JP2006524482A - 脂肪酸アミド加水分解酵素の活性を測定するためのアッセイ - Google Patents
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Abstract
本発明はハイスループットスクリーニングに適応可能な脂肪酸アミド加水分解酵素(FAAH)活性のアッセイ方法を提供する。該方法は、最低1種の標識加水分解生成物から標識基質を分離することを提供し、該分離は定量を助長する。本発明はまた、反応混合物への試験されるべき化合物の添加ならびに試験されるべき化合物の存在および非存在下での酵素活性の比較によるFAAH活性の阻害剤若しくは活性化物質としての試験されるべき化合物の同定方法も提供する。該方法は患者例えば体外受精失敗の危険にさらされるかまたは濫用の危険にさらされる若しくはそれに苦しめられている者における変えられたFAAH活性の検出における使用に適応可能である。
Description
本発明は脂肪酸アミド加水分解酵素の活性の測定方法およびそれらの調節物質の同定方法に関する。より具体的には、本発明は脂肪酸アミド加水分解酵素活性を変える化合物についてのハイスループットスクリーニングに適応可能なアッセイに関する。
カンナビノイド1受容体の内因性リガンドとしてのアナンダミド(N−アラキドノイルエタノールアミン、AEA)の同定(非特許文献1)は生物活性脂質の機能において大きな科学的興味を惹起した。内因性リガンドの他の例は、その睡眠誘発特性について最もよく知られる(非特許文献2)オレアミド(cis−9,10−オクタデセノアミド)、および脳傷害後に神経保護性であることが報告された2−アラキドノイルグリセロール(非特許文献3)である。
アナンダミドの生物学的活性の終了の主な機序は加水分解であり(非特許文献4);アナンダミド輸送体の存在もまた提案されている(非特許文献5)。
アナンダミド、オレアミドおよび2−アラキドノイルグリセロールの加水分解を司る酵素は1996年にクローン化され、そして脂肪酸アミド加水分解酵素すなわちFAAHと命名された(非特許文献6)。FAAH(EC 3.5.1.4)は多様なヒト組織および細胞株で発現される広範な基質特異性をもつ膜結合型酵素である(総説については非特許文献7;非特許文献8を参照されたい)。
FAAHの阻害剤が内因性カンナビノイドの効果を増強しかつそれにより睡眠、筋弛緩および鎮痛を促進することが予測された(非特許文献8)。有用な阻害剤を同定するための試みは、ハイスループットスクリーニングに適する単純な再現可能なアッセイの欠如により妨げられている。公表された方法は逆相HPLC(9)および薄層クロマトグラフィー(非特許文献9)を包含する。蛍光置換法もまた記述されている(非特許文献10)。付加的なアッセイは、クロロホルム:メタノール混合物での加水分解生成物の抽出(非特許文献11)、次いで放射活性の計数に頼る。しかしながら、この方法のクロロホルムの毒性および面倒な物理的操作はハイスループット形式へのこのアッセイの適応を不可能にする。
従って、FAAHの活性の測定およびFAAHの調節物質の同定のための改良されたFAAHアッセイ、とりわけハイスループットスクリーニングに適応し得るものに対する当該技術分野における必要性が存在する。
Devaneら(1992)Science 258:1946−1949 Cravattら(1995)Science 268:1506−1509 Panikashviliら(2001)Nature 413:527−531 Giuffridaら(2001)J.Pharmacol.Expt.Ther.298:7−14 ComptonとMartin(1997)J.Pharmacol.Expt.Ther.263:1138−1143 Cravattら(1996)Nature 384:87−87 Uedaら、Chem.Phys.Lipids.108:107−121、(2000) Fowlerら、Biochem.Pharmacol.62:517−526、(2001) DeutschとChin(1993)Biochem.Pharmacol.46:791−796 Thumserら(1997)Biochem.Pharmacol.53:433−437 Maurelliら(1995)FEBS Lett.377:82−86
Devaneら(1992)Science 258:1946−1949 Cravattら(1995)Science 268:1506−1509 Panikashviliら(2001)Nature 413:527−531 Giuffridaら(2001)J.Pharmacol.Expt.Ther.298:7−14 ComptonとMartin(1997)J.Pharmacol.Expt.Ther.263:1138−1143 Cravattら(1996)Nature 384:87−87 Uedaら、Chem.Phys.Lipids.108:107−121、(2000) Fowlerら、Biochem.Pharmacol.62:517−526、(2001) DeutschとChin(1993)Biochem.Pharmacol.46:791−796 Thumserら(1997)Biochem.Pharmacol.53:433−437 Maurelliら(1995)FEBS Lett.377:82−86
[発明の要約]
一局面において、本発明は、脂肪酸アミド加水分解酵素(FAAH)基質およびその加水分解の生成物の物理化学的および結合の特性の差異に基づくFAAHの活性および量のアッセイ方法を提供する。例えばアナンダミドはFAAHによりアラキドン酸およびエタノールアミンに加水分解される(図1)。簡潔には、基質、例えば3H−アナンダミド(エタノールアミン1−3H)を反応混合物中でFAAH活性の推定の供給源とともにインキュベートする。FAAH活性は、存在する場合、基質の加水分解を触媒して最低1種の放射標識加水分解生成物を形成し;例の基質3H−アナンダミドは標識されたエタノールアミンおよび未標識のアラキドン酸に転化される。この標識生成物および標識基質を相互から分離し、そして標識基質の喪失、若しくは好ましくは標識生成物の形成を測定する。ある好ましい態様において、該アッセイは同時に若しくは組で実施され、ここでFAAH活性を調節する能力について試験されるべき化合物の存在下で実施されるアッセイを試験されるべき化合物の非存在下で実施されたものと比較する。他の好ましい態様において、患者からのサンプルをアッセイしてFAAH活性が予め決められた活性値に関して変えられているかどうかを決定し得る。
一局面において、本発明は、脂肪酸アミド加水分解酵素(FAAH)基質およびその加水分解の生成物の物理化学的および結合の特性の差異に基づくFAAHの活性および量のアッセイ方法を提供する。例えばアナンダミドはFAAHによりアラキドン酸およびエタノールアミンに加水分解される(図1)。簡潔には、基質、例えば3H−アナンダミド(エタノールアミン1−3H)を反応混合物中でFAAH活性の推定の供給源とともにインキュベートする。FAAH活性は、存在する場合、基質の加水分解を触媒して最低1種の放射標識加水分解生成物を形成し;例の基質3H−アナンダミドは標識されたエタノールアミンおよび未標識のアラキドン酸に転化される。この標識生成物および標識基質を相互から分離し、そして標識基質の喪失、若しくは好ましくは標識生成物の形成を測定する。ある好ましい態様において、該アッセイは同時に若しくは組で実施され、ここでFAAH活性を調節する能力について試験されるべき化合物の存在下で実施されるアッセイを試験されるべき化合物の非存在下で実施されたものと比較する。他の好ましい態様において、患者からのサンプルをアッセイしてFAAH活性が予め決められた活性値に関して変えられているかどうかを決定し得る。
