JP2007120622A - Surface formation method of grip ring in pipe joint - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、管継手に使用するグリップリングの表面を特殊な工法を採用して超硬化処理を行ない、該管継手に挿入・連結する配管(パイプ)の表面に当該グリップリングに一連に形成した刃先を該配管の側面に深く食込ませ、該配管の脱管を防止すべくした管継手に於けるグリップリングの表面形成方法に関する。 In the present invention, the surface of the grip ring used for the pipe joint is subjected to a super-hardening process using a special method, and a series of the grip ring is formed on the surface of a pipe (pipe) to be inserted and connected to the pipe joint. The present invention relates to a method for forming a surface of a grip ring in a pipe joint in which a cutting edge is deeply cut into a side surface of the pipe to prevent the pipe from being removed.
従来、この種の管継手の第1の例としては、図4に示す実用新案登録第3018876号実用新案公報に開示した技術がある。これについて説明すれば、管継手1は管の外周を被覆するスリーブ12と、このスリーブ12の外周を被覆して、前記スリーブ12を管外周に締結するケーシング2と、ケーシング2の両端開口3、3縁に設けられたフランジ4とスリーブ12間に配置され、ケーシング2による管の締めつけ時、管の外周に食い込んで管継手1内に管を固定するグリップリング5及びこのグリップリング5をケーシング2内に固定するリングよりなる。前記対峙して配置されたケーシング2の端部2a、2bは、それぞれこの端部2a、2bより延長された舌片6a、6bが設けられており、この舌片6a、6bを前記半円弧状のフランジ4の外側に折り返してその先端を前記フランジ4の外周上に固着して、棒状ワッシャ7aを内接する円弧を一部に形成するブラケット8を形成している。
Conventionally, as a first example of this type of pipe joint, there is a technique disclosed in Utility Model Registration No. 3018876 Utility Model Publication shown in FIG. To explain this, the
そして、この舌片6aとフランジ4の一方端の外周間に形成されたブラケット8内にはボルト9、9の外径よりもやや大きめの内径を有する2の孔が設けられた棒状ワッシャ7aが支持されており、フランジ4の他方端の外周と舌片6b間で形成されたブラケット8内には、前記ボルト9、9と螺合するネジ孔を有する棒ナット7bが支持されている。また、前記ブラケット8、8には、前記ボルト9、9を棒状ワッシャ7a及び棒ナット7bに挿通するための開孔10、10が穿孔されており、この開孔10、10を介して、前記ボルト9、9を棒状ワッシャ7a及び棒ナット7bに挿通し、又棒状ワッシャ7a及び棒ナット7bに螺合させる。このようにして、棒状ワッシャ7a、棒ナット7bを支持したブラケット8、8は、その外壁を例えばポンチ等で圧潰して圧痕部を形成し、ブラケット8、8の内壁が前記棒状ワッシャ7a、棒ナット7bに圧接するようにして、ブラケット8、8内に支持された棒状ワッシャ7a、棒ナット7bがブラケット8、8内で位置ずれすることを防止している。
A rod-
また、前記ボルト9、9の先端部は、先端方向に徐々に細く断面変化する円錐状又は載頭円錐状に形成してもよく、このボルト9、9が挿入される棒ナット7bのネジ孔入口周辺には、前記ボルト9、9の先端部を棒ナット7bのネジ孔内に案内するためのすりばち状の座ぐりを形成する。さらに、前記ケーシング2を形成するフランジ4の一方端の内周面には、ケーシング2の内周と略同様の曲率で湾曲するスライド板11の一端が固着されており、このスライド板11は、前記ケーシング2の閉塞時、ケーシング2の端部2a、2b間をケーシング2の内周より被覆しており、その他方端は自由端であり、ケーシング2の開閉に伴って、ケーシング2を形成するフランジ4の他方端の内周と摺動する位置に配置されている。
Further, the tip portions of the
