JP2007071041A - 閉サイクルシステム用軸流圧縮機の吸込ケーシングとインレットディストーションの低減方法 - Google Patents

閉サイクルシステム用軸流圧縮機の吸込ケーシングとインレットディストーションの低減方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
閉サイクルシステム用軸流式圧縮機の主配管の方向と吸込ケーシング内の分配流路の方向とを直交させる場合には、主配管から吸込ケーシングに流入したヘリウム等のガス流れがはく離して分配流路壁面に沿って流れずに逆流して大きな流動抵抗となる。
【解決手段】
吸込ケーシングの分配流路内での逆流発生領域に、主配管から分岐した分岐配管を接続して適量のガス流れを逆流発生領域に注入して、分配流路内での逆流を解消することによって、分配流路内の流動抵抗を低減させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、閉サイクルシステム用軸流式圧縮機で、閉サイクルシステムの主配管から流入したガスを90°転回させて圧縮機の翼列に流し、かつ、主配管を吸込ケーシング内の分配流路の方向と一致させずに、分配流路と直交するように接続した吸込ケーシングであり、吸込ケーシングの上流側で主配管から分岐した2本の配管を、主配管と吸込ケーシングとの接続位置の両側に等しい間隔の位置に接続する吸込ケーシングと、その設計方法に関するものである。
従来、開サイクルの産業用空気燃焼式ガスタービン発電プラントで使用される軸流圧縮機の吸込ケーシングは、インレットディストーションを防止させ、かつ、圧力損失を低減させるために下記の特徴を有している。
(1)圧縮機流入部を直線としており、圧縮機への流入流れの方向を変えない(非特許文献1)。
(2)圧縮機への流入流れを90°曲げる吸込ケーシング(非特許文献2)
1)吸込ケーシングの開口部を吸込ケーシングの直径と同程度の矩形としているのでケーシングへの入口流速を十分小さくして、圧力損失を低減できる。
2)吸込ケーシング内では、流れの向きがケーシング壁面の向きとほぼ同じであるため、流れの逆流を防止できる。
3)吸込ケーシング内では、流れが圧縮機の翼列に流入した分、周方向流速が減少しようとする。周方向流速を一定にするように、吸込ケーシングの流路断面積を周方向に減少させている。
(3)また、能動制御によるインレットディストーションの防止方法として、入口案内翼を可変翼として、局所的に案内翼の流入方向を制御する方法がある(特許文献1及び2)。
大橋秀雄著、流体機械、森北出版、1987 M. Theodore Gresh, Compressor Performance Aerodynamics for the User 2nd Edition, Butterworth Heinemann, 2001 特開2002-130183号公報 特開2001-193693号公報
閉サイクルシステムでは、作動流体を外部に放出できないので、軸流圧縮機の吸込ケーシングと円形断面を有する主配管とをフランジ接続する。
主配管と吸込ケーシングとの接続部の直径が分配流路の流路直径程度となるので、主配管の方向と吸込ケーシング内の分配流路の方向とを直交させる場合には、主配管から吸込ケーシングに流入したヘリウム等のガス流れがはく離して分配流路壁面に沿って流れずに逆流して大きな流動抵抗となる。このため、分配流路に沿って主配管側から反対側にガス流れの全圧が降下し、その全圧の変化量が大きくなることにより、圧縮機翼列入口(吸込みケーシング出口)での速度分布が大きくなることになる。
圧縮機翼列入口での速度分布が大きくなるほど、圧縮機のサージ点(軸流圧縮機を低流量で使用すると、流量や圧力が変動し、安全な運転が不能になる状態)圧力比が低下するとともにサージ点流量が増加するなど、圧縮機の運転領域が狭まるインレットディストーション現象(サージ点の発生を早め、圧縮機の運転領域が狭まる状態)が発生することが知られている(参考文献:N. A. Cumpsty, Compressor aerodynamics, Longman , 1999)。
