JP2006352576A - 無線通信システム及びその受信局 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数の受信系統から受信した信号を合成する際に、同一信号で位相が互いに逆転した信号を合成することなく、同相の信号を合成することを可能とし、かつ合成後のSN比の悪化を回避し、システムとしての受信利得を稼ぐことを可能とする。
【解決手段】 無線回線を介して無線通信を行う送信局および受信局により構成される無線通信システムにおいて、前記受信局は、複数の受信アンテナと、各受信アンテナ毎に個別に受信処理を行う無線部と、各受信系統毎にアナログ信号からディジタル信号に変換するA/D変換回路と、各受信系統毎の該A/D変換回路からの出力信号を所定の時間だけ遅延させる1つまたは複数の遅延回路と、前記A/D変換回路および該遅延回路からの出力信号を合成した信号を生成する複数系統信号合成回路とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】 無線回線を介して無線通信を行う送信局および受信局により構成される無線通信システムにおいて、前記受信局は、複数の受信アンテナと、各受信アンテナ毎に個別に受信処理を行う無線部と、各受信系統毎にアナログ信号からディジタル信号に変換するA/D変換回路と、各受信系統毎の該A/D変換回路からの出力信号を所定の時間だけ遅延させる1つまたは複数の遅延回路と、前記A/D変換回路および該遅延回路からの出力信号を合成した信号を生成する複数系統信号合成回路とを有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、無線回線を介して無線通信を行う送信局および受信局により構成される無線通信システム及びその受信局に関する。
近年、2.4GHz帯または5GHz帯を用いた高速無線アクセスシステムとしえて、IEEE802.11g規格、IEEE802.11a規格などの普及が目覚しい。これらのシステムでは、最大で54Mbpsの伝送速度を実現しているが、無線LANの普及に伴い、更なる高機能化が求められている。
特に最近注目を集めている技術として、MIMO(Multiple -Input Multiple -Output)通信技術があげられる。このMIMO通信技術とは、送信局側において複数の送信アンテナから同一チャネル上で異なる独立な信号を送信し、受信局側において同じく複数のアンテナを用いて信号を受信し、送受信局のアンテナ間で複数の信号伝送のパスを形成し、これを積極的に利用とするものである。
特に最近注目を集めている技術として、MIMO(Multiple -Input Multiple -Output)通信技術があげられる。このMIMO通信技術とは、送信局側において複数の送信アンテナから同一チャネル上で異なる独立な信号を送信し、受信局側において同じく複数のアンテナを用いて信号を受信し、送受信局のアンテナ間で複数の信号伝送のパスを形成し、これを積極的に利用とするものである。
このMIMO通信の利用法としては、空間上で独立した信号系列を同一周波数において多重化し、その結果として伝送速度を向上させるSDM(Space Division Multiplexing)技術と、複数の送信アンテナから送信した信号に所定の符号化を行い、送信ダイバーシチ利得を稼ぐというSTBC(Space Time Block Coding:時空間符号化)技術のふたつの利用方法がある。
一方、この高速無線アクセスシステムをホットスポットエリアで利用するサービスにおいては、ひとつの基地局のカバーするサービスエリアを広くするための技術が、伝送速度の高速化と共に、ユーザへのサービス性向上に関するひとつの課題となっている。
一方、この高速無線アクセスシステムをホットスポットエリアで利用するサービスにおいては、ひとつの基地局のカバーするサービスエリアを広くするための技術が、伝送速度の高速化と共に、ユーザへのサービス性向上に関するひとつの課題となっている。
前述のSTBCは、シンボルタイミングやチャネルの状態が既知の場合には有効であるが、サービスエリアの端の方の様に受信信号強度が著しく低い場合には有効ではない。その他の対策技術としては、例えば受信側で冗長系のアンテナを持ち、それぞれを最大比合成することで受信利得を稼ぐ受信ダイバーシチは広く一般に用いられている。このように複数の受信系統の受信信号を合成するのには各受信系統の受信信号の位相情報を操作して合成することが好ましい。これは受信アダプティブアレイアンテナの制御に相当する(非特許文献1参照)。
受信アダプティブアレイアンテナにおいて信号を合成するのには、受信タイミングでどの方向から信号が飛んでくるかが事前に情報として必要になるが、パケットベースでの通信(TDMAのようにタイムスロットが事前に切られていない通信)の場合には、このような情報を設定することは不可能である。
また、OFDM変調方式を使用して通信を行う場合には、サブキャリア毎に指向性が異なるため、仮に事前にどの方向から信号が飛んでくるかが判ったとしても、OFDM変調方式との組み合せでは効果が得られにくいという問題が有る。
IDC 情報通信シリーズ、服部他編著、「ワイヤレスブロードバンド教科書」、p116"受信アダプティブ・アレイ・アンテナの制御の仕組み"
また、OFDM変調方式を使用して通信を行う場合には、サブキャリア毎に指向性が異なるため、仮に事前にどの方向から信号が飛んでくるかが判ったとしても、OFDM変調方式との組み合せでは効果が得られにくいという問題が有る。
IDC 情報通信シリーズ、服部他編著、「ワイヤレスブロードバンド教科書」、p116"受信アダプティブ・アレイ・アンテナの制御の仕組み"
一方、受信側で冗長系のアンテナを持ち、複数の受信系統で受信した信号を合成する場合において、特にOFDM変調方式を用いた場合には、FFT処理によりチャネル推定した後、冗長系の受信系統の位相差をキャンセルし、同相での合成を行うことになる。つまり、ベースバンド処理の一部分までを個別に行い、ベースバンド処理の途中から複数系統を1系統に集約する処理となっている。
ここで、求められる冗長化の程度は利用条件で異なり、必ずしも全てのユーザが冗長系を求めている訳ではない。ベースバンド処理を行うLSIチップを、利用条件毎に個別に開発することはコスト的に採算が取れず、理想的には単一のベースバンド処理用のLSIチップを共用し、利用するユーザが必要に応じてLSIの外部にオプションの追加として拡張しながら使い分けが図れるのが好ましい。
