JP2007040461A - 車両用電動ディスクブレーキ - Google Patents

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Abstract

【課題】キャリパボディに摺動可能に嵌合されるブレーキピストンを軸方向に駆動する動力を発揮する電動モータのモータハウジングが、そのモータハウジングの一部を構成する金属製のヨークを前記キャリパボディの外部に配置して該キャリパボディに取付けボルトで取付けられる車両用電動ディスクブレーキにおいて、コストの増大を回避しつつヨークおよび取付けボルトに錆が発生するのを防止する。
【解決手段】モータハウジング46に、該モータハウジング46との間にシール部材77を介在させたモータカバー78が、少なくともヨーク51および取付けボルト72を覆うようにして取付けられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、キャリパボディに摺動可能に嵌合されるブレーキピストンを軸方向に駆動する動力を発揮する電動モータのモータハウジングが、そのモータハウジングの一部を構成する金属製のヨークを前記キャリパボディの外部に配置して該キャリパボディに取付けボルトで取付けられる車両用電動ディスクブレーキに関する。
電動モータのモータハウジングが、キャリパボディに取付けボルトで取付けられるようにした車両用電動ディスクブレーキが、たとえば特許文献1で既に知られている。
特開2001−82514号公報
ところが、上記特許文献1で開示される電動ディスクブレーキでは、モータハウジングのうち金属製のヨークおよび取付けボルトの拡径頭部が外部に露出したままであり、ヨークおよび取付けボルトに錆が発生するのを防止するために、ヨークおよび取付けボルトを耐食性のある材料で形成することが必要であり、コストの増大を招く。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、コストの増大を回避しつつヨークおよび取付けボルトに錆が発生するのを防止し得るようにした車両用電動ディスクブレーキを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、キャリパボディに摺動可能に嵌合されるブレーキピストンを軸方向に駆動する動力を発揮する電動モータのモータハウジングが、そのモータハウジングの一部を構成する金属製のヨークを前記キャリパボディの外部に配置して該キャリパボディに取付けボルトで取付けられる車両用電動ディスクブレーキにおいて、前記モータハウジングに、該モータハウジングとの間にシール部材を介在させたモータカバーが、少なくとも前記ヨークおよび前記取付けボルトを覆うようにして取付けられることを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、外部コネクタを着脱可能に嵌合、接続するためのカプラが側方に突出するようにして設けられる前記モータハウジングにバヨネット結合される前記モータカバーに、前記カプラに嵌合、接続された状態にある前記外部コネクタに前記モータハウジングへの前記モータカバーのバヨネット結合状態で係合し得る係合部が一体に設けられることを特徴とする。
さらに請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成に加えて、前記係合部が、前記モータカバーの前記モータハウジングへの前記バヨネット結合が不完全であるときには前記外部コネクタの前記カプラへの嵌合を不能とするようにして、前記モータカバーに設けられることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、少なくともヨークおよび取付けボルトが、モータハウジングとの間にシール部材を介在させたモータカバーで覆われるので、ヨークおよび取付けボルトを耐食性のある材料で形成することを不要とし、コストの増大を回避しつつヨークおよび取付けボルトに錆が発生するのを防止することができる。
また請求項2記載の発明によれば、モータハウジングにモータカバーがバヨネット結合された状態では、モータハウジングに設けられるカプラに嵌合、接続される外部コネクタに、モータカバーの係合部を係合させることができるので、モータカバーのまわり止め構造を簡略化することができる。
さらに請求項3記載の発明によれば、外部コネクタのカプラへの嵌合可否により、モータカバーのモータハウジングへのバヨネット結合の完全・不完全を識別することができ、誤組防止を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
図1〜図12は本発明の一実施例を示すものであり、図1は車両用ディスクブレーキの縦断面図であって図2の1−1線に沿う断面図、図2は図1の2矢視図、図3は図1の3−3線断面図、図4は図1の4−4線断面図、図5は電動モータおよび減速機を図2の5−5線に沿って示す断面図、図6はブラシホルダを図1の6−6線矢視方向から見た図、図7はブラシホルダを図1の7−7線矢視方向から見た図、図8はモータカバーを取外してブラシホルダおよびヨークの仮固定状態を図6と同一方向から見た図、図9は図5の9−9線拡大断面図、図10は図5の10−10線断面図、図11は図1の要部拡大図、図12はディスクブレーキを後輪に装着した状態での車両の側面図である。
