JP2007124871A - Commutator, short-circuiting member, and method for manufacturing commutator - Google Patents
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Abstract
Description
本発明はモータに備えられる整流子、該整流子に備えられる短絡部材、及び該整流子の製造方法に関するものである。 The present invention relates to a commutator provided in a motor, a short-circuit member provided in the commutator, and a method of manufacturing the commutator.
整流子のセグメントに摺接されるブラシから給電が行われるモータにおいては、その駆動時に、整流子とブラシとの間で火花放電を発生することがある。この火花放電は、ブラシの寿命の低下を招く1つの原因となる。従って、従来のモータには、火花放電を防止するために、サージ吸収素子の1つであるバリスタを備えたものがある。 In a motor in which power is supplied from a brush that is in sliding contact with a commutator segment, spark discharge may occur between the commutator and the brush during driving. This spark discharge is one cause of a reduction in the life of the brush. Therefore, some conventional motors include a varistor, which is one of the surge absorbing elements, in order to prevent spark discharge.
例えば、特許文献1に記載のモータにおいては、バリスタは整流子に固定されている。この整流子は、モータの回転軸に圧入固定された円筒状の絶縁体と、該絶縁体の外周面に固着された3つのセグメントとを備えて構成されている。3つのセグメントには、モータに備えられる電機子コイルの端部がそれぞれ接続されると共に、該電機子コイルに電流を供給するための給電ブラシが摺接される。そして、3つのセグメントの長手方向の一端には、径方向外側に向かってライザが延設されていると共に、該ライザ上に円環状のバリスタが配置されている。そして、バリスタは、ライザの先端に形成された当接片が折り曲げられることにより、ライザと当接片とによって挟持されている。この構成により、バリスタと各セグメントとが電気的に接続されており、電機子コイルの両端部間にそれぞれバリスタが電気的に介在されている。
For example, in the motor described in
特許文献1に記載のモータのように電機子コイルの両端部間に電気的にバリスタを介在させる構成は、特許文献2に記載のモータのように多極化されたモータにも適用することができる。特許文献2には、一例として、6個の永久磁石を備えると共に、8個の電機子コイルを備えたモータが記載されている。このモータでは、24個のセグメントのうち同電位となるセグメント同士を短絡部材にて短絡することにより、給電ブラシの数を2つとしている。
ところで、特許文献2に記載のモータにおいて特許文献1に記載のモータのようにバリスタを設ける場合、特許文献2に記載のモータは、特許文献1に記載のモータよりも多極化されていることから、それに伴って、ライザと共にバリスタを挟持する挟持片の数が特許文献1に記載のモータよりも増大されることになる。このように挟持片の数が増大されると、挟持片を折り曲げて整流子にバリスタを設ける工程が煩雑になってしまう。そして、整流子にバリスタを設ける工程が煩雑となると、整流子の生産性の低下を招く虞がある。
By the way, when providing the varistor like the motor described in
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、サージ吸収素子を容易に設けることができる整流子、該整流子に備えられる短絡部材、及び該整流子の製造方法を提供することにある。 The present invention has been made in view of such circumstances, and its purpose is to provide a commutator in which a surge absorbing element can be easily provided, a short-circuit member provided in the commutator, and a method of manufacturing the commutator. It is to provide.
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、周方向に複数設けられるセグメントを有する整流子本体と、周方向に複数配置され前記セグメントにそれぞれ接続される外周側端末と、前記外周側端末の内側で周方向に複数配置された内周側端末と、前記外周側端末と前記内周側端末とを周方向に所定角度ずらしてそれぞれ連結する複数の連結部とをそれぞれ有する2つの短絡構成部材群が、互いの前記連結部が逆向きにされて積層され、前記外周側端末同士及び前記内周側端末同士がそれぞれ積層方向に接触されると共に前記連結部同士が積層方向に非接触とされてなる短絡部材と、前記セグメントと前記セグメントに摺接する給電ブラシとの間で生じる火花放電を低減させるように抵抗値が変化するサージ吸収素子と、を備えた整流子であって、前記サージ吸収素子は、周方向に隣り合う前記端末間に介在されて当該端末同士を電気的に接続するように当該端末に対して一体成形されていることをその要旨としている。
In order to solve the above-mentioned problem, the invention according to
同構成によれば、サージ吸収素子は、周方向に隣り合う端末間に介在されるように端末に一体成形されている。このように、サージ吸収素子は、端末に一体成形されるだけの簡単な構成で、整流子に備えられている。従って、従来のように挟持片を用いることなく整流子にサージ吸収素子を備えることができるため、この整流子が備えられるモータが多極化された場合であっても、サージ吸収素子を設ける工程が煩雑となることが防止されると共に、サージ吸収素子を容易に設けることができる。更に、サージ吸収素子は端末に一体成形される構成であるため、サージ吸収素子を整流子に備えるために従来の接続片のような突起部等をセグメントに形成しなくてもよい。従って、セグメントが複雑な形状となることを防止することができ、ひいては整流子の製造コストの増大を抑制することができる。 According to this configuration, the surge absorbing element is integrally formed with the terminal so as to be interposed between the terminals adjacent in the circumferential direction. Thus, the surge absorbing element is provided in the commutator with a simple configuration that is simply molded integrally with the terminal. Therefore, since the surge absorbing element can be provided in the commutator without using a clamping piece as in the prior art, the step of providing the surge absorbing element is complicated even when the motor provided with the commutator is multipolarized. And a surge absorbing element can be easily provided. Furthermore, since the surge absorbing element is formed integrally with the terminal, a projection or the like like a conventional connection piece does not have to be formed in the segment in order to provide the surge absorbing element in the commutator. Therefore, it can prevent that a segment becomes a complicated shape, and can suppress the increase in the manufacturing cost of a commutator by extension.
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の整流子において、前記サージ吸収素子は、円環状をなしていることをその要旨としている。
同構成によれば、サージ吸収素子は、円環状をなしていることから、周方向に回転する整流子の重量のバランスが保たれる。また、円環状のサージ吸収素子により、積層された2つの短絡構成部材群の形状を安定させることができる。
The invention according to
According to this configuration, since the surge absorbing element has an annular shape, the balance of the weight of the commutator rotating in the circumferential direction is maintained. Moreover, the shape of two laminated | stacked short circuit component member groups can be stabilized by an annular | circular shaped surge absorption element.
