JP2006352235A - ゲートウェイ、及び、ゲートウェイにおける処理方法 - Google Patents

ゲートウェイ、及び、ゲートウェイにおける処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】CPUのソフトウェア処理によらず、ハードウェア自立中継処理により高速処理化と通信品質確保を可能とする新規な構成のゲートウェイ、及び、そのゲートウェイにおける処理方法を提案する。
【解決手段】複数の物理終端ドライバと、プロトコルコントローラと、プロトコルコントローラで処理されたフレームのフレームIDに対応する情報を宛先検索テーブルから取得する機能を持つ複数のサーチエンジンと、サーチエンジンから受信するフレームを固定長セルに分割するセグメント処理機能、及び、セルフルーティングモジュールから受信する固定長セルをフレームにリアセンブルするリアセンブル処理機能を持つ複数のフレームコンバータと、各フレームコンバータに接続され、フレームコンバータから受信する固定長セルのスイッチング機能を持つセルフルーティングモジュールと、を具備する構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数種類のネットワーク(バス)を中継し、宛先検索処理、スイッチング処理、データ転送、データ転送に伴うプロトコル変換等を司るゲートウェイの構成、及び、ゲートウェイにおけるデータの処理方法に関するものである。
従来、車載ゲートウェイに関する技術は周知となっており、これについて開示する文献も存在する(例えば、特許文献1参照。)。
これらの文献に開示される車載ゲートウェイは、少なくとも二種類のネットワーク(高速バスライン、低速バスラインなど)の中間に位置し、宛先検索処理、スイッチング処理、データ転送、データ転送に伴うプロトコル変換等を司るものである。
図10は、ゲートウェイ80にて各ネットワーク90A〜90C間の通信を実現することとする、従来の車載LANの一形態について示すものである。
この例では、ゲートウェイ80は、CPU81、ROM82、RAM83から構成されるゲートウェイ機能部84と、前記CPU81とそれぞれ接続されるプロトコルコントローラ85A〜85Cと、各プロトコルコントローラ85A〜85Cに接続される物理終端ドライバ86A〜86Cと、から構成され、前記物理終端ドライバ86A〜86Cには、それぞれネットワーク90A〜90Cが接続される。
また、各ネットワーク90A〜90Cには、ECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)90A−1〜90C−3がそれぞれ接続されている。
また、前記ゲートウェイ機能部84においては、CPU81によるソフトウェア処理にて、宛先検索処理、スイッチング処理、データ転送、プロトコル変換、データフィルタリング等のゲートウェイ機能が実施されることとしている。
このような車載LANにおいては、前記各ネットワーク90A〜90Cは、一般に制御系、情報系(AVC系)、ボデー系といった機能ごとに分けられており、各ネットワーク90A〜90CでのECU間の通信には、その用途に適した通信プロトコルが採用されることとされている。
また、特許文献1においては、データ転送効率の向上等を図るべく、ゲートウェイにてフィルタリングを行う技術について開示されており、図10の構成の場合、ROM82内のフィルタリングポリシに則ったCPU81でのソフトウェア処理によって、不要なデータを破棄することで行うことができる。
特開2002−16614号公報
しかし、上述のようにCPUによるソフトウェア処理にてゲートウェイ機能を実施する構成では、一つのCPUにてフレームの宛先検索処理やスイッチング処理等のソフトウェア処理が実行されるため、データの処理量が多くなった場合には、中継フレームがゲートウェイ内に滞留し、データ転送に遅延が生じてしまうことになる。
上述した車載LANの場合、特に制御系に関するデータ転送は、安全上等の観点から、他のデータ転送よりも優先して行われるべきものであるが、データ転送の遅延によって、このような重要なデータ転送に障害が生じることになる。
また、このデータ転送の遅延の発生はCPUの処理性能によるところもあるが、今後、ECUのアプリケーション多様化に伴うプロトコル種別の増加や、ネットワークトポロジーの複雑化、通信データ容量の増加が想定され、さらなるデータ処理効率の向上と、これに伴う品質の確保という課題があり、CPUの処理性能だけに依存できない状況となることが考えられる。
また、図10の構成においてCPU81とプロトコルコントローラ85A〜85Cの間のデータバスの通信速度が低速なシリアル転送で行われる場合には、この通信速度がデータ転送処理性能の障害となり、上述したプロトコル種別の増加等に対し、高品質な通信の信頼性が確保できなくなるといった懸念がある。
そこで、本発明は、上記の問題に鑑み、CPUのソフトウェア処理によらず、ハードウェア自立中継処理により高速処理化と通信品質確保を可能とする新規な構成のゲートウェイ、及び、そのゲートウェイにおける処理方法を提案するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上のごとくであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1に記載のごとく、
複数のネットワークに個別に接続され、物理層の終端機能を持つ複数の物理終端ドライバと、
前記各物理終端ドライバに個別に接続され、通信プロトコルの制御処理機能を持つ複数のプロトコルコントローラと、
前記各プロトコルコントローラに個別に接続され、前記プロトコルコントローラで処理されたフレームのフレームIDに対応する情報を宛先検索テーブルから取得する機能を持つ複数のサーチエンジンと、
前記各サーチエンジンに個別に接続され、前記サーチエンジンから受信するフレームを固定長セルに分割するセグメント処理機能、及び、セルフルーティングモジュールから受信する固定長セルをフレームにリアセンブルするリアセンブル処理機能を持つ複数のフレームコンバータと、
前記各フレームコンバータに接続され、前記フレームコンバータから受信する固定長セルのスイッチング機能を持つ前記セルフルーティングモジュールと、
を具備する構成とする、ゲートウェイとする。
また、請求項2に記載のごとく、
前記宛先検索テーブルにおいて、前記フレームIDには、前記サーチエンジンから前記フレームコンバータへのデータ転送の可否を定義づけるパーミットフラグが関連づけられており、