さらに、前記ケーシング2の両端開口3、3周縁には、ケーシング2の中心方向に突出するフランジ4が設けられ、また、フランジ4の内周面に固着された前記スライド板11及び保護板にも同様のフランジ4を形成し、前記ケーシング2の端部2a、2b間が離間している際にも開口全内周縁にわたって連続したフランジ4が形成されるように構成されている。なお、ケーシング2の構成は、フランジ4を前記ヒンジにより連結する構成としてもよく、この例のように1つの湾曲形成したフランジ4の端部2a、2bを対峙して略円筒状ケーシング2を形成し、このケーシング2の両端開口3、3周縁より突設されたフランジに1又は複数の切欠きを設けることで、前記ケーシング2の端部2a、2b間を開閉可能とする構成とすることもできる。前記ケーシング2内には、円筒状のスリーブ12が配置されている。
Further, flanges 4 projecting in the center direction of the
12はスリーブで、このスリーブ12は、合成ゴム等の弾性材料よりなり、前述のケーシング2の内周と略同一の外径を有する円筒状に形成している。このスリーブ12の外周は、ケーシング2の内周面との良好な密着性を確保すべく平坦に形成されている。スリーブ12の内周面は、凹凸状に形成されている。このスリーブ12の内周面の凹凸形状は、その中央部において波状に起伏しており、そして、前記スリーブ12の両端開口付近において、前記スリーブ12は、スリーブ12の内部中央方向に折り返された舌状部を有し、この舌状部の先端方向に、前記スリーブ12の内周を、略台形状に膨出させた突部がそれぞれ形成されている。5はグリップリングを示し、このグリップリング5は、管継手1の内方方向にその中心が傾斜する環状を成し、また、その内周には、等間隔に複数の歯5aが形成されている。この歯5aは、前記環状のリングの内周から略L字状に切れ目を入れて、この切れ目で囲まれた部分を僅かに立ち上げて形成したものである。
A
また、前記グリップリング5は、一端を切欠いたC字状を成しており、この切欠き部分には、一方の切欠き端を延長する補助板が固着されており、この補助板の他端を他方の切欠き端の側面に摺動自在に当接させて前記リングを無端環状に形成している。このように形成されたグリップリング5は、前記ケーシング2のフランジ4と、このケーシング2内に配置されたスリーブ12の開口端間に挿入される。なお、このグリップリング5の挿入に際しては、前記グリップリング5とケーシング2のフランジ4間に金属線等をC字状に曲げて形成されたリングを配置すれば好適である。このようにリングを嵌挿することで、グリップリング5のケーシング2内での遊びを防止できる。
The
また、この種の管継手の第2の例としては、特公平2−53670号の特許公報に開示した技術がある。この技術は特にグリップリングとしての締付環を開示してある。これついてに説明すれば、内縁からJ形の切込みが出ており、この切込みによって生じた薄板は円錐台の内周面から幾らか外へ折曲げられ、又はねじれている。該内縁は凹形輪郭を有する。そしてこの輪郭は鋭角を挾むV形をなす。これに対して外縁は丸みを帯びている。丸みを帯びた外縁がハウジングの端フランジと円筒形部分の間の隔角部に支えられる。内縁はV形輪郭を具備する。この輪郭の側辺部は円錐台形締付環の内周面と共に鋭角の刃先を形成し、ボルトを締込むとこの刃先が管端の材料に入り込む。その際管材料が押のけられ又はまくれ上がる。これに対してV字形輪郭の他方の側辺部は鋭角の切刃によってまくれ上がった管材料と共に1対のストップを形成し、切刃が管材料に更に入り込むことを事実上阻止する。管端の完全な機械的結合のために十分な、ハウジングの収縮又は緊締は、ボルトの締込む時にはっきりと察知することができる。
従来の技術は、背景技術で述べたような構成であるので次の課題が存在した。
すなわち、従来の技術に於いては、管継手に挿入・連結する管壁の配管が図3(a)、(b)に示すように、管壁の厚さt1の肉厚が厚くかつ外表面が例えば硬度HV130程度の炭素鋼配管13であるとき、グリップリング5の刃先5aが管外表面に十分に食込んでいた。しかし、当該配管が管壁の薄い配管であって厚さt2の肉厚が薄くかつ外表面が例えば硬度HV230程度の図3(c)に示すような、薄肉ステンレス鋼管13Aであるとき、ボルトを締め付けるトルク値を増加しても、管壁の肉厚t2が薄く剛性が低くかつグリップリング5の刃先5aが食込むことなく図(d)に示すように、刃先5aの食い込み圧により管側面13aが内側へへこむように形成されるという問題点があった。
そして、従来の技術に於いては、配管(パイプ)としてオーステナイト系ステンレス鋼によれば、従来の熱処理でも硬くすることは可能であるが、耐食性が著しく損なわれてしまい超硬度化する場合は耐食性を損なわずかつ低コストの処理をしなければならないという課題があった。
The conventional technique has the following problems because it is configured as described in the background art.
