JP2006514405A - 燃料電池の流れ場における流れ制限器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 複数の流れチャンネルを有するPEM燃料電池のための流れ場は、燃料及び酸化剤の供給及び排気マニホルドの間、並びに、隣接する流れチャンネルの間で、所望の圧力差を達成するため十分配慮して至る所に配置された流れ制限器を有する。好ましい流れ制限器は、流れチャンネル内で、該流れチャンネルの断面積よりも小さい断面積を有する狭窄部を備える。
Description
本願は、ジェフリー・ロックの名前で2003年1月31日に出願された、米国特許出願番号10/356403(今や捨てられた)の部分継続出願であり、本出願の譲り受け人に譲渡された。
本発明は、PEM燃料電池に係り、より詳しくは、該燃料電池のための反応物流れ場に関する。
燃料電池は、多数の用途のための電源として提案されてきた。そのような燃料電池の一つがPEM(即ち、陽子交換膜)燃料電池である。PEM燃料電池は、当該技術分野で周知されており、その各々の電池には、所謂「膜電極アッセンブリ」(「MEA」)を備える。膜電極アッセンブリは、薄い(即ち、約0.0038cm乃至約0.0178cm(約0.0015乃至約0.007インチ))陽子伝達性のポリマー膜電解質を備え、該膜電解質は、その一方の面に形成されたアノード電極フィルム(即ち、約0.0051cm(約0.002インチ))と、その反対側の面に形成されたカソード電極フィルム(即ち、約0.0051cm(約0.002インチ))と、を有する。そのような膜電解質は、当該技術分野で周知されており、例えば、米国特許番号5,272,017号及び3,134,697号、並びに、電源ジャーナル、とりわけ、第29巻(1990)の367〜387頁に記載されている。一般に、そのような膜電解質は、イオン交換樹脂から作られており、典型的には、E.I.デュポン・ダ・ニューマウアズ&Coから入手可能なNAFION(R)等の過フッ化スルホン酸ポリマーを備えている。他方では、アノードフィルム及びカソードフィルムは、典型的には、(1)細かく分割された炭素粒子、該炭素粒子の内側表面及び外側表面上に担持された非常に細かく分割された触媒粒子、及び、該触媒粒子及び該炭素粒子と混合された陽子伝導性材料(例えば、NAFION(R))と、(2)ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の結合剤を通して分散された、炭素無しの触媒粒子と、を含む。そのようなMEA及び燃料電池の一つが、1993年12月21日に発行された米国特許番号5,272,017号に記載され、本発明の譲り受け人に譲渡されている。
MEAは、「拡散層」として知られている、多孔性のガス透過性電導材料のシートの間に挟まれ、MEAのアノード面及びカソード面に対して押圧され、(1)アノード及びカソードのための1次電流コレクター、及び、(2)MEAのための機械的支持部として機能する。適切な1次電流コレクターシートは、カーボン、グラファイトペーパー、布、又は、細かいメッシュの貴金属スクリーン等から構成されており、当該技術分野で周知されているように、ガスは、ランドの下層にあるMEAと接触するように該シートを通って拡散し又は押し出され得る。
以上のようにして形成されたサンドウィッチ構造は一対の電導性プレートの間で押圧され、該電導性プレートは、1次電流コレクターから電流を収集して、スタックの内部(即ち二極式プレートの場合)及びスタックの外部(即ち、スタックの端部の単極式プレートの場合)で隣接する電池の間で電流を導通させるための2次電流コレクターとして機能する。2次電流収集プレートは、各々、アノード及びカソードの表面に亘って、燃料電池のガス状反応物(例えば、H2又はO2/空気)を分布させる、所謂「流れ場」を備える少なくとも1つの活性領域を含んでいる。流れ場は、複数のランドを備え、これらのランドは1次電流コレクターと係合し、複数の溝又は流れチャンネルの間に形成される。これらのチャンネルを通って、ガス状反応物は、チャンネルの一端部におけるプレートのヘッダー領域の供給マニホルドと、チャンネルの他方の端部におけるプレートのヘッダー領域の排気マニホルドとの間で流れる。
