JP2007078474A - 機械的特性試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高圧容器のシール箇所を増加させず、かつ支持部材が試験片の取付空間を狭くすることのない高精度の機械的特性装置を提供する。
【解決手段】 高圧ガス雰囲気下で、高圧容器2の内部に装着された試験片10に前記高圧容器2を貫通する荷重負荷用ロッド7を介して、荷重負荷用アクチュエータ6によって試験荷重を負荷することにより、前記試験片10の機械的特性を測定する機械的特性試験装置1において、前記荷重負荷用アクチュエータ6の荷重負荷用ロッド7に、この荷重負荷用ロッド7の試験片10側と反対側の延長上にあって、前記荷重負荷用ロッド7の高圧ガス受圧面積と実質的に同一の断面積を有するバランス用のピストン8aを連結された流体シリンダー8が配置されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高圧ガス雰囲気下において、金属、セラミックスや樹脂等の材料の引張強度、圧縮強度、曲げ強度あるいは引張疲労強度等の機械的特性を測定するための機械的特性試験装置に関するものである。より詳しくは、安全性に優れ、かつ試験片や治具類の交換を容易に行えるフレーム型の高圧容器を用いた試験装置において、試験装置の荷重負荷用ロッドに作用するガス圧荷重をバランスさせて負荷荷重の測定精度および試験片脱着の作業性を改善した機械的特性試験装置に関するものである。
高圧ガス雰囲気下で用いられる金属、セラミックスや樹脂等の材料の引張強度、圧縮強度、曲げ強度、引張疲労強度等の機械的特性を把握することは、高圧ガス雰囲気下でこれらの材料を使用する設備設計上重要なことである。このような特殊環境の下では、材料の特異な現象が発現される。
一般的に、高圧ガス雰囲気下では、金属、樹脂、セラミックス等の材料の強度特性が変化する。例えば、数100MPaの高圧下では、金属の延性が増大することが知られており、また、特定のガス雰囲気下、例えば高圧水素ガス雰囲気下では、鋼系材料は水素を吸収して脆化することが知られている。
特に、近年、水素を燃料とする燃料電池の研究開発が活発化し、自動車や家庭用途を中心に、その適用につき試作段階から実用段階への急速な進歩が認められる。特に、自動車用途では、地球温暖化問題と化石燃料の高騰が後押しする形で、実用車への適用が急速に展開されつつあり、燃料として35MPaあるいは70MPaの高圧まで圧縮した水素を、ボンベに充填して用いる圧縮水素タイプが先行している。
そして、このような高圧状態から減圧弁によって減圧して使用されるが、この弁に使用される材料は鋼系の材料が用いられるため、高圧水素による機械的特性の変化の把握が安全確保の点で非常に重要であり、強度特性についての実験データの蓄積が急務とされている。
一方、数10〜数100MPaといった高圧水素ガス雰囲気下で引張強度等の機械的特性を測定する試験装置自体もこのような雰囲気下に暴露されるため、構成材料は勿論、構造的な面でも十分な測定装置がないのが実情である。
材料の引張強度や圧縮強度等の機械的特性を測定するためには、特定の寸法・形状の試験片に荷重を負荷すると同時に、その試験片に負荷された荷重および変形量の両方を測定する必要がある。このような測定を高圧ガス雰囲気下で行う場合には、高圧ガス雰囲気を形成する高圧容器内部に設けた試験片支持部に試験片を収納して、高圧容器の外部から試験片に負荷する荷重を別途加えることとなる。
この点における技術的な課題の一つは、荷重負荷用ロッドに作用する高圧ガス圧力による荷重値の誤差等の影響の低減である。この問題を解消するため、従来二つの方法が提案されている。
このような従来例に係る機械的特性試験装置を、添付図面の図5および図6を参照しながら以下に説明する。
図6は、従来例に係る材料試験用雰囲気容器の縦断面図を示す(特許文献1参照)。本従来例によれば、荷重負荷軸40とこれによって試験荷重を負荷される試験片44が収納された試験雰囲気室42との間にピストン45と圧力室41を組み合わせた構造部を設け、前記試験雰囲気室42と圧力室41とを配管43により連通させて、高圧容器46内部のガスをこの部分の圧力室41に導入してガス圧による荷重をバランスさせて、荷重負荷軸40にはガス圧による荷重が作用しないように構成する方法である。
