JP2007125511A - 水処理装置 - Google Patents

水処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007125511A
JP2007125511A JP2005321275A JP2005321275A JP2007125511A JP 2007125511 A JP2007125511 A JP 2007125511A JP 2005321275 A JP2005321275 A JP 2005321275A JP 2005321275 A JP2005321275 A JP 2005321275A JP 2007125511 A JP2007125511 A JP 2007125511A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chamber
water
outlet
valve
protective tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2005321275A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Sugawara
良行 菅原
Takahiro Ito
貴浩 伊藤
Fumio Deidou
文雄 泥堂
Yasuhiro Okubo
泰宏 大久保
Makoto Honda
真 本多
Kimio Shimabukuro
公男 島袋
Toshiya Kurihara
俊也 栗原
Kanji Matsufuji
寛治 松藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NISHIHARA KK
NISHIHARA NEO CO Ltd
NISHIHARA TECHNO SERVICE CO Ltd
Nishihara Engineering Co Ltd
Nishihara Environment Co Ltd
Watertech Corp Ltd
Original Assignee
NISHIHARA KK
NISHIHARA NEO CO Ltd
NISHIHARA TECHNO SERVICE CO Ltd
Nishihara Engineering Co Ltd
Nishihara Environmental Technology Co Ltd
Nisshiara Watertech Corp Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NISHIHARA KK, NISHIHARA NEO CO Ltd, NISHIHARA TECHNO SERVICE CO Ltd, Nishihara Engineering Co Ltd, Nishihara Environmental Technology Co Ltd, Nisshiara Watertech Corp Ltd filed Critical NISHIHARA KK
Priority to JP2005321275A priority Critical patent/JP2007125511A/ja
Publication of JP2007125511A publication Critical patent/JP2007125511A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】電気を使用することなく、ろ過スクリーン及び保護管を洗浄できるようにして、ランニングコストの大幅な低減を図ることができる水処理装置を得ることを目的とする。
【解決手段】原水をろ過する円筒形スクリーン2が設けられたろ過処理室101および開閉弁4が設けられたドレン室102を備えた容器1と、ろ過処理室101に吸引ノズル3bを備えるとともに、ドレン室102に吐出口3cを備えている回転洗浄器3と、ろ過処理室101に設けられた紫外線照射器11とから構成したものである。
【選択図】図1

Description

この発明は、原水に対して紫外線処理とろ過処理を行う水処理装置に関し、特にろ過スクリーンを洗浄する洗浄機構を有する水処理装置に関するものである。
従来、比較的清澄な水を飲用水等に利用するために、紫外線照射器で処理対象の水に紫外線照射して消毒処理を行う水処理装置がある。
水処理装置の紫外線照射器で処理対象の水に紫外線を照射することで、水中の微生物や細菌類等のDNAやRNAに作用して増殖機能が破壊される。これにより、微生物や細菌類等が不活性化されて消毒が行われる。
しかし、紫外線を照射することで、水中に溶存する金属イオンと酸素の結合を促進する副作用が生じる。金属イオンと酸素が結合することにより、不溶性酸化物が生成され、不溶性酸化物が水中を懸濁性物質として浮遊することになる。このような水は、飲用水としては不適格である。
そこで、従来の水処理装置は、紫外線照射の副産物として生成された不溶性酸化物等の懸濁性物質を除去するため、紫外線処理の後段に、ろ過器を設けてろ過処理を行うようにしている。
また、汚水に対して、オゾン、過酸化水素、次亜塩素酸等の酸化剤を投入した後に、紫外線照射器が汚水に紫外線を照射する水処理装置がある。
この場合、酸化剤による酸素の投入と、紫外線照射による促進作用によって、汚水中の溶存物質が酸化されて不溶性酸化物が生成される。
この水処理装置は、紫外線処理の後段にろ過器が設けられ、生成された不溶性酸化物である懸濁性物質を除去するろ過処理が行われる。
この水処理装置では、通常の酸化剤を投入するだけの処理では分解が困難な難分解性物質も酸化させて不溶性酸化物に分解することができるが、酸化剤を投入している分、より多くの不溶性酸化物が生成されるので、紫外線処理の後段に酸化物等の懸濁性物質を除去するためのろ過器を設けて、ろ過処理を行うことが一般的となっている。
以下の特許文献1には、送水管から廃水を廃水槽内に導入して、その廃水を酸化処理したのち、その廃水を排水管から排出する一方、送気管から空気とオゾンの混合気体を石英ガラス管内に導入し、その混合気体を廃水に吹き込んで廃水処理を実施したのち、その混合気体を排気管から排出する水処理装置が開示されている。
この水処理装置の石英ガラス管内に導入された混合気体は、石英ガラス管と水銀ランプの間隙を通過する間に、水銀ランプから照射される紫外線によって励起エネルギーを得てオゾン濃度が高められる。
廃水槽内では、吹き込まれた溶存オゾンと紫外線エネルギーの併用により廃水の酸化分解反応が行われる。
一方、懸濁性物質を多く含む水に対して、紫外線照射器で紫外線を照射して消毒処理を行う水処理装置がある。
この場合、紫外線照射器により照射された紫外線が懸濁性物質によって拡散や減衰されて、消毒能力が低下してしまうことがある。
そこで、従来の水処理装置では、紫外線処理の前段に、懸濁性物質を除去するろ過処理を実施するようにして、紫外線処理による消毒効果を十分に発揮できるようにしている。
ところで、これらの水処理装置で使用されている紫外線照射器は、一般的に、紫外線を発生する紫外線ランプと、その紫外線ランプを保護する保護管とから構成されており、紫外線ランプは、水と直接的に接触していないが、保護管の外面が処理対象の水と直接接触している状態にある。
このため、紫外線照射器を使用し続けるにつれて、保護管の外面に、懸濁性物質や、紫外線処理で生成されてしまった不溶性の酸化物が付着してくる。
保護管外面の付着物が増えてくると、それが障害となって紫外線の照射量が低下し、紫外線処理の消毒能力が低下する。
そこで、従来の紫外線照射器では、保護管の外面を洗浄する保護管洗浄具を備えて、所定時間毎、あるいは、紫外線照射量が所定値以下まで低下したときに保護管洗浄具を稼動して、定期的に保護管を洗浄するようにしている。
以下の特許文献2には、紫外線ランプの保護管の長手方向に向けて移動することにより、紫外線ランプの保護管の外周表面を拭くワイパー機構を設置している水処理装置が開示されている。
なお、この水処理装置のワイパー機構は、電動モータにより稼動される構造になっている。
実公昭57−8958号公報 特開2001−62415号公報
従来の水処理装置では、処理対象の水に紫外線を照射することにより発生する副産物である不溶性酸化物(懸濁性物質)を除去するためにろ過器を設けているが、不溶性酸化物の粒子径が小さいことを考慮すると、目幅が細かいスクリーンを使用する必要がある。しかし、スクリーンの目幅が細かくなると、短時間でスクリーン面に付着物が堆積して、目詰まりが発生してろ過水量が低下する現象が発生する。
従来のろ過器では、ろ過水量が低下した場合、ろ過水等の清澄水を用いて、ろ過器に逆洗浄して目詰まりを解消させるが、この逆洗浄を行う間隔が短いと、それだけ多くのろ過水等の清澄水を使用してしまう問題があった。逆洗浄時には、ろ過器のスクリーンのろ過水側に、ろ過水等の清澄水を加圧ポンプで加圧して送水する必要があり、多くの電力を消費する問題があった。
特に、酸化剤を投入した後に紫外線処理を行う水処理装置では、多量の不溶性酸化物が発生することから、更に短期間で、ろ過器のスクリーンが目詰まりしてしまうため、逆洗浄で多量のろ過水等の清澄水を使用してしまうと同時に、加圧ポンプ等の消費電力が大きくなる問題があった。
また、従来の水処理装置では、紫外線照射器とろ過器を別々の機器として設置して、配管で接続するようにしているが、この場合、水処理装置の設置に必要な面積が嵩むと同時に、現場における配管作業が多くなるため、施工に係るコストが嵩む問題があった。
従来の水処理装置における紫外線照射器の保護管洗浄具は、電動モータでワイパー機構を稼動させて、保護管の外面表面の付着物を除去するようにしているが、水処理装置の周辺の空気の湿度が高いため、絶縁不良等による電動モータ等の故障が多く、交換費用が嵩む問題があった。また、電動モータ等が故障すると、保護管洗浄具が正常に稼動しないため、保護管の外面表面の付着物を洗浄できない状態や、洗浄が不十分な状態となり、紫外線照射器による消毒能力が低下してしまうことがある問題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、ろ過水等の清澄水を使用することなく、ろ過スクリーンを洗浄できるようにして、実質的な処理水量の増加を図ることができる水処理装置を得ることを目的とする。
また、電気を使用することなく、ろ過スクリーン及び保護管を洗浄できるようにして、ランニングコストの大幅な低減を図ることができる水処理装置を得ることを目的とする。
この発明に係る水処理装置は、原水をろ過する円筒形スクリーンが設けられたろ過処理室および開閉弁が設けられたドレン室を備えた容器と、そのろ過処理室に吸引ノズルを備えるとともに、そのドレン室に吐出口を備えている回転洗浄器と、ろ過処理室に設けられた紫外線照射器とから構成したものである。
また、この発明に係る水処理装置は、原水をろ過する円筒形スクリーンが設けられたろ過処理室および開閉弁が設けられたドレン室を備えた容器と、そのろ過処理室に吸引ノズルを備えるとともに、そのドレン室に吐出口を備えた回転洗浄器と、回転洗浄器を軸心方向に往復動させる往復動手段と、そのろ過処理室に設けられた紫外線照射器とから構成したものである。
さらに、この発明に係る水処理装置は、紫外線照射器を紫外線ランプと、保護管と、往復動手段に連動する保護管洗浄具とから構成したものである。
この発明に係る水処理装置は、ドレン室の開閉弁を開弁して大気開放することで、ろ過処理室とドレン室との間で水圧差が発生し、回転洗浄器のろ過処理室に配設されている吸引ノズル側が高圧となり、ドレン室に配設されている吐出口側が低圧となることにより、吸引ノズルに吸引力が発生して円筒形スクリーン内面の付着物を吸引してドレン室から排出することができる。よって、従来のろ過器で、スクリーン付着物の除去作業として行われる逆洗浄のように、ろ過水等の清澄水を使用してしなくてもよいという大きな効果がある。
特に、工場廃水等の難分解性物質を多く含む汚水について、酸化剤を投入した後、紫外線処理を行って水中の溶存物質の酸化を促進する水処理装置の場合には、紫外線処理後に多量の不溶性酸化物が発生することから、ろ過器の付着物の付着量が増大するため、逆洗浄を行う間隔が短くなって、多くのろ過水等の清澄水を使用するので、より大きな効果がある。
また、逆洗浄を行わないことから、ろ過処理水等の清澄水を加圧ポンプで加圧してスクリーンに送水する必要が無く、水処理装置で消費する電力を大幅に削減することができる効果がある。
さらに、この発明に係る水処理装置は、紫外線照射器とろ過器とを一体に形成していることから、設置面積を小さくすることができる。また、紫外線照射器とろ過器との配管接続作業がなくなることから、水処理装置の施工に係るコストも大幅に低減することができる。
請求項2の発明に係る水処理装置においては、回転洗浄器を往復動させる往復動手段を同時に備えていることから、回転洗浄器の吸引ノズルを円筒形スクリーンの内面で螺旋軌道に移動させることができる。これにより、1本当たりの吸引ノズルが円筒形スクリーンの内面を吸引洗浄する面積が大幅に増加し、回転洗浄器に配設する吸引ノズルの本数を大幅に少なくすることができる効果がある。さらに、吸引ノズルの本数を減らすことにより、吸引ノズルの吸引力が大幅に向上し、円筒形スクリーンの洗浄効果が大幅に向上する大きな効果がある。
請求項3の発明に係る水処理装置においては、紫外線照射器の保護管洗浄具が往復動手段の動力を利用して連動することから、従来、保護管洗浄具のワイパー機構を稼動させるのに必要であった電動モータを不要とすることができる効果がある。これにより、動作不良が起こる頻度を大幅に低減することができるため、保護管の洗浄が不十分となることがなくなり、紫外線照射器の消毒能力が低下してしまう事態の発生頻度を大幅に低減することができる大きな効果がある。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による水処理装置を示す構成図である。この実施の形態1の水処理装置は、原水に対して紫外線処理を行った後に、ろ過処理を行う構成となっている。図1において、水処理装置は、主に容器1、円筒形スクリーン2、回転洗浄器3、開閉弁4、制御器5、紫外線照射器11及び保護管洗浄具12で構成されている。
容器1はろ過処理室101とドレン室102から構成されており、ろ過処理室101とドレン室102は容器1内の隔壁1aにより分割されている。
容器1のろ過処理室101は原水前室101Aと原水室101Bとろ過水室101Cから構成されており、ろ過処理室101内には、隔壁1aと支持部材1bによって円筒形スクリーン2が設置されている。
ろ過処理室101の原水前室101Aは支持部材1bと容器1の内周面に囲まれた空間であり、原水前室101Aは、容器1の壁面に配設されている原水流入口1cから導入された原水を一時的に貯留する部屋である。
なお、ろ過処理室101の原水前室101Aには紫外線照射器11及び保護管洗浄具12が設置されている。
ろ過処理室101の原水室101Bは円筒形スクリーン2の内周面と、隔壁1aと、支持部材1bとに囲まれた空間であり、支持部材1bを境にして、原水前室101Aと隣接している。
ただし、支持部材1bには開口があるため、原水前室101A内の原水は、原水室101Bに移動可能であり、原水前室101Aから原水室101Bに移動する際、その原水に含まれている大まかな夾雑物が支持部材1bに付着するため、原水室101Bには、大まかな夾雑物が除去された原水が貯留されることになる。
このため、詳細は後述するが、円筒形スクリーン2の内周面に対する付着物の蓄積速度を低下させることができる。
ろ過処理室101のろ過水室101Cは円筒形スクリーン2の外周面と、容器1の内周面と、隔壁1aと、支持部材1bとに囲まれた空間であり、ろ過水室101Cは、容器1の壁面に配設されているろ過水流出口1dから水処理装置の外部に流出させるろ過処理水を貯留する部屋である。
容器1のドレン室102は円筒形スクリーン2の付着物などが含まれているドレン排水を貯留する部屋であり、容器1の壁面に配設されている排水口1eからドレン排水を排水する。なお、容器1の材質には、鉄、銅、ステンレス、チタン等の金属や樹脂が適用可能であるが、剛性、耐腐食性および製造コストを勘案するとステンレスが最も望ましい。