(1)供給マニホルド及び排気マニホルドの間の圧力差と、(2)同じ流れチャンネルの隣接する流れチャンネル又は区分の間の圧力差とは、燃料電池を設計する上でかなりの重要性を持っている。蛇行性流れチャンネルは、所望のマニホルド対マニホルド圧力差、並びに、所望の内部チャンネル圧力差を達成するため使用された。蛇行性流れチャンネルは、スタックの供給マニホルドと排気マニホルドとの間でスイッチバックスタイルで延在する奇数個の脚部を有する。蛇行性流れチャンネルは、供給マニホルドと排気マニホルドとの間の圧力差を変化させるため様々な幅、深さ及び長さを使用し、脚部を分離するランドに面したMEAを反応物にさらすため、電流収集拡散層を介して同じチャンネルの隣接するチャンネルの間又は隣接する区分の間にランドを横断して反応ガスを導入するように設計されてもよい。例えば、ガスの中には、チャンネルの上流脚部(即ち、圧力がより高くなるところ)から同じチャンネルの平行下流脚部(即ち、圧力がより低くなるところ)まで、平行下流脚部から上流脚部を分離するランドと係合する拡散層を通って移動させることにより、流れることができるものがある。供給マニホルド及び排気マニホルドの間に直接、多かれ少なかれ延在する非蛇行性流れチャンネル、即ち、ヘアピン/スイッチバック型式の巻き線が存在せず、よって、蛇行性流れチャンネルより短い長さで延在する非蛇行性流れチャンネルが提案された。圧力差の管理は、蛇行性流れチャンネルよりも非蛇行性流れチャンネルでより困難性が増す。
本発明は、供給マニホルドと排気マニホルドとの間の所望の圧力差、並びに、隣接する流れチャンネルの間の所望の圧力差を達成する際に、かなりの設計上の柔軟性を提供するPEM燃料電池流れ場を指向する。本発明は、所望の圧力差を達成するため流れ場を通して十分配慮して配置された流れ制限手段を利用して、特に非蛇行性流れチャンネルで有用となることを目的とする。
本発明は、(1)陽子交換膜であって、該膜の両側にカソード面及びアノード面を有する、前記陽子交換膜と、(2)前記カソード面及びアノード面の少なくとも1つと係合するガス透過性電導性電流コレクターと、(3)前記ガス透過性電流コレクターと係合し、該ガス透過性電流コレクターに直面するガス流れ場を形成する電流収集プレートと、を有する型式のPEM燃料電池に関する。前記流れ場は、該ガス透過性電流コレクターと係合し、且つ、ガス反応物(即ちH2及びO2)が流れるところの複数のガス流れチャンネルを形成する複数のランドを備える。流れチャンネルの各々は、(a)流れチャンネルに第1の圧力で反応ガスを供給する供給マニホルドと連通する入口端部と、(b)流れチャンネルからガスを受け取る排気マニホルドと連通する出口端部と、を有する。本発明によれば、(1)前記第1の圧力を該第1の圧力より小さい前記第1の流れ制限器の下流の第2の圧力に減少するため第1の流れチャンネル内に設けられた第1の流れ制限器と、(2)第1の流れチャンネルに隣接する第2のチャンネル内に設けられた第2の流れ制限器であって、2つの流れチャンネルを分離するランドと係合するガス透過性電流コレクターを通して第2の流れチャンネルから第1の流れチャンネル内にガスを導入するように、第2の流れ制限器の上流で第2の圧力を十分に超えた第3の圧力を第2の流れチャンネル内で維持する、前記第2の流れ制限器と、が提供される。流れ制限器は、流れチャンネルそれ自体よりも小さい断面積を有する、流れチャンネル内に設けられた狭窄部を備えるのが好ましい。代替例として、流れ制限器は、流れチャンネルの蛇行性区分、又は、流れチャンネルそれ自体よりも小さい流れチャンネルへの入口及び該流れチャンネルからの出口におけるポートであってもよい。流れ制限器は、流れチャンネルの入口端部及び出口端部に近接して配置されるのが好ましく、これらの端部で、流れ制限器は、流れチャンネルの最長の長さに亘って、上流及び下流の圧力に影響を与えることができる。