一局面において、本発明は、脂肪酸アミド加水分解酵素を含有することが疑われるサンプルを脂肪酸アミド加水分解酵素の標識基質と組合せて反応混合物を形成させること;脂肪酸アミド加水分解酵素に標識基質を加水分解させる条件下で該反応混合物をインキュベートしてそれにより最低1種の標識加水分解生成物を形成させること;選択的結合物質と該インキュベートされた反応混合物を接触させること(該選択的結合物質は標識基質若しくは標識生成物のいずれかを結合するがしかし双方でなく、それにより結合された標識複合体を形成する);結合された標識複合体を未結合の標識化合物から分離してそれにより標識生成物からの標識基質の分離を達成すること;および加水分解された標識基質の量若しくは形成された標識加水分解生成物の量を測定すること;それによりサンプルの脂肪酸アミド加水分解酵素活性を示すことを含んでなる、脂肪酸アミド加水分解酵素活性の改良された測定方法を提供する。
本発明の別の局面において、FAAH酵素の活性を調節し得る化合物の同定方法が提供される。該方法は、反応混合物に添加された試験化合物の存在下および非存在下で上の方法によりアッセイされるところのFAAHの活性を比較する段階(脂肪酸アミド加水分解酵素の活性の変化が、該試験化合物が該脂肪酸アミド加水分解酵素の活性を調節することを示す)を含んでなる。多様な態様において、該方法はFAAH活性の有用な阻害剤若しくは増強剤を同定するのに使用し得る。
本明細書で提供されるアッセイ方法は、ハイスループットスクリーニング系での使用に適応可能でありかつ薬物発見の試みで使用されることを企図している。本発明のアッセイ方法を使用するハイスループットスクリーニングは、試験化合物のライブラリー(例えばコンビナトリアル化学の技術により製造されるライブラリー)が、薬物の候補として有用であるFAAH活性の阻害剤および増強剤を同定するための合理的なスクリーニングプログラムで使用されることを可能にすることができる。
別の局面において、本発明は患者における変えられたFAAH活性の測定方法を提供する。該方法は、患者から、細胞を含有するサンプルを得る段階;細胞を溶解して細胞ライセートを生じさせる段階;細胞ライセートを脂肪酸アミド加水分解酵素の標識基質と組合せて反応混合物を形成させる段階;細胞ライセート中に存在する脂肪酸アミド加水分解酵素に標識基質を加水分解させるのに十分な条件下で該反応混合物をインキュベートしてそれにより最低1種の標識加水分解生成物を生じさせる段階;インキュベートされた反応混合物を選択的結合物質と接触させる段階(該選択的結合物質は標識基質若しくは標識加水分解生成物のいずれかを結合するがしかし双方はせず、それにより結合された標識複合体を形成する);結合された標識複合体を未結合の標識化合物から分離してそれにより標識生成物からの標識基質の分離を達成する段階;加水分解された標識基質若しくは形成された標識加水分解生成物の量を測定してそれによりサンプルの脂肪酸アミド加水分解酵素活性を示す段階;および患者からのサンプルの活性を、活性について予め決められた値と比較して、該患者が活性について予め決められた値に関して変えられた脂肪酸アミド加水分解酵素活性を有するかどうかを決定する段階を含んでなる。
本発明のこれらおよび他の局面は、下に示す詳細な記述にさらに詳細に記述されるであろう。
[発明の詳細な記述]
本明細書に引用される受託番号(例えばGenBankデータベース配列への受託番号)により示される配列を包含する参照研究、特許、特許出願および学術論文はこれによりそっくりそのまま引用することにより組み込まれる。
[発明の詳細な記述]
本明細書に引用される受託番号(例えばGenBankデータベース配列への受託番号)により示される配列を包含する参照研究、特許、特許出願および学術論文はこれによりそっくりそのまま引用することにより組み込まれる。
本文書を通じて多様な定義を使用する。大部分の語は当業者によりそれらの語に帰されうる意味を有する。下若しくは本文書の別の場所のいずれかで特別に定義される語は全体として本発明の文脈において提供される意味を有し、そしてそれは当業者により典型的に理解されるとおりである。可能な場合は、定義されない語は当業者にとっての通常の意味を有することが理解されるべきである。しかしながら、語若しくは句の技術で理解される定義と本明細で特別に教示されるところの語若しくは句の定義との間のいかなる不一致も後者に有利なように解消されるべきである。
当業者に既知の組換えDNA技術の一般原則を示す標準的参照研究は、Ausubelら、Current Protocols in Molecular Biology、John Wiley & Sons、ニューヨーク(2002);Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press、ニューヨーク州プレーンビュー(2001);Kaufmanら編、Handbook of Molecular and Cellular Methods in Biology and Medicine、CRC Press、ボカレイトン(1995)を包含する。
本明細書で使用されるところの「標識」は、分光学的、光化学的、生化学的、免疫化学的若しくは化学的手段により検出可能な組成物である。例えば、有用な標識は放射性同位体および蛍光標識を包含する。本発明の方法で使用しうる放射性同位体の例は3Hおよび14Cを包含する。
本明細書で使用されるところの「精製された」は、通常伴う他の分子からの分子の少なくとも部分的な分離を指す。例えば、精製されたタンパク質は、それが通常伴う他の細胞物質から少なくとも部分的に分離されているタンパク質である。
本明細書で使用されるところの「ネズミの」という用語は、ネズミ科(Muridae)のメンバーに起源をもつことを意味している。ネズミのFAAHは好ましくはマウス若しくはラットに起源をもつ。
第一の局面において、本発明は脂肪酸アミド加水分解酵素(FAAH)のアッセイ方法を提供する。現在好ましい一態様において、該アッセイ方法は、FAAHを含有することが疑われるサンプルをFAAHの標識基質と組合せて反応を形成させる段階;脂肪酸アミド加水分解酵素に標識基質を加水分解させるのに十分な条件下で該反応混合物をインキュベートして1種若しくはそれ以上の標識加水分解生成物を形成させる段階;選択的結合物質と該インキュベートされた反応混合物を接触させる段階(該選択的結合物質は標識基質若しくは標識加水分解生成物のいずれかを結合するがしかし双方でなく、結合された標識複合体を形成する);結合された標識複合体を結合されない標識化合物から分離してそれにより標識生成物からの標識基質の分離を達成する段階;および加水分解された標識基質若しくは形成された標識加水分解生成物の量を測定してそれによりサンプルの脂肪酸アミド加水分解酵素活性を示す段階を含んでなる。
サンプルは、好ましい態様において生物学的サンプル、若しくは生物学的物質、とりわけ生物学的膜を含んでなるサンプルである。他の好ましい態様において、サンプルは生物学的供給源からのFAAHの精製における精製段階からである。サンプルは生物学的膜若しくはそれらの部分を含んでなるか、あるいは脂質二重層、または人工的膜系、単層、小胞若しくはミセルを含んでなる。サンプルは、いくつかの態様においてリン脂質を含有する反応混合物に再構築された精製された若しくは組換えのFAAHを含んでなる。