That is, in the prior art, as shown in FIGS. 3 (a) and 3 (b), the pipe wall pipe inserted and connected to the pipe joint has a thick wall thickness t1 and an outer surface. Is a
And in the conventional technology, according to the austenitic stainless steel as the pipe (pipe), it can be hardened even by the conventional heat treatment, but the corrosion resistance is remarkably impaired and the corrosion resistance is increased. There is a problem that low-cost processing must be performed without impairing the process.
本発明に係る管継手に於けるグリップリングの表面形成方法は、当該グリップリングの表面を超硬化処理を行うことで該グリップリングをHV800〜1000程度まで上昇させ、従来の締め付けトルク値でも配管側面へより深く刃先を食い込ますことが可能となる新規なグリップリングの表面形成方法を提供することを目的としたものであって、次の構成、手段から成立する。 The method of forming the surface of the grip ring in the pipe joint according to the present invention is to raise the grip ring to about HV800 to 1000 by performing a super-curing treatment on the surface of the grip ring. The object of the present invention is to provide a novel grip ring surface forming method that allows the cutting edge to penetrate deeper and has the following configuration and means.
すなわち、請求項1記載の発明によれば、釜内に無電解ニッケルと不活性ガスを充填する工程と、前記釜内に刃先を一連に形成したグリップリングを挿置しかつ低温熱処理を行なう工程と、前記グリップリングの表面に硬質膜を溶着する工程とでなることを特徴とする。 That is, according to the first aspect of the present invention, the step of filling the pot with the electroless nickel and the inert gas, the step of inserting the grip ring having a series of cutting edges in the pot and performing the low temperature heat treatment And a step of welding a hard film on the surface of the grip ring.
請求項2記載の発明によれば、放電加工機により刃先を一連に形成したグリップリングの表面にタングステンカーバイドを浸透させる工程と、前記グリップリングの表面に硬化層を形成する工程とでなることを特徴とする。
According to invention of
請求項3記載の発明によれば、炭素固溶拡散処理方法により刃先を一連に形成したグリップリングに包含する炭素成分を固溶拡散状態にする工程と、前記グリップリングの表面に硬化層を形成する工程とでなることを特徴とする。
According to invention of
本発明に係る管継手に於けるグリップリングの表面形成方法は叙上の構成を有するので次の効果がある。 Since the method of forming the surface of the grip ring in the pipe joint according to the present invention has the above configuration, the following effects are obtained.
すなわち、請求項1記載の発明によれば、釜内に無電解ニッケルと不活性ガスを充填する工程と、前記釜内に刃先を一連に形成したグリップリングを挿置しかつ低温熱処理を行なう工程と、前記グリップリングの表面に硬質膜を溶着する工程とでなることを特徴とする管継手に於けるグリップリングの表面形成方法を提供する。
このような構成としたので、低温熱処理工程により該グリップリングの表面に硬質膜を溶着させたので、該グリップリングの刃先を硬度HV800〜1000程度に向上させ、配管を変形させることなく接続配管の側面へ深く食い込ませ脱管防止を図れる効果がある。
That is, according to the first aspect of the present invention, the step of filling the pot with the electroless nickel and the inert gas, the step of inserting the grip ring having a series of cutting edges in the pot and performing the low temperature heat treatment And a method of forming a surface of the grip ring in a pipe joint, comprising the step of welding a hard film to the surface of the grip ring.
Since it was such a structure, since the hard film was welded to the surface of the grip ring by the low-temperature heat treatment process, the cutting edge of the grip ring was improved to a hardness of about HV 800 to 1000, and the connection piping was not deformed. It has the effect of deeply digging into the side and preventing detubation.
請求項2記載の発明によれば、放電加工機により刃先を一連に形成したグリップリングの表面にタングステンカーバイドを浸透させる工程と、前記グリップリングの表面に硬化層を形成する工程とでなることを特徴とする管継手に於けるグリップリングの表面形成方法を提供する。
このような構成としたので、放電加工機により該グリップリングの表面に硬化層を形成させたので、該グリップリングの刃先を硬度HV1300〜1500程度に向上させ、配管を変形させることなく接続配管の側面へ深く食い込ませ脱管防止を図れる効果がある。
According to invention of
With this structure, a hardened layer is formed on the surface of the grip ring by an electric discharge machine, so that the cutting edge of the grip ring is improved to a hardness of about HV1300 to 1500, and the connection pipe can be formed without deforming the pipe. It has the effect of deeply digging into the side and preventing detubation.