本発明の好ましい実施形態によれば、非蛇行性流れ場は、複数の流れチャンネルを有し、該流れチャンネルの各々は、(a)供給マニホルドと連通する入口脚部と、(b)排気マニホルドと連通する出口脚部と、(c) 入口脚部及び出口脚部の中間に設けられた少なくとも1つの中間脚部と、(d)第1のチャンネルの入口脚部に設けられた第1の流れ制限器であって、供給マニホルド内の第1の圧力より小さい第2の圧力を該第1の流れ制限器の下流で生成するための第1の流れ制限器と、(e)第1の流れチャンネルに隣接する流れチャンネルの第2のチャンネルの出口脚部に設けられた第2の流れ制限器であって、2つの流れチャンネルを分離するランドと係合するガス透過性電流コレクターを通して第1及び第2のチャンネルの間にガスを導入するのに十分に、第2の流れ制限器の上流で第2の流れチャンネル内に第3の圧力を維持する前記第2の流れ制限器と、を有する。最も好ましくは、流れチャンネルの各々は、少なくとも第1及び第2の分岐部を有する中間脚部を提供するように分岐された中央区分を有し、流れチャンネルの各々は、流れチャンネルの入口脚部と連通する第1の端部と、流れチャンネルの排気脚部と連通する第2の端部とを有する。この文脈(即ち、分岐された中央区分を有する流れ場)では、(i)本発明の一実施形態は、流れチャンネルの入口脚部及び出口脚部にのみ配置された流れ制限器を有し、(ii)別の実施形態は、分岐された中央区分の分岐部にのみ配置された流れ制限器を有し、(iii)更に別の実施形態では、流れ制限器は、入口/出口脚部と、分岐された中央区分の分岐部との両方に配置される。
本発明は、添付図面と関連して以下に与えられる幾つかの特定の実施例についての次の詳細な説明を考慮されたときより良く理解されるであろう。
簡単にするため、2電池からなるスタック(即ち、一つの二極式プレート)を示し、以下に説明する。典型的なスタックは、多数のより多くの電池と二極式プレートとを有するということが理解されよう。図1は、2つの電池を表し、二極式PEM燃料電池スタックは、導電性の液体冷却式の二極式プレート8により互いから分離された一対の膜電極アッセンブリ(MEA)4及び6を有する。MEA4及び6、並びに、二極式プレート8は、ステンレス鋼クランププレート10及び12と、単極式端部プレート14及び16との間で一緒に積み重ねられている。クランププレート10、12は、ガスケット又は誘電コーティング(図示せず)により、端部プレート14,16から電気的に絶縁されている。単極式端部プレート14及び16、並びに、二極式プレート8の両方の作働面は、複数の溝又はチャンネル18、20、22及び24を含み、これらはMEA4及び6の面に亘って燃料及び酸化剤ガス(即ち、H2及びO2)を分配するための所謂「流れ場」を形成する。非伝導性ガスケット26、28、30及び32は、燃料電池スタックの幾つかの構成要素の間にシール部及び電気的絶縁部を提供する。ガス透過性カーボン/グラファイト拡散ペーパー34,36、38及び40は、MEA4及び6の電極面に対して押圧する。端部プレート14及び16は、各々、カーボン/グラファイトペーパー34及び40に対して押圧し、二極式プレート8は、MEA4のアノード面のカーボン/グラファイトペーパー36に対して及びMEA6のカソード面上のカーボン/グラファイトペーパー38に対して押圧する。
二極式プレート8は、グラファイト、グラファイト充填又は金属を含むことができる。好ましくは、二極式プレートは、2つの別々の金属シート/パネルを備え、それらの間で冷却剤流れ通路を提供するように、一緒に結合された2つの別々の金属シート/パネルを備えている。結合工程は、例えば、当該技術分野で周知されているように、ブレーズ溶接し、拡散結合し、又は、電導接着剤で接着することにより達成することができる。