しかしながら、この材料試験用雰囲気容器47によれば、圧力室41を形成するため、荷重負荷軸40に装着されたシール48、ピストン45に装着されたシール49および前記ピストン45の細い部分に装着されたシール50の3箇所のシールが必要となる。
即ち、負荷軸をそのまま高圧容器から大気中に抜き出す場合には、ガス圧による荷重は負荷として加わるが、構造的にシール部は1箇所で済むのに対して3箇所のシールが必要となり、かつ直径の大きな部分が含まれるため、摺動部分の面積は3倍以上となり、その分摩擦力に起因する抵抗力が大きくなる。また、雰囲気圧力が高圧になるほど、これらの部分で発生する摩擦力が大きくなり、ガスの漏れも発生しやすくなる。
また、このようなバランス機構を高圧容器の上蓋もしくは下蓋に組み込むとなると、これらのシールリングの交換の容易性も問題となるため、バランス機構を装着する側の蓋はかなり複雑な構造となる。更に、このバランス力を発生させるために、上記の加圧室に圧力容器内と同一のガス圧を付与するための配管等が必要となる等、構造的に非常に複雑にならざるを得ない。
いま一つの方法は、本発明の発明者らによって提案された機械特性試験装置であって、図7に示すように、過重負荷用のプルロッド58と同一直径のバランスロッド54を、荷重負荷用のロッド58と一体的に移動可能として、プルロッド58が貫通している蓋56と対抗する位置で高圧容器55を貫通するように配置する方法である。
この方法の場合、上記の方法と比較して、プルロッド58の蓋56とのシール部分に配置されるシールリング53aのプルロッド58との接触面積を小さくできるため、摩擦力による荷重の誤差を低減できるという利点を有している。
しかしながら、高圧容器55の内部にあって、プルロッド58とバランスロッド54を結合する支持部材52には、数10〜100MPaという高いガス圧による大きな荷重が作用するために、これを保持するためには高強度材料を用いても断面積を十分に確保する必要がある。この支持部材52の存在は、試験片51の取付空間を狭くするばかりか、試験片51の交換そのものを非常に煩雑なものとするという問題を有している。
また、バランスロッド54は、プルロッド58が貫通する蓋56と対向する蓋57を貫通する構造となるため、これら二つの蓋56,57を貫通する穴の同心度が非常に重要で、これがずれているとプルロッド58に曲げ荷重が発生することになり、荷重測定精度が低下することとなる。
特公昭54−10875号公報 特開2004−340920号公報
上述したような従来例が有する問題点をまとめると、上記第一の従来例においては、シール箇所の増加による摺動面積の増大によって摩擦力に起因する抵抗力が大きくなり、かつガス漏れも発生しやすくなる問題を有していた。また、上記第二の従来例においては、高圧容器内の支持部材が試験片の取り付け空間を狭くし試験片の交換を煩雑にしている上、ロッドが貫通する二つの穴の同心度上荷重測定精度が低下しやすいという問題を有していた。
従って、本発明の目的は、高圧容器のシール箇所を増加させず、かつ支持部材が試験片の取付空間を狭くすることのない高精度の機械的特性装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る機械的特性試験装置が採用した手段は、高圧ガス雰囲気下で、高圧容器の内部に装着された試験片に前記高圧容器を貫通する荷重負荷用ロッドを介して、荷重負荷用アクチュエータによって試験荷重を負荷することにより、前記試験片の機械的特性を測定する機械的特性試験装置において、前記荷重負荷用アクチュエータの荷重負荷用ロッドに、この荷重負荷用ロッドの試験片側と反対側の延長上にあって、前記荷重負荷用ロッドの高圧ガス受圧面積と実質的に同一の断面積を有するバランス用のピストンを連結された流体シリンダーが配置されていることを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