また、OFDMのシンボルタイミングの検出における検出精度の向上のためには、シンボルタイミングが既知であることが前提の最大比合成による受信ダイバーシチは無力であり、別の改善手段が求められる。
また、OFDMのシンボルタイミングの検出における検出精度の向上のためには、シンボルタイミングが既知であることが前提の最大比合成による受信ダイバーシチは無力であり、別の改善手段が求められる。
そこで、受信系統のうち受信アンテナ〜無線部〜A/D変換までの系を冗長にし、その冗長な系を加算により合成し、信号強度を高めることにする。ただし、この際に単純に加算したのでは次の問題点が残る。
(1)合成する受信アンテナのアンテナ相関が大きいと、同一の信号で且つ位相が逆転した2つの受信信号を合成する危険がある。
(2)通常、無線信号をA/D変換する前には、利得の調整を行うAGC(Automatic Gain Control)処理を行うのが一般的である。ここでは、受信信号と共に該受信信号ノイズも増幅することになり、複数系統の受信レベルに大きな差があると、それぞれのSN比特性は異なるものになってしまう。この異なるSN比特性の信号を加算すると、合成後の信号のSN比特性は悪い方の特性に引きずられてしまう。
(1)合成する受信アンテナのアンテナ相関が大きいと、同一の信号で且つ位相が逆転した2つの受信信号を合成する危険がある。
(2)通常、無線信号をA/D変換する前には、利得の調整を行うAGC(Automatic Gain Control)処理を行うのが一般的である。ここでは、受信信号と共に該受信信号ノイズも増幅することになり、複数系統の受信レベルに大きな差があると、それぞれのSN比特性は異なるものになってしまう。この異なるSN比特性の信号を加算すると、合成後の信号のSN比特性は悪い方の特性に引きずられてしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、複数の受信系統から受信した信号を合成する際に、同一信号で位相が互いに逆転した信号を合成することなく、同相の信号を合成することを可能とし、かつ合成後のSN比の悪化を回避し、システムとしての受信利得を稼ぐことが可能な無線通信システム及びその受信局を提供することを目的とする。
本発明では、既述した解決課題(1)に対しては、複数の受信アンテナのA/D変換後の信号を加算する前に、異なる遅延量を付加することで対処する。OFDM変調方式を用いる場合、所定の遅延に対し、各サブキャリア毎の位相の回転量は異なるため、特定のサブキャリアにおいて逆相合成がなされても、他のサブキャリアでは同相合成になり、全体としての特性は解決課題(1)のリスクを回避するものとなる。これは、OFDM変調方式自体がもつ、マルチパスによる遅延波に対する耐性が強いことをうまく利用するものである。
また、解決課題(2)については、A/D変換後のディジタル信号に対し、AGCにおいての利得を逆にフィードバックし、利得量に相当するオフセットをA/D変換後の値につける(係数を乗算ないし除算する)ことで対処する。以上により、システムとしての受信利得を稼ぐことが可能となる。
また、解決課題(2)については、A/D変換後のディジタル信号に対し、AGCにおいての利得を逆にフィードバックし、利得量に相当するオフセットをA/D変換後の値につける(係数を乗算ないし除算する)ことで対処する。以上により、システムとしての受信利得を稼ぐことが可能となる。
すなわち、上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、無線回線を介して無線通信を行う送信局および受信局により構成される無線通信システムにおいて、前記受信局は、複数の受信アンテナと、各受信アンテナ毎に個別に受信処理を行う無線部と、各受信系統毎にアナログ信号からディジタル信号に変換するA/D変換回路と、各受信系統毎の該A/D変換回路からの出力信号を所定の時間だけ遅延させる1つまたは複数の遅延回路と、前記A/D変換回路および該遅延回路からの出力信号を合成した信号を生成する複数系統信号合成回路とを有することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、無線回線を介して無線通信を行う送信局および受信局により構成される無線通信システムにおいて、前記受信局は、複数の受信アンテナと、各受信アンテナ毎に個別に受信処理を行う無線部と、無線部からの出力信号に対し信号強度が所定の範囲になるように利得の調整を行う自動利得制御回路と、各受信系統毎にアナログ信号からディジタル信号に変換するA/D変換回路と、各A/D変換回路からの出力に対して各自動利得制御回路で行う利得量に相当する量を相殺するオフセットを付加するオフセット付加回路と、前記A/D変換回路およびまたは該オフセット付加回路からの出力信号を合成した信号を生成する複数系統信号合成回路とを有することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、無線回線を介して無線通信を行う送信局および受信局により構成される無線通信システムにおいて、前記受信局は、複数の受信アンテナと、各受信アンテナ毎に個別に受信処理を行う無線部と、無線部からの出力信号に対し信号強度が所定の範囲になるように利得の調整を行う自動利得制御回路と、各受信系統毎にアナログ信号からディジタル信号に変換するA/D変換回路と、各A/D変換回路からの出力に対して各自動利得制御回路で行う利得量に相当する量を相殺するオフセットを付加するオフセット付加回路と、各受信系統毎の該A/D変換回路からの出力信号を所定の時間だけ遅延させる1つまたは複数の遅延回路と、前記A/D変換回路およびまたは前記オフセット付加回路およびまたは該遅延回路からの出力信号を合成した信号を生成する複数系統信号合成回路とを有することを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、OFDM変調方式を用いたことを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、無線回線を介してMIMO(Multiple -Input Multiple -Output)通信またはSISO通信を行う送信局および受信局により構成される無線通信システムにおいて、前記受信局は、MIMO通信における各受信系統の信号として、前記複数系統信号合成回路からの出力信号を利用することを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、無線回線を介して無線通信を行う送信局および受信局により構成される無線通信システムの受信局において、前記受信局は、複数の受信アンテナと、各受信アンテナ毎に個別に受信処理を行う無線部と、各受信系統毎にアナログ信号からディジタル信号に変換するA/D変換回路と、各受信系統毎の該A/D変換回路からの出力信号を所定の時間だけ遅延させる1つまたは複数の遅延回路と、前記A/D変換回路および該遅延回路からの出力信号を合成した信号を生成する複数系統信号合成回路とを有することを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、無線回線を介して無線通信を行う送信局および受信局により構成される無線通信システムの受信局において、前記受信局は、複数の受信アンテナと、各受信アンテナ毎に個別に受信処理を行う無線部と、無線部からの出力信号に対し信号強度が所定の範囲になるように利得の調整を行う自動利得制御回路と、各受信系統毎にアナログ信号からディジタル信号に変換するA/D変換回路と、各A/D変換回路からの出力に対して各自動利得制御回路で行う利得量に相当する量を相殺するオフセットを付加するオフセット付加回路と、前記A/D変換回路およびまたは該オフセット付加回路からの出力信号を合成した信号を生成する複数系統信号合成回路とを有することを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、無線回線を介して無線通信を行う送信局および受信局により構成される無線通信システムの受信局において、前記受信局は、複数の受信アンテナと、各受信アンテナ毎に個別に受信処理を行う無線部と、無線部からの出力信号に対し信号強度が所定の範囲になるように利得の調整を行う自動利得制御回路と、各受信系統毎にアナログ信号からディジタル信号に変換するA/D変換回路と、各A/D変換回路からの出力に対して各自動利得制御回路で行う利得量に相当する量を相殺するオフセットを付加するオフセット付加回路と、各受信系統毎の該A/D変換回路からの出力信号を所定の時間だけ遅延させる1つまたは複数の遅延回路と、前記A/D変換回路およびまたは前記オフセット付加回路およびまたは該遅延回路からの出力信号を合成した信号を生成する複数系統信号合成回路とを有することを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、請求項6乃至8のいずれかに記載の無線通信システムの受信局において、OFDM変調方式を用いたことを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、請求項6乃至9のいずれかに記載の無線通信システムの受信局において、前記受信局は、MIMO通信における各受信系統の信号として、前記複数系統信号合成回路からの出力信号を利用することを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、複数の受信系統のうち受信アンテナからA/D変換回路に至る系を複数系統設け、該複数系統の出力を合成してベースバンド部を共用するように構成するとともに、A/D変換回路出力に異なる遅延量を付加するようにしたので、システム全体として複数の受信系統から受信した信号を合成する際に、同一信号で位相が互いに逆転した信号を合成するリスクを低減し、効率的に信号を合成することが可能となる。
また、本発明によれば、複数の受信系統のうち受信アンテナからA/D変換回路に至る系を複数系統設け、該複数系統の出力を合成してベースバンド部を共用するように構成するとともに、A/D変換後のディジタル信号に対して、AGCによる利得をフィードバックし、AGCによる利得量に相当するオフセットをA/D変換後のディジタル信号の値に付加するようにしたので、複数の受信系統でSN比特性にばらつきがある場合でも、良好なSN比特性を示す受信系統の特性を最大限に活かしてシステムとしての受信利得を稼ぐことが可能となる。
また、本発明によれば、複数の受信系統のうち受信アンテナからA/D変換回路に至る系を複数系統設け、該複数系統の出力を合成してベースバンド部を共用するように構成するとともに、A/D変換回路出力に異なる遅延量を付加し、かつA/D変換後のディジタル信号に対して、AGCによる利得をフィードバックし、AGCによる利得量に相当するオフセットをA/D変換後のディジタル信号の値に付加するようにしたので、システム全体として複数の受信系統から受信した信号を合成する際に、同一信号で位相が互いに逆転した信号を合成するリスクを低減し、効率的に信号を合成することができ、かつ複数の受信系統でSN比特性にばらつきがある場合でも、良好なSN比特性を示す受信系統の特性を最大限に活かしてシステムとしての受信利得を稼ぐことが可能となる。
さらに、本発明によれば、複数の受信系統のうち受信アンテナからA/D変換回路に至る系を複数系統設け、該複数系統の出力を合成してベースバンド部を共用するように構成するとともに、A/D変換回路出力に異なる遅延量を付加し、かつA/D変換後のディジタル信号に対して、AGCによる利得をフィードバックし、AGCによる利得量に相当するオフセットをA/D変換後のディジタル信号の値に付加する構成を複数系統用意することにより、MIMO通信における無線受信装置の各受信系統に適用することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明の各実施形態に係る無線通信システムは、無線回線を介して無線通信を行う送信局および受信局により構成される無線通信システムである。本発明の第1実施形態に係る無線通信システムの構成を図1に示す。図1では、上記無線通信システムの受信局のみの構成を示している。
図1において、本発明の第1実施形態に係る無線通信システムの受信局は、複数の受信アンテナ1−1、2−1、3−1と、各受信アンテナ毎に個別に受信処理を行う無線部1−2、2−2、3−2と、各受信系統毎に受信信号であるアナログ信号からディジタル信号に変換するA/D変換回路1−3、2−3、3−3と、各受信系統毎の該A/D変換回路からの出力信号を所定の時間だけ遅延させる遅延回路2−4、3−4と、前記A/D変換回路および該遅延回路からの出力信号を合成した信号を生成する複数系統信号合成回路としての加算器4と、加算器4の出力信号からシンボルタイミングを検出するタイミング検出回路5と、タイミング検出回路5により検出されたシンボルタイミングに基づいて加算器4の出力のFFT演算処理を行うFFT処理部6とを有している。
