JP2006511319A - 内蔵式複式膨張機構を備えるスポーツ・ボール - Google Patents

内蔵式複式膨張機構を備えるスポーツ・ボール Download PDF

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Abstract

バスケット・ボール、フット・ボール、サッカー・ボール、バレー・ボール、または運動場用ボールのような膨張式スポーツ・ボールに、ボールを膨張したりまたはそれに圧力を追加したりするための内蔵式膨張機構もしくは多内蔵式膨張機構が設けられる。この機構は、ボールの内部に位置決めされかつ保持され、さらに周辺空気をボールの中に注入するためにボールの外側から動作可能なポンプである。このポンプは、前進行程と逆行程の両方で空気をボールに補給できる複式ポンプである。

Description

本出願は、2002年12月20日に出願した米国特許仮出願第60/435,222号の優先権を主張するものであり、2003年12月3日に出願した同時係属の米国出願第10/726,950号である。
本発明は、ボールを膨張したりまたはそれに圧力を追加したりするための内蔵機構を含むスポーツ用またはゲーム・ボールに関する。この膨張機構は、幾つかの膨張式スポーツ・ボールに現在利用可能な単動ポンプではなく、複式ポンプである。
バスケット・ボール、フット・ボール、サッカー・ボール、バレー・ボール、および運動場用ボールのような従来の膨張式スポーツ・ボールは、ボール上の自己密封膨張弁(self−sealing inflation valve)の中に挿入されるかまたは挿通される別体の膨張ニードルを使用して、伝統的な膨張弁を介して膨張される。この膨張ニードルに伝統的な自転車用ポンプのような別体のポンプを連結し、このポンプを使用してボールを膨張する。次いで、この膨張ニードルは膨張弁から引き抜かれるが、その場合に膨張弁は、ボール内部の空気圧を維持するために自己密封する。このようなシステムは、ボールの膨張、すなわち、圧力の増大が必要になるまでは申し分なく機能するが、ニードルおよび/またはポンプを直ぐに用意することができない。
より最近では、一体型ポンプ(integral pump)を有する膨張式スポーツ・ボールが開発されているが、これらのポンプは単動ポンプ(single action pump)のみである。相対的に大きな圧力が必要な場合は、空気を補給してボールの圧力を高めるのに非常に時間が掛かり得る。これは、ポンプが小さく、行程ごとに大量の空気を補給しないからである。
本発明の1つの目的は、別体の膨張ニードルおよびポンプのような別体の膨張装置を必要としないで、スポーツ・ボールを膨張したりまたは圧力を追加したりすること、および別様であれば必要となる行程数を減らすことによって、より迅速に空気を補給できることである。
本発明は、内蔵式の複式膨張機構(self−contained dual action inflation mechanism)を有するスポーツ・ボールを提供する。本発明はまた、多内蔵式膨張機構を有するボールを提供するが、これらの膨張機構の少なくとも1つが複式型である。本明細書に使用するように、「複式ポンプ」(dual action pump)すなわち「複動ポンプ」(double action pump)または膨張機構は、押込み(または押下げ)行程と引出し(または引上げ)行程の両方で空気を補給するポンプを指す。換言すれば、複式ポンプは、ポンプ動作の両方向で空気をボールに導入する。
さらに詳細には、本発明は、少なくとも1つの内蔵式ポンプ装置を有するスポーツ・ボールに関し、この装置は、ボールの外側から動作させることが可能であり、周辺空気をボールの中に注入して望ましい圧力を実現する。しかも、このポンプは複動または複式ポンプである。ポンプの複式によって、前進行程(forward stroke)と逆行程(reverse strpke)の両方で、それぞれの行程時に空気を別個のチャンバの中に引き込むことによって、膨張式スポーツ・ボールの内部に空気を注入することが可能になる。複式ポンプは以下でさらに詳細に説明される。ポンプ機構は、圧力除去機構(pressure relief mechanism)および/または圧力表示装置も有することができる。
第1の態様では、本発明は、一体型ポンプを有するスポーツ・ボールに関する。ボールは、加圧空気を保持するようになされた柔軟なボール本体を備える。この本体は開口を画定する。ボールは、この開口の中に配置されかつボール本体内部に保持されたポンプも備える。このポンプは、中空内部を画定するシリンダを含む。ポンプは、シリンダの中空内部の中に配置されたピストンも含む。このピストンは、空気がシリンダの中に流入する通路を画定する。ピストンは、伸長位置と挿入位置の間を移動することができる。ポンプは、ピストンの中に画定された通路中に配置された第1の弁を具備する弁アセンブリも含む。この第1の弁は、ピストンが伸長位置に向かって移動するときに、空気がピストンに進入することのみを可能にするように空気の流れを制限するように構成されている。