図2は、二極式プレート8、第1の1次多孔性電流コレクター42、MEA43、及び、第2の1次多孔性電流コレクター44を、それらが燃料電池内で一緒に積み重ねられた状態で示した等角分解図である。第2の二極式プレート(図示せず)は、第2の1次電流コレクター44の下側に配置され、1つの完全な電池を形成する。同様に、1次電流コレクター及びMEA(図示せず)の別の組は、上側シート58の上側に配置される。二極式プレート8は、第1の外側金属シート58と、第2の外側金属シート60と、オプションの孔が打ち抜かれた内側金属シート62と、を備え、該内側金属シートは、第1の金属シート58及び第2の金属シート60の中間に介在されてブレーズ溶接されている。金属シート58、60及び62は、可能な限り薄く作られており(例えば、約0.0051cm乃至約0.051cm(約0.002乃至約0.02インチ)厚)、打ち抜き工程、フォトエッチング(即ち、フォトリソグラフィーマスクを通して)又はシート金属を成形するための他の任意の従来プロセスによって形成することができる。外側シート58は、複数のランド64により特徴付けられる反応ガス流れ場を提供するように形成されている。これらのランドは、複数の非蛇行性ガス流れチャンネル66の間に形成され、該流れチャンネルを通って、燃料電池反応ガスの一つ(即ち、O2)が、二極式プレートの一つのエッジ68の近傍のからその反対側のエッジ70の近傍まで流れる。燃料電池が完全に組み立てられたとき、ランド64は、その上方に配置された1次電流コレクター(図示せず)に対して押圧し、該コレクターは、それと連係するMEA(図示せず)に対して押圧する。作動中には、電流は、1次電流コレクターからランド64を通って、よってスタックを通って流れる。O2ガスは、幾つかのプレートにおける整列開口部72、ガスケット等により形成されたヘッダー若しくは供給マニホルドから流れチャンネル66に供給され、幾つかのプレートにおける整列開口部74、ガスケット等により形成された排気マニホルドを介して流れチャンネル66から出て行く。H2は、幾つかのプレートにおける整列開口部76、ガスケット等により形成されたヘッダー若しくは供給マニホルドからプレート60の下側の流れチャンネルに供給され、幾つかのプレートにおける整列開口部78、ガスケット等により形成された排気マニホルドを介して排気される。冷却剤は、幾つかのプレートにおける整列開口部75、ガスケット等により形成された入口マニホルドからシート58及び60の間を通過し、幾つかのプレートにおける開口部77、ガスケット等により形成された出口マニホルドへと至る。この点において、二極式プレート8(例えば、図2参照)は、1次電流コレクターと係合する中央活性領域「A」を有し、不活性ヘッダー領域B及びCにより境界が形成されている。活性領域Aは、カソード流れ場20を有する作動面を有し、該カソード流れ場は、直面するMEA4の面に亘ってO2を分配するための複数の流れチャンネル66を備える。二極式プレート8の反対側(即ちアノード)の側部(図示せず)上の同様の作動面22は、直面するMEA4の面に亘って空気を分配するように機能する。二極式プレート8の活性領域Aは、2つの不活性ヘッダー領域、即ち、貫通する幾つかの開口部72、74、75、76、77及び78を含む境界部分B及びCにより、側面を包囲されている。プレートが一緒に積み重ねられたとき、一つの二極式プレート内の開口部は、他の二極式プレート内の同様の開口部と整列されている。例えばガスケット26、28、30及び32、MEA4及び6の膜並びに端部プレート14、16等のスタックの他の構成部品は、スタック中の二極式プレートにおける開口部72、74、75、76、77及び78と整列する対応する開口部(図1参照)を有し、それらと共に、スタックにガス状反応物及び液体冷却剤を供給し、スタックからのガス状反応物及び液体冷却剤を排出するための前記したマニホルドを形成する。図1を参照すると、酸素/空気が、適切な供給配管82を介してスタックの空気供給マニホルド72に供給され、水素が、供給配管80を介して水素供給マニホルド76に供給される。H2(86)及びO2/空気(84)の両方のための排気配管は、H2及び空気排気マニホルドのためにも設けられている。追加の配管88は、液体冷却剤を冷却剤入口75のマニホルドに供給するため設けられ、追加の配管90は、液体冷却剤を冷却剤出口77のマニホルドから取り出すため設けられている。