先ず図1および図2において、この車両用ディスクブレーキは、液圧によるサービスブレーキ状態を得ることを可能とするとともに電動モータ34によって作動してパーキングブレーキ状態を得ることを可能としたものであり、図示しない車輪のホイールとともに回転するディスクロータ15と、キャリパボディ16と、ディスクロータ15の両側面に対向して配置されてディスクロータ15およびキャリパボディ16間に配置される一対の摩擦パッド17,18とを備える。
キャリパボディ16は、車体側に取付けられたブラケット19で前記ディスクロータ15の軸線に沿う方向に摺動可能に支持されるハウジング部16aと、ハウジング部16aからディスクロータ15を跨いで反対側に延びる腕部16bとを備える。
ディスクロータ15の軸線と平行な軸線を有して有底円筒状に形成されるとともに
またハウジング部16a側でディスクロータ15の一側面に対向する摩擦パッド17はディスクロータ15に摺接して摩擦力を発揮し得るライニング22が裏金20に設けられて成り、腕部16b側でディスクロータ15の他側面に対向する摩擦パッド18はディスクロータ15に摺接して摩擦力を発揮し得るライニング23が裏金21に設けられて成り、両摩擦パッド17,18は、ディスクロータ15の軸線に沿う方向に移動することを可能として前記ブラケット19に保持される。
キャリパボディ16のハウジング部16aには、前記ディスクロータ15の軸線と平行な軸線を有して前記摩擦パッド17側に開放したシリンダ孔24と、前記摩擦パッド17とは反対側に開放した収容凹部25と、シリンダ孔24および収容凹部25間に介在する隔壁26とが設けられる。シリンダ孔24および収容凹部25は同一軸線上で円形断面を有するように形成されるものであり、前記隔壁26の中央部にはシリンダ孔24および収容凹部25を同軸に結ぶ貫通孔27が設けられる。
シリンダ孔24には、前記隔壁26との間に液圧室28を形成するとともに前端を閉塞した有底円筒状のブレーキピストン29がその前端を摩擦パッド17の裏金20に当接させるようにして軸方向スライド可能に収容され、該ブレーキピストン29の前端は、シリンダ孔24内での回転を阻止するために前記裏金20に係合される。
またシリンダ孔24の内面には、キャリパボディ16およびブレーキピストン29間に介装される環状のピストンシール30が装着され、シリンダ孔24の開口端部およびブレーキピストン29間には環状のダストブーツ31が設けられ、ハウジング部16aには前記液圧室28に液圧を導く液圧路32が設けられる。
ところで、ブレーキピストン29には、両摩擦パッド17,18をディスクロータ15に対して進退させる動力を発揮する電動モータ34の出力が、その出力を減速する減速機構35およびねじ機構36を介して伝達されるものであり、ねじ機構36はブレーキピストン29の背後に配置されるようにしてキャリパボディ16のハウジング部16a内に収容され、減速機構35は電動モータ34に支持されて収容凹部25に収容され、電動モータ34はディスクロータ15とは反対側でキャリパボディ16のハウジング部16aに取付けられる。
ねじ機構36は、シリンダ孔24と同軸のねじ軸37と、相対回転を不能としてブレーキピストン29に係合されるとともに前記ねじ軸37に螺合されるナット38とを備え、ブレーキピストン29とは反対側でねじ軸37の後端には、隔壁26の貫通孔27を回転自在に貫通する連結軸部37aが同軸にかつ一体に連設されるとともに半径方向外方に張り出す鍔部37bが一体に設けられる。而してハウジング部16aの隔壁26および連結軸部37a間にはOリング39が介装され、前記鍔部37bおよび隔壁26間にはスラスト軸受40が介装され、連結軸部37aの収容凹部25側の突出部外周には、隔壁26の収容凹部25側の面に当接する止め輪41が装着される。
図3および図4を併せて参照して、ねじ軸37は、前記ブレーキピストン29内で該ねじ軸37を囲繞するナット38に螺合される。またナット38は、正多角形の外周を有する係合部38a、この実施例では正四角形の外周を有する係合部38aを前端に有するものであり、係合部38aの前端面がブレーキピストン29の前端内面に当接する。
一方、有底円筒状であるブレーキピストン29の内周には、係合部38aが有する複数(この実施例では4つ)の角部42…の個数の整数倍(この実施例では2倍)の係止溝43…が、周方向に位相をずらせた複数箇所で角部42…を選択的に係合させるようにして、軸方向に延びつつ周方向等間隔に設けられる。すなわちブレーキピストン29の内周は、係合部38aの外周形状に対応するとともに相互に位相をずらせた複数の正多角形を重ねた形状に形成されるものであり、この実施例では位相を45度ずらせた2つの正四角形を重ねた星形形状に形成されている。
また図1で明示するように、前記ねじ軸37の鍔部37bおよびナット38間には、ナット38を前進方向に付勢する皿ばね44が設けられる。