加算器4の出力は、タイミング検出回路でシンボルタイミングを検出されるとともに、スルー状態でFFT処理部6に出力されるようになっている。
FFT処理部の出力端は、図示してない復調回路の入力端に接続されている。
無線部1−2、2−2、3−2は、受信信号の初期増幅、及び無線周波数の信号の周波数変換等の処理を行う機能を有している。
本実施形態に係る無線通信システムでは、受信アンテナ1−1、2−1、3−1から加算器4に至るまでが複数の系で構成されている。
FFT処理部の出力端は、図示してない復調回路の入力端に接続されている。
無線部1−2、2−2、3−2は、受信信号の初期増幅、及び無線周波数の信号の周波数変換等の処理を行う機能を有している。
本実施形態に係る無線通信システムでは、受信アンテナ1−1、2−1、3−1から加算器4に至るまでが複数の系で構成されている。
上記構成において、無線部1−2、2−2、3−2は各受信アンテナ1−1、2−1、3−1より受信した信号について個別に受信処理を行う。A/D変換回路1−3、2−3、3−3は、それぞれ、各系毎に無線部1−2、2−2、3−2から入力された受信信号であるアナログ信号をディジタル信号に変換する。
A/D変換回路1−3からの出力信号はそのまま加算器4に入力される。
また、A/D変換回路2−3からの出力信号は、遅延D1付加回路2−4により遅延時間D1が付加された状態で加算器4に入力される。
さらに、A/D変換回路3−4からの出力信号は、遅延D2付加回路3−4により遅延時間D2を付加された状態で加算器4に入力される。遅延量D1、D2は異なる値である。
A/D変換回路1−3からの出力信号はそのまま加算器4に入力される。
また、A/D変換回路2−3からの出力信号は、遅延D1付加回路2−4により遅延時間D1が付加された状態で加算器4に入力される。
さらに、A/D変換回路3−4からの出力信号は、遅延D2付加回路3−4により遅延時間D2を付加された状態で加算器4に入力される。遅延量D1、D2は異なる値である。
このように、受信アンテナからA/D変換回路に至る複数の系の出力信号に対し異なる遅延量を付与した後に加算器4で合成し、タイミング検出回路5は加算器4の出力信号からシンボルタイミングを検出する。タイミング検出回路5からは、シンボルタイミングを示す検出信号及び加算器4の出力信号がFFT処理部6に出力される。
FFT処理部6では、タイミング検出回路5により検出されたシンボルタイミングに基づいて加算器4の出力のFFT演算処理を行う。また、図示してない復調回路では、FFT処理部6の演算出力に基づいてシンボル毎の復調処理を行う。
FFT処理部6では、タイミング検出回路5により検出されたシンボルタイミングに基づいて加算器4の出力のFFT演算処理を行う。また、図示してない復調回路では、FFT処理部6の演算出力に基づいてシンボル毎の復調処理を行う。
本発明の第1実施形態に係る無線通信システムによれば、複数の受信系統のうち受信アンテナからA/D変換回路に至る系を複数系統設け、該複数系統の出力を合成してベースバンド部を共用するように構成するとともに、A/D変換回路出力に異なる遅延量を付加するようにしたので、システム全体として複数の受信系統から受信した信号を合成する際に、同一信号で位相が互いに逆転した信号を合成するリスクを低減し、効率的に信号を合成することが可能となり、システムとしての受信利得を稼ぐことが可能となる。
次に、本発明の第2実施形態に係る無線通信システムの構成を図2に示す。本発明の第2実施形態に係る無線通信システムが第1実施形態に係る無線通信システムと構成上、異なるのは、受信アンテナからA/D変換回路に至る各受信系において、無線部との間にAGC回路を、またA/D変換回路と加算器との間にオフセット付加回路をそれぞれ、設けた点であり、その他の構成は同一であり、同一の要素には同一の符号を付してある。
図2において、本発明の第2実施形態に係る無線通信システムの受信局は、複数の受信アンテナ1−1、2−1、3−1と、各受信アンテナ毎に個別に受信処理を行う無線部1−2、2−2、3−2と、無線部からの出力信号に対し信号強度が所定の範囲になるように利得の調整を行う自動利得制御(AGC)回路1−5、2−5、3−5と、自動利得制御(AGC)回路1−5、2−5、3−5からの出力信号に対しアナログ信号からディジタル信号に変換するA/D変換回路1−3、2−3、3−3と、各A/D変換回路1−3、2−3、3−3からの出力に対して各自動利得制御回路1−5、2−5、3−5で行う利得量に相当する量を相殺するオフセットを付加するオフセット付加回路1−6、2−6、3−6と、オフセット付加回路付加回路1−6、2−6、3−6からの出力信号を合成した信号を生成する複数系統信号合成回路としての加算器4と、タイミング検出回路5と、FFT処理部6とを有している。
上記構成において、無線部1−2、2−2、3−2は各受信アンテナ1−1、2−1、3−1より受信した信号について個別に受信処理を行い、その出力信号を自動利得制御(AGC)回路1−5、2−5、3−5に出力する。
自動利得制御(AGC)回路1−5、2−5、3−5では、無線部1−2、2−2、3−2からの出力信号に対し信号強度が所定の範囲になるように利得の調整を行い、その出力を各受信系統において対応するA/D変換回路1−3、2−3、3−3にそれぞれ、出力するとともに、自動利得制御における利得を示すデータを対応するオフセット付加回路1−6、2−6、3−6に出力する。
自動利得制御(AGC)回路1−5、2−5、3−5では、無線部1−2、2−2、3−2からの出力信号に対し信号強度が所定の範囲になるように利得の調整を行い、その出力を各受信系統において対応するA/D変換回路1−3、2−3、3−3にそれぞれ、出力するとともに、自動利得制御における利得を示すデータを対応するオフセット付加回路1−6、2−6、3−6に出力する。
A/D変換回路1−3、2−3、3−3では、それぞれ、各受信系統毎に無線部1−2、2−2、3−2から入力された受信信号であるアナログ信号をディジタル信号に変換し、その出力を対応するオフセット付加回路1−6、2−6、3−6に出力する。
オフセット付加回路1−6、2−6、3−6では、それぞれ、対応する各自動利得制御回路1−5、2−5、3−5から利得データを受け取り、利得制御を行う利得量に相当する量を相殺するオフセットを付加する。