また、主配管から分配流路に流入する流れが拡大流になることから、主配管の接続部での圧力損失が大きくなり、吸込ケーシング出入口間の圧力損失が大きくなる。
これらにより、軸流圧縮機の空力性能が劣化する問題があった。本発明は、これらの問題を解決するために創案されたものである。
本発明は、吸込ケーシングの分配流路内での逆流発生領域に、主配管から分岐した分岐配管を接続して適量のガス流れを逆流発生領域に注入して、分配流路内での逆流を解消することによって、分配流路内の流動抵抗を低減させる。(図1)
同時に、本発明においては、主配管の流れを分岐して主配管流路の流量を減少させることにより、流量の増加とともに大きくなる主配管と吸込みケーシングとの接続部での圧力損失を低減する。
即ち、図1(上)に示されるように、従来の吸込みケーシングの分配流路においては、主配管からのガス流れにはく離が生じ、そのはく離により逆流が発生してガス流れの流動抵抗が増大するので、吸込みケーシングの分配流路内に全圧低と全圧高との圧力差ができる。その結果、インレットディストーション現象が増加することになる。
これに対し、図1(下)に示されるように、本発明においては、吸込みケーシングの主配管の両側に分岐管を設け、主配管からケーシングに入るガス流れの両側に分岐管からの流れが加わることにより、吸込みケーシングの分配流路でのガス流れにはく離による逆流が発生することがないので、ガス流の流動抵抗が低減するために、吸込みケーシングの分配流路の内圧力分布が平坦化される。その結果、インレットディストーション現象が低減することになる。
本発明は、閉サイクルシステム用軸流式圧縮機の吸込ケーシングの上流側で主配管から、適当な流路断面積を有する2本の配管を分岐し、吸込ケーシングに主配管と2本の分岐配管を接続する。
分岐配管を接続する位置は、図2に示されるように、主配管からの流れがはく離により分配流路内で逆流となる主配管の中心軸0°から90°までの範囲内とする。また、主配管と分岐配管の直径の比は、吸込ケーシング内部の分配流路での逆流領域を解消させ、分配流路に沿った流れにできるように決定する。汎用の流体力学数値解析コードにより得た流動パターンから適当な分岐配管の設置位置および両配管の直径を決定する。これにより、分配流路内での主流の流動抵抗を低減でき、ケーシング内での全圧分布を平坦化して、インレットディストーションを低減することができる。
同時に、本発明においては、分岐配管により主配管の流れの流速を低減させることにより、ケーシング入口の拡張流による圧力損失を低減することができるので、吸込ケーシングの圧力損失を低減することもできる。
本発明の軸流式圧縮機は、図2、3及び4に示されるように、冷却器、圧力調節弁等を配管により接続してヘリウムガスループを構成している。閉サイクルシステムの円形断面を有する主配管を、吸込ケーシング内の分配流路の方向と一致させずに、分配流路と直交するように吸込ケーシングと接続する。吸込ケーシングは主配管から流入したガスを90°転回させて軸流式圧縮機の翼列入口(吸込みケーシング出口)に流す。吸込ケーシングの上流側210mmの位置で主配管を2本の配管で分岐し、吸込ケーシングに主配管と2本の分岐配管を接続する。分岐配管の接続位置は、主配管の中心線を0°として±60°とした。また、主配管と分岐配管の直径をそれぞれ500mm、200mmとした(図2〜4)。本発明のヘリウムガス圧縮機の主要仕様を表1に示す。
ヘリウムガス圧縮機は、図4に示されるように、吸込みケーシング及び吐出ケーシングの間に中間ケーシングが設けられた構造からなり、吸込みケーシングの分配流路にはガス流れの吸込みケーシング入口が設けられている。吸込みケーシングの分配流路に吸い込まれたガス流は、入口案内翼を経て中間ケーシングに導入され、中間ケーシングに設けられたロータの翼列の回転により圧縮され、出口案内翼を経て吐出ケーシング内に送られ、圧縮されたガスとなる。