このようなねじ機構36において、電動モータ34からの動力が減速機構35で減速され、ねじ軸37にその一方向に回転する動力が伝達されると、ブレーキピストン29およびナット38の回転が阻止された状態でブレーキピストン29が軸方向前方にスライドすることによる作用および反作用によってディスクロータ15が摩擦パッド17,18で両側から挟圧され、それにより制動力が得られることになる。また前記ねじ軸37がその他方向に回転されることにより、ブレーキピストン29が軸方向後方にスライドして制動状態が解除される。
図5を併せて参照して、電動モータ34は、キャリパボディ16のハウジング部16aに取付けられるモータハウジング46と、該モータハウジング46で回転自在に支承されるとともにコンミテータ50を有するアーマチュア49が設けられる出力軸47と、モータハウジング46に固定されるブラシホルダ48とを備え、正逆回転可能である。
モータハウジング46は、前記アーマチュア49を同軸に囲繞する有底円筒状のヨーク51に、前記ブラシホルダ48を前記ヨーク51の開口端との間に挟持する蓋板52が結合されて成るものであり、アーマチュア49に対応する部分でヨーク51の内周に複数のマグネット63,63…が固着される。
有底円筒状であるヨーク51の閉塞端中央部内面には、円筒状の軸受ハウジング51aが一体に設けられており、出力軸47の一端部が第1のモータベアリング53を介して前記軸受ハウジング51aで回転自在に支承される。またヨーク51の開口端には半径方向外方に張り出す鍔部51bが一体に設けられる。
図6を併せて参照して、ブラシホルダ48は、前記コンミテータ50にほぼ対応する部分で出力軸47を囲繞するようにして、たとえば合成樹脂によりリング状に形成され、前記ヨーク51の鍔部51bに当接されており、前記コンミテータ50に摺接する複数個たとえば4個のブラシ54,54…が該ブラシホルダ48に保持される。しかも各ブラシ54,54…は、ブラシホルダ48との間に縮設されるばね55,55…によりコンミテータ50に摺接する側に付勢されている。
蓋板52は、ブラシホルダ48を前記鍔部51bとの間に挟んでリング板状に形成されており、出力軸47の他端側は蓋板52の中央部を回転自在に貫通して減速機構35側に突出する。しかも蓋板52の中央部には、円筒状の軸受ハウジング52aが一体に設けられており、前記出力軸47の蓋板52に対応する部分がシール付きである第2のモータベアリング56を介して軸受ハウジング52aに回転自在に支承される。
電動モータ34の回転角は、モータハウジング46内に収容、配置される回転角検出センサ57で検出されるものであり、この回転角検出センサ57で検出されるべきパルサー58が、前記モータハウジング46内で出力軸47に設けられる。しかも前記パルサー58は、コンミテータ50よりも外方で出力軸47およびモータハウジング46の蓋板52間に設けられている第2のモータベアリング56と、コンミテータ50との間で出力軸47に設けられている。
図7を併せて参照して、前記パルサー58に対応する部分でブラシホルダ48の内周に開放するとともに蓋板52で覆われる凹部59がブラシホルダ48に設けられ、回転角検出センサ57は該凹部59に収容、固定される。しかも回転角検出センサ57は、マグネット60およびコンデンサ61とともに樹脂ケース62内に収容されるものであり、その樹脂ケース62が接着等によって前記凹部59に収容、固定される。
図8を併せて参照して、前記ブラシホルダ48の周方向に間隔をあけた複数箇所、この実施例では3箇所には、前記ヨーク51の鍔部51bに弾発係合し得る弾発係合部66,66,66が突設されており、それらの弾発係合部66…は、各弾発係合部66…の少なくとも1つの弾発係合部66と当該弾発係合部66に隣接する他の弾発係合部66…との間隔が残余の弾発係合部66…相互の間隔とは異なるようにして、ブラシホルダ48の周方向に間隔をあけた位置に突設される。而してこの実施例では3つの弾発係合部66…がブラシホルダ48に突設されるので、各弾発係合部66…相互の角度間隔α,β,γは相互に異なることになり、たとえばαが120度、βが130度、γが110度である。
しかも弾発係合部66は、一対の係合爪66a,66aが相互に対向配置されて成るものであり、各弾発係合部66…はヨーク51の鍔部51bに設けられる係合孔67…にそれぞれ挿通されて前記鍔部51bに弾発係合されることになる。
ところで減速機構35は、モータハウジング46の一部を構成する蓋板52を一構成要素として構成されるケース70内に収容されるものであり、該ケース70に弾発係合してケース70を電動モータ34側に仮固定することを可能とした複数の弾発係合部71,71,71がブラシホルダ48に突設される。
弾発係合部71は、一対の係合爪71a,71aが相互に対向配置されて成るものであり、各弾発係合部71…は、図7で明示するように、周方向に等間隔をあけてブラシホルダ48に突設される。
