JP2007004221A - 画像分割補正システム、方法、及びプログラム - Google Patents

画像分割補正システム、方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】コンピュータを利用して画像の見えを全体に渡って確実に良くする。
【解決手段】コンピュータを利用して画像を補正するシステムであって、 画像をタイルと呼ばれる単位に分割し、各タイル単位でパラメータを求める機能と、 各タイルごとに、タイル単位で求めたパラメータに対し、隣り合うタイルのパラメータによる修正と画像全体のパラメータによる修正とを個々に行って、修正後のパラメータを取得する機能と、 各タイルごとに、タイル内部の画素に対し、修正後のパラメータと隣り合うタイルの修正後のパラメータによる補正を、画素と隣り合うタイルとの距離を加味した形で行う機能とを有することを特徴とする画像分割補正システム。
【選択図】図8

Description

本発明は、画像を補正する技術に関する。
従来、デジタルカメラで撮影したり、或は、フラットベッドスキャナで読み取ったりして、コンピュータに取り込んだ写真画像について、コンピュータ上での画像補正を行う場合は、対象画像に対して画像全体で同じパラメーターによる補正が行われている(例えば、特許文献1〜3参照)。
例えば、デジタルカメラで撮影した写真画像では、その画像内に遠近の物が混在しており、それらは異なる撮影環境下での被写物となる。遠い被写物にはその遠くの環境に依存した撮影であり、近くの被写物にはその近くの環境に依存した撮影である。このような場合での補正は、遠くに対しての補正と近くに対しての補正が必要であるが、現状対象画像に対して画像全体で同じパラメータによる補正しかできないため、どちらかを犠牲にするか、もしくは遠近に対して平均的な補正しかできない。
対象画像に対して画像全体で同じパラメーターによる補正の不具合は、遠近だけでなく、被写物の材質によっても生ずる。材質の発する色をデジタルカメラのCCDに受光された時に、その色の特性(分光特性)とCCDの特性によって写真画像の画素値が作成される。それゆえデジタルカメラで撮影した写真画像の個々の画素値は様々な要素によって作り出され、写真画像のそれぞれの部分で特性が変わるために、画像全体で同じパラメータによる補正だけでは全体的に「見え」が良い補正ができない。
また例えば、シャープネスに対しては、画像の特性を取得し、シャープネス強度を変更することができる。しかしながら、従来の手法では、一意のシャープネス強度を用い画像補正を行っていたため、例えば「平坦な要素の多い画像」に対して強いシャープネスを掛けると画像にあるノイズが強調されてしまうという不具合が発生し、逆に「起伏の激しい画像」に対して弱いシャープネスを掛けるとシャープさが強調できないという不具合がある。
ここでは、隣り合う画素の違いが小さなものを「平坦な要素の多い画像」と呼び、それが大きいものを「起伏の激しい画像」と呼ぶ。「平坦な要素の多い画像」では画像一面同じような色(画素値)を持つものである。つまり「平坦な要素の多い画像」の中にある起伏はノイズ的なものでありそれを強調させると「見え」が悪くなる。「起伏の激しい画像」に対してはシャープネスさを求められるがシャープネス強度が弱いとシャープさを強調できず、ぼやけた感じとなり「見え」が良くない。
尚、ついでながら、シャープネス強度を決める従来手法は、そのシャープネス強度を、個人が画像を見て主観的および経験的に決めている。
ところで、対象画像に対して画像全体で同じパラメーターによる補正の不具合を解消するために、対象画像を分割して、分割した個々の部分ごとに、パラメータを変更して画像補正を行えば良いと思われるが、しかしながら、分割した個々の部分を、それぞれ独立して補正を行った場合、分割した単位で境界が発生するという問題がある。
この問題に対処するために、特許文献4の発明では、その実施の形態からわかるように、画像にウェーブレット変換を施して得られる各領域を、人の目で、各被写体のパターン
と照合して、各被写体のパターンを表す領域を抽出し、各被写体のパターンを表す領域ごとに画像補正値を定め、各被写体のパターンを表す領域間の境界の性質を、画像にウェーブレット変換を施した結果に基づいて評価し、この評価に応じて、境界近傍の領域に対する補正量を定めている。
しかしながら、特許文献4の発明は、対象画像の分割を、その画像中の被写体のパターンに依存して行っているので、汎用性がない。
特開2000−123164号公報 特開2000−123165号公報 特開2000−123166号公報 特開2004−242068号公報
本発明は斯かる背景技術に鑑みてなされたもので、如何なる画像に対しても、コンピュータを利用して画像の見えを全体に渡って確実に良くすることを課題とする。
本発明において上記課題を達成するために、まず請求項1の発明では、コンピュータを利用して画像を補正するシステムであって、
画像をタイルと呼ばれる単位に分割し、各タイル単位でパラメータを求める機能と、
各タイルごとに、タイル単位で求めたパラメータに対し、隣り合うタイルのパラメータによる修正と画像全体のパラメータによる修正とを個々に行って、修正後のパラメータを取得する機能と、
各タイルごとに、タイル内部の画素に対し、修正後のパラメータと隣り合うタイルの修正後のパラメータとによる補正を、画素と隣り合うタイルとの距離を加味した形で行う機能とを有することを特徴とする画像分割補正システムとしたものである。
また請求項2の発明では、上記パラメータが画素値の最大値と最小値とメディアン値とであり、上記補正が階調補正であることを特徴とする請求項1に記載の画像分割補正システムとしたものである。