円筒形スクリーン2はろ過処理室101内に設置され、原水に含まれている夾雑物を付着させて、原水から夾雑物を除去するものである。円筒形スクリーン2は、ステンレスのメッシュを円筒形に成型して製作してもよいし、金属板に所定間隔で孔を空けたパンチングメタルを円筒形に成型し、その内側にろ過スクリーンを貼り付けた構成としてもよい。円筒形スクリーン2は、ステンレス製パンチングメタルの円筒の内側に樹脂製メッシュをろ過スクリーンとして貼り付けた構成が最も望ましい。
回転洗浄器3はろ過処理室101の原水室101Bとドレン室102とを連通するように配設され、回転洗浄器3は、円筒形スクリーン2の内周面に沿って回転することにより、原水と一緒に円筒形スクリーン2の付着物を吸引して、円筒形スクリーン2の内周面全体の付着物を除去する。
なお、回転洗浄器3は、ろ過処理室101の原水室101Bとドレン室102を連通する連通管3aと、その連通管3aの原水室101B側の外周面に配設された吸引ノズル3bと、連通管3aのドレン室102側に設けられ、吐出口3cを備えた立上部3dとで主に構成されている。
回転洗浄器3の連通管3aは両端が溶接等によって蓋で閉塞されており、各蓋にはシャフト3e,3fが連通管3aの管軸と同軸となるように連結されている。
シャフト3e,3fは、容器1の支持部材1b及び軸受1hに対して回動自在に支持されており、これによって、回転洗浄器3は、連通管3aの管軸を中心に回動するようになっている。
回転洗浄器3の吸引ノズル3bは先端に開口が施されており、その先端が円筒形スクリーン2の内面側の近傍に位置するように配置されている。吸引ノズル3bの先端は、回転洗浄器3が回転しても、円筒形スクリーン2の内面側に対する距離が変化しないようになっている。
なお、吸引ノズル3bは、連通管3aの同一円周面において、1つあれば十分であるが、複数配置すれば、より洗浄能力が向上する。ただし、吸引ノズル3bの吸引力は、回転洗浄器3に配設された吸引ノズル3bの総個数に反比例して低下する特性があるので、同一円周面上に複数個配設する場合には、回転洗浄器3が作動するときの原水室101Bとドレン室102(回転洗浄器3の作動時のドレン室102の内圧は大気圧)との内圧差が大きくなるように、原水流入口1cから流入する原水の水圧を高くして原水室101Bの内圧を高める必要がある。
また、吸引ノズル3bの管軸方向の設置間隔であるが、これは1つの吸引ノズル3bが付着物を吸引可能な管軸方向の幅に基づいて設定する。
回転洗浄器3の立上部3dは、ドレン室102側の連通管3aの外周面に対して放射状に立ち上げられた部位であり(2つの立上部3dは管軸を中心に対称に立上げられている)、立上部3dには、先端近傍の周面で連通管3aの円周面の接線方向に吐出口3cがそれぞれ設けられている。
2本の立上管3dの吐出口3cの向きは、吐出口3cからの吐出水の水勢により発生する回転力が同一方向に働くように設けられている。
なお、回転洗浄器3の材質には、鉄、銅、ステンレス、チタン等の金属や樹脂が適用可能であるが、剛性、耐腐食性および製造コストを勘案するとステンレスが最も望ましい。ただし、円筒形スクリーンの洗浄時は、回転洗浄器3が高速で回転するため、吸引ノズル3bの先端が、どうしても円筒形スクリーン2の内周面に多少接触してしまう。このため、円筒形スクリーン2を破損しないように、最低でも吸引ノズル3bの先端部分は、樹脂で覆う等することが望ましい。
開閉弁4は円筒状の弁箱4a、弁体4b及びバネ4cから主に構成されている。
開閉弁4の弁箱4aの周面には流入口4dが設けられており、容器1のドレン室102にある排水口1eと連結している。
また、弁箱4aの円形側面の一方には、排水用の大径の排出口4eが設けられており、他方には小径の取出口4fが設けられている。
開閉弁4の弁体4bは弁箱4aに内蔵されており、弁体4bが側面の流入口4dを閉塞する位置よりも排出口4e側に移動できないように、係止部4hが弁箱4aの内面に設けられている。
開閉弁4のバネ4cは一端が弁箱4aの取出口4fを有する円形側面に連結され、他端が弁体4bの円形側面に連結されており、バネ4cは、弁箱4aの取出口4fを有する円形側面と弁体4bの円形側面が縮む方向に付勢している。
空間内が大気圧の場合には、開閉弁4内にバネ4cが設けられていることにより、弁体4bが取出口4f側に移動して、流入口4dと排出口4eとが連通し、開閉弁4が開いた状態となるが、空間内に水が充水されて加圧状態となると、バネ4cの付勢力よりも水圧の方が勝るため、弁体4bが排出口4e側に移動して、開閉弁4が閉じた状態となる。
制御器5は内部にダイヤフラム5a,5bが配置されて、内部の空洞が第1室501、第2室502、第3室503及び第4室504の4つの部屋に分割されている構造となっている。
制御器5のダイヤフラム5aは第1室501と第2室502を分けており、例えば、ドレン室102の水圧が上昇して、第2室502の水圧が第1室501の水圧よりも高くなると、中央部が第1室501側に変形して、弁体5gを図中左側に押し圧する。
制御器5のダイヤフラム5bは第3室503と第4室504を分けており、例えば、第3室503にろ過処理水が流入して、第3室503の水圧が第4室504の水圧よりも高くなると、中央部が第4室504側に変形して、弁体5qを図中右側に押し圧する。
なお、ダイヤフラム5bには孔が設けられているが、その孔が弁体5qと勘合していることで、その孔が閉じられている。
制御器5の第1室501は、一部に円柱状の突出空間部5cを有する空洞で形成されている。
第1室501の突出空間部5cには取出口5dが設けられており、その取出口5dは連通管5fを介して第3室503の取出口5mと連結されている。
第1室501の突出空間部5c以外の空洞部には取出口5eが設けられており、その取出口5eは連通管5iを介してろ過水室101Cの取出口1fと連結されている。
弁体5gは突出空間部5cに挿入されており、一端がダイヤフラム5aによって支持され、他端がバネ5hによって付勢されている。弁体5gは、ダイヤフラム5aが変形しない限り、一定の位置に停止して取出口5dを閉塞している。
バネ5hは突出空間部5cの先端(図中、左端)と弁体5gの他端(図中、弁体5gの左端)の間に挿入され、弁体5gを突出空間部5cから押し出す方向(図中、右側)に付勢している。
制御器5の第2室502には取出口5jが設けられており、その取出口5jは連通管5kを介してドレン室102の取出口1gと連結されている。
制御器5の第3室503には取出口5mが設けられており、この取出口5mは連通管5fを介して第1室501の取出口5dと連結されている。
制御器5の第4室504は、一部に円柱状の突出空間部5nを有する空洞で形成されている。
第4室504の突出空間部5nの奥(図中、右端)には、室外に排水するための流出口5pが設けられている。
弁体5qは流出口5p側から突出空間部5nに挿入されており、一端がダイヤフラム5bによって支持され、他端がバネ5rによって付勢されている。弁体5qは、ダイヤフラム5bが変形しない限り、一定の位置に停止して、第4室504から流出口5pへの流路を閉塞している。
バネ5rは突出空間部5nの縮径部分に当接する方向に付勢している。
なお、弁体5qの内部には、第3室503内の水を少量ずつ第4室504の流出口5pから排出させるために連通孔5sが設けられている。このため、通常時は、第3室503は大気圧の状態となっている。
このほか、第4室504には取出口5t,5uが設けられており、取出口5tは、外部から補給水管5zを介して第4室504内に補給水を流入させるために設けられている。また、取出口5uは、連通管5vを介して開閉弁4の取出口4fと連結されており、通常時は、取出口5tから流入する補給水が第4室504を経由して、開閉弁4の取出口4fへ供給されるため、開閉弁4は閉じた状態となっている。
紫外線照射器11は原水前室101Aに設置され、紫外線ランプ11a及び保護管11bから構成されている。
紫外線照射器11の紫外線ランプ11aは原水前室101Aに導入された原水に紫外線を照射して消毒処理を行う。紫外線ランプ11aには、低圧型水銀ランプが最適であるが、中圧型水銀ランプや高圧型水銀ランプも適用可能である。
紫外線照射器11の保護管11bは紫外線ランプ11aの周囲に設置され、原水が直接紫外線ランプ11aに接触しないように、紫外線ランプ11aを保護している。保護管11bは、材質に紫外線に対して耐久性の高い石英ガラスを適用すると最適である。また、紫外線透過率の高い合成石英ガラスを使用したオゾン発生ランプを使用しても良い。
保護管洗浄具12は原水前室101Aに設置され、ワイパー12a及びフレーム12bから構成されている。
保護管洗浄具12のワイパー12aは紫外線照射器11の保護管11bの外周表面と接触するようにフレーム12bに支持され、回転洗浄器3の回転に伴って保護管11bの外周面に沿って回転して、保護管11bの外周表面の付着物を拭き取る。
保護管洗浄具12のフレーム12bは一端が回転洗浄器3のシャフト3eと連結され、回転洗浄器3が回転すると、紫外線照射器11の周囲を回転する。
次に動作について説明する。
図1の水処理装置における通常時のろ過処理においては、開閉弁4の弁体4bが側面の流入口4dを閉塞する位置に停止しており、ドレン室102内のドレン排水が、排出口4eから排水されない状態になっている。
原水流入口1cから流入する原水は、ろ過処理室101の原水前室101Aに貯留された後、支持部材1bの開口を通じて、原水室101Bに流入するが、原水前室101Aに貯留されている間、紫外線照射器11の紫外線ランプ11aにより紫外線が照射されて、消毒処理が行われる。
ただし、紫外線照射器11の紫外線ランプ11aが紫外線を照射して、原水の消毒処理を継続すると、上述したように不溶性の酸化物が生成されるため、不溶性の酸化物や元々原水に含まれていた懸濁性物質が紫外線照射器11の保護管11bの表面に付着する。
保護管11bの表面の付着物が増えてくると、その付着物が障害となって紫外線の照射量が低下し、紫外線による消毒能力が低下する。
その後、原水室101Bに達した原水は、円筒形スクリーン2を通過してろ過水室101Cに達するが、その原水に含まれている夾雑物(円筒形スクリーン2を通過できない不純物)は、円筒形スクリーン2の内周面に付着するため、ろ過水室101Cに達した水は、ろ過処理水となる。
ろ過水室101C内のろ過処理水は、ろ過水流出口1dから水処理装置の外部に流出される。
一方、円筒形スクリーン2を通過できない不純物は、付着物として、円筒形スクリーン2の内周面に堆積され、この付着物の堆積量が増大していくと、原水室101B内の原水の水圧と、ろ過水室101C内のろ過処理水の水圧との間の差圧が比例して増大し、これに伴って、円筒形スクリーン2によるろ過処理量が減少する。
そこで、この実施の形態1では、この原水の水圧と、ろ過処理水の水圧との間の差圧が所定値以上になると、回転洗浄器3を作動させて、円筒形スクリーン2の内周面の付着物を除去(洗浄)するとともに、紫外線照射器11の保護管11bの外周表面における付着物を除去(洗浄)するようにしている。
以下、円筒形スクリーン2及び保護管11bの洗浄時の動作フローを詳細に説明する。
(1)上記の通り、円筒形スクリーン2の内周面における付着物の堆積量が増大してくると、原水室101B及びドレン室102の水圧が上昇する。
(2)ドレン室102の水圧は、制御器5の第2室502に伝達されており、ろ過水室101Cの水圧は、制御器5の第1室501に伝達されている。
ドレン室102の水圧が上昇すると、制御器5の第2室502の水圧が第1室501の水圧より高くなり、ダイヤフラム5aが第1室501側に変形する。
(3)ダイヤフラム5aが第1室501側に変形すると、第1室501の弁体5gがダイヤフラム5aに押し圧される。
第1室501では、通常時は、伸びる方向に付勢するバネ5hによって弁体5gが押し上げられており(図中、右側に押している)、弁体5gが連通管5fに対する取出口5dを塞いでいるが、バネ5hの反力以上の力で、ダイヤフラム5aにより押し圧されると、弁体5gが図中左側に移動して取出口5dが開かれる。
(4)弁体5gが移動して取出口5dが開くと、第1室501内の水が連通管5fを通じて第3室503に流れ込むようになる。
第1室501には、ろ過水室101C内のろ過処理水が常時流入してくるため、継続して、第1室501内の水が第3室503に流入する。
このとき、第3室503内のろ過処理水は、第4室504に配設されている弁体5qの連通孔5sを通過して、突出空間部5nの排水口5pから排水されるが、この排水量は、第1室501から第3室503に流入する流入水量よりも大幅に少ないため、第3室503内はろ過処理水で満たされる。
(5)さらに継続して、第3室503にろ過処理水が流入するため、ダイヤフラム5bが第4室504側に変形する。
これにより、ダイヤフラム5bに固定されている弁体5qには、弾性バネ5rの反力以上の力がかかって押し下げられるため(図中、右側に移動)、第4室504と流出口5pとの流路が開かれて、第4室504内の水が流出口5pから排水される。
(6)このとき、第4室504には、補給水管5zから補給水が常時流入するようになっているが、その流入量は、弁体5qが開いて、流出口5pから排水される排水量よりも少ないため、第4室504内の圧力は大気圧程度にまで低下する。
(7)第4室504内の圧力が大気圧程度にまで低下すると、開閉弁4内に充水されている水は、取出口4fから連通管5vを通じて第4室504に流入して、流出口5pから排水される。
これにより、開閉弁4の弁体4bを排出口4e側に押す力が少なくなるため、バネ4cの縮む方向の付勢力によって弁体4bが図中左側に移動して流入口4dが開き、ドレン室102内のドレン排水が流入口4dを通じて、排出口4eから排出され始める。
(8)ドレン室102内のドレン排水の排出が開始されることにより、ドレン室102内の水圧が急激に低下して、原水室101Bとの間に圧力差が生じると、回転洗浄器3の吸引ノズル3bに吸引力が発生する。
回転洗浄器3の吸引ノズル3bに吸引力が発生すると、吸引ノズル3bの先端の開口から原水室101B内の原水と一緒に、円筒形スクリーン2の内周面の付着物が吸引される。
(9)回転洗浄器3の吸引ノズル3bにより吸引された原水と付着物は、連通管3aを通じて、立上部3dの吐出口3cから排水される。
また、この吐出したときの水勢によって、連通管3aに回転力が与えられて、回転洗浄器3が連通管3aの管軸を中心に回転運動を開始する。
(10)回転洗浄器3の吸引ノズル3bは、円筒形スクリーン2の内周面に沿って回転しながら、原水と一緒に付着物を吸引することにより、円筒形スクリーン2の内周面全体の付着物を除去する。
(11)(9)のとき、回転洗浄器3が連通管3aの管軸を中心に回転運動を開始すると、回転洗浄器3のシャフト3eに連結されている保護管洗浄具12のフレーム12bも回転運動を開始する。
保護管洗浄具12のフレーム12bにはワイパー12aが支持されているので、保護管洗浄具12のフレーム12bが回転運動を開始すると、ワイパー12aが紫外線照射器11の保護管11bの外周表面と接触しながら回転するため、保護管11bの外周表面に付着されている不溶性の酸化物等の付着物がワイパー12aに掻き取られるようになる。
(12)一方、(7)のとき、開閉弁4が開いてドレン室102内の水圧が低下することにより、ドレン室102とろ過水室101Cとの間の水圧差が低下する。
これにより、第1室501と第2室502との間の水圧差も低下して、ダイヤフラム5aが元の位置に戻り(変形が解消)、弁体5gもバネ5hの付勢力によって元の位置に戻って、突出空間部5cの取出口5dが再び塞がれる。
(13)突出空間部5cの取出口5dが閉塞されると、第3室503に対するろ過処理水の流出が停止するが、第3室503から連通孔5sを通じて流出口5pへ排水される水は少量ずつ排水するようになっており、開閉弁4が開いてから連通孔5sからの排水で第3室503内の圧力が低下して、ダイヤフラム5b及び第4室504の弁体5qが元の位置に戻るまでの時間が、円筒形スクリーン2の内周面全体の付着物を十分除去できる時間となるように制御器5が構成されているので、ダイヤフラム5bが元の位置に戻るまでの間で、円筒形スクリーン2の内周面の付着物が回転洗浄器3によって十分に除去される。