而して前記弾発係合部66…によってヨーク51にブラシホルダ48が仮固定され、前記弾発係合部71…によってブラシホルダ48にケース70が仮固定された状態、すなわちブラシホルダ48を介して前記モータハウジング46、前記ブラシホルダ48および前記ケース70を仮固定することが可能である。仮固定状態にある前記モータハウジング46、前記ブラシホルダ48および前記ケース70は、複数個たとえば3個の取付けボルト72…でキャリパボディ16のハウジング部16aに共通に取付けられるものであり、ブラシホルダ48には、各取付けボルト72…を挿通せしめるための金属製の円筒状のスリーブ73…が埋封されている。
前記ブラシホルダ48には、前記モータハウジング46の外周から側方に突出するカプラ48aが一体に突設されており、このカプラ48a内には、前記各ブラシ64…にそれぞれ連なる接続端子74…ならびに前記回転角検出センサ57に連なる接続端子75等が配置される。而して雄型である前記カプラ48aには、雌型である外部コネクタ64を挿脱可能に嵌合して接続することが可能である。
モータハウジング46の一部を構成するブラシホルダ48には、該ブラシホルダ48との間に環状のシール部材77を介在させた有底円筒状のモータカバー78が、モータハウジング46のうちキャリパボディ16の外部に配置される金属製のヨーク51および前記取付けボルト72…を少なくとも覆うようにして取付けられる。
しかも外部コネクタ64を着脱可能に嵌合、接続するためのカプラ48aが側方に突出するようにして設けられる前記ブラシホルダ48に、前記モータカバー78はバヨネット結合されるものである。
すなわちモータカバー78の開口端内面の周方向に等間隔をあけた複数箇所たとえば2箇所には係合突起79…が突設されており、ブラシホルダ48の外周には、前記係合突起79…をバヨネット係合させ得る係合凹部80…が設けられる。
図9において、ブラシホルダ48の外周に設けられる係合凹部80は、前記モータカバー78をブラシホルダ48に対して軸方向に変位させることによって前記係合突起79を挿脱させるようにして軸方向に延びるとともに外端をキャリパボディ16とは反対側に開放せしめた溝部80aと、該溝部80aの内端に一端が直角に連なってブラシホルダ48の周方向に沿って延びる溝部80bとで略L字状に形成される。
而して溝部80aに挿入した係合突起79を溝部80bの他端側に変位させるようにモータカバー78を操作することにより、該モータカバー78がモータハウジング46のブラシホルダ48にバヨネット結合されることになる。
モータカバー78には外側方に突出する係合部81が一体に設けられており、この係合部81は、図10で示すように、ブラシホルダ48のカプラ48aに嵌合、接続された状態にある外部コネクタ64に、前記ブラシホルダ48へのモータカバー78のバヨネット結合状態で係合する。
しかも前記係合部81は、モータカバー78のモータハウジング46へのバヨネット結合が不完全であるときには外部コネクタ64のカプラ48aへの嵌合を不能とするようにして、モータカバー78に設けられている。
図11において、減速機構35は、波動歯車機構であり、電動モータ34の出力軸47に同軸に連結される楕円状カム85の外周にボールベアリング86が装着されて成るウェーブジエネレータ84と、外周に多数の歯88…が設けられて前記ボールベアリング86の外輪に装着されるフレクスプライン87と、ケース70の一部を構成してキャリパボディ16に固定されるとともに前記フレクスプライン87の一方の半部の歯88…に噛合する歯90…を内周に有する固定側サーキュラスプライン89と、前記フレクスプライン87の他方の半部の歯88…に噛合する歯92…を内周に有する出力側サーキュラスプライン91と、該出力側サーキュラスプライン91に結合される出力回転部材93とを有し、ケース70内に収容される。しかも固定側サーキュラスプライン89の内周の歯90…の歯数はフレクスプライン87の外周の歯88…の歯数と同一であり、出力側サーキュラスプライン91の内周の歯92…の歯数は、フレクスプライン87の外周の歯88…の歯数よりも2個多く設定される。
前記ケース70は、モータハウジング46の一部を構成する蓋板52と、該蓋板52に当接する固定側サーキュラスプライン89と、該固定側サーキュラスプライン89を前記蓋板52との間に挟むようにして開口端から半径方向外方に張り出す鍔部94aを有してカップ状に形成されるケース部材94とで構成されるものであり、電動モータ34のモータハウジング46をキャリパボディ16に取付ける取付けボルト72…でキャリパボディ16に取付けられる。しかも蓋板52および固定側サーキュラスプライン89間、ならびに固定側サーキュラスプライン89およびケース部材94の鍔部94a間には環状のシール部材95,96がそれぞれ介装される。
蓋板52の中央部の軸受ハウジング52aにシール付きの第2のモータベアリング56で回転自在に支承される出力軸47の他端はケース70内に突入され、前記ウェーブジェネレータ84における楕円状カム85の中央部に同軸にかつ相対回転不能に嵌合され、これによりウェーブジェネレータ84が出力軸47に同軸に連結される。