別の態様では、本発明は、一体型複式ポンプ・アセンブリを有する膨張式ボールを提供し、このアセンブリはボール内部の空気圧を変更する。このボールは、加圧空気を保持するようになされた内部領域を画定するゴム袋を備える。ボールは、このゴム袋周りに配置された外部層も備える。さらには、ボールはゴム袋の内部領域中に配置されたポンプ・アセンブリを備える。このポンプ・アセンブリは、ゴム袋に固着されたシリンダ内部に密封配置された可動式プランジャを含む。このプランジャは、前進行程と逆行程の両方で移動可能である。ポンプ・アセンブリは、プランジャを前進行程方向または逆行程方向に移動させることによってゴム袋の内部領域に空気を移送するようになされている。プランジャは、このプランジャの長さの少なくとも一部に沿って中空通路を画定する。プランジャは、この中空通路の中に配置された一方向弁も含む。この一方向弁は、プランジャが逆行程の方向に移動する間に、空気がプランジャを介してゴム袋の中に流入することのみを許容するように構成されている。
さらに別の態様では、本発明は、膨張式スポーツ・ボールの中に組み込むようになされた複式ポンプを提供する。
本発明のこれらの目的および特徴は、本明細書、図面、および特許請求の範囲から明らかになろう。
以下の図面の簡単な説明は、本発明を例示する目的のために提示されており、本発明の限定を目的とするものではない。
本発明は、内蔵式複式ポンプを有するスポーツまたはゲーム・ボールに関する。このポンプはボール内部に保持されており、それを容易に使用して空気をボールの中に導入し、それによってボールを膨張することができる。
このポンプは、3つの構成要素、すなわち、シリンダ、このシリンダの中に配置されたピストン、および弁アセンブリを備える。このピストンは、シリンダ内部で伸長位置と挿入位置の間を移動することができる。弁アセンブリは、ピストンがそれぞれの方向に動く間に空気をボールの中に導入できる複数の弁(本明細書でさらに詳細に説明する)を含む。すなわち、空気は、ピストンが伸長位置から挿入位置まで移動する間にボールの中に導入される。さらに、空気は、ピストンが挿入位置から伸長位置まで移動する間にボールの中に導入される。しかも、ピストンは、全行程長さ、すなわち、完全伸長位置と完全挿入位置の間またはその逆の間で変位する必要がない。本発明の独特のポンプは、ピストンがどちらの方向に動いている間も空気をボールに送出する。しかし、空気をボールの中に進入させるのに充分な圧力を得るためには、ピストンは、ある程度の最小または閾範囲をどちらかの方向に移動する必要があり得ることを理解されよう。
図面の図1を参照すると、本発明の好ましい実施形態の膨張ポンプ5を組み込むスポーツ・ボール10が例示されている。例示されているボールは、空気保持用のゴム袋(rubber bladder)12、この袋12周りに巻き付けられたナイロンまたはポリエステルの編糸巻線から成る層14、および外部ゴム層16を有するカーカスを備える1つの典型的なバスケット・ボールの構造である。明らかなように、「カーカス」とは、ボールの柔軟な本体を指す。積層ボールでは、接着剤によってゴム層16に貼り付けられるかまたはその層に常温成形によって固着されるパネルを備えることが好ましい、皮革または合成材料の追加的な外部層18を使用することができる。巻線14は、任意に配向されて2層または3層の厚みがあり、さらに、それらはほとんど伸張できない程度の層を形成する。巻線14によって形成された層はまた、ボールをその通常の競技用圧力(playing pressure)を超えて膨張されるとき、ボール10が、その正規の大きさを超える範囲までほとんど拡張しないように制限する。このような層14は、フット・ボール、バレー・ボール、およびサッカー・ボールでは内張り層と呼ばれ、ビニルまたはラテックス・ゴムのような柔軟な固着剤が含浸されている綿布またはポリエステル布から成るのが通常である。外部層18は、サッカー・ボールまたはバレー・ボールのような幾つかのスポーツ・ボールでは縫い合わせることが可能である。外部層は、随意選択的に発泡体層の裏打ちまたは別体の発泡体層を有し得る。
図2は、本発明による膨張ポンプ5を組み込むフット・ボール110を例示する。このフット・ボール110は、空気を保持するためのゴム袋112を有するカーカスおよび、皮革または合成材料の外部層118を備える。明らかなように、フット・ボール110のカーカスは、巻線層または強化層、発泡体または裏打ち層、および副ゴム裏張り層のような1つまたは2つの追加的な層を含み得る。
吹込み成形のような成形方法によって作製されたスポーツ・ボールのような、他のスポーツ・ボール構築体も本発明で使用可能である。スポーツ・ボールを成形する方法の1例には、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,261,400号明細書を参照されたい。