前記各サーチエンジンでは、前記パーミットフラグに従って、フレームの転送処理/廃棄処理が実行されることとする。
また、請求項3に記載のごとく、
前記宛先検索テーブルおいて、前記フレームIDには、転送処理の優先度が関連づけられており、
前記各フレームコンバータにおけるフレームのセグメント処理機能において、
前記優先度の高いフレームについては、固定長セルの先頭からマッピングするとともに、フレームのデータの最終部分を含む固定長セルの残領域はパディング処理が行われるものとし、
前記優先度の低いフレームIDを有するフレームについては、固定長セルに残領域を発生させないようにマッピングが行われるものとすることとする。
また、請求項4に記載のごとく、
前記宛先検索テーブルおいて、前記フレームIDには、転送処理の優先度が関連づけられており、
前記各フレームコンバータにおけるフレームのセグメント処理後の固定長セルの出力において、前記優先度の高いフレームを優先的に先に出力する優先制御が実施されることとする。
また、請求項5に記載のごとく、
前記宛先検索テーブルおいて、前記フレームIDには、転送処理の優先度が関連づけられており、
前記各フレームコンバータにおける固定長セルのリアセンブル処理後のフレームの出力において、前記優先度の高いフレームを優先的に先に出力する優先制御が実施されることとする。
また、請求項6に記載のごとく、
転送処理の優先度の低いフレームのセグメント処理において、
タイマーにて次に受信するフレームの待機時間をカウントし、規定時間を超えた場合には、パディング処理を実行して固定長セルを出力することとする。
また、請求項7に記載のごとく、
前記各フレームコンバータにおける固定長セルのリアセンブル処理において、
固定長セルに格納されるフレームのデータのSeq.−Noに基づいて、データ中継における不具合発生のチェックが行われることとする。
また、請求項8に記載のごとく、
フレームを固定長セルにセグメントする際に、
転送処理の優先度の高いフレームについては、固定長セルの先頭からマッピングするとともに、フレームのデータの最終部分を含む固定長セルの残領域はパディング処理が行われるものとし、
転送処理の優先度の低いフレームについては、固定長セルに残領域を発生させないようにマッピングが行われるものとすることとする。
また、請求項9に記載のごとく、
フレームのセグメント処理後の固定長セルの出力において、
前記優先度の高いフレームを優先的に先に出力する優先制御が実施されることとする。
また、請求項10に記載のごとく、
固定長セルのリアセンブル処理後のフレームの出力において、
前記優先度の高いフレームを優先的に先に出力する優先制御が実施されることとする。
また、請求項11に記載のごとく、
転送処理の優先度の低いフレームのセグメント処理において、
タイマーにて次に受信するフレームの待機時間をカウントし、規定時間を超えた場合には、パディング処理を実行して固定長セルを出力することとする。
また、請求項12に記載のごとく、
フレームの固定長セルへのセグメント処理の前段階において、
ゲートウェイの中継の可否を定義づけるパーミットフラグを識別し、
ゲートウェイの中継が不可である場合には、当該フレームの廃棄処理が実行されることとする。
また、請求項13に記載のごとく、
固定長セルのリアセンブル処理において、
固定長セルに格納されるフレームのデータのSeq.−Noに基づいて、データ中継における不具合発生のチェックが行われることとする。
以上の請求項1に記載の発明では、サーチエンジンにて宛先検索処理が実施され、セルフルーティングモジュールにてネットワーク間のスイッチング処理が実施されこととなり、CPUでは宛先検索処理とスイッチング処理が実施されないため、CPUの処理性能や、データバスの通信速度がデータ転送速度に影響しなくなり、これらCPUの処理性能やデータバスの通信速度が障害となって生じるデータの輻輳の発生を低減することができる。
また、請求項2に記載の発明では、中継されるべきでない不要なフレームについては、共通資源となるセルフルーティングモジュールの前段階であるサーチエンジンにて廃棄処理を実行し、これにより、ゲートウェイ全体としての中継効率の向上を図ることができる。
また、請求項3に記載の発明では、転送処理の優先度に準じて異なるセグメントマッピング方式が採用されることにより、優先度の高いフレームについては優先的に転送が実施され(次のフレームの受信を待たないということ)、高品質な通信の確保と、信頼性の向上を図ることができる。また、優先度の低いフレームについては、固定長セルの領域を有効に活用すること(残量域が生成されないようにするということ)が可能となり、高い転送効率を確保できる。
また、請求項4に記載の発明では、優先度の高いフレームを優先的に先に出力する優先制御が実施され、高品質な通信の確保と、信頼性の向上を図ることができる。
また、請求項5に記載の発明では、優先度の高いフレームを優先的に先に出力する優先制御が実施され、高品質な通信の確保と、信頼性の向上を図ることができる。
また、請求項6に記載の発明では、転送処理の優先度の低いフレームの転送処理においても、無駄な待機時間を発生させることなく、規定時間内に転送を実行させることが可能となる。
また、請求項7に記載の発明では、ゲートウェイによるデータ中継の信頼性を確保することができる。
また、請求項8に記載の発明では、転送処理の優先度の高いフレームについては優先的に転送が実施され(次のフレームの受信を待たないということ)、高品質な通信の確保と、信頼性の向上を図ることができる。また、転送処理の優先度の低いフレームについては、固定長セルの領域を有効に活用すること(残量域が生成されないようにするということ)が可能となり、高い転送効率を確保できる。
また、請求項9に記載の発明では、優先度の高いフレームを優先的に先に出力する優先制御が実施され、高品質な通信の確保と、信頼性の向上を図ることができる。
また、請求項10に記載の発明では、優先度の高いフレームを優先的に先に出力する優先制御が実施され、高品質な通信の確保と、信頼性の向上を図ることができる。
また、請求項11に記載の発明では、転送処理の優先度の低いフレームの転送処理においても、無駄な待機時間を発生させることなく、規定時間内に転送を実行させることが可能となる。
また、請求項12に記載の発明では、中継されるべきでない不要なフレームについては、共通資源となるセルフルーティングモジュールの前段階であるサーチエンジンにて廃棄処理を実行し、これにより、ゲートウェイ全体としての中継効率の向上を図ることができる。
