, d, J = 6.3 Hz), 1.68-2.28 (3H, m), 2.43-2.56 (1H, m), 2.7-3.9 (9H, m), 4.10-5.05 (4H, m), 7.18-7.43 (4H, m), 8.37 (3H, brs), 8.46 (1H, brs)。
参考例37〜43の化合物を以下に示す。
Figure 2007131570
実施例1
(4S)−4−(N−{4−クロロ−N−[(3R)−1,2,3,4−テトラヒドロ−3−イソキノリニルカルボニル]−D−フェニルアラニル}−N−メチルアミノ)−1−シクロヘキシル−L−プロリンメチルエステル・2塩酸塩
参考例4の表題化合物(287mg)に塩化メチレン(5ml)を加え、氷冷下でトリフルオロ酢酸(3ml)を加えて室温で7時間攪拌した後、反応液を減圧濃縮し、残渣を塩化メチレン(10ml)3回で共沸した。残渣にDMF(10ml)を加え、N−tert−ブトキシカルボニル−D−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンカルボン酸(230mg)、N−メチルモルホリン(0.27ml)、HOBt(135mg)、WSC(170mg)を加えて室温で16時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)を加え、塩化メチレン(50ml+30ml)で抽出した。抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)、飽和食塩水(50ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=3:2からクロロホルム:メタノール=100:3)で精製し、油状物質(301mg)を得た(202041−086)。得られた油状物質(301mg)のメタノール溶液(3ml)に酢酸エチル(1ml)と4mol/L塩酸−酢酸エチル溶液(3ml)を加えて室温で17時間攪拌した。懸濁液を減圧濃縮した後にジエチルエーテル(10ml)を加えて氷冷下でさらに攪拌後、析出物ろ取し、トリフルオロ酢酸を含んだ水・アセトニトリルを移動相とする逆相カラムクロマトグラフィーで精製し油状物質を得た。得られた油状物質を酢酸エチル(2ml)に溶解し4mol/L塩酸−酢酸エチル溶液(1ml)を加え、さらにジエチルエーテル(8ml)加えて氷冷下で攪拌後、析出物をろ取し、真空乾燥させ表題化合物(142mg)を得た。
MS(ESI)m/z 582(M+H)
Rt(分) 1.02。
実施例2
(4S)−4−(N−{4−クロロ−N−[(3R)−1,2,3,4−テトラヒドロ−3−イソキノリニルカルボニル]−D−フェニルアラニル}−N−メチルアミノ)−1−シクロヘキシル−L−プロリン tert−ブチルアミド・2トリフルオロ酢酸塩
参考例8の表題化合物(404mg)を塩化メチレン(4ml)に溶解し、氷冷下トリフルオロ酢酸(2ml)を加えて室温で3時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣にDMF(10ml)を加えてからN−tert−ブトキシカルボニル−D−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンカルボン酸(300mg)、N−メチルモルホリン(0.35ml)、HOBt(175mg)、WSC(220mg)を加えて室温で18時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)を加え、塩化メチレン(50ml+30ml)で抽出した。抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)と飽和食塩水(50ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=1:1からクロロホルム−メタノール=100:3)で精製し油状物質(475mg)を得た。得られた油状物質(475mg)を塩化メチレン(4ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2ml)を加えて室温で16時間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、残渣をトリフルオロ酢酸を含んだ水・アセトニトリルを移動相とする逆相カラムクロマトグラフィーで精製後、減圧濃縮し、トリフルオロ酢酸塩として表題化合物(105mg)を得た。
MS(ESI)m/z 623(M+H)
Rt(分)1.10 。
実施例3
(4S)−4−(N−{4−クロロ−N−[(3R)−1,2,3,4−テトラヒドロ−3−イソキノリニルカルボニル]−D−フェニルアラニル}−N−エチルアミノ)−1−シクロヘキシル−L−プロリンメチルエステル・2塩酸塩