袋として使用するのに適切な材料には、限定するものではないが、ブチル、ラテックス、ウレタン、および当業で一般に知られている他のゴム材料が含まれる。巻線層に適切な材料の例には、限定するものではないが、ナイロン、ポリエステル、および同様のものが含まれる。外部層、すなわち、被覆として使用するのに適切な材料の例には、限定するものではないが、熱可塑性ポリウレタンを含むポリウレタン、ポリ塩化ビニル(PVC)、皮革、合成皮革、および複合皮革が含まれる。随意選択的な発泡体層として使用するのに適切な材料には、限定するものではないが、ネオプレン、スチレンブタジエン・ゴム、熱可塑性エラストマー、エチレン酢酸ビニル、または高エネルギーまたは低エネルギー吸収可能な任意の発泡体が含まれる。市販の高エネルギーまたは低エネルギー吸収発泡体の例には、アエアロ EAR スペシャリティ コンポジッツ社(Aearo EAR Speciality Composites Inc.)から入手可能なCONFOR(商標)連続気泡ポリウレタン発泡体およびデュポン ダウ エラストマーズ社(Dupont Dow Elastomers)から入手可能なNEOPRENE(商標)(ポリクロロプレン)発泡体が含まれる。
図3を参照すると、中央開口部と、ゴム接着剤を使用して袋12に接合されることが好ましい外向きに延在する突縁22とを画定するゴム・ポンプのブーツまたはハウジング20が、本発明のボール10のカーカスにその形成時に組み込まれている。このブーツ20は、ゴム袋12と巻線層14の間に配置されることが好ましい。ブーツ20は、ブチレン・ゴム、天然ゴム、ウレタン・ゴム、または当業で知られた任意適切なエラストマーもしくはゴム、あるいはそれらの組合せのような、任意適切な材料から作製可能である。押込みプラグ(図示せず)が、製造工程時に中央開口部の適切な形状を維持しかつ袋12を膨張することができるように、成形および巻付け過程時にブーツ開口部に挿入される。この押込みプラグは、アルミニウム、複合材、またはゴムが好ましいが、アルミニウムが最も好ましい。ブーツ20を貫通して画定された中央開口部は、後に本明細書で説明しかつ例示するポンプ・シリンダの上端から延びる突縁を保持するための溝24と共に構成されている。ポンプ・シリンダは、任意適切な柔軟性接着剤(エポキシ、ウレタン、シアノアクリレート、または当業で知られた任意の他の柔軟性接着剤)を使用してブーツ20に随意選択的に接合可能である。
図4および5を参照すると、本発明による1つの好ましい実施形態の複式ポンプが、プランジャまたはピストン210、およびポンプ・シリンダ240を備える。図示のポンプ・シリンダ240は直円柱であるが、非円形断面を有するシリンダのような非直円柱である他のシリンダでもよい。詳細には、図4を参照すると、プランジャ210は、一端に画定または形成されたキャップ212、このキャップ212と対向する密封端部232、およびこの密封端部232とキャップ212の間に延在する管状壁230を有するプランジャ本体220を含む。キャップ212は外面214を画定する。密封端部232は、その外部表面に沿って環状凹部234を画定する。管状壁230は、プランジャ210の長さに沿って、または少なくとも実質的にそのように延在する内周表面236によって画定された中空内部を画定する。プランジャ210の中空内部は、密封端部232とキャップ端212の両方から到達可能である。本明細書でさらに詳細に説明するように、一方向弁286が、プランジャ210の中空内部の中に配置され、空気がその内部を通って一方向のみに流れるのを許容する。
ポンプ・シリンダ240は、2つの開放端と独特の側壁構造を有する概ね直円柱の形状にある。詳細には、シリンダ240は、頭部端242、ノズル端270、およびこれらの間に延在する概ね円柱形の側壁246を含む。唇縁または突縁244が頭部端242に沿って画定されている。シリンダ240は、ノズル端270に近接する基部272も含む。シリンダ240の内側は、概ね中空であり、側壁246の内部表面である内周表面290によって画定されている。側壁246は、この内部表面290と対向する外部表面も画定する。シリンダ240の中空内部は、基部272に近接する端部壁292によっても画定されている。
シリンダ240の基部272は吐出通路274を画定する。この通路274は、全体として、シリンダ240の中空内部からシリンダ240のノズル端270まで延びる。したがって、ポンプをボールの中に組み込むとき、この吐出通路274はシリンダ240の内部とボールの内部の間を連通する。
留意したように、シリンダ240の側壁246は独特の通路構造を特徴とする。吸気口248が、この吸気口248と側壁出口穴254の間に延在する側壁通路252によって設けられている。この側壁出口穴254は、シリンダ240の基部272近くに画定されている。空気がポンプ・シリンダ240の内部から流出することのみを許容する一方向弁255が、この穴254に取り付けられている。弁255が図5に模式的に示されているが、この弁は、本明細書でさらに詳細に説明する一方向弁であることが好ましいのは明らかである。シリンダ240はまた、側壁246の一部の内部に画定された第2通路260を画定する。この通路260は、シリンダ240の頭部端242に沿って画定された穴262と、シリンダ240の内周表面290に沿って画定された穴266との間に延在する。一方向弁267が、通路260の内部に、好ましくは穴266の近くに配置されている。この弁267の機能および構造を本明細書でさらに詳細に説明する。