基質はFAAHのいかなる基質、推定の基質若しくは基質類似物であってもよい。該アッセイはFAAHの基質としての化合物の有用性を決定するための使用にもまた適応される。本発明の多様な態様における使用に好ましい基質は、限定されるものでないがエンドカンナビノイド若しくはそれらの類似物、脂肪酸エタノールアミド若しくはそれらの類似物、脂肪酸一級アミド若しくはそれらの類似物、および検出可能な標識で標識された前述のいずれかの類似物を挙げることができる。特定の目的の現在好ましい基質は例えばアナンダミド、オレアミドおよび2−アラキドノイルグリセロールを包含する。
基質は検出のために化合物を標識するための当該技術分野で既知のいずれの様式で放射性同位体標識してもよい。3H若しくは14Cのような現在好ましい同位体は液体シンチレーション計数を介して容易に検出されかつハイスループット薬物スクリーニングのためのアッセイの適応を助長し得る。そのように標識された合成基質は商業的に容易に入手可能であるか若しくは合成し得る。
検出、例えば蛍光測定的検出が可能な蛍光標識のような他の標識もまたハイスループットスクリーニングに容易に適応される。好ましい蛍光標識は、存在するタンパク質および核酸双方を含む生物学的系において検出可能であり、従ってより粗な細胞ライセートおよびホモジェネートをアッセイする場合に好ましい標識は、これらの他の生物学的成分により遮蔽されない最良の励起および発射の双方を有する。一態様において、加水分解されない標識基質は加水分解生成物と同一の蛍光特性を有する。加水分解が蛍光の変化をもたらす、例えば加水分解されない分子中の色素−色素相互作用が基底状態を維持するのに必要とされる基質を設計することもまた可能である。こうした基質は本発明とともに有用である。比色的標識もまた本明細書で使用に企図されている。一般に、適切な標識は、酵素による加水分解に対する基質の感受性を変えずかつそのための検出系が開発されているものである。
好ましくは、基質は酵素の濃度に関して莫大な過剰の濃度で存在する。こうした条件下では、古典的な酵素のキネティクスを使用して反応の速度定数(Km)および速度(Vmax)を決定し得る。キネティクス研究は機構的な研究に有用であり;それらはまた阻害剤を評価するための強力なツールでもある(下を参照されたい)。Segel,I.H.、Enzyme Kinetics:Behavior and Analysis of Rapid Equilibrium and Steady−State Enzyme Systems(1993、Wiley−Interscience、ISBN 0471303097)のような酵素キネティクスの当業者に向けられた標準的教科書がこれらのパラメータの確立に対する完全な手引きを提供し、そして、キネティクスパラメータの決定を単純化するためのグラフツールとしての例えばLineweaver−Burkeプロットの使用を示す。
ハイスループットスクリーニング系は当該技術分野で既知である。こうした系はしばしば数個から100まで、数百若しくは数千もの同時に実施されるアッセイの数を増大させるためのマルチウェルプレートの使用を伴う。本発明の方法の現在好ましいハイスループットスクリーニングの適応は短時間で約100ないし約1000若しくはそれ以上のアッセイをスクリーニングする能力を提供する。現在好ましいハイスループットスクリーニング系は、正確さを向上させかつ多数のアッセイの労働集約的局面を排除するための例えばサンプルの取扱い、分注、試薬添加および他の機能のためのロボット構成要素を包含する。ハイスループットスクリーニングプログラムのための検出系は当業者に既知である。好ましい検出系は、限定されるものでないがシンチレーション計数(例えばγ若しくはβ粒子または発光サンプルをカウントするための固体および液体シンチレーション、フィルター計数、セレンコフ計数、ならびにシンチレート(scintillating)マイクロプレート計数を包含する)、蛍光検出(例えば強度、蛍光偏光、時間分解蛍光、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を包含する)、発光ならびに吸光度を挙げることができる。
現在好ましい一態様において、ハイスループットスクリーニングを達成するために、サンプルを多容器(multicontainer)担体若しくはプラットフォーム上に置く。多容器担体は複数の候補化合物の反応を同時に測定することを助長する。具体的説明の目的上、しかし制限としてでなく、96若しくは384種の異なる試験反応を供給し得る96若しくは384ウェルマイクロプレートのようなマルチウェルマイクロプレートを担体として使用する。こうしたマルチウェルマイクロプレートおよび多数のアッセイでのそれらの使用方法は当該技術分野で既知でありかつSigma Chemical Co.、BIOCHEMICAL ORGANIC COMPOUND AND DIAGNOSTIC REAGENTS、2002、2495−2511ページのような供給源により商業的に入手可能である。
本発明の方法は小型化技術に適応可能である。ハイスループットスクリーニングの目的上のアッセイはしばしば小容量で実施される。多様な方法でアッセイの容量を低減させる手順は現在当業者に既知である。マイクロフルイディックスおよびマイクロキャピラリーの方法論は今や、実施されるべきアッセイをナノリットル量に低下させることを可能にする。方法およびアッセイの基本原理がアッセイの容量または物質が測定若しくは輸送される様式にもかかわらず当てはまることが理解されるべきである。
インキュベーション条件の決定方法は当該技術分野で慣例である。好ましいインキュベーション条件は例えば酵素の安定性に関する。至適温度はアッセイの仕様が与えられれば決定することは慣例であり、そして至適の結果のために所定の酵素および基質の組合せについて決定されるべきである。インキュベーションの時間および他の条件は同様に慣例の決定を必要とする。アッセイの直線性をもたらす条件が好ましい。現在好ましい温度および時間は、多様な供給源からのFAAHを使用しかつ基質としてアナンダミドを使用して室温1時間若しくは37℃30分を包含する。Segel、上記のような酵素アッセイの当業者に向けられた標準的教科書はインキュベーション条件を包含するアッセイの至適化に対する完全な手引きを提供する。好ましい態様のさらなる特徴付けは作業実施例に提供される。
該方法は、インキュベートした反応混合物を選択的結合物質と接触させる段階もまた含んでなる。本アッセイに好ましい選択的結合物質は選択された基質とともに変動しうることに注意することが重要である。選択的結合物質は、当該技術分野で既知である分離技術により大量の反応混合物から容易に分離し得る物質を含んでなる。効果的な分離は粒子径、密度、組成物および磁気感受性の差異に基づき得る。物質は例えば重力沈降、濾過(例えば膜分離を包含する)、遠心分離により反応混合物から分離する。選択的結合物質とインキュベートした反応混合物の現在好ましい接触方法は活性炭を含んでなる。
例えば基質がアナンダミドである場合、活性炭は吸着により基質および加水分解生成物の1種アラキドン酸を結合する。他の加水分解生成物エタノールアミンは活性炭に吸着しない。好ましい態様のため、アナンダミド基質をエタノールアミン部分で標識する。FAAHは標識アナンダミドを標識エタノールアミンおよび未標識のアラキドン酸に加水分解する。標識基質および未標識のアラキドン酸の炭への吸着後に、溶液中の標識されたエタノールアミンは結合された標識基質から単純な濾過段階により分離し得る。これは基質からの妨害を伴わない生成物の測定を助長する。結合過程によりいくつかの化合物を除去することにより、サンプルは例えばクエンチングにより標識生成物の測定を妨害することがより少なくありそうである。既存の技術が既に例えばマルチウェルフィルター中で同時に多数のサンプルを濾過するために適応されている。この属性は従ってハイスループットスクリーニングプログラムにもまた適応可能である。
