JP2006520903A - 生化学的な色および増殖を測定するために比色手段を使用する微生物学的アナライザ - Google Patents
生化学的な色および増殖を測定するために比色手段を使用する微生物学的アナライザ Download PDFInfo
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Abstract
比色技術を使用してサンプルにID検査を実施し、関心のある検査領域の画素単位着色マップを生成し、また、比濁分析技術を使用してサンプルにMIC検査を実施してどの抗菌剤が或る特定の微生物に対して最も効果的かを決定する微生物学的アナライザ。
Description
本発明は、微生物のアイデンティティおよび微生物の増殖を抑制するのに有効な抗生物質の濃度を共に測定するための自動微生物学的アナライザに関する。より詳しくは、本発明は、異なった微生物のアイデンティティを測定する際に比色手段、色素産生手段を使用し、微生物の存在を測定する際に比色(colorometric)手段を使用できる微生物学的アナライザを提供する。
生物学的サンプルの分析によって患者の診断、治療に関連した様々なタイプの検査を実施できる。患者の微生物を含有する生物学的サンプルは患者の感染部、体液または膿瘍部から採取される。代表的には、微生物は、これらのサンプルから検査パネルまたは検査アレイに移され、種々の試薬と混ぜ合わされ、培養、分析されて患者の治療に役立てられる。生化学的アナライザは、健康管理施設その他の施設の要望に合わせて患者サンプルの分析を容易にすべく、そして、手作業による分析と比較して評価分析結果の精度および信頼性を向上させるべく発達してきた。
評価の高い微生物学的アナライザ群は、感染微生物のアイデンティティおよび微生物の増殖を抑制するのに効果的な抗生物質のアイデンティティの両方を決定する診断ツールとして機能する。これを試験管内検査で実施する際、生物学的サンプルから隔離した微生物の同定および抗生作用感受性パターンが確認される。このようなアナライザでは、代表的には1回希釈法または段階希釈法で種々の酵素基質または抗微生物物質を含有するパネルまたはアレイにある複数の小さいサンプル検査ウェルに検査しようとしている小さいサンプルを入れる。微生物の同定(ID)および微生物に対して効果的な抗生物質の最低抑制濃度(MIC)は、アレイに生じた色変化またはサンプル検査ウェルの不透明度(濁度)によって決定される。発生した信号パターンを検討することによって、MICおよびIDの決定およびそれに続く分析がコンピュータ制御の微生物学的アナライザで行われ、再現性における利点、処理時間の短縮、転記エラーの回避および検査室で行われるすべての検査についての標準化が得られる。
微生物のID検査においては、微生物サンプルの標準化した希釈液(接種源として知られる)を最初に調製し、所定範囲内の濃度を有する細胞懸濁液を得る。多数のウェルを有する分析検査アレイまたはパネルにこの接種源を移す。検査ウェルは、酵素基質または抗生物質からなる所定の確認培地を含んでおり、これらの確認培地が、存在する微生物の種に応じて培養後の色変化または濁度増大を示すことになる。たとえば、検査ウェル内の抗菌剤の存在の下で種々の炭素化合物を利用したり、増殖したりする細菌類の能力はpH変化に基づいて確認することができる。或る種の検査では、微生物代謝の産生物を検出するために試薬を添加する必要があるが、その他のものは自ら存在を示す。在来の色素産生パネル、比色パネルにおいては、接種源が或る期間培養されてから分析を行う。培養後に接種源および試薬の反応を検討し、その反応を既知の種の反応と比較することによって微生物のタイプを確認できる。重要なことは、微生物が種々の基質および試薬に対して多かれ少なかれ敏感であるから、未知の微生物のID検査においては多数の異なった基質その他の試薬を利用しなければならないということである。これを行うには、種々のID検査パネルを用意し、それぞれに、種々の微生物について測定可能な反応信号の既知パターンを発生するように選んだ基質および試薬を予め装填しておくとよい。
MICを決定するために微生物検査パネルを使用することや微生物の抗生作用感受性検査(AST)で使用される技術は周知である。AST検査とは、接種源および増殖ブイヨン(ここでは接種源ブイヨン溶液と呼ぶ)を満たしたウェルを使用し、種々のAST検査において使用されるように多数の異なった抗生物質の濃度を増大させ、どの抗菌剤が或る特定の微生物に対して最も効果的であるかを決定する検査である。種々の抗菌剤は、代表的には、比色パネルにおけるミューラ・ヒントン・ブイヨン内でカルシウムおよびマグネシウムで希釈される。抗菌物質は臨床的に意味のある濃度を含む濃度まで希釈される。AST検査では、検査トレイを或る期間にわたって制御温度で温置し、観察可能な細胞数変化が発生する機会を持つ必要がある。次に濁度の変化について検査トレイの各ウェルを調べる。アナライザは各検査ウェル読み値を閾値と比較する。閾値とは、臨床的に意味のある増殖に対応する或るパーセンテージの相対吸光度に対応する定数である。これらの変化は種々の方法を使用して解釈され、異なった微生物に対する種々の抗生物質の最低抑制濃度を特定する。