本発明による好ましい実施形態の複式ポンプ(dual action pump)を組み立てるとき、プランジャ210をシリンダ240の中空内部の中に挿入する。詳細には、プランジャ210は、シリンダ240の内部に画定された中空内部領域の中に配置される。プランジャ210は、このプランジャ210の密封端部232がシリンダ240の端壁292に向かって押しやられるようにシリンダ240の中に挿入される。本明細書で説明する追加的なシールが、プランジャ210とシリンダ240の間に使用される。
図6および7に示すように、本発明の複式ポンプ5は、本明細書で主シール(primary seal)300および副シール(secondary seal)320と呼ぶ2つのシールを備える。主および副シール300および320はそれぞれ、一方向弁255、267、および286と共に機能して、本明細書でチャンバAおよびチャンバBと指定する2つのポンプ室を形成する。チャンバAは、全体として、主シール300下方の内部円柱形領域として画定され、またチャンバBは、全体として、主シール300と副シール320の間およびプランジャ210外部表面とシリンダ240内部表面290の間の内部管状領域として画定される。チャンバAおよびBをさらに説明する前に、主および副シール300および320を検討することが有益である。
主シール300は、プランジャ210の密封端部232に沿って画定された環状凹部234の中に配置されたOリング302によって設けられる。このOリング302は、プランジャ210の密封端部232とポンプ・シリンダ240の内周表面290との間の環状領域の中に配置される。明らかなように、プランジャ210がポンプ・シリンダ240に対して移動するとき、本明細書でさらに詳細に説明するように、主シール300、具体的には、Oリング302が、シール300下方のチャンバAとシール300上方のチャンバBとの間の気密シールになる。プランジャ210がポンプ・シリンダ240の長さに沿って移動するとき、Oリング302は、ポンプ・シリンダ240の内周表面290と密封接触を維持しながら、プランジャの密封端部232と一緒に運ばれる。主シール300は、2方向シールであり、したがって両方向の空気の流れがこのシール300を通過するのを防止する。主密封体300は、プランジャ210がこのシリンダ内部で変位または移動するとき、シリンダ240の長さに沿って移動することは明らかである。すなわち、主シール300は、シリンダ240に対して静止しておらず、また固定されてもいない。
本明細書に説明されている実施形態では、Oリング302のように、幾つかのシールに関してOリングと呼ぶが、他の種類のシールが利用可能であることが理解されよう。例えば、非円形断面を有するシールを使用してもよい。これらの中で代表的な例には、限定するものではないが、負荷リップ・シール(loaded lip seal)およびUカップ型シール(U−cup type seal)が含まれる。
副シール320は、プランジャ210の外部とポンプ・シリンダ240の内周表面290との間の環状領域の内部に延在する密封部材のアセンブリのような、1つまたは複数のシールによって設けられることが好ましい。副シール320は、プランジャ210の外部表面とシリンダ240の内周表面290の間に画定された環状領域の中で、プランジャ210の密封端部232からシリンダ240中に画定された吸気口248に向かう方向のみに空気が流れることを許容する一方向弁であることが好ましい。副シール320は、シリンダ240に対して静止または固定されていることも理解されよう。すなわち、副シール320は、プランジャ210が変位するとき、シリンダ240の長さに沿って移動することはない。
本発明による好ましい複式ポンプ5は、内部環状シール330のような追加的な密封部材も含む。このシール330は、1つまたは複数のOリングの形態にあることが好ましい。内部環状シール330は、シリンダ240の頭部端に配置されている。内部環状シール330は、全体としてプランジャ210の周囲の周りに取り付けられており、プランジャ210の外部表面とシリンダ240の内周表面290との間に延在する。内部環状シール330は、空気がシール330の上方領域と下方領域の間を通過することを防止する。プランジャ210がシリンダ240に対して移動するとき、内部環状シール330は、その位置を概ねシリンダ240の頭部端に維持する。
主シール300、副シール320、および内部シール330は、留意した密封機能を果たすばかりでなく、プランジャ210をポンプ・シリンダ240に対して位置合わせ状態に維持する役割も果たす。すなわち、シール300、320、および330は、プランジャ210とシリンダ240の間の位置合わせを助長し、好ましくは、プランジャ210の長手軸がシリンダ240の長手軸と平行であるばかりでなく、これらの2本の軸が相互に共直線であることを確保する。さらには、シール330、320、および330によって、留意したようにプランジャ210とシリンダ240の間の位置合わせが助長されるばかりでなく、このような位置合わせ状態は、プランジャ210がシリンダ240に対して移動する間も確実に維持される。
ポンプの1つの好ましい実施形態では、ばね(図示せず)がポンプの内部に配置され、プランジャ210をシリンダ240のノズル端部270の上方に、したがってそれから離れる方向に押しやる。プランジャは、随意選択的に、球体または滑動体のような圧力表示装置(図示せず)および圧力表示線、ならびに/またはボールの圧力を低減する圧力除去機構を内蔵してもよい。
