JP2007029924A - セラミックハニカムフィルタの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 セラミックハニカムフィルタの封止部を焼成する際に封止部と焼成台の固着により生じる不具合を発生させないセラミックハニカムフィルタの製造方法を得ること。
【解決手段】 多孔質隔壁で仕切られた多数の流路を有するセラミックハニカム構造体の所望の流路に封止部が形成されたセラミックハニカムフィルタの製造方法であって、封止部端面がセラミックハニカム構造体の端面から離れた流路内部に配置されるよう封止部を形成した後、該セラミックハニカム構造体の前記端面を下向きに配置して焼成する。
【選択図】 図2
【解決手段】 多孔質隔壁で仕切られた多数の流路を有するセラミックハニカム構造体の所望の流路に封止部が形成されたセラミックハニカムフィルタの製造方法であって、封止部端面がセラミックハニカム構造体の端面から離れた流路内部に配置されるよう封止部を形成した後、該セラミックハニカム構造体の前記端面を下向きに配置して焼成する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、ディーゼルエンジンから排出される排気ガス中の微粒子状物質を除去するのに使用されるセラミックハニカムフィルタの製造方法に関する。
ディーゼルエンジンなどの排気ガス中には微粒子状物質が大量に含まれており、これが大気中に放出されると人体や環境に悪影響を与える。このため、ディーゼルエンジンなどの排気系部品には、微粒子状物質を捕集するためのフィルタが搭載されている。図1は、排気ガス中の微粒子状物質を捕集し、排気ガスを浄化するセラミックハニカムフィルタの一例を示し、(a)は流路垂直方向模式図、(b)は横断面模式図である。図1において、セラミックハニカムフィルタは多孔質セラミックスからなり、外周壁1と、この外周壁の内側に各々直行する隔壁2で仕切られた多数の流路3、4を有するセラミックハニカム構造体が、排気ガスの流入側端面7と流出側端面8で交互に封止部5、6で封止されている。
図1のセラミックハニカムフィルタ10において、排気ガスの浄化は以下のように行われる。図1(a)に示すように排気ガス(点線矢印で示す)は、流入側端面7に開口している流路3から流入する。そして、排気ガス中に含まれる微粒子状物質は、隔壁2を通過する際に捕捉され、浄化された排気ガスは、流出側端面8に開口している流路4から流出、大気中に放出される。一方、隔壁2に捕捉された微粒子が一定量以上になると、目詰まりしてしまうので、バーナーやヒータなどによりこれを燃焼させ、セラミックハニカムフィルタ10の再生が行われる。
ところで、図1に示すセラミックハニカムフィルタは、その端面に封止部が形成されており、この封止部は種々の材質が用いられているが、セラミックハニカム構造体の隔壁との熱膨張係数の差を極力小さくするという意味で、隔壁と同種の材質が好適とされている。セラミックハニカムフィルタにおいて封止部をセラミックハニカム構造体の端面に形成する方法としては、例えば特許文献1に示されている。この方法は、セラミックハニカム構造体の一端面全体にフィルムを貼り、封止すべき流路の該当位置において、該フィルムに穴を開け、セラミックス製等の封止材を圧入する。その後、封止材の種類に応じて加熱してフィルムを焼失すると共に封止材を焼結して、セラミックハニカム構造体の所定の流路端部に封止部を有するセラミックハニカムフィルタを得ることができる。この方法の場合、フィルムに穴を開けた部分より封止材を押し入れているので、形成される封止部はフィルム厚だけ封止材が突き出した形となり、セラミックハニカム構造体の端面の平坦度が悪くなることが例えば特許文献2に記載されている。
前記特許文献1及び2には、セラミックハニカム構造体の所定の流路端部に封止部が形成されたセラミックハニカム構造体を焼成する方法の詳細についての記載が無いが、流路端部に封止部が形成されていないセラミックハニカム構造体の焼成方法については、セラミックハニカム構造体の端面の変形や割れを防止する為に、以下に示すようなセラミックハニカム構造体の焼成方法が開示されている。