連通孔5sからの排水で第3室503内の圧力が低下することにより、ダイヤフラム5b及び第4室504の弁体5qが元の位置に戻って、第4室504から流出口5pへの流路が再び閉じられ、第4室504からの排水が停止する。
(14)補給水管5zから第4室504に補給水が流入することにより、第4室504内に補給水が充填され、さらに、第4室504から開閉弁4の取出口4fに給水される。
これにより、開閉弁4の弁体4bが水圧で元の位置に戻って、開閉弁4の流入口4dが閉じられ、ドレン室102からのドレン排水が停止する。
(15)その後、吐出口3cからの吐出水によってドレン室102内の水圧が上昇して、原水室101Bと同圧になると、吸引ノズル3bの吸引力がなくなる。
また、立上部3dの吐出口3cからの吐出水も停止し、連通管3aへの回転力もなくなるため、回転洗浄器3の回転運動が停止し、円筒形スクリーン2の洗浄作業が終了する。また、紫外線照射器11の保護管11bの洗浄作業も終了する。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、ドレン室102の開閉弁4を開弁して大気開放することで、吸引ノズル3bに吸引力が発生して円筒形スクリーン2の内面の付着物を吸引してドレン室102から排出することができることから、スクリーン付着物を逆洗浄する必要がなく、ろ過水等の清澄水を使用してしなくてもよいという大きな効果がある。
また、排水口1eを大気開放とするための排水口1eの開閉制御、回転洗浄器3の回転運動のための回転動力および保護管洗浄具12の回転運動のための回転動力に水圧を利用しており、これらの制御にも水圧を利用していることから、これらのための電気が一切不要であり、電力消費量の低減によるランニングコストの大幅な低減が図れる効果を奏する。
さらに、逆洗浄を行わないことから、ろ過処理水等の清澄水を加圧ポンプで加圧して円筒形スクリーン2に送水する必要が無く、加圧ポンプおよび逆洗浄用の配管を設置するためのイニシャルコストを削減でき、水処理装置で消費する電力を大幅に削減することができる効果がある。
特に、工場廃水等の難分解性物質を多く含む汚水について、オゾン、過酸化水素、次亜塩素酸等の酸化剤を投入した後、紫外線処理を行って水中の溶存物質の酸化を促進する水処理装置の場合には、紫外線処理後に多量の不溶性酸化物が発生することから、紫外線照射器11の保護管11bに付着する酸化物の付着量が増大するため、逆洗浄を行う間隔が短くなって、多くのろ過水等の清澄水を使用することになるが、この実施の形態1では、紫外線照射器11の保護管11bを洗浄するに際して、ろ過水等の清澄水を使用する必要がないので、より大きな効果がある。
また、この実施の形態1では、紫外線照射器11とろ過器とを一体に形成していることから、設置面積を小さくすることができる。また、紫外線照射器11とろ過器との配管接続作業がなくなることから、水処理装置の施工に係るコストも大幅に低減することができる効果がある。
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2による水処理装置を示す構成図である。この実施の形態2の水処理装置も実施の形態1の場合と同様に、原水に対して紫外線処理を行った後に、ろ過処理を行う構成となっている。図2の水処理装置は、回転洗浄器3が円筒形スクリーン2を洗浄する時、連通管3aの軸を中心に回転運動するだけでなく、ピストン9aとシリンダ9bによる往復動手段9を備えて、同時に軸方向に往復動する(吸引ノズル3bが円筒形スクリーン2の内面を螺旋軌道で移動すると同時に、保護管洗浄具12のワイパー12cが保護管11bの外周面を螺旋軌道で移動する)点で図1の水処理装置と大きく相違している。
制御器5のダイヤフラム5wは第5室505の水圧を第3室503に伝える役割を担っている。また、第3室503および第4室504にまたがって配設されている弁体51qは、実施の形態1における弁体5qとは、ダイヤフラム5wからの押し圧によっても移動するようにダイヤフラム5bのほかにダイヤフラム5wにも取り付けられた状態となっている点で異なっている。
第5室505には取出口5xが設けられており、取出口5xは、連通管9fを介して往復動手段9の取出口9eと連結されている。
また、第4室504には取出口5yが設けられており、取出口5yは、連通管9dを介して往復動手段9の取出口9cと連結されている。
往復動手段9はピストン9aとシリンダ9bから構成されており、回転洗浄器3が円筒形スクリーン2及び紫外線照射器11の保護管11bを洗浄する際、回転洗浄器3を軸方向に往復動させる。
往復動手段9のピストン9aは一端が回転洗浄器3の回転軸と同軸となるように、かつ回転洗浄器3が回動自在となるように接続されており、回転洗浄器3の回転軸を軸方向に往復動させる。
往復動手段9のシリンダ9bはピストン9aを内包する筒状体であり、シリンダ9bには取出口9c,9eが設けられている。
保護管洗浄具12は原水前室101Aに設置され、ワイパー12c及びフレーム12bから構成されている。
保護管洗浄具12のワイパー12cは紫外線照射器11の保護管11bの外周表面と接触するようにフレーム12bに支持され、回転洗浄器3の回転に伴って回転し、回転洗浄器3の回転軸方向の移動に伴って保護管11bの長手方向に移動することにより、保護管11bの外周表面の付着物を掻き取る。
なお、ワイパー12cは例えばドーナッツ形状しており、その中心部に保護管11bが挿入されている。
次に動作について説明する。
図2の水処理装置における通常時のろ過処理においては、図1の水処理装置と同様に、開閉弁4の弁体4bが側面の流入口4dを閉塞する位置に停止しており、ドレン室102内のドレン排水が、排出口4eから排水されない状態になっている。
原水流入口1cから流入する原水は、ろ過処理室101の原水前室101Aに貯留された後、支持部材1bの開口を通じて、原水室101Bに流入するが、原水前室101Aに貯留されている間、紫外線照射器11の紫外線ランプ11aにより紫外線が照射されて、消毒処理が行われる。
ただし、紫外線照射器11の紫外線ランプ11aが紫外線を照射して、原水の消毒処理を継続すると、上述したように不溶性の酸化物が生成されるため、不溶性の酸化物や元々原水に含まれていた懸濁性物質が紫外線照射器11の保護管11bの表面に付着する。
保護管11bの表面の付着物が増えてくると、その付着物が障害となって紫外線の照射量が低下し、紫外線による消毒能力が低下する。
その後、原水室101Bに達した原水は、円筒形スクリーン2を通過してろ過水室101Cに達するが、その原水に含まれている夾雑物(円筒形スクリーン2を通過できない不純物)は、円筒形スクリーン2の内周面に付着するため、ろ過水室101Cに達した水は、ろ過処理水となる。
ろ過水室101C内のろ過処理水は、ろ過水流出口1dから水処理装置の外部に流出される。
一方、円筒形スクリーン2を通過できない不純物は、付着物として、円筒形スクリーン2の内周面に堆積され、この付着物の堆積量が増大していくと、原水室101B内の原水の水圧と、ろ過水室101C内のろ過処理水の水圧との間の差圧が比例して増大し、これに伴って、円筒形スクリーン2によるろ過処理量が減少する。
そこで、この実施の形態2では、この原水の水圧と、ろ過処理水の水圧との間の差圧が所定値以上になると、回転洗浄器3を作動させて、円筒形スクリーン2の内周面の付着物を除去(洗浄)するとともに、紫外線照射器11の保護管11bの外周表面における付着物を除去(洗浄)するようにしている。
以下、円筒形スクリーン2及び保護管11bの洗浄時の動作フローを詳細に説明する。
(1)上記の通り、円筒形スクリーン2の内周面における付着物の堆積量が増大してくると、原水室101B及びドレン室102の水圧が上昇する。
(2)ドレン室102の水圧は、制御器5の第2室502に伝達されており、ろ過水室101Cの水圧は、制御器5の第1室501に伝達されている。
ドレン室102の水圧が上昇すると、制御器5の第2室502の水圧が第1室501の水圧より高くなり、ダイヤフラム5aが第1室501側に変形する。
(3)ダイヤフラム5aが第1室501側に変形すると、第1室501の弁体5gがダイヤフラム5aに押し圧される。
第1室501では、通常時は、伸びる方向に付勢するバネ5hによって弁体5gが押し上げられており(図中、右側に押している)、弁体5gが連通管5fに対する取出口5dを塞いでいるが、バネ5hの反力以上の力で、ダイヤフラム5aにより押し圧されると、弁体5gが図中左側に移動して取出口5dが開かれる。
(4)弁体5gが移動して取出口5dが開くと、第1室501内の水が連通管5fを通じて第3室503に流れ込むようになる。
第1室501には、ろ過水室101C内のろ過処理水が常時流入してくるため、継続して、第1室501内の水が第3室503に流入する。
このとき、第3室503内のろ過処理水は、第4室504に配設されている弁体51qの連通孔5sを通過して、突出空間部5nの排水口5pから排水されるが、この排水量は、第1室501から第3室503に流入する流入水量よりも大幅に少ないため、第3室503内はろ過処理水で満たされる。
(5)さらに継続して、第3室503にろ過処理水が流入するため、ダイヤフラム5bが第4室504側に変形する。
これにより、ダイヤフラム5bに固定されている弁体51qには、弾性バネ5rの反力以上の力がかかって押し下げられるため(図中、右側に移動)、第4室504と流出口5pとの流路が開かれて、第4室504内の水が流出口5pから排水される。
(6)このとき、第4室504には、補給水管5zから補給水が常時流入するようになっているが、その流入量は、弁体51qが開いて、流出口5pから排水される排水量よりも少ないため、第4室504内の圧力は大気圧程度にまで低下する。
(7)第4室504内の圧力が大気圧程度にまで低下すると、開閉弁4内に充水されている水は、取出口4fから連通管5vを通じて第4室504に流入して、流出口5pから排水される。
これにより、開閉弁4の弁体4bを排出口4e側に押す力が少なくなるため、バネ4cの縮む方向の付勢力によって弁体4bが図中左側に移動して流入口4dが開き、ドレン室102内のドレン排水が流入口4dを通じて、排出口4eから排出され始める。
(8)ドレン室102内のドレン排水の排出が開始されることにより、ドレン室102内の水圧が急激に低下して、原水室101Bとの間に圧力差が生じると、回転洗浄器3の吸引ノズル3bに吸引力が発生する。
回転洗浄器3の吸引ノズル3bに吸引力が発生すると、吸引ノズル3bの先端の開口から原水室101B内の原水と一緒に、円筒形スクリーン2の内面の付着物が吸引される。
(9)回転洗浄器3の吸引ノズル3bにより吸引された原水と付着物は、連通管3aを通じて、立上部3dの吐出口3cから排水される。
また、この吐出したときの水勢によって、連通管3aに回転力が与えられて、回転洗浄器3が連通管3aの管軸を中心に回転運動を開始する。
また、回転洗浄器3の回転に伴って保護管洗浄具12のフレーム12bが回転運動を開始する。
(10)一方、(7)の時と同時期において、円筒形スクリーン2の内周面全体の付着物が除去されると、ドレン室102とろ過水室101Cとの間の水圧差が低下する。
これにより、第1室501と第2室502との間の水圧差も低下して、ダイヤフラム5aが元の位置に戻り(変形が解消)、弁体5gもバネ5hの付勢力によって元の位置に戻って、突出空間部5cの取出口5dが再び塞がれる。
(11)突出空間部5cの取出口5dが閉塞されると、第3室503に対するろ過処理水の流出が停止する。
また、第3室503から連通孔5sを通じて流出口5pへ水が徐々に流出していくことによって、第3室503内の圧力は大気圧にまで低下していく。
(12)しかし、(7)の時と同時期に、シリンダ9bの取出口9cと制御器5の第4室504も連通管9dで接続されているため、シリンダ9b内の水圧も低下し始める。
そして、ピストン9aのドレン室102側の水圧の方が高いため、ピストン9aは、シリンダ9bの取出口9c側に移動し始め、シリンダ9b内の水は第4室504を経由して、流出口5pから少量ずつ排水されていくようになる。
また、シリンダ9bのもう1つの取出口9eと制御器5の第5室505とが連通管9fによって接続されているので、ピストン9aが取出口9c,9e側に移動している間中、ピストン9aで押された水の一部が第5室505に流入し続ける。
(13)第1室501から第3室503への水の流入が停止した後は、第3室503の水圧で第4室504の弁体51qが開いているのを継続させることができなくなるが、ピストン9aから第5室505への水の流入が継続している限り(ピストン9aが作動している限り)、第5室505の水圧によってダイヤフラム5wが第3室503側に変形し、それに伴って弁体51qを第4室504側に押すことで、第4室504の弁体51qを開いた状態に継続させる。
即ち、ピストン9aが移動中は、第5室505内の水圧が高い状態を保持しているので、第4室504の弁体51qは開いた状態を継続している。
(14)吸引ノズル3bは、円筒形スクリーン2の内周面に沿って回転し、同時にピストン9aが回転軸方向に移動する。つまり、円筒形スクリーン2の内周面を螺旋軌道で移動しながら、原水と一緒に付着物を吸引して、円筒形スクリーン2の内周面全体の付着物を除去する。
また、保護管洗浄具12のワイパー12cは、紫外線照射器11の保護管11bにおける外周表面に接触しながら回転し、同時に保護管11bの長手方向に移動する。つまり、紫外線照射器11の保護管11bの外周面を螺旋軌道で移動しながら、保護管11bに付着している不溶性酸化物等の付着物を除去する。
(15)ピストン9aが取出口9c,9e側の移動限界点まで移動したとき、ピストン9aから第5室505への水の供給が停止し、第5室505内の水圧が低下して、ダイヤフラム5wおよび弁体51qが元の位置に戻り、さらにダイヤフラム5b及び第4室504の弁体51qが元の位置に戻って、第4室504から流出口5pへの流路が再び閉じられ、第4室504からの排水が停止する。
(16)補給水管5zから第4室504に補給水が流入することにより、第4室504内に補給水が充填され、さらに、第4室504から開閉弁4の取出口4fに給水される。
これにより、開閉弁4の弁体4bが水圧で元の位置に戻って、開閉弁4の流入口4dが閉じられ、ドレン室102からのドレン排水が停止する。
(17)その後、吐出口3cからの吐出水によってドレン室102内の水圧が上昇して、原水室101Bと同圧となると、吸引ノズル3bの吸引力がなくなる。
また、立上部3dの吐出口3cからの吐出水も停止し、連通管3aへの回転力もなくなるため、回転洗浄器3の回転運動が停止する。
(18)第4室504からシリンダ9bへ水が供給され、ドレン室102側よりもシリンダ9bの取出口9c,9e側の水圧の方が高くなると、ピストン9aがドレン室102側の移動限界点まで移動して、円筒形スクリーン2及び保護管11bの洗浄作業が終了する。
以上で明らかなように、この実施の形態2による水処理装置によれば、実施の形態1で示した効果のほかに、回転洗浄器3の立上部3dの吐出口3cの回転運動と、ピストン9aとシリンダ9bからなる往復動手段9による往復動によって、吸引ノズル3b及びワイパー12cを螺旋軌道で移動させる場合、制御器5によるシリンダ9b内の水圧操作によって往復動を実現したので、電動機等の動力源を不要とすることができ、イニシャルコストおよび電力消費量の低減によるランニングコストの大幅な低減が図れる大きな効果を奏する。
また、吸引ノズル3bを円筒形スクリーン2の内面を螺旋軌道で移動させるため、1本の吸引ノズル3bが円筒形スクリーン2の内面の付着物を吸引する面積を大きくすることができるので、吸引ノズル3bの本数を大幅に減らすことができる効果を奏する。また、これによって、吸引ノズル3bの1本当りの吸引力が増大し、洗浄効率が大幅に向上する効果を奏する。
同様に、ワイパー12cを保護管11bの外周表面を螺旋軌道で移動させるため、小さなワイパー12c(ワイパー12cは、図1のワイパー12aと比べて小さい)を用いて、保護管11bに付着している不溶性酸化物等の付着物を除去することができる。また、実施の形態1におけるワイパー12aでは、付着物を掻き取る力は外周方向へのみ働くが、本実施の形態2におけるワイパー12cでは、外周方向に係る付着物を掻き取る力に加えて、保護管11bの長手方向へも掻き取る力が加わることから、より確実に付着物を除去できる効果がある。
実施の形態3.
