JP2007001945A - 癌治療剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 癌、特に肝癌を抑制する癌治療剤を提供する。
【解決手段】 抗癌剤として用いられていなかった非抗癌剤のメシル酸ガベキセートが、肝細胞性肝癌の進展を有効に抑制することを見出した。メシル酸ガベキセート100〜300mgを150〜300mlの生理食塩水もしくは5%グルコースに溶解して患者に点滴静注した。侵襲がなく患者にとって疼痛もほとんどなく投与できる。動脈塞栓術との併用で肝細胞性肝癌を強力に抑制する。
【選択図】 なし

Description

本発明は癌治療剤に関する。詳しくは、疼痛がなく非侵襲的に癌、特に肝癌を抑制する癌治療剤に係るものである。いわゆる抗癌剤の範疇に属さない薬剤である。
肝細胞性肝癌(以下、「HCC」とする。)の発生頻度の高い事で注目されているC型肝炎は、周知のように、その原因ウィルスであるHCV感染によって生ずる肝炎である。このC型肝炎は、B型肝炎のように、その抗体によって抗原であるB型肝炎ウィルスが消去され(セロコンバージョン)、肝炎が終息する事はほとんどないと考えられている。C型肝炎は、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変等の他に、無症候性キャリアーの状態がある。この肝炎は、急性肝炎が患者自身によって自覚されず、肝炎と診断された時は既に慢性肝炎である事が多く、肝機能が更に悪化し、肝硬変に進展する。C型慢性肝炎の治療薬として、インターフェロン(IFN)療法が広く行なわれている。この方法では、HCVのジュノタイプは、II型とIII型が大部分で、IFNはII型でN55A変異数が多いものは有効率が高いとされている。
慢性肝炎や肝硬変からHCCになる率は、C型はB型の約2.5倍も多いと考えられている。欧米と違って我が国では、HCCは慢性肝炎より肝硬変からの発生が多いと言われている。
現在、HCCの治療には、外科的治療と非外科的治療がある。外科的治療には、HCCの局在する部位の肝切除(肝葉切除、区域切除)がある。
また、非外科的治療には、超音波ガイド下で、エタノールを腫瘍内に注入して壊死させるエタノール注入療法(以下、「PEIT」とする。)(例えば、非特許文献1参照。);超音波ガイド下で、腫瘍に電極を刺入し、それから放出されるラジオ波交流電流と組織インピーダンスによるジュール熱と誘導加熱を利用し、癌組織を凝固変性する経皮的ラジオ波焼灼療法(以下、「RFA」とする。)(例えば、非特許文献2参照。);そして現在、最も使用されている、股動脈よりカテーテルを肝腫瘍の近傍迄挿入し、腫瘍に対し抗癌剤(マイトマイシンやアドリアマイシン等)を投与し更に、スポンゼル等を注入して、腫瘍を養っている血管(腫瘍血管)の血流を閉塞する術(動脈塞栓術(以下、「TAE」とする。))(例えば、非特許文献3参照。)がある。
望月 圭、友田 要著、「PEIT」、第93〜115頁、医学書院 リブラギチ(Livraghiti)、ゴクベルク・エス・エヌ(Gokberk SN)、ラガロミ・エス(Laggaromi S)等著、「中病変及び大病変の高周波除去(Radiofrequency ablation of medium and large lesions)」、放射線学(Radiology)214、第761〜768頁、2000年 高村 学著、「TAE 肝癌の低侵襲治療」、第58〜92頁、1999年、医学書院
しかしながら、外科的治療すなわち外科手術は、肝硬変の場合、症状がチャイルド・ピュー分類上、クラスAに属する必要があり、クラスBでは部分切除か腫瘍摘出術となり、癌組織が一部残って再発が起こる。また、肝不全と消化管出血を起こす事や、残存肝に新しいHCCが起こり得る事も問題である。
また、IFN療法はHCCの治療にも試みられているが、有効性はまだ不明である。
更に、PEITは、血腫、出血、気胸、血胸、胆汁性腹膜炎、ビローマ等多くの合併症が出現する可能性があるばかりでなく、サティライト腫瘍の新たな出現を起こし、逆に腫瘍の箇数が増えることである。また、5年での再発率は98%とも言われている。