特許文献3には、セラミックハニカム構造体の端面を、主成分が耐熱性無機繊維からなり、嵩密度が1.00g/cm3 以上のセラミックス板の上に載せて焼成する方法が記載されている。この方法によれば、セラミックハニカム構造体の焼成時の変形、端面割れを減少させるとともに、セラミックハニカム構造体の寸法上下差を減少することができるとされている。特許文献4には、焼成時の収縮率がセラミックハニカム構造体の収縮率の1.1倍よりも大きな未焼成のセラミック板上にセラミックハニカム構造体を載置して焼成する方法が記載されている。この方法によれば、セラミックハニカム構造体の上下端面の収縮率差をなくし、変形を防止して、寸法精度の高いハニカム構造体を得ることができるとしている。また特許文献5には、セラミックハニカム構造体の開口端面を耐熱性無機粉末により構成される焼成台の上に載せて焼成する方法が記載されている。この方法によれば、大型のセラミックハニカム構造体を焼成する時のセラミックハニカム構造体の開口端面と焼成台との間に生じる摩擦抵抗力により生じるセラミックハニカム構造体の開口端面の割れを防ぐことができるとされている。
しかしながら、上記特許文献3〜5に記載の焼成方法は封止部が形成されていないセラミックハニカム構造体の端面に生じる焼成時の不具合に対応したものであり、これらの焼成方法を用いて、特にセラミックハニカム構造体の端面から突出するように封止部が形成されたセラミックハニカムフィルタを焼成する際には、対応できないという問題があった。すなわち、突出するように封止部が形成されたセラミックハニカム構造体端面を、耐熱性無機繊維からなるセラミック板、未焼成のセラミック板、耐熱性無機粉末からなる焼成台上に載置、焼成した場合、突出して端面に形成された未焼成の封止部と前記焼成台とが接触することになるため、両者間で焼成反応が進行する場合もあり、封止部と焼成台が固着するという問題につながることがあった。このため、封止部と焼成台が固着した部位で両者を分離しようとすると、耐熱性無機繊維、未焼成のセラミック板、及び耐熱性無機粉末を構成する材料が封止部に残留したり、封止部端部の一部或いは封止部全体が焼成台側に残留して、封止部端部に凹部が形成され、封止部厚さが薄くなることがあった。これは、封止部が形成されていないセラミックハニカム構造体の場合は、接触幅が隔壁厚さの0.1〜0.4mm程度であるのに対し、セラミックハニカム構造体の端面から突出するように形成された封止部の場合は接触幅が流路の開口寸法との0.8〜2.5mm程度になるため、固着力が大きくなるためである。上記のように、耐熱性無機繊維、未焼成のセラミック板、及び耐熱性無機粉末を構成する材料が封止部に残留した場合、封止部の耐熱性が損なわれ、セラミックハニカムフィルタに堆積した微粒子を燃焼させようとしたときに、封止部が溶損する不具合につながることがあった。また、封止部端部に凹部が形成され、封止部厚さが薄くなった場合には、所定の封止部厚さが得られないため、ディーゼルエンジンに搭載した際の機械的振動や、微粒子を燃焼させる際の熱衝撃で封止部が破損し、フィルタとしての機能を損なう等の問題が生じることがあった。
したがって、本発明の課題は、セラミックハニカムフィルタの封止部を焼成するに際し、前記不具合を発生させないセラミックハニカムフィルタの製造方法を得ることにある。
本発明のセラミックハニカムフィルタの製造方法は、多孔質隔壁で仕切られた多数の流路を有するセラミックハニカム構造体の所望の流路に封止部が形成されたセラミックハニカムフィルタの製造方法であって、ハニカム構造体の流路内に封止部を封止部端面がセラミックハニカム構造体の端面から離れた位置に形成した後、該セラミックハニカム構造体の前記端面を下向きに配置して焼成することを特徴とする。前記セラミックハニカムフィルタの前記端面を焼成後に加工すると好ましい。前記セラミックハニカム構造体の端面から離れた流路内部に配置された封止部端面のセラミックハニカム構造体端面からの距離が1mm以上の範囲に配置されていることが好ましい。
本発明のセラミックハニカムフィルタの製造方法は、多孔質隔壁で仕切られた多数の流路を有するセラミックハニカム構造体の所望の流路に封止部が形成されたセラミックハニカムフィルタの製造方法であって、セラミックハニカム構造体の流路内に封止部を封止部端面がセラミックハニカム構造体の端面から離れた位置に形成した後、該セラミックハニカム構造体の前記端面を下向きに配置して焼成することから、従来技術の問題であった焼成時の封止部と耐熱性無機繊維からなるセラミック板、未焼成のセラミック板、耐熱性無機粉末からなる焼成台との間に発生する問題が無い。すなわち、図2に示すように焼成台9に接触する側のセラミックハニカム構造体の端面7には封止部5は形成されておらず、セラミックハニカム構造体の端面から離れた流路内部に封止部端面5aが配置されていることから、セラミックハニカム構造体と焼成台とはセラミックハニカム構造体の隔壁端面2aのみで接触しているため、従来技術で発生する焼成時の封止部端面5aと焼成台9との接触による不具合の問題は発生しない。さらに前記セラミックハニカムフィルタの前記流路の端面から離れた流路内に形成された封止部側の端面を焼成後に加工、除去すると、焼成時に焼成台9との接触により発生した隔壁の端面2aの欠け等を除去して、健全な端面を有するセラミックハニカムフィルタを得ることが出来る。それと、同時にセラミックハニカム構造体の端面に封止部を形成することができる。なお、さらに前記セラミックハニカムフィルタの前記流路の端面から離れた流路内に形成された封止部側の端面を焼成後に加工、除去する際に同時に封止部端面を加工しても良い。これにより、封止部端面と隔壁端面の流路方向の位置を確実に一致させることができる。
