JP2007004651A - 老後生活資金の融資方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】利用者が長期にわたり安定的に老後生活資金を確保できるようにすると共に、商品を提供する金融機関のリスクを軽減する。
【解決手段】銀行と保険会社が提携してリバースモーゲージと終身年金保険を組み合せた融合商品を利用者に提供し、高齢者の長期にわたる老後生活資金の受け取りを可能にするため、まず、利用者が銀行に対してリバースモーゲージの申込みを行い、自宅担保を差入れる。同時に、利用者が任意に終身年金保険の申込みを行う。契約が成立すると、利用者は銀行から80歳到達時まで毎年1回一定額の融資を受ける。80歳以降は保険会社から毎年1回一定額の年金を受け取る。最後に、利用者の死亡時等に担保不動産を売却して借入金を一括返済する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高齢者に対する長期にわたる老後生活資金の融資方法に関する。
リバースモーゲージは利用者が自分の持家に住みつづけながら、持家を担保に定期的に老後生活資金の融資を受け、契約終了時もしくは死亡時に担保不動産を処分してそれまでの利息やコストを含む借入金を一括返済する仕組みである。
通常の住宅ローン(フォワードモーゲージ)が購入時に一括して融資を受け、毎月分割して返済する仕組みであることに対してリバースモーゲージは「逆住宅ローン」とも表現される。
しかしながら、従来のリバースモーゲージには不動産価格の下落や利用者が生き長らえることによる担保割れリスクが存在した。
特に利用者が想定以上に長生きした場合、途中で融資が打ち切られたり、減額されたりして利用者が生涯にわたって安定した収入を確保するのが困難であった。
また、商品を提供する側にとっても担保割れによる損失を被る危険性があった。
解決しようとする問題点は、従来のリバースモーゲージは利用者が生き長らえることによるリスクが大きい点であり、本発明は、利用者が長期にわたり安定的に老後生活資金を確保できるようにすると共に、商品を提供する金融機関のリスクを軽減することを目的になされたものである。
そのため本発明は、リバースモーゲージの取扱いに当たり銀行が保険会社との間であらかじめ代理店契約を結び、利用者との融資契約において、利用者がリバースモーゲージの申込みを行うステップと、任意に終身年金保険の申込みを行うステップと、銀行が利用者の個人情報を含むリバースモーゲージの申込内容に基づいて利用者の借入資格を審査するステップと、融資総額を算定するステップと、融資期間を設定するステップと、これらの融資総額と融資期間に基づいて1回あたりの融資枠を設定するステップと、設定した1回あたりの融資枠を利用者に提示するステップと、提示した融資枠と利用者の希望に基づいて1回あたりの融資額を決定するステップと、決定した融資額を含むリバースモーゲージの契約データを銀行の利用者台帳に登録するステップと、利用者の個人情報を含む終身年金保険の申込内容に基づいて保険料の払込期間を設定するステップと、利用者の希望に基づいて受取年金額(または払込保険料)を決定するステップと、決定した受取年金額(または払込保険料)に基づいて払込保険料(または受取年金額)を算定するステップと、決定した受取年金額(または払込保険料)を含む終身年金保険の契約データを保険会社の加入者台帳に登録するステップと、を経て前記契約手続がなされることを最も主要な特徴とする。
本発明は、リバースモーゲージと終身年金保険を組み合せてリバースモーゲージの融資期間に上限を設けるので、従来の利用者が生き長らえることによる担保割れリスクを大幅に軽減できる。
また、融資期間を過ぎても生存している限り一定の年金額が支払われるので、利用者が自分の持家に住みつづけながら生涯にわたって安定した収入を確保できるようになる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
老後生活資金の融資方法は、銀行がリバースモーゲージおよび利用者から申込があった場合に限り、提携している保険会社の終身年金保険を利用者に提供し、高齢者の長期にわたる老後生活資金の受け取りを可能にするものである。
まず、利用者が銀行に対してリバースモーゲージの申込みを行う。
同時に、利用者が任意に終身年金保険の申込みを行う。
銀行は保険会社との間であらかじめ保険販売の代理店契約を結び、銀行が窓口となって利用者から任意に申込があった場合に終身年金保険の委託販売を行う。