また請求項3の発明では、上記パラメータが隣り合う画素値の違いの度合いを表す平坦度であり、上記補正がシャープネス補正であることを特徴とする請求項1に記載の画像分割補正システムとしたものである。
また請求項4の発明では、コンピュータを利用して画像を補正するシステムで実行される方法であって、
画像をタイルと呼ばれる単位に分割し、各タイル単位でパラメータを求める工程と、
各タイルごとに、タイル単位で求めたパラメータに対し、隣り合うタイルのパラメータによる修正と画像全体のパラメータによる修正とを個々に行って、修正後のパラメータを取得する工程と、
各タイルごとに、タイル内部の画素に対し、修正後のパラメータと隣り合うタイルの修正後のパラメータとによる補正を、画素と隣り合うタイルとの距離を加味した形で行う工程とを含むことを特徴とする画像分割補正方法としたものである。
また請求項5の発明では、上記パラメータが画素値の最大値と最小値とメディアン値とであり、上記補正が階調補正であることを特徴とする請求項4に記載の画像分割補正方法としたものである。
また請求項6の発明では、上記パラメータが隣り合う画素値の違いの度合いを表す平坦度であり、上記補正がシャープネス補正であることを特徴とする請求項4に記載の画像分割補正方法としたものである。
また請求項7の発明では、コンピュータを利用して画像を補正するシステムに、
画像をタイルと呼ばれる単位に分割し、各タイル単位でパラメータを求める機能と、
各タイルごとに、タイル単位で求めたパラメータに対し、隣り合うタイルのパラメータによる修正と画像全体のパラメータによる修正とを個々に行って、修正後のパラメータを取得する機能と、
各タイルごとに、タイル内部の画素に対し、修正後のパラメータと隣り合うタイルの修正後のパラメータとによる補正を、画素と隣り合うタイルとの距離を加味した形で行う機能とを実現させることを特徴とする画像分割補正プログラムとしたものである。
また請求項8の発明では、上記パラメータが画素値の最大値と最小値とメディアン値とであり、上記補正が階調補正であることを特徴とする請求項7に記載の画像分割補正プログラムとしたものである。
また請求項9の発明では、上記パラメータが隣り合う画素値の違いの度合いを表す平坦度であり、上記補正がシャープネス補正であることを特徴とする請求項7に記載の画像分割補正プログラムとしたものである。
請求項1、4、及び6の発明は、如何なる画像に対しても、コンピュータを利用して画像の見えを全体に渡って確実に良くできるという効果がある。
請求項2、5、及び7の発明は、如何なる画像に対しても、コンピュータを利用して画像の見えを全体に渡って確実に良くするように階調補正ができるという効果がある。
請求項3、6、及び8の発明は、如何なる画像に対しても、コンピュータを利用して画像の見えを全体に渡って確実に良くするようにシャープネス補正ができるという効果がある。特に、請求項3、6、及び8の発明は、シャープネス強度を個人が主観的かつ経験的に一意的に決めることなく、画像の特性から計算することにより、画像に対して適切なシャープネス補正が行えるという効果がある。
以下に、本発明の最良の一実施形態を説明する。
本実施形態では、コンピュータを利用して、以下に示す(1)〜(3)の順に、画像の補正を行う。
(1)画像をタイルと呼ばれる単位に分割し、各タイル単位でパラメータを求める。
(2)各タイルごとに、タイル単位で求めたパラメータに対し、隣り合うタイルのパラメータによる修正と画像全体のパラメータによる修正とを個々に行って、修正後のパラメータを取得する。
(3)各タイルごとに、タイル内部の画素に対し、修正後のパラメータと隣り合うタイルの修正後のパラメータによる補正を、画素と隣り合うタイルとの距離を加味した形で行う。
尚、本願では、補正とは、画像の色補正という形で、画像の色を「正しく」或は「美しく」見せるために、色変換することを指す。また、修正とは、パラメータ値の計算をする際に変更を加えることを意味する。
以下に、本実施形態を、階調補正、シャープネス補正、それぞれに対して適用した適用例を説明する。尚、各適用例の説明では、説明を複雑にしないために、単純な画像を取り上げ、画素に対する値も1つとしているが、本来は一般の写真画像のように複雑であり、また画素値もRGB画像であれば3値、CMYK画像であれば4値を持つ。
<適用例1>
適用例1では、以下に示す(1)〜(5)の順に、階調補正が行われる。
(1)画像分割
階調補正の対象である画像に対して、分割を行う。分割したものの単位をタイルと呼ぶ。階調補正の対象である画像を、対象画像とも呼ぶ。
対象画像を、左から右にm(mは1以上の整数)分割、上から下にn(nは1以上の整数)分割したとき、左からi番目(iは1以上m以下の整数)で、上からj番目(jは1以上m以下の整数)のタイルを、タイルi−jと表記する。i,jは、タイルの識別番号になっている。
図2に、図1に示す対象画像を、左から右に2分割、上から下に2分割した例を示す。図2に示す分割例は、説明を簡単にするために分割数を少なくしているが、分割数は固定ではなく10〜50画素のように細かな単位で分割する。
(2)タイルパラメータ計算
全てのi,jについて、以下の(2−1)〜(2−3)の順に、タイルi−jに対するパラメータを求める。
(2−1)画素数ヒストグラムを計算
各画素値に対して、タイルi−jに存在する画素数を計算し、図3に示すような画素数ヒストグラムを作成する。そして、まず、ここでタイルi−jにおける画素値の最小値と最大値を取得する。
(2−2)累積ヒストグラムを計算
画素数ヒストグラムから画素値の累積数を計算して累積ヒストグラムを作成する。図