参考例11の表題化合物(152mg)を酢酸エチル(4ml)に溶解し、4mol/L塩酸−酢酸エチル溶液(4ml)を加えて室温で15時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣にDMF(5ml)を加え、氷冷下でN−tert−ブトキシカルボニル−D−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンカルボン酸(120mg)、N−メチルモルホリン(0.09ml)、HOBt(65mg)、WSC(65mg)を加えて室温で3時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)を加え、塩化メチレン(50ml)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(50ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=100:1)で精製し、油状物質(122mg)を得た。得られた油状物質(122mg)を酢酸エチル(4ml)に溶解し、4mol/L塩酸−酢酸エチル溶液(4ml)を加えて室温で14時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をトリフルオロ酢酸を含んだ水・アセトニトリルを移動相とする逆相カラムクロマトグラフィーで精製し油状物質を得た。得られた油状物質を酢酸エチル(4ml)に溶解し、4mol/L塩酸−酢酸エチル溶液(4ml)を加えてからジエチルエーテルを加えて氷冷下で攪拌した。析出物をろ取し、真空乾燥させ表題化合物(66mg)を得た。
MS(ESI)m/z 596(M+H)
Rt(分)1.07 。
実施例4
(4S)−4−(N−{4−クロロ−N−[(3R)−1,2,3,4−テトラヒドロ−3−イソキノリニルカルボニル]−D−フェニルアラニル}−N−メチルアミノ)−1−シクロヘキシル−L−プロリン メチルアミド
参考例15の表題化合物(269mg)を酢酸エチル(5ml)に溶解し4mol/L塩酸−酢酸エチル(5ml)を加えて室温で3時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣にDMF(5ml)を加え、氷冷下でN−メチルモルホリン(0.12ml)、N−tert−ブトキシカルボニル−D−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンカルボン酸(200mg)、HOBt(110mg)、WSC(120mg)を加えて室温で12時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)を加え、塩化メチレン(50ml+30ml)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(30ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=100:3)で精製し、油状物質(110mg)を得た。得られた油状物質(110mg)を酢酸エチル(4ml)に溶解し4mol/L塩酸―酢酸エチル溶液(4ml)を加えて室温で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣をトリフルオロ酢酸を含んだ水・アセトニトリルを移動相とする逆相カラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物のトリフルオロ酢酸水溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え室温で攪拌した。析出物をろ取し、真空乾燥させ表題化合物(34mg)を得た。
MS(ESI)m/z 581(M+H)
Rt(分)0.98 。
実施例5
(4S)−4−(N−{4−クロロ−N−[(3R)−1,2,3,4−テトラヒドロ−3−イソキノリニルカルボニル]−D−フェニルアラニル}−N−メチルアミノ)−1−アセチル−L−プロリン tert−ブチルアミド・1塩酸塩
参考例16の表題化合物(279mg)を酢酸エチル(4ml)に溶解し4mol/L塩酸―酢酸エチル溶液(4ml)を加えて室温で18時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣にDMF(5ml)を加え、氷冷下でN−tert−ブトキシカルボニル−D−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンカルボン酸(180mg)とN−メチルモルホリン(0.13ml)、HOBt(125mg)、WSC(125mg)を加えて室温で2時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)を加え、塩化メチレン(50ml+30ml)で抽出した。抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣を薄層クロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=100:6)で精製し、油状物質(186mg)を得た。得られた油状物質(186mg)を酢酸エチル(2ml)に溶解し、4mol/L塩酸―酢酸エチル溶液(5ml)とメタノール(1ml)を加えて室温で3時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し表題化合物(144mg)を得た。
MS(ESI)m/z 583(M+H)
Rt(分)1.03 。
実施例6
(4S)−4−(N−{4−クロロ−N−[(3R)−1,2,3,4−テトラヒドロ−3−イソキノリニルカルボニル]−D−フェニルアラニル}−N−メチルアミノ)−1−イソブチル−L−プロリン tert−ブチルアミド・2塩酸塩