オフセット付加回路1−6、2−6、3−6では、それぞれ、対応する各自動利得制御回路1−5、2−5、3−5から利得データを受け取り、利得制御を行う利得量に相当する量を相殺するオフセットを付加する。
各自動利得制御回路1−5、2−5、3−5では、所望の無線信号を増幅するだけでなく、受信時に付加されたノイズについても増幅を行っている。しかも、受信信号強度が低い受信系に対しては、より高い増幅率で信号を増幅するため、同時にノイズも大きく増幅されることになる。これらの影響を無視して各受信系統の信号を合成すると、ノイズも増幅後の値として加算されてしまうため、信号合成に伴う利得以上に、ノイズの増幅に伴う特性劣化が支配的になるリスクがある。そこで、各オフセット付加回路1−6、2−6、3−6では、見かけ上、各受信系統におけるノイズ量は、各自動利得制御回路1−5、2−5、3−5の影響を受けない状態で出力される様に、各自動利得制御回路1−5、2−5、3−5で増幅した量をオフセットによりキャンセルし、その後に合成処理を行う。
なお、ここでいうオフセットとは、例えば、次のような内容を意味する。
例えば、ある系統の自動利得制御回路にて、受信信号の信号強度を2倍にした場合、その系統のオフセット付加回路では、A/D変換後の値を1/2に倍にすることでAGC制御前の信号強度に変換する。その他にも、例えば、2系統あるうちの1系統目の受信信号強度を2倍に、2系統目の受信信号強度を4倍にした場合には、本来は1系統目の信号強度には1/2倍を、2系統目の信号強度には1/4場合をオフセットとして与えるべきところ、両者に(所定の係数の一例として)係数2を掛け、1系統目の信号強度には1倍(オフセットなし)を、2系統目の信号強度には1/2倍をオフセットとして与えることも可能である。
また、もしこのオフセット値が1/2のべき乗倍であれば、2進表示の値のビットシフトで実現することが可能である。この場合、1/2倍の時は1ビットシフト、1/4倍の時は2ビットシフトをすればよい。さらにはこの様な特徴を活かすため、オフセット値を正確に反映する代わりに、1/2のべき乗倍になるように近似的に実施することも可能である。
なお、ここでいうオフセットとは、例えば、次のような内容を意味する。
例えば、ある系統の自動利得制御回路にて、受信信号の信号強度を2倍にした場合、その系統のオフセット付加回路では、A/D変換後の値を1/2に倍にすることでAGC制御前の信号強度に変換する。その他にも、例えば、2系統あるうちの1系統目の受信信号強度を2倍に、2系統目の受信信号強度を4倍にした場合には、本来は1系統目の信号強度には1/2倍を、2系統目の信号強度には1/4場合をオフセットとして与えるべきところ、両者に(所定の係数の一例として)係数2を掛け、1系統目の信号強度には1倍(オフセットなし)を、2系統目の信号強度には1/2倍をオフセットとして与えることも可能である。
また、もしこのオフセット値が1/2のべき乗倍であれば、2進表示の値のビットシフトで実現することが可能である。この場合、1/2倍の時は1ビットシフト、1/4倍の時は2ビットシフトをすればよい。さらにはこの様な特徴を活かすため、オフセット値を正確に反映する代わりに、1/2のべき乗倍になるように近似的に実施することも可能である。
オフセット付加回路1−6、2−6、3−6の各出力信号は、加算器4で加算され、タイミング検出回路5に出力される。タイミング検出回路5では、加算器4の出力信号に基づいてシンボルタイミングを検出し、該検出信号とともに、加算器の出力信号をFFT処理部6に出力する。
FFT処理部6は、タイミング検出回路5により検出されたシンボルタイミングに基づいて加算器4の出力信号のFFT演算処理を行う。
また、図示してない復調回路では、FFT処理部6の演算出力に基づいてシンボル毎の復調処理を行う。
FFT処理部6は、タイミング検出回路5により検出されたシンボルタイミングに基づいて加算器4の出力信号のFFT演算処理を行う。
また、図示してない復調回路では、FFT処理部6の演算出力に基づいてシンボル毎の復調処理を行う。
本発明の第2実施形態に係る無線通信システムによれば、複数の受信系統のうち受信アンテナからA/D変換回路に至る系を複数系統設け、該複数系統の出力を合成してベースバンド部を共用するように構成するとともに、A/D変換後のディジタル信号に対して、AGCによる利得をフィードバックし、AGCによる利得量に相当するオフセットをA/D変換後のディジタル信号の値に付加するようにしたので、各受信系統毎のSN比特性の影響を受けず、システムとしての受信利得を稼ぐことが可能となる。
次に、本発明の第3実施形態に係る無線通信システムの構成を図3に示す。本発明の第3実施形態に係る無線通信システムが、第2実施形態に係る無線通信システムと構成上、異なるのは、各受信系統におけるオフセット付加回路1−6、2−6、3−6の出力に異なる遅延量を付加した後にこれらの出力を加算器4で加算するようにした点、その他の構成は同一であるので、重複する説明は省略する。
すなわち、具体的には、オフセット付加回路1−6の出力信号は遅延させずに、そのまま加算器4に入力し、オフセット付加回路2−6の出力信号を、遅延量D1を付加する遅延D1付加回路2−4を介して加算器4に入力し、かつオフセット付加回路3−6の出力信号を、遅延量D1と値が異なる遅延量D2を付加する遅延D2付加回路3−4を介して加算器4に入力するようにしている。
すなわち、具体的には、オフセット付加回路1−6の出力信号は遅延させずに、そのまま加算器4に入力し、オフセット付加回路2−6の出力信号を、遅延量D1を付加する遅延D1付加回路2−4を介して加算器4に入力し、かつオフセット付加回路3−6の出力信号を、遅延量D1と値が異なる遅延量D2を付加する遅延D2付加回路3−4を介して加算器4に入力するようにしている。
上記構成において、無線部1−2、2−2、3−2は各受信アンテナ1−1、2−1、3−1より受信した信号について個別に受信処理を行い、その出力信号を自動利得制御(AGC)回路1−5、2−5、3−5に出力する。
自動利得制御(AGC)回路1−5、2−5、3−5では、無線部1−2、2−2、3−2からの出力信号に対し信号強度が所定の範囲になるように利得の調整を行い、その出力を各受信系統において対応するA/D変換回路1−3、2−3、3−3にそれぞれ、出力するとともに、自動利得制御における利得を示すデータを対応するオフセット付加回路1−6、2−6、3−6に出力する。