自動的または半自動的にマルチステップ生化学的分析手順を実施するアナライザは周知である。たとえば、微生物学的分析システムは、現在、光度測定法、蛍光定量検出法の両方を使用して自動MIC手順を実施する。Dade Behring Inc.のMicroScan Divisionが、商品名Walk−Away(R)アナライザとしてこのタイプの装置を販売している。Armes等の米国特許第4,676,951号、Hanawayの米国特許第4,643,879号、同第4,681,741号およびMasterson等の米国特許第5,645,800号が、Walk−Away(R)アナライザの或る特徴を記載している。Walk−Awayシステムの従来市販されている実施形態は微生物学的サンプルを有しているパネルを分析する。最新の微生物学的検査機の自動化特徴はこの技術分野では周知であり、以下の米国特許に記載されている。これらの米国特許からわかるように、自動処理やアナライザを通してのパネルまたはロータのような検査装置を移送する機能など周知である。当業者であれば、数多くの米国特許に記載されているように検査装置移送、光学検査、コンピュータ制御などの決まりきった作業を果す種々の周知の技術および選択を使用している。たとえば、生化学的なアナライザ、ID技術およびMIC技術が以下の米国特許、すなわち、第3,928,140号、第3,957,583号、第4,101,383号、第4,236,211号、第4,448,534号および第4,453,220号に記載されている。
最近になって、微生物MIC、ID検査の分野でID、MICの測定精度を高めるために進歩した光源の使用および改良方法の使用を含めて発展があった。
米国特許第5,580,784号が、密接に並んだ波長を有する放射線源をウェル内に向けることによって或る特定の検査ウェルが細菌増殖を明示しているかどうかを決定するために化学センサを使用することを開示している。2つのスペクトル的に隔たった放射線源による化学センサからの放射線がモニタされ、それらの差および合計の比が計算されて放射線源間または検出器間のステーション毎の変動およびセンサ材料のロット毎の変動を最小限に抑えている。
米国特許第5,593,854号が、センサからの放射線のAC、DC成分に基づいて比を計算することによって蛍光化学センサからのデータを分析する方法を開示している。この比または放射線変調は、検査ウェル内で細菌増殖が進行している場合には変化する。所望の比を高解像度領域に集中させ、システムがその比に到達するまで周波数を調節することによってすべての読み取りがセンサの高解像度領域で確実に実施されることになる。調節済みの周波数を利用して特定のバイアルで細菌増殖が行われているかどうかの指標を与える。
米国特許第5,629,169号が、検査生命体を含有している培養液を有するプレートおよびプレート上で培養液内に設置した複数の抗生作用ディスクを含む薬剤拡散サンプルから薬剤効果を判断している。培養後に抗生作用ディスクの各々を抑制ゾーンが取り囲む。薬剤拡散サンプルが照明され、薬剤拡散サンプルの画像がビデオ・カメラで撮影される。この画像は、抗生作用ディスクの位置を決定し、抗生作用ディスクを取り囲んでいる領域における画像の平均輝度および輝度変動を決定し、平均輝度および輝度変動から抗生作用ディスクの各々を取り囲んでいる抑制ゾーンの半径を判断することによって分析される。抑制ゾーンの半径が薬剤効果を示す。
米国特許第5,965,090が、検査カードに格納されたサンプルを検査するための自動サンプル検査機を提供している。この機械は、複数の検査サンプル・カードおよび機械内の種々のステーションの中にある流体受け器を含むトレイを動かすための検査サンプル位置決めシステムを有する。機械は、受け器に所定量の希釈液を加えるための希釈ステーションを有する。検査カード移送ステーションが培養ステーションから光学読み取りステーションまで検査カードを移送する。光学読み取りステーションにおいて、透過度および螢光性の光学検査が行われる。
米国特許第6,086,824号が、検査カードに格納されたサンプルを検査するための自動サンプル検査機を開示している。検査サンプル・カードがトレイ内に設かれ、移送ステーションがこのトレイを培養ステーションから光学読み取りステーションまで移送する。光学読み取りステーションにおいて、カードがトレイから取り出され、光学測定(たとえば、透過度および/または螢光性の光学検査)がカード内の検査ウェルについて行われる。機械は、検査サンプルがトレイ内の検査カードと流体連絡して置かれるサンプル装填ステーションを有する。