また、請求項13に記載の発明では、ゲートウェイによるデータ中継の信頼性を確保することができる。
図1に示すごとく、本発明にかかるゲートウェイ1は、
複数のネットワーク9A〜9Cに個別に接続され、物理層の終端機能を持つ複数の物理終端ドライバ16A〜16Cと、
前記各物理終端ドライバ16A〜16Cに個別に接続され、通信プロトコルの制御処理機能を持つ複数のプロトコルコントローラ15A〜15Cと、
前記各プロトコルコントローラ15A〜15Cに個別に接続され、前記プロトコルコントローラ15A〜15Cで処理されたフレームのフレームIDに対応する情報を宛先検索テーブル30(図2)から取得する機能を持つ複数のサーチエンジン14A〜14Cと、
前記各サーチエンジン14A〜14Cに個別に接続され、前記サーチエンジン14A〜14Cから受信するフレームを固定長セルに分割するセグメント処理機能、及び、セルフルーティングモジュール12から受信する固定長セルをフレームにリアセンブルするリアセンブル処理機能を持つ複数のフレームコンバータ13A〜13Cと、
前記各フレームコンバータ13A〜13Cに接続され、前記フレームコンバータ13A〜13Cから受信する固定長セルのスイッチング機能を持つセルフルーティングモジュール12と、
前記各物理終端ドライバ16A〜16C、前記各プロトコルコントローラ15A〜15C、前記各サーチエンジン14A〜14C、前記各フレームコンバータ13A〜13C、及び、前記セルフルーティングモジュール12と図示せぬ制御バスにより通信可能に個別に接続され、これら物理終端ドライバ16A〜16C、プロトコルコントローラ15A〜15C、サーチエンジン14A〜14C、フレームコンバータ13A〜13C、セルフルーティングモジュール12の初期化、及び障害監視等の制御を実行するCPU11と、を具備する構成とするものである。
以上の構成のゲートウェイ1では、サーチエンジン14A〜14Cにて宛先検索処理が実施され、セルフルーティングモジュール12にてネットワーク間のスイッチング処理が実施されこととしている。
そして、以上によれば、CPU11では宛先検索処理とスイッチング処理が実施されないため、CPU11の処理性能や、データバスの通信速度がデータ転送速度に影響しなくなるため、これらCPU11の処理性能やデータバスの通信速度が障害となって生じるデータの輻輳の発生を低減することができる。
また、この構成により、将来的なECUのアプリケーション多様化に伴うプロトコル種別の増加、ネットワークトポロジーの複雑化、通信データ容量の増加にも対応可能となり、さらなるデータ処理効率の向上と、これに伴う品質の確保という課題にも対応可能となる。
尚、図1に示す例では、3つのネットワーク9A〜9Cを中継すべく、3組のフレームコンバータ13A〜13C、サーチエンジン14A〜14C、プロトコルコントローラ15A〜15C、物理終端ドライバ16A〜16Cが設けられる構成としており、これらの組の数は、中継するネットワーク数に対応して設けられるものとする。
また、図2に示すごとく、前記宛先検索テーブル30において、前記フレームID31には、前記サーチエンジン14A〜14Cから前記フレームコンバータ13A〜13Cへのデータ転送の可否を定義づけるパーミットフラグ33が関連づけられており、前記サーチエンジン14A〜14Cでは、前記パーミットフラグ33に従って、フレームの転送処理/廃棄処理が実行されることとしている。
このように、中継されるべきでない不要なフレームに対して、共通資源となるセルフルーティングモジュール12の前段階であるサーチエンジン14A〜14Cにて廃棄処理を実行することによれば、ゲートウェイ1全体としての中継効率の向上を図ることができる。
尚、前記フレームID31は、各ネットワーク9A〜9Cに接続されるECU9A−1〜9C−1(図1参照)からそれぞれ送信されるフレームに付されている情報である。
また、図2に示すごとく、前記宛先検索テーブル30おいて、前記フレームID31には、転送処理の優先度34(プライオリティ)が関連づけられており、前記フレームコンバータ13A〜13Cにおけるフレームのセグメント処理機能において、図3の上段に示すごとく、前記優先度の高いフレーム(高優先フレーム5A・5B)については、固定長セルの先頭からマッピングするとともに、フレームのデータの最終部分を含む固定長セルの残領域はパディング処理が行われるものとし、図3の下段に示すごとく、優先度の低いフレームIDを有するフレーム(低優先フレーム6A・6B)については、固定長セルに残領域を発生させないようにマッピングが行われるものとすることとしている。
このように、転送処理の優先度に準じて異なるセグメントマッピング方式が採用されることにより、優先度の高いフレームについては優先的に転送が実施され(次のフレームの受信を待たないということ)、高品質な通信の確保と、信頼性の向上を図ることができる。また、優先度の低いフレームについては、固定長セルの領域を有効に活用すること(残量域が生成されないようにするということ)が可能となり、高い転送効率を確保できる。
また、図2に示すごとく、前記宛先検索テーブル30おいて、前記フレームID31には、転送処理の優先度34(プライオリティ)が関連づけられており、前記フレームコンバータ13A〜13Cにおけるフレームのセグメント処理後の固定長セルの出力(図7の優先制御queue参照)、固定長セルのリアセンブル処理後のフレームの出力(図8の優先制御queue参照)において、優先度の高いフレームを優先的に先に出力する優先制御が実施されることとして、高品質な通信の確保と、信頼性の向上を図ることができるようにしている。
以上の本発明に係るゲートウェイ1は、例えば、車載LANに搭載し、制御系、情報系(AVC系)、ボデー系のネットワークの中継に利用することができ、車載LANにおける高品質な通信の信頼性を確保することができる。また、車載LANのほか、各種ネットワークを中継するゲートウェイとして適用することができる。
以下、図1に示すゲートウェイ1を構成する各部の機能の詳細について説明する。
<物理終端ドライバ>
物理終端ドライバ16A〜16Cは、各ネットワーク9A〜9Cに対する物理層の終端機能を持つものである。また、各ネットワーク9A〜9Cには、ECU9A−1〜9C−1が接続されており、これらECU9A−1〜9C−1の間の通信がゲートウェイ1にて中継されるようになっている。この物理終端ドライバ16A〜16Cは、従来の一般的な構成にて実現される。