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の整流子において、前記サージ吸収素子は、周方向に隣り合う前記内周側端末間に介在されるように、前記内周側端末に一体成形されていることをその要旨としている。 A third aspect of the present invention is the commutator according to the first or second aspect, wherein the surge absorbing element is interposed between the inner peripheral side terminals adjacent in the circumferential direction. The gist is that it is integrally formed with the side terminal.
同構成によれば、サージ吸収素子が一体成形される内周側端末と同数の外周側端末にサージ吸収素子を一体成形する場合よりも、サージ吸収素子の体積を小さく抑えることができる。その結果、製造コストの低減を図ることができる。 According to this configuration, the volume of the surge absorbing element can be reduced compared to the case where the surge absorbing element is integrally formed with the same number of outer peripheral terminals as the integrally formed surge absorbing element. As a result, the manufacturing cost can be reduced.
請求項4に記載の発明は、周方向に複数配置され整流子の複数のセグメントにそれぞれ接続される外周側端末と、前記外周側端末の内側で周方向に複数配置された内周側端末と、前記外周側端末と前記内周側端末とを周方向に所定角度ずらしてそれぞれ連結する複数の連結部とをそれぞれ有する2つの短絡構成部材群が、互いに前記連結部が逆向きにされて積層され、前記外周側端末同士及び前記内周側端末同士がそれぞれ積層方向に接触されると共に前記連結部同士が積層方向に非接触とされてなる短絡部材であって、周方向に隣り合う前記端末間に介在されて当該端末同士を電気的に接続するように当該端末に一体成形され、前記セグメントと前記セグメントに摺接する給電ブラシとの間で生じる火花放電を低減させるように抵抗値が変化するサージ吸収素子を備えていることをその要旨としている。
The invention according to
同構成によれば、サージ吸収素子は、周方向に隣り合う端末間に介在されるように端末に一体成形されている。従って、端末の数が増加された場合であっても、サージ吸収素子は、端末に一体成形されるだけの簡易な構成であるため、短絡部材にサージ吸収素子を設ける工程が煩雑となることが防止される。よって、短絡部材にサージ吸収素子を容易に設けることができる。 According to this configuration, the surge absorbing element is integrally formed with the terminal so as to be interposed between the terminals adjacent in the circumferential direction. Therefore, even if the number of terminals is increased, the surge absorbing element has a simple configuration that is simply molded integrally with the terminal, and thus the process of providing the surge absorbing element on the short-circuit member may be complicated. Is prevented. Therefore, the surge absorbing element can be easily provided on the short-circuit member.
請求項5に記載の発明は、周方向に複数設けられるセグメントを有する整流子本体と、周方向に複数配置され前記セグメントにそれぞれ接続される外周側端末と、前記外周側端末の内側で周方向に複数配置された内周側端末と、前記外周側端末と前記内周側端末とを周方向に所定角度ずらしてそれぞれ連結する複数の連結部とをそれぞれ有する2つの短絡構成部材群が、互いの前記連結部が逆向きにされて積層され、前記外周側端末同士及び前記内周側端末同士がそれぞれ積層方向に接触されると共に前記連結部同士が積層方向に非接触とされてなる短絡部材と、前記セグメントと前記セグメントに摺接する給電ブラシとの間で生じる火花放電を低減させるように抵抗値が変化するサージ吸収素子と、を備えた整流子の製造方法であって、前記サージ吸収素子となる粉体材料を、積層された2つの前記短絡構成部材群の周方向に隣り合う前記端末間に介在させて当該端末同士を接続するように加圧成形した後に、熱処理により固化して前記端末に前記サージ吸収素子を一体成形するサージ吸収素子成形工程を備えたことをその要旨としている。
The invention according to
同構成によれば、サージ吸収素子は、サージ吸収素子となる粉体材料を加圧成形すると共に熱処理するだけの簡単な方法で、端末に一体成形される。従って、従来のように挟持片を用いることなく整流子にサージ吸収素子を備えることができるため、この整流子が備えられるモータが多極化された場合であっても、サージ吸収素子を設ける工程が煩雑となることが防止される。その結果、サージ吸収素子を容易に設けることができる。 According to the same configuration, the surge absorbing element is integrally formed on the terminal by a simple method of pressure-molding and heat-treating the powder material to be the surge absorbing element. Therefore, since the surge absorbing element can be provided in the commutator without using a clamping piece as in the prior art, the step of providing the surge absorbing element is complicated even when the motor provided with the commutator is multipolarized. Is prevented. As a result, the surge absorbing element can be easily provided.
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の整流子の製造方法において、前記サージ吸収素子成形工程では、前記サージ吸収素子は円環状に成形され、前記サージ吸収素子成形工程の後に、積層方向に対向する前記連結部間に溶融した絶縁性樹脂材料を充填すると共に該絶縁性樹脂材料を硬化させて絶縁部を形成する絶縁部成形工程を備えたことをその要旨としている。
The invention according to
同構成によれば、サージ吸収素子は、円環状に形成されることから、製造された整流子においては、周方向に回転する際の重量のバランスが良好に保たれる。また、サージ吸収素子が円環状に形成されると、積層された2つの短絡構成部材群の形状を安定させることができる。そのため、絶縁部成形工程において、積層方向に対向する連結部間に溶融した絶縁性樹脂材料を充填する際に、充填される樹脂樹脂によって連結部が変形したり連結部の位置が変化したりすることが防止され、当該樹脂材料の充填を行い易くなる。また、絶縁部成形工程において、連結部同士が接触して短絡されてしまうことが抑制される。更に、積層された2つの短絡構成部材群の形状が安定することにより、短絡部材を整流子本体に対して固定するべく外周側端末をセグメントに接続する工程が行い易くなる。 According to this configuration, since the surge absorbing element is formed in an annular shape, the manufactured commutator maintains a good balance of weight when rotating in the circumferential direction. Further, when the surge absorbing element is formed in an annular shape, the shape of the two short-circuit constituent member groups stacked can be stabilized. Therefore, in the insulating part forming step, when the molten insulating resin material is filled between the connecting parts facing in the stacking direction, the connecting part is deformed or the position of the connecting part is changed by the resin resin to be filled. This prevents the resin material from being filled. Moreover, in an insulation part formation process, it is suppressed that a connection part contacts and is short-circuited. Furthermore, when the shapes of the two stacked short-circuit component members are stabilized, the process of connecting the outer peripheral terminal to the segment to fix the short-circuit member to the commutator body is facilitated.
