JP2006350319A - トナー、並びに、現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】活性水素基含有化合物と、該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体とを含むトナー材料を有機溶剤に溶解乃至分散させてトナー溶液を調製した後、該トナー溶液を水系媒体中に乳化乃至分散させて分散液を調製し、水系媒体中で、活性水素基含有化合物と、活性水素基含有化合物と反応可能な重合体とを反応させて接着性基材を粒子状に生成させて得られ、活性水素基含有化合物と反応可能な重合体が変性ポリエステル樹脂であり、変性ポリエステル樹脂が、酸成分と、脂肪族ジオール及び脂環族ジオールから選択される少なくとも1種のジオール化合物とを触媒の存在下で縮合重合させてなり、かつ質量平均分子量が10,000〜100,000であるトナーである。
【選択図】なし
Description
こうした低温定着化に対応すべく、従来多用されてきたスチレン−アクリル系樹脂にかえて、低温定着性に優れ、耐熱保存性も比較的良好なポリエステル樹脂の使用が試みられている(例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、及び特許文献6等参照)。また、低温定着性の改善を目的としてバインダー中に特定の非オレフィン系結晶性重合体を添加する試み(特許文献7参照)、結晶性ポリエステルを用いる試み(特許文献8参照)、などが提案されているが、ポリエステル樹脂の分子構造、分子量について最適化されているとはいえない。
そこで、更なる低温定着化のため、樹脂そのものの熱特性をコントロールすることが必要となるが、ガラス転移温度(Tg)を下げすぎると耐熱保存性の悪化を招き、分子量を小さくして樹脂のF1/2温度を下げすぎるとホットオフセット発生温度を低下させてしまうという問題がある。このため、樹脂そのものの熱特性をコントロールすることにより低温定着性に優れかつホットオフセット発生温度の高いトナーを得るには至っていない。
前記粉砕法では、熱可塑性樹脂中に、着色剤、帯電制御剤、オフセット防止剤などを溶融混合して均一に分散させ、得られたトナー組成物を粉砕し、分級することによりトナーを製造している。この粉砕法によれば、ある程度優れた特性を有するトナーを製造することができるが、材料の選択に制限がある。即ち、溶融混合により得られるトナー組成物は、経済的に使用可能な装置により粉砕し、分級できるものでなければならない。この要請から、溶融混合したトナー組成物は、充分に脆くせざるを得ない。このため、実際に、トナー組成物を粉砕して粒子にする際に、高範囲の粒径分布が形成され易く、良好な解像度と階調性のある複写画像を得ようとすると、例えば、トナーの質量平均粒径を小さくせざるを得ず、粒径4μm以下の微粉と15μm以上の粗粉を分級により除去しなければならず、トナー収率が非常に低くなるという欠点がある。また、前記粉砕法では、着色剤や帯電制御剤等を熱可塑性樹脂中に均一に分散することが困難であり、トナーの流動性、現像性、耐久性、画像品質などに悪影響を及ぼすという欠点がある。
しかし、これらトナーの製造方法では、低温定着性に優位なポリエステル樹脂を用いてトナーを製造することは困難であった。
この点を解決するため、例えば、少なくともポリエステル樹脂を含有するトナーを水中にて溶剤を用いて球形化したトナー(特許文献10参照)、イソシアネート反応を利用したトナー(特許文献11参照)等が提案されている。しかし、いずれの提案においても低温定着性とトナー生産性を満足できるものではなかった。
<1> 水系媒体中で造粒され、少なくとも酢酸エチル可溶ポリエステル成分と、酢酸エチル不溶ポリエステル成分とを含むトナーであって、
前記酢酸エチル不溶ポリエステル成分は、該酢酸エチル不溶ポリエステル成分の前駆体である変性ポリエステル樹脂が造粒中乃至造粒後に伸長乃至架橋反応されて、得られ、
前記変性ポリエステル樹脂が、酸成分と、脂肪族ジオール及び脂環族ジオールから選択される少なくとも1種のジオール化合物とを縮合重合させてなり、かつ前記変性ポリエステル樹脂の質量平均分子量が10,000〜100,000であることを特徴とするトナーである。
<2> 水系媒体中で造粒され、少なくとも酢酸エチル可溶ポリエステル成分と、酢酸エチル不溶ポリエステル成分とを含むトナーであって、
前記酢酸エチル不溶ポリエステル成分は、該酢酸エチル不溶ポリエステル成分の前駆体である変性ポリエステル樹脂が造粒中乃至造粒後に伸長乃至架橋反応されて、得られ、
前記変性ポリエステル樹脂が、酸成分と、脂肪族ジオール及び脂環族ジオールから選択される少なくとも1種のジオール化合物とを触媒の存在下で縮合重合させてなり、かつ前記変性ポリエステル樹脂の質量平均分子量が10,000〜100,000であることを特徴とするトナーである。
<3> 酢酸エチル不溶ポリエステル成分が、分子鎖中に架橋点を有する前記<1>から<2>のいずれかに記載のトナーである。
<4> 酢酸エチル不溶ポリエステル成分が、ゲル成分を含む前記<1>から<3>のいずれかに記載のトナーである。
<5> 活性水素基含有化合物と、該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体とを含むトナー材料を有機溶剤に溶解乃至分散させてトナー溶液を調製した後、該トナー溶液を水系媒体中に乳化乃至分散させて分散液を調製し、該水系媒体中で、前記活性水素基含有化合物と、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体とを反応させて接着性基材を粒子状に生成させて得られるトナーであって、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体が変性ポリエステル樹脂であり、該変性ポリエステル樹脂が、酸成分と、脂肪族ジオール及び脂環族ジオールから選択される少なくとも1種のジオール化合物を触媒の存在下で縮合重合させてなり、かつ前記変性ポリエステル樹脂の質量平均分子量が10,000〜100,000であることを特徴とするトナーである。
<6> 変性ポリエステル樹脂が、イソシアネート基を含有する前記<1>から<5>のいずれかに記載のトナーである。
<7> 変性ポリエステル樹脂におけるJIS K1603に基づくイソシアネート基含有率が、2.0質量%以下である前記<6>に記載のトナーである。
<8> ジオール化合物が、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール及び1,6−ヘキサンジオールから選択される少なくとも1種である前記<1>から<7>のいずれかに記載のトナーである。
<9> 酸成分が、テレフタル酸及びイソフタル酸の少なくともいずれかである前記<1>から<8>のいずれかに記載のトナーである。
<10> 触媒が、Ti系触媒である前記<2>から<9>のいずれかに記載のトナーである。
<11> トナーの体積平均粒径(Dv)が、3〜8μmである前記<1>から<10>のいずれかに記載のトナーである。
<12> トナーの体積平均粒径(Dv)/個数平均粒径(Dn)が、1.25以下である前記<1>から<11>のいずれかに記載のトナーである。
<13> 前記<1>から<12>のいずれかに記載のトナーを含むことを特徴とする現像剤である。
<14> 前記<1>から<12>のいずれかに記載のトナーが充填されてなることを特徴とするトナー入り容器である。
<15> 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に形成した静電潜像を前記<1>から<12>のいずれかに記載のトナーを用いて現像し可視像を形成する現像手段とを少なくとも有することを特徴とするプロセスカートリッジである。
<16> 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像を前記<1>から<12>のいずれかに記載のトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有することを特徴とする画像形成装置である。
<17> 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像を前記<1>から<12>のいずれかに記載のトナーを用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含むことを特徴とする画像形成方法である。
前記酢酸エチル不溶ポリエステル成分は、該酢酸エチル不溶ポリエステル成分の前駆体である変性ポリエステル樹脂が造粒中乃至造粒後に伸長乃至架橋反応されて、得られ、
前記変性ポリエステル樹脂が、酸成分と、脂肪族ジオール及び脂環族ジオールから選択される少なくとも1種のジオール化合物とを縮合重合させてなり、かつ前記変性ポリエステル樹脂の質量平均分子量が10,000〜100,000である。
本発明のトナーは、第2形態では、水系媒体中で造粒され、少なくとも酢酸エチル可溶ポリエステル成分と、酢酸エチル不溶ポリエステル成分とを含み、
前記酢酸エチル不溶ポリエステル成分は、該酢酸エチル不溶ポリエステル成分の前駆体である変性ポリエステル樹脂が造粒中乃至造粒後に伸長乃至架橋反応されて、得られ、