本発明の方法で生成物の形成を測定することがしばしば好ましいとは言え、基質の消失を測定するアッセイ条件および選択的結合物質を選択してもよい。この間接的方法は、とりわけ部分的に精製された若しくは実質的に精製された酵素を使用する場合、または基質が反応混合物から消失するただ1経路のみが存在することが既知である場合に適応可能である。基質を結合する選択的結合物質が容易に利用可能でない場合にもまた基質の消失を測定することが好ましい。これはとりわけ、基質が実行可能に結合されて遊離の加水分解生成物からのその分離を遂げ得ないがしかし加水分解生成物がより容易に結合されてそれを遊離の標識基質から効果的に分離し得る態様において有用であり得る。これはより広範な選択的結合物質から選択するという柔軟性を実務者に与える。
加水分解された標識基質若しくは形成された標識加水分解生成物の量の測定は、好ましくは存在する標識の量の直接定量方法である。上で論考されたとおり、多様な検出技術が本発明に適し、そして適切な検出方法は基質若しくは生成物に存在する標識の特性に関する。それぞれシンチレーション計数および蛍光検出によりそれぞれ定量される放射性同位体標識基質および蛍光標識基質が本発明の方法とともにの使用に現在好ましい。好ましい一態様において基質は3H−アナンダミドであり、検出は形成される生成物3H−エタノールアミンのものであり、そして該検出はマルチウェルプレート中で実施されるアッセイの濾液からの液体シンチレーション計数プレートリーダーを用いてである。
本発明の別の局面において、脂肪酸アミド加水分解酵素の調節物質の同定方法が提供される。該方法は、反応混合物に添加された試験化合物の存在下および非存在下に上で本明細書に記述されるところの方法によりアッセイされるところの脂肪酸アミド加水分解酵素の活性を比較することを含んでなり;脂肪酸アミド加水分解酵素の活性の変化が該試験化合物が脂肪酸アミド加水分解酵素の活性を調節することを示す。
好ましい態様において、同定されるべき調節物質は化合物ライブラリー、例えばコンビナトリアル化学により形成される化合物のライブラリー、または研究プログラムの一部として同定若しくは合成された関連化合物のライブラリーの一部である。推定の調節物質(すなわち試験されるべき化合物、試験化合物)は好ましくはそれが製薬学的組成物に対する有用性を有することを可能にするであろう特性をもつ小分子である。好ましい調節物質は低い非特異的毒性およびFAAHの調節に対する高い特異性を有する。
調節物質はFAAH活性の阻害剤およびFAAHの活性化物質を包含する。基質の濃度、インキュベーション条件および試験されるべき化合物の濃度のようなアッセイパラメータは、試験化合物の調節効果をより完全に認識するように変動させてよい。
阻害剤である好ましい調節物質は、試験化合物を欠く対照反応混合物の活性に関してFAAHの活性を低下させるそれらの能力により同定され得る。好ましくは、試験化合物の添加が反応容量を変える場合に試験化合物の添加を補償するように容量を調節することにより反応容量を一定に維持する。最も好ましくは、容量のいかなる差異も、試験化合物を溶解するベヒクルの差異に等しい容量の対応する添加により補償する。
本発明の一局面において、同定される調節物質はFAAH活性の阻害剤である。酵素阻害剤は可逆的および不可逆的阻害剤を包含する。いくつかの態様において好ましい阻害剤は可逆的阻害剤である。FAAHの可逆的阻害剤は、反応のみかけのKmを上昇させる競争的阻害剤、酵素のVmaxを低下させる非競争的阻害剤ならびにKmおよびVmax双方に影響を及ぼす阻害剤、すなわち混合型阻害剤および非競争的阻害剤を包含する。スクリーニングで同定される阻害剤の型は本発明の方法によるキネティックアッセイ研究の使用により決定し得る。しかしながら、本発明の目的上、酵素のみかけの活性を低下させるいかなる化合物も阻害剤型の調節物質とみなされる。他の好ましい態様において、阻害する調節物質は不可逆的阻害剤ならびにその作用が不可逆的であるかもしれない非競争的阻害剤を包含する。
好ましい態様において、試験化合物は、適切な統計学的検定による統計学的有意差により決定されるとおり再現可能にFAAHを阻害する。こうした検定は、生物学的若しくは生化学的系の測定のような科学的測定における統計学的決定の当業者に既知である。いくつかの態様において、試験化合物は脂肪酸アミド加水分解酵素活性を約1%、または最低約2%、3%、4%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%若しくは90%、あるいは約90%若しくはそれ以上、または100%まで阻害する。他の好ましい態様において、阻害剤は統計学上有意に該反応のみかけのKmを増大若しくはそのVmaxを低下させる。
本発明の別の局面において、試験化合物は脂肪酸アミド加水分解酵素活性を増大させる。多様な型の酵素活性化物質が当業者に既知である。いくつかの活性化物質は反応の速度を増大させることにより酵素反応を活性化することが既知であり、他者は達成される平衡を変えることが既知である。酵素反応成分(例えば酵素、基質または酵素−基質若しくは酵素−生成物中間体)と可逆的に結合して反応の速度を増大させる活性化物質が現在好ましい。非特異的活性化物質もまた反応速度を増大させるかもしれない。本発明の目的上、酵素のみかけの活性を増大させるいかなる化合物も活性化物質型の調節物質とみなされる。例えば多くの酵素はある種の陰イオンの存在下で活性を増大させることが既知である。他の酵素、とりわけ水不溶性かつ電荷が中性の分子に作用するものは負に荷電した親油性分子により活性化される。いくつかの膜結合型酵素は例えば特異的リン脂質により活性されることが既知である。
好ましい態様において、試験化合物は、適切な統計学的検定による統計学的有意差により測定されるとおり再現可能にFAAHを活性化する。こうした検定は生物学的若しくは生化学的系の測定のような科学的測定における統計学的決定の当業者に既知である。いくつかの態様において、脂肪酸アミド加水分解酵素活性は約1%、または最低約2%、3%、4%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%若しくは90%、あるいは約95%若しくはそれ以上、または100%まで増大される。他の態様において、活性化は10〜30%、30〜50%、50〜70%、70〜90%、90〜110%である。いくつかの態様において、活性化物質はFAAH活性を100〜300%、300〜500%、500〜700%または700〜900%若しくはそれ以上増大させる。
本発明の方法のある好ましい態様において、脂肪酸アミド加水分解酵素は粗細胞ライセート若しくは細胞ホモジェネートである。いくつかの態様においてFAAHは細胞から部分的に若しくは実質的に単離されている。他の態様において脂肪酸アミド加水分解酵素は組換え的に製造される。脂肪酸アミド加水分解酵素はブタ、げっ歯類(ラットおよびマウスを包含する)ならびにヒトのような動物からの哺乳動物の脂肪酸アミド加水分解酵素を包含するいずれの生物学的供給源からであってもよいか、若しくはそれは組換えタンパク質の製造に有用であることが既知のいずれかの生物体中で製造された組換えFAAHであってもよい。特定の既知のアミノ酸配列若しくは活性のFAAHをもたらすいずれかの数の配列のコンセンサス若しくは組合せに基づく合成FAAHもまた本明細書の使用に企図されている。