本発明によれば、サージ吸収素子を容易に設けることが可能な整流子、該整流子に備えられる短絡部材、及び該整流子の製造方法を提供することができる。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the commutator which can provide a surge absorption element easily, the short circuit member with which this commutator is equipped, and the manufacturing method of this commutator can be provided.
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
まず、本実施形態のモータの構成について説明する。
図1及び図2に示すように、モータ101は、固定子102の内側に電機子103が配置されてなるものである。固定子102を構成するヨークハウジング104は、有底円筒状をなすと共に、その内周面に、6つの永久磁石105が周方向に等角度間隔に固着されている。このヨークハウジング104の開口部は、略円板状のエンドフレーム106によって閉塞されていると共に、該エンドフレーム106は、外部の電源装置に接続される給電ブラシとしての陽極側ブラシB1及び陰極側ブラシB2を保持している。
DESCRIPTION OF EXEMPLARY EMBODIMENTS Hereinafter, an embodiment of the invention will be described with reference to the drawings.
First, the configuration of the motor of this embodiment will be described.
As shown in FIGS. 1 and 2, the
6つの前記永久磁石105の内側に、前記電機子103が配置されている。電機子103を構成する回転軸107は、前記ヨークハウジング104の底部中央及び前記エンドフレーム106の中央にそれぞれ固定された軸受108a,108bによって回転可能に支持されている。そして、この回転軸107のエンドフレーム側の一端は、エンドフレーム106の中央からヨークハウジング104の外部に向かって突出している。
The
回転軸107には、永久磁石105と径方向に対向する位置に電機子コアKが固定されている。電機子コアKは、回転軸107の径方向に沿って放射状に延びる8つのティースT1〜T8を有していると共に、各ティースT1〜T8には、電機子コイルとしてのコイルM1〜M8がそれぞれ集中巻にて巻回されている。
An armature core K is fixed to the
また、回転軸107には、エンドフレーム106と電機子コアKとの間となる位置にコイルM1〜M8の両端部が接続される整流子C1が固定されている。整流子C1は、回転軸107に対して固定される整流子本体41と、該整流子本体41の軸方向の一端(図2においては左側の端)に固定される短絡部材42とを備えて構成されている。
Further, a commutator C1 to which both ends of the coils M1 to M8 are connected is fixed to the
図3(a)及び図5に示すように、整流子本体41は、絶縁性の樹脂材料よりなる略円筒状の絶縁体43と、該絶縁体43の外周面に固着された略長方形の板状をなす24個のセグメント1〜24とから構成されている。絶縁体43の図3における下端面は、該絶縁体43の中心軸線と直交する面と平行に形成されている。
As shown in FIGS. 3A and 5, the
24個のセグメント1〜24は、周方向に隣り合うセグメントとの間に隙間を有するように、且つ周方向に等角度間隔となるように絶縁体43の外周面上に配置されている。そして、これらのセグメント1〜24には、径方向外側から前記陽極側ブラシB1及び前記陰極側ブラシB2が摺接される(図2参照)。
The 24 segments 1-24 are arrange | positioned on the outer peripheral surface of the
各セグメント1〜24の図3(a)における下端には、該下端から軸方向に沿って延びる対のかしめ凸部45a,45bが周方向に並設されている(図4参照)。各セグメント1〜24が絶縁体43の外周面に固着された状態では、かしめ凸部45a,45bは、絶縁体43の下端面よりも図3(a)における下方に突出している。
A pair of caulking
前記短絡部材42は、導電性材料(例えば銅板)を打ち抜いて形成され同一形状をなす第1及び第2短絡構成部材群51,52を備えて構成されている。
図6に示すように、第1及び第2短絡構成部材群51,52は、それぞれ、周方向に等角度間隔に配置された24個(即ちセグメント1〜24と同数)の外周側端末51a,52aを備えている。24個の外周側端末51aは、全て同様の略四角形状をなしていると共に、その周方向の幅は、各セグメント1〜24にそれぞれ形成された対のかしめ凸部45a,45b間の距離L1(図4参照)と等しく形成されている。
The short-
As shown in FIG. 6, the first and second short-circuit constituting
一方、24個の外周側端末52aのうち、周方向に等角度間隔となる位置に配置された8個の外周側端末52aを第1外周側端末61とすると、これら8個の第1外周側端末61は、第1短絡構成部材群51の外周側端末52aと同形状をなしている。そして、24個の外周側端末52aのうち、第1外周側端末61間に2個ずつ配置された合計16個の外周側端末52aを、第2外周側端末62とすると、第2外周側端末62は、第1外周側端末61よりも径方向外側に向かって長く形成されている。これら第2外周側端末62の周方向の幅は、第1外周側端末61の周方向の幅と等しく形成されていると共に、第2外周側端末62の先端部には、前記コイルM1〜M8の巻回前の状態では軸方向と平行に延びる折返し片62aが設けられている。尚、図4に示すように、外周側端末51a,52aを互いに板厚方向に積層させた際の合計の厚さは、前記かしめ凸部45a,45bの突出方向の長さよりも薄く形成されている。
On the other hand, of the 24 outer
図6に示すように、周方向に配置された外周側端末51a,52aの内側には、第1短絡構成部材群51を構成する24個(即ちセグメント1〜24と同数)の内周側端末51bが、周方向に等角度間隔に配置されている。同様に、外周側端末51a,52aの内側には、第2短絡構成部材群52を構成する24個(即ちセグメント1〜24と同数)の内周側端末52bが、周方向に等角度間隔に配置されている。尚、内周側端末51b,52bは、外周側端末51a,52aに対して周方向位置が等しくなるように配置されており、径方向に対向する外周側端末51a,52aと内周側端末51b,52bとは、周方向の中央を通ると共に径方向に延びる各々の中心線が一致する。
As shown in FIG. 6, 24 (that is, the same number as the