前記変性ポリエステル樹脂が、酸成分と、脂肪族ジオール及び脂環族ジオールから選択される少なくとも1種のジオール化合物とを触媒の存在下で縮合重合させてなり、かつ前記変性ポリエステル樹脂の質量平均分子量が10,000〜100,000である。
本発明のトナーは、第3形態では、活性水素基含有化合物と、該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体とを含むトナー材料を有機溶剤に溶解乃至分散させてトナー溶液を調製した後、該トナー溶液を水系媒体中に乳化乃至分散させて分散液を調製し、該水系媒体中で、前記活性水素基含有化合物と、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体とを反応させて接着性基材を粒子状に生成させて得られ、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体が変性ポリエステル樹脂であり、該変性ポリエステル樹脂が、酸成分と、脂肪族ジオール及び脂環族ジオールから選択される少なくとも1種のジオール化合物とを触媒の存在下で縮合重合させてなり、かつ前記変性ポリエステル樹脂の質量平均分子量が10,000〜100,000である。
前記第1から第3形態のいずれかに係るトナーにおいては、優れた低温定着性と耐オフセット性能を両立することができ、良好な高精細画像を形成することができる。
本発明のトナーは、第1及び第2形態では、水系媒体中で造粒され、少なくとも酢酸エチル可溶ポリエステル成分と、酢酸エチル不溶ポリエステル成分とを含んでなり、更に必要に応じてその他の成分を含んでなる。
ここで、前記酢酸エチル不溶ポリエステル成分及び酢酸エチル可溶ポリエステル成分における酢酸エチルに可溶、又は不溶とは、前記ポリエステル樹脂成分を酢酸エチルに0.5質量%溶解させた場合の可視光領域の透過率が99.5%以上の場合を可溶とし、透過率が99.5%未満の場合を不溶とする。
前記第3形態における活性水素基含有化合物と反応可能な重合体が、質量平均分子量10,000〜100,000の変性ポリエステル樹脂である。
前記酸成分としては、テレフタル酸及びイソフタル酸の少なくともいずれかが好適である。
前記触媒としては、Ti系触媒が好ましく、例えば、チタンテトラブトキシド、などが挙げられる。
前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記酸成分と、脂肪族ジオール及び脂環族ジオールから選択される少なくとも1種のジオール化合物とを触媒の存在下で縮合重合させて得られるポリエステル樹脂をポリイソシアネート(PIC)と反応させてなるものが挙げられる。
前記脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、テトラデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート、テトラメチルヘキサンジイソシアネート等が挙げられる。前記脂環式ポリイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。前記芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、ジフェニレン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルジフェニル、3−メチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシアネート等が挙げられる。前記芳香脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。前記イソシアヌレート類としては、例えば、トリス−イソシアナトアルキル−イソシアヌレート、トリイソシアナトシクロアルキル−イソシアヌレート等が挙げられる。これらは、1種単独でも使用することができ、2種以上を併用してもよい。
前記含有量が、0.5質量%未満であると、耐ホットオフセット性が悪化し、耐熱保存性と低温定着性とを両立させることが困難になることがあり、40質量%を超えると、低温定着性が悪化することがある。
ここで、前記イソシアネート基含有率(NCO%)は、例えば、JIS K1603に準拠した方法により測定することができる。
ここで、前記質量平均分子量は、テトラヒドロフラン(THF)可溶分のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)による分子量分布測定により、以下のようにして行うことができる。
即ち、まず、40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させる。この温度でカラム溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を毎分1mlの流速で流し、試料濃度を0.05〜0.6質量%に調整した樹脂のテトラヒドロフラン試料溶液を50〜200μl注入して測定する。前記試料における分子量の測定に当たっては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。前記検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、Pressure Chemical Co.又は東洋ソーダ工業株式会社製の分子量が6×102、2.1×102、4×102、1.75×104、1.1×105、3.9×105、8.6×105、2×106、及び4.48×106のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いることが好ましい。なお、前記検出器としてはRI(屈折率)検出器を用いることができる。
前記変性ポリエステル樹脂の水酸基価としては、30mgKOH/g以下が好ましく、10〜25mgKOH/gがより好ましい。
前記変性ポリエステル樹脂の酸価としては、0〜10mgKOH/gが好ましく、0〜5mgKOH/gがより好ましい。
ここで、前記酸価及び前記水酸基価は、JIS K0070に規定の方法により測定することができる。
ここで、前記ゲル成分は、例えば、有機溶剤によるソックスレー抽出により測定することができる。
前記接着性基材は、紙等の記録媒体に対し接着性を示し、活性水素基含有化合物、該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体である前記変性ポリエステル樹脂、及び酢酸エチル可溶ポリエステル成分を前記水系媒体中で反応させてなる接着性ポリマーを少なくとも含み、更に公知の結着樹脂から適宜選択した結着樹脂を含んでいてもよい。
前記活性水素基含有化合物は、前記水系媒体中で、該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体である前記変性ポリエステル樹脂が伸長反応、架橋反応等する際の伸長剤、架橋剤等として作用する。
前記活性水素基含有化合物としては、活性水素基を有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体である前記変性ポリエステル樹脂が前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)である場合には、該イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)と伸長反応、架橋反応等の反応により高分子量化可能な点で、前記アミン類(B)が好適である。
前記活性水素基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水酸基(アルコール性水酸基又はフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アルコール性水酸基、が特に好ましい。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ジアミン(B1)、ジアミン(B1)と少量の3価以上のポリアミン(B2)との混合物、が特に好ましい。
前記3価以上のポリアミン(B2)としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、等が挙げられる。
前記アミノアルコール(B3)としては、例えば、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリン、等が挙げられる。
前記アミノメルカプタン(B4)としては、例えば、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタン、等が挙げられる。
前記アミノ酸(B5)としては、例えば、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸、等が挙げられる。
前記B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、例えば、前記(B1)から(B5)のいずれかのアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)から得られるケチミン化合物、オキサゾリゾン化合物、等が挙げられる。