<プロトコルコントローラ>
プロトコルコントローラ15A〜15Cは、CAN・BEAN・LIN等の通信プロトコルの制御処理機能を持つものであり、デジタル信号のデコード/エンコードや、フレームの解析処理等を行う。各プロトコルコントローラ15A〜15Cは、前記物理終端ドライバ16A〜16Cと個別に接続される。また、このプロトコルコントローラ15A〜15Cは、従来の一般的な構成にて実現される。
<サーチエンジン>
サーチエンジン14A〜14Cは、図2に示される宛先検索テーブル30を持ち、前記プロトコルコントローラ15A〜15Cで処理されたフレームのフレームID31に基づいて、宛先検索テーブル30に格納される各種情報の取得が行なわれる。この宛先検索テーブル30には、宛先ECU−ID32(Next−フレームID;宛先ECUを特定する情報)、パーミットフラグ33(中継許可判定情報)、優先度(プライオリティ;ゲートウェイ内処理優先度情報)、デスティネイション35(出力先ネットワークを示すスイッチング出力先情報)の各情報が、フレームID31と関連付けて記憶されている。
また、このサーチエンジン14A〜14Cでは、図4に示すごとく、上述した宛先検索テーブル30からの各種情報の取得の処理(S141)が行われるとともに、取得されたパーミットフラグ33の判定が行われる(S142)。そして、図2に示す宛先検索テーブル30におけるフレームID(0001)のように、パーミットフラグがOFFである場合には、フレームが廃棄され(図4のS143)、フレームID(0077)のように、パーミットフラグがONである場合には、フレーム中継を許可するものとして(図4のS144)、フレームは廃棄しないこととするものである。
以上のように、前記宛先検索テーブル30において、前記フレームIDには、サーチエンジン14A〜14Cからフレームコンバータ13A〜13Cへのデータ転送の可否を定義づけるパーミットフラグが関連づけられており、前記サーチエンジン14A〜14Cでは、前記パーミットフラグに従って、フレームの転送処理/廃棄処理が実行されることとしている。
また、換言すれば、フレームの固定長セルへのセグメント処理の前段階において、ゲートウェイ1の中継の可否を定義づけるパーミットフラグを識別し、ゲートウェイ1の中継が不可である場合には、当該フレームの廃棄処理が実行されることとするものである。
以上のようにして、中継されるべきでない不要なフレームについては、共通資源となるセルフルーティングモジュール12の前段階であるサーチエンジン14A〜14Cにて廃棄処理を実行し、これにより、ゲートウェイ1全体としての中継効率の向上を図ることができる。
尚、以上のサーチエンジン14A〜14Cにおける宛先検索テーブル30による情報の取得、及び、フレーム廃棄の処理は、プロトコルコントローラ15A〜15Cからフレームコンバータ13A〜13Cへ中継する場合のみ行われるものである。
また、パーミットフラグ33のON/OFFは、ゲートウェイ1の初期化時に設定されるものとする他、例えば、外部からの無線アクセスなどによって動的に変更する構成としてもよい。動的に変更する構成とする場合では、CPU11にて宛先検索テーブル30のパーミットフラグ33を書換え可能とする構成が必要とされる。
<フレームコンバータ;upward>
フレームコンバータ13A〜13Cでは、図3に示すセグメントマッピング方式により、サーチエンジン14A〜14Cから受信するフレームの固定長セルへのセグメント処理を実行する。
また、図3に示すごとく、このセグメントマッピング方式においては、優先度34(図2参照)の高いフレーム(以下、単に「高優先フレーム」とする)については、固定長セルの先頭からマッピングするとともに、フレームのデータの最終部分を含む固定長セルの残領域はパディング処理を行うこととし、優先度34の低いフレーム(以下、単に「低優先フレーム」とする)については、固定長セルに残領域を発生させないようにマッピングを行うこととする。
以上のように、宛先検索テーブル30に転送処理の優先度34(プライオリティ)を設定しておき、優先度に準じたセグメントマッピング方式にてセグメント処理を行うことによれば、高優先フレームについては、優先的に転送処理されることから、高品質な通信の確保、つまりは、転送処理の優先度の高い通信を確実に実施することができるようになる(次のフレームの受信を待たないということ)。尚、転送処理の優先度は、例えば、車載LANの例では、安全性に関連する通信(車体の制動制御等)が高く設定されるものである。
また、低優先フレームについては、固定長セルに残領域が発生しないようにマッピングを行うこととするため、高い転送効率を確保できることとなる(残量域が生成されないようにするということ)。
また、固定長セルのサイズ(データ長)は、ゲートウェイ1にて収容する通信プロトコルのうちで最も優先されるもののフレームのサイズ(データ長)を考慮して設定されることが望ましい。固定長セルのサイズがフレームのサイズに比して極端に短いと、フレームを多数の固定長セルに分割する必要があり、オーバーヘッドが多くなるため、このことを考慮するものである。
また、図5の(a)は、高優先フレームをマッピングした場合の固定長セル51(図3の固定長セル51に対応)のフォーマット例について示すものであり、残領域についてはゼロパディングとした例が示されている。
図5の(b)は、低優先フレームをマッピングした場合の固定長セル61(図3の固定長セル61に対応)のフォーマット例について示すものであり、一つのセル内に複数の(二つの)フレームのデータが収容される例が示されている。
また、図5(a)(b)のフォーマット例において、固定長セルのヘッダ情報として、固定長セルの有効/無効を示すEnable−bit(Enableと表示)、Priority(前記宛先検索テーブル30の優先度34に対応する情報)、Source(送信元のネットワークを特定する情報)、Destination(前記宛先検索テーブル30のデスティネイション35に対応する情報)、Seq.−No(シーケンスナンバー;フレームをセグメントした固定長セルの通し番号を示す情報)、フレーム長(Flame−Length)、固定長セルの種別を定義付けるCell−Typeが格納される。
ここで、固定長セルの種別は、固定長セルに高優先フレームのデータが格納されているか、或いは、低優先フレームのデータが格納されているかといった高優先/低優先の種別と、固定長セルにフレームのデータの先頭部分、中間部分が格納されるか、或いは、最終部分のみが格納されるかといった、フレームのどの部分が格納されているかの種別である。