また、RFAはPEITよりも優れているが、合併症として腹腔内出血、肝膿瘍、門脈内血種等で太い脈管の近くの腫瘍は効率が悪いと言われている。また、TAEは、股動脈よりカテーテルを挿入し、癌巣近くまでもっていき、抗癌剤の注入と腫瘍血管閉塞のためのスポンゲルの注入を行なうものである。TAEは平均3〜4ヶ月に再度繰り返されている。これは血管閉塞後、腫瘍血管の自然発生によるバイパス形成が起こる時期と一致している。それ故、平均4〜6ヶ月に1度繰り返されている。しかし、TAE7〜8回目には血管内膜のカテーテルによる損傷で施行できなくなる欠点がある。現在の肝癌の治療と組み合わせて行なわれているが、肝癌の生存率は3年半で50%が死亡している。それ故、肝癌の治療に何かもう一手がないかどうか、それを加えて何とか生存率を延ばしたいと熱望されている。
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、癌の活性を抑制する癌治療剤を提供することを目的とするものであり、肝癌患者の生存年数を延長させるためのものである。
本発明者は、従来、抗癌剤として用いられていなかった非抗癌剤のメシル酸ガベキセートが、HCCの進展を有効に抑制することを見出し、本発明を完成させるに至った。
上記の目的を達成するために、本発明の癌治療剤は、メシル酸ガベキセートを有効成分とする。
本発明に係る癌治療剤は、癌のviability(活性)を抑制する。
HCCの腫瘍マーカーとしてAFP(α‐フェトプロテイン)とPIVKA‐II(プロトロンビンの異性体)を用いた。これらの腫瘍マーカーは、HCCにおいて増加すれば、活性化または腫瘍の増大を意味する。一般に、TAE直後のCT検査やエコー検査で癌病巣の縮小を判定することは、しばしば困難な場合が多く、これらのマーカーで効果が判定されている。我が国においては、平成16年5月からは、旧測定法α―フェト・リアビーズ法からケミルミACS−AFP法に変更された。前者は、放射線免疫検定法であり、基準値は20以下である。一方、後者は、化学発光免疫測定法で基準値は10以下である。だが両者は、基準値は異なるが測定値はほぼ比較できる。
肝疾患の診断は、肝機能検査(総ビリルビン、直接ビリルビン、総タンパク、アルブミン、タンパク分画、GOT、GPT、TTT、ZTT、プロトロンビン、ヘパプラスチン、コリンエステラーゼ)、末梢血検査(赤血球、白血球、ヘモグロビン、ヘマトクリット、血小板)等を用いて行なった。更に、画像診断では造影CT検査、超音波検査(エコー)を行ない、一部には肝生検も行なって診断した。
血中ウィルスマーカーとしては、B型はHBs抗原、HBe抗原、C型はHCV抗体(LA法)、HCVRNA定量(アンプリコア法)等の検査を行なった。C型慢性肝炎は、HCV抗体陽性、HCVPCR定量(アンプリコア)陽性、HBs抗原陰性、肝生検で慢性肝炎または肝硬変と診断されれば決定であるが、肝生検が行なえない例は、アルブミン<4.0g/dl、血小板<12万、コリンエステラーゼ<3500U/L、ヘパプラスチン<70%、プロトロンビン<70%の条件のうち、4つ以上に該当する場合で、造影CTやエコーで肝硬変パターン(左葉腫大、右葉縮小、肝裂隙の開大)が認められれば、肝硬変と診断、一方、慢性肝炎は、HBVまたはHCV感染があって肝機能異常があり、機能上、肝硬変の状件を満足せず、エコーや造影CTでも肝硬変像を示さず、肝縁の鈍化や軽度の不均一像を認めれば、慢性肝炎であると診断した。また、慢性肝炎の3例は肝生検で決定された。なお、肝硬変のステージ分類としては、チャイルド・ピュー分類を用いた。
HCCに対する診断は、腹部エコー、造影CT、CTA、CTAPとMRI等を用いて行なった。特に、肝表面(ドーム直下)の隆起性変化については、MRIが用いられた。
腫瘍径の測定は、主として造影CT上で測られた。しかし、TAEでリピオドール投与後は、腫瘍径の測定は、CT及びエコー上で正確に行なうことは困難であった。
HCC及び、HCCは画像的(CTやエコー上)に認められないがAFP陽性例(前癌病変や肝細胞の再生期)の患者に、メシル酸ガベキセート(以下、「GM」とする。)100〜300mgを150〜300mlの生理食塩水もしくは5%グルコースに溶解して点滴静注した。GMは本来、慢性膵炎、急性膵炎、そしてDIC(播種性血管内凝固症候群)に適応になっている薬剤であるが、投与にあたっては、インフォームドコンセントを得て投与した。また、アレルギーの症例には、75〜100mg投与から行い、増量した。非投与例は、HCC症例でGMを投与しなかった症例である。