主配管に分岐配管が有る場合と無い場合における吸込ケーシング分配流路内の全圧分布と流速分布の数値解析結果を比較する。図5に示すとおり、分岐配管無しの場合、主配管を経て吸込ケーシング入口から流入したガスが分配流路内を直線的に侵入するため、主配管付け根部から90°付近まで流れが逆流となる。この逆流が分配流路内の流れを閉塞させ、図6に示すとおり主配管接続部から逆流領域にかけて大きな全圧分布が発生している。図5及び図6の右部は吸込みケーシングの右半分を示し、その左部はそのケーシングに対応して断面を示す。
分岐配管を接続した場合における吸込ケーシング分配流路内の流速分布の数値解析結果を図7に示す。この場合、主配管を経て吸込ケーシング入口から流入したガスが分配流路内を直線的に侵入するが、分岐配管に流れが分配する分流速が小さい。また、分岐配管無しの場合で流れが逆流していた領域では、分岐配管により流体を注入することにより逆流が解消されている。この効果により、図8に示すように分岐配管無しの条件で大きかった吸込みケーシング内の全圧分布が解消された。
更に、図5,図6,図7及び図8について具体的に説明すると次のとおりである。
図5は分岐配管無しの場合の数値解析結果であり、吸込ケーシング内の流速ベクトル図であり、左が吸込ケーシングを圧縮機側面から見たときの断面における流速分布、右が吸込ケーシングを圧縮機入口側から見た断面における流速分布である。図右にある数字列は速度スケールであり、単位は[m/s]である。図5右に示すとおり、吸込ケーシング入口から流入したガスが分配流路内を直線的に侵入するため、吸込ケーシング入口で流れが分配流路からはく離し、配管付け根部から90°付近まで流れが逆流となる。この逆流領域が、分配流路内で反対側に流れて行こうとする流れを閉塞させる。
図6は分岐配管無しの場合の数値解析結果であり、吸込ケーシング内全圧分布図であり、左が吸込ケーシングを圧縮機側面から見たときの断面における全圧分布、右が吸込ケーシングを圧縮機入口側から見た断面における全圧分布である。図の右にある数字列は全圧スケールであり、単位は[Pa]である。なお、本図における全圧分布は相対分布となっており絶対圧分布を示しているものではない。図6右に示すとおり、主配管接続部から逆流領域にかけて大きな全圧分布が発生している。この領域は、図5で示した逆流が発生して、分配流路内で反対側に流れて行こうとする流れを閉塞させる領域に相当する。
図7は分岐配管有りの場合の数値解析結果であり、吸込ケーシング内の流速ベクトル図であり、左が吸込ケーシングを圧縮機側面から見たときの断面における流速分布、右が吸込ケーシングを圧縮機入口側から見た断面における流速分布である。図右にある数字列は速度スケールであり、単位は[m/s]である。吸込ケーシング入口から流入したガスが分配流路内を直線的に侵入するが、主配管から流入する流速が、分岐配管に流れが分配される分小さい。また、分岐配管無しの場合で流れが逆流していた領域では、分岐配管により流体を注入することにより逆流が解消されている。
図8は分岐配管有りの場合の数値解析結果であり、吸込ケーシング内全圧分布図であり、左が吸込ケーシングを圧縮機側面から見たときの断面における全圧分布、右が吸込ケーシングを圧縮機入口側から見た断面における全圧分布である。図の右にある数字列は全圧スケールであり、単位は[Pa]である。なお、本図における全圧分布は相対分布となっており絶対圧分布を示しているものではない。図8に示すように分岐配管無しの条件で全圧分布が大きかった領域で、全圧分布が緩和された。
分岐配管の有無による吸込ケーシング出口(翼列入口)の全圧分布の試験結果を図9と図10に示す。分岐配管を接続することにより、全圧分布が平坦に制御され、改善された。
分岐配管の有無によるインレットディストーションを図11に比較する。分岐配管を外した場合のインレットディストーションは、流量とともに増加し、平均流速に対して8%程度であった。分岐配管を接続した場合、インレットディストーションは流量に依存せずにほぼ一定で約3%と低減することができ、顕著に改善された。