契約が成立すると、利用者は銀行から80歳到達時まで毎年1回一定額の融資を受ける。
80歳以降は保険会社から毎年1回一定額の年金を受け取る。
このとき年金を受け取るのは終身年金保険の申込みを行った利用者のみである。
最後に、利用者の死亡時等に担保不動産を売却して借入金を一括返済する。
図1に、リバースモーゲージの利用手続のフローチャートを示す。
まず、利用者が銀行の窓口においてリバースモーゲージの申込みと、任意に終身年金保険の申込みを行い(ステップ101)、次にリバースモーゲージの申込内容に基づいて利用者の借入資格が審査される(ステップ102)。
借入資格は、例えば利用時の年齢が満65歳以上79歳以下の単身者または配偶者のみと同居の既婚者(配偶者と同居の場合は夫婦ともに65歳以上)で、3大都市圏(東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、兵庫、京都)に自宅として一戸建て住宅(マンションは対象外)を所有し、自宅の土地の担保評価が70百万円以上となる人を対象とする。
利用者は79歳まで毎年一定額の融資を受け、80歳以降は終身年金保険に切り替えることもできる。
返済期限は原則利用者の死亡時までとし、返済方法は原則自宅担保を売却して一括返済する。
融資の返済に際しては、同居する配偶者がいる場合には自宅売却に3年間の猶予期間を設ける。
また、子どもなどの相続人がいる場合は自宅の売却額が融資額を上回っていれば差し引きの残額が相続人に戻るようになっている。
ステップ102において審査結果がOKであれば、次に利用者が差入れる不動産の担保評価額に担保掛目を掛けて融資総額が算定される(ステップ103)。
融資総額は、例えば担保評価額の50%以内に設定する。
また、担保評価額は3年に1度の割合で見直すものとする。
次に利用者の年齢に基づいて融資期間が設定される(ステップ104)。
融資期間は、例えば利用時の年齢が65歳であれば79歳までの最長15年間とする。
次にステップ103において算定した融資総額とステップ104において設定した融資期間に基づいて1回あたりの融資枠が設定される(ステップ105)。
1回あたりの融資枠の上限は、例えば貸付方法を限度額内で毎年一定額を貸し出す当座貸越方式とした場合、融資総額を融資期間で割り算して求める。
次にステップ105において設定した1回あたりの融資枠が利用者に提示され(ステップ106)、次に利用者の希望に基づいて融資枠の範囲内で1回あたりの融資額が決定される(ステップ107)。
次に決定した融資額を含むリバースモーゲージの契約内容が利用者に提示され(ステップ108)、次に利用者との間で契約確認が行われる(ステップ109)。
契約確認がOKであれば、次にリバースモーゲージの利用者と契約内容が銀行の利用者台帳に登録される(ステップ110)。
図2に、終身年金保険の加入手続のフローチャートを示す。
リバースモーゲージの利用申込みに引き続き、終身年金保険の申込内容に基づいて終身年金保険の加入確認が行われ(ステップ201)、確認結果がOKであれば、次に利用者の年齢に基づいて保険料の払込期間が設定される(ステップ202)。
終身年金保険は、例えば10年保証期間付き定額型終身年金保険とする。
これにより、年金支払事由発生後は保険料の払込期間に相当する10年分が被保険者(年金受取人)の生死にかかわらず最低保証として支払われ、これを超える分は本人が生きている限り終身年金として支給される。
また、基本年金額が定額なので逓増型より少ない保険料で加入できる。
払込期間は、例えば加入時の年齢が65歳であれば10年保証期間付き定額型終身年金保険の場合、65歳から74歳までの10年間とする。
また、終身年金保険の据置期間を75歳から79歳までの5年間とし、受取開始年齢を80歳とする。
次に1回あたりの融資額の範囲内で受取年金額が利用者に提示され、(ステップ203)、次に利用者の希望に基づいて受取年金額が決定される(ステップ204)。
次にステップ202において設定した保険料の払込期間とステップ204において決定した受取年金額に基づいて払込保険料が算定される(ステップ205)。
次にステップ204において決定した受取年金額とステップ205において算定した払込保険料を含む終身年金保険の契約内容が利用者に提示され、利用者との間で契約確認が行われる(ステップ207)。
契約確認がOKであれば、次に終身年金保険の利用者と契約内容が保険会社の加入者台帳に登録される(ステップ208)。