図6をさらに参照すると、全体として、好ましい複式ポンプ5の動作は次の通りである。プランジャ210がシリンダ240から引き上げられるかまたは引き出されるとき(逆行程)、チャンバAの容積が増大し、それによってその内部の圧力を最初に低下させる。次いで、空気がプランジャ210の中に画定された中空通路の中に流入し、一方向弁286を通過してチャンバAの中に流入する。チャンバA内部の空気は、主シール300によって環形状チャンバB中への進入が制止される。プランジャ210の逆行程時にチャンバAの容積が増加すると同時に、チャンバBは容積の減少を経る。このような容積の減少によってチャンバB内部の空気圧の上昇が生じ、したがって一方向弁320を通過して空気をシリンダ240の内周表面290に沿って画定された吸気口248に向かわせる。空気はシール330を通過してチャンバBから流出しないように制止されていることが理解されよう。また空気は、一方向弁267によって、通路260を経由してチャンバBから流出しないように防止されている。弁267は、空気がチャンバBの中にのみ流入することを許容し、チャンバBから流出するのを許容しない。次いで、空気は吸気口248に進入して側壁通路252の中に流入し、最終的に側壁出口穴254の一方向弁255を通過する。このように退出する空気はスポーツ・ボールの内部に流入する。
図7を参照すると、プランジャ210がシリンダ240に対して押し込まれるかまたは押し下げられるとき(前進行程)[forward stroke]、チャンバAの容積が減少し、それによってその内部の圧力を上昇させる。チャンバA内部の空気は、主シール300を通過して流れることも、また一方向弁286を通過して流れることもできない。したがって、空気は、シリンダから流出してノズル端270を通り、スポーツ・ボールの内部の中に押し込まれる。チャンバAの容積の減少と同時に、チャンバBの容積が増大する。したがって、チャンバB内部の空気圧が低下する。空気は、入口262の中に引き込まれ、通路260を介して一方向弁267を通過し、チャンバBの中に進入する。シール320は、空気がシール320上方の領域からチャンバB中に通過するのを防止する。
このような過程は、望ましい空気量がボールに補給されてしまうまで反復される。それぞれの行程、すなわち、押込みおよび引出しによって、空気がボールの中に押し込まれる。
プランジャとシリンダの間のシールのみが一方向のシールを形成する典型的な単動ポンプとは異なり、好ましい複式ポンプ5の主シール300は、両方の行程方向でチャンバAおよびBを密封する。これによってチャンバAの中の空気は、下方または前進行程の間にボールの中に押し込まれ、他方で空気が逃げるのを防止することができる。シール300によって設けられるシールはまた、チャンバBの中に引き込まれる空気が、上方または逆行程の間に、通路252の中へ、次いでボールの中に押し込まれ、他方でチャンバAにはプランジャ210の中の入口を介して空気が再び充満する。
図4および9に最も適切に示されているように、シリンダ・カラー350と協働してプランジャ210をシリンダ240の側壁246の内部に保持し、かつポンプ作用のためにプランジャ210を解放する2つの外向きに延在する突縁224および226は、プランジャ210の遠位端近くに配置されることが好ましい。シリンダ・カラー350は図8にも示されている。このシリンダ・カラー350は、シリンダ240の遠位端に固着されている。プランジャ210は、シリンダ・カラー350の中心を貫通する。カラー350は、紫外線硬化性接着剤のような適切な接着剤を使用してシリンダ240に固着されることが好ましい。図8は、シリンダ・カラー350の底を示す等角図であり、プランジャ210の2つの突縁224および226が非固定位置で通過可能な中央開口部両側の開放領域352を例示する。固定位置では、2つの突縁224および226が突起部354の下方を通過して固定凹部356の中に転入されるように、プランジャ210を押し下げかつ回転させる。図9は、シリンダ240の突縁244とブーツ20内部に画定された溝24との間の係合によって、シリンダ240がボール内部に保持されていることも例示する。
図4および9に示すように、カーカス中の穴または口を本質的に完全に塞ぐように設計されている蓋212が、プランジャ210の上端に付着されている。バスケット・ボールまたはフット・ボールのような幾つかの実施形態では、このボタンまたは蓋212は、ボールの表面と面一であることが好ましいか、または本質的にそれと面一である。サッカー・ボールのような他の実施形態では、ボタンまたは蓋212は、ボールの表面より下方に位置決めされていることが好ましい。このボタン212は任意の望ましい材料から作製可能である。ボタンまたは蓋212として使用するのに適切な材料の例には、ウレタン・ゴム、ブチル・ゴム、天然ゴム、または当業で知られた任意の他の材料が含まれる。ボタンまたは蓋として使用することが好ましいゴムは、米国オハイオ州アクロン市に所在のアドバンスト エラストマー システムズ社(Advanced Elastomer Systems)から入手可能なSUNTOPRENE(商標)ゴムのような熱可塑性加硫ゴムである。ボタンまたは蓋は、ボールの外表面の質感または感触に適合するべきである。ボタンまたは蓋の表面は、バスケット・ボールの場合のように、望ましければ把持特性を増大させるように質感を持たせてもよい。サッカー・ボールでは、その表面は滑らかでよい。