請求項3記載の発明によれば、炭素固溶拡散処理方法により刃先を一連に形成したグリップリングに包含する炭素成分を固溶拡散状態にする工程と、前記グリップリングの表面に硬化層を形成する工程とでなることを特徴とする管継手に於けるグリップリングの表面形成方法を提供する。
このような構成としたので、炭素固溶拡散処理方法により該グリップリングの表面に硬化層を形成させたので、該グリップリングの刃先を硬度HV700〜800程度に向上させ、配管を変形させることなく接続配管の側面へ深く食い込ませ脱管防止を図れる効果がある。
According to invention of
Since it was such a structure, since the hardened layer was formed on the surface of the grip ring by the carbon solid solution diffusion treatment method, the edge of the grip ring was improved to a hardness of about HV 700 to 800, and the piping was not deformed. There is an effect that the pipe can be deeply cut into the side surface of the connection pipe to prevent the pipe removal.
以下、本発明に係る管継手に於けるグリップリングの表面形成方法の実施の形態について添付図面に基づき詳細に説明する。 Embodiments of a method for forming a surface of a grip ring in a pipe joint according to the present invention will be described below in detail with reference to the accompanying drawings.
図1は、本発明に係る管継手の構造を示す斜視図であり、管継手開口部分にグリップリングを備えていることを示している。
本発明に係る管継手に於けるグリップリングの表面形成方法を説明するに当り、先づ当該管継手Aにつき説明すれば、管継手Aに挿入・装置する配管(図示せず)の外周を被覆するスリーブ14と、このスリーブ14の外周を被覆して、前記スリーブ14を管外周に締結するケーシング15と、ケーシング15の両端開15a、15b縁に設けられたフランジ16とスリーブ14間に配置され、ケーシング15による配管(パイプ)の締めつけ時、配管の外周に食い込んで管継手A内に配管を固定するグリップリング17及びこのグリップリング17をケーシング15内に固定するリング(図示せず)よりなる。前記対峙して配置されたフランジ14の端部15c、15dは、前記ケーシング15の外側に折り返してその先端を前記ケーシング15の外周上に固着して、棒状ナット18及び棒状ワッシャ19を内接する円弧を一部に形成するブラケット20を所望数個、すなわち図1の場合は3個を対に形成している。
FIG. 1 is a perspective view showing the structure of a pipe joint according to the present invention, and shows that a grip ring is provided at a pipe joint opening portion.
In explaining the surface forming method of the grip ring in the pipe joint according to the present invention, the pipe joint A will be described first. If the pipe joint A is explained, the outer circumference of the pipe (not shown) inserted into the pipe joint A is covered. A
そして、ブラケット20…内にはボルト21…の外径よりもやや大きめの内径を有する孔が設けられた棒状ワッシャ19が支持されており、前記ボルト21…と螺合するネジ孔を有する棒状ナット18が支持されている。また、前記ブラケット20…には、前記ボルト21…を棒状ナット18に挿通するための開孔が穿孔されており、この開孔を介して、前記ボルト21…を棒状ナット18に挿通し、又棒状ナット18に螺合させる。このようにして、棒状ナット18の支持されたブラケット20…は、その外壁を例えばポンチ等で圧潰して圧痕部20aを形成し、ブラケット20…の内壁が前記棒状ワッシャ19に圧接するようにして、ブラケット20…内に支持された棒状ワッシャ19がブラケット20…内で位置ずれすることを防止している。
Further, a rod-shaped