第1短絡構成部材群51において、外周側端末51aと内周側端末51bとは、インボリュート曲線に沿って形成された連結部51cによって、所定角度ずらして連結されている。同様に、第2短絡構成部材群52において、外周側端末52aと内周側端末52bとは、インボリュート曲線に沿って形成された連結部52cによって、所定角度ずらして連結されている。本実施形態では、この所定角度は、60°であり、端末を4つ分ずらした角度に等しい。そして、第1短絡構成部材群51を構成する外周側端末51a、内周側端末51b及び連結部51cは、同一平面状に形成されていると共に、第2短絡構成部材群52を構成する外周側端末52a、内周側端末52b及び連結部52cも、同一平面状に形成されている。各連結部51cは、図3(b)に示すように、該連結部51cの板厚方向の一側の面と、各連結部51cに対応する外周側端末51a及び内周側端末51bの一側の面とによって段差51dが形成されるように、外周側端末51a及び内周側端末51bよりも肉薄に形成されている。同様に、各連結部52cは、該連結部52cの板厚方向の一側の面と、各連結部52cに対応する外周側端末52a及び内周側端末52bの一側の面とによってそれぞれ段差52dが形成されるように、外周側端末52a及び内周側端末52bよりも肉薄に形成されている。因みに、本実施形態では、「同一平面状」とは、多少の凹凸(段差)があっても、板厚方向に積層された場合に各部が層状になる(各部が軸方向に入り組まない)形状を意味する。
In the first short
図6に示すように、上記のような第1及び第2短絡構成部材群51,52は、軸方向から見て第1短絡構成部材群51の連結部51cと第2短絡構成部材群52の連結部52cとが互いに逆向きとなるように板厚方向に積層されている。即ち、第1及び第2短絡構成部材群51,52は、連結部51c,52cにて連結される外周側端末51a,52aと内周側端末51b,52bとのずれる方向が周方向に互いに逆向きとなるように軸方向に積層されている。積層された第1及び第2短絡構成部材群51,52においては、第1短絡構成部材群51の外周側端末51aと第2短絡構成部材群52の外周側端末52aとが互いに積層されて面接触すると共に、第1短絡構成部材群51の内周側端末51bと第2短絡構成部材群52の内周側端末52bとが互いに積層されて面接触する。一方、第1短絡構成部材群51の連結部51cと第2短絡構成部材群52の連結部52cとは、それぞれ段差51d,52dを形成するように外周側端末51a,52a及び内周側端末51b,52bよりも肉薄に形成されていることから、積層方向(本実施形態では軸方向)に非接触となる。積層された外周側端末51a,52a同士、及び積層された内周側端末51b,52b同士は、スポット溶接等により一体化されている。
As shown in FIG. 6, the first and second short
図5に示すように、積層された第1及び第2短絡構成部材群51,52において、積層方向に接触する24組の内周側端末51b,52bには、円環状のバリスタ71が一体成形されている。詳しくは、バリスタ71は、各内周側端末51b,52bにおける互いに接触する面を除く部分を覆うと共に、周方向に隣り合う内周側端末51b,52b間に介在して周方向に隣り合う内周側端末51b,52b同士を電気的に接続している。このバリスタ71は、通常は、コイルM1〜M8よりも高い抵抗値となっているが、ある一定以上の印加電圧が加えられると、抵抗値が急激に小さくなる特性を持っている。
As shown in FIG. 5, in the laminated first and second short
また、積層された第1及び第2短絡構成部材群51,52において、バリスタ71の径方向外側の面から、積層された外周側端末51a,52aの途中までの部位は、円環状の絶縁部72によって覆われている。この絶縁部72は、絶縁性を有する樹脂材料よりなると共に、周方向に隣り合う連結部51c,52c間の隙間、及び、第1短絡構成部材群51の連結部51cと第2短絡構成部材群52の連結部52cとの隙間を埋めている。また、図3に示すように、絶縁部72における絶縁体43側の端面は、バリスタ71における絶縁体43側の端面と面一となるように形成されている。そして、絶縁部72における絶縁体43側の端面とバリスタ71における絶縁体43側の端面とは、絶縁体43の図3における下端面に対応するように該絶縁体43の中心軸線と直交するように形成されている。
Further, in the stacked first and second short
上記の短絡部材42は、整流子本体41の下端に配置されると共に、各セグメント1〜24に設けられた対のかしめ凸部45a,45bによって外周側端末51a,52aがそれぞれかしめられることにより、整流子本体41に対して固定されている。そして、外周側端末51a,52aが対をなすかしめ凸部45a,45bによってかしめられることにより、各セグメント1〜24と短絡部材42とが電気的に接続され、短絡部材42によって同電位となるセグメント1〜24同士が短絡される。因みに、短絡部材42は、周方向に120°間隔となる位置に配置された3つのセグメント同士をそれぞれ短絡している。即ち、図7に示すように、短絡部材42は、セグメント1,9,17同士を短絡すると共に、セグメント2,10,18同士を短絡し、更に、セグメント3,11,19同士を短絡する。また、短絡部材42は、セグメント4,12,20同士を短絡すると共に、セグメント5,13,21を短絡し、更に、セグメント6,14,22を短絡する。更に、短絡部材42は、セグメント7,15,23を短絡すると共に、セグメント8,16,24を短絡する。そして、整流子本体41に固定された状態の短絡部材42は、絶縁体43の外周面に固着されたセグメント1〜24の外周面から径方向外側に向かって第2外周側端末62を突出させている。また、短絡部材42が整流子本体41に固定された状態では、バリスタ71の中心軸線と、絶縁体43の中心軸線とが一致している。
The short-
尚、本実施形態では、第1及び第2短絡構成部材群51,52において、周方向に隣り合う2つの内周側端末51b,52bと連結部51c,52cによって連結された2つの外周側端末51a,52aは、それぞれ周方向に隣り合っていることから、当該2つの外周側端末51a,52aに接続されたセグメントは、周方向に隣り合うことになる。更に、バリスタ71は、周方向に隣り合う内周側端末51b,52b間に電気的に介在されるように設けられている。これらのことから、整流子本体41に対して短絡部材42が固定されると、周方向に隣り合うどの2つのセグメント1〜24間にも、第1及び第2短絡構成部材群51,52を介してバリスタ71が電気的に介在されることになる。
In the present embodiment, in the first and second short