4に、図3に示す画素ヒストグラムから作成された累積ヒストグラムを示す。
(2−3)累積ヒストグラムからメディアン値を取得
累積ヒストグラムから累積画素数の中間値に対する画素値を取得し、それをタイルi−jにおける画素値のメディアン値とする。図5に、図4に示す累積ヒストグラムからタイルi−jにおける画素値のメディアン値を求める様子を示す。
尚、一般に、メディアン値とは、サンプルを大きさの順に並べたとき、中間に位置するサンプルの値のことであり、中間は、
(a)((サンプル数−1)÷2+1)番目で四捨五入
(b)((サンプル数−1)÷2+1)番目で切り捨て
(c)((サンプル数−1)÷2+1)番目で切り上げ
のどれかに予め設定されたものである。
タイルi−jにおける画素値の最小値と最大値とメディアン値とを、それぞれ、タイルi−j最小値、タイルi−j最大値、タイルi−jメディアン値とも呼び、これら、タイルi−j最小値、タイルi−j最大値、タイルi−jメディアン値を、タイルi−jパラメータと総称する。
尚、タイルi−jに対するパラメータとして、タイルi−jにおける画素値の最小値、最大値、メディアン値を用いるのは、階調補正の簡単な手法として良く使用されているからであるが、これら以外の値を用いても良い。例えば、ヒストグラムの“山”を考慮したり、RGBやCMYKではない色彩値(L*a*b*)を用いても良い。
(3)パラメータ修正
全てのi,jについて、タイルi−jパラメータに対して隣り合うタイルおよび対象画像全体を考慮して修正を行う。ここでは、図6に示す各タイルのパラメータ例を用いて、「隣り合うタイルを考慮したパラメータ修正」、「対象画像全体を考慮したパラメータ修正」の順に説明する。
(3−1)隣り合うタイルを考慮したパラメータ修正
隣り合うタイルを考慮したパラメータ修正は、隣り合うタイルとの重み付き平均値によるものでも良い。この場合、タイルi−j最小値、タイルi−j最大値、タイルi−jメディアン値は、例えば、それぞれ、以下の(数式1)〜(数式3)の式で、修正される。
修正後のタイルi−j最小値=(タイルi−j最小値×w+タイルi−jに隣り合うタイルにおける画素値の最小値の総和)÷(w+タイルi−jに隣り合うタイルの総数)…(数式1)
ここで、wの値は、階調補正により得られる画像の要求品質に応じて任意に定めて良い。
修正後のタイルi−j最大値=(タイルi−j最大値×w+タイルi−jに隣り合うタイルにおける画素値の最大値の総和)÷(w+タイルi−jに隣り合うタイルの総数)…(数式2)
ここで、wの値は、階調補正により得られる画像の要求品質に応じて任意に定めて良い。
修正後のタイルi−jメディアン値=(タイルi−jメディアン値×w+タイルi−jに隣り合うタイルにおける画素値のメディアン値の総和)÷(w+タイルi−jに隣り合うタイルの総数)…(数式3)
ここで、wの値は、階調補正により得られる画像の要求品質に応じて任意に定めて良い。
例えば、タイル1−1の隣り合うタイルは、タイル2−1タイル2−2タイル1−2なので、(数式1)は、以下の(数式4)になる。
修正後のタイル1−1最小値=(タイル1−1最小値×w+タイル2−1最小値+タイル2−2最小値+タイル1−2最小値)÷(w+3)…(数式4)
ここで、wの値は、階調補正により得られる画像の要求品質に応じて任意に定めて良い。
(数式1)〜(数式4)では、隣り合うタイルのパラメータ(タイル最小値、タイル最大値、或は、タイルメディアン値)に、重みを付けてないが、これらに重みを付けても良い。この場合、タイルi−j最小値、タイルi−j最大値、タイルi−jメディアン値は、それぞれ、以下の(数式5)〜(数式7)の式で、修正される。
修正後のタイルi−j最小値=(タイルi−j最小値×wij+Σタイルk−l最小値×wkl)÷(wij+Σwkl)…(数式5)
ここで、Σは、タイルi−jに隣り合うタイルの識別番号k、lについて和を取ることを意味する。また、wij、wklの値は、階調補正により得られる画像の要求品質に応じて任意に定めて良い。
修正後のタイルi−j最大値=(タイルi−j最大値×wij+Σタイルk−l最大値×wkl)÷(wij+Σwkl)…(数式6)
ここで、Σは、タイルi−jに隣り合うタイルの識別番号k、lについて和を取ることを意味する。また、wij、wklの値は、階調補正により得られる画像の要求品質に応じて任意に定めて良い。
修正後のタイルi−jメディアン値=(タイルi−jメディアン値×wij+Σタイルk−lメディアン値×wkl)÷(wij+Σwkl)…(数式7)
ここで、Σは、タイルi−jに隣り合うタイルの識別番号k、lについて和を取ることを意味する。また、wij、wklの値は、階調補正により得られる画像の要求品質に応じて任意に定めて良い。
例えば、タイル1−1の隣り合うタイルは、タイル2−1タイル2−2タイル1−2なので、(数式5)は、以下の(数式8)になる。
修正後のタイル1−1最小値=(タイル1−1最小値×w11タイル2−1最小値×w21タイル2−2最小値×w22タイル1−2最小値×w12)÷(w11+w21+w22+w12)…(数式8)
ここで、w11、w21、w22、w12の値は、階調補正により得られる画像の要求品質に応じて任意に定めて良い。
また、(数式1)〜(数式8)では、隣り合うタイル、すなわち1つ目までの隣りのタイルしか考慮していないが、2つ目、3つ目、…までの隣りのタイルを考慮して重み付き平均値を計算しても良い。