米国特許第6,096,272号が、微生物同定(ID)および抗菌作用感受性決定(AST)のための診断用微生物学的検査システムおよび方法を開示している。このシステムは、同じ検査パネル上でID、AST検査を実施できるマルチウェル式検査パネルを含む。各検査パネルは、試薬、ブイヨン懸濁生命体を接種され、器具システム内に設置される。この器具システムは、培養および割り出しのための回転コンベヤ、各々異なった波長の光を放出する多数の光源、比色・蛍光定量検出器、バーコード式検査パネル追跡器および測定した検査データに基づいて決定を行うための制御プロセッサを含む。
米国特許第6,372,485号が、微生物同定(ID)およびAST両方の決定を行うことを開示している。このシステムは、同じ検査パネル上でID、AST検査を実施できる多重ウェル検査パネルを含む。各検査パネルは、試薬、ブイヨン懸濁生命体を接種され、器具システム内に設置される。器具システムは、培養および割り出しのための回転コンベヤ、各々異なった波長の光を放出する多数の光源、精密比色・蛍光定量検出器、バーコード式検査パネル追跡器および測定した検査データに基づいて決定を行うための制御プロセッサを含む。1つの光源は直線アレイに配置された複数のLEDを含む。LED接合電流の各々は所定の照明プロフィルを発生するように制御可能である。
自動微生物学的アナライザの技術状態についての以上の説明からわかるように、現行の微生物学的アナライザは、しばしば、複雑な光学技術または類似した技術を使用してID検査ウェルに対応する稠密なサンプル・パターンを決定し、これらのパターンを所定のIDパターンと比較して未知の微生物についてID検査を正確に実施できる。しかしながら、公知の最新式アナライザは、一般的に、微生物が検査溶液の色を変える生化学的な反応を発生したがどうか、または、或る種の抗菌剤の存在の下で増殖したかどうかに応じて、信号を正の値または負の値に割り当てる測定技術を使用している。このようなIDに対する「したかどうか」というアプローチは、正の値または負の値の間で精密な区分範囲限界が不確かになってID検査における望ましくない不確定度または不正確さを招くため、エラーに影響されやすい。
本発明は、比色、色素産生技術を用いて当該検査領域の画素化した色値マップを生成することによって正確な微生物同定を得る際に精度を向上させたいという前記要望に応える。本発明の例示実施形態は、ID検査およびMIC検査を実施できるように設計した検査パネルを予め作成し、培養状態に置く自動微生物学的アナライザで実行できる。検査パネルおよび実施されるべき検査は、アナライザを適切に作動させるようにプログラムされたコンピュータによって識別される。検査パネルには、種々の既知の微生物と相関する可能性のある測定可能な比色または光度測定信号の既知パターンを発生すると予め決められている基質、試薬、増殖基質および抗生物質などの様々な事前装填を行う。本アナライザは、パネル移送ステーション、比色分析ステーションおよび比濁分析ステーションによって必要な検査を行って、臨床家が最低限の注意集中を行う中、各検査ウェルの画素化マップを生成する。
比色分析は、検出器を入射光源の軸線と整合させ、ウェルによって生じる吸光度を測定することでサンプルの既知光源との相互作用を測定することによって、色を測定する。比濁分析は、検出器を入射光源の軸線に対して或る角度に位置させることによって微生物細胞の持つ光を散乱させる能力を測定する分析であり、在来の濁度測定よりもかなり敏感である。
本発明のこれらおよびその他の特徴、利点は、以下に示す図面に記載した好ましい実施形態についての詳細な説明を読むことで最も良く理解できる。
図面において、図1は本発明を実施できる微生物学的アナライザの一部を示す簡略平面図であり、図2は代表的な従来技術の測定システムを示す簡略概略図であり、図3は本発明の測定システムを示す概略立面図である。
図1は、本発明を実施できるアナライザを例示する微生物学的アナライザ10を概略的に示しており、このアナライザ10は、微生物学的な生化学物質の予め調製した懸濁液を複数のウェル14内に有している少なくとも1つの検体パネル12を有する。本発明の譲受人に譲渡された米国特許第5,645,800号に開示されているのと同様の公知技術および電気機械装置を用いることによって、アナライザ10は、多数の分析ID、MIC検査プロトコルを実施するように事前にプログラムされた中央マイクロプロセッサ15の制御の下に、二重矢印で示されるように、検体パネル12を測定ステーション16内へ、そしてそこから離れるように移送するようになっている。
本発明の図示実施形態において、測定ステーション16は、微生物の存在を検出定量化し、検体パネル12のウェル14内にある流体の色を検出、定量化する。後述するように、測定ステーション16は比色分析、比濁分析技術を使用して微生物の増殖を測定する。検体パネル12は、代表的には、約10cm×13cm×1.5cmであるプラスチック製の、96個のウェルを備えた微量希釈トレイまたは微量滴定トレイであり、微生物同定(ID)について使用される生化学的な基質または最低抑制濃度(MIC)を決定するための抗菌剤の希釈溶液またはこれら両方を収容している。検体パネル12は、代表的には、上から下まで8本のウェル14の横列と、左から右まで12本のウェル14の縦列とを有する。検体パネル12の各ウェル14は、生化学的な試薬、指示薬、種々の濃度の抗生物質、増殖基質および被検生命体の或る種の組み合わせからなる約300マイクロリットルの生化学的液体を収容できる小さい試験管と考えることができる。検体パネル12は、一回限り使用式の使い捨ての不活性プラスチック・トレイであり、プラスチック材料は光透過性であって光度測定によって検体の分析を行えるようになっているとよい。