図12、13に示すとおり、インレットディストーションを低減できたことによりサージ点流量を10.0から9.6kg/sまで低減することができ、圧縮機の運転領域を広くすることができた。また、設計点(修正流量12.2kg/s)での翼列間(図4の入口案内翼入口部と出口案内翼出口部との間)圧力比及び翼列間断熱効率を増加させることができた。
また、分岐配管を接続した場合、設計点(修正流量12.2kg/s)における吸込ケーシング出入口間圧力損失は約2000Paであり、分岐配管無しの場合の約4000Paに対して低減することができた。
更に、図9、図10、図12及び図13について具体的に説明すると次のとおりである。
図9と図10は、分岐配管を外した場合と取り付けた場合による吸込ケーシング出口、すなわち、翼列入口(図4の入口案内翼入口部)で計測した全圧分布図である。主配管中心を0°とし、吸込ケーシングの上側に向かってプラス、下側に向かってマイナスの角度としている。入口全圧が試験ごとに変わるのは、圧縮機入口の静圧が試験ごとに変わるためである。しかしながら、全圧の分布はほぼ同じパターンを示す。すなわち、全圧の計測値は、主配管近傍で高く、角度が大きいほど低い。
分岐配管無しの場合、主配管近傍で全圧が高く、主配管の反対側で全圧が低くなった。一方、分岐配管を接続することにより、翼列入口部で全圧分布が平坦になり、大きな全圧分布が解消された。全圧分布を低減すると流速分布を低減させ、インレットディストーションを低減することができるが、上述した結果から、分岐配管を接続することにより翼列入口部でのインレットディストーションを低減できることを明らかである。
一方、計測点は入口案内翼前のノズル部であるが、ノズルの流動抵抗による圧力損失が最大でも動圧の0.1倍程度と全圧に比べて無視できるほど小さいことから、全圧計測位置の周方向角度での分配流路内全圧を代表できる。これにより、分岐配管を接続することにより、分配流路内での全圧分布を低減できる、すなわち、分配流路内の流動抵抗を低減できる。
又、圧縮機の翼列間圧力比と翼列間断熱効率に対する分岐配管の有無による影響を、各々、図12と13に示す。
図12は、圧縮機の翼列間圧力比の流量依存性であり、縦軸が翼列間圧力比、横軸が修正流量である。翼列間圧力比は、図4における、入口案内翼入口部と出口案内翼出口部との間の圧力比であり、入口案内翼前と出口案内翼後で計測した全圧から計算した。全圧は、周方向に4点計測している。それらの平均値を算出して、入口案内翼前と出口案内翼後での全圧とした。
分岐配管を取り付けることにより、インレットディストーションを低減でき、サージ点流量を10.0から9.6kg/sまで低減できた。これにより、圧縮機の運転領域を低流量側に広くすることができた。また、設計点(修正流量12.2kg/s)での翼列間圧力比を約1.17と、分岐配管のない場合に比べ0.001向上させることができた。
図13は、圧縮機の翼列間断熱効率の流量依存性であり、縦軸が翼列間断熱効率、横軸が修正流量である。翼列間断熱効率は、図4における、入口案内翼入口部と出口案内翼出口部との間の断熱効率であり、入口案内翼前と出口案内翼後で計測した全圧および全温から計算した。全圧と全温は、各々、周方向に4点計測している。それらの平均値を算出して、入口案内翼前と出口案内翼後での全圧と全温とした。
図より、分岐配管を接続してインレットディストーションを低減することにより、設計点(修正流量12.2kg/s)での翼列間断熱効率を約88.5%と約1%向上させることができた。
ここで、上記修正流量G1 *を、圧縮機出入口主配管での温度及び全圧、圧縮機上流でオリフィス型流量計による質量流量の計測値を用いて以下の式により求めた。
T2:圧縮機出口配管での温度計測値[K]
T1:圧縮機入口配管での温度計測値[K]