金属シート60は、シート58に類似している。シート58と同様に、シート60の下側には、第1の電流コレクター42と係合する作動面22が形成されている。オプションの孔が打ち抜かれた内側金属シート62を、外側シート58及び60の中間に介在して使用することができる。該内側金属シート62は、外側シート58及び60と各々より効果的に熱交換するため冷却剤の乱流を引き起こす複数のアパーチャ92を備えている。幾つかのシート58、60及び62は、一緒にブレーズ溶接されているのが好ましい。
図3及び図4は、図2に示されたプレート58のコーナーの拡大等角図であり、プレート58の平面図は、流れチャンネル66の入口脚部96における幾つかの流れ制限器94と、流れチャンネル66の出口脚部100における幾つかの流れ制限器98と、分岐された流れチャンネル66の分岐部/中間脚部104及び106における幾つかの流れ制限器102と、をより明瞭に示している。この点において、流れチャンネルの各々は、供給マニホルド72と連通する入口脚部96と、排気マニホルド74と連通する出口脚部100と、入口脚部96及び出口脚部100と連通する、流れチャンネルの中央部分における中間脚部/分岐部104及び106とを有する。これらは、本出願と同時に出願された現在継続中の米国特許出願(アトーニー整理番号:GP−303028)により完全に記載されており、その内容は、ここで参照したことにより本願に組み込まれる。入口脚部96は、複数の開口部108及びスロット110を介して供給マニホルド72と連通する。該スロット110は、プレート60の区分112の下側にある通路(図示せず)を介してマニホルド72と連通する。同様に、出口脚部100は、複数の開口部114を介して排気マニホルド74と連通し、該開口部は、スロット116を介して排気マニホルド74と連通し、該スロット116は、プレート60の区分118の下側にある通路(図示せず)を介してマニホルド74と連通する。流れ制限器は、所望の圧力差を達成するため必要に応じて流れ場を通して十分配慮して位置決め/配置される。そのような位置決め/配置ののうち全てではないがその幾つかは、図8乃至図10と関連付けられて後述される。
流れ制限器94、98、102は、流れチャンネルに狭窄部を備えるのが好ましい。この点において、流れチャンネル66の各々は、流れチャンネル66の長さのほとんどを通して優位を占める第1の断面積(即ち、ガスの流れの方向を横切る)を有し、狭窄部94、96、102は、第1の断面積よりも小さい第2の断面積を持っている。理想的には、幾つかの狭窄部は、流れチャンネル66の中間脚部104、106の全てにおいて同じ流速を生じさせ、流れチャンネル66の入口脚部96及び出口脚部100において同じ流速を生じさせるようにサイズが定められている。状況によっては、1つ以上の流れ制限器が、他の流れ制限器とは異なる圧力降下を有することが必要となり得る。よって、一つの狭窄部は、他の狭窄部とは異なる断面積を持ち得る。例えば、入口の流速と出口の流速との間の差異は、総合的に同じ圧力降下を達成するため、上流側の狭窄部よりも下流側の狭窄部をより厳しく(即ち、より小さく)させることを必要とし得る。
図5乃至図7は、代替種類の流れ制限器を表している。図5は、本発明に係る流れ制限器の好ましい実施例を表し、流れチャンネル66における短い狭窄部120を示している。図6の狭窄部122は、図5に示されるのと同じ断面積に対して、それに亘って幾分大きい圧力降下を達成するため細長くされていることを除いて、図5のものに類似している。図7は、流れチャンネル66の短い区分に所望の圧力降下を提供するため特別の流れチャンネル長さと、多数のヘアピン曲がり角125と、を利用する流れチャンネル66の蛇行性区分である流れ制限器124を表している。流れチャンネル66の入口脚部96及び出口脚部100のための別の代替例は、流れチャンネル66への入口ポート109と、チャンネル66からの出口ポート115と、をチャンネルそれ自体よりも小さくすることである(図4参照)。