多様な生物学的供給源からの脂肪酸アミド加水分解酵素の既知のアミノ酸配列の例は例えば配列番号2、4、6および8を包含する。脂肪酸アミド加水分解酵素をコードする既知の核酸配列の例は配列番号1、3、5および7を包含する。当業者は、こうした配列および活性を保持するそれらの改変を、例えば生物学的FAAH、組換えFAAH、過剰産生されたFAAH若しくは遺伝子的に改変されたFAAHを生成させるために上で提供されたもののような参考文献で見出される技術に従って使用し得ることを認識するであろう。いかなる形態のFAAHも本発明の方法を用いるアッセイに適応されることを本明細書で企図している。
好ましい一態様において、該アッセイを使用して、変えられたアミノ酸配列をもつFAAHの活性を測定しかつ調節物質を同定する。こうした変えられたFAAHはFAAH酵素をコードする遺伝子中の突然変異に由来し得る。一態様において、該アッセイを使用して、大麻濫用に関連した変えられたFAAHの活性を研究しかつその調節物質を同定する。例えば、Sipeら(PNAS 99:8394−8398、2002)による最近の論文は位置129のProの代わりのThrの置換とヒトにおける物質濫用との間の強い関連を記述している。本発明のアッセイの使用は、補償するための外的カンナビノイドを求める傾向に至る脳におけるエンドカンナビノイドの低下された濃度をもたらすより高い比活性若しくはより高レベルの正味の活性を伴うヒトからFAAHを同定するのに役立つかもしれない。
別の局面において、本発明は患者における変えられたFAAH活性の測定方法を提供する。該方法は、患者から、細胞を含有するサンプルを得る段階;細胞を溶解して細胞ライセートを形成させる段階;細胞ライセートを脂肪酸アミド加水分解酵素の標識基質と組合せて反応混合物を形成させる段階;細胞ライセート中に存在する脂肪酸アミド加水分解酵素に標識基質を加水分解させるのに十分な条件下で該反応混合物をインキュベートしてそれにより最低1種の標識加水分解生成物を生じさせる段階;インキュベートされた反応混合物を選択的結合物質と接触させる段階(該選択的結合物質は標識基質若しくは標識加水分解生成物のいずれかを結合するがしかし双方を結合せず、それにより結合された標識複合体を形成する);結合された標識複合体を未結合の標識化合物から分離してそれにより標識生成物からの標識基質の分離を達成する段階;加水分解された標識基質若しくは形成された標識加水分解生成物の量を測定してそれによりサンプルの脂肪酸アミド加水分解酵素活性を示す段階;および患者からのサンプルの活性を活性について予め決められた値と比較して該患者が活性について予め決められた値に関して変えられた脂肪酸アミド加水分解酵素活性を有するかどうかを決定する段階を含んでなる。
好ましくは、患者に由来する液体若しくは組織のサンプルからの脂肪酸アミド加水分解酵素活性を測定する。血液、リンパ若しくは組織サンプルが現在好ましい。とりわけ好ましい態様においてサンプルは患者からのリンパ球からである。サンプルが女性からである好ましい態様において、結果は、医師が流産(自発的堕胎)の危険について妊娠女性をスクリーニングする若しくは体外受精処置の失敗の危険について不妊治療をしようとしている女性をスクリーニングすることを可能にする。好ましい態様において、患者のサンプルからの結果を正常個体、とりわけ人口統計学的基準に関して比較可能に配置された者のサンプルからの結果と比較する。本方法のアッセイの結果を使用して、変えられた比活性(FAAH総量の単位あたりのFAAH活性)若しくは総FAAH活性(時間あたりに形成された生成物の正味量)のいずれか若しくは双方が決定されるかもしれない。例えば、活性の増大は、例えばアミノ酸変化、遺伝子突然変異などを介する活性部位の変化による、若しくは比活性の変化を伴わない存在するFAAHタンパク質の総量の変化によるFAAHの比活性の増大による可能性がある。
本発明の方法において、脂肪酸アミド加水分解酵素はリンパ球細胞ライセートから実質的に精製されていてよい。FAAHは、FAAHがFAAH活性の潜在能力を保持するようないかなる起源に由来してもよい。例えば、FAAHはFAAHを発現する細胞から精製してよく、FAAHは限定されるものでないが細菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞および哺乳動物細胞を挙げることができる組換え系で製造してもよい。FAAHはFAAHを産生するいずれの生物体由来であってもよい。例えば、FAAHはヒト細胞、げっ歯類細胞(例えばマウスおよびラット細胞)のような哺乳動物細胞、若しくはFAAH活性を有するFAAHを産生するいずれかの他の生物体由来であってよい。組換えFAAHはFAAHをコードするいかなる核酸配列を用いて当該技術分野で既知の技術を使用して製造してもよい。クローン化されたFAAHの例はブタFAAH、げっ歯類FAAH(例えばマウスFAAHアッセイおよびラットFAAH)ならびにヒトFAAHのような多様な哺乳動物FAAHを包含する。FAAHをコードするDNA配列および多様なFAAHのポリペプチド配列は付属として付けられる配列表に包含されている。
FAAHは当該技術分野における標準的方法により精製してよい。FAAH調製物は細胞膜若しくは人工的膜と会合していていよいか、若しくは細胞物質を実質的に含まなくてよい。
本明細を通じて、ある種の刊行物および特許に引用がなされる。これらの参考文献のそれぞれのそっくりそのままの状態は本明細書に組込まれかつ本開示の一部を形成する。
[実施例]
[実施例]
放射標識アナンダミド[1−3H−エタノールアミン]はAmerican Radiolabeled Chemicals(10〜20Ci/mmol、カタログ番号ARC−626;米国ミズーリ州セントルイス)から得た。アナンダミド[アラキドニル−5,6,8,9,11,12,14,15−3H]は、放射標識アラキドン酸[5,6,8,9,11,12,14,15−3H(N)](180〜240Ci/mmol、カタログ番号NET298Z)がそうであったようにPerkin Elmer(160〜240Ci/mmol、カタログ番号NET−1073、米国マサチューセッツ州ボストン)から得た。放射標識エタノールアミン([2−14C]エタン−1−オール−2−アミン塩酸塩)はAmersham Pharmacia Biotech(55mCi/mmol、カタログ番号CFA329)から得た。メチルアラキドニルフルオロホスフェート(MAFP)およびオレイルトリフルオロメチルケトン(OTFMK)はCayman Chemical,(それぞれカタログ番号70660および6260;米国ミシガン州アナーバー)から得た。活性炭はAldrich Chemical、米国ミルウォーキーから得た。アラキドン酸、アナンダミド、オレイン酸、オレアミド、フッ化フェニルメチルスルホニルおよびCuSO4はSigma、米国ミズーリ州セントルイスから得た。
T84ヒト結腸直腸癌細胞(カタログ番号CCL−248、American Tissue Culture Collection、米国バージニア州マナサス)は、DNAマイクロチップを使用する細胞株の遺伝子発現プロファイリングに基づきヒトFAAHを発現するとして同定された(示されない)。ハムのF−12培地、ならびに5%ウシ胎児血清(HyClone)、50U/mlペニシリンおよび50μg/mlストレプトマイシン(Invitrogen)を含むダルベッコの改変イーグル培地(Invitrogen)の1:1混合物中で該細胞を培養した。PBS中に掻き取ることにより細胞を収集しそして1000rpmの臨床遠心分離器中でペレットにした。生じるペレットはその後必要とされるまで−80℃で保存した。