表1は、7人の肝硬変(C型、以下「C」とする。)と1人の慢性肝炎(C)の計87人のHCCの患者でGM投与されなかった症例のAFP推移である。いずれもAFPは、α‐フェト・リアビーズ法で測定された。これらのAFPは治療前の値で1ヶ月目より0Mと比較して統計上有意に増加した。なお、表中、Mは月を表し、例えば2Mは、0M時から2ヶ月目を表す。
Figure 2007001945
表1に示すように、GM投与を受けなかった場合、AFPは各月を追って増加を示した。統計上は0Mに対し、2M、3Mと有意に増加した。
Figure 2007001945
表2は、GM投与を受けたHCC患者のAFP推移である。全例7例中、1例は慢性肝炎を、残る6例は肝硬変をそれぞれベースに出現したものである。全体的にAFPの上昇が抑制されている。統計的には各月と0Mとの有意の差は認められなかった。
表1及び表2に示された肝硬変は全てチャイルド・ピュー分類上、クラスAに属するものであった。なお、表1及び表2中、「CH」は慢性肝炎を、「LC」は肝硬変をそれぞれ示し、「多発」は2個以上の腫瘍があることを示す。
表2において、第1例目は、72才男性で、現在、S、S、S、S、S、SにΦ0.8〜2.0cmのHCCのある、チャイルド・ピュー分類上、クラスAに属する症例である。平成8年にSのΦ4×5cmのHCCを肝区域切除した。その後、平成13年11月に、SにΦ3cmのHCCが再発し、区域切除した。次いで、平成14年11月にSに再発し、2.5×3.5×3.5cmの部分切除を施行した。平成15年4月にS、S、Sの再発腫瘍に対し、TAEを施行した。その後、平成15年6月にGM100mgの投与を開始した。平成15年8月に主にS、S、S、Sの腫瘍に対しTAEを施行し、GM投与を200〜300mgに増量した。平成15年12月に再度TAEを施行後、1年間AFPは基準値以下であり、まだTAEを行なう必要はなかったが、せっかく入院したので主にS、S、S、S、S、の0.8cmが活性を示す(Viableな)HCCに対し、TAE治療を行なった。本症例は現在もAFP9.0で基準値以下であり、全身状態も良好で普通の日常生活をしている。図1は、メシル酸ガベキセートを投与した場合のAFPの推移を示す図面である。この図において、縦軸にAFP値を、横軸に年月をそれぞれ示した。
表2において、第2例目の症例は、64才の女性でC型の肝硬変であり、チャイルド・ピュー分類上、クラスAに属する症例である。この症例は、最初はPIVKA‐IIの異常高値を認めた症例であったが、最近はAFPのみの異常値を認める症例になった。平成14年4月にSにΦ2cmのHCCを造影CTで認め、TAEとRFAを施行した。次いでGM70〜160mgの投与を開始した。抑制されていたPIVKA‐IIが急上昇をみたので、平成15年11月に再度SにTAEとRFAを施行した。続いてGMを200mgに増量し、PIVKA‐IIもAFPも上昇しないが、SのΦ2.2cmのHCCは、腫瘍マーカーでは陰性であったが、造影CT上に活性を示しているように(Viableに)みえたので、1年2ヶ月経って再度RFAのみを施行し、現在も経過は極めて良好である。図2は、メシル酸ガベキセートを投与した場合のPIVKA‐IIの推移を示す図面である。この図において、縦軸にAFP値を、横軸に年月をそれぞれ示した。
表2において、第3例目は、Sのドーム直下に径(Φ)1〜1.5cmの肝癌を否定できなかった。慢性膵炎もあり、GM20mgを投与されていた。AFP値は、造影CTで確定前のAFP推移である。本患者は造影CTでほぼHCCが確定していたが、AFPが8〜9であった。患者の強い希望で外国旅行を2週間許可した。帰国してからAFP上昇と、造影CTでHCCが確定した。肝癌の拡大も認められ、TAE(エピルビシン20mg、リピオドール2mg、スポンゼル細切)を行なった後もGM投与を行ない、現在経過良好である。
表2において、第4例目は、粘液腫とアレルギー体質を持った患者(76才男性)であり、C型の肝硬変でチャイルド・ピュー分類上、クラスAに属する症例であり、造影CTで以前からHCCを強く疑われていた。アレルギー体質であるため、GM投与量を少なくし、75〜100mg投与していたが、急にAFP増加傾向を示し、再度CTの結果、確定となり、TAEを施行終了後、直ちにGM200mgを投与した。現在、70まで上がったAFPは7で推移し、6ヶ月間も経過良好である。
