JP2006504880A - ヘルメット - Google Patents
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Abstract
この発明は、多様な状況で使用される可撓性の高い構造を有するヘルメットおよび基本的なヘルメットの概念に関連する。ヘルメットは様々な保護の程度を様々に変えることができると共に、保護の形態を様々にきわめて容易に変更できる。さらに、ヘルメットの個々の部品は容易に取り替えられる。ヘルメットは、頭部の側部と頂部と後部を本質的に覆う頭部保護部(1)と、顔の下部の前にあるチンガード(3)と、ヘルメットを使用する者の視界を覆う透明の遮光板(2)とを有する外部ヘルメットと、外部ヘルメットに接続され、使用者の頭部に接触する内部ヘルメットとからなる。ヘルメットは、チンガード(3)と遮光板(2)の二つの要素が頭部保護部の各側面で一点(D)を中心に同心円状に個々に枢動可能に接続され、その結果、遮光板(2)はヘルメットの頭部保護部(1)内で移動し、ヘルメットのあご保護部(3)は遮光板(2)内で移動することを特徴とする。
Description
この発明は、多様な状況で使用される可撓性の高い構造を有するヘルメットおよび基本的なヘルメットの考案に関連する。ヘルメットは様々な保護の程度に与えることができると共に、保護の形態を様々にきわめて容易に変更できる。さらに、ヘルメットの個々の部品は容易に取り替えられる。
ヘルメットは、フルフェイスヘルメットとハーフフェイスヘルメットの形状で一般的に知られており、それらの違いは、フルフェイスヘルメットが口とあごの周辺領域に付け加えられる保護部材を有する点である。一方、ハーフフェイスヘルメットは、その形状や大きさにもよるが、ある程度の額と襟首に加えて頭部の側部と頂部のみを保護する。
さらに、フルフェイスヘルメットとハーフフェイスヘルメットの両方は、ヘルメットを使用する者が見る能力を維持できると同時に目と顔/頭を保護する透明の遮光板を目の周辺領域に備えることができる。
多くの場合、視覚体験を害しないように、遮光板を使用しないことが望ましい。さらに、ヘルメット内部の空気の入れ替えが満足いくように、または温度などを規制するように、時々遮光板を(完全にまたは部分的に)開けた状態に保つ必要があるかもしれない。
しかし、多くの場合、どんな状況が起こりうるかによって、保護の程度を選択できることが望ましい。このような場合、様々な組合せで遮光板付きおよびなしのフルフェイスヘルメットとハーフフェイスヘルメットとの間で選択できることが望ましい。原理上、これは、様々な組合せで使用できる少なくとも3つの部品からなるヘルメットを必要とする。これらの部品は、実際の頭部の保護と、(口などを覆う)あごの保護と、視界を覆う遮光板である。
この点について、様々な解決策が知られており、例えば、固定されていないチンガード(chin guard)が実際の頭部プロテクタの外側に枢動可能に装着されるので、従って、チンガードは(白バイ警察によく用いられる)頭部プロテクタを越えて枢動することができる。これは遮光板と組み合わされてもよい。この解決策の欠点は、チンガードの内部が実際の頭部プロテクタの外側を越えて通り過ぎることが可能でなければならないので、チンガードが相対的に大きくなければならない点である。さらに、多くの場合、ヘルメットは球形ではないので、その結果、チンガードが、ヘルメットの上にある非使用位置と、あご/口の前にある使用位置との間を移動できるように、枢支点をヘルメットの側面の十分高い所に位置させる必要がある。これは常に妥協策であり、その解決策は、高価で複雑であるのに加え、デザインと安全性に関して多くの欠点がある。さらに、チンガードは非使用位置で風と天候に極度にさらされ、遮光板とヘルメットとの間の密閉を上端部と下端部の両方で実現することは困難である。
ヘルメットはまた、必要な時に、クリップのようなホルダーに装着された取りはずし可能なチンガード付きのものも存在する。これらのホルダーは、例えば、ヘルメットの各側面に常時固定されてもよい。この場合の欠点は、固定されていないチンガードを別々に持ってくる必要がある点である。