自動利得制御(AGC)回路1−5、2−5、3−5では、無線部1−2、2−2、3−2からの出力信号に対し信号強度が所定の範囲になるように利得の調整を行い、その出力を各受信系統において対応するA/D変換回路1−3、2−3、3−3にそれぞれ、出力するとともに、自動利得制御における利得を示すデータを対応するオフセット付加回路1−6、2−6、3−6に出力する。
A/D変換回路1−3、2−3、3−3では、それぞれ、各受信系統毎に無線部1−2、2−2、3−2から入力された受信信号であるアナログ信号をディジタル信号に変換し、その出力を対応するオフセット付加回路1−6、2−6、3−6に出力する。
オフセット付加回路1−6、2−6、3−6では、それぞれ、対応する各自動利得制御回路1−5、2−5、3−5から利得データを受け取り、利得制御を行う利得量に相当する量を相殺するオフセットを付加する。
オフセット付加回路1−6、2−6、3−6では、それぞれ、対応する各自動利得制御回路1−5、2−5、3−5から利得データを受け取り、利得制御を行う利得量に相当する量を相殺するオフセットを付加する。
この結果、各オフセット付加回路1−6、2−6、3−6からは、見かけ上、各受信系統におけるノイズ量は、各自動利得制御回路1−5、2−5、3−5の各利得の影響を受けない状態で出力されることとなる。
オフセット付加回路1−6、2−6、3−6の各出力信号のうち、オフセット付加回路1−6の出力信号は、そのまま加算器4に入力され、オフセット付加回路2−6の出力信号は、遅延D1付加回路2−4を介して遅延量D1が付加された状態で加算器4に入力される。さらに、オフセット付加回路3−6の出力信号は、遅延D2付加回路3−4を介して遅延量D2が付加された状態で加算器4に入力される。
オフセット付加回路1−6、2−6、3−6の各出力信号のうち、オフセット付加回路1−6の出力信号は、そのまま加算器4に入力され、オフセット付加回路2−6の出力信号は、遅延D1付加回路2−4を介して遅延量D1が付加された状態で加算器4に入力される。さらに、オフセット付加回路3−6の出力信号は、遅延D2付加回路3−4を介して遅延量D2が付加された状態で加算器4に入力される。
オフセット付加回路1−6、遅延D1付加回路2−4、遅延D2付加回路3−4の出力信号は加算器4で加算され、タイミング検出回路5に出力される。タイミング検出回路5では、加算器4の出力信号に基づいてシンボルタイミングを検出し、該検出信号とともに、加算器の出力信号をFFT処理部6に出力する。
FFT処理部6は、タイミング検出回路5により検出されたシンボルタイミングに基づいて加算器4の出力信号のFFT演算処理を行う。
また、図示してない復調回路では、FFT処理部6の演算出力に基づいてシンボル毎の復調処理を行う。
FFT処理部6は、タイミング検出回路5により検出されたシンボルタイミングに基づいて加算器4の出力信号のFFT演算処理を行う。
また、図示してない復調回路では、FFT処理部6の演算出力に基づいてシンボル毎の復調処理を行う。
本発明の第3実施形態に係る無線通信システムによれば、複数の受信系統のうち受信アンテナからA/D変換回路に至る系を複数系統設け、該複数系統の出力を合成してベースバンド部を共用するように構成するとともに、A/D変換回路出力に異なる遅延量を付加し、かつA/D変換後のディジタル信号に対して、AGCによる利得をフィードバックし、AGCによる利得量に相当するオフセットをA/D変換後のディジタル信号の値に付加するようにしたので、システム全体として複数の受信系統から受信した信号を合成する際に、同一信号で位相が互いに逆転した信号を合成するリスクを低減し、効率的に信号を合成することができ、かつ複数の受信系統でSN比特性にばらつきがある場合でも、良好なSN比特性を示す受信系統の特性を最大限に活かしてシステムとしての受信利得を稼ぐことが可能となる。
次に、本発明の第4実施形態に係る無線通信システムの構成を図4に示す。本発明の第4実施形態に係る無線通信システムは、第3実施形態に係る無線通信システムをMIMO通信の受信装置の各受信系統に適用できるように構成したものである。
図4において、本発明の第4実施形態に係る無線通信システムは、複数(2つの)の各受信系統(本実施形態では説明の便宜上、1例として、2系統とする。)について、それぞれ、受信アンテナからオフセット付加回路または遅延D付加回路までを複数系統により構成するようにしている。
図4において、本発明の第4実施形態に係る無線通信システムは、複数(2つの)の各受信系統(本実施形態では説明の便宜上、1例として、2系統とする。)について、それぞれ、受信アンテナからオフセット付加回路または遅延D付加回路までを複数系統により構成するようにしている。
すなわち、本発明の第4実施形態に係る無線通信システムは、受信アンテナ10−1、無線部10−2、自動利得制御(AGC)回路10−3、A/D変換回路10−4、オフセット付加回路10−5からなる系、受信アンテナ20−1、無線部20−2、自動利得制御(AGC)回路20−3、A/D変換回路20−4、オフセット付加回路20−5、遅延D付加回路20−6からなる系、加算回路50、タイミング検出回路51及びFFT処理部52からなる第1の受信系統と、受信アンテナ30−1、無線部30−2、自動利得制御(AGC)回路30−3、A/D変換回路30−4、オフセット付加回路30−5からなる系、受信アンテナ40−1、無線部40−2、自動利得制御(AGC)回路40−3、A/D変換回路40−4、オフセット付加回路40−5、遅延D付加回路40−6からなる系、加算回路60、タイミング検出回路61及びFFT処理部62からなる第2の受信系統と、タイミング判定回路70とを有している。
上記構成において、第1の受信系統において、受信アンテナ10−1、20−1を介して受信された各受信信号がそれぞれ、自動利得制御(AGC)回路10−3、20−3により復調に要する所定のレベルとなるように利得調整され、その利得を示すデータがオフセット付加回路10−5、20−5に出力される。自動利得制御(AGC)回路10−3、20−3の出力は、それぞれA/D変換回路10−4、20−4によりディジタル信号に変換され、オフセット付加回路10−5、20−5に入力される。
オフセット付加回路10−5、20−5では、それぞれ、対応する各自動利得制御回路10−3、20−3から利得データを受け取り、利得制御を行う利得量に相当する量を相殺するオフセットを入力信号に付加する。
この結果、各オフセット付加回路10−5、20−5の出力側からは、見かけ上、各受信系統におけるノイズ量は、各自動利得制御回路10−3、20−3の利得の影響を受けない状態で出力されることとなる。