在来の比色、色素産生パネルにおけるID検査は、18〜24時間の培養後における抗菌剤の存在下でのpH変化、基質利用度および増殖の検出に基づいている。識別しようとしている各生命体は化学触媒または発酵槽として作用する一組の酵素を所有している。未知の生命体が増殖する培養液内で一連の化学反応を行わせることによって、その未知の生命体についての識別用化学的フィンガープリントを効果的に得ることができる正負の反応の組み合わせを特定できる。代表的には、これらの反応としては、広範囲にわたる炭水化物の発酵、クエン酸塩利用、マロネート利用、フェニルアラニンデアミナーゼ産生、βガラクトシダーゼ産生、インドール産生、硫化水素産生、リジン・デカルボキシラーゼ産生、オルニチン・デカルボキシラーゼ産生、ウレアーゼ産生、蔗糖利用およびアルギニン・デヒドロキシラーゼ産生がある。反応結果は培養液の色変化で判断される。ほとんどの場合、色発生試薬は、化学反応から生じるアルカリ度または酸性度を測定するpH指示薬となる。広範囲にわたるpH目盛り上のpH変化を測定するのにブロムフェノールブルーおよびフェノールレッドのような種々の指示薬を使用できる。化学発色についての別のメカニズムとしては、オリジナルの基質からのクロモゲン(色発生化学物質)の酵素分割があり、この場合、正の化学反応を示す。上述のような色反応の組み合わせは、各生命体の、検出発色化学反応の各組み合わせについて発生する確率を標準統計法によって特定するのに用いることができるプロファイルを形成する。
図2に示すように、MICを測定するための従来技術の測定ステーション16は、検体パネル12の個々のウェル14を、たとえば、白熱タングステン・ハロゲン・ランプ20で発生させた検査用光学輻射光線と整合させる。検査用光線は、マルチ・フィルタ機構22を通して送られ、光ファイバ・エミッタ・ライン24によって各ウェル14を通してフォトダイオード検出器26へ案内される。光ファイバ・エミッタ・ライン24は、パネル12下方でグリッド状に隔たった状態に配置してある。隣接した光ファイバ・エミッタ・ライン24間の距離はパネル12内の隣接したウェル14間の距離と一致している。光ファイバ・エミッタ・ライン24とパネル12との間に設置したマルチポジション有孔プレート28が、ウェル14の或る特定の部分を照射または照明するように検査用光線を方向付ける。各光ファイバ・エミッタ・ライン24は、光ファイバを出た光線を細い垂直方向の光線に集束させ、各ウェル14の照度を最大にするレンズ(図示せず)を含むとよい。マルチ・フィルタ機構22における多数の異なったフィルタ30および有孔プレート28位置の各々についての各ウェル14を通して伝えられる放射エネルギの測定がパネル12のすべてのウェル14に対して行われる。代表的には、測定は、光ファイバ・エミッタ・ライン24とペアになったフォトダイオード検出器26を使用して行われる。フォトダイオード検出器26は、光ファイバ・エミッタ・ライン24に対面しており、ウェル14の検体を透過した後のフィルタ処理済みの光の強度を測定する。在来の較正機構を使用して、フィルタ30、光ファイバ・エミッタ・ライン24、フォトダイオード検出器26などにおける変動を補正する。
フォトダイオード検出器26に入射した光はすべてまとめられて、各ウェル14を透過した総光量に比例する単一の電気信号となる。各ウェル14の色は、光のウェル14による光の種々の色の吸収度を測定することによって決定される。ウェル14は、可視性スペクトルの或る部分を吸収し、他の部分を通過させることによって或る色となると考えられる。ウェル14の色に近い、ウェル14を検査する光はほとんど変化せずに透過することになる。異なった色の、ウェル14を検査する光はかなり吸収されることになる。ウェル14の色は、最も大きな出力を有するフィルタ30についてフィルタ30の反応に注目することによって推定される。ウェル14内の細胞の存在は、ウェル14の色とは無関係にすべてのフィルタ30からの光を散乱させたり、吸収したりする傾向があるために、この従来技術による色測定法は複雑になっている。これはアルゴリズムを複雑にし、データのウェル14の色状態を決定するのに2つまたは3つの異なったフィルタ30からのデータの組み合わせが必要となる。さらに、狭いバンド幅のフィルタ処理済みの光がウェル14を通過し、吸収度が測定されたとき、ウェル14の欠陥、汚染物質、沈殿物および色飽和度からの悪影響で、小さい色変化とこれらの悪影響のうちのいずれかを区別することが難しくなる。MICを測定するときに、増殖有孔プレート28を閉ざし、光を主としてウェル14の底にある小さい平坦部を通過させる。