前記セラミックハニカム構造体の端面から離れた流路内部に配置された封止部端面のセラミックハニカム構造体端面からの距離が1mm以上の範囲に配置されていると良いのは、封止部端面をセラミックハニカム構造体の端面から確実に離れるように配置し、焼成時に封止部と焼成台とが接触することを確実に防ぐことができるからである。特に耐熱性無機粉末により構成される焼成台の上に載せて焼成する場合は、流路内部に耐熱性無機粉末が入り込み、封止部と焼成台とが接触することもあるからである。さらに前記セラミックハニカムフィルタの前記流路の端面から離れた流路内に形成された封止部側の端面を焼成後に加工する場合は、加工代を小さくして、加工費を低減するため前記セラミックハニカム構造体の端面から離れた流路内部に配置された封止部端面のセラミックハニカム構造体端面からの距離は10mm以下が好ましい。
上記本発明のセラミックハニカムフィルタの製造方法について、焼成時に焼成台と接触する側のセラミックハニカム構造体の端面について説明したが、焼成台と接触しない側の端面については、この端面に対して封止部端面が突出している場合、同一の場合、流路内部に形成されている場合、いずれの場合でも良い。
上記本発明のセラミックハニカムフィルタの製造方法は、セラミックハニカム構造体の端面から離れた流路内部に配置された封止部端面のセラミックハニカム構造体端面からの距離がセラミックハニカム構造体全長の10%〜50%の範囲に配置されたセラミックハニカムフィルタであっても同様の効果を示すことは言うまでもない。
本発明において、セラミックハニカムフィルタに用いられるセラミックハニカム構造体は、アルミナ、ジルコニア、コージェライト、ムライト、炭化ケイ素、炭化チタン、窒化ケイ素、サイアロン、窒化チタン、窒化アルミニウム、リチウムアルミニウムシリケート、チタン酸アルミのうちの1種若しくは2種以上の成分を有するセラミックスからなることが好ましい。これは、次の理由による。セラミックハニカムフィルタでは、捕集された微粒子が一定量以上になると、これを燃焼させて、再生が行われるため、これらの耐熱性を有するセラミックスであれば、再生の際に、溶融などの損傷を受けないからである。特に、耐熱衝撃性が要求される、外径150mm、全長150mm以上の大型ハニカムフィルタの場合は、コージェライト、チタン酸アルミ、LASなどの低熱膨張特性を有するセラミックスが好ましく。また、微粒子を多量に補足、堆積させた状態で燃焼させたい場合には、炭化珪素、窒化珪素などの超耐熱セラミックスが好ましい。また、これらのセラミックスを適宜組み合わせても良いし、焼成助剤などを含有しても良い。
また、セラミックスハニカム構造体は、ハニカムに成形後、乾燥、焼成したものを用いて封止材を流路に注入することができるが、焼成する前、つまり、ハニカム構造体に成形した後、乾燥後のものを用いて封止材を流路に注入して焼成しても良い。
また、セラミックスハニカム構造体は、ハニカムに成形後、乾燥、焼成したものを用いて封止材を流路に注入することができるが、焼成する前、つまり、ハニカム構造体に成形した後、乾燥後のものを用いて封止材を流路に注入して焼成しても良い。
本発明によれば、セラミックハニカムフィルタの封止部を焼成する際に封止部と焼成台の固着により生じる不具合を発生させないセラミックハニカムフィルタの製造方法を得ることができる。
次に本発明を実施例によって具体的に説明するが、これら実施例により本発明が限定されるものではない。
(実施例1)