以上の処理の流れでは、最初に利用者の受取年金額を決定して後から払込保険料を算定するようになっているが、最初に利用者の払込保険料を決定して後から受取年金額を算定するようにしてもよい。
図3に、本発明を実施した老後生活資金の融資方法のキャッシュフロー計算書を示す。
キャッシュフローは、例えば年間融資額が百万円で利用開始年齢の65歳から利用停止年齢の79歳まで最長15年間の融資を受け、80歳以降は年間36万円の年金を受け取るとすると、65歳から74歳までの10年間は年35万円の保険料を支払う。
融資総額は、期間想定レートが年3%なら80歳時点で19,732(千円)、90歳時点で26,518(千円)となる。
なお、融資に掛かるコストは計算を複雑にしないため融資総額から除外している。
従来のリバースモーゲージは、図4に示すように、利用者が予想以上に長生きして想定死亡年齢を過ぎるポイントAにおいて融資額累計が担保評価額を上回っていた。
このため担保割れが生じたが、本発明は融資期間に上限を設け、新規の貸出停止年齢を79歳としているので想定死亡年齢を過ぎても融資額累計が担保評価額の範囲内に収まる。
また、79歳で新規の融資が停止しても、80歳を超えた後はその分保険を使って生活資金を受け取ることができる。
リバースモーゲージの利用手続のフローチャートである。 終身年金保険の加入手続のフローチャートである。 本発明を実施した老後生活資金の融資方法のキャッシュフローを示す図表である。 従来と本発明の融資額累計の違いを示す図表である。
符号の説明
101〜110 リバースモゲージ利用手続の各ステップを示す。
201〜208 終身年金保険加入手続の各ステップを示す。

Claims (6)

  1. リバースモーゲージの取扱いに当たり銀行が保険会社との間であらかじめ代理店契約を結び、利用者との融資契約において、
    利用者がリバースモーゲージの申込みを行うステップと、
    任意に終身年金保険の申込みを行うステップと、
    銀行が利用者の個人情報を含むリバースモーゲージの申込内容に基づいて利用者の借入資格を審査するステップと、
    融資総額を算定するステップと、
    融資期間を設定するステップと、
    これらの融資総額と融資期間に基づいて1回あたりの融資枠を設定するステップと、
    設定した1回あたりの融資枠を利用者に提示するステップと、
    提示した融資枠と利用者の希望に基づいて1回あたりの融資額を決定するステップと、
    決定した融資額を含むリバースモーゲージの契約データを銀行の利用者台帳に登録するステップと、
    利用者の個人情報を含む終身年金保険の申込内容に基づいて保険料の払込期間を設定するステップと、
    利用者の希望に基づいて受取年金額(または払込保険料)を決定するステップと、
    決定した受取年金額(または払込保険料)に基づいて払込保険料(または受取年金額)を算定するステップと、
    決定した受取年金額(または払込保険料)を含む終身年金保険の契約データを保険会社の加入者台帳に登録するステップと、
    を経て前記契約手続がなされることを特徴とする老後生活資金の融資方法。
  2. 前記リバースモーゲージの利用対象者の年齢が65〜79歳であることを特徴とする請求項1記載の老後生活資金の融資方法。
  3. 前記リバースモーゲージの融資期間が利用者の年齢が80歳に達するまでの最長15年であることを特徴とする請求項1記載の老後生活資金の融資方法。
  4. 前記リバースモーゲージの貸付方法が年1回の当座貸越方式であることを特徴とする請求項1記載の老後生活資金の融資方法。
  5. 前記終身年金保険が10年保証期間付き定額型終身年金保険であることを特徴とする請求項1記載の老後生活資金の融資方法。
  6. 前記終身年金保険の受取開始年齢が80歳であることを特徴とする請求項1記載の老後生活資金の融資方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111105304A (zh) * 2019-11-19 2020-05-05 泰康保险集团股份有限公司 数据处理方法及装置、存储介质及电子终端
JP2020126496A (ja) * 2019-02-05 2020-08-20 Oki−Holdings株式会社 物件情報処理装置、物件情報処理方法、およびプログラム

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