図3はこの発明の実施の形態3による水処理装置を示す構成図である。この実施の形態3の水処理装置も実施の形態2の場合と同様に、原水に対して紫外線処理を行った後に、ろ過処理を行う構成となっている。図3において、図2と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
保護管洗浄具12は原水前室101Aに設置され、ワイパー12c及びフレーム12dから構成されている。
保護管洗浄具12のワイパー12cは紫外線照射器11の保護管11bの外周表面と接触するようにフレーム12dに支持されており、フレーム12dは、回転洗浄器3のシャフト3eとは回動自在に連結されている。また、実施の形態2の場合と異なり、保護管11bは、その長手方向の中心軸が、回転洗浄器3の回転軸とずれて配置されている。つまり、保護管11bに挿入されているワイパー12cの中心軸も回転洗浄器3の回転軸とずれている。
このような構成としたことにより、回転洗浄器3は、円筒形スクリーン2の洗浄時、回転運動と回転軸方向への運動の同時進行による螺旋軌道で移動するが、フレーム12dは、支持しているワイパー12cの中心軸が回転洗浄器3の回転軸とずれている関係上、回転洗浄器3から回転運動が伝達されず、回転軸方向への運動のみが伝達される。つまり、ワイパー12cは、保護管11bの長手方向へのみ移動して、保護管11bの外周表面の付着物を掻き取る。
以上で明らかなように、この実施の形態3による水処理装置によれば、実施の形態1で示した効果のほかに、実施の形態1および実施の形態2の場合では、紫外線照射器11の長手方向の中心軸を回転洗浄器3の中心軸と同軸としなければならず、紫外線照射器11の設置位置が大幅に制限されていたが、その設置位置の自由度が大幅に向上するという大きな効果がある。
特に実施の形態2の場合、回転洗浄器3のシャフト3eの軸と紫外線照射器11の中心軸と同軸上に配置する必要があり、しかもフレーム12dが原水前室101Aの長手方向に移動することから、原水前室101Aの長手方向の長さを、最低でも保護管洗浄具12の長手方向の長さの2倍は必要であり、水処理装置の長手方向の全長が大きくなってしまう問題があった。しかし、この実施の形態3による水処理装置1では、原水前室101Aの長手方向の長さは、最低、保護管11bの長手方向の長さだけあればよく、水処理装置1の長手方向の全長を大幅に小さくすることができる大きな効果がある。
実施の形態4.
図4はこの発明の実施の形態4による水処理装置を示す構成図である。この実施の形態4の水処理装置も実施の形態2の場合と同様に、原水に対して紫外線処理を行った後に、ろ過処理を行う構成となっている。図4において、図3と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
保護管洗浄具12は原水前室101Aに設置され、2個のワイパー12cとフレーム12dから構成されている。
上記実施の形態3では、紫外線照射器11が1個設置されているものについて示したが、図4に示すように、紫外線照射器11を2個設置するようにしてもよい。この場合、紫外線照射器11の紫外線ランプ11aによる紫外線の照射量を増やすことができる。
しかし、この場合、2個の紫外線照射器11の保護管11bの外周表面における付着物を除去する必要があるので、図4に示すように、保護管洗浄具12のフレーム12dが2個のワイパー12cを支持するようにしている。
2個のワイパー12cは、上記実施の形態3と同様に、回転洗浄器3が回転軸方向に移動すると、保護管11bの長手方向に移動して、保護管11bの外周表面に付着している酸化物を除去する。
これにより、紫外線照射器11を2個設置する場合でも、保護管11bの外周表面に付着している酸化物を除去することができる。
ここでは、紫外線照射器11を2個設置するものについて示したが、紫外線照射器11を3個以上設置して、保護管洗浄具12のフレーム12dで3個以上のワイパー12cを支持するようにしてもよい。
実施の形態5.
図5はこの発明の実施の形態5による水処理装置を示す構成図である。この実施の形態5の水処理装置も実施の形態2の場合と同様に、原水に対して紫外線処理を行った後に、ろ過処理を行う構成となっている。図5において、図2と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
保護管洗浄具12は原水前室101Aに設置され、吸引管12e及び吸引ノズル12fから構成されている。
保護管洗浄具12の吸引管12eは回転洗浄器3の連通管3aと連結しており、吸引管12eの内部の圧力が連通管3aの内部の圧力と同じになる。
保護管洗浄具12の吸引ノズル12fは先端に開口が施されており、回転洗浄器3の吸引ノズル3bに吸引力が発生して、吸引ノズル3bの先端の開口から円筒形スクリーン2の内面の付着物の吸引を開始すると、先端の開口から保護管11bの外周表面に付着している不溶性酸化物等の付着物の吸引を開始する。
以下、円筒形スクリーン2及び保護管11bの洗浄時の動作フローを詳細に説明する。
(1)上記の通り、円筒形スクリーン2の内周面における付着物の堆積量が増大してくると、原水室101B及びドレン室102の水圧が上昇する。
(2)ドレン室102の水圧は、制御器5の第2室502に伝達されており、ろ過水室101Cの水圧は、制御器5の第1室501に伝達されている。
ドレン室102の水圧が上昇すると、制御器5の第2室502の水圧が第1室501の水圧より高くなり、ダイヤフラム5aが第1室501側に変形する。
(3)ダイヤフラム5aが第1室501側に変形すると、第1室501の弁体5gがダイヤフラム5aに押し圧される。
第1室501では、通常時は、伸びる方向に付勢するバネ5hによって弁体5gが押し上げられており(図中、右側に押している)、弁体5gが連通管5fに対する取出口5dを塞いでいるが、バネ5hの反力以上の力で、ダイヤフラム5aにより押し圧されると、弁体5gが図中左側に移動して取出口5dが開かれる。
(4)弁体5gが移動して取出口5dが開くと、第1室501内の水が連通管5fを通じて第3室503に流れ込むようになる。
第1室501には、ろ過水室101C内のろ過処理水が常時流入してくるため、継続して、第1室501内の水が第3室503に流入する。
このとき、第3室503内のろ過処理水は、第4室504に配設されている弁体51qの連通孔5sを通過して、突出空間部5nの排水口5pから排水されるが、この排水量は、第1室501から第3室503に流入する流入水量よりも大幅に少ないため、第3室503内はろ過処理水で満たされる。
(5)さらに継続して、第3室503にろ過処理水が流入するため、ダイヤフラム5bが第4室504側に変形する。
これにより、ダイヤフラム5bに固定されている弁体51qには、弾性バネ5rの反力以上の力がかかって押し下げられるため(図中、右側に移動)、第4室504と流出口5pとの流路が開かれて、第4室504内の水が流出口5pから排水される。
(6)このとき、第4室504には、補給水管5zから補給水が常時流入するようになっているが、その流入量は、弁体51qが開いて、流出口5pから排水される排水量よりも少ないため、第4室504内の圧力は大気圧程度にまで低下する。
(7)第4室504内の圧力が大気圧程度にまで低下すると、開閉弁4内に充水されている水は、取出口4fから連通管5vを通じて第4室504に流入して、流出口5pから排水される。
これにより、開閉弁4の弁体4bを排出口4e側に押す力が少なくなるため、バネ4cの縮む方向の付勢力によって弁体4bが図中左側に移動して流入口4dが開き、ドレン室102内のドレン排水が流入口4dを通じて、排出口4eから排出され始める。
(8)ドレン室102内のドレン排水の排出が開始されることにより、ドレン室102内の水圧が急激に低下して、原水室101Bとの間に圧力差が生じると、回転洗浄器3の吸引ノズル3bに吸引力が発生する。
回転洗浄器3の吸引ノズル3bに吸引力が発生すると、吸引ノズル3bの先端の開口から原水室101B内の原水と一緒に、円筒形スクリーン2の内面の付着物が吸引される。
また、回転洗浄器3の連通管3aと保護管洗浄具12の吸引管12eが連通しているので、回転洗浄器3の吸引ノズル3bに吸引力が発生すると、保護管洗浄具12の吸引ノズル12fにも吸引力が発生する。
保護管洗浄具12の吸引ノズル12fに吸引力が発生すると、吸引ノズル12fの先端の開口から保護管11bの外周表面に付着している不溶性酸化物等の付着物が吸引される。
(9)回転洗浄器3の吸引ノズル3bにより吸引された原水と付着物は、連通管3aを通じて、立上部3dの吐出口3cから排水される。
また、保護管洗浄具12の吸引ノズル12fにより吸引された付着物も、連通管3aを通じて、立上部3dの吐出口3cから排水される。
立上部3dの吐出口3cから吐出したときの水勢によって、連通管3aに回転力が与えられて、回転洗浄器3が連通管3aの管軸を中心に回転運動を開始する。
また、回転洗浄器3の回転に伴って保護管洗浄具12の吸引管12eが回転運動を開始する。
(10)一方、(7)の時と同時期において、円筒形スクリーン2の内周面全体の付着物が除去されると、ドレン室102とろ過水室101Cとの間の水圧差が低下する。
これにより、第1室501と第2室502との間の水圧差も低下して、ダイヤフラム5aが元の位置に戻り(変形が解消)、弁体5gもバネ5hの付勢力によって元の位置に戻って、突出空間部5cの取出口5dが再び塞がれる。
(11)突出空間部5cの取出口5dが閉塞されると、第3室503に対するろ過処理水の流出が停止する。
また、第3室503から連通孔5sを通じて流出口5pへ水が徐々に流出していくことによって、第3室503内の圧力は大気圧にまで低下していく。
(12)しかし、(7)の時と同時期に、シリンダ9bの取出口9cと制御器5の第4室504も連通管9dで接続されているため、シリンダ9b内の水圧も低下し始める。
そして、ピストン9aのドレン室102側の水圧の方が高いため、ピストン9aは、シリンダ9bの取出口9c側に移動し始め、シリンダ9b内の水は第4室504を経由して、流出口5pから少量ずつ排水されていくようになる。
また、シリンダ9bのもう1つの取出口9eと制御器5の第5室505とが連通管9fによって接続されているので、ピストン9aが取出口9c,9e側に移動している間中、ピストン9aで押された水の一部が第5室505に流入し続ける。
(13)第1室501から第3室503への水の流入が停止した後は、第3室503の水圧で第4室504の弁体51qが開いているのを継続させることができなくなるが、ピストン9aから第5室505への水の流入が継続している限り(ピストン9aが作動している限り)、第5室505の水圧によってダイヤフラム5wが第3室503側に変形し、それに伴って弁体51qを第4室504側に押すことで、第4室504の弁体51qを開いた状態に継続させる。
即ち、ピストン9aが移動中は、第5室505内の水圧が高い状態を保持しているので、第4室504の弁体51qは開いた状態を継続している。
(14)吸引ノズル3bは、円筒形スクリーン2の内周面に沿って回転し、同時にピストン9aが回転軸方向に移動する。つまり、円筒形スクリーン2の内周面を螺旋軌道で移動しながら、原水と一緒に付着物を吸引して、円筒形スクリーン2の内周面全体の付着物を除去する。
また、保護管洗浄具12の吸引ノズル12fは、紫外線照射器11の保護管11bにおける外周表面に接触しながら回転し、同時に保護管11bの長手方向に移動する。つまり、紫外線照射器11の保護管11bの外周面を螺旋軌道で移動しながら、保護管11bに付着している不溶性酸化物等の付着物を除去する。
(15)ピストン9aが取出口9c,9e側の移動限界点まで移動したとき、ピストン9aから第5室505への水の供給が停止し、第5室505内の水圧が低下して、ダイヤフラム5wおよび弁体51qが元の位置に戻り、さらにダイヤフラム5b及び第4室504の弁体51qが元の位置に戻って、第4室504から流出口5pへの流路が再び閉じられ、第4室504からの排水が停止する。
(16)補給水管5zから第4室504に補給水が流入することにより、第4室504内に補給水が充填され、さらに、第4室504から開閉弁4の取出口4fに給水される。
これにより、開閉弁4の弁体4bが水圧で元の位置に戻って、開閉弁4の流入口4dが閉じられ、ドレン室102からのドレン排水が停止する。
(17)その後、吐出口3cからの吐出水によってドレン室102内の水圧が上昇して、原水室101Bと同圧となると、吸引ノズル3b,12fの吸引力がなくなる。
また、立上部3dの吐出口3cからの吐出水も停止し、連通管3aへの回転力もなくなるため、回転洗浄器3の回転運動が停止する。
(18)第4室504からシリンダ9bへ水が供給され、ドレン室102側よりもシリンダ9bの取出口9c,9e側の水圧の方が高くなると、ピストン9aがドレン室102側の移動限界点まで移動して、円筒形スクリーン2及び保護管11bの洗浄作業が終了する。
以上で明らかなように、この実施の形態5による水処理装置によれば、上記実施の形態2に示した効果のほかに、以下の効果がある。実施の形態1から実施の形態4に示した水処理装置では、保護管洗浄具12のワイパー12b,12cは、保護管11bの外周面に接触して付着物を掻き取る構成となっているため、洗浄作業を繰り返すうちにワイパー12b,12cが磨耗していくことから、定期的に交換する必要があった。しかし、この実施の形態5における水処理装置では、保護管11bの付着物を吸引ノズル12fで吸引して除去するようにしており、吸引ノズル12fの先端が保護管11bに接触していないことから、これに起因する磨耗の恐れがないので、交換の必要がほとんどなく、ランニングコストを低減することができる効果がある。
実施の形態6.