また、遮光板付きおよびなしの様々な種類のハーフフェイスヘルメットも存在する。これらの解決策では、遮光板が、それぞれ顔の前または顔から離れたところにある使用位置と非使用位置との間を枢動することができる。枢支点はヘルメットの側面にあることが多く、遮光板はヘルメットの外側上方に枢動する。
多くの場合、警察、軍隊、または民間の保安職員は、遮光板付きのフルフェイスヘルメットによって提供される保護と、遮光板付きまたはなしのハーフフェイスヘルメットによって提供される安全との間を容易に行き来できるヘルメットを特に必要とする。これは固定されていない部品なしに必要であり、その選択は理屈なしでいつでも利用可能である。さらに、遮光板とチンガードの各個々の要素は、別々に引き下げ可能であることが望ましい。また、単純な方法で枢動可能なサスペンションを締めたり調節したりできることや、個々の部品を素早く容易に取り換えたりできることが望ましい。上記のヘルメットは非常に用途が広く、実用的である。また、このようなヘルメットは、スポーツや、レジャー活動やオートバイの運転などに関わる多くの市民の状況で使用することが可能である。
用途の範囲によって、様々な内部ヘルメットや、使用者の頭部に接触するヘルメットの内部にあるショック吸収「パッド」を使用することがふさわしい。従って、上記に示すヘルメットは、必要に応じて内部ヘルメットを使用した外部ヘルメットの形態であることが望ましい。
従って、上記要求を満たすヘルメットを提供することが目的である。このようなヘルメットは、チンガードと遮光板に枢動可能に接続された頭部保護部を提供でき、ヘルメットは様々な種類の内部ヘルメットと、使用者の頭部に接触する「パッド(padding)」や内張りを備える。
従って、この発明に関し、ヘルメットは、頭部の側部と頂部と後部を実質的に覆う頭部保護部と、顔の下部の前にあるチンガードと、ヘルメットを使用する者の視界を覆う透明の遮光板とを備えた外部ヘルメットと、外部ヘルメットに接続され、使用者の頭部に接触する内部ヘルメットで構成される。ヘルメットは、二つの要素であるチンガードと遮光板が頭部保護部の各側面で一点を中心に同心円状に枢動可能に接続され、その結果、遮光板はヘルメットの頭部保護部の内部で移動し、ヘルメットのあご保護部は遮光板内で移動する。従って、遮光板とチンガードは、屋根瓦の原理により移動し、下部(チンガード)が最も遠くに位置する。これによって、雨水などがヘルメットの外側を容易に通過することができる。また、からまったり、傷ついたりすることがある外付けの部品なしで(またはその最小限で)外装を提供するように、この方法でヘルメットの様々な部品をデザインすることができる。
さらに、好ましい実施態様では、クラッチ機構が遮光板とチンガードとの間に取り付けられ、従ってヘルメットの頭部保護部にある枢支点を中心に、首プロテクタと遮光板を個々に動かすことができる。それによって遮光板とチンガードを順不同で個々に引き下ろすことができる。このようなクラッチの実施態様は、ヘルメットの各側面にある装着点において遮光板とチンガードとの間に装着された板であって、板は回転運動に対して固定される。これは、装着点にそれを固定するか、または他のいくつかの方法でヘルメットの頭部保護部にそれを装着するかのいずれかにより、様々な方法で実施される。それによって、遮光板とチンガードの両方は、二つの要素のうち他方に影響を与えずに、個々に移動することができる。他の観点ではこれは、それらが移動した場合互いに接触しないように、二つの部分が共に正確に嵌合していることにもちろん依存している。
他の実施態様において、ストッパーは、クラッチ板又はヘルメットの内部に備えられ、遮光板とチンガードが所定の端点間だけで動くように、それらの移動や回転運動を制御する。これは遮光板があごなどの方へ落ちることを防ぐ。遮光板とチンガードがクラッチ板の各側面に移動するので、ストッパーは(ヘルメットの頭部保護部に対して外側の)遮光板と係合するように、また(ヘルメット内部に対して内側の)チンガードと係合するように、それぞれ各側面に備えられる。さらに、ヘルメット各側面の回転サスペンションの領域にある遮光板とチンガードには、クラッチ板の各ストッパーに係合する溝または皿穴が備えられる。