好ましい1実施形態では、蓋用の繊維または他の強化材料を混合時にゴム合成物または熱可塑性材料中に組み込むことができる。使用するのに適切な繊維材料の例には、限定するものではないが、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ケブラー、セルリスチック(cellulistic)、ガラス、およびこれらの組合せが含まれる。繊維または他の強化材料をボタンまたは蓋に組み込むと、ボタンの耐久性が向上し、かつボタンまたは蓋とピストン・ロッドの結合が向上し、したがってボタンまたは蓋が使用中に剪断されて脱落するのを防止する。ポンプはボタンなしでも依然として機能するが、使用するのが非常に困難になる。
ボタンまたは蓋212は、一体部分としてプランジャ210と二色成形されることが好ましい。別法として、ボタンまたは蓋212は連結部品と二色成形されてもよく、次いで、ボタンまたは蓋212、および連結部品は、これらの2つの部品を一体に接合するのに適切な接着剤を使用して、プランジャ210の上端に付着可能である。ボタン212およびプランジャ210を一体部分として、または別法として、ボタン212および連結部品がプランジャ210に取り付けられる一体部分として二色成形されることによって、ボールを定常的に使用する間に破損または分解する恐れがより少ない、より耐久性のある部分が提供される。ボタンまたは蓋材料、およびプランジャ材料は、これらの2つの材料が二色形成されるときに接着するように選択する必要がある。様々な組合せを試験することによって、SANTOPRENE(商標)のような柔軟ゴム製ボタンと、ポリカーボネートまたはポリプロピレン等のようなより固いプランジャとを二色成形または押出し成形すると、接着剤を必要としないで耐久性のある接合が行われることが証明された。
プランジャ210および連結部品は任意の適切な材料から作製可能であり、例えば、限定するものではないが、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、アクリル樹脂(PMMA)、アクリロニトリル−スチレンアクリル酸樹脂(ASA)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、アクリロニトリル−ブタジエンスチレン樹脂(ABS)共重合体、ABS/PC混合物、ポリプロピレン(好ましくは耐衝撃性ポリプロピレン)、ポリフェニレンオキシド、ナイロン、これらの組合せ、または当業で知られた任意適切な材料である。耐衝撃性強さを有する材料が好ましい。プランジャに使用される材料は、特に、使用者が視認可能なように圧力表示装置が使用される場合は、透明性または透過性であることが好ましい。
さらに図9を参照すると、プランジャ210を押し下げてプランジャ210を固定または固定除去するとき、蓋212が係合するパッド360が、シリンダ・カラー350の上表面の上に取り付けられている。このパッド360は、ポンプに対する緩衝材となる。蓋212の外面214は、望ましければ、ボールの感触に適合するように質感を与えてもまたは滑らかにしてもよい。さらには、図9に示すように、外面214は、プランジャ210の回転を補助または助長するために細溝216を画定することができる。バスケット・ボールでは、蓋の上面に質感を与えることが好ましいが、他方で、サッカー・ボールおよびフット・ボールのような他のスポーツ・ボールでは、蓋の上面が滑らかなことが好ましい。
図面の図5〜7は、ポンプ5のノズル端270を示す。図10は、その構成要素の詳細な断面である。図10には、ノズル270の中に配置されるダックビル型の一方向弁アセンブリの好ましい1実施形態が示されている。このアセンブリは、入口端部品269、出口端部品271、およびこれらの2つの端部品間に取り込まれたゴム弾性のダックビル弁370を備える。端部品269および271は、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエチレン、またはこれらの組合せのような可塑物であることが好ましいが、使用するのに適切な任意の材料でよい。端部部品を一体に超音波溶接することができる。任意の望ましい一方向弁を出口ノズル270に使用可能であり、またダックビル弁が一方向弁の一般的な種類であるが、特定のダックビル構造を図11に示す。ダックビル弁370は、ゴム弾性のシリコーン材料から形成されることが好ましく、突縁374を有する円柱形胴部372と一緒に成形される。胴部372の中へ内周部の周りに成形された上部入口端378を有するダックビル376が胴部372の内側にある。ダックビル376の壁または側面380は、下方に向かって先細りしてダックビル隙間382を備える直線的な下端を形成する。ダックビルは、入口空気圧がダックビル隙間382を押し開けて空気を入れ、他方でボール内側の空気圧がダックビル隙間を圧迫して閉ざして空気の漏出を防ぐように機能する。このようなダックビル構造は、米国オハイオ州イエロースプリングス市に所在のヴァーネイ ラボラトリーズ社(Vernay Laboratories、Inc.)から市販されている。一方向弁の任意の種類または当業で知られた密封能力のある他の弁も、それが、望ましくないときにボールの内部から空気が流出するのを防止する限り使用可能である。