そして、この固定長セルの種別が、次のようなビット列によってCell−Typeとして定義付けられる。尚、このCell−Typeは、後述するフレームのリアセンブル処理におけるデータの整合性チェックに利用される。
図3に示すごとく、高優先フレーム5A・5Bのデータがマッピングされる固定長セルであって、固定長セルのヘッダの次に、高優先フレーム5A・5Bのデータの先頭部分を含むデータがマッピングされる固定長セル50・52については、Cell−Type=’00’とされる。
また、同様に、高優先フレーム5A・5Bのデータがマッピングされる固定長セルであって、固定長セルのヘッダの次に、高優先フレーム5A・5Bのデータの中間部分を含み、かつ、最終部分を含まないデータがマッピングされる固定長セル53についても、Cell−Type=’00’とされる。
また、図3に示すごとく、高優先フレーム5A・5Bのデータがマッピングされる固定長セルであって、固定長セルのヘッダの次に、高優先フレーム5A・5Bのデータの最終部分を含むデータがマッピングされる固定長セル51・54については、Cell−Type=’01’とされる。尚、この固定長セル51・54については、データの残量域にパディング処理が行われることを示している。
また、図3に示すごとく、低優先フレーム6A・6Bのデータがマッピングされる固定長セルであって、固定長セルのヘッダの次に、低優先フレーム6A・6Bのデータの先頭部分を含むデータがマッピングされる固定長セル60については、Cell−Type=’10’とされる。
また、同様に、低優先フレーム6A・6Bのデータがマッピングされる固定長セルであって、複数のフレームのデータがマッピングされる固定長セル61についても、Cell−Type=’10’とされる。
また、同様に、低優先フレーム6A・6Bのデータがマッピングされる固定長セルであって、固定長セルのヘッダの次に、低優先フレーム6A・6Bのデータの中間部分を含み、かつ、最終部分を含まないデータがマッピングされる固定長セル62についても、Cell−Type=’10’とされる。
また、図3に示すごとく、低優先フレーム6A・6Bのデータの最後部分のみがマッピングされる固定長セル63については、Cell−Type=’11’とされる。
そして、以上のセグメント処理は、図6に示すフローチャートにて実行される。
フレームコンバータ13A〜13Cは、サーチエンジン14A〜14Cからフレームを受信し(S21)、前記フレームIDに対応する優先度(プライオリティ)を元に、受信したフレームが高優先フレームであるか低優先フレームであるかを判定する(S22)。
ここで、高優先フレームである場合には、図3の上段に示すごとくのマッピングを行い(S23)、セグメント処理が終了される。
尚、ここで行われる高優先フレームと低優先フレームの判定については、例えば、予め閾値「m」といった値を設定しておき、当該閾値「m」よりも高い優先度を持つフレームを高優先フレームとし、閾値「m」よりも低い優先度を持つフレームを低優先フレームとして振り分けることが考えられる。また、データの転送量や転送状態(輻輳状態など)に応じて前記閾値を動的に変更し、高品質な通信確保することとしてもよい。この閾値の動的な変更の機能は、CPU11により実行されるもの、又は、フレームコンバータ13A〜13Cにて実行されるもののいずれであってもよい。
一方、低優先フレームである場合には、図3の下段に示すごとくのマッピングが行われる(S24)。
ここで、固定長セルにマッピングの残領域がある場合には、即ち、待機される固定長セルがNew−Cell(データ領域が未使用である固定長セル)でない場合には(S25)、次の低優先フレームを受信するまで待機される(S26)。この待機時間はタイマーによってカウントされており、規定時間経過後も、次の低優先フレームを受信しない場合には(S27)、前記残量域についてパディング処理を実行し(S28)、転送処理を実行する。
一方、上記処理S25においてNew−Cellである場合には、タイマーをリセットし(S29)、パディング処理(S28)の実行へと移らないようにされる。
このように、転送処理の優先度の低いフレームのセグメント処理において、タイマーにて次に受信するフレームの待機時間をカウントし、規定時間を超えた場合には、パディング処理を実行して固定長セルを出力することによれば、転送処理の優先度の低いフレーム(低優先フレーム)の転送処理においても、無駄な待機時間を発生させることなく、規定時間内に転送を実行させることが可能となる。
尚、以上のようにタイマー(Mapping−Enable−Timer)にて待機時間を規定することにより、フレームコンバータ13A〜13C内が輻輳状態に陥ったときにのみ、複数のフレームデータを格納する固定長セルが表れることとなる。
また、以上のセグメント処理後の固定長セルの出力においては、図7に示すキュー(queue)構成により優先制御が実施される。
即ち、マッピングされた固定長セルは、送信先単位、即ち、前記宛先検索テーブル30に示す優先度34ごとであって、且つ、デスティネイション35ごとにキューイングされる。そして、各優先度の間ではストリクト・プライオリティ方式(SP)で制御され、各デスティネイション間ではラウンド・ロビン方式(RR)にて制御される。
また、それぞれのキューには廃棄閾値が設定されており、書き込み停止閾値越えが発生した場合には、それ以上のキューイングは行わず廃棄処理が実行されることとしている。
また、それぞれのキューには書き込み再開閾値が設定されており、キュー長が書き込み再開閾値を下回った場合には、キューイングが再開されることとしている。
また、外部のECUからゲートウェイ1(CPU11)宛てのメッセージ処理のために、CPU着フレーム用のキューも実装されている。
<セルフルーティングモジュール>
セルフルーティングモジュール12は、前記フレームコンバータ13A〜13Cから受信する固定長セルのスイッチング機能を持つものであり、従来CPUで行っていたソフトウェアによるスイッチング処理を代替するものである。
また、セルフルーティングモジュール12には、CPU11と通信するためのポートが設けられており、ゲートウェイ1とECU間のメッセージ処理を可能としている。