T84凍結ペレットをFAAHアッセイ緩衝液(125mMトリス、1mM EDTA、0.2%グリセロール、0.02%Triton X−100、0.4mM Hepes、pH9)中でホモジェナイズし(Bogerら(2000)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 97:5044−5049)かつ70μg/mlの最終タンパク質濃度に希釈した。別の方法で示されない限り、アッセイ混合物は50μlの細胞ホモジェネート、10μlの適切な阻害剤、および16nMの最終トレーサー濃度のため最後に添加される40μlの40nM 3H−AEAよりなった。反応は元は37℃で30分間行ったが;しかし後の実験は該酵素が室温で良好な活性を表したことを示し、そして実験は別の方法で示されない限り室温で60分間実施した。
1時間のインキュベーションの間に、96ウェルマルチスクリーン(Multiscreen)フィルタープレート(カタログ番号MAFCNOB50;Millipore、米国マサチューセッツ州ベッドフォード)に25μlの活性炭(マルチスクリーン(Multiscreen)カラムローダー、カタログ番号MACL09625、Millipore)を負荷しかつ100μlのメタノールで1回洗浄した。また、インキュベーションの間に、96ウェルダイネックス(DYNEX)マイクロライト(MicroLite)プレート(カタログ番号NL510410)に100μlのマイクロシント(MicroScint)40(カタログ番号6013641、Packard Bioscience、米国コネチカット州メリデン)を負荷した。1時間のインキュベーション後に60μlの反応混合物を炭プレートに移し、それをその後遠心分離整列枠(Centrifuge Alignment Frames)(カタログ番号MACF09604、Millipore)を使用してダイネックス(DYNEX)プレートの上部に集成した。未結合の標識エタノールアミンを遠心分離して、上述されたとおりシンチラントで前被覆した下部プレートに通した(2,000rpmで5分)。プレートを封止し、そしてHewlett Packardのトップカウント(TopCount)でカウントする前に室温で1時間放置した。Km値の決定のために1μM 3H−AEAを30μMの未標識AEAと合わせかつ連続的2倍希釈を行った。
切断されない3H−アナンダミドならびに未標識のアラキドン酸は炭により吸収される。対照的に、標識3H−エタノールアミンは真空若しくは遠心分離が適用される場合に炭ミニカラムを通って96ウェル計数プレートに流れる。その後96ウェルプレートをHewlett Packardトップカウント(TopCount)上で読取ることができる(図2)。
炭はアナンダミドおよびアラキドン酸を選択的に結合するがしかしエタノールアミンはしない:
4種の異なる放射標識トレーサー、すなわち、2種のトリチウム化した形態のアナンダミド(エタノールアミン部分;アナンダミド[1−3H−エタノールアミン]若しくはアラキドン酸部分;アラキドン酸[5,6,8,9,11,12,14,15−3H(N)]のいずれかで標識された)、ならびにトリチウム化したアラキドン酸および14C標識エタノールアミンを使用して、該アッセイで使用した炭の結合特徴を探究した。特定量のこれらのトレーサーを方法に記述されるとおり膜調製物とともにインキュベートし、前洗浄した炭に添加しかつ遠心分離により回収した。回収された放射活性をカウントしかつ添加された量のパーセントとして表した。図3に示されるとおり、膜が存在しなかった、すなわちアナンダミドのアラキドン酸およびエタノールアミンへのFAAHに媒介される転化が存在しなかった場合、2種の標識された形態のアナンダミドのいずれもフロースルー(flow−through)中で検出され得ず、該トレーサーが炭に結合されたことを示した。トリチウム化アラキドン酸もまた炭上に吸収されかつフロースルー(flowthrough)中で検出され得なかった。使用した4種のトレーサーのうち14C−エタノールアミンのみが回収され得た。
炭はアナンダミドおよびアラキドン酸を選択的に結合するがしかしエタノールアミンはしない:
4種の異なる放射標識トレーサー、すなわち、2種のトリチウム化した形態のアナンダミド(エタノールアミン部分;アナンダミド[1−3H−エタノールアミン]若しくはアラキドン酸部分;アラキドン酸[5,6,8,9,11,12,14,15−3H(N)]のいずれかで標識された)、ならびにトリチウム化したアラキドン酸および14C標識エタノールアミンを使用して、該アッセイで使用した炭の結合特徴を探究した。特定量のこれらのトレーサーを方法に記述されるとおり膜調製物とともにインキュベートし、前洗浄した炭に添加しかつ遠心分離により回収した。回収された放射活性をカウントしかつ添加された量のパーセントとして表した。図3に示されるとおり、膜が存在しなかった、すなわちアナンダミドのアラキドン酸およびエタノールアミンへのFAAHに媒介される転化が存在しなかった場合、2種の標識された形態のアナンダミドのいずれもフロースルー(flow−through)中で検出され得ず、該トレーサーが炭に結合されたことを示した。トリチウム化アラキドン酸もまた炭上に吸収されかつフロースルー(flowthrough)中で検出され得なかった。使用した4種のトレーサーのうち14C−エタノールアミンのみが回収され得た。
ヒト癌細胞株HeLa細胞はFAAHを発現しないことが既知である(Uedaら(2000)Chem.Phys.Lipids.108:107−121)。従って、陰性対照として、また、アナンダミドの加水分解に対するFAAH以外の酵素の可能な寄与を検討するためにこの細胞株を使用した。HeLa細胞膜との3H−アナンダミドのインキュベーション後に本質的に放射活性の回収が存在せず、FAAHの非存在を確認した(図3)。
トレーサーをマウス肝若しくはT84細胞から調製した膜とともにインキュベートした場合、放射活性の良好な回収がアミドのN末端で標識したアナンダミド(3H−エタノールアミン)について見出されたが、しかし脂肪酸の炭化水素鎖上にトリチウム標識を運搬するアナンダミド(3H−AA)についてはされなかった。全部の実験は、アナンダミドおよびアラキドン酸がエタノールアミンと対照的に炭カラム上で吸収されたことを一貫して示した。従って、放射標識したアナンダミドを、FAAHを含有する細胞ライセートとともにインキュベートする場合にフロースルー(flow−through)中で回収される放射活性は放射標識したエタノールアミンに帰されるはずである。この実験は、炭を使用してアナンダミドおよびエタノールアミンを分離することが可能であることを示す。SAXおよびC18樹脂のような他の製品もまた試験したが、しかしより少なく効果的であった(示されない)。
FAAHアッセイの特徴付け:
FAAH活性は多様な細胞中で見出される。げっ歯類では肝、次いで脳がFAAHの最高の発現を有するようである一方、ヒトでの該発現は膵および脳で最高であるがしかし肝ではより低い(Uedaら(2000)Chem.Phys.Lipids.108:107−121)。T84細胞中でのヒトFAAH mRNAの発現はDNAマイクロアレイを使用する発現プロファイリングにより見出され(示されない)かつその後の実験により確認された。
FAAHアッセイの特徴付け:
FAAH活性は多様な細胞中で見出される。げっ歯類では肝、次いで脳がFAAHの最高の発現を有するようである一方、ヒトでの該発現は膵および脳で最高であるがしかし肝ではより低い(Uedaら(2000)Chem.Phys.Lipids.108:107−121)。T84細胞中でのヒトFAAH mRNAの発現はDNAマイクロアレイを使用する発現プロファイリングにより見出され(示されない)かつその後の実験により確認された。