本明細書で説明しかつ例示した種類のポンプ・アセンブリは、主として、ポリスチレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリカーボネート、およびこれらの組合せのような可塑物から形成されることが好ましいが、それは当業で知られた任意適切な材料から作製されてもよい。アセンブリは小さくかつ軽量であり、恐らく約5から25グラムに過ぎないが、随意選択的にポンプ機構の重量を平衡させるようにボール構造に重量を追加し得る。このような応用例では、重り、すなわち、釣合い重りはボール上またはボール内部に位置決めされ、かつボールの得られる質量中心が、ボールの幾何学的な中心と一致するように適切な質量を有する。サッカー・ボールのような比較的軽量または小型のボールでは、そのポンプ・アセンブリは、バスケット・ボールのような比較的重いボール用の対応するポンプ・アセンブリよりも軽量でありかつ/または小さい(短い)。図12は、全体として405で示すポンプ機構がボール400の一側にあり、標準的なニードル弁410がボール400の対向側にあるような釣合い重り配置を例示する。この場合には、ニードル弁410を形成する材料412が重みをかける。追加的な材料をニードル弁ハウジングまたはこの弁を取り囲む領域に加えることができる。別法として、タングステンのような高密度金属粉末をゴム合成物に追加することもできよう。本明細書では、別のポンプまたは膨張弁の使用が副ポンプまたは副膨張弁と呼ばれる。追加的なポンプは、本明細書に説明する一体型複式ポンプであることが好ましい。
これまでの説明および参照図面は、特定のおよび好ましいポンプの1つの構成を開示する。しかし、他のポンプ配置も、それらが少なくとも2つのチャンバを利用して複式を実現する限り、本発明の範囲内で使用可能である。本発明で使用可能な他のポンプ配置の実施例が、2000年6月15日に出願した同時係属の米国仮出願第09/594,980号明細書、2000年6月14日に出願した同第09/594,547号明細書、2000年6月14日に出願した同第09/594,180号明細書、および2000年4月28日に出願した同第09/560,768号明細書に示されており、参照により本明細書に組み込まれる。本明細書に説明したボールおよびポンプと併せて実施可能な追加的な詳細および特徴が、2002年6月25日に米国仮出願第10/183,337号として出願した米国出願公開第2002/0187866号明細書、2000年11月14日に同09/712,116号として出願した米国特許第6,491,595号明細書、および2000年1月6日に同第09/478,225号として出願した米国特許第6,287,225号明細書に提供されており、これらのすべては参照により本明細書に組み込まれる。
スポーツ・ボール中の圧力は、過剰な膨張または温度上昇によって高くなり過ぎることもあれば、膨張不足または空気洩れによって低くなり過ぎることもあり得るので、ポンプと一体型の圧力除去装置および/または圧力表示装置を有することは有益であり得る。圧力が低すぎれば、本発明の内蔵式ポンプを使用して追加的な空気を補給することができる。圧力が高すぎれば、従来の膨張ニードルまたは従来の膨張弁を開いて空気を放出する他の器具を用いてボールの圧力を抜くことによって圧力を低減することができる。別法として、ボールの内部から空気を流出させ得ることが望ましければ、ポンプは、ポンプ動作によってまたは一方向弁を開く機構のようなポンプに組み込まれた除去機構の使用によって、圧力除去機構を有することができる。次いで、本発明の圧力表示装置を使用してボールが正常に膨張されたかどうかを判断することができる。空気を多く抜き過ぎていれば、ポンプを使用して追加的な空気を補給する。
以上の説明は、現時点における本発明の好ましい実施形態であると考える。しかし、当業者には明らかな様々な変更および変形が、本発明から逸脱することなくなされ得ることが企図されている。したがって、以上の説明は、すべての均等な態様を含めて、このように本発明の趣旨および範囲内に包摂される変更および変形をすべて網羅しようとするものである。
以上に好ましい実施形態を説明してきたが、本発明は特許請求の範囲に記載されたとおりである。
本発明による好ましい実施形態の複式ポンプを利用するバスケット・ボールを示す部分断面図である。 本発明による好ましい実施形態の複式ポンプを利用するフット・ボールを示す部分断面図である。 図1に示したバスケット・ボールの一部を示す詳細断面図であり、本発明の複式ポンプのための好ましい取付け構造を例示する。 好ましい実施形態の複式ポンプのプランジャ構成要素を示す詳細な断面図である。 好ましい実施形態の複式ポンプのポンプ・シリンダ構成要素を示す詳細な断面図である。 本発明による好ましい複式ポンプを示す断面図であり、逆行程時における空気流を例示する。 好ましい複式ポンプを示す断面図であり、前進行程時における空気流を例示する。 ゲーム・ボールの内部に複式ポンプを固着するために使用される好ましいシリンダ・カラーを示す斜視図である。 ゲーム・ボールを示す部分断面図であり、複式ポンプと、シリンダ・カラーと、ブーツとの間の取付け構造を例示する。 本発明の複式ポンプに使用するための好ましいノズル構成要素を示す断面図である。 図10に例示したノズル構成要素に使用される好ましいダックビル弁を示す断面図である。 本発明によるゲーム・ボールの別の好ましい実施形態を示す図である。