図6はこの発明の実施の形態2による水処理装置を示す構成図である。この実施の形態6の水処理装置も実施の形態2の場合と同様に、原水に対して紫外線処理を行った後に、ろ過処理を行う構成となっている。図2の水処理装置とは、制御器6がフラッシュバルブ構造のものを適用している点で大きく相違している。
この制御器6は、例えば、大便器などの洗浄水を制御するフラッシュバルブの構造を利用している。
この制御器6は、主シリンダ6aと副シリンダ6hを有する本体60と、主シリンダ6a内に配設されたピストンバルブ61と、副シリンダ6h内に配設された押し棒62とによって主に構成されている。
本体60の主シリンダ6aは構造が筒状であり、両端が蓋をされている。
主シリンダ6aの上側の蓋には、取出口6bが設けられており、下側の蓋には、取出口6cが設けられている。
また、下側の蓋に設けられている取出口6cは、連通管20を介して開閉弁4の排水口4e側の取出口4gと連通されている。
上側の蓋に設けられている取出口6bは、連通管21を介してろ過水室101Cの取出口1fと連通されており、連通管21には、主シリンダ6a内の水がろ過水室101Cに逆流しないようにするために、逆流防止弁24が配設されている。
突起部6dは主シリンダ6aの内周面の所定位置に、主シリンダ6aの全周にわたって設けられており、突起部6dの上方には開口6fが設けられ、突起部6dの下方には開口6gが設けられている。
また、上方の開口6fには筒状体6kが接続されており、下方の開口6gには筒状の副シリンダ6hが接続されている。
なお、筒状体6kには、取出口6mを有する蓋が設けられている。
本体60の副シリンダ6hは、反対側の端部(図中、左側)が蓋をされている。
隔壁6eは副シリンダ6hの内周面の所定位置に設けられ、押し棒62が挿通可能な開口を備えている。
なお、隔壁6eよりも蓋側の副シリンダ6h内は、所定位置まで同一径であり、そこから縮径して蓋まで同一径となっている。
副シリンダ6hの蓋には取出口6jが設けられている。
主シリンダ6aのピストンバルブ61は、主シリンダ6a内の上端蓋と突起部6dとの間を移動するように配設されている。
ピストンバルブ61は、筒状弁体611と、筒状弁体611の内部に配設され、弁体部612aと弁棒部612bが一体をなしている逃し弁体612とにより、主に構成されている。
ピストンバルブ61の筒状弁体611は概ね筒状の外形を有しており、外径が主シリンダ6aの突起部6dを通過することが可能な程度の大きさとなっている。また、上方端部の周縁と中間位置の外周面には、それぞれ全周にわたって突起部611a,611bが設けられている。
また、上方端部の周縁の突起部611aには全周にわたってパッキン63が設けられ、パッキン63がピストンバルブ61と主シリンダ6aの内周面とを水密に保持している。
中間位置の突起部611bは、主シリンダ6aの内周面の突起部6dと当接するように設けられており、ピストンバルブ61が突起部611bの位置よりも下に移動できないようになっている。
また、主シリンダ6aの内面の突起部6dの上方側の全周にはパッキン64が設けられており、ピストンバルブ61の中間位置の突起部611bと当接しているときは、パッキン64が水密状態を保持している。
隔壁611cは筒状弁体611の内周面の中間位置に設けられ、逃し弁体612の弁棒部612bが挿通可能な程度の開口を有している。
パッキン65は隔壁611cの上方に、パッキン支持材66によって固定されている。
逃し弁体612の弁棒部612bは隔壁611cの開口の上方から通され、弁体部612aの上方にバネ67が配設されている。
バネ67は係止部材68によって筒状弁体611に支持されており、逃し弁体612の弁体部612aは、バネ67の付勢力によって、パッキン65に押し当てられて水密を保持している。
制御器6の水圧室601は主シリンダ6aの上端蓋とピストンバルブ61の上端との間に形成されている部屋である。
制御器6の流入室602は筒状体6kとピストンバルブ61との間に形成されている部屋である。
制御器6の吐水室603は主シリンダ6aの下端蓋とピストンバルブ61の下端との間に形成されている部屋である。
制御器6の感知室604は副シリンダ6hの蓋と押し棒62の弁体部62aとの間に形成されている部屋である。
なお、副シリンダ6hの取出口6j、流入室602の取出口6m、開閉弁4の取出口4f及びドレン室の取出口1gは、それぞれ連通管22,23によって接続されている。
押し棒62は弁体部62aと弁棒部62bから一体的に形成されており、広がる方向に付勢するバネ69が弁棒部62bに挿通されている。
バネ69は弁棒部62bに挿通され、制御器6が非動作時には、弁体部62aを副シリンダ6hの縮径位置で係止するように押し圧する。
また、制御器6の非動作時において、押し棒62の弁棒部62bの先端は、逃し弁体612の弁棒部612bに力を加えないような位置になっている。
なお、シリンダ9bの取出口9cに接続する連通管9dが、連通管23に分岐部を設けて接続している。つまり、シリンダ9bは、容器1のドレン室102、制御器6の流入室602および感知室604と連通している。さらに、制御器6は、ピストンバルブ61が主シリンダ6a内を上昇し始めてから初期位置に戻るまでの時間を、シリンダ9b内をピストン9aが初期位置から取出口9c側の移動限界点の位置まで移動する時間以上となるように調整されている。
次に動作について説明する。
図6の水処理装置における通常時のろ過処理においては、図2の水処理装置と同様に、開閉弁4の弁体4bが側面の流入口4dを閉塞する位置に停止しており、ドレン室102内のドレン排水が、排出口4eから排水されない状態になっている。
原水流入口1cから流入する原水は、ろ過処理室101の原水前室101Aに貯留された後、支持部材1bの開口を通じて、原水室101Bに流入するが、原水前室101Aに貯留されている間、紫外線照射器11の紫外線ランプ11aにより紫外線が照射されて、消毒処理が行われる。
ただし、紫外線照射器11の紫外線ランプ11aが紫外線を照射して、原水の消毒処理を継続すると、上述したように不溶性の酸化物が生成されるため、不溶性の酸化物や元々原水に含まれていた懸濁性物質が紫外線照射器11の保護管11bの表面に付着する。
保護管11bの表面の付着物が増えてくると、その付着物が障害となって紫外線の照射量が低下し、紫外線による消毒能力が低下する。
その後、原水室101Bに達した原水は、円筒形スクリーン2を通過してろ過水室101Cに達するが、その原水に含まれている夾雑物(円筒形スクリーン2を通過できない不純物)は、円筒形スクリーン2の内周面に付着するため、ろ過水室101Cに達した水は、ろ過処理水となる。
ろ過水室101C内のろ過処理水は、ろ過水流出口1dから水処理装置の外部に流出される。
一方、円筒形スクリーン2を通過できない不純物は、付着物として、円筒形スクリーン2の内周面に堆積され、この付着物の堆積量が増大していくと、原水室101B内の原水の水圧と、ろ過水室101C内のろ過処理水の水圧との間の差圧が比例して増大し、これに伴って、円筒形スクリーン2によるろ過処理量が減少する。
そこで、この実施の形態6では、この原水の水圧と、ろ過処理水の水圧との間の差圧が所定値以上になると、回転洗浄器3を作動させて、円筒形スクリーン2の内周面の付着物を除去(洗浄)するとともに、紫外線照射器11の保護管11bの外周表面における付着物を除去(洗浄)するようにしている。
以下、円筒形スクリーン2及び保護管11bの洗浄時の動作フローを詳細に説明する。
ただし、円筒形スクリーン2に対する付着物の堆積量が増大していくと、ドレン室102内の水圧が上昇していくが、あらかじめ、円筒形スクリーン2を洗浄する必要があるときのドレン室102内の水圧を調べておき、その水圧が感知室604にかかった時に、押し棒62が逃し弁体612の弁棒部612bを押すように、押し棒62を付勢しているバネ69の強さ等で調整されているものとする。
(1)上記の通り、円筒形スクリーン2の内周面における付着物の堆積量が増大してくると、原水室101B及びドレン室102の水圧が上昇する。
(2)ドレン室102の水圧は、制御器6の感知室604に伝達されている。
即ち、ドレン室102の水圧が上昇すると、連通管22を通じて制御器6の感知室604の水圧も上昇する。感知室604の水圧が所定圧力以上になると、感知室604の水圧によって押し棒62がバネ69の付勢力に抗して吐水室603側に移動し、押し棒62が逃し弁体612の弁棒部612bを押すようになる。
(3)逃し弁体612の弁棒部612bが押し棒62に押されるようになると、逃し弁体612の弁体部612aを押圧しているバネ67の付勢力に抗して弁体部612aが傾斜する。これにより、水密状態が解かれて、水圧室601内の水が吐水室603に一気に流出する。
(4)この状態のときも、水圧室601の取出口6bからろ過水室101Cの水が流入しているが、取出口6bの径が小さいため、水圧室601の流入水量よりも流出水量の方が大幅に多く、また、流入室602の水圧がピストンバルブ61にかかっているため、ピストンバルブ61は、一気に主シリンダ6aの上端まで移動する。
(5)ピストンバルブ61が主シリンダ6aの上端まで移動して開くことにより、流入室602と吐水室603とが連通される。
このため、流入室602の水が一気に吐水室603に流入し、その水が連通管20を通じて開閉弁4の二次側の排出口4eから排出される。
(6)このとき、制御器6の感知室604には、ドレン室102から水が常時流入しているが、ドレン室102からの水は、流入室602から排水される排水量と比べて大幅に少ない。
このため、開閉弁4内に充水された水が取出口4fから連通管23を経由して、制御器6の流入室602から制御器6の外部に排水される。
これにより、開閉弁4の弁体4bを排出口4e側に押す力が少なくなるため、バネ4cの縮む方向の付勢力によって弁体4bが図中左側に移動して流入口4dが開き、ドレン室102内のドレン排水が流入口4dを通じて、排出口4eから排出され始める。
(7)ドレン室102内のドレン排水の排出が開始されることにより、ドレン室102内の水圧が急激に低下して、原水室101Bとの間に圧力差が生じると、回転洗浄器3の吸引ノズル3bに吸引力が発生する。
回転洗浄器3の吸引ノズル3bに吸引力が発生すると、吸引ノズル3bの先端の開口から原水室101B内の原水と一緒に、円筒形スクリーン2の内周面の付着物が吸引される。
(8)回転洗浄器3の吸引ノズル3bにより吸引された原水と付着物は、連通管3aを通じて、立上部3dの吐出口3cから排水される。
また、この吐出したときの水勢によって、連通管3aに回転力が与えられて、回転洗浄器3が連通管3aの管軸を中心に回転運動を開始する。
(9)回転洗浄器3の吸引ノズル3bは、円筒形スクリーン2の内周面に沿って回転しながら、原水と一緒に付着物を吸引することにより、円筒形スクリーン2の内周面全体の付着物を除去する。
また、回転洗浄器3の回転に伴って保護管洗浄具12のフレーム12bが回転運動を開始する。
(10)一方、(4)でピストンバルブ61が開いたとき、制御器6では、感知室604の水も、流入室602から制御器6の外部に排水される。
このため、感知室604の水圧が低下して、バネ69が押し棒62を押す力が勝り、押し棒62が副シリンダ6hの縮径部(制御器6の非作動時における位置)まで移動する。
これにより、逃し弁体612の弁棒部612bを押す力がなくなるため、逃し弁体612の弁体部612aも初期位置に戻り、再び水密状態となる。
(11)また、容器1のろ過水室101Cから少量ずつの水が連通管21を介して水圧室601に流入し、ピストンバルブ61を押し下げていくようになる。
ピストンバルブ61が可動範囲の最下端に達すると、主シリンダ6aの突起部6dとピストンバルブ61の突起部611bとが水密状態となる。
(12)しかし、(4)でピストンバルブ61が開いた時と同時期に、シリンダ9bの取出口9cと制御器6の流入室602も連通管9d,23で接続されているため、シリンダ9b内の水圧も低下し始める。
そして、ピストン9aのドレン室102側の水圧の方が高いため、ピストン9aは、シリンダ9bの取出口9c側に移動し始める。
(13)回転洗浄機3の吸引ノズル3bは、ピストン9aの移動に伴って、円筒形スクリーン2の内周面に沿って回転しながら、回転軸方向に移動する。つまり、円筒形スクリーン2の内周面を螺旋軌道で移動しながら、原水と一緒に付着物を吸引して、円筒形スクリーン2の内周面全体の付着物を除去する。
また、保護管洗浄具12のフレーム12bは、シャフト3eで回転洗浄機3の連通管3aと連通されているので、回転洗浄機3の螺旋軌道の移動に伴って、紫外線照射器11の保護管11bの外周面を螺旋軌道で移動する。
これにより、保護管洗浄具12のフレーム12bに保持されているワイパー12cが、保護管11bの外周表面に付着している酸化物等の付着物を除去することになる。
(14)(11)のとき、既に、円筒形スクリーン2の付着物の洗浄が十分完了している状態となっているように、ピストンバルブ61が開いてから閉じるまでの時間が、水圧室601への水の流入量等によって調整されている。
ピストンバルブ61が閉じると、流入室602からの水の排出が停止し、ドレン室102から流入する水が、流入室602や開閉弁4内に流入する。
(15)これにより、開閉弁4の弁体4bが水圧で元の位置に戻って、開閉弁4の流入口4dが閉じられ、ドレン室102からのドレン排水が停止する。
(16)その後、吐出口3cからの吐出水によってドレン室102内の水圧が上昇して、原水室101Bに同圧となると、吸引ノズル3bの吸引力がなくなる。
また、立上部3dの吐出口3cからの吐出水も停止し、連通管3aへの回転力もなくなるため、回転洗浄器3の回転運動が停止し、円筒形スクリーン2及び保護管11bの洗浄作業が終了する。
以上、この実施の形態6による水処理装置によれば、制御器6をフラッシュバルブ構造のものを適用したことにより、上記実施の形態2に示した効果のほかに、以下の効果を奏する。
制御器5がダイヤフラム5a,5bを使用する場合、耐久性が低く、部品の交換頻度が高かったが、フラッシュバルブ構造の制御器6の場合は、部品の耐久性が高く、部品の交換頻度を低く抑えることができ、部品交換に要する材料費及び人件費を抑制できる大きな効果を奏する。また、フラッシュバルブは、大便器用に大量に生産されているものであり、特殊な部品を使用していないため、安価に製造できる効果も奏する。
なお、この実施の形態6では、フラッシュバルブ構造の制御器6を図2の水処理装置に適用するものについて示したが、フラッシュバルブ構造の制御器6を図3〜図5の水処理装置に適用するようにしてもよい。
実施の形態7.