参考例19の表題化合物(296mg)を酢酸エチル(2ml)に溶解し、4mol/L塩酸−酢酸エチル溶液(5ml)を加えて室温で19時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣にDMF(5ml)を加え、氷冷下でN−tert−ブトキシカルボニル−D−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンカルボン酸(190mg)とN−メチルモルホリン(0.14ml)、HOBt(130mg)、WSC(130mg)を加えて室温で14時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)を加え、塩化メチレン(50ml+30ml)で抽出した。抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)、飽和食塩水(50ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣を薄層クロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=50:3の後にクロロホルム−メタノール=100:3)で精製し、油状物質(227mg)を得た。得られた油状物質(227mg)を酢酸エチル(3ml)に溶解し4mol/L塩酸―酢酸エチル溶液(4ml)を加えて室温で4時間攪拌した後に減圧濃縮した。残渣にジエチルエーテルを加えて懸濁液のまま室温で攪拌後、析出物をろ取し、真空乾燥させ表題化合物(168mg)を得た。
MS(ESI)m/z 597(M+H)
Rt(分)1.08。
実施例1〜7の化合物を以下に示す。
Figure 2007131570
実施例7
(4S)−4−(N−{4−クロロ−N−[(3R)−1,2,3,4−テトラヒドロ−3−イソキノリニルカルボニル]−D−フェニルアラニル}−N−メチルアミノ)−1−イソブチル−L−プロリン メチルアミド・2塩酸塩
参考例20の表題化合物(146mg)と4oml/L塩酸−酢酸エチル溶液(4ml)を用いて実施例3と同様の手法でアミン化合物を合成した。得られたアミン化合物とN−tert−ブトキシカルボニル−D−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンカルボン酸(100mg)、N−メチルモルホリン(0.13ml)、HOBt(70mg)、WSC(70mg)を用いて実施例3と同様の手法で表題化合物(186mg)を得た。
MS(ESI)m/z 555(M+H)
Rt(分)0.97 。
実施例8
(4S)−4−({4−クロロ−N−[(3R)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イルカルボニル]−D−フェニルアラニル}アミノ)−1−シクロヘキシル−L−プロリンメチルエステル・2塩酸塩
参考例23の表題化合物(350mg)及び参考例25の表題化合物(455mg)の塩化メチレン(7mL)溶液に氷冷下、トリエチルアミン(0.17mL)、HOBt(234mg)およびWSC(232mg)を順次加え、室温で22時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)を加え、酢酸エチル(50mL+20mL)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(15mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=30:1)で精製してN−Boc保護体(569mg)を得た。得られたN−Boc保護体(564mg)の塩化メチレン(4mL)溶液に氷冷下、トリフルオロ酢酸(6mL)を加え、3時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)を加え、クロロホルム(40mL)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(15mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=30:1)及びHPLCにて精製し、無色透明油状物(240mg)を得た。これを酢酸エチル(3mL)に溶解し、氷冷下、4mol/L塩酸−酢酸エチル(0.2mL)を加え。懸濁液を室温にて12時間攪拌した後、析出物をろ取し、真空下で乾燥させて表題化合物(227mg)を得た。
MS(ESI)m/z 567(M+H)
Rt(分) 1.00。
実施例9
(4S)−4−({4−クロロ−N−[(3R)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イルカルボニル]−D−フェニルアラニル}アミノ)−1−シクロヘキシル−L−プロリン ピペリジンアミド・2塩酸塩
参考例30の表題化合物(253mg)および参考例25の表題化合物(300mg)を用いて参考例24と同様の手法を用いることによりN−Boc保護体(364mg)を得た。得られたN−Boc保護体(364mg)を用いて実施例8と同様の手法を用いることにより表題化合物(159mg)を得た。
MS(ESI)m/z 620(M+H)
Rt(分)1.05 。
実施例10
(4S)−4−({4−クロロ−N−[(3R)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イルカルボニル]−D−フェニルアラニル}アミノ)−1−メチル−L−プロリン ピペリジンアミド・2塩酸塩