また出力回転部材93は、出力側サーキュラスプライン91に複数のボルト97…で締結されるリング板部93aと、該リング板部93aの内周からウェーブジェネレータ84とは反対側に突出する円筒部93bと、前記ウェーブジェネレータ84側に臨む凹部98を前記リング板部93aの内周とで協働して形成するようにして円筒部93bの基端を閉じる端壁部93cと、該端壁部93cの中央部からウェーブジェネレータ84とは反対側に突出する軸部93dとを一体に備えるものであり、前記ケース部材94の中央部には前記円筒部93bを同軸に配置せしめる円形の開口部99が設けられる。
前記ケース部材94における開口部99の内周ならびに前記出力回転部材93の円筒部93b間にはシール付きのボールベアリング100が介装される。而してケース70内は、該ボールベアリング100と、固定側サーキュラスプライン89ならびに蓋板52およびケース部材94の鍔部94a間にそれぞれ介装されるシール部材95,96と、蓋板52の中央部および出力軸47間に介装されるシール付きの第2のモータベアリング56とによって密封され、グリース101がケース70内に充填される。
また出力回転部材93の軸部93dはケース70から液密に突出されるものであり、この軸部93dは、ねじ機構36のねじ軸37における連結軸部37aに同軸にかつ相対回転不能に嵌合される。すなわち電動モータ34の出力軸47が減速機構35の入力部材である楕円状カム85に相対回転不能として同軸に嵌合、連結され、減速機構35の出力回転部材93が出力軸47と同軸上でねじ軸37に相対回転不能に嵌合、連結されることになる。
ところで、減速機構35をケース70内に収容するにあたっては、減速機構35を構成する複数の部品およびケース70の寸法誤差および組付け誤差を吸収して確実に収容するために、減速機構35の構成部品のうち少なくとも1つの構成部品を制限された範囲でのケース70内での軸方向移動を可能としておくことが望ましく、出力回転部材93が制限された範囲でのケース70内での軸方向移動を可能とされるのであるが、ケース70に対して固定位置にあるボールベアリング100および出力回転部材93の円盤部93a間には、該出力回転部材93を軸方向一方(この実施例ではボールベアリング98側)に付勢する皿ばね102が設けられる。
また楕円状カム85から突出した出力軸47の他端は、出力回転部材93の凹部98内に同軸に挿入されるものであり、この出力軸の他端外周および前記凹部93の内周間にはボールベアリング103が介装される。而してウェーブジエネレータ84の楕円状カム85が出力軸47に同軸に嵌合、連結され、このウェーブジエネレータ84の外周にフレクスプライン87が装着され、ボルト97…で相互に締結される出力側サーキュラスプライン91および出力回転部材93がボールベアリング103を介して出力軸47に支承されるので、ケース70内に突入される出力軸47の他端部に、減速機構35を構成する複数の構成要素のうち回転作動する構成要素であるウェーブジエネレータ84、フレクスプライン87、出力側サーキュラスプライン91および出力回転部材93が同軸に支承されることになる。
ところでキャリパボディ16のハウジング部16aに設けられている収容凹部25は、減速機構35のケース70におけるケース部材94の一部を嵌合せしめる内径を有するとともに一端が隔壁26で閉じられる小径部25aと、該小径部25aよりも大径にして一端が小径部25aの他端に段差を介して連なる中径部25bと、前記ケース部材94の鍔部94aを当接せしめるようにして中径部25bの他端に連なる環状段部25cと、該環状段部25cの外周に一端を連ならせるとともの他端をハウジング部16aの電動モータ34側端面に開放せしめた大径部25dとから成るものであり、大径部25dには、電動モータ34におけるモータハウジング46の一部を構成するブラシホルダ48に一体に設けられる嵌合筒部48bが嵌合される。
而して電動モータ34のモータハウジング46をキャリパボディ16のハウジング主部16aに取付ける際には、減速機構35における出力回転部材93の軸部93dをねじ機構36におけるねじ軸37の後端に同軸に嵌合、連結し、減速機構35のケース70におけるケース部材94の一部を収容凹部25の小径部25aに嵌合し、さらにモータハウジング46におけるブラシホルダ48の嵌合筒部48bを収容凹部25の大径部25dに嵌合することになるのであるが、出力回転部材93の軸部93dのねじ軸37への嵌合長さは、ケース部材94の一部の収容凹部25への嵌合長さならびにブラシホルダ48の嵌合筒部48bの収容凹部25への嵌合長さよりも大きく設定される。すなわち減速機構35のケース70を仮固定した状態の電動モータ34のモータハウジング46をハウジング主部16aに組付ける際に、出力回転部材93の軸部93dは、ケース部材94の一部の収容凹部25への嵌合、ならびにブラシホルダ48の嵌合筒部48bの収容凹部25への嵌合に先立って、ねじ軸37への嵌合を開始することになる。
またキャリパボディ16におけるハウジング主部16aと、電動モータ34のモータハウジング46におけるブラシホルダ48との間には、減速機構35のケース70を囲繞する環状のシール部材104が介装される。さらにハウジング主部16aにおける収容凹部25の環状段部25cには、ケース70をモータハウジング46に仮固定するための複数の嵌合突部71…の先端を収容する凹部105…が設けられる。