第5例目は84才の女性で、約10年のLC(C)の経過の後、AFP上昇とSに1.0cmの肝癌が見つかった症例である。第6例目は67才の女性で約25年間のC型慢性肝炎の経過の後、エコー、造影CT上でSにΦ1.1cmの肝癌が見つかった症例である。第7例目は58才の女性で同様に約25年間のC型慢性肝炎の経過の後、エコー、造影CT上でS/SにΦ1.0cmの肝癌が見つかった症例である。
表3a、表3b、表3c及び表3dはそれぞれ、HCCのGM非投与群についてのAFPの推移、AFPの増減、AFPの平均値及びAFPの標準偏差を、表4a、表4b、表4c及び表4dはそれぞれGM投与を受けたHCC群についてのAFP異常値症例群についてのAFPの推移、AFPの増減、AFPの平均値及びAFPの標準偏差をそれぞれ示すものである。
表5はHCCのGM非投与群の0Mと各月の有意差を、表6はGM投与を受けたAFP異常値症例群の0Mと各月の有意差をそれぞれ示すものである。
HCCのGM非投与群では明らかに統計上有意差が認められたが、他の群では有意差が認められなかった。図3はHCCのGM非投与群についてのAFP平均値とAFP標準偏差をまとめた図面であり、図4はHCCのGM投与を受けたAFP異常値症例群についてのAFP平均値とAFP標準偏差をまとめた図面である。
Figure 2007001945
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本発明の薬剤に含まれるGMの副作用は、ショック、過敏症、出血傾向、顆粒球減少、血圧降下、GOTやGPTの上昇、顔面紅潮等が既にあげられているが、膵疾患の投与例も含め、22例中、ショック0例、過敏症3例、出血傾向0例、顆粒球減少23例、血圧降下は署明例0、GOTやGPTの上昇2例で、白血球減少は全例に認められたが、使用中止の状態になる症例はなかった。
このように、本発明の薬剤に含まれるメシル酸ガベキセートは、本来、膵炎とDIC(播種性血管内凝固症候群)に適応とされている薬剤であるが、HCCの治療にも大いに役立つことが判明した。即ち、HCCの患者にメシル酸ガベキセートを有効成分とする薬剤を投与すると、腫瘍マーカーであるAFPやPIVKA‐IIの血中レベルの減少または増加の抑制がなされた。
一般にAFPとPIVKA‐IIは肝癌症例では癌のviability(活動度)を表していると考えられている。GMは、AFPとPIVKA‐IIを抑制するので、GMは活動度を抑制すると考えられる。GM100〜300mgを生理食塩水または5%グルコース150〜300mlに溶解し、点滴静注した。
単独投与では1ヶ月での腫瘍マーカーの抑制があれば有効とした。TAE後のGM投与は、TAE終了後、10日後に上記のようにGMを投与した。そしてTAE後4ヶ月に抑制がみられれば有効とした。
HCCに対するGMの投与法は、肝癌の早期はGM単独療法で経過を見ることが可能である。肝癌の中期は、まず、TAEを施行し、約10日後にGM投与を上記のように行い、抑制が無効になった時点で再度TAEを行い再びGM療法を行なうことにしている。GM無効になった例も再度TAEを行い、GM療法を行なうと再度有効になる。TAEは通常、8回行なうと動脈内膜の損傷でカテーテルが挿入できず、生存率が落ちてくる。それ故、GM療法を加えて、TAE間を伸ばし、生存年数を増やすことが存命率を上げると考えられる。
以上より、表2の症例のTAE後のGM投与の有効回数は6回、単独のGM投与例は原因不明のAFP異常例(肝癌の早期または肝障害後の再生時)4例を含めて7回認められた。
また、図1及び図2から明らかなように、TAE後のメシル酸ガベキセートを有効成分とする薬剤投与は、長期間AFPの増加を抑制する。また、TAEとの併用で、HCCを強力に抑制し、TAEの間隔を延長する作用も示すので、生存年数を延ばす可能性がある。
そして、本発明を適用した薬剤は、侵襲がなく患者にとって疼痛もほとんどなく投与できる。また、前癌病変の癌化を抑制できる可能性もある。
メシル酸ガベキセートを投与した場合のAFPの推移を示す図面である。 メシル酸ガベキセートを投与した場合のPIVKA−IIの推移を示す図面である。 HCCのGM非投与群についてのAFP平均値とAFP標準偏差をまとめた図面である。 HCCのGM投与を受けたAFP異常値症例群についてのAFP平均値とAFP標準偏差をまとめた図面である。

Claims (2)

  1. メシル酸ガベキセートを有効成分とする癌治療剤。
  2. 前記癌は、肝癌である
    請求項1に記載の癌治療剤。
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