参考例33の表題化合物(205mg)および参考例25の表題化合物(300mg)を用いて参考例24と同様の手法を用いることによりN−Boc保護体(255mg)を得た。得られたN−Boc保護体(250mg)の塩化メチレン(3mL)溶液に氷冷下、トリフルオロ酢酸(6mL)を滴下し、1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を加え、クロロホルム(50mL+20mL)にて抽出した。抽出液を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=30:1)にて精製し、酢酸エチルから結晶化させた。析出物をろ取し、真空下で乾燥させて表題化合物(146mg)を得た。
MS(ESI)m/z 552(M+H)
Rt(分) 0.89。
実施例11
(4S)−4−({4−クロロ−N−[(3R)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イルカルボニル]−D−フェニルアラニル}アミノ)−1−シクロヘキシル−L−プロリン メチルアミド・2塩酸塩
参考例38の表題化合物(215mg)および参考例25の表題化合物(300mg)を用いて参考例24と同様の手法を用いることによりN−Boc保護体(415mg)を得た。得られたN−Boc保護体(410mg)を用いて実施例8と同様の手法を用いることにより表題化合物(189mg)を得た。
MS(ESI)m/z 566(M+H)
Rt(分) 0.94。
実施例12
(4S)−4−[N−{4−クロロ−N−[(3R)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イルカルボニル]−D−フェニルアラニル}−N−メチルアミノ]−1−イソブチル−L−プロリンメチルエステル・2塩酸塩
参考例43の表題化合物(234mg)及びN−tert−ブトキシカルボニル−D−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンカルボン酸(166mg)のDMF(5mL)溶液に氷冷下、N−メチルモルホリン(0.11mL)、HOBt(118mg)およびWSC(118mg)を順次加え、室温下2日間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)を加え、酢酸エチル(50mL+30mL)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(25mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=1:1)にて精製してN−Boc保護体(242mg)を得た。得られたN−Boc保護体(242mg)を用いて参考例35と同様の手法を用いることにより表題化合物(196mg)を得た。
MS(ESI)m/z 556(M+H)
Rt(分) 1.00。
実施例7〜12の化合物を以下に示す。
Figure 2007131570
実施例13
(4S)−4−(N−{4−クロロ−N−[(2R)−2−ピロリジニル]メチル−D−フェニルアラニル}−N−メチルアミノ)−1―イソブチル−L−プロリン tert−ブチルアミド・3塩酸塩
参考例4の表題化合物(331mg)を塩化メチレン(4ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2ml)を加えて1時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をDMF(5ml)を加えて、氷冷下でN−tert−ブトキシカルボニル−D−プロリナール(200mg)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(260mg)を加えて室温で2時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)を加え、塩化メチレン(50ml+30ml)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(50ml)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮後に残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→クロロホルム−メタノール=100:1)で精製し油状物質(342mg)を得た。得られた油状物質(342mg)を酢酸エチル(4ml)に溶解し4mol/L塩酸−酢酸エチル溶液(4ml)を加えて2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮した後に残渣にジエチルエーテルを加え、懸濁液のまま室温で1時間攪拌した。析出物をろ取して真空乾燥させ、表題化合物(262mg)を得た。
MS(ESI)m/z 521(M+H)
Rt(分)0.92 。
実施例14
(4S)−4−[N−{4−クロロ−N−[(2R)−2−ピロリジニル]メチル−D−フェニルアラニル}−N−メチルアミノ]−1−イソブチル−L−プロリン メチルアミド・3塩酸塩