隣り合うタイルを考慮したパラメータ修正として、隣り合うタイルとの重み付き平均値を用いる代わりに、修正後のタイルi−j最小値を、タイルi−j最小値と、タイルi−jに隣り合うタイルにおける画素値の最小値との間での最小値とし、また、修正後のタイルi−j最大値を、タイルi−j最大値と、タイルi−jに隣り合うタイルにおける画素値の最大値との間での最大値とし、また、修正後のタイルi−jメディアン値を、タイルi−jメディアン値と、タイルi−jに隣り合うタイルにおける画素値のメディアン値との間での中間値としても良い。
例えば、タイル1−1の隣り合うタイルは、タイル2−1タイル2−2タイル1−2なので、修正後のタイル1−1最小値は、タイル1−1最小値、タイル2−1最小値、タイル2−2最小値タイル1−2最小値、それぞれの間での最小値になる。また、修正後のタイル1−1最大値は、タイル1−1最大値、タイル2−1最大値、タイル2−2最大値、タイル1−2最大値、それぞれの間での最大値になる。また、修正後のタイル1−
メディアン値は、タイル1−1メディアン値、タイル2−1メディアン値、タイル2−2メディアン値、タイル1−2メディアン値、それぞれの間でのメディアン値になる。
タイルi−j最小値、タイルi−j最大値、タイルi−jメディアン値、それぞれの修正に、何れの修正方法を適用するかは、実験的手法により設定する。実験的手法とは、ターゲットとなる画像(例えば、得意先が使用している画像)の数点に対し、異なる修正方法を試し主観評価により評価の高い方を採用する、というものである。
(3−2)対象画像全体を考慮したパラメータ修正
対象画像全体を考慮したパラメータ修正は、以下の(3−2−1)、(3−2−2)の順に行う。
(3−2−1)対象画像全体に対してのパラメータ(全体パラメータ)の計算
対象画像全体に対して、画素値の最小値と最大値とメディアン値とを、以下のようにして、求める。
対象画像全体に対しての画素値の最小値は、全てのi,jについてのタイルi−j最小値の平均値、もしくは、全てのi,jについてのタイルi−j最小値の最小値とする。対象画像全体に対しての画素値の最小値を、全体最小値とも呼ぶ。
対象画像全体に対しての画素値の最大値は、全てのi,jについてのタイルi−j最大値の平均値、もしくは、全てのi,jについてのタイルi−j最大値の最大値とする。対象画像全体に対しての画素値の最大値を、全体最大値とも呼ぶ。
対象画像全体に対しての画素値のメディアン値は、全てのi,jについてのタイルi−jメディアン値の平均値、もしくは、全てのi,jについてのタイルi−jメディアン値の中間値、あるいは、対象画像全体に対して累積ヒストグラムを作成し、それから画素値のメディアン値を取得する。対象画像全体に対しての画素値のメディアン値を、全体メディアン値とも呼ぶ。
全体最小値、全体最大値、全体メディアン値、それぞれについて、何れの求め方を適用するかは、実験的手法により設定する。
(3−2−2)全体パラメータによる各タイルパラメータの修正
以下のようにして、全てのi,jについて、タイルi−j最小値、タイルi−j最大値、タイルi−jメディアン値を、それぞれ、全体最小値、全体最大値、全体メディアン値により修正する。
全てのi,jについて、タイルi−j最小値を、以下の(数式9)のように、全体最小値との重み付き平均値に修正しても良い。
修正後のタイルi−j最小値=(タイルi−j最小値×w+全体最小値)÷(w+1)…(数式9)
ここで、wの値は、階調補正により得られる画像の要求品質に応じて任意に定めて良い。
もしくは、タイルi−j最小値を、タイルi−j最小値と全体最小値との小さい方に修正しても良い。
もしくは、全体最小値からの許容値を設け、タイルi−j最小値が、その許容値内の場
合、タイルi−j最小値の修正を行わず、他方、タイルi−j最小値が、その許容値外の場合、タイルi−j最小値を、その許容値内に収めるように修正しても良い。
全てのi,jについて、各タイルごとに、タイルi−j最大値を、以下の(数式10)のように、全体最大値との重み付き平均値に修正しても良い。
修正後のタイルi−j最大値=(タイルi−j最大値×w+全体最大値)÷(w+1)…(数式10)
ここで、wの値は、階調補正により得られる画像の要求品質に応じて任意に定めて良い。
もしくは、タイルi−j最大値を、タイルi−j最大値と全体最大値との大きい方に修正しても良い。
もしくは、全体最大値からの許容値を設け、タイルi−j最大値が、その許容値内の場合、タイルi−j最大値の修正を行わず、他方、タイルi−j最大値が、その許容値外の場合、タイルi−j最大値を、その許容値内に収めるように修正しても良い。
全てのi,jについて、タイルi−jメディアン値を、以下の(数式11)のように、全体メディアン値との重み付き平均値に修正しても良い。
修正後のタイルi−jメディアン値=(タイルi−jメディアン値×w+全体メディアン値)÷(w+1)…(数式11)
ここで、wの値は、階調補正により得られる画像の要求品質に応じて任意に定めて良い。
もしくは、全体メディアン値からの許容値を設け、タイルi−jメディアン値が、その許容値内の場合、タイルi−jメディアン値の修正を行わず、他方、タイルi−jメディアン値が、その許容値外の場合、タイルi−jメディアン値を、その許容値内に収めるように修正しても良い。
ここでも、タイルi−j最小値、タイルi−j最大値、タイルi−jメディアン値、それぞれの修正に、何れの修正方法を適用するかは、実験的手法により設定する。
許容値を設け、許容値内の場合に修正を行わないのは、例えば、0〜255の値を持つ8ビット画像で、この画像が10という値を持っており、それが240というような値まで補正されるのは、大きな変化があり、その場合画像の見え方が変わってしまう(悪くなってしまう)からである。許容値の設け方、許容外の場合に許容値内への収め方も、実験的な手法により設定する。