図8は、(a)供給マニホルド及び排気マニホルド、(b)各々の流れチャンネルの中心線、及び、(c)本発明に係る流れ制限器の配置の一実施例のみを示す流れ場の簡単な表現図である。より詳しくは、図8は、供給マニホルド126と、排気マニホルド128と、それらの間で延在する複数の流れチャンネル130(即ち、図示の中心線のみ)と、を示す。各々の流れチャンネル130は、供給マニホルド126と連通する入口端部132と、排気マニホルド128と連通する出口端部134と、を有する。複数の流れ制限器136、138は、流れ場を通して所望の圧力差を達成するため流れチャンネル130内に十分配慮して配置されている。より詳しくは、流れ制限器136は、他のあらゆる流れチャンネル130(例えば、奇数番目の流れチャンネル)の入口端部132の近傍に配置されている。同様に、流れ制限器138は、他の全ての流れチャンネル130(例えば、偶数番目の流れチャンネル)の出口端部134の近傍に配置されている。よって、第1の流れチャンネル130(a)は、その位置口端部132の近傍で流れ制限器136(a)を有し、次に隣接する第2の流れチャンネル130(b)はその出口端部134の近傍に流れチャンネル138(a)を有する。反応ガスは、第1の圧力で供給マニホルド126から流れチャンネルに供給される。第1の流れチャンネルにおける流れ制限器136aは、流れ制限器136aの下流側の第1の流れチャンネル130(a)における圧力を直ちに降下させるように機能し、第2の流れチャンネル130bにおける圧力は、流れ制限器136aの下流側の第1の流れチャンネル130aにおける圧力よりも大きい、供給マニホルド126における圧力(即ち、第2の流れチャンネルの長さに起因し得る損失が少ない)と事実同じままである。流れ制限器の適切なサイズ調整は、介在するガス透過性電流コレクターを通過させて第1及び第2の流れチャンネル130a、130bの間にガスを入れるための第1及び第2の流れチャンネル130a、130bの間の十分な圧力差と、第1及び第2の流れチャンネルの入口端部132と出口端部134との間に等しい圧力差と、を生じさせる。同じ原理は、流れ場の隣接する流れチャンネルの残りの組に当てはまる。
図8と同様に、図9は、(a)供給及び排気マニホルド、(b)各流れチャンネルの中心線、及び、(c)本発明に係る流れ制限器の配置の別の実施例のみを示す簡略表現図である。より詳しくは、図9は、供給マニホルド140と、排気マニホルド142と、それらのマニホルドの間に延在する複数の流れチャンネル144とを示す。各々の流れチャンネル144は、供給マニホルド140と連通する入口端部148を有する入口脚部143と、排気マニホルド142と連通する出口端部152を有する出口脚部150と、少なくとも1つの中間脚部146と、を備える。図示の実施例では、各々の流れチャンネル144は、流れチャンネル144の各々に対して、2つの分岐部又は中間脚部146(a)及び146(b)を提供するようにその中間区分で分岐されている。中間脚部/分岐部146(a)及び146(b)は、供給マニホルド140及び排気マニホルド142から反応ガスを受け取るための入口脚部143と、これらのマニホルドに反応ガスを排気するための出口脚部150とに各々連通する。本実施例では、流れ制限器154は、入口脚部143の近傍で分岐部/中間脚部146(a)の一つに配置され、流れ制限器156は、出口脚部150の近傍の別の次に隣接する分岐部146bに配置されている。流れ制限器154、156の適切なサイズ調整は、介入するガス透過性電流コレクターを通して、同じ分岐流れチャンネル144の隣接する分岐部146a、146bの間に反応ガスを入れるのに十分な圧力差を該隣接する分岐部146a、146bの間で確立する。同じ原理が、残っている流れ場の分岐した流れチャンネルにも当てはまる。
図10は、(a)供給マニホルド及び排気マニホルド、(b)各流れチャンネルの中心線、(c)本発明の更に別の実施例に係る流れ制限器の配置のみを示す流れ場の簡略表現図である。より詳しくは、図10は、図8及び図9に示された実施例の流れ制限器の配置の組み合わせを表している。この点において、流れ制限器158及び160は、入口脚部162及び出口脚部164に各々配置され、流れ制限器166及び168は、一つの中間脚部146(a)の開始点に配置され、同じ分岐流れチャンネル144の別の中間脚部146(b)の端部に配置されている。