また、前記ケーシング15の内周面に装着されたスリーブ14の外周面の一部には、ケーシング15の内周と略同様の曲率で湾曲するスライド板22の一端が固着されており、このスライド板22は、ケーシング15の開閉に伴って、ケーシング15を形成するフランジ16の内周と摺動する位置に配置されている。さらに、前記ケーシング15の両端開15a、15b周縁には、ケーシング15の中心方向に突出するフランジ16が設けられ、また、フランジ16の内周面に固着された前記スライド板22及び保護板にも同様のフランジ16を形成してもよい。前記ケーシング15内には、円筒状のスリーブ14が配置されている。
Further, one end of a
このスリーブ14は、合成ゴム等の弾性材料よりなり、前述のケーシング15の内周と略同一の外径を有する円筒状に形成している。このスリーブ14の外周は、ケーシング15の内周面との良好な密着性を確保すべく平坦に形成されている。スリーブ14の内周面は、凹凸状14aに形成されている。このスリーブ14の内周面の凹凸形状14aは、その中央部において波状に起伏しており、そして、前記スリーブ14の両端開口付近において、前記スリーブ14は、スリーブ14の内部中央方向に折り返された舌状部(図示せず)を有し、この舌状部の先端方向に、前記スリーブ14の内周を、略台形状に膨出させた突部がそれぞれ形成されている。
The
17はグリップリングを示し、このグリップリング17は、図2に示すように管継手Aの内方方向にその中心が傾斜する環状を成し、また、その内周には、等間隔に複数の刃17aが形成されている。この刃17aは、前記環状のグリップリング17の内周から略L字状又はV字状に切れ目17bを入れて、この切れ目17bで囲まれた部分を僅かに立ち上げて形成したものである。また、前記グリップリング17は、一端を切欠いた略C字状を成しており、刃17aはその上面の一方端面に刃先17cを形成している。このように形成されたグリップリング17は、前記ケーシング15のフランジ16と、このケーシング15内に配置されたスリーブ14の開口端間に挿入される。なお、このグリップリング17の挿入に際しては、前記グリップリング17とケーシング15のフランジ16間に金属線等をC字状に曲げて形成されたリングを配置すれば好適となる。
次に、管継手Aに於けるグリップリング17の表面形成方法を説明する。
図2に示すようにグリップリング17は略L字状の切れ目若しくはV字状溝17bを左右に備えかつ、略L字状の切れ目若しくは該V字状溝17b相互間に刃17aを一連に形成してなる。この刃17aの先端部分が刃先17cであって、ケーシング15を締め付けた際、このグリップリング17の刃先17cが配管(パイプ)(図示せず)の側面に食い込み脱管を防止する。そして、管継手Aに於けるグリップリング17の表面形成方法としては先づ、釜内に無電解ニッケルと不活性ガスを充填する工程と、前記釜内に刃先17c又は刃17aを一連に形成したグリップリング17を挿置しかつ低温熱処理を行なう工程と、前記グリップリング17の表面に硬質膜を溶着する工程とで構成される。
Next, a method for forming the surface of the
As shown in FIG. 2, the
ここに於いて、無電解ニッケルはニッケル−リン(5〜13%)の合金めっきで多くの機械的特性・電気的特性・物理的特性などをもつ表面処理で、ほとんどの金属素材・プラスチック・セラミックスに可能である。その特徴は、均一析出性に於いて、形状如何によらず、つきまわりは完全であり、所定膜厚の±10%以内であり、硬度に於いては、析出状態で500〜550HV、磨耗抵抗に於いて、電気めっきより優れている。また、耐熱性に於いて、高温酸化による表面スケールの防止に役立ち、密着性に於いて、極めて優れており、耐食性に於いて、純ニッケルと同等又は優れていることが判明している。
しかし、かかる無電解ニッケルのみではグリップリング17の刃先17cを硬度HV800〜HV1000程度にすることができず、この無電解ニッケルに不活性ガスを充填することが必要である。
Here, electroless nickel is a nickel-phosphorus (5-13%) alloy plating with a surface treatment with many mechanical, electrical and physical properties, and most metal materials, plastics and ceramics. Is possible. Its characteristics are uniform precipitation, regardless of the shape, the throwing power is perfect and within ± 10% of the predetermined film thickness, and the hardness is 500 to 550 HV in the precipitated state, wear resistance. It is superior to electroplating. It has also been found that in heat resistance, it helps prevent surface scale due to high-temperature oxidation, is extremely excellent in adhesion, and is equivalent or superior to pure nickel in corrosion resistance.