また、セルフルーティングモジュール12には、バックプレッシャー伝達機構を持ち、セルフルーティングモジュール12内で輻輳が発生した場合に、フレームコンバータ13A〜13Cの優先制御処理に従った廃棄処理の実行を可能としている。
尚、スイッチングの形態は、クロスバー、共通バッファ、入出力バッファ等が考えられ、特に限定されるものではない。
<CPU>
CPU11は、前記物理終端ドライバ16A〜16C、プロトコルコントローラ15A〜15C、サーチエンジン14A〜14C、フレームコンバータ13A〜13C、及び、セルフルーティングモジュール12と接続され、各部の初期化、及び障害監視等の制御を実行する。
また、前記宛先検索テーブル30のパーミットフラグ33の書換えを実行する場合には、ゲートウェイ1の外部のECUからのメッセージ処理機能が実装される。
ここで、CPU11では、宛先検索処理やスイッチング処理が実施されないため、CPU11の処理性能や、データバスの通信速度がデータ転送速度に影響しなくなるため、これらCPU11の処理性能やデータバスの通信速度が障害となって生じるデータの輻輳の発生を低減することができる。
<フレームコンバータ;downward>
前記フレームコンバータ13A〜13Cにおいては、セルフルーティングモジュール12から受信したフレームのリアセンブル処理が実行され、リアセンブル後のフレームの出力においては、図8に示すキュー(queue)の構成により優先制御が実施される。
前記セルフルーティングモジュール12から受信した固定長セルは、送信元単位、即ち、前記宛先検索テーブル30に示す優先度34ごとであって、且つ、デスティネイション35ごとにキューイングされる(組立てqueue(組立て処理))。そして、各デスティネイションにおいてはFIFO方式(First−In First−Out)にて組立て制御され、フレーム処理(フレーム出力)においてはストリクト・プライオリティ方式(SP)にて優先制御される(優先制御queue(フレーム処理))。
また、ゲートウェイ1(CPU11)から外部のECU宛てのメッセージ処理のために、CPU発フレーム用のキューも実装されている。
尚、組立てqueueにおけるリアセンブル処理では、上述した固定長セルのフレーム長に従ったパディング領域の除去が行われることとする。
また、このリアセンブル処理においては、図9に示すフローにより、固定長セルに格納されるフレームのデータのSeq.−Noに基づいて、データ中継における不具合発生のチェックが行われることとしており、これにより、ゲートウェイによるデータ中継の信頼性を確保することができるようにしている。
即ち、前記各フレームコンバータ13A〜13Cにおいて、受信する固定長セルのSeq.−Noをチェックし、当該Seq.−Noが順番どおりであるかをチェックすることにより、固定長セルからフレームへのリアセンブル処理の実行の有無を判断することとするものである。
以下、図9のフローについて説明する。
各フレームコンバータ13A〜13Cでは、前記セルフルーティングモジュール12から固定長セルが受信され(S31)、上述した固定長セルのCell−Type(’00’、’01’、’10’、’11’)がチェックされる(S32)。
そして、各Cell−Typeに応じてSeq.−No(シーケンスナンバー;フレームをセグメントした固定長セルの通し番号を示す情報)がチェックされ(S33〜S63)、固定長セルの受信順序の整合性が確認される(S34〜S64)。
また、各フレームコンバータ13A〜13Cには、受信した固定長セルの数をカウントするためのシーケンスカウンタ(Seq.−Ctr)が実装されており、このカウント値を用いることで、固定長セルの受信順序の整合性が確認されることとしている(S34〜S64)。
図9のフローチャートにおいて、図3に示す高優先フレーム5Bを例に説明すると、前記シーケンスカウンタがカウント値=00(初期値)に設定されているとして、固定長セル52が受信されると、Cell−Type=’00’であり、この固定長セル52のSeq.−Noがチェックされる(S33)。固定長セル52には、データの先頭部分が含まれ、前記Seq.−No=00(先頭部分であるということ)となることから、前記カウント値とSeq.−Noが一致すると判断される(S34)。この場合では、データの先頭部分が最初に受信されたことになるので、固定長セルが順番どおりに受信されているものと判断されるということになる。
仮に、前記カウント値とSeq.−Noが一致しない場合には、固定長セルは順番どおりに受信されていないものとして、データが廃棄される(S70)。
そして、シーケンスカウンタは、カウント値を一つ増加させ(S35)、次の固定長セルのSeq.−Noのチェックに備える。即ち、カウント値=01にセットして、次に受信されるであろうSeq.−No=01の固定長セル53(図3参照)のSeq.−Noのチェックに備える。
次に、固定長セル53が受信されると、Cell−Type=’00’であり、この固定長セル53のSeq.−Noがチェックされる(S33)。ここで、固定長セル53のSeq.−No=01(固定長セル52の次の順番であること)であり、また、シーケンスカウンタのカウント値=01と設定されているから(S35)、両者が一致すると判断される(S34)。この場合では、データの先頭部分(1番目)に続き、中間部分(2番目)が受信されたことになるので、固定長セルが順番どおりに受信されているものと判断されるということになる。
仮に、前記カウント値とSeq.−Noが一致しない場合には、上記と同様、固定長セルは順番どおりに受信されていないものとして、データが廃棄される(S70)。
そして、シーケンスカウンタは、カウント値を一つ増加させ(S35)、次の固定長セルのSeq.−Noのチェックに備える。即ち、カウント値=02にセットして、次に受信されるであろうSeq.−No=02の固定長セル54(図3参照)のSeq.−Noのチェックに備える。
次に、固定長セル54が受信されると、Cell−Type=’01’であり、この固定長セル54のSeq.−Noがチェックされる(S43)。ここで、固定長セル54のSeq.−No=02(固定長セル53の次の順番であること)であり、また、シーケンスカウンタのカウント値=02と設定されているから(S35)、両者が一致すると判断される(S44)。この場合では、データの中間部分(2番目)に続き、最終部分(3番目)が受信されたことになるので、固定長セルが順番どおりに受信されているものと判断されるということになる。
仮に、前記カウント値とSeq.−Noが一致しない場合には、上記と同様、固定長セルは順番どおりに受信されていないものとして、データが廃棄される(S70)。