(4)画素値変換式の定義
全てのi,jについて、タイルi−jにおける画素値変換式を、以下のように定義する。
画素値がタイルi−jメディアン値より大きい或は等しい場合、
変換後の画素値=(画素値−タイルi−jメディアン値)÷(タイルi−j最大値−タイルi−jメディアン値)×(目標最大値−目標メディアン値)+目標メディアン値…(数式12)、
とする。
画素値がタイルi−jメディアン値よりも小さい場合、
変換後の画素値=(画素値−タイルi−j最小値)÷(タイルi−jメディアン値−タイルi−j最小値)×(目標メディアン値−目標最小値)+目標最小値…(数式13)、
とする。
目標最小値、目標最大値、目標メディアン値は、それぞれ、実験的手法にて最適と思われる値を設定する。8ビット画像であれば、0〜255の値を持つことができ、最大のレンジを持つことが最適と考えられた場合は、目標最小値=0、目標最大値=255とする。
図7に、目標最小値=0、目標最大値=255の場合に、画素値変換式によって、図3に示す画素数ヒストグラムが変更される様子を示す。
尚、タイルi−jにおける画素値変換式を、タイルi−j画素値変換式とも呼ぶ。また、タイルi−jにおける画素値変換式を、タイルi−jパラメータを引数として、fijタイルi−j最小値,タイルi−j最大値,タイルi−jメディアン値)とも表記する。
(5)画素値補正
全てのi,jについて、タイルi−jに定義される画素値補正式により、タイルi−j内の全ての画素に対して、画素値を補正する。
タイルi−jに定義される画素値補正式は、以下の(数式14)で示されるものであっても良い。
補正後の画素値=(タイルi−j画素値変換式+Σタイルk−l画素値変換式×wkl)÷(1+Σwkl)…(数式14)
ここで、Σは、タイルi−jに隣り合うタイルの識別番号k、lについて和を取ることを意味する。また、wklの値は、画素値とタイルk−lとの距離から計算され、距離が大きいほど値は小さくなる。
もしくは、タイルi−jに定義される画素値補正式は、以下の(数式15)で示されるものであっても良い。
補正後の画素値=fij((タイルi−j最小値+Σタイルk−l最小値×wkl)÷(1+Σwkl),(タイルi−j最大値+Σタイルk−l最大値×wkl)÷(1+Σwkl),(タイルi−jメディアン値+Σタイルk−l最大値×wkl)÷(1+Σwkl))…(数式15)
ここで、Σは、タイルi−jに隣り合うタイルの識別番号k、lについて和を取ることを意味する。また、wklの値は、画素値とタイルk−lとの距離から計算され、距離が大きいほど値は小さくなる。
何れの画素値補正式を適用するかは、実験的手法により設定する。
尚、タイルi−j内の画素値と、タイルi−jに隣り合うタイルk−lとの距離は、タイルi−j内の画素値の場所と、タイルk−lの中心との距離と定義される。図8に、図2に示す分割例において、タイル1−1内の画素[1]と、タイル1−1に隣り合うタイル2−1、タイル2−2、タイル1−2、それぞれとの距離を、両方向の矢印で示す。
タイル1−1の場合、タイル1−1に隣り合うタイルは、タイル2−1、タイル2−2、タイル1−2なので、(数式14)の画素値補正式は、以下の(数式16)になる。
補正後の画素値=(タイル1−1画素値変換式+タイル2−l画素値変換式×w21タイル2−2画素値変換式×w22タイル1−2画素値変換式×w12)÷(1+w21+w22+w12)…(数式16)
ここで、w21、w22、w12の値は、それぞれ、画素値とタイル2−1との距離、画素値とタイル2−2との距離、画素値とタイル1−2との距離から計算され、距離が大きいほど値は小さくなる。
また、タイル1−1の場合、タイル1−1に隣り合うタイルは、タイル2−1、タイル2−2、タイル1−2なので、(数式15)の画素値補正式は、以下の(数式17)になる。
補正後の画素値=f11((タイル1−1最小値+タイル2−l最小値×w21タイル2−2最小値×w22タイル1−2最小値×w12)÷(1+w21+w22+w12),(タイル1−1最大値+タイル2−l最大値×w21タイル2−2最大値×w22タイル1−2最大値×w12)÷(1+w21+w22+w12),((タイル1−1メディアン値+タイル2−lメディアン値×w21タイル2−2メディアン値×w22タイル1−2メディアン値×w12)÷(1+w21+w22+w12))…(数式17)
ここで、w21、w22、w12の値は、それぞれ、画素値とタイル2−1との距離、画素値とタイル2−2との距離、画素値とタイル1−2との距離から計算され、距離が大きいほど値は小さくなる。
<適用例2>
適用例2では、以下に示す(1)〜(5)の順に、シャープネス補正が行われる。
(1)画像分割
シャープネス補正の対象である画像に対して、分割を行う。分割したものの単位をタイルと呼ぶ。シャープネス補正の対象である画像を、対象画像とも呼ぶ。
対象画像を、左から右にm(mは1以上の整数)分割、上から下にn(nは1以上の整数)分割したとき、左からi番目(iは1以上m以下の整数)で、上からj番目(jは1以上m以下の整数)のタイルを、タイルi−jと表記する。i,jは、タイルの識別番号になっている。
図2に、図1に示す対象画像を、左から右に2分割、上から下に2分割した例を示す。図2に示す分割例は、説明を簡単にするために分割数を少なくしているが、分割数は固定ではなく10〜50画素のように細かな単位で分割する。
(2)タイルパラメータ計算
全てのi,jについて、タイルi−jに対して、縦方向の平坦度と、横方法の平坦度とを計算し、それら2つの平坦度の合計をタイルi−jの平坦度とする。このタイルi−jの平坦度が、タイルi−jのパラメータである。タイルi−jの平坦度、タイルi−jのパラメータを、それぞれ、タイルi−j平坦度、タイルi−jパラメータとも呼ぶ。