流れチャンネル144の分岐した中央区分(図9参照)の分岐部146a、146bにおいてのみ流れ制限器154、156を使用するとき、入口脚部143及び出口脚部150は圧力差を持っていないであろう。入口脚部及び出口脚部においてのみ流れ制限器を使用するが、分岐流れチャンネルの分岐部では使用しないとき、分岐部の半分は、それらの隣接部との圧力差を持っていないであろう。流れ制限器158、160、166、168を、入口脚部/出口脚部と、分岐した中央区分の分岐部との両方において使用するとき(図10参照)、入口脚部162及び出口脚部164は、均一な圧力差を持ち、分岐分岐部146a、146bの半分は、残りのものより大きい圧力差を持つこととなるであろう。これは、好ましい状態であると考えられる。圧力差の基準は、ガス透過性コレクターを介した拡散によってのみ達成可能なものよりも良好な性能を提供するのに十分な流れを惹起するがそれでもなお膜を乾燥させる流れほどには大きくあるべきではないということであるからである。
流れ場の設計者により達成されることが求められている圧力差のプロフィールに応じて幾つかの流れ制限器の配置に関して、事実上制限されない配置の可能性が存在している。よって、本発明は、上述された特定の実施例に限定されず、請求の範囲に記載された範囲によってのみ制限される。
Claims (8)
- PEM燃料電池であって、
(1) 陽子交換膜であって、該膜の両側にカソード面及びアノード面を有する、前記陽子交換膜と、
(2) 前記カソード面及びアノード面の少なくとも1つと係合するガス透過性電導性電流コレクターと、
(3) 前記ガス透過性電流コレクターと係合し、該ガス透過性電流コレクターに直面するガス流れ場を形成する電流収集プレートであって、該流れ場は、該ガス透過性電流コレクターと係合し、且つ、複数のガス流れチャンネルを形成する複数のランドを備え、該流れチャンネルの各々は、
(a) 前記流れチャンネルの全てに第1の圧力で反応ガスを供給する供給マニホルドと連通する入口端部と、
(b) 前記流れチャンネルから前記ガスを受け取る排気マニホルドと連通する出口端部と、第1の流れチャンネル内に設けられた第1の流れ制限器であって、該第1の流れ制限器の下流で前記第1の圧力を該第1の圧力より小さい第2の圧力に減少するための前記第1の流れ制限器と、前記第1の流れチャンネルに隣接する第2のチャンネル内に設けられた第2の流れ制限器であって、第2の流れチャンネルから前記ガス透過性電流コレクターを通して前記第1の流れチャンネル内に前記ガスを導入するため、前記第2の流れ制限器の上流で前記第2の圧力を十分に超えた第3の圧力を第2の流れチャンネル内で維持する、前記第2の流れ制限器と、を有する、前記電流収集プレートと、
を備える、PEM燃料電池。 - 前記流れチャンネルは、前記流れチャンネルを通過するガス流れの方向を横切って第1の断面積を各々有し、前記流れ制限器の少なくとも1つは、前記流れチャンネル内に前記第1の断面積よりも小さい第2の断面積を有する狭窄部を備える、請求項1に記載のPEM燃料電池。
- 前記流れ制限器の少なくとも1つは、前記流れチャンネルの蛇行性区分を備える、請求項1に記載のPEM燃料電池。
- 前記マニホルドを前記流れチャンネルと各々連通させる複数のポートを備え、前記流れ制限器の少なくとも1つは、前記第2の圧力及び/又は前記第3の圧力を提供するようにサイズ調整された前記ポートである、請求項1に記載のPEM燃料電池。
- PEM燃料電池であって、
(1) 陽子交換膜であって、該膜の両側にカソード面及びアノード面を有する、前記陽子交換膜と、
(2) 前記カソード面及びアノード面の少なくとも1つと係合するガス透過性電導性電流コレクターと、
(3) 前記ガス透過性電流コレクターと係合し、該ガス透過性電流コレクターに直面するガス流れ場を形成する電流収集プレートであって、該流れ場は、該ガス透過性電流コレクターと係合し、且つ、複数の非蛇行性ガス流れチャンネルを形成する複数のランドを備え、該流れチャンネルの各々は、