上記のように構成された整流子C1において、各第2外周側端末62には、対応するコイルM1〜M8の端部が結線されている。即ち、周方向に隣り合って対をなす8対のセグメント2,3,5,6,…,20,21,23,24に対応して設けられた第2外周側端末62に対し、それぞれ対応するコイルM1〜M8の端部が接続される。例えば、周方向に隣り合って対をなすセグメント2,3に対応する第2外周側端末62には、コイルM1の端部がそれぞれ接続され、これにより、コイルM1の端部がセグメント2,3に対して電気的に接続されている。尚、コイルM1〜M8の端部は、コイルM1〜M8がティースT1〜T8に巻回された後に折返し片62aが整流子C1の径方向の中心側に向かって折り返されることにより第2外周側端末62によって挟持されると共に、ヒュージング等により第2外周側端末62に対して接合されている。
In the commutator C <b> 1 configured as described above, the end portions of the corresponding coils M <b> 1 to M <b> 8 are connected to the second outer
上記のように構成された本実施形態のモータ101では、外部の電源装置から陽極側ブラシB1及び陰極側ブラシB2を介してコイルM1〜M8に選択的に電流が供給されると、コイルM1〜M8にて発生される回転磁界に応じて電機子103が回転する。電機子103が回転すると、整流子C1が回転することから、整流子C1のセグメント1〜24に摺接する陽極側ブラシB1及び陰極側ブラシB2によって順次コイルM1〜M8の整流が行われる。この時、整流中のコイルの両端部が接続された2つのセグメントとブラシとの間に高い電圧が発生しようとすると、2つのセグメント間に電気的に介在されたバリスタ71の抵抗値が、当該ブラシとの間で生じる火花放電を低減させるように小さい値となり、バリスタ71に電流が流れるようになる。これにより、整流中のコイルの両端部が接続された2つのセグメントとブラシとの間の電圧が低くなり、火花放電が抑制される。そして、整流中のコイルの両端部が接続された2つのセグメントとブラシとの間の電圧が低くなると、バリスタ71の抵抗値は、当該コイルの抵抗値よりも高い値に戻る。
In the
次に、本実施形態の整流子の製造方法について説明する。
まず、第1及び第2短絡構成部材群51,52を形成する打ち抜き工程が行われる。この打ち抜き工程において、第1及び第2短絡構成部材群51,52は、それぞれ導電性の板材(例えば銅板)をパンチ(何れも図示略)にて打ち抜くことにより形成される。尚、外周側端末51a,52a,内周側端末51b,52b及び連結部51c,52cを打ち抜く際に、同時に連結部51c,52cが肉薄に形成されて段差51d,52dが形成される。
Next, the manufacturing method of the commutator of this embodiment is demonstrated.
First, the punching process which forms the 1st and 2nd short
次に、打ち抜き形成された第1及び第2短絡構成部材群51,52を積層させる積層工程が行われる。この積層工程において、第1短絡構成部材群51と、第2短絡構成部材群52とは、その板厚方向から見て、第1短絡構成部材群51の連結部51cと第2短絡構成部材群52の連結部52cとが互いに逆向きとなるように積層される。そして、それぞれ対応する外周側端末51a,52a同士、及びそれぞれ対応する内周側端末51b,52b同士が積層されることにより接触する。この時、第1及び第2短絡構成部材群51,52には段差51d,52dが形成されていることから、連結部51c,52c同士は積層方向に接触せず、積層方向に対向する連結部51c,52c間には隙間が形成される。そして、積層された外周側端末51a,52a同士、及び積層された内周側端末51b,52b同士がスポット溶接により一体化されることにより、図6に示すように、第1短絡構成部材群51と第2短絡構成部材群52とが一体化される。
Next, a laminating process is performed in which the first and second short
次に、焼結によりバリスタ71を形成するバリスタ成形工程(サージ吸収素子成形工程)が行われる。このバリスタ形成工程では、一体化された第1及び第2短絡構成部材群51,52を成形型(図示略)内に配置すると共に、バリスタ71となる粉体材料(例えばチタン酸ストロンチウムの粉体)を成形型内に充填する。成形型内に充填された粉体材料は、各内周側端末51b,52bの互いに接触する面を除く部分を覆うと共に、周方向に隣り合う内周側端末51b,52b間に介在して周方向に隣り合う内周側端末51b,52b同士を接続するように円環状とされている。そして、粉体材料を加圧成形すると共に、粉体材料を該粉体材料の融点以下の温度で熱処理することにより、図8に示すように、粉体材料が固まって円環状のバリスタ71が内周側端末51b,52bに一体成形される。形成されたバリスタ71は、周方向に隣り合う内周側端末51b,52b同士を電気的に接続している。
Next, a varistor molding step (surge absorbing element molding step) for forming the
次に、絶縁部72を形成する絶縁部成形工程が行われる。この絶縁部形成工程では、バリスタ71が形成された第1及び第2短絡構成部材群51,52を絶縁部72形成用の成形型内に配置した後に、溶融した絶縁性樹脂材料を同成形型内に充填する。この時、第1及び第2短絡構成部材群51,52において、バリスタ71の径方向外側の面から、積層された外周側端末51a,52aの途中までの部位が溶融した絶縁性樹脂材料によって覆われる。また同時に、周方向に隣り合う連結部51c,52c間の隙間、及び、第1短絡構成部材群51の連結部51cと第2短絡構成部材群52の連結部52cとの隙間に溶融した樹脂材料が充填される。そして、絶縁性樹脂材料が冷却されて硬化することにより絶縁部72が形成され、短絡部材42が完成する。短絡部材42は、絶縁部72が形成された後に成形型から取り出される。
Next, an insulating part forming step for forming the insulating
次に、整流子本体41に対して短絡部材42が組付けられる組付け工程が行われる。この組付け工程では、整流子本体41の下端に短絡部材42が配置されると同時に、各セグメント1〜24の下端にそれぞれ形成された対のかしめ凸部45a,45b間に、それぞれ対応する外周側端末51a,52aが配置される。そして、対のかしめ凸部45a,45bが互いに周方向に近づくように力が加えられてかしめられることにより、外周側端末51a,52aとセグメント1〜24とが接続される。これにより、短絡部材42が整流子本体41に対して固定され、整流子C1が完成する。
Next, an assembly process in which the short-
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)バリスタ71は、積層された第1及び第2短絡構成部材群51,52において、周方向に隣り合う内周側端末51b,52b間に介在されるように内周側端末51b,52bに一体成形されている。このように、バリスタ71は、内周側端末51b,52bに一体成形されるだけの簡単な構成で、整流子C1に備えられている。
As described above, the present embodiment has the following effects.