オフセット付加回路10−5の出力信号は、そのまま加算器50に入力され、オフセット付加回路20−5の出力信号は、遅延D付加回路20−6を介して遅延量Dが付加された状態で加算器50に入力される。
この結果、各オフセット付加回路10−5、20−5の出力側からは、見かけ上、各受信系統におけるノイズ量は、各自動利得制御回路10−3、20−3の利得の影響を受けない状態で出力されることとなる。
オフセット付加回路10−5の出力信号は、そのまま加算器50に入力され、オフセット付加回路20−5の出力信号は、遅延D付加回路20−6を介して遅延量Dが付加された状態で加算器50に入力される。
オフセット付加回路10−5、遅延D付加回路20−6の出力信号は加算器50で加算され、タイミング検出回路51に出力される。
この結果、複数の系統から受信した信号を合成する際に、同一信号で位相が互いに逆転した信号を合成するリスクを低減し、効率的に信号を合成することができ、かつ複数の受信系統でSN比特性にばらつきがある場合でも、良好なSN比特性を示す受信系統の特性を最大限に活かしてシステムとしての受信利得を稼ぐことが可能となる。
この結果、複数の系統から受信した信号を合成する際に、同一信号で位相が互いに逆転した信号を合成するリスクを低減し、効率的に信号を合成することができ、かつ複数の受信系統でSN比特性にばらつきがある場合でも、良好なSN比特性を示す受信系統の特性を最大限に活かしてシステムとしての受信利得を稼ぐことが可能となる。
一方、第2の受信系統についても同様にして、受信アンテナ30−1、40−1を介して受信した受信信号は、自動利得制御(AGC)による利得量だけオフセット付加回路30−5、40−5にオフセットが付加され、オフセット付加回路30−5の出力信号は、そのまま加算器60に入力され、オフセット付加回路40−5の出力信号は、遅延D付加回路40−6により遅延量Dが付加された状態で加算器60に入力される。
オフセット付加回路30−5、遅延D付加回路40−6の出力信号は加算器60で加算され、タイミング検出回路61に出力される。
オフセット付加回路30−5、遅延D付加回路40−6の出力信号は加算器60で加算され、タイミング検出回路61に出力される。
タイミング検出回路51では、加算器50の出力信号に基づいてシンボルタイミングを検出し、該検出信号をタイミング判定回路70に出力するとともに、加算器の出力信号をFFT処理部52に出力する。
同様に、タイミング検出回路61では、加算器60の出力信号に基づいてシンボルタイミングを検出し、該検出信号をタイミング判定回路70に出力するとともに、加算器60の出力信号をFFT処理部62に出力する。
同様に、タイミング検出回路61では、加算器60の出力信号に基づいてシンボルタイミングを検出し、該検出信号をタイミング判定回路70に出力するとともに、加算器60の出力信号をFFT処理部62に出力する。
タイミング判定回路70は、タイミング検出回路51、61により検出されたシンボルタイミングを合成し、全体としてのシンボルタイミングを決定し、該決定したシンボルタイミングをFFT処理部52、62に出力する。ここでシンボルタイミングの合成とは、例えばタイミング検出回路51、61のうち早い検出タイミングを選択したり、遅い方を選択したり、検出タイミングを平均化したりすることを意味する。
FFT処理部52は、タイミング判定回路70により決定されたシンボルタイミングに基づいて加算器50の出力信号のFFT演算処理を行う。
また、FFT処理部62は、タイミング判定回路70により決定されたシンボルタイミングに基づいて加算器60の出力信号のFFT演算処理を行う。
また、図示してない復調回路#1では、FFT処理部52の演算出力に基づいてシンボル毎の復調処理を行う。
同様に、図示してない復調回路#2では、FFT処理部62の演算出力に基づいてシンボル毎の復調処理を行う。
また、FFT処理部62は、タイミング判定回路70により決定されたシンボルタイミングに基づいて加算器60の出力信号のFFT演算処理を行う。
また、図示してない復調回路#1では、FFT処理部52の演算出力に基づいてシンボル毎の復調処理を行う。
同様に、図示してない復調回路#2では、FFT処理部62の演算出力に基づいてシンボル毎の復調処理を行う。
本発明の第4実施形態に係る無線通信システムによれば、複数の受信系統のうち受信アンテナからA/D変換回路に至る系を複数系統設け、該複数系統の出力を合成してベースバンド部を共用するように構成するとともに、A/D変換回路出力に異なる遅延量を付加し、かつA/D変換後のディジタル信号に対して、AGCによる利得をフィードバックし、AGCによる利得量に相当するオフセットをA/D変換後のディジタル信号の値に付加する構成を複数系統用意することにより、MIMO通信における無線受信装置の各受信系統に適用することが可能となる。
なお、上記各実施形態において、OFDM変調方式の適用時以外の場合にはFFT処理部は構成上、不要である。
また、ここでのMIMO通信とは、前述の様にSDM技術として伝送速度を高速化するためにも利用の他に、STBC技術との併用により、ホットスポットサービスにおけるひとつの基地局がカバーするサービスエリアを拡大するために利用することが可能である。
また、ここでのMIMO通信とは、前述の様にSDM技術として伝送速度を高速化するためにも利用の他に、STBC技術との併用により、ホットスポットサービスにおけるひとつの基地局がカバーするサービスエリアを拡大するために利用することが可能である。
1−1、2−1、3−1、10−1、20−1、30−1、40−1…受信アンテナ、1−1、2−2、3−2,10−2、20−2、30−2、40−2…無線部、1−3、2−3、3−3、10−4、20−4、30−4、40−4…A/D変換回路、1−5、2−5、3−510−3、20−3、30−3、40−3…自動利得制御(AGC)回路、1−6、2−6、3−6、10−5、20−5、30−5、40−5…オフセット付加回路、2−4…遅延D1付加回路、3−4…遅延D2付加回路、4、50、60…加算器、5、51、61…タイミング検出回路、6、52、62…FFT処理部、20−6、40−6…遅延D付加回路、70…タイミング判定回路、
Claims (10)
- 無線回線を介して無線通信を行う送信局および受信局により構成される無線通信システムにおいて、
前記受信局は、
複数の受信アンテナと、