(a) 前記流れチャンネルの全てに第1の圧力で反応ガスを供給する供給マニホルドと連通する入口脚部と、
(b) 前記流れチャンネルから前記ガスを受け取る排気マニホルドと連通する出口脚部と、
(c) 前記入口脚部及び前記出口脚部の中間に設けられた少なくとも1つの中間脚部と、前記流れチャンネルの第1のチャンネルの前記入口脚部に設けられた第1の流れ制限器であって、前記第1の圧力より小さい第2の圧力を該第1の流れ制限器の下流で生成するための前記第1の流れ制限器と、前記第1の流れチャンネルに隣接する前記流れチャンネルの第2のチャンネルの前記出口脚部に設けられた第2の流れ制限器であって、前記ガス透過性電流コレクターを通して前記第1及び第2のチャンネルの間に前記ガスを導入するのに十分に、前記第2の流れ制限器の上流で前記第2の流れチャンネル内に第3の圧力を維持する前記第2の流れ制限器と、を有する、前記電流収集プレートと、
を備える、PEM燃料電池。 - 前記流れチャンネルの各々は、第1及び第2の分岐部を有する中間脚部を提供するように分岐されており、前記流れチャンネルの各々は、前記入口脚部と連通する第1の端部と、前記排気脚部と連通する第2の端部とを有する、請求項5に記載のPEM燃料電池。
- 前記流れチャンネルは、分岐され、前記第1の分岐部は、前記第1の端部に近接して第3の流れ制限器を有し、該第3の流れ制限器は、該第3の流れ制限器の下流で前記第1の分岐部の圧力を前記第2の圧力より低い第4の圧力に減少させ、前記第2の分岐部は、前記出口脚部に近接して第4の流れ制限器を有し、該第4の流れ制限器は、該第4の流れ制限器の上流で、前記ガス透過性電流コレクターを通して前記第1及び第2の分岐部の間に前記ガスを導入するのに十分に前記第2の分岐部内で第5の圧力を維持する、請求項6に記載のPEM燃料電池。
- PEM燃料電池であって、
(1) 陽子交換膜であって、該膜の両側にカソード面及びアノード面を有する、前記陽子交換膜と、
(2) 前記カソード面及びアノード面の少なくとも1つと係合するガス透過性電導性電流コレクターと、
(3) 前記ガス透過性電流コレクターと係合し、該ガス透過性電流コレクターに直面するガス流れ場を形成する電流収集プレートであって、該流れ場は、該ガス透過性電流コレクターと係合し、且つ、複数の非蛇行性ガス流れチャンネルを形成する複数のランドを備え、該流れチャンネルの各々は、
(a) 前記流れチャンネルの全てに共通する第1の圧力で供給マニホルドからガスを受け取るための入口脚部と、
(b) 前記流れチャンネルの全てに共通した排気マニホルド内に前記ガスを吐出するための出口脚部と、
(c) 前記入口脚部及び前記出口脚部の中間に設けられた第1及び第2の中間脚部であって、該中間脚部は、前記入口脚部と連通する第1の端部と、前記出口脚部と連通する第2の端部とを各々有し、該第1の中間脚部は、前記第1の流れ制限器の下流で前記第1の圧力より小さい第2の圧力に圧力を減少させる、前記第1の入口脚部に近接する第1の流れ制限器を有し、前記第2の中間脚部は、第2の流れ制限器であって、該第2の流れ制限器の上流で前記ガス透過性電流コレクターを通して前記第1及び第2のチャンネルの間に前記ガスを導入するのに十分に、前記第2の流れチャンネル内に第3の圧力を維持する前記第2の流れ制限器を有する、前記第1及び第2の中間脚部と、
を備える、PEM燃料電池。
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JP2010272541A (ja) * | 2010-08-06 | 2010-12-02 | Toyota Motor Corp | 燃料電池 |
JP2018097977A (ja) * | 2016-12-09 | 2018-06-21 | トヨタ自動車株式会社 | 燃料電池用セパレータ及び燃料電池 |
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