前記混合当量比([NCO]/[NHx])が、1/3未満であると、低温定着性が低下することがあり、3/1を超えると、前記ウレア変性ポリエステル樹脂の分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
前記酢酸エチル可溶ポリエステル成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)との重縮合物、等が挙げられる。該酢酸エチル可溶ポリエステル成分は、その一部が前記酢酸エチル不溶ポリエステル成分と相溶していること、即ち、互いに相溶可能な類似の構造であるのが、低温定着性、耐ホットオフセット性の点で好ましい。
前記酢酸エチル可溶ポリエステル成分のガラス転移温度としては、30〜70℃が好ましく、35〜70℃がより好ましく、35〜50℃が更に好ましく、35〜45℃が特に好ましい。前記ガラス転移温度が30℃未満であると、トナーの耐熱保存性が悪化することがあり、70℃を超えると、低温定着性が不十分となることがある。
前記酢酸エチル可溶ポリエステル成分の酸価としては、1.0〜50.0mgKOH/gが好ましく、1.0〜45.0mgKOH/gがより好ましく、15.0〜45.0mgKOH/gが更に好ましい。一般に前記トナーに酸価をもたせることによって負帯電性となり易くなる。
前記酢酸エチル可溶ポリエステル成分を前記トナーに含有させる場合、前記酢酸エチル不可溶ポリエステル成分と該酢酸エチル可溶ポリエステル成分との混合質量比としては、5/95〜25/75が好ましく、10/90〜25/75がより好ましい。
前記酢酸エチル可溶ポリエステル成分の混合質量比が95を超えると、耐ホットオフセット性が悪化し、耐熱保存性と低温定着性とが両立し難くなることがあり、25未満であると、光沢性が悪化することがある。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、着色剤、離型剤、帯電制御剤、無機微粒子、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、磁性材料、金属石鹸、等が挙げられる。
前記ワックス類としては、例えば、カルボニル基含有ワックス、ポリオレフィンワックス、長鎖炭化水素、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、カルボニル基含有ワックスが好ましい。前記カルボニル基含有ワックスとしては、例えば、ポリアルカン酸エステル、ポリアルカノールエステル、ポリアルカン酸アミド、ポリアルキルアミド、ジアルキルケトン、などが挙げられる。前記ポリアルカン酸エステルとしては、例えば、カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18-オクタデカンジオールジステアレートなどが挙げられる。前記ポリアルカノールエステルとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどが挙げられる。前記ポリアルカン酸アミドとしては、例えば、ジベヘニルアミドなどが挙げられる。前記ポリアルキルアミドとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリルアミドなどが挙げられる。前記ジアルキルケトンとしては、例えば、ジステアリルケトンなどが挙げられる。これらカルボニル基含有ワックスの中でも、ポリアルカン酸エステルが特に好ましい。
前記ポリオレフィンワッックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどが挙げられる。
前記長鎖炭化水素としては、例えば、パラフィンワッックス、サゾールワックスなどが挙げられる。
前記離型剤の溶融粘度としては、該ワックスの融点より20℃高い温度での測定値として、5〜1,000cpsが好ましく、10〜100cpsがより好ましい。前記溶融粘度が5cps未満であると、離型性が低下することがあり、1,000cpsを超えると、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果が得られなくなることがある。
前記帯電制御剤は、市販品を使用してもよく、該市販品としては、例えば、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(いずれもオリエント化学工業株式会社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(いずれも保土谷化学工業株式会社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(いずれもヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット株式会社製)、キナクリドン、アゾ系顔料;スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物、などが挙げられる。
前記帯電制御剤は、前記マスターバッチと共に溶融混練させた後、溶解乃至分散させてもよく、前記トナーの各成分と共に前記有機溶剤に直接、溶解乃至分散させる際に添加してもよく、あるいはトナー粒子製造後にトナー表面に固定させてもよい。
前記樹脂微粒子としては、水系媒体中で水性分散液を形成しうる樹脂であれば特に制限はなく、公知の樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができ、熱可塑性樹脂であってもよいし、熱硬化性樹脂でもよく、例えば、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、微細な球状の樹脂粒子の水性分散液が得られ易い点で、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂が特に好ましい。
前記ビニル系樹脂は、ビニルモノマーを単独重合又は共重合したポリマーであり、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、などが挙げられる。
なお、前記樹脂微粒子としては、少なくとも2つの不飽和基を有する単量体を含んでなる共重合体を用いることもできる。前記少なくとも2つの不飽和基を持つ単量体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(「エレミノールRS−30」、三洋化成工業株式会社製)、ジビニルベンゼン、1,6−ヘキサンジオールアクリレートなどが挙げられる。
前記トナー溶液の調製は、前記トナー材料を前記有機溶剤に溶解させることにより行うことができる。
前記有機溶剤としては、前記トナー材料を溶解乃至分散可能な溶媒であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、除去の容易性の点で沸点が150℃未満の揮発性のものが好ましく、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、トルエン、キシレン、ベンゼン、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、等が好ましく、酢酸エチルが特に好ましい。
前記有機溶剤の使用量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記トナー材料100質量部に対し、40〜300質量部が好ましく、60〜140質量部がより好ましく、80〜120質量部が更に好ましい。
前記分散液の調製は、前記トナー溶液を水系媒体中に分散させることにより行う。
前記トナー溶液を前記水系媒体中に分散させると、該水系媒体中に、前記トナー溶液からなる分散体(油滴)が形成される。
前記水系媒体としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、水、該水と混和可能な溶剤、これらの混合物、などが挙げられるが、これらの中でも、水が特に好ましい。
前記水と混和可能な溶剤としては、前記水と混和可能であれば特に制限はなく、例えば、アルコール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類、低級ケトン類、などが挙げられる。
前記アルコールとしては、例えば、メタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等が挙げられる。前記低級ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記分散の方法としては特に制限はなく、公知の分散機等を用いて適宜選択することができ、該分散機としては、例えば、低速せん断式分散機、高速せん断式分散機、摩擦式分散機、高圧ジェット式分散機、超音波分散機、などが挙げられる。これらの中でも、前記分散体(油滴)の粒径を2〜20μmに制御することができる点で、高速せん断式分散機が好ましい。