各受信アンテナ毎に個別に受信処理を行う無線部と、
各受信系統毎にアナログ信号からディジタル信号に変換するA/D変換回路と、
各受信系統毎の該A/D変換回路からの出力信号を所定の時間だけ遅延させる1つまたは複数の遅延回路と、
前記A/D変換回路および該遅延回路からの出力信号を合成した信号を生成する複数系統信号合成回路と、
を有することを特徴とする無線通信システム。 - 無線回線を介して無線通信を行う送信局および受信局により構成される無線通信システムにおいて、
前記受信局は、
複数の受信アンテナと、
各受信アンテナ毎に個別に受信処理を行う無線部と、
無線部からの出力信号に対し信号強度が所定の範囲になるように利得の調整を行う自動利得制御回路と、
各受信系統毎にアナログ信号からディジタル信号に変換するA/D変換回路と、
各A/D変換回路からの出力に対して各自動利得制御回路で行う利得量に相当する量を相殺するオフセットを付加するオフセット付加回路と、
前記A/D変換回路およびまたは該オフセット付加回路からの出力信号を合成した信号を生成する複数系統信号合成回路と、
を有することを特徴とする無線通信システム。 - 無線回線を介して無線通信を行う送信局および受信局により構成される無線通信システムにおいて、
前記受信局は、
複数の受信アンテナと、
各受信アンテナ毎に個別に受信処理を行う無線部と、
無線部からの出力信号に対し信号強度が所定の範囲になるように利得の調整を行う自動利得制御回路と、
各受信系統毎にアナログ信号からディジタル信号に変換するA/D変換回路と、
各A/D変換回路からの出力に対して各自動利得制御回路で行う利得量に相当する量を相殺するオフセットを付加するオフセット付加回路と、
各受信系統毎の該A/D変換回路からの出力信号を所定の時間だけ遅延させる1つまたは複数の遅延回路と、
前記A/D変換回路およびまたは前記オフセット付加回路およびまたは該遅延回路からの出力信号を合成した信号を生成する複数系統信号合成回路と、
を有することを特徴とする無線通信システム。 - 無線回線を介して無線通信を行う送信局および受信局により構成される無線通信システムにおいて、OFDM変調方式を用いたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の無線通信システム。
- 無線回線を介してMIMO通信またはSISO通信を行う送信局および受信局により構成される無線通信システムにおいて、
前記受信局は、
MIMO通信における各受信系統の信号として、前記複数系統信号合成回路からの出力信号を利用することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の無線通信システム。 - 無線回線を介して無線通信を行う送信局および受信局により構成される無線通信システムの受信局において、
前記受信局は、
複数の受信アンテナと、
各受信アンテナ毎に個別に受信処理を行う無線部と、
各受信系統毎にアナログ信号からディジタル信号に変換するA/D変換回路と、
各受信系統毎の該A/D変換回路からの出力信号を所定の時間だけ遅延させる1つまたは複数の遅延回路と、
前記A/D変換回路および該遅延回路からの出力信号を合成した信号を生成する複数系統信号合成回路と、
を有することを特徴とする無線通信システムの受信局。 - 無線回線を介して無線通信を行う送信局および受信局により構成される無線通信システムの受信局において、
前記受信局は、
複数の受信アンテナと、
各受信アンテナ毎に個別に受信処理を行う無線部と、
無線部からの出力信号に対し信号強度が所定の範囲になるように利得の調整を行う自動利得制御回路と、
各受信系統毎にアナログ信号からディジタル信号に変換するA/D変換回路と、
各A/D変換回路からの出力に対して各自動利得制御回路で行う利得量に相当する量を相殺するオフセットを付加するオフセット付加回路と、
前記A/D変換回路およびまたは該オフセット付加回路からの出力信号を合成した信号を生成する複数系統信号合成回路と、
を有することを特徴とする無線通信システムの受信局。 - 無線回線を介して無線通信を行う送信局および受信局により構成される無線通信システムの受信局において、
前記受信局は、
複数の受信アンテナと、
各受信アンテナ毎に個別に受信処理を行う無線部と、
無線部からの出力信号に対し信号強度が所定の範囲になるように利得の調整を行う自動利得制御回路と、
各受信系統毎にアナログ信号からディジタル信号に変換するA/D変換回路と、
各A/D変換回路からの出力に対して各自動利得制御回路で行う利得量に相当する量を相殺するオフセットを付加するオフセット付加回路と、
各受信系統毎の該A/D変換回路からの出力信号を所定の時間だけ遅延させる1つまたは複数の遅延回路と、
前記A/D変換回路およびまたは前記オフセット付加回路およびまたは該遅延回路からの出力信号を合成した信号を生成する複数系統信号合成回路と、
を有することを特徴とする無線通信システムの受信局。 - 無線回線を介して無線通信を行う送信局および受信局により構成される無線通信システムの受信局において、OFDM変調方式を用いたことを特徴とする前記請求項6乃至8のいずれかに記載の無線通信システムの受信局。
- 無線回線を介してMIMO通信またはSISO通信を行う送信局および受信局により構成される無線通信システムの受信局において、
前記受信局は、
MIMO通信における各受信系統の信号として、前記複数系統信号合成回路からの出力信号を利用することを特徴とする前記請求項6乃至9のいずれかに記載の無線通信システムの受信局。
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JP2005176740A JP2006352576A (ja) | 2005-06-16 | 2005-06-16 | 無線通信システム及びその受信局 |
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JP2014521271A (ja) * | 2012-04-28 | 2014-08-25 | ▲華▼▲為▼▲終▼端有限公司 | 通信速度を改善するための方法およびデバイス |
-
2005
- 2005-06-16 JP JP2005176740A patent/JP2006352576A/ja active Pending
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