ウェル14のこの設計では、代表的には、増殖をウェル14の底に集中させる。光がウェル14を通過して微生物増殖部に当たったとき、光は軸線から散乱し、フォトダイオード検出器26を外れる。このとき、信号の低下が存在する増殖に比例すると考えられる。光の低い方の波長でより大きな反応が生じる可能性がある(より多くの吸収および散乱が生じることになる)が、ウェル14内の流体が明るい茶色または琥珀色に着色され、低い方の波長を吸収し、間違って増殖と解釈されることになる傾向があるため、増殖検出のためには高い波長フィルタ30を用いる。また、フォトダイオード26の感度のないこと(より多くのノイズを引き起こす)を原因として低い方の波長ではより多くのゲインが必要とされる。パネルの欠点によっても、光が軸線から散乱し、増殖があると解釈されることになる。
図3と関連して説明する本発明は、フィルタ48で処理した後にフォトダイオード検出器40によって測定された着色光の色調、彩度および明暗度ならびにサンプル・ウェル14内の流体を用いて色状態を確認し、それによって、ウェル14の未知の微生物のアイデンティティを決める際の精度を向上させることができるという点で、従来技術とは異なる。パネル12のサンプル識別ウェル14は、使用時およびパネル12の組み立て時に種々の変動の各々について予め決定した特定の生化学的検査および生化学的色解釈を与える。たとえば、炭水化物ベースの反応の例と同様にオレンジ色がかった赤色と赤色がかったオレンジ色の差異が必ずしも明らかでないので、当初の赤色から最終的な黄色への変化の過程で、ウェル14内の色がこの間のすべての色を通じて変化するため、色解釈は必ずしも単純ではない。本発明の目的は、カラーフィルタを通るフィルターされた光を測定してウェル14内の流体の正確な色調、彩度および明暗度の値を得ることによってウェル14内の流体の真の色を確認する際に人間の不確定な判断を排除することにある。
図3に示すように、本発明では、測定ステーション16は、タングステン・ハロゲン・ランプの代わりの光源として少なくとも1つの白色光LED32を含む。LED32のようなLEDは、Agilent Technologiesから得ることができ、Precision Optical Performance White LED、番号HLMP-CW31として知られる。LED32は、第1のウェル14Fに関連した位置に設置した状態で示してあり、その結果、第1の光軸34Aに沿って参照符号34で示すLED32からの検査用白色放射光の第1部分が、光軸34Aと整合していない第2光軸36に沿った、第1ウェル14Fの内容物から散乱する光の、センサ40による比濁分析測定または軸外し測定を可能にする。LED32からの、参照符号42で示す検査用白色放射光の別の部分は、第2のウェル14S下方に位置する拡散面44から反射し、センサ40でも測定しようとしている第2ウェル14Sの垂直軸線47と整合した第3光軸45に沿って第2ウェル14Sを直接通過する。検査ウェル14Sを通過する光42の色は、第2ウェル14Sの内容物によって変わることになり、第2ウェルの14Sの色を評価するのに用いられることになる。2つ以上のLED32を用いてこのような比色分析や比濁分析を行ってもよい。しかしながら、説明を簡潔にするために、図3には1つしか示していない。同様に、比濁分析測定および比色測定を行うためにただ1つのLED32を使用してもよい。しかしながら、図をあまり複雑にするのを避けるために、図3には2つのLEDが示してある。分割用レンズ46と連動してセンサ40は、個別に評価できる画素と呼ばれる個別の領域に視野を分割する。
第1のウェル14Fを通過し、MICを確認するのに用いられる検査用放射線34の量のセンサ測定中、そして、第2のウェル14Sを通過し、IDを確認するのに用いられる検査用放射線42の量の測定中、各ウェル14F、14Sの底は2000〜4000個の等サイズの画素に分割される。本発明によれば、ID測定の例においては、色光読み取りは画素毎にセンサ40で行われる。次に、平均化されるか、または、ウェル14Sを横切るヒストグラム(ビンされた)に形成されて、正確な単一の色ベクタを得るか、または、ウェル14Sについての、以下に説明するような或る特定の色ベクタの存在を検出する。
カラーフィルタ48がセンサ40に組み込んであって多数のフィルタを位置決めしたり、組み立てたりする必要をなくしている。このカラーフィルタが、ウェル14Sを通過する着色光を検出し、ウェル14S毎に信号値のアレイを生成する。この信号値アレイを選択的に組み合わせてウェルについての単一の色値を生成する。センサ40のようなセンサは、Agilent Technologiesから得ることができるCMOS Image Sensor、番号ADCS-2021として知られるものであってもよいし、または、National Semiconductorから得ることができるColor CMOS Image Sensor、番号LM9628として知られるものであってもよい。好ましくは、センサ40およびレンズ46は、パネル12上に設置し、ウェル14F、14Sの底についての適切な視野および解像度を得るようにする。完璧なパネル評価を行うためには2つ以上のセンサ40を使用してもよいが、説明の簡略化のために、図3には1つしか示していない。3つの広帯域フィルタ48がセンサ40に内蔵してある。1つのフィルタは、通常、可視スペクトルの青色範囲をカバーし、もう1つのフィルタは、通常、緑色範囲をカバーし、最後のフィルタは、通常、赤色範囲をカバーし、それによって、センサ40に入る光の成分を選択的に決定する。本発明における基本的なファクタは、人間の目の色識別メカニズムを厳密に模倣すべくこれらの広帯域フィルタ48を選択するということにある。