そして、以上のようにしてフレームの全てのデータが受信されたものとされた場合には、誤り検出を行い(S45)、誤りがないと判断された場合には(S46)、前記シーケンスカウンタのカウント値をリセットするとともに(S47)、フレーム処理が実行される(S48)。このフレーム処理においては、図8に示すストリクト・プライオリティ方式(SP)にて優先制御される。
尚、前記誤り検出(S45)においては、ECC方式やCRC方式によるものが考えられ、誤り検出がされた場合には、データが廃棄される(S70)。
次に、図3に示す低優先フレーム6Aを例に説明すると、前記シーケンスカウンタがカウント値=00(初期値)に設定されているとして、固定長セル60が受信されると、Cell−Type=’10’であり、この固定長セル60のSeq.−Noがチェックされる(S53)。固定長セル60には、データの先頭部分が含まれ、前記Seq.−No=00(先頭部分であるということ)となることから、前記カウント値とSeq.−Noが一致すると判断される(S54)。この場合では、データの先頭部分が最初に受信されたことになるので、固定長セルが順番どおりに受信されているものと判断されるということになる。
仮に、前記カウント値とSeq.−Noが一致しない場合には、固定長セルは順番どおりに受信されていないものとして、データが廃棄される(S70)。
そして、シーケンスカウンタは、カウント値を一つ増加させ(S55)、次の固定長セルのSeq.−Noのチェックに備える。即ち、カウント値=01にセットして、次に受信されるであろうSeq.−No=01の固定長セル61(図3参照)のSeq.−Noのチェックに備える。
また、各フレームコンバータ13A〜13Cには、受信した固定長セルの内のデータの累積量をカウントするためのデータ長カウンタが実装されており、このデータ長カウンタのカウント値と、フレーム長(フレームのデータ量)の一致/不一致の判定が行われる(S56)。
ここでは、固定長セル60だけ受信された段階となるので、データ長カウンタのカウント値と、フレーム長は一致せず、フレーム処理へは移らずに、次の固定長セル61の受信に備える。
次に、固定長セル61が受信されると、Cell−Type=’10’であり、この固定長セル61のSeq.−Noがチェックされる(S53)。ここで、固定長セル61には、低優先フレーム6A・6Bのデータが含まれるが、低優先フレーム6AのデータにおけるSeq.−Noは、「01」であり(固定長セル60の次の順番であること)、前記シーケンスカウンタのカウント値とSeq.−Noが一致すると判断される(S54)。
そして、データ長カウンタにより、該データ長カウンタと、フレーム長の一致/不一致の判定が行われる(S57)。
ここでは、固定長セル60と固定長セル61が受信されたこととなっているので、低優先フレーム6Aの全データが受信されたものとされる。そして、誤り検出を行い(S58)、誤りがないと判断された場合には(S59)、フレーム処理が実行される(S51a)。このフレーム処理においては、図8に示すストリクト・プライオリティ方式(SP)にて優先制御される。
また、固定長セル61のように、複数フレームがマッピングされている場合であって、次の固定長セル62内のデータを含めてフレームが完成される場合(データ待ち状態である場合)には(S52a)、フレーム処理の後に、前記シーケンスカウンタのカウント値を’01’にセットし(S53a)、次に受信されるであろう固定長セル62のSeq.−Noとの照合に備えることとする。
尚、固定長セル61のように、複数の低優先フレームのデータが格納されている場合には、フレーム長に従ってフレームの先頭位置が判断されることする。
次に、固定長セル62が受信されると、Cell−Type=’10’であり、この固定長セル62のSeq.−Noがチェックされる(S53)。ここで、固定長セル62には、低優先フレーム6Bのデータが含まれ、Seq.−No=01(固定長セル61に含まれる低優先フレーム6Bのデータの次のデータの順番であること)であり、前記シーケンスカウンタのカウント値は「01」にセットされていることから(S53a)、該カウント値とSeq.−Noが一致すると判断される(S54)。
仮に、前記カウント値とSeq.−Noが一致しない場合には、固定長セルは順番どおりに受信されていないものとして、データが廃棄される(S70)。
そして、シーケンスカウンタは、カウント値を一つ増加させ(S55)、次の固定長セルのSeq.−Noのチェックに備える。即ち、カウント値=02にセットして、次に受信されるであろうSeq.−No=02の固定長セル63(図3参照)のSeq.−Noのチェックに備える。
また、ここでは、固定長セル61・62だけ受信された段階となるので、データ長カウンタのカウント値と、フレーム長は一致せず、フレーム処理へは移らずに、次の固定長セル62の受信に備える(S56)。
次に、固定長セル63が受信されると、Cell−Type=’11’であり、この固定長セル63のSeq.−Noがチェックされる(S63)。ここで、固定長セル63には、低優先フレーム6Bのデータが含まれ、Seq.−No=02(固定長セル62に含まれる低優先フレーム6Bのデータの次のデータの順番であること)であり、前記シーケンスカウンタのカウント値は「02」にセットされていることから(S55)、該カウント値とSeq.−Noが一致すると判断される(S64)。
仮に、前記カウント値とSeq.−Noが一致しない場合には、固定長セルは順番どおりに受信されていないものとして、データが廃棄される(S70)。
そして、誤り検出を行い(S65)、誤りがないと判断された場合には(S66)、前記シーケンスカウンタのカウント値をリセットするとともに(S67)、フレーム処理が実行される(S68)。このフレーム処理においては、図8に示すストリクト・プライオリティ方式(SP)にて優先制御される。
本発明に係るゲートウェイの構成について示す機能ブロック図。 宛先検索テーブルの構成例について示す図。 本発明に係るセグメントマッピング方式について示す図。 パーミットフラグによるフレームの廃棄処理のフローチャートについて示す図。 (a)は、高優先フレームの固定長セルのフォーマットの例について示す図。(b)は、低優先フレームの固定長セルのフォーマットの例について示す図。 転送処理の優先度に従ったセグメント処理を実施するフローチャートについて示す図。 セグメント処理における優先制御を実施するキュー構成について示す図。 リアセンブル処理における優先制御を実施するキュー構成について示す図。 リアセンブル処理のフローチャートを示す図。 従来のゲートウェイの構成について示す機能ブロック図。