前記高速剪断式分散機を用いた場合、回転数、分散時間、分散温度などの条件については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記回転数としては、1,000〜30,000rpmが好ましく、5,000〜20,000rpmがより好ましく、前記分散時間としては、バッチ方式の場合は、0.1〜5分間が好ましく、前記分散温度としては、加圧下において0〜150℃が好ましく、40〜98℃がより好ましい。なお、前記分散温度は高温である方が一般に分散が容易である。
前記接着性基材を粒子状に生成させてトナーを造粒する方法においては、例えば、水系媒体相の調製、前記トナー溶液の調製、前記分散液の調製、前記水系媒体の添加、その他(前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体である前記変性ポリエステル樹脂(プレポリマー)の合成、前記活性水素基含有化合物の合成等)を行う。
前記トナー溶液の調製は、前記有機溶剤中に、前記活性水素基含有化合物、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体である前記変性ポリエステル樹脂、前記着色剤、前記離型剤、前記帯電制御剤、前記酢酸エチル可溶ポリエステル成分等のトナー材料を、溶解乃至分散させることにより行うことができる。
なお、前記トナー材料の中で、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体である前記変性ポリエステル樹脂(プレポリマー)以外の成分は、前記水系媒体相調製において、前記樹脂微粒子を前記水系媒体に分散させる際に該水系媒体中に添加混合してもよいし、あるいは、前記トナー溶液を前記水系媒体相に添加する際に、該トナー溶液と共に前記水系媒体相に添加してもよい。
前記陰イオン界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステル等が挙げられ、フルオロアルキル基を有するものが好適に挙げられる。該フルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、例えば、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸又はその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルキル(炭素数6〜11)オキシ]−1−アルキル(炭素数3〜4)スルホン酸ナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルカノイル(炭素数6〜8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(炭素数11〜20)カルボン酸又はその金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(炭素数7〜13)又はその金属塩、パーフルオロアルキル(炭素数4〜12)スルホン酸又はその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(炭素数6〜16)エチルリン酸エステル等が挙げられる。該フルオロアルキル基を有する界面活性剤の市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113(いずれも旭硝子株式会社製);フローラドFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(いずれも住友3M株式会社製);ユニダインDS−101、DS−102(いずれもダイキン工業株式会社製);メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(いずれも大日本インキ化学工業株式会社製);エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204(いずれもト−ケムプロダクツ社製);フタージェントF−100、F150(いずれもネオス社製)などが挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、例えば、アラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシン、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどが挙げられる。
前記高分子系保護コロイドとしては、例えば、酸類、水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類、ビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、アミド化合物又はこれらのメチロール化合物、クローライド類、窒素原子若しくはその複素環を有するもの等のホモポリマー又は共重合体、ポリオキシエチレン系、セルロース類、などが挙げられる。
前記酸類としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸、無水マレイン酸等が挙げられる。前記水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体としては、例えば、アクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等が挙げられる。前記ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類としては、例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル等が挙げられる。前記ビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等が挙げられる。前記アミド化合物又はこれらのメチロール化合物としては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド酸、又はこれらのメチロール化合物、などが挙げられる。前記クローライド類としては、例えば、アクリル酸クローライド、メタクリル酸クローライド等が挙げられる。前記窒素原子若しくはその複素環を有するもの等ホモポリマー又は共重合体としては、例えば、ビニルビリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン等が挙げられる。前記ポリオキシエチレン系としては、例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステル等が挙げられる。前記セルロース類としては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース
、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
前記分散安定剤を用いた場合は、塩酸等の酸によりリン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗する方法、酵素により分解する方法等によって、微粒子からリン酸カルシウム塩を除去することができる。
前記機械的衝撃力を印加する方法としては、例えば、高速で回転する羽根によって混合物に衝撃力を加える方法、高速気流中に混合物を投入し加速させて粒子同士又は複合化した粒子を適当な衝突板に衝突させる方法、等が挙げられる。この方法に用いる装置としては、例えば、オングミル(ホソカワミクロン株式会社製)、I式ミル(日本ニューマチック株式会社製)を改造して粉砕エアー圧力を下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所製)、クリプトロンシステム(川崎重工業株式会社製)、自動乳鉢、などが挙げられる。
前記体積平均粒径が3μm未満であると、二成分現像剤では現像装置における長期の撹拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力を低下させることがあり、また、一成分現像剤では、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するため、ブレード等の部材へのトナー融着が発生し易くなることがある。一方、前記体積平均粒径が8μmを超えると、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなり、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒子径の変動が大きくなることがある。