(1) In the laminated first and second short-
また、バリスタ71は、バリスタ成形工程において、バリスタ71となる粉体材料を、周方向に隣り合う内周側端末51b,52b間に介在させて周方向に隣り合う内周側端末51b,52b同士を接続するように加圧成形した後に、熱処理を行って固化することにより内周側端末51b,52bに一体成形される。このように、バリスタ71は、粉体材料を加圧成形すると共に熱処理するだけの簡単な方法で、内周側端末51b,52bに一体成形される。
In the varistor molding process, the
これらのことから、従来のように挟持片を用いることなく整流子C1にバリスタ71を備えることができるため、2つの永久磁石を備えると共に3つのコイルを備えたモータよりも多極化されモータ101であっても、バリスタ71を設ける工程が煩雑となることが防止される。その結果、バリスタ71を容易に整流子C1に設けることができる。
From these facts, since the
(2)バリスタ71は内周側端末51b,52bに一体成形される構成であるため、バリスタ71を整流子C1に備えるために従来の接続片のような突起部等をセグメント1〜24に形成しなくてもよい。従って、セグメント1〜24が複雑な形状となることを防止することができ、ひいては整流子C1の製造コストの増大を抑制することができる。
(2) Since the
(3)バリスタ71は、短絡部材42が整流子本体41に固定された状態では、バリスタ71の中心軸線と、絶縁体43の中心軸線とが一致している。従って、周方向に回転する整流子C1の重量バランスが保たれる。また、バリスタ71が円環状に形成されると、積層された第1及び第2短絡構成部材群51,52の形状が安定し易い。そのため、バリスタ成形工程後に行われる絶縁部成形工程において、積層方向に対向する連結部51c,52c間に溶融した絶縁性樹脂材料を充填する際、充填される樹脂材料によって連結部51c,52cが変形したり、連結部51c,52cの位置が変化したりすることが防止され、当該樹脂材料の充填を行いやすくなる。また、絶縁部成形工程において、連結部51c,52c同士が接触して短絡されてしまうことが抑制される。更に、積層された第1及び第2短絡構成部材群51,52の形状が安定することにより、短絡部材42を整流子本体41に対して組付ける組付け工程を行い易くなる。
(3) In the
(4)バリスタ71は、積層された第1及び第2短絡構成部材群51,52において、周方向に隣り合う内周側端末51b,52b間に介在されるように内周側端末51b,52bに一体成形されている。従って、積層された第1及び第2短絡構成部材群51,52において、外周側端末51a,52aに円環状をなすようにバリスタが一体成形される場合よりも、バリスタの体積が小さくてすむ。その結果、外周側端末51a,52aにバリスタが一体成形される場合に比べて、使用する粉体材料の量を減らすことができ、製造コストの低減を図ることができる。
(4) The
(5)絶縁部72は、積層方向に対向する連結部51c,52c間の隙間を埋めるように設けられていることから、積層方向に対向する連結部51c,52c同士の非接触状態が絶縁部72によってより確実なものとされ、同連結部51c,52c同士が短絡することが防止される。また、絶縁部72における絶縁体43側の端面は、バリスタ71における絶縁体43側の端面と面一となるように形成されていると共に、絶縁部72における絶縁体43側の端面とバリスタ71における絶縁体43側の端面とは、絶縁体43の図3における下端面に対応するべく該絶縁体43の中心軸線と直交するように形成されている。従って、組付け工程において、バリスタ71及び絶縁部72における絶縁体43側の面と、絶縁体43の下端面とが当接することにより、短絡部材42は安定して整流子本体41の下端に配置される。その結果、整流子本体41に対して短絡部材42をより容易に組付けることができる。
(5) Since the insulating
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態のバリスタ71に替えて図9(a)(b)及び図10に示すバリスタ81を短絡部材に備えてもよい。尚、図9(a)(b)及び図10では、上記実施形態と同一の構成については同一の符号を付している。図9(a)及び図10に示す短絡部材80に備えられるバリスタ81は、積層方向に接触する24組の外周側端末51a,52aに一体成形されている。このバリスタ81は、円環状をなし、各外周側端末51a,52aの互いに接触する面を除く部分を覆うと共に、周方向に隣り合う外周側端末51a,52a間に介在して周方向に隣り合う外周側端末51a,52a同士を電気的に接続している。そして、短絡部材80においては、絶縁性の樹脂材料よりなる絶縁部82は、バリスタ81の径方向内側の面から、内周側端末51b,52bを覆う円環状をなしている。図9(b)に示すように、この絶縁部82は、上記実施形態の絶縁部72と同様に、周方向に隣り合う連結部51c,52c間の隙間、及び、第1短絡構成部材群51の連結部51cと第2短絡構成部材群52の連結部52cとの隙間を埋めている。このような短絡部材80を備えた整流子C2も、整流子C1と同様に上記実施形態の製造方法で製造される。このように構成しても、上記実施形態の作用・効果の(1)乃至(3)と同様の効果を得ることができる。尚、上記実施形態の短絡部材42に、更に上記のバリスタ81を備えても良い。
In addition, you may change embodiment of this invention as follows.