図7はこの発明の実施の形態7による水処理装置を示す構成図である。この実施の形態7の水処理装置も実施の形態2の場合と同様に、原水に対して紫外線処理を行った後に、ろ過処理を行う構成となっている。
図7の水処理装置では、図6の水処理装置におけるフラッシュバルブ構造の制御器6を開閉弁7に適用し、フラッシュバルブ構造の開閉弁7が、円筒形スクリーン2及び保護管11bの洗浄制御と洗浄排水の両方の役割を持つようにしている。
この開閉弁7は、主シリンダ7aと副シリンダ7hを有する本体70と、主シリンダ7a内に配設されたピストンバルブ71と、副シリンダ7h内に配設された押し棒72とによって主に構成されている。
本体70の主シリンダ7aは構造が筒状であり、両端が蓋をされている。
主シリンダ7aの左側の蓋には、取出口7bが設けられており、右側の蓋には、排水口7cが設けられている。
左側の蓋に設けられている取出口7bは、連通管21を介してろ過水室101Cの取出口1fと連通されており、連通管21には、主シリンダ7a内の水がろ過水室101Cに逆流しないようにするために、逆流防止弁24が配設されている。
突起部7dは主シリンダ7aの内周面の所定位置に、主シリンダ7aの全周にわたって設けられており、突起部7dの左側には開口7fが設けられ、突起部7dの右側には開口7gが設けられている。
また、開口7fには筒状体7kが接続されており、開口7gには筒状の副シリンダ7hが接続されている。
なお、筒状体7kには、取出口7mを有する蓋が設けられている。取出口7mは、容器1のドレン室102にある排水口1eと連結している。
本体70の副シリンダ7hは、反対側の端部(図中、上側)が蓋をされている。
隔壁7eは副シリンダ7hの内周面の所定位置に設けられ、押し棒72が挿通可能な開口を備えている。
なお、隔壁7eよりも蓋側の副シリンダ7h内は、所定位置まで同一径であり、そこから縮径して蓋まで同一径となっている。
副シリンダ7hの蓋には取出口7jが設けられている。
主シリンダ7aのピストンバルブ71は、主シリンダ7a内の左端蓋と突起部7dとの間を移動するように配設されている。
ピストンバルブ71は、筒状弁体711と、筒状弁体711の内部に配設され、弁体部712aと弁棒部712bが一体をなしている逃し弁体712とにより、主に構成されている。
ピストンバルブ71の筒状弁体711は概ね筒状の外形を有しており、外径が主シリンダ7aの突起部7dを通過することが可能な程度の大きさとなっている。また、左端部の周縁と中間位置の外周面には、それぞれ全周にわたって突起部711a,711bが設けられている。
また、左端部の周縁の突起部711aには全周にわたってパッキン73が設けられ、パッキン73がピストンバルブ71と主シリンダ7aの内周面とを水密に保持している。
中間位置の突起部711bは、主シリンダ7aの内周面の突起部7dと当接するように設けられており、ピストンバルブ71が突起部711bの位置よりも右側に移動できないようになっている。
また、主シリンダ7aの内面の突起部7dの左側の全周にはパッキン74が設けられており、ピストンバルブ71の中間位置の突起部711bと当接しているときは、パッキン74が水密状態を保持している。
隔壁711cは筒状弁体711の内周面の中間位置に設けられ、逃し弁体712の弁棒部712bが挿通可能な程度の開口を有している。
パッキン75は隔壁711cの左側に、パッキン支持材76によって固定されている。
逃し弁体712の弁棒部712bは隔壁711cの開口の左方から通され、弁体部712aの左側にバネ77が配設されている。
バネ77は係止部材78によって筒状弁体711に支持されており、逃し弁体712の弁体部712aは、バネ77の付勢力によって、パッキン75に押し当てられて水密を保持している。
開閉弁7の水圧室701は主シリンダ7aの左端蓋とピストンバルブ71の左端との間に形成されている部屋である。
開閉弁7の流入室702は筒状体7kとピストンバルブ71との間に形成されている部屋である。
開閉弁7の吐水室703は主シリンダ7aの右端蓋とピストンバルブ71の右端との間に形成されている部屋である。
開閉弁7の感知室704は副シリンダ7hの蓋と押し棒72の弁体部72aとの間に形成されている部屋である。
なお、副シリンダ7hの取出口7j及びドレン室102の取出口1gは、連通管22によって接続されている。
押し棒72は弁体部72aと弁棒部72bから一体的に形成されており、広がる方向に付勢するバネ79が弁棒部72bに挿通されている。
バネ79は弁棒部72bに挿通され、開閉弁7が閉じているときには、弁体部72aを副シリンダ7hの縮径位置で係止するように押し圧する。
また、開閉弁7が閉じている時において、押し棒72の弁棒部72bの先端は、逃し弁体712の弁棒部712bに力を加えないような位置になっている。
この実施の形態7では、ピストン9aとシリンダ9bを配設するために、排水口1e及び開閉弁7をドレン室102の外周面に配置している。また、シリンダ9bの取出口9cを容器1のろ過水室101Cに設けた取出口1iに連通管9dで接続している。
これによって、ピストン9aのドレン室102側にはドレン室102の水圧がかかり、シリンダ9bの取出口9c側にはろ過水室101Cの水圧がかかる。通常のろ過処理時は、ドレン室102側の水圧の方が高くなるので、ピストン9aや回転洗浄器3の洗浄動作前の初期位置は、シリンダ9bの取出口9c側の移動限界点となる。
洗浄動作開始時、つまり、開閉弁7が開いたとき、回転洗浄器3が立上部3dの吐出口3cからの吐水で回転を始める。このとき、同時に、ドレン室102の水圧は、ろ過水室101Cの水圧よりも低下するので、ピストン9aもシリンダ9bの取出口9c側の限界点からドレン室102側の移動限界点に移動していくようになる。これにより、吸引ノズル3bは、円筒形スクリーン2の内面を螺旋運動しながら、付着物を吸引していくようになる。なお、制御器7は、ピストンバルブ71が主シリンダ7a内を取出口7b側に移動し始めてから初期位置に戻るまでの時間を、シリンダ9b内をピストン9aが初期位置である取出口9c側の移動限界点からドレン室102側の移動限界点まで移動する時間以上となるように調整されている。
次に動作について説明する。
図7の水処理装置における通常時のろ過処理においては、開閉弁7におけるピストンバルブ71の筒状弁体711が、開口7fを閉塞する位置にあり、ドレン室102内のドレン排水が開閉弁7に流入せずに、排水口7cから排水されない状態になっている。
原水流入口1cから流入する原水は、ろ過処理室101の原水前室101Aに貯留された後、支持部材1bの開口を通じて、原水室101Bに流入するが、原水前室101Aに貯留されている間、紫外線照射器11の紫外線ランプ11aにより紫外線が照射されて、消毒処理が行われる。
ただし、紫外線照射器11の紫外線ランプ11aが紫外線を照射して、原水の消毒処理を継続すると、上述したように不溶性の酸化物が生成されるため、不溶性の酸化物や元々原水に含まれていた懸濁性物質が紫外線照射器11の保護管11bの表面に付着する。
保護管11bの表面の付着物が増えてくると、その付着物が障害となって紫外線の照射量が低下し、紫外線による消毒能力が低下する。
その後、原水室101Bに達した原水は、円筒形スクリーン2を通過してろ過水室101Cに達するが、その原水に含まれている夾雑物(円筒形スクリーン2を通過できない不純物)は、円筒形スクリーン2の内周面に付着するため、ろ過水室101Cに達した水は、ろ過処理水となる。
ろ過水室101C内のろ過処理水は、ろ過水流出口1dから水処理装置の外部に流出される。
一方、円筒形スクリーン2を通過できない不純物は、付着物として、円筒形スクリーン2の内周面に堆積され、この付着物の堆積量が増大していくと、原水室101B内の原水の水圧と、ろ過水室101C内のろ過処理水の水圧との間の差圧が比例して増大し、これに伴って、円筒形スクリーン2によるろ過処理量が減少する。
そこで、この実施の形態7では、この原水の水圧と、ろ過処理水の水圧との間の差圧が所定値以上になると、回転洗浄器3を作動させて、円筒形スクリーン2の内周面の付着物を除去(洗浄)するとともに、紫外線照射器11の保護管11bの外周表面における付着物を除去(洗浄)するようにしている。
以下、円筒形スクリーン2及び保護管11bの洗浄時の動作フローを詳細に説明する。
ただし、円筒形スクリーン2に対する付着物の堆積量が増大していくと、ドレン室102内の水圧が上昇していくが、あらかじめ、円筒形スクリーン2を洗浄する必要があるときのドレン室102内の水圧を調べておき、その水圧が感知室704にかかった時に、押し棒72が逃し弁体712の弁棒部72bを押すように、押し棒72を付勢しているバネ79の強さ等で調整されているものとする。
(1)上記の通り、円筒形スクリーン2の内周面における付着物の堆積量が増大してくると、原水室101B及びドレン室102の水圧が上昇する。
(2)ドレン室102の水圧は、開閉弁7の感知室704に伝達されている。
即ち、ドレン室102の水圧が上昇すると、連通管22を通じて開閉弁7の感知室704の水圧も上昇する。感知室704の水圧が所定圧力以上になると、感知室704の水圧によって押し棒72がバネ79の付勢力に抗して吐水室703側に移動し、押し棒72が逃し弁体712の弁棒部712bを押すようになる。
(3)逃し弁体712の弁棒部712bが押し棒72に押されるようになると、逃し弁体712の弁体部712aを押圧しているバネ77の付勢力に抗して弁体部712aが傾斜する。これにより、水密状態が解かれて、水圧室701内の水が吐水室703に一気に流出する。
(4)この状態のときも、水圧室701の取出口7bからろ過水室101Cの水が流入しているが、取出口7bの径が小さいため、水圧室701の流入水量よりも流出水量の方が大幅に多く、また、流入室702の水圧がピストンバルブ71にかかっているため、ピストンバルブ71は、一気に主シリンダ7aの左端まで移動する。
(5)ピストンバルブ71が主シリンダ7aの左端まで移動して開くことにより、流入室702と吐水室703とが連通される。
このため、流入室702の水が一気に吐水室703に流入し、その水が排出口7cから排出される。
(6)ドレン室102内のドレン排水の排出が開始されることにより、ドレン室102内の水圧が急激に低下して、原水室101Bとの間に圧力差が生じると、回転洗浄器3の吸引ノズル3bに吸引力が発生する。
回転洗浄器3の吸引ノズル3bに吸引力が発生すると、吸引ノズル3bの先端の開口から原水室101B内の原水と一緒に、円筒形スクリーン2の内周面の付着物が吸引される。
(7)回転洗浄器3の吸引ノズル3bにより吸引された原水と付着物は、連通管3aを通じて、立上部3dの吐出口3cから排水される。
また、この吐出したときの水勢によって、連通管3aに回転力が与えられて、回転洗浄器3が連通管3aの管軸を中心に回転運動を開始する。
(8)回転洗浄器3の吸引ノズル3bは、円筒形スクリーン2の内周面に沿って回転しながら、原水と一緒に付着物を吸引することにより、円筒形スクリーン2の内周面全体の付着物を除去する。
また、回転洗浄器3の回転に伴って保護管洗浄具12のフレーム12bが回転運動を開始する。
(9)一方、(4)でピストンバルブ71が開いたとき、容器1のドレン室102内の圧力が低下することにより、連通管22で連通している開閉弁7の感知室704の水圧が低下する。このとき、バネ79が押し棒72を押す力が勝り、押し棒72が副シリンダ7hの縮径部(開閉弁7が閉じているときの位置)まで移動する。
これにより、逃し弁体712の弁棒部712bを押す力がなくなるため、逃し弁体712の弁体部712aも初期位置に戻り、再び水密状態となる。
(10)また、容器1のろ過水室101Cから少量ずつの水が連通管21を介して水圧室701に流入し、ピストンバルブ71を押し下げていくようになる。
ピストンバルブ71が可動範囲の最右端に達すると、主シリンダ7aの突起部7dとピストンバルブ71の突起部711bとが水密状態となる。
(11)しかし、(4)でピストンバルブ71が開いた時と同時期において、ドレン室102の水圧が大きく低下するのに対して、ろ過水室101Cと連通管9bで接続しているシリンダ9bの水圧はほとんど変化しないことから、ピストン9aはドレン室102側に移動し始める。
(12)回転洗浄機3の吸引ノズル3bは、ピストン9aの移動に伴って、円筒形スクリーン2の内周面に沿って回転しながら、回転軸方向に移動する。つまり、円筒形スクリーン2の内周面を螺旋軌道で移動しながら、原水と一緒に付着物を吸引して、円筒形スクリーン2の内周面全体の付着物を除去する。
また、保護管洗浄具12のフレーム12bは、シャフト3eで回転洗浄機3の連通管3aと同一軸で接続されているので、回転洗浄機3の螺旋軌道の移動に伴って、紫外線照射器11の保護管11bの外周面を螺旋軌道で移動する。
これにより、保護管洗浄具12のフレーム12bに保持されているワイパー12cが、保護管11bの外周表面に付着している不溶性酸化物等の付着物を除去することになる。
(13)(10)のとき、既に、円筒形スクリーン2の付着物の洗浄が十分完了している状態となっているように、ピストンバルブ71が開いてから閉じるまでの時間が、水圧室701への水の流入量等によって調整されている。
これにより、ピストンバルブ71の筒状弁体711が水圧で元の位置に戻って、開口7fが閉じられ、ドレン室102からのドレン排水が停止する。
(14)その後、吐出口3cからの吐出水によってドレン室102内の水圧が上昇して、原水室101Bと同圧になると、吸引ノズル3bの吸引力がなくなる。
また、立上部3dの吐出口3cからの吐出水も停止し、連通管3aへの回転力もなくなるため、回転洗浄器3の回転運動が停止し、円筒形スクリーン2及び保護管11bの洗浄作業が終了する。
この実施の形態7による水処理装置によれば、装置全体の部品点数を少なくすることができ、製造コストを大幅に低減することができる効果を奏する。また、部品点数が少ないため、メンテナンスが容易になる効果も奏する。
実施の形態8.