遮光板とチンガードの枢支点と装着点は、例えば、ヘルメットと、遮光板と、チンガードとを共に保持する戻り止めナットを備えたヘルメット内部を貫通するかまたは装着するボルト、突起、ピンなどである。ある実施態様では、ナットは、クラッチ機構を調節するために、または壊れた遮光板などのようなクラッチ機構やヘルメットを取り替えるために、人が手でナットを操作することができる大きい車輪状のものであってもよい。また、クラッチ板と遮光板とチンガードとの間に摩擦生成ディスクを用い、遮光板とチンガードの移動のためになければならない抵抗を調整することもできる。このような摩擦ディスクは、回転軸を中心にして部品を一緒に留める(固定する)連結部を締めたり緩めたりすることにより、実質的に調整され、それは多くの実施態様で、戻り止めナットである。
さらに他の実施態様では、ナットはくぼみや突出部を備えることがあり、それらは弾性があるか、またはナットの自由回転を制限する弾性要素と係合する。これによりクラッチ機構の不慮の動きを防ぐ。
さらなる実施態様では、頭部保護部前方の内側に、遮光板の外側に湾曲して接触しているバーまたはストリップを備える。従って、遮光板がヘルメットの頭部保護部内部を上下移動する際、外側がフロントガラスのワイパーのようにして水などをきれいに拭き取る。
さらに、異なる実施態様では、湿気やほこりの浸入を防ぐために、チンガードと遮光板の間と、遮光板とヘルメットとの間に密閉要素が備えられることがある。従って、遮光板とチンガードを下げることにより、ヘルメットはほこりや雨などを良好に保護する。
ある実施態様では、ヘルメットの頭部保護部は一部球状を有し、遮光板とチンガードは、ヘルメット内部に移動できるようなサイズに適合して、この球状にできる限り一致する。さらにもう一つの実施態様では、遮光板とチンガードは、ヘルメットの外側の層内で移動できる。これは、材料の最適利用のために、または例えば内側のヘルメットへの装着品に対して移動可能な部品の位置決めのために、要求される保護の程度を実現するために必要であろう。この場合、ヘルメットの頭部保護部は、その全体または一部を覆う二層ヘルメット構造として構成される。
さらに好ましい実施態様では、その上、遮光板とチンガードは一致する形状を有するので、従って、遮光板からの良い視界を確保しながら、あごと頭部の下部を最大限に保護できる。このような実施態様では、鼻/口にあるチンガードの中央部分は鼻を覆うために引き上げられることが一般的である。さらに遮光板は、下方へ良い視界を確保するために、鼻と口にある隆起部分の各側面を覆う。
軍隊使用のために、外殻がヘルメットに必要とされ、特別なカモフラージュの測定器具と組み合わせることが好ましく、また軍隊およびその他、例えば、消防隊/レスキュー隊の両方に使用できるように、光源、カメラ、夜/微光補助器具、通信手段などを外殻に加える/一体化することがふさわしいことがある。
添付の図面に、さらにこの発明に関するヘルメットの例が図示されている。
図1は、この発明に関するヘルメットの側面図である。
図2は、図1で図示されるヘルメットの斜視図である。
図3は、図1と図2に図示されるヘルメットを図示した側面図である。
図4は、先行する図のヘルメットの正面図である。
図5は、ヘルメットの様々な部品の分解図である。
図6、7、8は、様々な使用位置で現在の発明に関するヘルメットを図示する。
図9は、先行する図に図示されるヘルメットの細部を図示する。
図2は、図1で図示されるヘルメットの斜視図である。
図3は、図1と図2に図示されるヘルメットを図示した側面図である。
図4は、先行する図のヘルメットの正面図である。
図5は、ヘルメットの様々な部品の分解図である。
図6、7、8は、様々な使用位置で現在の発明に関するヘルメットを図示する。