-It may replace with the
・上記実施形態では、積層された24組の内周側端末51b,52b全てに、円環状のバリスタ71が一体成形されている。しかしながら、短絡部材42を介して周方向に隣り合うどの2つのセグメント1〜24間にもバリスタ71が電気的に介在されるのであれば、24組の内周側端末51b,52bのうち、所定の内周側端末51b,52bのみにバリスタが一体成形されるものであってもよい。例えば、モータ101においては、周方向に連続して並ぶ5組の内周側端末51b,52bと、当該5組の内周側端末51b,52bに対して絶縁体43の中心軸線上の一点を中心として点対称となる位置に配置された5組の内周側端末51b,52bとに、バリスタをそれぞれ一体成形してもよい。また、モータ101においては、周方向に連続して配置された9組の内周側端末51b,52bのみにバリスタを一体成形してもよい。尚、図9(a)及び図10に示す例のように外周側端末51a,52aを一体的に構成する場合にも、同様のことが言える。このように構成すると、使用するバリスタの体積をより減少させることができ、ひいては製造コストの削減を図ることができる。
In the above embodiment, the
・上記実施形態では、バリスタ71は、円環状をなしているが、これに限らない。例えば、バリスタ71は、軸方向から見た形状が多角形状をなす環状等に形成されていてもよい。
In the above embodiment, the
・短絡部材42は、絶縁部72を備えない構成であってもよい。また、絶縁部72は、積層方向に対向する連結部51c,52c間にのみ設けられてもよい。
・バリスタ成型工程では、熱処理の際に、各内周側端末51b,52bにおける互いに接触する面を除く表面がバリスタ71に対して溶着されるように温度管理を行ってもよい。このようにすると、内周側端末51b,52bとバリスタ71との間の電気的な接続の信頼性を向上させることができる。
The
In the varistor molding process, temperature control may be performed so that the surfaces of the inner
・上記実施形態では、積層工程終了後、続けてバリスタ形成工程が行われる。しかしながら、積層工程とバリスタ成形工程と間に、第1及び第2短絡構成部材群51,52におけるバリスタ71が一体成形される部位(内周側端末51b,52b)の表面に、蝋材をメッキするメッキ工程を追加してもよい。このようにすると、蝋材によってバリスタ71と内周側端末51b,52bの表面とがより接合し易くなることから、内周側端末51b,52bとバリスタ71との間の電気的な接続の信頼性を向上させることができる。
In the above embodiment, the varistor forming process is performed after the lamination process. However, the brazing material is plated on the surface of the portion (inner
・上記実施形態では、連結部51c,52cは、何れもインボリュート曲線に沿って形成されているが、円弧状をなしていてもよいし、直線状であってもよい。また、上記実施形態では、外周側端末51a,52a及び内周側端末51b,52bは、略四角形状をなしているが、円形状等であってもよい。
-In above-mentioned embodiment, although all the
・上記実施形態では、第2外周側端末62に、対応するコイルM1〜M8の端部がそれぞれ接続される構成となっている。しかしながら、第1外周側端末61を上記実施形態の第2外周側端末62と同じ形状に形成すると共に、第2外周側端末62を上記実施形態の第1外周側端末と同じ形状に形成し、第1外周側端末61に、対応するコイルM1〜M8の端部がそれぞれ接続される構成としてもよい。この場合、1つの第1外周側端末61に対して、2つのコイルの端部が接続されることになる。
In the above embodiment, the end portions of the corresponding coils M1 to M8 are connected to the second outer
・上記実施形態では、セグメント1〜24と該該セグメントに摺接する陽極側ブラシB1及び陰極側ブラシB2との間で生じる火花放電を低減させるためのサージ吸収素子として、バリスタ71を用いたが、バリスタ以外のサージ吸収素子であって上記実施形態の製造方法にて製造することが可能なサージ吸収素子を用いてもよい。
-In the said embodiment, although the
・上記実施形態では、モータ101には、6個の永久磁石105、8個のコイルM1〜M8、及び24個のセグメント1〜24を備えている。しかしながら、永久磁石の数、コイルの数、及びセグメントの数はこれに限らず、適宜変更してもよい。
In the above embodiment, the
上記実施形態、及び上記各変更例から把握できる技術的思想を以下に記載する。
(イ)請求項5又は請求項6に記載の整流子の製造方法において、前記サージ吸収素子成形工程では、前記粉体材料と前記端末における該粉体材料に接触する表面とが溶着されるように温度管理をして前記熱処理を行うことを特徴とする整流子の製造方法。このようにすると、端末とサージ吸収素子との間の電気的な接続の信頼性を向上させることができる。
The technical idea that can be grasped from the above embodiment and each of the above modifications will be described below.
(A) In the method of manufacturing a commutator according to
(ロ)請求項5又は請求項6に記載の整流子の製造方法において、前記サージ吸収素子成形工程の前に、前記端末における前記粉体材料が接触する表面を蝋剤にてメッキするメッキ工程を備えたことを特徴とする整流子の製造方法。このようにすると、端末とサージ吸収素子との間の電気的な接続の信頼性を向上させることができる。
(B) In the method of manufacturing a commutator according to
1〜24…セグメント、41…整流子本体、42,80…短絡部材、51…短絡構成部材群としての第1短絡構成部材群、52…短絡構成部材群としての第2短絡構成部材群、51a,52a…外周側端末、51b,52b…内周側端末、51c,52c…連結部、71,81…サージ吸収素子としてのバリスタ、72,82…絶縁部、B1…給電ブラシとしての陽極側ブラシ、B2…給電ブラシとしての陰極側ブラシ、C1,C2…整流子、M1〜M8…電機子コイルとしてのコイル。 1-24 ... segment, 41 ... commutator body, 42, 80 ... short circuit member, 51 ... first short circuit component group as short circuit component group, 52 ... second short circuit component group as short circuit component group, 51a , 52a ... outer peripheral side terminal, 51b, 52b ... inner peripheral side terminal, 51c, 52c ... connecting part, 71, 81 ... varistor as surge absorbing element, 72, 82 ... insulating part, B1 ... anode side brush as power supply brush B2 ... Cathode side brush as power feeding brush, C1, C2 ... Commutator, M1-M8 ... Coil as armature coil.