ここで、縦方向とは、図9の矢印に示すように、タイルi−jの上から下への方向である。また、横方向とは、図10の矢印に示すように、タイルi−jの左から右への方向である。
タイルi−jの縦方向の平坦度は、以下のSTEP1〜4の順に求められる。
STEP1;
タイルi−jにおいて、一番左にある画素の縦1ラインのみ取得し、これを着目ラインとする。
STEP2;
着目ラインにおいて、上から下へ1画素毎に、その画素値とその真下の画素値との差の絶対値を計算し、その絶対値の総和を、着目ラインとした画素の縦1ラインの平坦度とする。
例えば、次のような縦1ラインの画素値があったとした場合、
(上)10、200、200、100、150(下)
この縦1ラインの平坦度は、
|10−200|+|200−200|+|200−100|+|100−150|
=190+0+100+50
=340
となる。
STEP3;
タイルi−jにおいて、着目ラインの1つ右隣に画素の縦1ラインがあるならば、着目ラインの1つ右隣にある画素の縦1ラインを、新たに着目ラインとしてSTEP2に戻り、他方、着目ラインの右に画素がないならば、STEP4に進む。
STEP4;
各縦1ラインの平坦度の総和を、タイルi−jの縦方向の平坦度とする。
同様に、タイルi−jの横方向の平坦度は、以下のSTEP1〜4の順に求められる。
STEP1;
タイルi−jにおいて、一番上にある画素の横1ラインのみ取得し、これを着目ラインとする。
STEP2;
着目ラインにおいて、左から右へ1画素毎に、その画素値とその真右の画素値との差の絶対値を計算し、その絶対値の総和を、着目ラインとした画素の横1ラインの平坦度とする。
STEP3;
タイルi−jにおいて、着目ラインの1つ下隣に画素の横1ラインがあるならば、着目ラインの1つ下隣にある画素の横1ラインを、新たに着目ラインとしてSTEP2に戻り、他方、着目ラインの下に画素がないならば、STEP4に進む。
STEP4;
各横1ラインの平坦度の総和を、タイルi−jの横方向の平坦度とする。
(3)パラメータ修正
全てのi,jについて、タイルi−jパラメータに対して隣り合うタイルおよび対象画像全体を考慮して修正を行う。ここでは、図11に示す各タイルのパラメータ例を用いて、「隣り合うタイルを考慮したパラメータ修正」、「対象画像全体を考慮したパラメータ修正」の順に説明する。
(3−1)隣り合うタイルを考慮したパラメータ修正
隣り合うタイルを考慮したパラメータ修正は、隣り合うタイルとの重み付き平均値によるものでも良い。この場合、タイルi−j平坦度は、例えば、それぞれ、以下の(数式21)の式で、修正される。
修正後のタイルi−j平坦度=(タイルi−j平坦度×w+タイルi−jに隣り合うタイルの平坦度の総和)÷(w+タイルi−jに隣り合うタイルの総数)…(数式21)
ここで、wの値は、階調補正により得られる画像の要求品質に応じて任意に定めて良い。
例えば、タイル1−1の隣り合うタイルは、タイル2−1タイル2−2タイル1−2なので、(数式21)は、以下の(数式22)になる。
修正後のタイル1−1平坦度=(タイル1−1平坦度×w+タイル2−1平坦度+タイル2−2平坦度+タイル1−2平坦度)÷(w+3)…(数式22)
ここで、wの値は、シャープネス補正により得られる画像の要求品質に応じて任意に定めて良い。
(数式21)〜(数式22)では、隣り合うタイルの平坦度に、重みを付けてないが、これらに重みを付けても良い。この場合、タイルi−j平坦度は、以下の(数式23)の式で、修正される。
修正後のタイルi−j平坦度=(タイルi−j平坦度×wij+Σタイルk−l平坦度×wkl)÷(wij+Σwkl)…(数式23)
ここで、Σは、タイルi−jに隣り合うタイルの識別番号k、lについて和を取ることを意味する。また、wij、wklの値は、シャープネス補正により得られる画像の要求品質に応じて任意に定めて良い。
例えば、タイル1−1の隣り合うタイルは、タイル2−1タイル2−2タイル1−2なので、(数式23)は、以下の(数式24)になる。
修正後のタイル1−1平坦度=(タイル1−1平坦度×w11タイル2−1平坦度×w21タイル2−2平坦度×w22タイル1−2平坦度×w12)÷(w11+w21+w22+w12)…(数式24)
ここで、w11、w21、w22、w12の値は、シャープネス補正により得られる画像の要求品質に応じて任意に定めて良い。
また、(数式21)〜(数式24)では、隣り合うタイル、すなわち1つ目までの隣りのタイルしか考慮していないが、2つ目、3つ目、…までの隣りのタイルを考慮して重み付き平均値を計算しても良い。
隣り合うタイルを考慮したパラメータ修正として、隣り合うタイルとの重み付き平均値を用いる代わりに、修正後のタイルi−j平坦度を、タイルi−j平坦度と、タイルi−jに隣り合うタイルの平坦度との間でのメディアン値としても良い。
例えば、タイル1−1の隣り合うタイルは、タイル2−1タイル2−2タイル1−2なので、タイルi−j平坦度を、1500、2000、2500、3600のメディアン値に修正しても良い。中間が、((サンプル数−1)÷2+1)番目で四捨五入、或は、((サンプル数−1)÷2+1)番目で切り上げに設定されているときは、メディアン値は、2500であり、他方、中間が、((サンプル数−1)÷2+1)番目で切り捨て
に設定されているときは、メディアン値は、2000である。
(3−2)対象画像全体を考慮したパラメータ修正
対象画像全体を考慮したパラメータ修正は、以下の(3−2−1)、(3−2−2)の順に行う。