図9は、先行する図に図示されるヘルメットの細部を図示する。
図1、2、3および4において、この発明に関するヘルメットが図示され、ヘルメットは頭部の頂部、側部、および後部を覆う頭部保護部1を備える。ヘルメットは遮光板2とあご保護部3をさらに備え、その両方はヘルメットの各側面にある枢支点を中心とする同心円上に枢動可能である。遮光板2はまた各側面に突起を備え、遮光板がヘルメットの内部に引き上げられるとき、その突起によりヘルメット使用者が遮光板をつかみやすくなる。類似の突起は、あご保護部に容易に設置できる。
図面で明らかなように、遮光板とチンガードは「屋根瓦」の原理、すなわち、チンガードが遮光板内で移動し、次に遮光板がヘルメットの頭部保護部内で移動する原理に従い、お互いが別々に、個々に上下移動できる。それによって、上からの水などはヘルメットの全体の外側を通る。
図4では、遮光板2とチンガード3の各枢支点における好ましいクラッチ機構5がさらに図示される。図示されたクラッチ機構は、動き、すなわち、遮光板2とチンガード3のそれぞれの上限と下限を制御する突起6と8を有する板7を本来備える。枢支点の構造は詳細に図示されていないが、これは上記記載から明らかである。個々の回転が可能なクラッチ機構の多様な他の種類ももちろん使用可能である。
図5は、ヘルメットの様々な部品がどのようにデザインされているかを分解図によってさらに図示する。ここで、ヘルメットの頭部保護部1と、遮光板2と、鼻/口の領域にある隆起部分3´を有するあご保護部3が上記のように図示される。
遮光板にある突起4もまた示されている。枢動可能に装着された各部品にある枢支点は、Dによってさらに示される。さらに、部分9と10が図示され、そこに突起(6と8のそれぞれ)が回転運動の端を制御するために係合される。
図6と7はヘルメットの多様な部品の様々な組合せを図示する。見て分るように、遮光板とチンガードは、ヘルメットの中に押し込まれる。チンガード3は単独で、または遮光板2と共に、折り畳まれる。遮光板2も単独で折り畳まれる(図示されていない)。
図8と9では、さらに、戻り止めナット11、または、ヘルメットの多様な部品間の回転接続のための他の固定/締め付け装置の実施態様が図示される。ナット11の外縁部はクラッチにある突起12によってさらに制限される。
クラッチなどの多様な他の実施態様は、以下の特許請求の範囲で示される発明の概念から離れずに、もちろん使用されてもよい。内部ヘルメットのための装着点は、さらに明白に示されていないが、遮光板とチンガードが押し上げられた時にそれらに衝突しないように引っ込められるであろう。
Claims (4)
- 頭部の側部と頂部と後部を本質的に覆う頭部保護部(1)と、顔の下部の前にあるチンガード(3)と、ヘルメットを使用する者の視界を覆う透明の遮光板(2)とを有する外部ヘルメットと、外部ヘルメットに接続され、使用者の頭部に接触する内部ヘルメットとからなるヘルメットであって、
チンガード(3)と遮光板(2)の二つの要素が頭部保護部の各側面で一点(D)を中心に同心円状に個々に枢動可能に接続され、その結果、遮光板(2)はヘルメットの頭部保護部(1)内で移動し、ヘルメットのあご保護部(3)は遮光板(2)内で移動することを特徴とするヘルメット。 - 遮光板(2)とチンガード(3)において、ヘルメットの頭部保護部(1)の枢支点(D)を中心にチンガード(3)と遮光板(2)が個々に移動可能なクラッチ機構(5)が備えられることを特徴とする請求項1記載のヘルメット。
- 遮光板とチンガードの枢支点と装着点が戻り止めナットに接続するボルトであることを特徴とする請求項1又は2記載のヘルメット。
- 頭部保護部前方エッジの内側に、遮光板の外側に湾曲して接触するバーまたはストリップを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のヘルメット。
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