Claims (6)
周方向に複数配置され前記セグメントにそれぞれ接続される外周側端末と、前記外周側端末の内側で周方向に複数配置された内周側端末と、前記外周側端末と前記内周側端末とを周方向に所定角度ずらしてそれぞれ連結する複数の連結部とをそれぞれ有する2つの短絡構成部材群が、互いの前記連結部が逆向きにされて積層され、前記外周側端末同士及び前記内周側端末同士がそれぞれ積層方向に接触されると共に前記連結部同士が積層方向に非接触とされてなる短絡部材と、
前記セグメントと前記セグメントに摺接する給電ブラシとの間で生じる火花放電を低減させるように抵抗値が変化するサージ吸収素子と、
を備えた整流子であって、
前記サージ吸収素子は、周方向に隣り合う前記端末間に介在されて当該端末同士を電気的に接続するように当該端末に対して一体成形されていることを特徴とする整流子。 A commutator body having a plurality of segments provided in the circumferential direction;
A plurality of peripheral terminals arranged in the circumferential direction and connected to the segments; inner peripheral terminals arranged in the circumferential direction inside the outer peripheral terminal; the outer peripheral terminals and the inner peripheral terminals; Two short-circuit component members each having a plurality of connecting portions that are connected to each other while being shifted by a predetermined angle in the circumferential direction are stacked so that the connecting portions are opposite to each other, and the outer peripheral side terminals and the inner peripheral side are stacked. The terminals are contacted in the stacking direction and the connecting parts are non-contacted in the stacking direction,
A surge absorbing element whose resistance value changes so as to reduce a spark discharge generated between the segment and a power supply brush that is in sliding contact with the segment;
A commutator comprising
The commutator, wherein the surge absorbing element is integrally formed with the terminals so as to be interposed between the terminals adjacent in the circumferential direction and to electrically connect the terminals.
前記サージ吸収素子は、円環状をなしていることを特徴とする整流子。 The commutator according to claim 1,
The commutator is characterized in that the surge absorbing element has an annular shape.
前記サージ吸収素子は、周方向に隣り合う前記内周側端末間に介在されるように、前記内周側端末に一体成形されていることを特徴とする整流子。 In the commutator according to claim 1 or 2,
The commutator, wherein the surge absorbing element is integrally molded with the inner peripheral terminal so as to be interposed between the inner peripheral terminals adjacent in the circumferential direction.
周方向に隣り合う前記端末間に介在されて当該端末同士を電気的に接続するように当該端末に対して一体成形され、前記セグメントと前記セグメントに摺接する給電ブラシとの間で生じる火花放電を低減させるように抵抗値が変化するサージ吸収素子を備えていることを特徴とする短絡部材。 A plurality of peripheral terminals arranged in the circumferential direction and connected to a plurality of segments of the commutator, a plurality of inner peripheral terminals arranged in the circumferential direction inside the outer peripheral terminal, the outer peripheral terminals, and the inner circumference Two short-circuit component members each having a plurality of connecting portions that are connected to each other by shifting the side terminals by a predetermined angle in the circumferential direction are stacked with the connecting portions reversed, and The inner peripheral terminals are contacted in the stacking direction and the connecting parts are non-contacted in the stacking direction,
Spark discharge generated between the segment and a power supply brush that is slidably contacted with the segment is formed integrally with the terminal so as to be electrically connected between the terminals interposed between the terminals adjacent in the circumferential direction. A short-circuit member comprising a surge absorbing element whose resistance value is changed so as to be reduced.
周方向に複数配置され前記セグメントにそれぞれ接続される外周側端末と、前記外周側端末の内側で周方向に複数配置された内周側端末と、前記外周側端末と前記内周側端末とを周方向に所定角度ずらしてそれぞれ連結する複数の連結部とをそれぞれ有する2つの短絡構成部材群が、互いの前記連結部が逆向きにされて積層され、前記外周側端末同士及び前記内周側端末同士がそれぞれ積層方向に接触されると共に前記連結部同士が積層方向に非接触とされてなる短絡部材と、
前記セグメントと前記セグメントに摺接する給電ブラシとの間で生じる火花放電を低減させるように抵抗値が変化するサージ吸収素子と、
を備えた整流子の製造方法であって、
前記サージ吸収素子となる粉体材料を、積層された2つの前記短絡構成部材群の周方向に隣り合う前記端末間に介在させて当該端末同士を接続するように加圧成形した後に、熱処理により固化して前記端末に前記サージ吸収素子を一体成形するサージ吸収素子成形工程を備えたことを特徴とする整流子の製造方法。 A commutator body having a plurality of segments provided in the circumferential direction;
A plurality of peripheral terminals arranged in the circumferential direction and connected to the segments; inner peripheral terminals arranged in the circumferential direction inside the outer peripheral terminal; the outer peripheral terminals and the inner peripheral terminals; Two short-circuit component members each having a plurality of connecting portions that are connected to each other while being shifted by a predetermined angle in the circumferential direction are stacked so that the connecting portions are opposite to each other, and the outer peripheral side terminals and the inner peripheral side are stacked. The terminals are contacted in the stacking direction and the connecting parts are non-contacted in the stacking direction,
A surge absorbing element whose resistance value changes so as to reduce a spark discharge generated between the segment and a power supply brush that is in sliding contact with the segment;
A method of manufacturing a commutator comprising:
After the powder material to be the surge absorbing element is interposed between the terminals adjacent to each other in the circumferential direction of the two laminated short circuit component groups and is pressure-formed so as to connect the terminals, heat treatment is then performed. A commutator manufacturing method comprising a surge absorbing element forming step of solidifying and integrally forming the surge absorbing element in the terminal.
前記サージ吸収素子成形工程では、前記サージ吸収素子は円環状に成形され、
前記サージ吸収素子成形工程の後に、積層方向に対向する前記連結部間に溶融した絶縁性樹脂材料を充填すると共に該絶縁性樹脂材料を硬化させて絶縁部を形成する絶縁部成形工程を備えたことを特徴とする整流子の製造方法。 In the manufacturing method of the commutator according to claim 5,
In the surge absorbing element molding step, the surge absorbing element is molded into an annular shape,
After the surge absorbing element molding step, an insulating portion molding step is provided in which the insulating resin material is melted between the connecting portions facing in the stacking direction and the insulating resin material is cured to form an insulating portion. A method of manufacturing a commutator characterized by the above.
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Effective date: 20080526 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
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