係る機械的特性試験装置が採用した手段は、請求項1項記載の機械的特性試験装置において、前記高圧容器内の試験片を装着するための試験片固定治具とこの試験片に負荷される試験荷重の反力を支持する支持部材との間、もしくは前記試験片固定治具と前記荷重負荷用ロッドとの間に、歪ゲージ式のロードセルが装着されていることを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る機械的特性試験装置は、荷重負荷用アクチュエータの荷重負荷用ロッドに、この荷重負荷用ロッドの試験片側と反対側の延長上にあって、前記荷重負荷用ロッドの高圧ガス受圧面積と実質的に同一の断面積を有するバランス用のピストンを連結された流体シリンダーが配置されているので、高圧容器の荷重負荷用ロッドのシール箇所は1箇所のみであり、かつバランスロッドが高圧容器内に存在しないので試験片の取り付け空間を狭くすることなく、高精度の機械的特性新装置を実現し得る。
また、本発明の請求項2に係る機械的特性試験装置によれば、前記試験片固定治具と支持部材との間、もしくは前記試験片固定治具と前記荷重負荷用ロッドとの間に、歪ゲージ式のロードセルが装着されているので、荷重負荷用ロッドにより前記試験片に負荷される試験荷重をこのロードセルによって直接測定し得る。その結果、試験荷重値を油圧から換算する場合、荷重負荷用ロッドに作用するシールリングの摩擦力による誤差を排除できるので、試験荷重値を正確に把握できる。
先ず、本発明の実施の形態1に係る機械的特性試験装置を、その模式的縦断面図である図1を用いて以下に説明する。
図1において、機械的特性試験装置1の高圧容器2は、高圧円筒容器3、上蓋4aおよび下蓋4bにて構成される。そして、前記高圧円筒容器3と上蓋4aおよび下蓋4bとが、固定用シールリング17a,17bによって夫々密封されるとともに、高圧ガス雰囲気を形成するための高圧ガス配管12aが、高圧容器架台5を介して下蓋4bに接続されている。
そして、前記高圧容器架台5に下蓋4b、荷重負荷用アクチュエータ(油圧シリンダー)6が固定され、下蓋4bの上面には、試験片10を固定してこの試験片10に荷重負荷用ロッド7を介して負荷される試験荷重を受けるための支持部材9が固定されている。
前記試験片10は、固定治具11aおよび11bによって、夫々支持部材9のステー14および荷重負荷用ロッド7に固定されている。そして、この支持部材9は、下蓋4bにねじ込む構造の2本あるいは4本の支柱13と、これら支柱13の上端に固定されたステー14とによって構成され、このステー14に前記固定治具11aが装着されている。
試験荷重は、前記アクチュエータ(油圧シリンダー)6により荷重負荷用ロッド7を介して試験片10に負荷される構成をなしている。この荷重負荷用ロッド7を駆動するアクチュエータ6は、ピストン15aとシリンダー15bにより構成されて、油圧配管16aおよび16bから供給される油圧をピストン15aに作用させ、これによって荷重負荷用ロッド7が駆動されるのである。
前記荷重負荷用ロッド7は、下蓋4bの貫通孔に介在する摺動用シールリング18aを介して高圧容器2内に導入されている。尚、試験片10に作用する試験荷重は、前記アクチュエータ6に供給される油圧から換算して求められる。
前記アクチュエータ6の荷重負荷用ロッド7と反対側には、荷重負荷用ロッド7の直径と同一径でバランスロッドと一体となったピストン8a、シリンダー8bおよび気密保持のための摺動用シールリング18cとで構成される流体シリンダー8が配置されてなる。そして、高圧ガス配管12bにより、高圧容器内のガス圧と同一圧力の高圧ガスを前記流体シリンダー8内に導入することによって、試験片10に作用するガス圧による荷重をキャンセルする構成としたのである。
尚、ピストン8aの断面積は、荷重負荷用ロッド7の受圧面積と同一であることが望ましいが、ガス圧による荷重をキャンセルするのに十分であれば良く、完全に厳密な意味で同一面積であることは要せず、実質的に同一であれば良い。