パネル12は、6つのセンサ素子40からなる、図1に点線で示すセンサ・アレイ50の下に設置すると有利である。各センサ素子40は、パネル12の同じ位置で色については2つのウェル14Sを測定し、増殖(2×2マトリックス)については2つのウェル14Fを測定する。これにより、パネル12にある検査ウェル14の2つの横列を、センサ・アレイ50下方におけるパネル12の各位置のところで読み取ることができる。パネル全体を自動的に読み取れるようにセンサ・アレイ50下方でパネル12を階段状に設置するのに、従来は、機械的な装置を使用していた。各センサ・アレイ50は、コンピュータ15内のプログラム可能なデジタル信号プロセッサによって制御されて、画素選択、濾波、RGB対HSI変換、ヒストグラム生成を含めてデータ圧縮を実施することになる。各デジタル信号プロセッサから得た検査ウェル・データは、患者サンプルのIDおよびMICを確認すべくさらに処理するためにコンピュータ15によって使用されるか、または、外部のコンピュータによって使用される。コンピュータ15は、また、運動軸線、ユーザ・インタフェースおよび任意の外部コンピュータとの通信を制御する。
赤色、緑色、青カラーフィルタを使用してセンサ40によって行われた画素毎デジタル信号測定値は、通常、それぞれ、R信号値、G信号値、B信号値で示される。これらの3つの色を様々な比率で混合することで、第2ウェル14S内の発色反応から得ることのできる任意の色を人間の目で見ることができる形に再現できる。赤色、緑色、青色の単位ベクトルを極座標系で直交して位置させた場合、すべての可視色を含む「色相環」が構成される。サンプルを読み取ることから得られたR、G、Bの値のベクトル加算でこのサンプルの色を構成するベクトルを生成することになる。
3つ値、すなわち、色調、彩度および明暗度を用いて任意所与の色を正確に特徴づける。色調(H)は、実際の色を表しており、ベクトルの角度となる。彩度(S)は、色の強さを表しており、ベクトルの大きさとなる。明暗度(I)は、R、G、B値の平均値であり、第2のウェル14Sの流体サンプルがどのくらい明るいか暗いかを表している。RGB領域からHSI領域へ変換するには以下の方程式を用いることができる。
式1 H=cos-1[0.5[(R−G)+(R−B)]/√(R−G)2+(R−B)(G−B)]
B>Gの場合、H=360°−H
式2 S=1−(3/(R+G+B))[min(R,G,B)]
式3 I=(R+G+B)/3
式1 H=cos-1[0.5[(R−G)+(R−B)]/√(R−G)2+(R−B)(G−B)]
B>Gの場合、H=360°−H
式2 S=1−(3/(R+G+B))[min(R,G,B)]
式3 I=(R+G+B)/3
第2ウェル14S内の未知サンプルの真の色を決定するためのアルゴリズムはH値およびS値を使用する。比色検査群毎に、或る角度範囲が正の反応について定められ、別の角度範囲が負の反応について定められる。H値がこれらの角度範囲と比較され、第2ウェル14Sの状態を決定する。S値は、第2ウェル14S内になんらかの色があるかどうかを決定するのに使用され(Sは存在するはずの可視色についての所定閾値よりも大きい)、また、色反応を明らかにするのにも使用される。
ひとたび測定H値、S値がコンピュータ15内のコンピュータ操作プログラムによって算出されたならば、パネル12内の未知サンプルのアイデンティティを確認する方法が第2ウェル14Sの真の色を確立し、通常、コンピュータ・ベースの統計確率分析を使用する。このような確率分析においては、異なった発色用色素産生試薬を含有している数多くの異なった第2ウェル14Sについて行われた実際の色読み取り値が、数多くの既知の存在する可能性のある微生物の色反応パターンを含むデータベース・テーブルと比較される。このような分析は、コンピュータ15によって行われてもよいし、外部コンピュータで行われてもよい。いずれにしても、コンピュータ・ベースのプログラムは、未知サンプルの真の色を正の色素産生反応または負の色素産生反応と解釈することになる。コンピュータ15は、次いで、既知の存在の可能性のある微生物の各々を分析し、その発現確率を計算する。