However, the
次に、管継手Aに於けるグリップリング17の表面形成方法の実施例1について説明する。
実施例1は、先づ、放電加工機により刃先17cを一連に形成したグリップリング17の表面にタングステンカーバイドを浸透させる工程と、前記グリップリング17の表面に硬化層を形成する工程とで構成される。
ここで、当該タングステンカーバイドを浸透させる工程の一つとして、ニッケルとタングステンの2元合金めっき手法としては、タングステンの含有率の高いめっきであって、フッ酸や硝酸にも溶解しない耐酸性を持つ超高耐食性の表面処理方法である。その特徴点は、ピンホールがなく、柔軟性に富んだ皮膜で、フッ素ガスなどにも強い耐熱性の皮膜である。そして、析出状態では硬度HV600〜700程度だが、硬化処理することによりHV1300以上となる。塩水噴霧試験では、1000時間以上何らの変化もなく、耐薬品性、耐磨耗性及び耐食性を有し、高温時の酸化性・非粘着性、離型性に優れており、工業用クロムめっきの代替として環境にやさしいめっき手法である。
Next, a first embodiment of the surface forming method of the
The first embodiment is composed of a step of infiltrating tungsten carbide into the surface of the
Here, as one of the steps for infiltrating the tungsten carbide, the binary alloy plating method of nickel and tungsten is plating with a high content of tungsten and has acid resistance that does not dissolve in hydrofluoric acid or nitric acid. This is a surface treatment method with ultra-high corrosion resistance. Its feature point is a heat-resistant film that has no pinholes, is highly flexible, and is strong against fluorine gas. And although it is about HV600-700 in a precipitation state, it becomes HV1300 or more by hardening. In the salt spray test, there is no change for more than 1000 hours, it has chemical resistance, abrasion resistance and corrosion resistance, high temperature oxidation resistance, non-adhesiveness, and release property, industrial chrome plating It is an environmentally friendly plating method as an alternative to the above.
そして、この実施例1によればグリップリング17の表面に於ける硬度が高い硬化層を形成し、ワーク表面上に20〜30um程度の硬化皮膜を形成する。ワーク内部にも10〜20um程度の厚さの硬化層を形成する。また、グリップリング17の表面はワーク材とよく溶け合って、ワーク材内部に良質の硬化層を10〜20umの厚さで形成する。ワーク表面上には10〜20um程度の硬質皮膜が形成する。また、ワーク表面上の皮膜は取除きが簡単となる。そして、当該グリップリング17の寿命が大幅に向上し、非常に硬いセラミック系の材料を該グリップリング17の表面の内部に混入させ硬い層を形成することができた。また、グリップリング17の表面の内部に硬化層を形成し、焼入れ処理やメッキコーティング処理と併用して使用でき、耐磨耗性を向上するうえに簡単な設備かつ簡単な操作手順でもって、しかも短時間の工程で該グリップリング17の表面を形成することができた。
According to the first embodiment, a hardened layer having a high hardness on the surface of the
次に、管継手に於けるグリップリング17の表面形成方法の実施例2について説明する。
実施例2は、先づ、炭素固溶拡散処理方法により刃先17cを一連に形成したグリップリング17に包含する炭素成分を固溶拡散状態にする工程と、前記グリップリングの表面に硬化層を形成する工程とで構成される。
Next, a second embodiment of the method for forming the surface of the
In the second embodiment, first, a carbon component included in the
上述した炭素固溶拡散処理方法はオーステナイト系ステンレスに対する表面硬化処理方法であって、当該グリップリング17の表面にに形成された硬化層自体が安定なオーステナイト組織で形成され、耐磨耗性や強靭性を備え、耐食性を有して当該グリップリング17の表面を形成できる特質がある。そして、当該グリップリング17の表面の硬度HV800以上となり非磁性特性を有することに加え、窒素処理方法と同等の当該グリップリング17の表面の硬度が得られ、疲労強度が著しく向上することが判明した。
The above-mentioned carbon solid solution diffusion treatment method is a surface hardening treatment method for austenitic stainless steel, and the hardened layer itself formed on the surface of the
このように上述した実施の形態、実施例1又は実施例2に基づく本発明に係るグリップリングの表面形成方法によれば、当該グリップリングの表面を超硬化処理を行うことで該グリップリングをHV800〜1000程度まで上昇させ、従来の締め付けトルク値でも配管側面へより深く刃先17cを食い込ますことが可能となるという特徴点を顕出することができた。
As described above, according to the method for forming a surface of a grip ring according to the present invention based on the above-described embodiment, Example 1 or Example 2, the surface of the grip ring is super-cured so that the grip ring is HV800. It was raised to about ˜1000, and the feature point that the
14 スリーブ
15 ケーシング
15a ケーシングの一方の開口
15b ケーシングの他方の開口
15c ケーシングの端部
15d ケーシングの端部
16 フランジ
17 グリップリング
17a グリップリングの刃
17b グリップリングの略L字状切れ目(V字状溝)
17c グリップリングの刃先
18 棒状ナット
19 棒状ワッシャ
20 ブラケット
20a ブラケットの圧痕部
21 ボルト
22 スライド板
A 管継手
14
17c Grip
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