一般的には、トナーの粒子径は小さければ小さいほど、高解像で高画質の画像を得るために有利であると言われているが、逆に転写性やクリーニング性に対しては不利である。また、本発明の範囲よりも体積平均粒子径が小さい場合、二成分現像剤では現像装置における長期の攪拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力の低下を招いたり、一成分現像剤として用いた場合には、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するためのブレード等の部材へのトナーの融着を発生させやすくなる。また、これらの現象は微粉の含有率が本発明の範囲より多いトナーにおいても同様である。逆に、トナーの粒子径が本発明の範囲よりも大きい場合には、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなると共に、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒子径の変動が大きくなる場合が多い。また、体積平均粒子径/個数平均粒子径が1.25よりも大きい場合も同様であることが明らかとなった。
一方、前記体積平均粒子径/個数平均粒子径が1.05より小さい場合には、トナーの挙動の安定化、帯電量の均一化の面から好ましい面もあるが、トナーの帯電が不十分になる場合が見られ、また、クリーニング性を悪化させる場合があることが明らかとなった。
ここで、前記トナーのガラス転移温度は、例えば、理学電機社製TG−DSCシステムTAS−100を使用して、測定することができる。
本発明の現像剤は、本発明の前記トナーを少なくとも含有してなり、キャリア等の適宜選択したその他の成分を含有してなる。該現像剤としては、一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよいが、近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンター等に使用する場合には、寿命向上等の点で前記二成分現像剤が好ましい。
本発明の前記トナーを用いた前記一成分現像剤の場合、トナーの収支が行われても、トナーの粒子径の変動が少なく、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するためのブレード等の部材へのトナーの融着がなく、現像装置の長期の使用(撹拌)においても、良好で安定した現像性及び画像が得られる。また、本発明の前記トナーを用いた前記二成分現像剤の場合、長期にわたるトナーの収支が行われても、現像剤中のトナー粒子径の変動が少なく、現像装置における長期の撹拌においても、良好で安定した現像性が得られる。
前記溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、セルソルブ、ブチルアセテート、などが挙げられる。
前記焼付としては、特に制限はなく、外部加熱方式であってもよいし、内部加熱方式であってもよく、例えば、固定式電気炉、流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉等を用いる方法、マイクロウエーブを用いる方法、などが挙げられる。
二成分系現像剤のトナーとキャリアの混合割合は、一般にキャリア100質量部に対しトナー1〜10.0質量部である。
本発明の現像剤は、磁性一成分現像方法、非磁性一成分現像方法、二成分現像方法等の公知の各種電子写真法による画像形成に好適に用いることができ、以下の本発明のトナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法に特に好適に用いることができる。
本発明のトナー入り容器は、本発明の前記トナー乃至前記現像剤を容器中に収容してなる。
前記容器としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、トナー容器本体とキャップとを有してなるもの、などが好適に挙げられる。
前記トナー容器本体としては、その大きさ、形状、構造、材質などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記形状としては、円筒状などが好ましく、内周面にスパイラル状の凹凸が形成され、回転させることにより内容物であるトナーが排出口側に移行可能であり、かつ該スパイラル部の一部又は全部が蛇腹機能を有しているもの、などが特に好ましい。
前記トナー容器本体の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、寸法精度がよいものが好ましく、例えば、樹脂が好適に挙げられ、これらの中でも、例えば、ポリエステル樹脂,ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、などが好適に挙げられる。
本発明のトナー入り容器は、保存、搬送等が容易であり、取扱性に優れ、後述する本発明のプロセスカートリッジ、画像形成装置等に、着脱可能に取り付けてトナーの補給に好適に使用することができる。
本発明のプロセスカートリッジは、静電潜像を担持する静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に担持された静電潜像を、現像剤を用いて現像し可視像を形成する現像手段とを、少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択した、帯電手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段等のその他の手段を有してなる。
前記現像手段としては、本発明の前記トナー乃至前記現像剤を収容する現像剤収容器と、該現像剤収容器内に収容されたトナー乃至現像剤を担持しかつ搬送する現像剤担持体とを、少なくとも有してなり、更に、現像剤担持体表面に担持させるトナー層厚を規制するための層厚規制部材を有していてもよい。
本発明のプロセスカートリッジは、各種電子写真方式の画像形成装置、ファクシミリ、プリンターに着脱可能に備えさせることができ、後述する本発明の画像形成装置に着脱可能に備えさせるのが好ましい。
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。
本発明の画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程と、定着工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、除電工程、クリーニング工程、リサイクル工程、制御工程等を含む。
前記静電潜像形成工程は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程である。
前記静電潜像担持体としては、その材質、形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば、ドラム状、シート状、エンドレスベルト状などが挙げられる。前記構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、前記画像形成装置の大きさや仕様等に応じて適宜選択することができる。前記材質としては、例えばアモルファスシリコン、セレン、CdS、ZnO等の無機感光体;ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体(OPC)、などが挙げられる。
前記単層構造の感光体は、支持体と、該支持体上に単層型感光層を設けてなり、更に必要に応じて、保護層、中間層、その他の層を有してなる。
前記積層構造の感光体は、支持体と、該支持体上に電荷発生層、及び電荷輸送層を少なくともこの順に有する積層型感光層を設けてなり、更に必要に応じて、保護層、中間層、その他の層を有してなる。
前記静電潜像形成手段は、例えば前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電器と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。
前記帯電器は、上記のような接触式の帯電器に限定されるものではないが、帯電器から発生するオゾンが低減された画像形成装置が得られるので、接触式の帯電器を用いることが好ましい。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、などの各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
前記現像工程は、前記静電潜像を、本発明の前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を本発明の前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。前記現像手段は、例えば、本発明の前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、本発明の前記トナー乃至現像剤を収容し、前記静電潜像に該トナー乃至該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられ、本発明の前記トナー入り容器を備えた現像器などがより好ましい。
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器を用いて前記静電潜像担持体(感光体)を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