図2は本発明の実施例1に係るセラミックハニカムフィルタの製造方法を示した断面模式図である。セラミックハニカムフィルタ20は、外周壁1の内側に隔壁2で仕切られた多数の四角形の流路3、4を有し、この流路3,4は封止部5、6で封止されており、封止部5は流入側端面7から離れた流路内に配置されている。そして封止部端面5aがセラミックハニカム構造体の端面7から離れた流路内部に配置された側の端面7を下向きに配置し焼成台9の上に載置している。本実施例1におけるセラミックハニカムフィルタは、以下の製造工程で製造した。カオリン、タルク、シリカ、アルミナの粉末を調整して、質量比で、SiO2:48〜52%、Al2O3:33〜37%、MgO:12〜15%を含むコーディエライト生成原料粉末とする。本実施例1ではSiO2:50%、Al2O3:35%、MgO:15%に調整した。これにメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のバインダー、潤滑材、造孔剤としてグラファイトを添加し、乾式で十分混練した後、規定量の水を添加、十分な混練を行って可塑化したセラミック坏土を作成した。次に、押出し成形用金型を用いて坏土を押出し成形し、所定長さに切断して、ハニカム構造を有する成形体とした。次にこの成形体を乾燥後、1400℃で焼成し、気孔率65%、平均細孔径20μm、隔壁の厚さ0.3mm、隔壁ピッチ1.5mm、外径が280mm、全長が310mmのコーディエライト質セラミックハニカム構造体21とした。
図2は本発明の実施例1に係るセラミックハニカムフィルタの製造方法を示した断面模式図である。セラミックハニカムフィルタ20は、外周壁1の内側に隔壁2で仕切られた多数の四角形の流路3、4を有し、この流路3,4は封止部5、6で封止されており、封止部5は流入側端面7から離れた流路内に配置されている。そして封止部端面5aがセラミックハニカム構造体の端面7から離れた流路内部に配置された側の端面7を下向きに配置し焼成台9の上に載置している。本実施例1におけるセラミックハニカムフィルタは、以下の製造工程で製造した。カオリン、タルク、シリカ、アルミナの粉末を調整して、質量比で、SiO2:48〜52%、Al2O3:33〜37%、MgO:12〜15%を含むコーディエライト生成原料粉末とする。本実施例1ではSiO2:50%、Al2O3:35%、MgO:15%に調整した。これにメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のバインダー、潤滑材、造孔剤としてグラファイトを添加し、乾式で十分混練した後、規定量の水を添加、十分な混練を行って可塑化したセラミック坏土を作成した。次に、押出し成形用金型を用いて坏土を押出し成形し、所定長さに切断して、ハニカム構造を有する成形体とした。次にこの成形体を乾燥後、1400℃で焼成し、気孔率65%、平均細孔径20μm、隔壁の厚さ0.3mm、隔壁ピッチ1.5mm、外径が280mm、全長が310mmのコーディエライト質セラミックハニカム構造体21とした。
次に、セラミックス原料として平均粒径16μmの、コーディエライト粉末に、水、界面活性剤、バインダーなど適量を加え、混練して流動性のある封止材を準備した。この封止材を、ディスペンサーに投入した後、所定長さのノズルをセラミックハニカム構造体の一方の端面から端面から5mm入った流路内に挿入して、ディスペンサーから封止材を供給し、封止部端面5aがセラミックハニカム構造体の端面7から5mm離れた位置になるよう封止部5を形成した。そして、この一方の端面に対して、市松模様になるよう封止部5を形成した。上記ディスペンサーを用いる方法以外に、従来技術の方法で端部に封止部を形成した後に、流路内部に移動させても良い。更にセラミックハニカム構造体の他方の端面に対しては、前記と同様に封止材を準備し、セラミックハニカム構造体の端面に樹脂製フィルムを貼り付けた後、前記一方の端面で封止部5を形成しなかった流路のフィルムに対してレーザ加工で貫通孔を開け、封止材が配置された容器内に浸漬し、フィルムの貫通穴を通じて封止材を流路端部に導入し、封止部を形成した。フィルムを剥がすことにより、封止部端部6aが端面から突出した封止部6が形成された。
このようにして、10個のセラミックハニカムフィルタを作成し、本発明の実施例として封止部端面がセラミックハニカム構造体の端面から離れた流路内部に配置された側の端面を下向きに配置して耐熱性無機繊維からなる焼成台9上に載置した本発明例5個と、封止部端面がセラミックハニカム構造体の端面から突出した側の端面を下向きに配置して耐熱性無機繊維からなる焼成台9上に載置した従来例5個を焼成炉に焼成台と共に配置し、封止部の焼成を行った。焼成条件は、昇温速度30℃/時間で1400℃まで昇温し、5時間保持した後、冷却速度30℃/時間で室温まで冷却した。
焼成後のセラミックハニカムフィルタを観察した結果、本発明例の5個については、封止部端面5aと焼成台9が接触しなかったことから、封止部の不具合は全く発生しなかった。一方、従来例の5個については封止部端面6aと、焼成台9が接触していたことから両者が固着したため、強制的に両者を分離した際に、封止部の一部が剥離し、このうちの3個については、封止部の欠損が発生し、封止部のあるべき流路端部が開放されてしまったため、セラミックハニカムフィルタとして機能しなくなった。