アッセイのシグナル出力は0.42〜3.5μg/ウェルのT84膜の範囲で直線的であることが決定された。本発明の一態様はHTS適合性のアッセイであるため、使用したタンパク質の量で1時間以上にわたり該反応が直線的であったことが確認された。図4Aに示されるとおり、室温での反応の速度は、3.5μg/ウェルのタンパク質を使用した場合に90分の期間にわたり直線的であった。この実験を室温および37℃の双方で実施し、該酵素は期待されたとおりより高温でわずかにより活性であった。HTSアッセイの実施のため、室温で1時間のインキュベーション期間および3.5μg/ウェルのタンパク質量を、これらの結果に基づいて選んだ。
FAAH活性のキネティック分析:
T84ヒト結腸直腸癌細胞におけるFAAHによるアナンダミドの加水分解のキネティック分析は1.1±0.17μMのKmを示した。(図4B)。これはヒト脳について報告された値に近い(2μM、Maccarroneら(Maccarroneら(1999)Anal.Biochem.267:314−318)を参照されたい)。全体として、FAAHの反応についての文献中の報告されたKm値は、使用した組織、種および方法に依存して0.8から80μMまで広範な範囲にわたる(Fowlerら(2001)Biochem.Pharmacol.62:517−526)。例えば、Desarnaudら(Desarnaudら(1995)J.Biol.Chem.270、6030−6035)はラット脳ミクロソームを使用して12.7μMというKmを見出した。N18マウス神経芽腫細胞株においてKmは9.0μMであることが決定された(Maurelliら(1995)FEBS Lett.377:82−86)。種差を別にして、これらの値の変動性は、この酵素の基質および生成物の双方が、酵素活性に影響しうるミセルを形成し得るという観察結果に帰された(Fowlerら(2001)Biochem.Pharmacol.62:517−526)。
参照化合物を使用するFAAHアッセイの検証:
文献中に記述されているFAAH阻害剤のいくつかを、阻害剤を同定するその能力を検証するためのアッセイで試験した。商業的に入手可能である阻害剤のうち、細胞質ホスホリパーゼA2の阻害剤でもまたあるメチルアラキドニルフルオロホスフェート(MAFP)が、1〜3nMの報告されたIC50値を伴い最も強力である(Uedaら(2000)Chem.Phys.Lipids.108:107−121;Deutschら(1997)Biochem.Pharmacol.53、255−260)。FAAHの阻害剤としてのその効力は0.8nMのIC50値の決定を伴い確認された。
FAAH活性のキネティック分析:
T84ヒト結腸直腸癌細胞におけるFAAHによるアナンダミドの加水分解のキネティック分析は1.1±0.17μMのKmを示した。(図4B)。これはヒト脳について報告された値に近い(2μM、Maccarroneら(Maccarroneら(1999)Anal.Biochem.267:314−318)を参照されたい)。全体として、FAAHの反応についての文献中の報告されたKm値は、使用した組織、種および方法に依存して0.8から80μMまで広範な範囲にわたる(Fowlerら(2001)Biochem.Pharmacol.62:517−526)。例えば、Desarnaudら(Desarnaudら(1995)J.Biol.Chem.270、6030−6035)はラット脳ミクロソームを使用して12.7μMというKmを見出した。N18マウス神経芽腫細胞株においてKmは9.0μMであることが決定された(Maurelliら(1995)FEBS Lett.377:82−86)。種差を別にして、これらの値の変動性は、この酵素の基質および生成物の双方が、酵素活性に影響しうるミセルを形成し得るという観察結果に帰された(Fowlerら(2001)Biochem.Pharmacol.62:517−526)。
参照化合物を使用するFAAHアッセイの検証:
文献中に記述されているFAAH阻害剤のいくつかを、阻害剤を同定するその能力を検証するためのアッセイで試験した。商業的に入手可能である阻害剤のうち、細胞質ホスホリパーゼA2の阻害剤でもまたあるメチルアラキドニルフルオロホスフェート(MAFP)が、1〜3nMの報告されたIC50値を伴い最も強力である(Uedaら(2000)Chem.Phys.Lipids.108:107−121;Deutschら(1997)Biochem.Pharmacol.53、255−260)。FAAHの阻害剤としてのその効力は0.8nMのIC50値の決定を伴い確認された。
遷移状態阻害剤オレイルトリフルオロメチルケトンもまた、ここで提示される研究で73.3nMのIC50を伴うFAAHの強力な阻害剤であることが報告されており、それはTigerら(2000;Biochem.Pharmacol.59、647−653)により見出された28〜41nMのIC50値と同一の範囲にあった。
セリンプロテアーゼの阻害剤フッ化フェニルメタンスルホニルは、低効力を伴うとは言えFAAHの阻害剤であることが示された。別のグループでのラット脳FAAHの阻害についてのpIC50はpHに依存して5.92と4.16との間であった(Holtら(2001)Br.J.Pharmacol.133、513−520)。100μMの濃度では、それはN18マウス神経芽腫細胞中のアナンダミドの加水分解を消失した(Maurelliら(1995)FEBS Lett.377、82−86)。それは神経芽腫およびグリア細胞中でFAAH活性を阻害するためにDeutschら(1993;Biochem.Pharmacol.46、791−796)により1.5mMの濃度で使用された。25μMでそれはラット脳ミクロソームのアナンダミドの加水分解を48%阻害した(Desarnaudら(1995)J.Biol.Chem.270、6030−6035)。この研究で得られたIC50値(16μM)は従って文献で報告された数に十分に対応する。
最後に、FAAHの生成物オレイン酸およびアラキドン酸を使用することにより生成物阻害を試験した。Maurelliら(1995;FEBS Lett.377、82−86)は100μMのアナンダミドがFAAHの活性を消失させたことを見出した。この研究で、これらの化合物は低マイクロモル濃度範囲のIC50値を伴いFAAH活性を阻害した(表1)。
これらの結果は、該アッセイがFAAH活性の確実な評価方法を提供することを確認する。該アッセイは参照阻害剤を使用して成功裏に検証された。該アッセイは例えば96ウェルプレート中でのように複数の反応で同時に実施してもよいため、該アッセイは化合物の集合物ならびに天然産物若しくはコンビナトリアルライブラリーのハイスループットスクリーニングに適応可能である。
それぞれ三重で行った2〜5回の実験で得た値の平均±S.E.を示す。右の欄の数字は文献のデータを指す。参考文献:(1):Deutschら Biochem.Pharmacol.1997、53:255−260。(2):Uedaら Chem.Phys.Lipids.2000、108:107−121。(3)Fowlerら Br.J.Pharmacol.2000、131:498−504。(4)Tigerら Biochem.Pharmacol.2000、59:647−653。(5)Holtら Br.J.Pharmacol.2001、133:513−520。
前述の記述、例および付随する図面は本発明を全般的に記述する。該記述は具体的説明を提供する目的上であり;本発明は本明細書に記述される特定の態様により制限されない。当業者は、本発明の多様な改変を本明細書に記述されるものに加えて行ってよいことを認識するであろう。こうした改変は付属として付けられる請求の範囲の範囲内にあることを意図している。