前記中間転写体の静止摩擦係数は、0.1〜0.6が好ましく、0.3〜0.5がより好ましい。前記中間転写体の体積抵抗は数Ωcm以上103Ωcm以下であることが好ましい。このように中間転写体の体積抵抗を数Ωcm以上103Ωcm以下とすることにより、中間転写体自身の帯電を防ぐとともに、電荷付与手段により付与された電荷が該中間転写体上に残留しにくくなるので、二次転写時の転写ムラを防止できる。また、二次転写時の転写バイアス印加を容易にすることができる。
(1)ヤング率(引張弾性率)の高い材料を単層ベルトとして用いたものであり、例えばPC(ポリカーボネート)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PAT(ポリアルキレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)とPAT(ポリアルキレンテレフタレート)とのブレンド材料、ETFE(エチレンテトラフロロエチレン共重合体)とPCとのブレンド材料、ETFEとPATとのブレンド材料、PCとPATとのブレンド材料、カーボンブラック分散の熱硬化性ポリイミドなどが挙げられる。これらヤング率の高い単層ベルトは画像形成時の応力に対する変形量が少なく、特にカラー画像形成時にリブズレが生じにくいという利点を有している。
(2)上記(1)のヤング率の高いベルトを基層とし、その外周上に表面層又は中間層を形成した2〜3層構成のベルトであり、このような2〜3層構成のベルトは単層ベルトの硬さに起因して発生するライン画像の中抜けを防止しうる性能を有している。
(3)樹脂、ゴム又はエラストマーを用いたヤング率の比較的低い弾性ベルトであり、このような弾性ベルトは、その柔らかさによりライン画像の中抜けが殆ど生じないという利点を有している。また、弾性ベルトの幅を駆動ロール及び張架ロールより大きくし、ロールより突出したベルト耳部の弾力性を利用して蛇行を防止できるので、リブや蛇行防止装置を必要とせず低コストを実現できる。
これらの中でも、前記(3)の弾性ベルトが特に好ましい。
前記弾性ベルトは、転写部においてトナー層、平滑性の悪い記録媒体に対応して変形する。つまり、局部的な凹凸に追従して弾性ベルトは変形するため、トナー層に対して過度に転写圧を高めることなく、良好な密着性が得られ、文字の中抜けが無く、平面性の悪い記録媒体に対しても均一性の優れた転写画像が得られる。
前記弾性ベルトに用いるエラストマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリウレア熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記伸びを防止する材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、綿、絹等の天然繊維;ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリウレタン繊維、ポリアセタール繊維、ポリフロロエチレン繊維、フェノール繊維等の合成繊維;炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維等の無機繊維;鉄繊維、銅繊維等の金属繊維などが挙げられ、これら材料を織布状又は糸状としたものが好適に用いられる。
前記被覆層の厚みは、該被覆層の硬度にもよるが、厚すぎると表面の伸縮が大きくなり表層に亀裂が発生しやすくなる。また、伸縮量が大きくなって画像の伸びや縮みが大きくなることから厚すぎる(約1mm以上)ことは好ましくない。
なお、記録媒体としては、代表的には普通紙であるが、現像後の未定着像を転写可能であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、OHP用のPETベース等も用いることができる。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着工程及び定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体上に残留する前記トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
前記タンデム型画像形成装置は、少なくとも静電潜像担持体、帯電手段、現像手段、及び転写手段を含む画像形成要素を複数配列したものである。このタンデム型画像形成装置では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック用の4つの画像形成要素を搭載し、各々の可視像を4つの画像形成要素で並列に作成し、記録媒体又は中間転写体上で重ね合わせることから、より高速にフルカラー画像を形成できる。
また、前記(1)の直接転写方式では、記録媒体の搬送方向に大型化しないためには、定着装置7をタンデム型画像形成部Tに接近して配置することとなる。そのため、記録媒体Sがたわむことができる十分な余裕をもって定着装置7を配置することができず、記録媒体Sの先端が定着装置7に進入するときの衝撃(特に厚い記録媒体で顕著となる)や、定着装置7を通過するときの記録媒体の搬送速度と、転写搬送ベルトによる記録媒体の搬送速度との速度差により、定着装置7が上流側の画像形成に影響を及ぼしやすい。これに対し、前記(2)の間接転写方式は、記録媒体Sがたわむことができる十分な余裕をもって定着装置7を配置することができるから、定着装置7がほとんど画像形成に影響を及ぼさない。
以上のようなことから、最近では、特に間接転写方式のものが注目されてきている。この種のカラー画像形成装置では、図5に示すような、一次転写後に静電潜像担持体1上に残留する転写残トナーを、クリーニング手段としてのクリーニング装置8で除去して静電潜像担持体1表面をクリーニングし、再度の画像形成に備えている。また、二次転写後に中間転写体4上に残留する転写残トナーを、中間転写体クリーニング装置9で除去して中間転写体4表面をクリーニングし、再度の画像形成に備えている。
複写装置本体150には、無端ベルト状の中間転写体50が中央部に設けられている。そして、中間転写体50は、支持ローラ14、15及び16に張架され、図6中、時計回りに回転可能とされている。支持ローラ15の近傍には、中間転写体50上の残留トナーを除去するための中間転写体クリーニング装置17が配置されている。支持ローラ14と支持ローラ15とにより張架された中間転写体50には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの画像形成手段18が対向して並置されたタンデム型現像器120が配置されている。タンデム型現像器120の近傍には、露光装置21が配置されている。中間転写体50における、タンデム型現像器120が配置された側とは反対側には、二次転写装置22が配置されている。二次転写装置22においては、無端ベルトである二次転写ベルト24が一対のローラ23に張架されており、二次転写ベルト24上を搬送される記録媒体と中間転写体50とは互いに接触可能である。二次転写装置22の近傍には定着装置25が配置されている。
なお、二次転写装置22及び定着装置25の近傍に、記録媒体の両面に画像形成を行うために該記録媒体を反転させるためのシート反転装置28が配置されている。
トナーの体積平均粒径(Dv)及び個数平均粒径(Dn)は、粒度測定器粒度測定器(「コールターカウンターTAII」、コールターエレクトロニクス社製)を用い、アパーチャー径100μmで測定し、解析ソフト(Beckman Coulter Mutlisizer 3 Version3.51)にて解析を行った。具体的には、ガラス製100mlビーカーに10%界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸塩、ネオゲンSC−A、第一工業製薬株式会社製)を0.5ml添加し、各トナー0.5g添加し、ミクロスパーテルでかき混ぜた。次いで、イオン交換水80mlを添加した。得られた分散液を超音波分散器(W−113MK−II、本多電子株式会社製)で10分間分散処理した。前記分散液を前記マルチサイザーIIIを用い、測定用溶液としてアイソトンIII(ベックマンコールター社製)を用いて測定を行った。測定は装置が示す濃度が8±2%になるように前記トナーサンプル分散液を滴下した。本測定法は粒径の測定再現性の点から前記濃度を8±2%にすることが重要である。この濃度範囲であれば粒径に誤差は生じない。これらの結果から(体積平均粒径/個数平均粒径)を算出した。
ポリエステル樹脂の質量平均分子量はGPC(gel permeation chromatography)によって以下の条件で測定した。
・装置:GPC−150C(ウォーターズ社製)
・カラム:KF801〜807(ショウデックス社製)
・温度:40℃
・溶媒:THF(テトラヒドロフラン)
・流速:1.0mL/分
・試料:濃度0.05〜0.6%の試料を0.1mL注入した。
以上の条件で測定したポリエステル樹脂の分子量分布から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用してポリエステル樹脂の質量平均分子量を算出した。なお、イソシアネート末端変性ポリエステル樹脂の場合には、該ポリエステル樹脂に存在するイソシアネート基の3倍mol量のn−ジブチルアミンを添加し、イソシアネート末端を封止したサンプルを用いた。