Claims (18)

  1. 一体型ポンプを有するスポーツ・ボールであって、
    加圧空気を保持するようになされ、開口を画定する柔軟なボール本体と、
    前記開口の中に配置されかつ前記ボール本体の内部に保持されたポンプであって、(i)中空内部を画定するシリンダ、(ii)前記シリンダの前記中空内部の中に配置され、空気が前記シリンダの中に流入する通路を画定し、伸長位置と挿入位置の間で移動可能であるピストン、および(iii)前記ピストンの中に画定された前記通路の中に配置された第1の弁を含み、前記第1の弁は、前記ピストンを伸長位置に移動するとき、空気が前記ピストンに進入することのみを可能にするように空気の流れを制限するように構成されている弁アセンブリを含むポンプと、を備えるスポーツ・ボール。
  2. 前記ポンプが、前記ピストンの端部に近接しかつ前記ピストンの外部表面と前記シリンダの内部表面の間に配置された主シールをさらに含み、前記主シールが前記ピストンと一緒に移動する、請求項1に記載のスポーツ・ボール。
  3. 前記主シールが2方向シールである、請求項2に記載のスポーツ・ボール。
  4. 前記ポンプが、前記ピストンの外部表面と前記シリンダの内部表面の間に配置された副シールをさらに含み、前記副シールが前記シリンダに対して静止している、請求項1に記載のスポーツ・ボール。
  5. 前記副シールが一方向シールである、請求項4に記載のスポーツ・ボール。
  6. 前記スポーツ・ボールがバスケット・ボールである、請求項1に記載のスポーツ・ボール。
  7. 前記スポーツ・ボールがフット・ボールである、請求項1に記載のスポーツ・ボール。
  8. 前記ボールが第2の一体型ポンプをさらに備える、請求項1に記載のスポーツ・ボール。
  9. 膨張式ボールであって、前記ボール内部の空気圧を変更するための一体型複式ポンプ・アセンブリを有し、
    加圧空気を保持するようになされた内部領域を画定するゴム袋と、
    前記ゴム袋周りに配置された外部層と、
    前記ゴム袋の前記内部領域中に配置されたポンプ・アセンブリであって、前記ゴム袋に固着されたシリンダの内部に密封配置された、前進行程と逆行程の両方で移動可能な可動式プランジャを含み、前記プランジャを前記前進行程または前記逆行程で移動することによって空気を前記ゴム袋の前記内部領域に移送するようになされたポンプ・アセンブリとを備え、前記プランジャは、その長さの少なくとも一部に沿って中空通路を画定し、前記プランジャは、前記中空通路の中に配置された一方向弁を含み、前記一方向弁は、前記プランジャが前記逆行程で移動する間に、空気が前記プランジャを通って前記袋の中に流入することのみを許容するように構成されている、ボール。
  10. 前記プランジャを前記前進行程で移動するときに、前記一方向弁は、空気が前記通路の内部に流入することを防止する、請求項9に記載のボール。
  11. 前記ポンプ・アセンブリが、前記プランジャと前記シリンダの間に配置された少なくとも1つのシールをさらに含む、請求項9に記載のボール。
  12. 前記ボールが、バスケット・ボール、フット・ボール、サッカー・ボール、およびバレー・ボールから成る群から選択される、請求項9に記載のボール。
  13. 前記ボールがバスケット・ボールである、請求項9に記載のボール。
  14. 前記ボールがフット・ボールである、請求項9に記載のボール。
  15. 前記ボールが、前記ボールの質量中心が前記ボールの幾何学的な中心と一致するように適切な質量を有する、前記ボール上に位置決めされた釣合い重りをさらに備える、請求項9に記載のボール。
  16. 副膨張弁をさらに備える、請求項9に記載のボール。
  17. 前記ボールが第2の一体型ポンプをさらに備える、請求項9に記載のボール。
  18. 膨張式スポーツ・ボールの中に組み込むようになされた複式ポンプであって、
    頭部端と、ノズル端と、これらの間に延在し外部表面および対向側を向く内部表面を有する円柱形側壁とを有し、前記頭部端および前記ノズル端から到達可能な概ね中空の内部チャンバを画定するシリンダと、
    前記シリンダの前記中空内部チャンバの中に配置され、キャップ端と、密封端部と、これらの間に延在する管状壁とを有し、前記密封端部および前記キャップ端から到達可能な中空内部領域を画定する可動式プランジャと、
    前記プランジャの中に画定された前記中空内部領域の中に配置され、空気が前記プランジャの中に画定された前記中空内部領域の内部で一方向のみに流れるのを許容する一方向弁と、を備える複式ポンプ。
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