図8はこの発明の実施の形態8による水処理装置を示す構成図である。この実施の形態8の水処理装置も実施の形態2の場合と同様に、原水に対して紫外線処理を行った後に、ろ過処理を行う構成となっている。図8の水処理装置は、図7の水処理装置に対して、ドレン室102とろ過水室101Cとの差圧で動作する差圧ピストン8を配設し、差圧ピストン8の第3室803と開閉弁7の感知室704とを連通管22で接続するようにしている。
差圧ピストン8は主にダイヤフラム8aとピストン8bで構成されており、差圧ピストン8は、ドレン室102とろ過水室101Cとの差圧で動作する。
差圧ピストン8のダイヤフラム8aは第1室801の水圧が第2室802の水圧より高くなると、中央部が図中右側に変形する。
差圧ピストン8のピストン8bは一端がダイヤフラム8aに固定されており、ダイヤフラム8aが図中右側に変形すると、図中右側に移動する。
第1室801には取出口8cが設けられており、取出口8cは、連通管25を介してドレン室102の取出口1gと連結されている。
第2室802には取出口8dが設けられており、取出口8dは、連通管26を介して過水室101Cの取出口1fと連結されている。
第3室803には取出口8eが設けられており、取出口8eは、連通管22を介して開閉弁7の感知室704の取出口7jと連結されている。
差圧ピストン8の第1室801には、ドレン室102の水圧が伝達され、差圧ピストン8の第2室802には、ろ過水室101Cの水圧が伝達される。
したがって、ドレン室102の水圧とろ過水室101Cの水圧との差圧が、所定圧力以上になると、差圧ピストン8のダイヤフラム8aが変形して、ピストン8bが移動することにより、差圧ピストン8の第3室803に充たされている水が、開閉弁7の感知室704に流入し、以降、上記実施の形態7と同様にして、円筒形スクリーン2及び保護管11bにおける付着物の洗浄が開始される。
なお、この実施の形態8に示した差圧ピストン8は、実施の形態6における水処理装置にも適用可能である。
以上から明らかなように、この実施の形態8による水処理装置によれば、ドレン室102とろ過水室101Cとの差圧に伴うダイヤフラム8aの変形量を事前に調整しておくようにすれば、円筒形スクリーン2の洗浄を実施するタイミングをドレン室102とろ過水室101Cの差圧で設定することができるようになる。
これにより、実施の形態7に示した水処理装置を、水圧が大きく変動する原水に適用する場合では、ドレン室102内の水圧も大きく変動するため、制御器7の感知室704への供給水圧が不安定になり、制御器7が円筒形スクリーン2の内周面の洗浄が必要なときに的確に作動しないことがあるが、この実施の形態8に示した水処理装置の場合では、水圧が大きく変動する原水を水処理装置でろ過処理する場合においても、円筒形スクリーン2が同程度目詰まりした状態のときに常に確実に洗浄することができる効果を奏する。
実施の形態9.
図9はこの発明の実施の形態9による水処理装置を示す構成図である。この実施の形態9の水処理装置も実施の形態2の場合と同様に、原水に対して紫外線処理を行った後に、ろ過処理を行う構成となっている。
図9の水処理装置では、図2に示すような往復動手段9に代えて、スライドピン9hと円筒カム9iとを連動させて回転力を往復動力に変換する往復動手段9を図2の水処理装置に適用するものである。
即ち、この実施の形態9では、回転洗浄器3の回転軸と同一軸とするシャフト9kにスライドピン9hを配置し、スライド溝9jを有する円柱形状の円筒カム9iをスライドピン9hとスライド溝9jとが勘合するように互いに回動自在に配設している。
シャフト9kには、軸方向に摺動可能な状態でギア9mが装着されており、円筒カム9iにもギア9nが固定装着されており、互いのギア9m,9nが噛み合うように配置された構成となっている。
そして、円筒形スクリーン2の洗浄時には、開閉弁4が開いて回転洗浄器3の吐出口3cから水が吐出して回転洗浄器3が回転すると、それがシャフト9kを伝達してギア9mが回転する。そのギア9mと噛み合っている円筒カム9iのギア9nが回転し、ギア9nと連結している円筒カム9iが回り始める。
円筒カム9iが回るとスライド溝9jが移動し始め、そのスライド溝9jに沿ってスライドピン9hが軸方向に移動する。これにより、シャフト9kが軸方向に移動する。即ち、回転洗浄器3が回転軸を中心に回転しながら軸方向に移動する。以上の動作によって、吸引ノズル3bは、円筒形スクリーン2の内面を螺旋軌道で移動し、保護管洗浄具12のワイパー12cは、保護管11bの外周表面を螺旋軌道で移動するようになっている。
以上、この実施の形態9による水処理装置によれば、上記実施の形態1,2に示した効果のほかに、シャフト9kに固定されたスライドピン9hと円筒カム9iのスライド溝9jとが噛み合い、さらに、シャフト9kのギア9mと円筒カム9iのギア9nが噛み合っていることから、吸引ノズル3bを原水の水圧に影響されずに確実に螺旋軌道上で移動させることができる効果を奏する。また、吐出口3cからの吐出水による回転力が継続する限り、往復動力に変換し続けることから、吸引ノズル3bを同一の螺旋軌道を繰り返し移動させることができ、洗浄能力がより向上する効果を奏する。同時に、保護管洗浄具12のワイパー12cも保護管11bの外周面上を同一の螺旋軌道を繰り返し移動して、付着物をより確実に除去できる効果もある。
実施の形態10.
図10はこの発明の実施の形態10による水処理装置を示す構成図である。この実施の形態10の水処理装置も実施の形態2の場合と同様に、原水に対して紫外線処理を行った後に、ろ過処理を行う構成となっている。
図10の水処理装置は、上記実施の形態9と同様に、スライドピン9hや円筒カム9iなどからなる往復動手段9を図6の水処理装置に適用するようにしたものである。
この実施の形態10による水処理装置によれば、上記実施の形態6に示した効果のほかに、上記実施の形態9に示した効果も同時に得られる。
実施の形態11.
図11はこの発明の実施の形態11による水処理装置を示す構成図である。この実施の形態11の水処理装置も実施の形態2の場合と同様に、原水に対して紫外線処理を行った後に、ろ過処理を行う構成となっている。
図11の水処理装置は、上記実施の形態9と同様に、スライドピン9hや円筒カム9iなどからなる往復動手段9を図7の水処理装置に適用するようにしたものである。
この実施の形態11による水処理装置によれば、上記実施の形態7に示した効果のほかに、上記実施の形態9に示した効果も同時に得られる。
実施の形態12.
図12はこの発明の実施の形態12による水処理装置を示す構成図である。この実施の形態12の水処理装置も実施の形態2の場合と同様に、原水に対して紫外線処理を行った後に、ろ過処理を行う構成となっている。
図12の水処理装置は、上記実施の形態9と同様に、スライドピン9hや円筒カム9iなどからなる往復動手段9を図8の水処理装置に適用するようにしたものである。
この実施の形態12による水処理装置によれば、上記実施の形態8に示した効果のほかに、上記実施の形態9に示した効果も同時に得られる。
実施の形態13.
図13はこの発明の実施の形態13による水処理装置を示す構成図である。この実施の形態13の水処理装置は、実施の形態2の場合と異なり、原水に対してろ過処理を行った後に、紫外線処理を行う構成となっている。図13において、図2と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
容器1の軸受1jは回転洗浄器3のシャフト3eを回動自在に支持している。
容器1の処理水流出口1kはろ過水室101Cに貯留されている処理水を排出する流出口である。
紫外線照射器11は、ろ過水室101Cに設置されている。紫外線照射器11が配設されている部分の容器1については、外径が拡径されており、その拡径した部分のろ過水室101Cに紫外線照射器11が設置されている。
保護管洗浄具12はろ過水室101Cに設置され、ワイパー12c、ピストン12g及びシリンダ12hから構成されている。
保護管洗浄具12のワイパー12cは紫外線照射器11の保護管11bの外周表面と接触するようにピストン12gに支持され、回転洗浄器3が回転軸方向に移動すると同時、ピストン12gが保護管11bの長手方向に移動することにより、保護管11bの外周表面の付着物を掻き取る。
なお、ワイパー12cは例えばドーナッツ形状しており、その中心部に保護管11bが挿入されている。
保護管洗浄具12のピストン12gは往復動手段9のピストン9aと同期して、保護管11bの長手方向に移動する。
保護管洗浄具12のシリンダ12hはピストン12gを内包する筒状体であり、シリンダ12hには取出口12i,12jが設けられている。
シリンダ12hの取出口12iには連通管9pを介して制御器5の取出口51yと接続されている。
シリンダ12hの取出口12jには連通管9qを介して制御器5の取出口51uと接続されている。
なお、図13では、紫外線照射器11および保護管洗浄具12を2台ずつ設置した構成としているが、必要であれば、3台以上設置してもよい。
次に動作について説明する。
図13の水処理装置における通常時のろ過処理においては、図2の水処理装置と同様に、開閉弁4の弁体4bが側面の流入口4dを閉塞する位置に停止しており、ドレン室102内のドレン排水が、排出口4eから排水されない状態になっている。
原水流入口1cから流入する原水は、ろ過処理室101の原水前室101Aに貯留された後、支持部材1bの開口を通じて、原水室101Bに流入する。
その後、原水室101Bに達した原水は、円筒形スクリーン2を通過してろ過水室101Cに達するが、その原水に含まれている夾雑物(円筒形スクリーン2を通過できない不純物)は、円筒形スクリーン2の内周面に付着するため、ろ過水室101Cに達した水は、ろ過処理水となる。
ろ過水室101C内のろ過処理水は、紫外線照射器11の紫外線ランプ11aにより紫外線が照射されて、消毒処理が行われる。
ただし、紫外線照射器11の紫外線ランプ11aが紫外線を照射して、原水の消毒処理を継続すると、上述したように不溶性の酸化物が生成されるため、不溶性の酸化物が紫外線照射器11の保護管11bの表面に付着する。
保護管11bの表面の付着物が増えてくると、その付着物が障害となって紫外線の照射量が低下し、紫外線による消毒能力が低下する。
紫外線照射器11の紫外線ランプ11aにより消毒処理が行われた紫外線処理水は、処理水流出口1kから水処理装置の外部に流出される。
一方、円筒形スクリーン2を通過できない不純物は、付着物として、円筒形スクリーン2の内周面に堆積され、この付着物の堆積量が増大していくと、原水室101B内の原水の水圧と、ろ過水室101C内のろ過処理水の水圧との間の差圧が比例して増大し、これに伴って、円筒形スクリーン2によるろ過処理量が減少する。
そこで、この実施の形態13では、この原水の水圧と、ろ過処理水の水圧との間の差圧が所定値以上になると、回転洗浄器3を作動させて、円筒形スクリーン2の内周面の付着物を除去(洗浄)するとともに、紫外線照射器11の保護管11bの外周表面における付着物を除去(洗浄)するようにしている。
以下、円筒形スクリーン2及び保護管11bの洗浄時の動作フローを詳細に説明する。
(1)上記の通り、円筒形スクリーン2の内周面における付着物の堆積量が増大してくると、原水室101B及びドレン室102の水圧が上昇する。
(2)ドレン室102の水圧は、制御器5の第2室502に伝達されており、ろ過水室101Cの水圧は、制御器5の第1室501に伝達されている。
ドレン室102の水圧が上昇すると、制御器5の第2室502の水圧が第1室501の水圧より高くなり、ダイヤフラム5aが第1室501側に変形する。
(3)ダイヤフラム5aが第1室501側に変形すると、第1室501の弁体5gがダイヤフラム5aに押し圧される。
第1室501では、通常時は、伸びる方向に付勢するバネ5hによって弁体5gが押し上げられており(図中、右側に押している)、弁体5gが連通管5fに対する取出口5dを塞いでいるが、バネ5hの反力以上の力で、ダイヤフラム5aにより押し圧されると、弁体5gが図中左側に移動して取出口5dが開かれる。
(4)弁体5gが移動して取出口5dが開くと、第1室501内の水が連通管5fを通じて第3室503に流れ込むようになる。
第1室501には、ろ過水室101C内のろ過処理水が常時流入してくるため、継続して、第1室501内の水が第3室503に流入する。
このとき、第3室503内のろ過処理水は、第4室504に配設されている弁体51qの連通孔5sを通過して、突出空間部5nの排水口5pから排水されるが、この排水量は、第1室501から第3室503に流入する流入水量よりも大幅に少ないため、第3室503内はろ過処理水で満たされる。
(5)さらに継続して、第3室503にろ過処理水が流入するため、ダイヤフラム5bが第4室504側に変形する。
これにより、ダイヤフラム5bに固定されている弁体51qには、弾性バネ5rの反力以上の力がかかって押し下げられるため(図中、右側に移動)、第4室504と流出口5pとの流路が開かれて、第4室504内の水が流出口5pから排水される。
(6)このとき、第4室504には、補給水管5zから補給水が常時流入するようになっているが、その流入量は、弁体51qが開いて、流出口5pから排水される排水量よりも少ないため、第4室504内の圧力は大気圧程度にまで低下する。
(7)第4室504内の圧力が大気圧程度にまで低下すると、開閉弁4内に充水されている水は、取出口4fから連通管5vを通じて第4室504に流入して、流出口5pから排水される。
これにより、開閉弁4の弁体4bを排出口4e側に押す力が少なくなるため、バネ4cの縮む方向の付勢力によって弁体4bが図中左側に移動して流入口4dが開き、ドレン室102内のドレン排水が流入口4dを通じて、排出口4eから排出され始める。
(8)ドレン室102内のドレン排水の排出が開始されることにより、ドレン室102内の水圧が急激に低下して、原水室101Bとの間に圧力差が生じると、回転洗浄器3の吸引ノズル3bに吸引力が発生する。
回転洗浄器3の吸引ノズル3bに吸引力が発生すると、吸引ノズル3bの先端の開口から原水室101B内の原水と一緒に、円筒形スクリーン2の内面の付着物が吸引される。
(9)回転洗浄器3の吸引ノズル3bにより吸引された原水と付着物は、連通管3aを通じて、立上部3dの吐出口3cから排水される。
また、この吐出したときの水勢によって、連通管3aに回転力が与えられて、回転洗浄器3が連通管3aの管軸を中心に回転運動を開始する。
(10)一方、(7)の時と同時期において、円筒形スクリーン2の内周面全体の付着物が除去されると、ドレン室102とろ過水室101Cとの間の水圧差が低下する。
これにより、第1室501と第2室502との間の水圧差も低下して、ダイヤフラム5aが元の位置に戻り(変形が解消)、弁体5gもバネ5hの付勢力によって元の位置に戻って、突出空間部5cの取出口5dが再び塞がれる。
(11)突出空間部5cの取出口5dが閉塞されると、第3室503に対するろ過処理水の流出が停止する。
また、第3室503から連通孔5sを通じて流出口5pへ水が徐々に流出していくことによって、第3室503内の圧力は大気圧にまで低下していく。
(12)しかし、(7)の時と同時期に、シリンダ9bの取出口9cと制御器5の第4室504も連通管9dで接続されているため、シリンダ9b内の水圧も低下し始める。
そして、ピストン9aのドレン室102側の水圧の方が高いため、ピストン9aは、シリンダ9bの取出口9c側に移動し始め、シリンダ9b内の水は第4室504を経由して、流出口5pから少量ずつ排水されていくようになる。
また、シリンダ9bのもう1つの取出口9eと制御器5の第5室505とが連通管9fによって接続されているので、ピストン9aが取出口9c,9e側に移動している間中、ピストン9aで押された水の一部が第5室505に流入し続ける。
なお、シリンダ12hの取出口12iが連通管9pによって制御器5の取出口51yと接続されているため、保護管洗浄具12のシリンダ12h内の水圧(図中、ピストン12gより右側の空間の水圧)が、シリンダ9b内の水圧と同じになり、また、シリンダ12hの取出口12jが連通管9qによって制御器5の取出口51uと接続されているため、取出口12jが設置されている側のシリンダ12h内の水圧(図中、ピストン12gが存在している側の空間の水圧)がドレン室102の水圧と同じなる。
そのため、ピストン9aがシリンダ9bの取出口9c側に移動し始めると、保護管洗浄具12のピストン12gもシリンダ12hの取出口12i側に移動を開始する。
(13)第1室501から第3室503への水の流入が停止した後は、第3室503の水圧で第4室504の弁体51qが開いているのを継続させることができなくなるが、ピストン9aから第5室505への水の流入が継続している限り(ピストン9aが作動している限り)、第5室505の水圧によってダイヤフラム5wが第3室503側に変形し、それに伴って弁体51qを第4室504側に押すことで、第4室504の弁体51qを開いた状態に継続させる。
即ち、ピストン9aが移動中は、第5室505内の水圧が高い状態を保持しているので、第4室504の弁体51qは開いた状態を継続している。
(14)吸引ノズル3bは、円筒形スクリーン2の内周面に沿って回転し、同時にピストン9aが回転軸方向に移動する。つまり、円筒形スクリーン2の内周面を螺旋軌道で移動しながら、原水と一緒に付着物を吸引して、円筒形スクリーン2の内周面全体の付着物を除去する。
また、保護管洗浄具12のワイパー12cは、紫外線照射器11の保護管11bにおける外周表面に接触しながら保護管11bの長手方向に移動する。つまり、紫外線照射器11の保護管11bの外周面を軸方向に移動しながら、保護管11bに付着している酸化物を除去する。
(15)ピストン9aが取出口9c,9e側の移動限界点まで移動したとき、ピストン9aから第5室505への水の供給が停止し、第5室505内の水圧が低下して、ダイヤフラム5wおよび弁体51qが元の位置に戻り、さらにダイヤフラム5b及び第4室504の弁体51qが元の位置に戻って、第4室504から流出口5pへの流路が再び閉じられ、第4室504からの排水が停止する。
(16)補給水管5zから第4室504に補給水が流入することにより、第4室504内に補給水が充填され、さらに、第4室504から開閉弁4の取出口4fに給水される。
これにより、開閉弁4の弁体4bが水圧で元の位置に戻って、開閉弁4の流入口4dが閉じられ、ドレン室102からのドレン排水が停止する。
(17)その後、吐出口3cからの吐出水によってドレン室102内の水圧が上昇して、原水室101Bと同圧となると、吸引ノズル3bの吸引力がなくなる。
また、立上部3dの吐出口3cからの吐出水も停止し、連通管3aへの回転力もなくなるため、回転洗浄器3の回転運動が停止する。
(18)第4室504からシリンダ9bへ水が供給され、ドレン室102側よりもシリンダ9bの取出口9c,9e側の水圧の方が高くなると、ピストン9aがドレン室102側の移動限界点まで移動する。同時にピストン12gについても取出口12j側に移動して初期位置に戻り、円筒形スクリーン2及び保護管11bの洗浄作業が終了する。
なお、この実施の形態13では、実施の形態2に示したものと同様の制御器5を適用したが、実施の形態6に示したフラッシュバルブ構造の制御器6も適用可能である。また、開閉弁4および制御器5に代えて、実施の形態7に示したフラッシュバルブ構造の開閉弁7も適用可能である。さらに、実施の形態8に示した差圧ピストン8も同様に適用可能である。
以上で明らかなように、この実施の形態13による水処理装置によれば、原水をろ過処理した後、紫外線処理を行う水処理装置の場合においても、回転洗浄器3の立上部3dの吐出口3cの回転運動と、ピストン9aとシリンダ9bからなる往復動手段9による往復動によって、吸引ノズル3bを螺旋軌道で移動させ、かつワイパー12cを保護管11bの長手方向に移動させる場合、制御器5によるシリンダ9b内の水圧操作によって往復動を実現したので、電動機等の動力源を不要とすることができ、イニシャルコストの大幅な低減が図れる大きな効果を奏する。また、電気や発電機の稼動のための燃料等を不要とすることができる大きな効果も奏する。
また、吸引ノズル3bを円筒形スクリーン2の内面を螺旋軌道で移動させるため、1本の吸引ノズル3bが円筒形スクリーン2の内面の付着物を吸引する面積を大きくすることができるので、吸引ノズル3bの本数を大幅に減らすことができる効果を奏する。また、これによって、吸引ノズル3bの1本当りの吸引力が増大し、洗浄効率が大幅に向上する効果を奏する。
同様に、ワイパー12cを保護管11bの外周表面を軸方向に移動させるため、小さなワイパー12c(ワイパー12cは、図1のワイパー12aと比べて小さい)を用いて、保護管11bに付着している酸化物を除去することができる。
実施の形態14.