このようなディスクブレーキは、図12で示すように、車両の後輪WRに装着されるのであるが、後輪WRへの装着時に、カプラ48aは、後輪WRの回転中心Cよりも水平方向上方かつ車両の前後方向に沿う後方側に配置され、しかもカプラ48aの開口部は後方側斜め下向きに指向して配置される。
次にこの実施例の作用について説明すると、キャリパボディ16のハウジング主部16aに摺動自在にかつ回転不能として嵌合されるブレーキピストン29の背後には、ブレーキピストン29と同軸のねじ軸37ならびに該ねじ軸37に螺合されるナット38が配設され、ナット38が回転不能として前記ブレーキピストン29に係合されるのであるが、ねじ軸37には、外周を正多角形(この実施例では正四角形)とした係合部38aが設けられ、有底円筒状であるブレーキピストン29の内周に、前記係合部38aが有する複数の角部42…の個数の整数倍の係止溝43…が、周方向に位相をずらせた複数箇所で前記角部42…を選択的に係合させるようにして、軸方向に延びつつ周方向等間隔に設けられている。
したがって回転不能であるブレーキピストン29の内周の係止溝43…に、外周を正多角形としてナット38に設けられる係合部38aの各角部42…を係合するだけの簡単な構造で、ナット38を回転不能とすることができる。しかも係合部38aが有する複数の角部42…の個数の整数倍の係止溝43…がブレーキピストン29の内周に設けられており、ブレーキピストン29に係合部38aを係合させる際の位置合わせが容易であり、組付け性を高めることができる。さらに係合部38aが係止されていない係止溝43…によってエア抜き性も高められることになる。
またナット38およびねじ軸37間に、ナット38を前進方向に付勢する皿ばね44が設けられており、ブレーキピストン29の戻り時に、相互に螺合しているナット38およびねじ軸39間に作用する締めつけ力が大きくなり過ぎることを前記皿ばね44の働きによって阻止することができ、再作動時に必要以上の負荷がかかることがない。
またブレーキピストン29を軸方向に駆動する動力を発揮する電動モータ34のモータハウジング46が、そのモータハウジング46の一部を構成する金属製のヨーク51をキャリパボディ16の外部に配置して該キャリパボディ16に複数の取付けボルト72…で取付けられるものであり、前記モータハウジング46には、モータハウジング46との間にシール部材77を介在させたモータカバー78が、少なくともヨーク51および前記取付けボルト72…を覆うようにして取付けられるので、ヨーク51および取付けボルト72…を耐食性のある材料で形成することを不要とし、コストの増大を回避しつつヨーク51および取付けボルト72…に錆が発生するのを防止することができる。
またモータカバー78は、外部コネクタ64を着脱可能に嵌合、接続するためのカプラ48aが側方に突出するようにして設けられるブラシホルダ48を有するモータハウジング46にバヨネット結合されるものであり、カプラ48aに嵌合、接続された状態にある外部コネクタ64にモータハウジング46へのモータカバー78のバヨネット結合状態で係合し得る係合部81が一体に設けられる。すなわちモータハウジング46にモータカバー78がバヨネット結合された状態では、モータハウジング46のカプラ48aに嵌合、接続される外部コネクタ64に、モータカバー78の係合部81を係合させることができ、モータカバー78のまわり止め構造を簡略化することができる。
しかも係合部81は、モータカバー78のモータハウジング46へのバヨネット結合が不完全であるときには外部コネクタ64のカプラ48aへの嵌合を不能とするようにして、モータカバー78に設けられており、外部コネクタ64のカプラ48aへの嵌合可否により、モータカバー78のモータハウジング46へのバヨネット結合の完全・不完全を識別することができ、誤組防止を図ることができる。
またヨーク51に弾発係合し得る複数の弾発係合部66…が、それらの弾発係合部66…の少なくとも1つの弾発係合部66と当該弾発係合部66に隣接する他の弾発係合部66との間隔が、残余の弾発係合部66…相互の間隔とは異なるようにして、ブラシホルダ48にその周方向に間隔をあけて突設されているので、ブラシホルダ48が備える弾発係合部66…をヨーク51に弾発係合した状態で、ヨーク51およびブラシホルダ48の周方向相対位置が一定に定まることになり、ブラシホルダ48で保持されるブラシ54…ならびにヨーク51の内周に固定されるマグネット63…の相対位置も一定に定まるので、ブラシホルダ48およびヨーク51の相対位置を容易にかつ一定に定め得るようにして組付け作業能率を高めることができ、電動モータ34の出力特性を設定通りのものとすることができる。
また電動モータ34は減速機構35を介してねじ軸37の後部に連動、連結されるのであるが、電動モータ34の出力軸47が減速機構35のウェーブジェネレータ84に相対回転不能として嵌合、連結され、減速機構35の出力回転部材93が出力軸47と同軸上でねじ軸37に相対回転不能に嵌合、連結されるので、ブレーキピストン29に連結されたねじ機構36に減速機構35を介して電動モータ34を連結するように組付ける際の組付け作業が単純化され、組付け作業性を高めることができる。