前記荷重負荷用ロッド7に試験荷重を付与するためのアクチュエータ6は、図1に示したような油圧式の外に、ボールネジと電動モータとを組み合わせた機械式のものでも良い。また、図1においては、荷重負荷用ロッド7がアクチュエータである油圧シリンダー6のピストン15aと一体となった構成としているが、分解組立を容易にするため、および後述する荷重測定用ロードセルを装着するために、荷重負荷用ロッド7とピストン15aとに分割できるような構成とするのが好ましい。
前記高圧容器2内に装着された試験片10を交換する場合は、上蓋4aと高圧容器円筒3とを、図示しない油圧式もしくは機械式の昇降機構を用いて一体的に上方に引き上げて、下蓋4bに固定された支持部材9等が露出する状態にして作業を行う。
尚、当然ではあるが、図1に示した本発明の実施の形態1に係る機械的特性試験装置1によって機械的特性を試験する際には、高圧容器架台5に下蓋4bおよびアクチュエータ6が物理的に固定されるように組み立て得るとともに、更に、前記下蓋4bには支持部材9および高圧円筒容器3が、また前記アクチュエータ6には流体シリンダー8が、図1の如く一体的に固定されていることが肝要である。前記固定手段としては、ボルト・ナット等の一般的な固定手段で良い。
次に、本発明の実施の形態2に係る機械的特性試験装置を、その模式的縦断面図である図2および歪ゲージの回路構成を示す回路図である図3を用いて以下に説明する。
尚、本発明の実施の形態2が上記実施の形態1と相違するところは、試験片に作用する試験荷重の把握方法に相違があり、その他は全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、その相違する点について以下説明する。
即ち、前記本発明の実施の形態1に係る図1においては、試験片10に作用する試験荷重は油圧シリンダー6の油圧から換算される例で示したが、荷重負荷用ロッド7の下蓋4bへの貫通孔、油圧シリンダー6のピストン部15aおよび流体シリンダー8の各摺動用シールリング18a,18bおよび18cで発生する摩擦力は、前記油圧による試験荷重を阻害するため誤差として含まれることになる。
特に、試験荷重を往復動で付与する疲労試験の場合は、荷重負荷用ロッド7が上方に移動する場合と下方に移動する場合では、摩擦力が逆方向に作用する結果、油圧シリンダー6の油圧は荷重負荷用ロッド7の位置に対してヒステリシスを描くようになり、試験片10に作用する試験荷重を正確に測定し、制御することが困難となる。
そこで、本発明の実施の形態2においては、図2に示すように、歪ゲージ式のロードセル30を支持部材9と固定治具11aとの間に介在させて固定することによって、試験片10に作用する試験荷重を前記ロードセル30で直接測定するように構成したのである。前記ロードセル30の取付位置は、荷重負荷用ロッド7と固定治具11bとの間に介在させても良い。
図3は、前記ロードセル30に貼着されて、試験片10に負荷される試験荷重を歪ゲージによって測定するための歪ゲージの回路構成を示す回路図である。図中の符号21a,21b,21c,21dが歪ゲージで、これらの歪ゲージによってホィートストンブリッジ回路20が形成されている。
これらの歪ゲージの内、アクティブゲージ21a,21bの2枚は、図2の符号21(21a,21b)に示す通り、ロードセル30外周の180度反対の位置に、荷重付加方向に貼り付け、他の2枚のダミーゲージ21(21c,21d)は、前記アクティブゲージと直角方向となるロードセル30外周の周方向に付設されている。
そして、図3において、電圧印加電源22によりホィートストンブリッジ回路20に電圧を印加し、電圧計23により測定される電圧を読み取って、試験片10に作用している試験荷重を検出するように構成されている。
このような回路構成にすることにより、4枚の歪ゲージ21a〜21dに一様に付与される外乱による影響、例えば温度変化や静水圧による外乱の影響を排除するとともに、付設時の曲歪成分を解消することができる。
次に、本発明の実施の形態3に係る機械的特性試験装置を、その模式的縦断面図である図4を用いて以下に説明する。