各生化学的反応の実際の確率は、それぞれ、データベース・テーブルにある既知のサンプル微生物の各々について累積的に乗算されて各未知微生物についての正味の確率を得る。最高正味確率を持つ微生物が最も見込みのある生命体である。最も見込みのある微生物の正味確率が予め確立した限度よりも小さい場合には、コンピュータ15または外部コンピュータによって正味確率がとても低すぎるという警告がオペレータに発せられる。技術的エラーの可能性があるかどうかをチェックしなければならない。正味確率がこの予め確立した限度より大きい場合には、アナライザ10または外部コンピュータは検査結果を正常化させ続ける。これは微生物正味確率の各々を正味確率のすべての合計で割ることによって行われる。こうして、既知の微生物の各々に対する未知の微生物の確率の評価が得られる。
抗菌物質感受性検査(AST)とは、在来の比色パネルにおいて、ミューラ・ヒントン・ブイヨン内で種々の抗菌剤をカルシウム、マグネシウムで希釈するブイヨン希釈溶液感受性検査のことである。抗菌物質は臨床的に関心のある濃度を含めた濃度まで希釈される。本発明によれば、各抗菌剤の最低抑制濃度(MIC)は、吸光度法を使用して直接目で見て増殖を知る従来行われていた技術よりもむしろ比濁分析技術を使用して測定する。
第1ウェル14Fにおける増殖の存在を評価するためには、第1ウェル14Fの各画素についての明暗度(I)値からコンピュータ15によってヒストグラムが算出される。目に見える背景の量と比例するヒストグラムの低い方のIの値に向かってクラスタが生じる。背景と散乱を区別する閾値を設定する。閾値の背景側に対する画素の数が第2の閾値よりも低下したとき、充分な数の画素が散乱、したがって、増殖を表す。第2の閾値は、以下に説明するウェル特性および欠陥からの散乱を増殖と見誤ることがないように設定する。
パネル12は、通常、金型内に各ウェル14用のピンを有する公知のプラスチック射出成形技術を使用して作る。これらのピンは、ウェル14の内面を形成し、摩耗したときでも規格を保つように頻繁に再加工される。これにより、各ウェル14におけるプラスチック厚さ、内径および底部直径の変動を少なくすることができる。製作に当たっては、加熱したプラスチックをパネル12の片側でゲートを通して注入し、このプラスチックがパネル12の反対側に向かって移動するときにピンのまわりを流れる。プラスチックがピンまわりを流れた後に出会うところにニットラインが生じる。プラスチックが過熱された場合には、脱色してパネル12に対してわずかな色調を生じることになる。金型またはパネルの処理ミスからのパネル排出もウェル底に欠け傷または掻き傷を生じさせる可能性がある。ウェル14が評価中に画素化され、或る種のウェル特性の部位が既知であるため、これらのウェル14の特性と関連する画素はヒストグラムから排除される。これは、本発明の別の有利な特徴である。
検査パネル12は、好ましくは、矩形マトリックスの形で配置される。この配置は、たとえば、検査ウェル14Fおよび/または14Sの8つの横列、12の縦列からなる。MIC値を得るため専用の第1ウェル14Fは、ウェル14Fの12の縦列の各々が一連の異なった希釈溶液にただ1つの抗生物質を含有するように配置するとよい。各抗生物質にいくつかの異なった濃度がある可能性があり、対照実験の目的でパネル12のウェル14Fを少なくともいくつか使用する。たとえば、適切な検査サイクルを確認すべくバクテリアの無制限な増殖用に1つの対照ウェル14Fを用い、増殖がまったく現れないように別のウェルを使用するとよい。
微生物サンプルは、異なった抗生物質の種々の希釈溶液を含有する第1ウェル14Fに均一に分配されて検査サンプル混合物を形成する。第1ウェル14Fに微生物の検出可能な増殖を許すに充分な培養期間後、検査されつつある特定の濃度の特定の抗生物質が増殖を阻止していない場合には、増殖培養菌が検査サンプル混合物内に生じる。第1ウェル14Fの増殖は、白いもやの形(第1ウェル14Fの中央にある白いボタン状のもの)をした濁度または細い顆粒状増殖として現れ、これは、画素から画素への値の変化がゆっくりしていることを特徴とする。従来技術によるアナライザ構成においては、MIC読み取りは、普通、光源の光軸と直列に設置した光検出器によって行われる。本発明の基本的な特徴は、第1光軸34Aに沿ってLED32から発する光34が、第1ウェル14Fの垂直軸線38と一致していない角度αで図3に示すように第1ウェル14Fに入射し、その中の検査サンプル混合物を通過するということにある。第1光軸34Aと一致していない角度βで第2光軸36に沿って散乱する光34の量は、比濁分析検出技術では光検出器40によって取り込まれる。この散乱を検出している画素は灰色に見える。散乱が生じていない画素は背景(黒色)のように見える。
画素値はローパスフィルタを通して送られ、微生物増殖によるよりもウェル欠陥または汚染物によって生じるように思えるデータ内の大きな段階的な変化の影響を最小限に抑える。こうして、本発明の好ましい実施形態においては、MIC測定の場合、光の明暗度が比濁分析技術によって検知され、アナログ値から培養菌の不透明度に対応するデジタル値へ変換される。比濁分析は微生物粒子の、光を散乱させる能力を測定するので、検出器は光源の光軸に対して或る角度で配置される。濁度は、吸収、散乱の正味効果を測定するので、トランスデューサは光源の光軸と一致するように配置される。比濁分析測定は濁度測定よりもかなり敏感である。比濁分析はたとえ小さくてもいかなる信号の存在も測定するが、その一方、在来の濁度技術は大きい信号値における小さい信号損失を測定する。