しかも電動モータ34は、キャリパボディ16に取付けられるモータハウジング46と、該モータハウジング46で回転自在に支承される出力軸47と、該出力軸47に設けられるアーマチュア49が有するコンミテータ50に摺接するブラシ54…を保持してモータハウジング46に固定されるブラシホルダ48とを備え、ブラシホルダ48に、出力回転部材93の一部を突出させて減速機構35を収容するケース70に着脱可能に弾発係合してケース70を電動モータ34側に仮固定することを可能とした複数の弾発係合部66…が突設されるので、減速機構35を仮固定した状態で電動モータ34をキャリパボディ16側に組付けることができるので、組付け作業性をより高めることができる。
またケース70を仮固定した状態にある電動モータ34は、出力回転部材93以外の他の部材であるブラシホルダ48およびケース部材94をキャリパボディ16に嵌合しつつキャリパボディ16に組付け可能であり、減速機構35の出力回転部材93の前記ねじ軸37への嵌合長さは、前記ブラシホルダ48および前記ケース部材94のキャリパボディ16への嵌合長さよりも大きく設定されるので、仮固定状態にある減速機構35および電動モータ34をキャリパボディ16側に組付ける際に、減速機構35の出力回転部材93をねじ軸37に相対回転不能にかつ最初に嵌合することができるので、前記ブラシホルダ48および前記ケース部材94のキャリパボディ16への嵌合を案内することができ、組付け性がさらに向上する。
しかもモータハウジング46の一部をヨーク51とともに構成するブラシホルダ48が、キャリパボディ16に嵌合されることにより、モータハウジング46のキャリパボディ16への取付け位置が正確に定まり、アーマチュア49の位置決めも容易となる。
さらにブラシホルダ48を有するモータハウジング46および減速機構35のケース70が共通の取付けボルト72…でキャリパボディ16に固定されるので、部品点数を低減することができる。
このような電動モータ34において、モータハウジング46内に収容、配置される回転角検出センサ57で検出されるべきパルサー58が、モータハウジング46内で出力軸47に設けられるので、防水シールがなされているモータハウジング46内に回転角検出センサ57が収容されることにより、回転角検出センサ57のための特別の防水シールが不要となり、部品点数を低減することができる。
また回転角検出センサ57が、モータハウジング46の一部を構成する蓋板52で覆われるようにしてブラシホルダ48に設けられる凹部59に収容、固定されるので、ブラシホルダ48を挟んでヨーク51および蓋板52を結合することでモータハウジング46を組み立てる前に、ブラシホルダ48の凹部59に回転角検出センサ57を収容、固定しておけばよいので、回転角検出センサ57の組付けが容易となる。
さらにコンミテータ50よりも外方で出力軸47およびモータハウジング46間に設けられる第1のモータベアリング56と、コンミテータ50との間で出力軸47に前記パルサー58が設けられることにより、パルサー58が第1のモータベアリング56に極く近い位置で出力軸47に設けられることになり、パルサー58の芯ぶれが極力生じないようにして回転角検出センサ57の検出精度を高めることができる。
またブラシホルダ48に、外部コネクタ64を着脱可能に装着するためのカプラ48aが一体に設けられることにより、構造の簡素化および部品点数の低減を図ることができる。
ところで、電動モータ34のモータハウジング46は、出力軸47の一端部を閉塞端で回転自在に支承してアーマチュア49を同軸に囲繞する有底円筒状のヨーク51と、コンミテータ50に摺接するブラシ54…を保持するブラシホルダ48と、該ブラシホルダ48をヨーク51の開口端との間に挟持して出力軸47の他端側を回転自在に支承する蓋板52とが結合されて成るものであり、またキャリパボディ16には、ブレーキピストン29に相対回転不能として後方側から当接されるようにして液圧室28に収容されるナット38とともにねじ機構36を構成するねじ軸37の後部を回転自在にかつ液密に貫通せしめる隔壁26と、該隔壁26を液圧室28との間に介在させた収容凹部25とが設けられている。
而して前記モータハウジング46は、蓋板52を構成要素として出力軸47の他端部を液密に突入させたケース70を収容凹部25に収容するとともに収容凹部25の開口端を囲繞する環状のシール部材104をキャリパボディ16との間に介在してキャリパボディ16に取付けられ、出力軸47の他端部から入力される回転動力を減速して出力する出力回転部材93を有する前記減速機構35が、出力回転部材93の一部をねじ軸37の後部に同軸に連動、連結せしめるべく前記ケース70から液密に突出させつつケース70内に密封され、ケース70内にはグリース101が充填されている。