符号の説明
1 ゲートウェイ
9A〜9C ネットワーク
11 CPU
12 セルフルーティングモジュール
13A〜13C フレームコンバータ
14A〜14C サーチエンジン
15A〜15C プロトコルコントローラ
16A〜16C 物理終端ドライバ

Claims (13)

  1. 複数のネットワークに個別に接続され、物理層の終端機能を持つ複数の物理終端ドライバと、
    前記各物理終端ドライバに個別に接続され、通信プロトコルの制御処理機能を持つ複数のプロトコルコントローラと、
    前記各プロトコルコントローラに個別に接続され、前記プロトコルコントローラで処理されたフレームのフレームIDに対応する情報を宛先検索テーブルから取得する機能を持つ複数のサーチエンジンと、
    前記各サーチエンジンに個別に接続され、前記サーチエンジンから受信するフレームを固定長セルに分割するセグメント処理機能、及び、セルフルーティングモジュールから受信する固定長セルをフレームにリアセンブルするリアセンブル処理機能を持つ複数のフレームコンバータと、
    前記各フレームコンバータに接続され、前記フレームコンバータから受信する固定長セルのスイッチング機能を持つ前記セルフルーティングモジュールと、
    を具備する構成とする、ゲートウェイ。
  2. 前記宛先検索テーブルにおいて、前記フレームIDには、前記サーチエンジンから前記フレームコンバータへのデータ転送の可否を定義づけるパーミットフラグが関連づけられており、
    前記各サーチエンジンでは、前記パーミットフラグに従って、フレームの転送処理/廃棄処理が実行される、ことを特徴とする、請求項1に記載のゲートウェイ。
  3. 前記宛先検索テーブルおいて、前記フレームIDには、転送処理の優先度が関連づけられており、
    前記各フレームコンバータにおけるフレームのセグメント処理機能において、
    前記優先度の高いフレームについては、固定長セルの先頭からマッピングするとともに、フレームのデータの最終部分を含む固定長セルの残領域はパディング処理が行われるものとし、
    前記優先度の低いフレームIDを有するフレームについては、固定長セルに残領域を発生させないようにマッピングが行われるものとする、ことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のゲートウェイ。
  4. 前記宛先検索テーブルおいて、前記フレームIDには、転送処理の優先度が関連づけられており、
    前記各フレームコンバータにおけるフレームのセグメント処理後の固定長セルの出力において、前記優先度の高いフレームを優先的に先に出力する優先制御が実施される、ことを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のゲートウェイ。
  5. 前記宛先検索テーブルおいて、前記フレームIDには、転送処理の優先度が関連づけられており、
    前記各フレームコンバータにおける固定長セルのリアセンブル処理後のフレームの出力において、前記優先度の高いフレームを優先的に先に出力する優先制御が実施される、ことを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のゲートウェイ。
  6. 転送処理の優先度の低いフレームのセグメント処理において、
    タイマーにて次に受信するフレームの待機時間をカウントし、規定時間を超えた場合には、パディング処理を実行して固定長セルを出力することとする、ことを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のゲートウェイ。
  7. 前記各フレームコンバータにおける固定長セルのリアセンブル処理において、
    固定長セルに格納されるフレームのデータのSeq.−Noに基づいて、データ中継における不具合発生のチェックが行われる、ことを特徴とする、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のゲートウェイ。
  8. フレームを固定長セルにセグメントする際に、
    転送処理の優先度の高いフレームについては、固定長セルの先頭からマッピングするとともに、フレームのデータの最終部分を含む固定長セルの残領域はパディング処理が行われるものとし、
    転送処理の優先度の低いフレームについては、固定長セルに残領域を発生させないようにマッピングが行われるものとすることとする、
    ゲートウェイにおける処理方法。
  9. フレームのセグメント処理後の固定長セルの出力において、
    前記優先度の高いフレームを優先的に先に出力する優先制御が実施される、
    ことを特徴とする、請求項8に記載のゲートウェイにおける処理方法。
  10. 固定長セルのリアセンブル処理後のフレームの出力において、
    前記優先度の高いフレームを優先的に先に出力する優先制御が実施される、
    ことを特徴とする、請求項8又は請求項9に記載のゲートウェイにおける処理方法。
  11. 転送処理の優先度の低いフレームのセグメント処理において、
    タイマーにて次に受信するフレームの待機時間をカウントし、規定時間を超えた場合には、パディング処理を実行して固定長セルを出力することとする、
    ことを特徴とする、請求項8乃至請求項10のいずれか一項に記載のゲートウェイにおける処理方法。
  12. フレームの固定長セルへのセグメント処理の前段階において、
    ゲートウェイの中継の可否を定義づけるパーミットフラグを識別し、
    ゲートウェイの中継が不可である場合には、当該フレームの廃棄処理が実行される、
    ことを特徴とする、請求項8乃至請求項11のいずれか一項に記載のゲートウェイにおける処理方法。
  13. 固定長セルのリアセンブル処理において、
    固定長セルに格納されるフレームのデータのSeq.−Noに基づいて、データ中継における不具合発生のチェックが行われる、
    ことを特徴とする、請求項8乃至請求項12のいずれか一項に記載のゲートウェイにおける処理方法。
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