P2:圧縮機出口配管での全圧[MPa abs]
P1:圧縮機入口配管での全圧[MPa abs]
T0:基準温度(=303.15 [K])
P0:圧縮機出口配管での全圧(=0.883 [MPa abs])
G:質量流量計測値
[発明の効果]
本発明によれば、インレットディストーションを顕著に低減させることができるばかりでなく、ガス流れ流量が増加してもインレットディストーションを低い値で一定に保持することができる。
インレットディストーションを低減できたことによりサージ点流量を低くすることができ、圧縮機の運転領域を広くすることができ、設計点での圧縮機翼列間圧力比及び翼列間断熱効率を向上することができる。
吸込ケーシング出入口間の圧力損失を低減することができる。
吸込ケーシングの前に十分広い流路断面積を持つ長い助走区間を設けなくても、管径の比較的小さい主配管から2本の分岐配管を分岐して吸込ケーシングに接続することによりインレットディストーションを低減できる。主配管から分岐する位置を吸込ケーシングから近い位置としても良い。分配流路内の全圧分布を緩和するために、すなわち、分配流路の流動抵抗を低減するために、吸込ケーシングのサイズを大きくしなくても良い。
圧縮機を容器の中に設置するなど設置場所の大きさに制限がある場合、冷却用の流体が圧縮機の廻りを流れるために流路面積を確保しなければならない場合、圧縮機が吸込ケーシング内の圧力より高圧の流体の中に設置されているために配管等に構造強度が求められる場合においては、この方法の構造の簡素さ、設置の簡便さ、柔軟性および省スペースという特徴が有効である。
分岐配管によるインレットディストーションの低減方法を示す図である。 吸込ケーシングの外観を示す図である。 吸込ケーシングの断面を示す図である。 ヘリウムガス圧縮機構造を示す図である。 分岐配管無しの場合の吸込ケーシング内の流動解析結果を示す図である。 分岐配管無しの場合の吸込ケーシング内全圧分布の解析結果を示す図である。 分岐配管有りの場合の吸込ケーシング内の流動解析結果を示す図である。 分岐配管有りの場合の吸込ケーシング内全圧分布の解析結果を示す図である。 分岐配管無しの場合の吸込ケーシング内全圧分布の試験結果を示す図である。 分岐配管有りの場合の吸込ケーシング内全圧分布の試験結果を示す図である。 分岐配管の有る場合又は無い場合のインレットディストーションの比較を示す図である。 分岐配管による翼列間圧力比への影響を示す図である。 分岐配管による翼列間効率への影響を示す図である。

Claims (2)

  1. 閉サイクルシステムの円形断面を有する主配管を、吸込ケーシングの分配流路と直交するように吸込ケーシングと接続し、吸込ケーシングは主配管から流入した流体を90°転回させて軸流式圧縮機の翼列に周方向に等しい流速になるように分配し、分配流路内では主配管接続位置の反対側に仕切り板用の閉止板を設置して分配流路内での流れの対称性を保ち、吸込ケーシングの上流側で主配管を2本の円形断面を有する配管で分岐し、主配管と吸込ケーシングとの接続位置の両側に、等しい間隔で分岐配管を接続した吸込ケーシング。
  2. 吸込みケーシング、中間ケーシング及び吐出ケーシングを主要構造とし、吸込みケーシングの分配流路にガス流用の吸込みケーシング入口を設け、吸込みケーシングの分配流路に吸い込まれたガス流を中間ケーシングに送る入口案内翼を設け、中間ケーシング内の圧縮ガス流を吐出ケーシングに送る出口案内翼を設けたことからなる閉サイクルシステム用軸流式圧縮機において、吸込ケーシングの上流側で主配管から、適当な流路断面積を有する2本の配管を分岐し、2本の分岐配管の接続位置を、主配管から分配流路に流入する流れが分配流路からはく離して逆流が発生する領域とすると共に、分岐配管の管径が逆流を解消できる直径にすることにより、分配流路内のインレットディストーションを低減する方法。









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