図14はこの発明の実施の形態14による水処理装置を示す構成図である。この実施の形態14の水処理装置も実施の形態13の場合と同様に、原水に対してろ過処理を行った後に、紫外線処理を行う構成となっている。図14において、図13と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
保護管洗浄具12はろ過水室101Cに設置され、2個のワイパー12c、ピストン12g及びシリンダ12hから構成されている。
上記実施の形態13では、1個の紫外線照射器11に対して、1個の保護管洗浄具12で保護管11bを洗浄するものについて示したが、図14に示すように、2個の紫外線照射器11に対して1個の保護管洗浄具12で保護管11bを洗浄するようにしてもよい。
しかし、この場合、2個の紫外線照射器11の保護管11bの外周表面における付着物を除去する必要があるので、図14に示すように、保護管洗浄具12のピストン12gが2個のワイパー12cを支持するようにしている。
2個のワイパー12cは、上記実施の形態13と同様に、保護管11bの長手方向に移動して、保護管11bの外周表面に付着している不溶性酸化物を除去する。
これにより、紫外線照射器11を2個設置する場合でも、保護管11bの外周表面に付着している酸化物を除去することができる。
ここでは、紫外線照射器11を2個設置するものについて示したが、紫外線照射器11を3個以上設置して、保護管洗浄具12のピストン12gが3個以上のワイパー12cを支持するようにしてもよい。
[実施例]
下水道処理施設での二次処理水にオゾンを添加した水を原水として、実施の形態1に示した水処理装置を用いて実験を行っている。
実験で用いた水処理装置では、容器1の原水前室101Aが0.064m3(64L)、原水室が0.016m3(16L)の容量である。
また、円筒形スクリーン2は、ステンレス製の30メッシュのものを使用し、紫外線照射器11には、消費電力100Wの低圧型紫外線照射器を使用している。
また、下水道処理施設の二次処理水へのオゾンの添加量は、15mgO3/Lとしている。
オゾンの添加方法は、二次処理水が流れる配管中へのライン注入によって行っている。即ち、オゾン注入時の滞留時間をほとんど取っていない。なお、実験の比較対照として、同一の原水に対し、従来技術である紫外線処理のみを行った場合と、ろ過処理のみを行った場合についてもそれぞれ実験を行っている。以下の表1はその実験結果を示している。
Figure 2007125511
表1中のSSは、処理水中の浮遊物質濃度のことであり、CODMnは、処理水中の過マンガン酸カリウムによる酸素要求量ことである。
実験結果を見ると、この実施の形態1の発明による水処理では、従来技術である紫外線照射処理のみの場合やろ過処理のみの場合と比べて、SS,CODMn,大腸菌群数のいずれの項目に対しても優れた処理能力を有していることが明らかである。そのほかの各実施の形態の水処理装置についても、同様の結果を得ることができており、この発明の水処理装置は、従来の水処理装置と比べて、格段に優れていることが実証できている。
この発明の実施の形態1による水処理装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態2による水処理装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態3による水処理装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態4による水処理装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態5による水処理装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態6による水処理装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態7による水処理装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態8による水処理装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態9による水処理装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態10による水処理装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態11による水処理装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態12による水処理装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態13による水処理装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態14による水処理装置を示す構成図である。
符号の説明
1 容器
101 ろ過処理室
102 ドレン室
101A 原水前室
101B 原水室
101C ろ過水室
1a 隔壁
1b 支持部材
1c 原水流入口
1d ろ過水流出口
1e 排水口
1f 取出口
1g 取出口
1h,1j 軸受
1i 取出口
1k 処理水流出口
2 円筒形スクリーン
3 回転洗浄器
3a 連通管
3b 吸引ノズル
3c 吐出口
3d 立上部
3e,3f シャフト
4 開閉弁
4a 弁箱
4b 弁体
4c バネ
4d 流入口
4e 排出口
4f 取出口
4g 取出口
4h 係止部
5 制御器
501 第1室
502 第2室
503 第3室
504 第4室
505 第5室
5a,5b,5w ダイヤフラム
5c,5n 突出空間部
5d,5e,5j,5m,5t,5u,51u 取出口
5f,5i,5k,5v 連通管
5g,5q,51q 弁体
5h,5r バネ
5p 流出口
5s 連通孔
5x,5y,51y 取出口
5z 補給水管
6 制御器
60 本体
601 水圧室
602 流入室
603 吐水室
604 感知室
6a 主シリンダ
6b,6c 取出口
6d 突起部
6e 隔壁
6f,6g 開口
6h 副シリンダ
6j,6m 取出口
6k 筒状体
61 ピストンバルブ
62 押し棒
62a 弁体部
62b 弁棒部
611 筒状弁体
611a,611b 突起部
611c 隔壁
612 逃し弁体
612a 弁体部
612b 弁棒部
63,64,65 パッキン
66 パッキン支持材
67,69 バネ
68 係止部材
20,21,22,23,25,26 連通管
24 逆流防止弁
7 制御器
70 本体
701 水圧室
702 流入室
703 吐水室
704 感知室
7a 主シリンダ
7b 取出口
7c 排水口
7d 突起部
7e 隔壁
7f,7g 開口
7h 副シリンダ
7j,7m 取出口
7k 筒状体
71 ピストンバルブ
72 押し棒
72a 弁体部
72b 弁棒部
711 筒状弁体
711a,711b 突起部
711c 隔壁
712 逃し弁体
712a 弁体部
712b 弁棒部
73,74,75 パッキン
76 パッキン支持材
77,79 バネ
78 係止部材
8 差圧ピストン
801 第1室
802 第2室
803 第3室
8a ダイヤフラム
8b ピストン
8c,8d,8e 取出口
9 往復動手段
9a ピストン
9b シリンダ
9c 取出口
9d 連通管
9e 取出口
9f 連通管
9h スライドピン
9i 円筒カム
9j スライド溝
9k シャフト
9m ギア
9n ギア
9p,9q 連通管
11 紫外線照射器
11a 紫外線ランプ
11b 保護管
12 保護管洗浄具
12a,12c ワイパー
12b,12d フレーム
12e 吸引管
12f 吸引ノズル
12g ピストン
12h シリンダ
12i,12j 取出口

Claims (3)

  1. 原水をろ過する円筒形スクリーンが設けられたろ過処理室および開閉弁が設けられたドレン室を備えた容器と、
    前記ろ過処理室に吸引ノズルを備え、前記ドレン室に吐出口を備えた回転洗浄器と、
    前記ろ過処理室に設けられた紫外線照射器と
    からなることを特徴とする水処理装置。
  2. 原水をろ過する円筒形スクリーンが設けられたろ過処理室および開閉弁が設けられたドレン室を備えた容器と、
    前記ろ過処理室に吸引ノズルを備え、前記ドレン室に吐出口を備えた回転洗浄器と、
    前記回転洗浄器を軸心方向に往復動させる往復動手段と、
    前記ろ過処理室に設けられた紫外線照射器と
    からなることを特徴とする水処理装置。
  3. 前記紫外線照射器は、紫外線ランプと、保護管と、前記往復動手段に連動する保護管洗浄具とからなることを特徴とする請求項2記載の水処理装置。
JP2005321275A 2005-11-04 2005-11-04 水処理装置 Withdrawn JP2007125511A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005321275A JP2007125511A (ja) 2005-11-04 2005-11-04 水処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005321275A JP2007125511A (ja) 2005-11-04 2005-11-04 水処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007125511A true JP2007125511A (ja) 2007-05-24

Family

ID=38148619

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005321275A Withdrawn JP2007125511A (ja) 2005-11-04 2005-11-04 水処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007125511A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101130731B1 (ko) * 2009-11-06 2012-03-28 주식회사 파나시아 필터와 자외선램프를 이용한 통합형 수처리장치
JP2013511391A (ja) * 2009-11-24 2013-04-04 ゲア ウエストファリア セパレイター グループ ゲーエムベーハー 液体を処理する装置
JP2016059875A (ja) * 2014-09-18 2016-04-25 株式会社トクヤマ 紫外線殺菌装置
CN109824210A (zh) * 2019-03-21 2019-05-31 重庆市梁平区畜牧渔业发展中心 一种水产养殖尾水处理系统及处理方法
CN113244680A (zh) * 2021-05-28 2021-08-13 李始强 一种污水过滤装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101130731B1 (ko) * 2009-11-06 2012-03-28 주식회사 파나시아 필터와 자외선램프를 이용한 통합형 수처리장치
JP2013511391A (ja) * 2009-11-24 2013-04-04 ゲア ウエストファリア セパレイター グループ ゲーエムベーハー 液体を処理する装置
US8986549B2 (en) 2009-11-24 2015-03-24 Gea Westfalia Separator Group Gmbh Apparatus for the treatment of liquids
JP2016059875A (ja) * 2014-09-18 2016-04-25 株式会社トクヤマ 紫外線殺菌装置
CN109824210A (zh) * 2019-03-21 2019-05-31 重庆市梁平区畜牧渔业发展中心 一种水产养殖尾水处理系统及处理方法
CN109824210B (zh) * 2019-03-21 2023-09-05 重庆市梁平区畜牧渔业发展中心 一种水产养殖尾水处理系统及处理方法
CN113244680A (zh) * 2021-05-28 2021-08-13 李始强 一种污水过滤装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5313139B2 (ja) 井戸洗浄装置
KR100757496B1 (ko) 정수처리장치가 구비된 물탱크
JP2007125511A (ja) 水処理装置
EP1785178A1 (en) Method for cleaning a filtering system and a filtering system having cleaning capabilities.
JP4632939B2 (ja) 水の浄化装置並びに水の浄化方法、排ガス処理装置用の浄化装置並びに排ガス処理装置用の浄化システム
EP1204448A1 (en) Continuous liquid filtering apparatus having a multi-layer sintered filtering element with electromechanical self-cleaning system
CN100438945C (zh) 压滤式净水方法及其装置
US20060272999A1 (en) Method and apparatus for a water filter backflush
CN111437648A (zh) 水处理装置
JP2007098278A (ja) ろ過処理装置
EP1744790B1 (en) Systems and methods for in-situ cleaning of protective sleeves in uv decontamination systems
EP1296895A2 (en) Water processing unit
CN103415666B (zh) 生态马桶
CN202322540U (zh) 具有除垢功能的反冲洗过滤装置
CN213492377U (zh) 一种工业废水处理用沉淀过滤装置
KR100342244B1 (ko) 오존을 이용한 정수기
CN207680154U (zh) 一种污水处理装置
CN217600539U (zh) 一种河道黑臭污水净化装置
CN215250070U (zh) 污染地下水多级处理净化装置
CN107789864A (zh) 一种自洁循环水箱
CN219376711U (zh) 一种组合式微滤机
KR102605069B1 (ko) 목욕탕물 또는 온수 살균·정화 및 에너지 절감 시스템
KR200476522Y1 (ko) 오토 스트레이너
RU2195355C1 (ru) Способ очистки фильтрующего элемента
KR200244200Y1 (ko) 활어수족관의 정화장치

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071010

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20080328

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080606

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080909

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20081110

A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20090106