接種からのサンプルの濁度増加を表すこの不透明度値は、第1ウェル14Fにおける光散乱の正味効果から生じる。コンピュータ15または外部コンピュータは、たとえば、或る特定の薬剤での種々の第1ウェル14Fについての細菌増殖を表しているデジタル値を相関させるように機能する。このような相互関係から、コンピュータ15または外部コンピュータは、たとえば、各薬剤の最低濃度から生じるゼロ増殖指標を選び、この濃度がその特定の薬剤についてのMIC値となる。或る特定の薬剤を含む第1ウェル14Fのいずれもが増殖の抑制を示さない場合、コンピュータ15または外部コンピュータは、感染微生物がその特定の薬剤に対して耐性を示すということを印刷する。
ここで、ここに開示した本発明の実施形態が発明の原理を説明するものであり、発明の範囲内に留まる他の変更もなし得ることを了解されたい。したがって、本発明は、本明細書で明示し、説明した実施態様に限定されることがなく、特許請求の範囲によってのみ限定されるものである。
Claims (16)
- 微生物作用物質を含有すると疑われるサンプルに微生物検査を実施するように構成されている微生物学的アナライザを操作する方法であって、
垂直軸線を有する検査ウェル内にサンプルおよび微生物学的な化学物質を入れ、この混合物を培養する段階と、
培養した混合物を検査ウェルの垂直軸線と整合した第1の光軸に沿って検査用白色光線にさらす段階と、
培養した混合物を通過した光をカラーフィルタにかける段階と、
カラーフィルタ処理した光の明暗度を第1の光軸に沿って測定する段階と、
カラーフィルタ処理した光の明暗度を使用して培養した混合物の色を特定する段階と
を含む方法。 - 培養した混合物を通過した光にカラーフィルタをかける段階が光に赤色、緑色、青色のフィルタをかける段階を含む、請求項1の方法。
- カラーフィルタ処理した光の明暗度を測定する段階が、検査ウェルを複数の画素に分割し、画素毎にフィルタ処理済みの明暗度を測定する段階をからなる、請求項2の方法。
- 測定した明暗度から算出した、培養した混合物の各画素についての色調、彩度および明暗度をヒストグラムに累算するかまたは平均化して単一の色調、彩度および明暗度を得る、請求項3の方法。
- 培養した混合物の色調、彩度および明暗度からサンプル内の微生物作用物質のアイデンティティを決定する、請求項4の方法。
- 培養した混合物を光にさらす段階が、さらに、混合物を検査ウェルの垂直軸線と整合していない第2の光軸に沿って検査用白色光線にさらす段階を含み、培養した混合物を通過した光の明暗度を第2の光軸と整合していない角度で測定する、請求項1の方法。
- 培養した混合物を通過した光の測定明暗度を用いて培養した混合物の濁度を算出する、請求項6の方法。
- 検査用白色光線を少なくとも1つのLEDで発生させる、請求項1の方法。
- 検査用白色光線を少なくとも1つのLEDで発生させる、請求項6の方法。
- 微生物作用物質を含有すると疑われるサンプルに微生物検査を実施するように構成されているコンピュータ制御式微生物学的アナライザであって、
垂直軸線を有し、培養した検査サンプル混合物を収容している検査ウェルと、
検査ウェルの垂直軸線と整合した第1の光軸に沿って検査用白色光を方向付ける少なくとも1つの光源と、
第1の光軸まわりに検査ウェルを通過した光をフィルタ処理するためのカラーフィルタと、
第1の光軸まわりにカラーフィルタ処理した光の明暗度を測定して培養した混合物の色を決定するセンサと
を含むアナライザ。 - 光をフィルタ処理するカラーフィルタが、赤色、緑色、青色のフィルタを含む、請求項10のアナライザ。
- カラーフィルタ処理した光の明暗度を測定することが、検査ウェルを複数の画素に分割し、画素毎にフィルタ処理された明暗度を測定することからなる、請求項10のアナライザ。
- コンピュータが、測定した明暗度から培養した混合物の各画素の色調、彩度および明暗度を算出し、ヒストグラムに累算するかまたは平均化して単一の色調、彩度および明暗度を得、サンプル内の微生物作用物質のアイデンティティを決定できるようにプログラムしてある、請求項12のアナライザ。
- 少なくとも1つの光源が、さらに、培養した混合物を検査ウェルの垂直軸線と整合していない第2の光軸に沿って検査用白色光線にさらす、請求項10のアナライザ。
- さらに、培養した混合物を通過した光の明暗度を第2の光軸と整合していない角度で測定するセンサを含み、コンピュータが、測定した明暗度から培養した混合物の濁度を算出するようにプログラムしてある、請求項14のアナライザ。
- 少なくとも1つの光源が少なくとも1つのLEDを含む、請求項10のアナライザ。
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