Claims (52)
- 脂肪酸アミド加水分解酵素を含有することが疑われるサンプルを、脂肪酸アミド加水分解酵素の標識基質と組合せて反応混合物を形成させる段階;
脂肪酸アミド加水分解酵素に標識基質を加水分解させるのに十分な条件下で該反応混合物をインキュベートしてそれにより最低1種の標識加水分解生成物を形成させる段階;
選択的結合物質と該インキュベートされた反応混合物を接触させる段階(該選択的結合物質は標識基質若しくは標識加水分解生成物のいずれかを結合するがしかし双方はせず、それにより結合された標識複合体を形成する);
結合された標識複合体をインキュベートされた反応混合物から分離する段階;および
加水分解された標識基質若しくは形成された標識加水分解生成物の量を測定してそれによりサンプルの脂肪酸アミド加水分解酵素活性を示す段階
を含んでなる、脂肪酸アミド加水分解酵素の活性のアッセイ方法。 - サンプルが生物学的膜、脂質二重層若しくはミセルを含んでなる、請求項1に記載の方法。
- 基質が、エンドカンナビノイド、脂肪酸エタノールアミド、脂肪酸一級アミド、エンドカンナビノイド類似物、脂肪酸エタノールアミド類似物若しくは脂肪酸一級アミド類似物である、請求項1に記載の方法。
- 基質がアナンダミドである、請求項1に記載の方法。
- 基質がオレアミドである、請求項1に記載の方法。
- 基質が2−アラキドノイルグリセロールである、請求項1に記載の方法。
- 基質が放射性同位体で標識されている、請求項1に記載の方法。
- 放射性同位体が3H若しくは14Cである、請求項7に記載の方法。
- 基質が蛍光標識で標識されている、請求項1に記載の方法。
- 選択的結合物質が炭素を含んでなる、請求項1に記載の方法。
- 選択的結合物質が活性炭である、請求項10に記載の方法。
- 活性炭がフィルターを構成する、請求項11に記載の方法。
- 選択的結合物質が標識基質を結合するがしかし標識生成物を結合しない、請求項1に記載の方法。
- 分離段階が濾過、重力沈降若しくは遠心分離を含んでなる、請求項1に記載の方法。
- 測定段階が、液体シンチレーション計数を介して若しくは蛍光エネルギーの測定により実施される、請求項1に記載の方法。
- マルチウェルプレート中で実施される、請求項1に記載の方法。
- ハイスループットスクリーニングプログラムの少なくとも一部分を構成する、請求項1に記載の方法。
- 薬物発見の試みに関連して実施される、請求項1に記載の方法。
- 反応混合物に添加された試験化合物の存在下および非存在下で請求項1に記載の方法によりアッセイされるところの脂肪酸アミド加水分解酵素の活性を比較する段階を含んでなり、
脂肪酸アミド加水分解酵素の活性の変化が、該試験化合物が該脂肪酸アミド加水分解酵素の活性を調節することの指標となる、
脂肪酸アミド加水分解酵素の活性を調節する化合物の同定方法。 - 試験化合物が化合物のライブラリーから選択される、請求項19に記載の方法。
- 試験化合物が脂肪酸アミド加水分解酵素活性の活性を阻害する、請求項19に記載の方法。
- 前記脂肪酸アミド加水分解酵素活性が最低約5%阻害される、請求項21に記載の方法。
- 前記脂肪酸アミド加水分解酵素活性が最低約20%阻害される、請求項21に記載の方法。
- 前記脂肪酸アミド加水分解酵素活性が最低約50%阻害される、請求項21に記載の方法。
- 前記脂肪酸アミド加水分解酵素活性が最低約80%阻害される、請求項21に記載の方法。
- 前記脂肪酸アミド加水分解酵素活性が最低約95%若しくはそれ以上阻害される、請求項21に記載の方法。
- 前記試験化合物が前記脂肪酸アミド加水分解酵素活性を増大させる、請求項21に記載の方法。
- 前記脂肪酸アミド加水分解酵素活性が最低約5%増大される、請求項27に記載の方法。
- 前記脂肪酸アミド加水分解酵素活性が最低約30%増大される、請求項27に記載の方法。
- 前記脂肪酸アミド加水分解酵素活性が最低約50%増大される、請求項27に記載の方法。
- 前記脂肪酸アミド加水分解酵素活性が最低約70%増大される、請求項27に記載の方法。
- 前記脂肪酸アミド加水分解酵素活性が最低約100%増大される、請求項27に記載の方法。
- 前記脂肪酸アミド加水分解酵素活性が約2倍ないし約10倍の間増大される、請求項27に記載の方法。
- マルチウェルプレートの使用を含んでなる、請求項19に記載の方法。
- マルチウェルプレート中で実施される、請求項19に記載の方法。
- ハイスループットスクリーニングの少なくとも一部分を構成する、請求項19に記載の方法。
- 薬物発見の試みに関連して実施される、請求項19に記載の方法。
- 前記脂肪酸アミド加水分解酵素が哺乳動物の脂肪酸アミド加水分解酵素である、請求項1に記載の方法。
- 前記脂肪酸アミド加水分解酵素がブタの脂肪酸アミド加水分解酵素である、請求項38に記載の方法。
- 前記脂肪酸アミド加水分解酵素がげっ歯類の脂肪酸アミド加水分解酵素である、請求項38に記載の方法。
- 前記脂肪酸アミド加水分解酵素がネズミの脂肪酸アミド加水分解酵素である、請求項38に記載の方法。
- 前記脂肪酸アミド加水分解酵素がラットの脂肪酸アミド加水分解酵素である、請求項41に記載の方法。
- 前記脂肪酸アミド加水分解酵素がマウスの脂肪酸アミド加水分解酵素である、請求項41に記載の方法。
- 前記脂肪酸アミド加水分解酵素がヒト脂肪酸アミド加水分解酵素である、請求項38に記載の方法。
- 患者から、細胞を含有するサンプルを得ること;
細胞を溶解して細胞ライセートを生じさせること;
細胞ライセートを脂肪酸アミド加水分解酵素の標識基質と組合せて反応混合物を形成させること;
細胞ライセート中に存在する脂肪酸アミド加水分解酵素に標識基質を加水分解させるのに十分な条件下で該反応混合物をインキュベートしてそれにより最低1種の標識加水分解生成物を生じさせること;
インキュベートされた反応混合物を選択的結合物質と接触させること(該選択的結合物質は標識基質若しくは標識加水分解生成物のいずれかを結合するがしかし双方はせず、それにより結合された標識複合体を形成する);
結合された標識複合体をインキュベートされた反応混合物から分離すること;
加水分解された標識基質若しくは形成された標識加水分解生成物の量を測定してそれによりサンプルの脂肪酸アミド加水分解酵素活性を示すこと;および
患者からのサンプルの活性を、活性について予め決められた値までの活性と比較して、該患者が活性について予め決められた値に関して変えられた脂肪酸アミド加水分解酵素活性を有するかどうかを決定すること
を含んでなる、患者における変えられた脂肪酸アミド加水分解酵素活性の測定方法。 - 前記患者が女性である、請求項45に記載の方法。
- 女性が妊娠しているか若しくは不妊治療をしようとしている、請求項46に記載の方法。
- サンプルが血液、組織若しくは体液を含んでなる、請求項45に記載の方法。
- サンプルがリンパ球を含んでなる、請求項46に記載の方法。
- 細胞がホモジェナイズされる、請求項45に記載の方法。
- 細胞ライセートに存在する脂肪酸アミド加水分解酵素活性がサンプルから部分的に若しくは実質的に精製される、請求項45に記載の方法。
- 予め決められた測定された値が、対照アッセイ、該患者からの以前の若しくは後のサンプル、正常個体からのサンプル、別の患者からのサンプル、標準FAAH若しくは予め決められた値からである、請求項45に記載の方法。
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