すなわち減速機構35を密封するケース70を、電動モータ34におけるモータハウジング46の一部である蓋板52を構成要素として構成し、モータハウジング46のキャリパボディ16への取付けに応じてキャリパボディ16の収容凹部25に液密に収容するようにしたので、ケース70内に充填されたグリース101が漏出しないようにしてケース70を簡単に構成するとともにキャリパボディ16への取付けも容易とすることができる。
また出力軸47の他端部が、減速機構35を構成する複数の構成要素のうち回転作動する構成要素であるウェーブジエネレータ84、フレクスプライン87、出力側サーキュラスプライン91および出力回転部材93を同軸に支承してケース70内に突入されるので、減速機構35の構成要素の同軸管理が容易となり、軸ずれによる伝動効率の低下を防止することができる。
しかもケース70に対して固定位置にあるボールベアリング100および出力回転部材93間に、該出力回転部材93を軸方向一方に付勢する皿ばね102が設けられるので、減速機構35が備える出力回転部材93を、制限された範囲でのケース70内での軸方向移動を可能とすることで、減速機構35を構成する複数の部品およびケース70の寸法誤差および組付け誤差を吸収して減速機構35をケース70に確実に収容することができ、しかも作動時に出力回転部材93のがたつきが生じることを防止して、作動音の発生や作動効率の低下を防止することができる。
さらにディスクブレーキを後輪WRに装着するにあたり、カプラ48aが、後輪WRの回転中心Cよりも水平方向上方かつ後方側に配置されるので、図12で示すように、前輪WF側から飛んでくる飛び石等を後輪WRの車軸等でガードしてカプラ48aに当たり難くすることができ、部品点数が増大するのを回避した簡単な構成でカプラ48aへの飛び石等の衝接を防止することができる。
しかもカプラ48aの開口部が後方側斜め下向きに指向して配置されるので、カプラ48aに接続される外部コネクタ64にも飛び石等が当たり難くすることができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
たとえば上記実施例では、ブレーキピストン29の背面を液圧室28に臨ませるようにして液圧によるサービスブレーキ状態を得ることを可能とするとともに電動モータ34によって作動してパーキングブレーキ状態を得ることを可能としたディスクブレーキについて説明したが、本発明は、サービスブレーキおよびパーキングブレーキをともに電動で行う電動ディスクブレーキや、パーキングブレーキ専用のディスクブレーキにも適用可能である。
車両用ディスクブレーキの縦断面図であって図2の1−1線に沿う断面図である。 図1の2矢視図である。 図1の3−3線断面図である。 図1の4−4線断面図である。 電動モータおよび減速機を図2の5−5線に沿って示す断面図である。 ブラシホルダを図1の6−6線矢視方向から見た図である。 ブラシホルダを図1の7−7線矢視方向から見た図である。 モータカバーを取外してブラシホルダおよびヨークの仮固定状態を図6と同一方向から見た図である。 図5の9−9線拡大断面図である。 図5の10−10線断面図である。 図1の要部拡大図である。 ディスクブレーキを後輪に装着した状態での車両の側面図である。
符号の説明
16・・・キャリパボディ
29・・・ブレーキピストン
34・・・電動モータ
46・・・モータハウジング
48a・・・カプラ
51・・・ヨーク
64・・・外部コネクタ
72・・・取付けボルト
77・・・シール部材
78・・・モータカバー
81・・・係合部

Claims (3)

  1. キャリパボディ(16)に摺動可能に嵌合されるブレーキピストン(29)を軸方向に駆動する動力を発揮する電動モータ(34)のモータハウジング(46)が、そのモータハウジング(46)の一部を構成する金属製のヨーク(51)を前記キャリパボディ(16)の外部に配置して該キャリパボディ(16)に取付けボルト(72)で取付けられる車両用電動ディスクブレーキにおいて、前記モータハウジング(46)に、該モータハウジング(46)との間にシール部材(77)を介在させたモータカバー(78)が、少なくとも前記ヨーク(51)および前記取付けボルト(72)を覆うようにして取付けられることを特徴とする車両用電動ディスクブレーキ。
  2. 外部コネクタ(64)を着脱可能に嵌合、接続するためのカプラ(48a)が側方に突出するようにして設けられる前記モータハウジング(46)にバヨネット結合される前記モータカバー(78)に、前記カプラ(48a)に嵌合、接続された状態にある前記外部コネクタ(64)に前記モータハウジング(46)への前記モータカバー(78)のバヨネット結合状態で係合し得る係合部(81)が一体に設けられることを特徴とする請求項1記載の車両用電動ディスクブレーキ。
  3. 前記係合部(81)が、前記モータカバー(78)の前記モータハウジング(46)への前記バヨネット結合が不完全であるときには前記外部コネクタ(64)の前記カプラ(48a)への嵌合を不能とするようにして、前記モータカバー(78)に設けられることを特徴とする請求項2記載の車両用電動ディスクブレーキ。
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