NCO%は、JIS K1603に準拠した方法により測定した。具体的には、変性ポリエステル2gを精秤した後、速やかに乾燥トルエン5mlを加え、試料を完全に溶解させる。その後、0.1Mのn−ジブチルアミン/トルエン溶液5mlをピペットを用いて全量加えた後、緩やかに15分間攪拌した。次いで、イソプロパノール5mlを加え、攪拌した後、0.1Mエタノール性塩酸標準液を用い電位差滴定を行った。得られた滴定値より、消費されたジブチルアミン量を算出し、イソシアネート基含有率を算出した。
前記酸価(AV)及び水酸基価(OHV)は、具体的には、次のような手順で決定した。ただし、サンプルが溶解しない場合は、溶媒にジオキサン又はTHF等の溶媒を用いた。
・測定装置:電位差自動滴定装置DL−53 Titrator(メトラー・トレド社製)
・使用電極 :DG113−SC(メトラー・トレド社製)
・解析ソフト:LabX Light Version1.00.000
・装置の校正:トルエン120mlとエタノール30mlの混合溶媒を使用した。
・測定温度:23℃
測定条件は以下のとおりである。
Stir
Speed[%] 25
Time[s] 15
EQP titration
Titrant/Sensor
Titrant CH3ONa
Concentration[mol/L] 0.1
Sensor DG115
Unit of measurement mV
Predispensing to volume
Volume[mL] 1.0
Wait time[s] 0
Titrant addition Dynamic
dE(set)[mV] 8.0
dV(min)[mL] 0.03
dV(max)[mL] 0.5
Measure mode Equilibrium controlled
dE[mV] 0.5
dt[s] 1.0
t(min)[s] 2.0
t(max)[s] 20.0
Recognition
Threshold 100.0
Steepest jump only No
Range No
Tendency None
Termination
At maximum volume[mL] 10.0
At potential No
At slope No
After number EQPs Yes
n=1
comb. Termination conditions No
Evaluation
Procedure Standard
Potential 1 No
Potential 2 No
Stop for reevaluation No
酸価は、JIS K0070−1992に記載の測定方法に準拠して、以下の条件で測定した。
試料調製:トナー0.5g(酢酸エチル可溶成分では0.3g)をトルエン120mlに添加して室温(23℃)で約10時間撹拌して溶解した。更に、エタノール30mlを添加して試料溶液とした。
測定は、上記の装置にて計算することができるが、具体的には次のように計算した。
予め、標定されたN/10苛性カリウム〜アルコール溶液で滴定し、アルコールカリウム液の消費量から次の計算式で酸価を求めた。
酸価=KOH(ml数)×N×56.1/試料質量(ただし、Nは、(N/10)KOHのファクター)
試料0.5gを100mlのメスフラスコに精秤し、これにアセチル化試薬5mlを正しく加えた。その後、100℃±5℃の浴中に浸して加熱した。1〜2時間後フラスコを浴から取り出し、放冷後水を加えて振り動かして無水酢酸を分解した。次いで、分解を完全にするため、再びフラスコを浴中で10分間以上加熱し放冷後、有機溶剤でフラスコの壁をよく洗浄した。この液を前記電極を用いてN/2水酸化カリウムエチルアルコール溶液で電位差滴定を行いOH価を求めた(JIS K0070−1966に準ずる)。
ガラス転移温度(Tg)を測定する装置として、理学電機社製TG−DSCシステムTAS−100を使用した。
まず、試料10mgをアルミニウム製試料容器に入れ、それをホルダーユニットにのせ、電気炉中にセットした。まず、室温から昇温速度10℃/minで150℃まで加熱した後、150℃で10分間放置、室温まで試料を冷却して10分間放置、窒素雰囲気下で再度150℃まで昇温速度10℃/minで加熱してDSC測定を行った。Tgは、TAS−100システム中の解析システムを用いて、Tg近傍の吸熱カーブの接線とベースラインとの接点から算出した。
−有機微粒子エマルションの合成−
撹拌棒、及び温度計をセットした反応容器中に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業株式会社製)11部、スチレン83部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部、及び過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。これを加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。次いで、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部を加え、75℃にて5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液を得た。これを[微粒子分散液1]とした。
得られた[微粒子分散液1]に含まれる微粒子の体積平均粒径を、レーザー光散乱法を用いた粒径分布測定装置(「LA−920」、堀場製作所製)により測定したところ、105nmであった。また、[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のガラス転移温度(Tg)は59℃であり、質量平均分子量は15万であった。
水990部、[微粒子分散液1]83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7、三洋化成工業株式会社製)37部、及び酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部、及びジブチルチンオキサイド2部を仕込み、常圧下、230℃にて8時間反応した。次いで、10〜15mmHgの減圧下で5時間反応した後、反応容器に無水トリメリット酸44部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、[低分子ポリエステル1]を得た。
得られた[低分子ポリエステル1]のガラス転移温度(Tg)は43℃、質量平均分子量(Mw)は6,700、数平均分子量は2,500、酸価は25mgKOH/gであった。
水1,200部、カーボンブラック(Printex35、デグサ社製)540部〔DBP吸油量=42ml/100mg、pH=9.5〕、ポリエステル樹脂(三洋化成工業株式会社製、RS801)1,200部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製)で混合した。得られた混合物を2本ロールを用いて150℃にて30分間混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕して、カーボンブラックマスターバッチを得た。これを[マスターバッチ1]とする。
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、プロピレングリコール463部、テレフタル酸657部、無水トリメリット酸96部、及びチタンテトラブトキシド2部を入れ、常圧下、230℃にて8時間反応し、次いで、10〜15mmHgの減圧で5時間反応し、[中間体ポリエステル1]を得た。
得られた[中間体ポリエステル1]は、質量平均分子量28,000、ガラス転移温度(Tg)36℃、酸価0.5mgKOH/g、水酸基価16.5mgKOH/gであった。
次に、冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル1]250部、イソホロンジイソシアネート18部、酢酸エチル250部を入れ、100℃にて5時間反応し、[プレポリマー1]を得た。
得られた[プレポリマー1]のイソシアネート質量%は、0.61%であった。
撹拌棒、及び温度計の付いた反応容器中に、[低分子ポリエステル1]378部、カルナバワックス110部、CCA(サリチル酸金属錯体E−84、オリエント化学工業株式会社製)22部、及び酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間かけて30℃まで冷却した。次いで、反応容器内に[マスターバッチ1]500部、及び酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合して溶解物を得た。これを[原料溶解液1]とする。