参考例7の表題化合物(246mg)に酢酸エチル(2ml)を加え4mol/L塩酸―酢酸エチル溶液(4ml)を加えて室温で17時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に塩化メチレンを加え、氷冷N−tert−ブトキシカルボニル−D−プロリナール(300mg)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(260mg)を加えて室温で3時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)を加えて塩化メチレン(50ml+30ml)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=100:3)で精製し油状物質(251mg)を得た。得られた油状物質(251mg)を酢酸エチル(4ml)に溶解し、4mol/L塩酸―酢酸エチル溶液(4ml)を加えて室温で14時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をトリフルオロ酢酸を含んだ水・アセトニトリルを移動相とする逆相カラムクロマトグラフィーで精製し油状物質を得た。得られた油状物質を酢酸エチルに溶解し、4mol/L塩酸−酢酸エチル溶液を加えて攪拌した。析出物をろ取し、真空乾燥させ、表題化合物(186mg)を得た。
MS(ESI)m/z 479(M+H)
Rt(分) 0.81。
実施例13、14の化合物を以下に示す。
Figure 2007131570
実験例の化合物について薬理試験結果を以下に記す。
(実験例1)ヒト4型受容体のクローニングと安定発現株の取得方法
ヒトメラノコルチン4型受容体は1つのエクソン構造からなる遺伝子であるため、ヒト血球由来のジェノミック(500ng)を鋳型に用い、PCR法により増幅を行った。プライマーはジェンバンクに登録されたcDNA塩基配列をもとに設計した。フォワードプライマー(hMC4R-F)とし5’-GGTACCATGGTGAACTCCACCCACCGT-3’(配列番号1)を用いた。リバースプライマー(hMC4R-R)として5’-CTCGAGTAATATCTGCTAGACAAGTCACAAAGG-3’(配列番号2)を用いた。上述プライマーセット(F,R)を20pmolずつ添加し、Takara Ex Taq(宝酒造)を使用して、PCR反応をPeltier Thermal Cycler PTC-200 (MJ Reseach)にて行った(反応条件:98℃で2分30秒インキュベーション後、96℃で30秒間(変性)、65℃で30秒間(アニーリング)、72℃で2分間(伸長)の各変性、アニーリング、伸長反応のセットを35回実施後、更に72℃で6分間インキュベーション)。
目的サイズ(1011塩基対)の遺伝子断片をアガロースゲル電気泳動により分離回収し、pT7-Blueベクター(Novagen)にサブクローニングし、オートシークエンサー:ABI PRISM 377 Genetic Analyzer (Applied Biosystems)にて目的の配列であることを確認した。哺乳動物細胞用の発現ベクターに乗せ換えるため、サブクローニングに用いたプラスミドをKpnIとXho I(プライマーセット内に導入した制限酵素認識配列)で消化し、上述と同様にDNA断片を回収した。得られたDNA断片を同じ制限酵素で処理した動物細胞発現用プラスミドpcDNA3.1(+)(invitrogen)と混合、Ligation High(TOYOBO)を用いて連結し、動物細胞発現用コンストラクトhMC4R/pcDNA3.1(+)を得た。更にhMC4R/pcDNA3.1(+)で大腸菌コンピテントセルDH5α(TOYOBO)を形質転換、増幅した。このコンストラクトをcAMP応答性レポーター遺伝子(CRE-Luciferase)を導入済みの哺乳動物細胞CRE-Luc/HEK293にFugene6を用いて導入した。その後、安定発現株を取得するため、HEK293由来株を100ug/mL Hygromycin,400ug/mL G418を添加したDMEM(10% FBS)で培養(37℃,5% CO2)し、限界希釈法により単一クローン株(hMC4R/CRE-Luc/HEK293細胞)を取得した。
(実験例2)メラノコルチン−4受容体に対する化合物の活性測定
上記のようにして得られたhMC4R/CRE-Luc/HEK293細胞は、通常75cm2細胞培養用フラスコを用い、5%CO2、37℃下にて、10% FCS(Gibco BRL)、100μg/mL hyglomycin(WAKO)および400μg/mL G418(ナカライテスク)を含有するDMEM培地(Sigma, phenol red(+))中で培養した。活性測定時には継代培養されているhMC4R/CRE-Luc/HEK293細胞をトリプシン(Gibco BRL)にて剥がし、血清を含まないDMEM培地(Sigma, phenol red(-))に懸濁、22×104 cells/mLの細胞密度に調整したものを90μL/wellずつ96穴白色プレート(スミロンMS8096W)に播種し、5%CO2、37℃下にて一昼夜培養した。被験化合物はDMSOを使用して溶解し、well上における終濃度の200倍濃度になるように順次希釈した。なお、ネガティブコントロールにはDMSOを用いた。順次希釈した化合物のDMSO溶液を1% BSA(Sigma)を含むPBS(Gibco BRL)を用いて20倍に希釈し、これを上述の通り前日より準備した96穴プレートの細胞培養液に10μL/wellずつ添加した。4から5時間後、各wellにBright-Glo(Promega)を10μL/wellで添加し攪拌、ARVO (Perkin Elmer)を用いてwell毎に発光強度を測定した。計測されたルシフェラーゼ発光強度の平均値を被験化合物ごとに算出し、これらを各被験化合物刺激時の発光強度の代表値とした。EC50値およびEmaxはPrism (ver.4.02, GraphPad Software, Inc.)を用いて算出した。