尚、本発明の実施の形態3が上記実施の形態1と相違するところは、試験片に作用する試験荷重を検出するためのロードセルが、高圧容器内のみならず高圧容器外にも設けられた点に相違があり、その他は全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、その相違する点について以下説明する。
即ち、前記本発明の実施の形態1に係る図1においては、試験片10に作用する試験荷重は油圧シリンダー6の油圧から換算される例で示したが、本発明の実施の形態3においては、図4に示すように、歪ゲージ式のロードセル30を高圧容器2内の所定位置に設けるとともに、前記ロードセル30とは別のロードセル31を、高圧容器2外の荷重負荷用ロッド7と荷重負荷用のアクチュエータ6の間にも設けたものである。
高圧ガス雰囲気下のみならず、大気圧下でも機械的な特性試験を実施する場合には、通常の試験機と同様に荷重負荷用ロッド7とアクチュエータ6との間にロードセル31を設けておく方が便利であり、また、高圧容器2内に設置された前記ロードセル30の荷重を検定する作業も簡便に実施することが可能であることが、本発明の実施の形態3に係る図4の機械的特性試験装置1の利点である。
尚、この場合、高圧ガス雰囲気で運転すると、この高圧容器2外部に設けられたロードセル31には、高圧ガス圧力による荷重も作用する。従って、このロードセル31の最大荷重として、試験片10に負荷する試験荷重に高圧ガス圧力と荷重負荷用ロッド7の断面積の積によって決まるガス圧力による荷重分を加算した容量が必要であり、試験片10に作用する正味試験荷重については前記ガス圧力による補正が必要となってくる。
次に、本発明の実施の形態4に係る機械的特性試験装置を、その模式的縦断面図である図5を用いて以下に説明する。
尚、本発明の実施の形態4が上記実施の形態1と相違するところは、高圧容器外に本発明の前記実施の形態3とは異なる構成でロードセルを設けた点に相違があり、その他は全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、その相違する点について以下説明する。
即ち、前記本発明の実施の形態1に係る図1においては、試験片10に作用する試験荷重は油圧シリンダー6の油圧から換算される例で示したが、本発明の実施の形態4においては、図5に示すように、バランスロッドとなるピストン8aを含む流体シリンダー8が荷重負荷用ロッド7に直結されており、前記流体シリンダー8はブラケット32によって高圧容器架台5に物理的に固定されている。
そして、前記荷重負荷用ロッド7には円筒状の連結部材33が結合されており、この連結部材33が試験荷重を負荷させるためのアクチュエータ6を構成する荷重負荷用ロッド7aに、ロードセル31を介して結合されている。
前記円筒状の連結部材33には、高圧ガス配管12aおよびブラケット32との干渉を回避するための窓穴33aが形成されている。また、前記アクチュエータ6は、図示しないフレームによって容器架台5もしくはブラケット32に固定されている。本発明の実施の形態4に係るこのような構造は前述の実施の形態と比較すると複雑であるが、外部ロードセル31には高圧ガスによる荷重が全く作用しないという効果がある。
以上、本発明の実施の実施の形態3,4に係る図4,5においては、ロードセル30,31に貼着された歪ゲージの図を省略しているが、図2および図3を用いて説明したことと同様に、歪ゲージによってホィートストンブリッジ回路を形成して試験荷重を検出できるよう構成していることは言うまでもない。
尚、上記においては室温で使用される機械的特性試験装置を対象としたが、試験温度を変化させたり、高温や低温下での機械的特性の試験を実施する場合には、試験温度に応じて試験片を加熱もしくは冷却する必要がある。そのような場合にも本発明は非常に有用となる。
即ち、試験温度範囲が−150℃〜200℃のような範囲の場合には、前記高圧容器2全体を断熱材で囲んだ恒温槽内に収納して、所定の温度のガスを注入・撹拌する方式を採用するのが推奨される。特に、高圧容器内部の雰囲気を水素のような可燃性ガスとする場合には、この恒温槽内を循環させるガスに窒素を使用することにより、水素が高圧容器外へ漏洩した時の安全性の確保が容易になる。