(3−2−1)対象画像全体に対してのパラメータ(全体パラメータ)の計算
対象画像全体に対して、平坦度を、以下のようにして、求める。
対象画像全体に対しての平坦度は、全てのi,jについてのタイルi−j平坦度の平均値、もしくは、各タイルで平坦度を求めた手法を対象画像全体に適用して求めた平坦度とする。対象画像全体に対しての平坦度を、全体平坦度とも呼ぶ。
全体平坦度について、何れの求め方を適用するかは、実験的手法により設定する。
(3−2−2)全体パラメータによる各タイルパラメータの修正
全てのi,jについて、タイルi−j平坦度を、以下の(数式25)のように、全体平坦度との重み付き平均値に修正しても良い。
修正後のタイルi−j平坦度=(タイルi−j平坦度×w+全体平坦度)÷(w+1)…(数式25)
ここで、wの値は、シャープネス補正により得られる画像の要求品質に応じて任意に定めて良い。
もしくは、全体平坦度からの許容値を設け、タイルi−j平坦度が、その許容値内の場合、タイルi−j平坦度の修正を行わず、他方、タイルi−j平坦度が、その許容値外の場合、タイルi−j平坦度を、その許容値内に収めるように修正しても良い。
ここでも、タイルi−j平坦度の修正に、何れの修正方法を適用するかは、実験的手法により設定する。
許容値を設け、許容値内の場合に修正を行わないのは、例えば、0〜255の値を持つ8ビット画像で、この画像が10という値を持っており、それが240というような値まで補正されるのは、大きな変化があり、その場合画像の見え方が変わってしまう(悪くなってしまう)からである。許容値の設け方、許容外の場合に許容値内への収め方も、実験的な手法により設定する。
(4)画素値変換式の定義
全てのi,jについて、タイルi−jにおける画素値変換式を、シャープネスフィルタを用いて、定義する。但し、シャープネスフィルタに使用する係数を「タイルi−j平坦度×平坦係数」とする。ここで、平坦係数は、シャープネス補正により得られる画像の要求品質に応じて任意に定めて良い。
シャープネスフィルタの例として、図12に、3×3ラプラシアンフィルタを示す。この3×3ラプラシアンフィルタの場合、係数kが、
k=タイルi−j平坦度×平坦係数
となる。
タイルi−jにおいて、座標(x,y)に位置する画素について、元の画素値をg(x,y)、修正後の画素値をg’(x,y)と表記した場合、図12に示す3×3ラプラシ
アンフィルタを用いて、タイルi−jに定義した画素値変換式は、以下の(数式26)になる。
g’(x,y)=g(x−1,y−1)×0+g(x,y−1)×(−k)+g(x+1,y−1)×0+g(x−1,y)×(−k)+g(x,y)×(1+k×4)+g(x+1,y)×(−k)+g(x−1,y+1)×0+g(x,y+1)×(−k)+g(x+1,y+1)×0…(数式26)
ここで、(x−1,y−1)、(x,y−1)、(x+1,y−1)、(x−1,y)、(x+1,y)、(x−1,y+1)、(x,y+1)、(x+1,y+1)は、図13に示すように、座標(x,y)に位置する画素に隣り合う画素の座標である。
座標(x,y)に位置する画素の画素値とそれに隣り合う画素の画素値とが、図14に示すようなものである場合、(数式26)は、以下の(数式27)になる。
g’(x,y)=100×0+120×(−k)+110×0+90×(−k)+100×(1+k×4)+120×(−k)+110×0+80×(−k)+70×0…(数式27)。
さらに、k=1とすると、(数式27)は、以下のような結果を与える。
g’(x,y)=100×0+120×(−k)+110×0+90×(−k)+100×(1+k×4)+120×(−k)+110×0+80×(−k)+70×0=100×0+120×(−1)+110×0+90×(−1)+100×(1+1×4)+120×(−1)+110×0+80×(−1)+70×0=−120−90+500−120−80=90。
尚、タイルi−jにおける画素値変換式を、タイルi−j画素値変換式とも呼ぶ。また、タイルi−jにおける画素値変換式を、タイルi−j平坦度を引数として、fijタイルi−j平坦度)とも表記する。
(5)画素値補正
全てのi,jについて、タイルi−jに定義される画素値補正式により、タイルi−j内の全ての画素に対して、画素値を補正する。
タイルi−jに定義される画素値補正式は、以下の(数式28)で示されるものであっても良い。
補正後の画素値=(タイルi−j画素値変換式+Σタイルk−l画素値変換式×wkl)÷(1+Σwkl)…(数式28)
ここで、Σは、タイルi−jに隣り合うタイルの識別番号k、lについて和を取ることを意味する。また、wklの値は、画素値とタイルk−lとの距離から計算され、距離が大きいほど値は小さくなる。
もしくは、タイルi−jに定義される画素値補正式は、以下の(数式29)で示されるものであっても良い。
補正後の画素値=fij((タイルi−j平坦度+Σタイルk−l平坦度×wkl)÷(1+Σwkl))…(数式29)
ここで、Σは、タイルi−jに隣り合うタイルの識別番号k、lについて和を取ることを意味する。また、wklの値は、画素値とタイルk−lとの距離から計算され、距離が大
きいほど値は小さくなる。
何れの画素値補正式を適用するかは、実験的手法により設定する。
尚、タイルi−j内の画素値と、タイルi−jに隣り合うタイルk−lとの距離は、タイルi−j内の画素値の場所と、タイルk−lの中心との距離と定義される。図8に、図2に示す分割例において、タイル1−1内の画素[1]と、タイル1−1に隣り合うタイル2−1、タイル2−2、タイル1−2、それぞれとの距離を、両方向の矢印で示す。