結果を以下に示す。
Figure 2007131570
本発明の式(I)で表される化合物は、メラノコルチン−4受容体(MC4R)にアゴニストとして強く作用するものであるので、種々の疾患(例えば肥満症、糖尿病、性機能不全、性交渉不全をはじめとする不妊症)の予防、治療、改善剤として有用な医薬となりうる。

Claims (15)

  1. 下記一般式(I)
    Figure 2007131570

    {式中、
    R1は、水素原子又はC1-C3アルキル基であり、
    Lは、-(C=O)-又は-(CR2aR2b)n-であり
    〔式中、
    nは、0〜3の整数であり、
    R2a、R2bは、同一又は異なっていてよく、それぞれ、
    水素原子、
    C1-C8アルキル基、
    アリール基、
    アリール-C1-C4アルキル基、
    ヒドロキシル基、
    ヒドロキシC1-C4アルキル基であることを示す。〕、
    R2は、
    水素原子、
    C1-C8アルキル基、
    置換されていて良い-C3-C8シクロアルキル基、
    置換されていて良いアリール基、
    置換されていて良いヘテロアリール基、
    置換されていて良いヘテロサイクル基、
    -N(R2c)C(O)R2d
    -N(R2c)S(O)mR2d
    -N(R2c)(R2d)、
    - C(O)OR2c
    - C(O) -N(R2c)(R2d)、
    - OR2cであり、
    〔式中、
    mは、0〜2の整数であり、
    R2c、R2dは、同一又は異なっていてよく、それぞれ、
    水素原子、
    C1-C8アルキル基、
    アリール基、
    アリール-C1-C4アルキル基、
    ヒドロキシル基、
    ヒドロキシC1-C4アルキル基であり、
    上記R2であるシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、ヘテロサイクル基は、R5若しくはオキソ基より任意に選択される1〜4個の置換基で置換されていても良く、更に2以上の該置換基を有している場合には、それらは同一、又は異なっていてよい。〕
    R3は、水素原子又はC1-C6アルキル基であり、
    R4は、-(CHR4a)p-R4bで示される置換基であり、
    〔式中、
    pは、0〜2の整数であり、
    R4aは、
    水素原子、
    C1-C8アルキル基、
    アリール基、
    アリール-C1-C4アルキル基、
    C3-C8シクロアルキル基であり、
    R4bは、
    置換されていて良いアリール基又は置換されていて良いヘテロアリール基であることを示す(R4bにおけるアリール基又はヘテロアリール基は、1〜4個のR6で置換されていて良く、R6が2以上の場合にはそれぞれ同一、又は異なっていて良い。)。〕
    R5は、
    ハロゲン原子、
    シアノ基、
    C1-C8アルキル基、
    置換されていて良いC3-C8シクロアルキル基
    置換されていて良いアリール基
    置換されていて良いアリール-C1-C4アルキル基、
    置換されていて良いヘテロアリール基
    置換されていて良いヘテロサイクル基
    -O-R5a
    -NH-SO2-R5a
    -N(R5a)(R5b)
    -NH-C(O)-R5a
    -C(O)-OR5a
    -C(R5a)(R5b)-N(R5c)(R5d)
    -C(O)-R5a
    -SO2-N(R5a)(R5b)
    -S(O)m-R5a
    -CF3
    -OCF3であり、
    〔式中のR5におけるシクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロサイクル基は、ハロゲン原子、シアノ基又はC1-C8アルキル基によって置換されていて良く、更に該置換基が2以上の場合には、それぞれが同一又は異なっていて良く、
    mは、0〜2の整数であり、
    R5a、R5b、R5c、R5dは、それぞれ同一又は異なっていて良く、
    水素原子、
    C1-C8アルキル基
    置換されていて良いアリール基、
    置換されていて良いアリール-C1-C4アルキル基、
    置換されていて良いヘテロアリール基であり、
    上記R5a、R5b、R5c、R5dのアリール基、アリールアルキル基、及びヘテロアリール基は、ハロゲン原子、シアノ基又はC1-C8アルキル基によって置換されていて良く、更に該置換基が2以上の場合には、それぞれが同一又は異なっていて良い。〕
    R6は、R5と同義であり、
    W1は、
    C1-C8アルキル基、
    C3-C8シクロアルキル基、
    アリール基、
    ヘテロアリール基、
    ヘテロサイクル基、
    -C(O)-C1-C8アルキル基
    であり、
    W2は、
    C1-C8アルキル基、
    -(CH2)q-C3-C8シクロアルキル基,
    -(CH2)q -アリール基、
    -(CH2)q -ヘテロアリール基、
    -(CH2)q -ヘテロサイクル基、
    -(CH2)q -シアノ基、
    -(CH2)q -C(O)-ヘテロサイクル基