尚、上記本発明例の5個は、封止部の不具合は全く発生していないが、焼成後にセラミックハニカムフィルタを耐熱性無機繊維からなる焼成台9からはずす時に、隔壁の端部2aに一部カケが発生していたため、隔壁の端部をダイヤモンド砥石で除去加工することにより、隔壁端部のカケを除去することができた。
(実施例2)
本実施例2では、実施例1に対してハニカム構造体の一方の端面から封止部端面までの距離を100mmに変更したのみで、他は実施例1と同じ方法でセラミックハニカムフィルタを製造した。得られたセラミックハニカムフィルタは、一方の端面において、封止部端面がセラミックハニカム構造体の一方の端面から100mm離れた位置になるよう封止部が配置され、他方の端面において、封止部端面がセラミックハニカム構造体の端面から突出した封止部が配置されている。このようにして、10個のセラミックハニカムフィルタを作成し、本発明の実施例として封止部端面がセラミックハニカム構造体の端面から離れた流路内部に配置された側の端面を下向きに配置して耐熱性無機繊維からなる焼成台9上に載置した本発明例5個と、封止部端面がセラミックハニカム構造体の端面から突出した側の端面を下向きに配置して耐熱性無機繊維からなる焼成台9上に載置した従来例5個を焼成炉に焼成台と共に配置し、封止部の焼成を行った。焼成条件は、昇温速度50℃/時間で1400℃まで昇温し、5時間保持した後、冷却速度50℃/時間で室温まで冷却した。
本実施例2では、実施例1に対してハニカム構造体の一方の端面から封止部端面までの距離を100mmに変更したのみで、他は実施例1と同じ方法でセラミックハニカムフィルタを製造した。得られたセラミックハニカムフィルタは、一方の端面において、封止部端面がセラミックハニカム構造体の一方の端面から100mm離れた位置になるよう封止部が配置され、他方の端面において、封止部端面がセラミックハニカム構造体の端面から突出した封止部が配置されている。このようにして、10個のセラミックハニカムフィルタを作成し、本発明の実施例として封止部端面がセラミックハニカム構造体の端面から離れた流路内部に配置された側の端面を下向きに配置して耐熱性無機繊維からなる焼成台9上に載置した本発明例5個と、封止部端面がセラミックハニカム構造体の端面から突出した側の端面を下向きに配置して耐熱性無機繊維からなる焼成台9上に載置した従来例5個を焼成炉に焼成台と共に配置し、封止部の焼成を行った。焼成条件は、昇温速度50℃/時間で1400℃まで昇温し、5時間保持した後、冷却速度50℃/時間で室温まで冷却した。
焼成後のセラミックハニカムフィルタを観察した結果、本発明例の5個については、封止部端面5aと焼成台9が接触しなかったことから、封止部の不具合は全く発生しなかった。一方、従来例の5個については封止部端面6aと、焼成台9が接触していたことから両者が固着したため、強制的に両者を分離した際に、封止部の一部が剥離し、このうちの3個については、封止部の欠損が発生し、封止部のあるべき流路端部が開放されてしまったため、セラミックハニカムフィルタとして機能しなくなった。
1:外周壁
2:隔壁
2a:隔壁端面
3、4:流路
5、6:封止部
5a、6a:封止部端面
7:流入側端面
8:流出側端面
9:焼成台
10、20:セラミックハニカムフィルタ
21:ハニカム構造体
2:隔壁
2a:隔壁端面
3、4:流路
5、6:封止部
5a、6a:封止部端面
7:流入側端面
8:流出側端面
9:焼成台
10、20:セラミックハニカムフィルタ
21:ハニカム構造体
Claims (3)
- 多孔質隔壁で仕切られた多数の流路を有するセラミックハニカム構造体の所望の流路に封止部が形成されたセラミックハニカムフィルタの製造方法であって、封止部端面がセラミックハニカム構造体の端面から離れた流路内部に配置されるよう封止部を形成した後、該セラミックハニカム構造体の前記端面を下向きに配置して焼成することを特徴とするセラミックハニカムフィルタの製造方法。
- 前記セラミックハニカム構造体の前記端面を焼成後に加工することを特徴とする請求項1に記載のセラミックハニカムフィルタの製造方法。
- 前記セラミックハニカム構造体の端面から離れた流路内部に配置された封止部端面のセラミックハニカム構造体端面からの距離が1mm以上の範囲に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のセラミックハニカムフィルタの製造方法。
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