JP2007101844A - 回折型ビームホモジナイザ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 表面に形成された微細な凹凸パターンによってレーザビーム2に光路差を発生させ、そのレーザビーム2の空間伝搬時に等位相面を形成する光の回折現象を利用することにより、レーザビーム2を集光しつつ所定の像面4において任意の断面強度分布に整形する光学部品1Aよりなる回折型ビームホモジナイザにおいて、その光学部品に1Aよるレーザビーム2の集光点5が像面4の手前に位置するように当該光学部品1Aの集光倍率を設定する。
【選択図】 図1
Description
レーザビームの断面強度分布はガウス分布(シングルモード)が主流である。これはレンズによって理論的限界(回折限界)まで集光できるという特徴があるが、レーザ加工用途の多様化に伴い、不均一なガウス強度分布ではなく、均一な強度分布や目的に応じた任意の強度分布に対するニーズも高まっている。
同図に示すように、この従来のホモジナイザ1は、ガウス分布のレーザビーム2を光の回折現象を利用してほぼ均一な矩形の断面強度分布に整形するホモジナイズ機能と、そのレーザビーム2を像面4において所定の大きさに集光する集光機能とを併有する光学部品1Aにより構成されている。
このため、図4に示すように、例えば加工対象物(ワーク)6が光の透過性を有する材料である場合には、ワーク6の内部に生じた集光点5での高いエネルギーによって当該ワーク6が損傷する恐れがある。
すなわち、本発明は、表面に形成された微細な凹凸パターンによってレーザビームに光路差を発生させ、そのレーザビームの空間伝搬時に等位相面を形成する光の回折現象を利用することにより、前記レーザビームを集光しつつ所定の像面において均一などの任意の断面強度分布に整形する光学部品よりなる回折型ビームホモジナイザにおいて、前記光学部品による前記レーザビームの集光点が前記像面の手前に位置するように当該光学部品の集光倍率が設定されていることを特徴とすることを特徴とする。
このため、加工対象物(ワーク)が光の透過性を有する材料である場合には、集光点での高エネルギーによって当該ワークが損傷するのを未然に防止することができ、また、像面の後方に転写光学系を配置する場合には、集光点での高エネルギーによってその転写光学系を構成する対物レンズの損傷や変色を未然に防止することができる。
図1は、本発明に係るレーザ光学系の概略構成を示している。
この図1に示すように、本実施形態のレーザ光学系は、レーザ発振器(図示せず)から入射された例えば波長532nmのレーザビーム2を所定の断面強度分布に整形しかつ集光する回折型ビームホモジナイザ(以下、DOEホモジナイザという。)を備えている。
そして、本実施形態のDOEホモジナイザ1を構成する光学部品1Aでは、レーザビーム2の集光点5が像面4の手前に位置するように当該光学部品1Aの集光倍率が設定されている。なお、この場合の「手前」とは、像面4よりもホモジナイザ1側(図1の左側)に位置することを意味する。
このように、集光点5を像面4の手前に配置することにより、均一な強度分布の整形ビーム3が発散光の状態で像面4に照射されるので、その像面4に照射された整形ビーム3が当該像面4の後方において更に集光されることがない。
従って、転写光学系7を構成するレンズの損傷を有効に防止することができ、転写光学系7の長寿命化を図ることができる。また、転写光学系7でのビームの収束の心配がないので、より高出力のレーザの使用が可能となり、レーザ光学系としての応用範囲が広がるという利点もある。
例えば、本発明のDOEホモジナイザ1に使用されるレーザの波長は任意であり、赤外、可視及び紫外のどの波長の光源にも本発明を適用することができる。
・レーザ波長:532nm
・レーザの入射ビーム系:φ3mm
・DOE−像面(均一強度分布の形成位置)間の距離:100mm
・均一強度の分布サイズ:300μm平方
・DOE基板の材質:合成石英
また、図9は、従来のDOEホモジナイザを通過した整形ビームの、ビーム伝搬方向の各位置における断面強度分布のプロフィルを示している。この図9からも明らかな通り、従来のDOEホモジナイザでは、ホモジナイザから像面に至るまでの間で集光点が存在しないため、像面の後方において強度が次第に増加し、特に集光点において過大な強度分布が発生する。
また、図7は、本発明に係るDOEホモジナイザを通過した整形ビームの、ビーム伝搬方向の各位置における断面強度分布のプロフィルを示している。この図7からも明らかな通り、本発明に係るDOEホモジナイザでは、像面の手前(DOE側)に集光点が配置されているため、像面の後方において強度が次第に低下し、過大な強度分布は発生しない。
1A 光学部品
2 レーザビーム
3 整形ビーム
4 像面
5 集光点
6 加工対象物(ワーク)
7 転写光学系
8 対物レンズ
Claims (3)
- 表面に形成された微細な凹凸パターンによってレーザビームに光路差を発生させ、そのレーザビームの空間伝搬時に等位相面を形成する光の回折現象を利用することにより、前記レーザビームを集光しつつ所定の像面において任意の断面強度分布に整形する光学部品よりなる回折型ビームホモジナイザにおいて、
前記光学部品による前記レーザビームの集光点が前記像面の手前に位置するように当該光学部品の集光倍率が設定されていることを特徴とする回折型ビームホモジナイザ。 - 前記像面において整形された断面強度分布がほぼ均一であることを特徴とする請求項1に記載の回折型ビームホモジナイザ。
- 入射前の前記レーザビームの断面強度分布がガウス分布であることを特徴とする請求項1に記載の回折型ビームホモジナイザ。
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JP2005290863A JP2007101844A (ja) | 2005-10-04 | 2005-10-04 | 回折型ビームホモジナイザ |
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2005
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