また、−150℃といった低温で試験する場合にも、液体窒素が気化する際の潜熱を利用して冷却する構造を容易に採用することができて好ましい。一方、200℃を越えるような高温が必要な場合には、300℃程度までは上述した恒温槽による構造が採用可能であるが、更に高温を必要とする場合には、高圧円筒容器3の外側に熱媒体を循環させるためのジャケットを装着した構造が好ましい。
更に、それ以上の高温の場合には、高圧容器2内部において試験片10周囲に電気加熱式のヒータを配置して、その外周に断熱構造体を配置するような構造とするのが好ましい。このような場合、本発明に係る機械的特性試験装置は、試験片10の周囲には支持部材9以外の構造物が存在しないため、ヒータや断熱構造体を装着するのが容易である。
以上の如く、本発明に係る機械的特性試験装置は、高圧ガス雰囲気下で金属、セラミックス、樹脂等の引張試験や疲労強度等の機械的特性の測定試験を、試験荷重を高精度に測定しかつ制御することを可能とし、また試験片の交換作業を簡素化する等、試験データの採取による材料力学的な技術の貢献に資するところが非常に大きい。
特に、早期の材料強度規格の制定が望まれている所定の高圧水素雰囲気下での金属材料等の強度特性の測定を、高精度にかつ効率的に実施することを可能にするものであり、地球温暖化への有効な対策として期待されている水素を燃料とする燃料電池や水素エンジン等の機器類の安全設計にも寄与するところが大きい。
本発明の実施の形態1に係る機械的特性試験装置を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態2に係る機械的特性試験装置を示す縦断面図である。 本発明に係る歪ゲージの回路構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態3に係る機械的特性試験装置を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態4に係る機械的特性試験装置を示す縦断面図である。 従来の材料試験用雰囲気容器を示す縦断面図である。 従来の機械特性試験装置を示す縦断面図である。
符号の説明
1…機械的特性試験装置, 2…高圧容器, 3…高圧円筒容器,
4a…上蓋,4b…下蓋,
5…高圧容器架台, 6…油圧アクチュエータ, 7…荷重負荷用ロッド,
8…流体シリンダー,8a…バランスロッド(ピストン),8b…シリンダー
9…支持部材, 10…試験片,
11a,11b…固定治具, 12a,12b…高圧ガス配管,
13…支柱, 14…ステー, 15a…ピストン,15b…シリンダー,
16a,16b…油圧配管, 17a,17b…固定用シールリング,
18a,18b,18c…摺動用シールリング,
20…ホィートストンブリッジ回路, 21a,21b,21c,21d…歪ゲージ,22…電圧印加電源, 23…電圧計,
30,31…ロードセル, 32…ブラケット,
33…連結部材,33a…窓穴

Claims (2)

  1. 高圧ガス雰囲気下で、高圧容器の内部に装着された試験片に前記高圧容器を貫通する荷重負荷用ロッドを介して、荷重負荷用アクチュエータによって試験荷重を負荷することにより、前記試験片の機械的特性を測定する機械的特性試験装置において、前記荷重負荷用アクチュエータの荷重負荷用ロッドに、この荷重負荷用ロッドの試験片側と反対側の延長上にあって、前記荷重負荷用ロッドの高圧ガス受圧面積と実質的に同一の断面積を有するバランス用のピストンを連結された流体シリンダーが配置されていることを特徴とする機械的特性試験装置。
  2. 前記高圧容器内に試験片を装着するための固定治具とこの試験片に負荷される試験荷重の反力を支持する支持部材との間、もしくは前記固定治具と前記荷重負荷用ロッドとの間に、歪ゲージ式のロードセルが装着されていることを特徴とする請求項1に記載の機械的特性試験装置。
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