    -(CH2)q -C(O)-N(R7a)(R7b)、
    -(CH2)q -C(O)O-R7a
    -(CH2)q -N(R7a)-C(O)-R7b
    -(CH2)q -N(R7a)-C(O)O-R7b
    -(CH2)q -N(R7a)-C(O)- N(R7b)(R7c)、
    -(CH2)q -N(R7a)-S(O)- N(R7b)(R7c)、
    -(CH2)q -S(O)m-R7a
    -(CH2)q -SO2- N(R7a)(R7b)、
    -(CH2)q -O-C(O)-R7a
    -(CH2)q -O-C(O)O-R7a
    -(CH2)q -O-C(O)- N(R7a)(R7b)、
    -(CH2)q - N(R7a)(R7b)、
    -(CH2)q - N(R7a)S(O)m-R7b
    -(CH2)q -C(O)-N(R7a) -(CH2)q- N(R7b)(R7c)、
    -(CH2)q -C(O)-N(R7a) -(CH2)q- N(R7b)-S(O)m-(R7c)、
    -(CH2)q - N(R7a)- C(O) -(CH2)q- N(R7b)(R7c)
    であること〔上記、W1、W2において、
    qは、0〜3の整数であり、
    mは、0〜2の整数であり、
    R7a、R7b、R7c、R7dは、同一又は異なっていて良く、それぞれ、水素原子又はC1-C8のアルキル基を示す。〕を示す。}で表されるアミノピロリジン誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物。
  2. R1が水素原子である請求項1に記載のアミノピロリジン誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物。
  3. pが1の整数であり、R4aが水素原子である請求項2に記載のアミノピロリジン誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物。
  4. R4bが置換されていて良いアリール基である請求項3に記載のアミノピロリジン誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物。
  5. R3が水素原子、又はC1-C3アルキル基である請求項4に記載のアミノピロリジン誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物。
  6. W1が、C1-C8アルキル基又はC3-C8シクロアルキル基である請求項5に記載のアミノピロリジン誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物。
  7. W2のqが0である請求項6に記載のアミノピロリジン誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物。
  8. W2が-C(O)-ヘテロサイクル基、-C(O)-N(R7a)(R7b)又は-C(O)O-R7aである請求項7に記載のアミノピロリジン誘導体若しくはその薬理学的に許容される塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のアミノピロリジン誘導体若しくはその薬理学的に許容されるその塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を有効成分とする医薬又は医薬組成物。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載のアミノピロリジン誘導体若しくはその薬理学的に許容されるその塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を有効成分とする、メラノコルチン−4受容体作用剤。
  11. メラノコルチン−4受容体作用がアゴニスト作用である、請求項1〜8のいずれかに記載のアミノピロリジン誘導体若しくはその薬理学的に許容されるその塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を有効成分とする、メラノコルチン−4受容体作用剤。
  12. 請求項1〜8のいずれかに記載のアミノピロリジン誘導体またはその薬理学的に許容出来る塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を有効成分とする、肥満症若しくは摂食亢進症の、予防薬又は治療薬。
  13. 請求項1〜8のいずれかに記載のアミノピロリジン誘導体またはその薬理学的に許容出来る塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を有効成分とする、糖尿病の予防薬又は治療薬。
  14. 請求項1〜8のいずれかに記載のアミノピロリジン誘導体またはその薬理学的に許容出来る塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を有効成分とする、性機能不全の改善薬。
  15. 請求項1〜8のいずれかに記載のアミノピロリジン誘導体またはその薬理学的に許容出来る塩又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を有効成分とする、不妊症の治療薬。
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