タイル1−1の場合、タイル1−1に隣り合うタイルは、タイル2−1、タイル2−2、タイル1−2なので、(数式28)の画素値補正式は、以下の(数式30)になる。
補正後の画素値=(タイル1−1画素値変換式+タイル2−l画素値変換式×w21タイル2−2画素値変換式×w22タイル1−2画素値変換式×w12)÷(1+w21+w22+w12)…(数式30)
ここで、w21、w22、w12の値は、それぞれ、画素値とタイル2−1との距離、画素値とタイル2−2との距離、画素値とタイル1−2との距離から計算され、距離が大きいほど値は小さくなる。
また、タイル1−1の場合、タイル1−1に隣り合うタイルは、タイル2−1、タイル2−2、タイル1−2なので、(数式29)の画素値補正式は、以下の(数式31)になる。
補正後の画素値=f11((タイル1−1平坦度+タイル2−l平坦度×w21タイル2−2平坦度×w22タイル1−2平坦度×w12)÷(1+w21+w22+w12))…(数式31)
ここで、w21、w22、w12の値は、それぞれ、画素値とタイル2−1との距離、画素値とタイル2−2との距離、画素値とタイル1−2との距離から計算され、距離が大きいほど値は小さくなる。
<補足>
上記2つの適用例では、パラメータを求める単位と、画素値を補正する単位とに同じタイルを用いているが、パラメータを求める単位として用いるタイルを、画素値を補正する単位として用いるタイルよりも大きくしても良い。
例えば、図2と図14は共に図1の写真画像の分割例であるが、図14に示す各タイルを、パラメータを求める単位に用い、図2に示す各タイルを、画素値を補正する単位に用いても良い。
階調補正の対象となる写真画像の例を示す図。 図1に示す写真画像の分割例を示す図。 画素数ヒストグラムの例を示す図。 図3に示す画素ヒストグラムから作成された累積ヒストグラムを示す図。 図4に示す累積ヒストグラムから画素値のメディアン値を求める様子を示す図。 各タイルのパラメータ例を示す図。 目標最小値=0、目標最大値=255の場合に、画素値変換式によって、図3に示す画素数ヒストグラムが変更される様子を示す図。 画素と隣り合うタイルとの距離を示す図。 タイルにおける縦方向を示す図。 タイルにおける横方向を示す図。 各タイルのパラメータ例を示す図。 3×3ラプラシアンフィルタを示す図。 座標(x,y)に位置する画素とそれに隣り合う画素の座標とを示す図。 座標(x,y)に位置する画素の画素値とそれに隣り合う画素の画素値とを示す図。 図1に示す写真画像の分割例を示す図。

Claims (9)

  1. コンピュータを利用して画像を補正するシステムであって、
    画像をタイルと呼ばれる単位に分割し、各タイル単位でパラメータを求める機能と、
    各タイルごとに、タイル単位で求めたパラメータに対し、隣り合うタイルのパラメータによる修正と画像全体のパラメータによる修正とを個々に行って、修正後のパラメータを取得する機能と、
    各タイルごとに、タイル内部の画素に対し、修正後のパラメータと隣り合うタイルの修正後のパラメータとによる補正を、画素と隣り合うタイルとの距離を加味した形で行う機能とを有することを特徴とする画像分割補正システム。
  2. 上記パラメータが画素値の最大値と最小値とメディアン値とであり、上記補正が階調補正であることを特徴とする請求項1に記載の画像分割補正システム。
  3. 上記パラメータが隣り合う画素値の違いの度合いを表す平坦度であり、上記補正がシャープネス補正であることを特徴とする請求項1に記載の画像分割補正システム。
  4. コンピュータを利用して画像を補正するシステムで実行される方法であって、
    画像をタイルと呼ばれる単位に分割し、各タイル単位でパラメータを求める工程と、
    各タイルごとに、タイル単位で求めたパラメータに対し、隣り合うタイルのパラメータによる修正と画像全体のパラメータによる修正とを個々に行って、修正後のパラメータを取得する工程と、
    各タイルごとに、タイル内部の画素に対し、修正後のパラメータと隣り合うタイルの修正後のパラメータとによる補正を、画素と隣り合うタイルとの距離を加味した形で行う工程とを含むことを特徴とする画像分割補正方法。
  5. 上記パラメータが画素値の最大値と最小値とメディアン値とであり、上記補正が階調補正であることを特徴とする請求項4に記載の画像分割補正方法。
  6. 上記パラメータが隣り合う画素値の違いの度合いを表す平坦度であり、上記補正がシャープネス補正であることを特徴とする請求項4に記載の画像分割補正方法。
  7. コンピュータを利用して画像を補正するシステムに、
    画像をタイルと呼ばれる単位に分割し、各タイル単位でパラメータを求める機能と、
    各タイルごとに、タイル単位で求めたパラメータに対し、隣り合うタイルのパラメータによる修正と画像全体のパラメータによる修正とを個々に行って、修正後のパラメータを取得する機能と、
    各タイルごとに、タイル内部の画素に対し、修正後のパラメータと隣り合うタイルの修正後のパラメータとによる補正を、画素と隣り合うタイルとの距離を加味した形で行う機能とを実現させることを特徴とする画像分割補正プログラム。
  8. 上記パラメータが画素値の最大値と最小値とメディアン値とであり、上記補正が階調補正であることを特徴とする請求項7に記載の画像分割補正プログラム。
  9. 上記パラメータが隣り合う画素値の違いの度合いを表す平坦度であり、上記補正がシャープネス補正であることを特徴とする請求項7に記載の画像分割補正プログラム。
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