次に、[原料溶解液1]1,324部を反応容器内に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度:1kg/hr、ディスク周速度:6m/秒、0.5mmジルコニアビーズ充填量:80体積%、パス数:3回の条件で、カーボンブラック、ワックスの分散を行った。次いで、[低分子ポリエステル1]の65%酢酸エチル溶液1,324部を加え、上記と同条件のビーズミルを用いてパス数:1回で、分散液を得た。これを[顔料及びワックス分散液1]とする。得られた[顔料及びワックス分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)は50%であった。
[顔料及びワックス分散液1]749部、[プレポリマー1]115部、及びイソホロンジアミン1.3部を容器中に入れ、TKホモミキサー(特殊機化株式会社製)を用いて5,000rpmで1分間混合した。その後、反応容器に[水相1]1,200部を加え、TKホモミキサーで、回転数13,000rpmで20分間混合して、水系媒体分散液を得た。これを、[乳化スラリー1]とする。
撹拌機、及び温度計の付いた反応容器中に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃にて8時間脱溶剤した後、45℃にて4時間熟成を行い、有機溶媒が留去された分散液を得た。これを[分散スラリー1]とする。
得られた[分散スラリー1]は、体積平均粒径5.13μm、個数平均粒径4.51μmであった。
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、以下のようにして、洗浄及び乾燥を行った。
(1)濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)した後濾過した。
(2)(1)の濾過ケーキに蒸留水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
(3)(2)の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)した後濾過した。
(4)(3)の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行い、濾過ケーキを得た。
この濾過ケーキを循風乾燥機にて45℃にて48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、トナーを得た。これを[トナー1]とする。
実施例1において、[プレポリマー1]の代わりに、以下のようにして合成した[プレポリマー2]を用い、イソホロンジアミン1.3部を1.2部とした以外は、実施例1と同様にして、[トナー2]を作製した。
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、エチレングリコール428部、テレフタル酸745部、無水トリメリット酸109部、及びチタンテトラブトキシド2部を入れ、常圧下、230℃にて8時間反応し、次いで、10〜15mmHgの減圧で5時間反応し、[中間体ポリエステル2]を得た。
得られた[中間体ポリエステル2]は、質量平均分子量31,000、ガラス転移温度(Tg)38℃、酸価0.5mgKOH/g、水酸基価15.8mgKOH/gであった。
次に、冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル2]250部、イソホロンジイソシアネート17.2部、及び酢酸エチル250部を入れ、100℃にて5時間反応し、[プレポリマー2]を得た。
得られた[プレポリマー2]のイソシアネート質量%は、0.58%であった。
実施例1において、[プレポリマー1]の代わりに、以下のようにして合成した[プレポリマー3]を用いた以外は、実施例1と同様にして、[トナー3]を作製した。
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ネオペンチルグリコール537部、テレフタル酸657部、無水トリメリット酸96部、及びチタンテトラブトキシド2部を入れ、常圧下、230℃にて8時間反応し、次いで、10〜15mmHgの減圧で5時間反応し、[中間体ポリエステル3]を得た。
得られた[中間体ポリエステル3]は、質量平均分子量28,000、ガラス転移温度(Tg)34℃、酸価0.5mgKOH/g、水酸基価16.3mgKOH/gであった。
次に、冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル3]250部、イソホロンジイソシアネート17.7部、酢酸エチル250部を入れ、100℃にて5時間反応し、[プレポリマー3]を得た。
得られた[プレポリマー3]のイソシアネート質量%は、0.60%であった。
実施例1において、[プレポリマー1]の代わりに、以下のようにして合成した[プレポリマー4]を用いた以外は、実施例1と同様にして、[トナー4]を作製した。
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、1,6−ヘキサンジオール623部、テレフタル酸570部、無水トリメリット酸83部、及びチタンテトラブトキシド2部を入れ、常圧下、230℃にて8時間反応し、次いで、10〜15mmHgの減圧で5時間反応し、[中間体ポリエステル4]を得た。
得られた[中間体ポリエステル4]は、質量平均分子量29,000、ガラス転移温度(Tg)31℃、酸価0.5mgKOH/g、水酸基価15.7mgKOH/gであった。
次に、冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル4]250部、イソホロンジイソシアネート16.1部、酢酸エチル250部を入れ、100℃にて5時間反応し、[プレポリマー4]を得た。
得られた[プレポリマー4]のイソシアネート質量%は、0.59%であった。
実施例1において、[プレポリマー1]の代わりに、以下のようにして合成した[プレポリマー5]を用い、イソホロンジアミン1.3部を1.2部とした以外は、実施例1と同様にして、[トナー5]を作製した。
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ジエチレングリコール560部、テレフタル酸570部、無水トリメリット酸83部、及びチタンテトラブトキシド2部を入れ、常圧下、230℃にて8時間反応し、次いで、10〜15mmHgの減圧で5時間反応し、[中間体ポリエステル5]を得た。
得られた[中間体ポリエステル5]は、質量平均分子量29,000、ガラス転移温度(Tg)33℃、酸価0.5mgKOH/g、水酸基価15.7mgKOH/gであった。
次に、冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル5]250部、イソホロンジイソシアネート17.1部、酢酸エチル250部を入れ、100℃にて5時間反応し、[プレポリマー5]を得た。
得られた[プレポリマー5]のイソシアネート質量%は、0.58%であった。
実施例1において、[プレポリマー1]の代わりに、以下のようにして合成した[プレポリマー6]を用いた以外は、実施例1と同様にして、[トナー6]を作製した。
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、プロピレングリコール189部、エチレングリコール232部、テレフタル酸657部、無水トリメリット酸96部、及びチタンテトラブトキシド2部を入れ、常圧下、230℃にて8時間反応し、次いで、10〜15mmHgの減圧で5時間反応し、[中間体ポリエステル6]を得た。
得られた[中間体ポリエステル6]は、質量平均分子量30,000、ガラス転移温度(Tg)は34℃、酸価は0.5mgKOH/g、水酸基価は16.5mgKOH/gであった。
次に、冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル6]250部、イソホロンジイソシアネート18部、酢酸エチル250部を入れ、100℃にて5時間反応し、[プレポリマー6]を得た。
得られた[プレポリマー6]のイソシアネート質量%は、0.61%であった。
実施例1において、[プレポリマー1]の代わりに、以下のようにして合成した[プレポリマー7]を用い、イソホロンジアミン1.3部を3.2部とした以外は、実施例1と同様にして、[トナー7]を作製した。
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部、及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧下、230℃にて8時間反応し、次いで、10〜15mmHgの減圧で5時間反応し、[中間体ポリエステル7]を得た。
得られた[中間体ポリエステル7]は、数平均分子量2,100、質量平均分子量9,500、ガラス転移温度(Tg)は55℃、酸価は0.5mgKOH/g、水酸基価は51mgKOH/gであった。
次に、冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル7]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ、100℃にて5時間反応し、[プレポリマー7]を得た。
得られた[プレポリマー7]のイソシアネート質量%は、1.53%であった。
実施例1において、[プレポリマー1]115部の代わりに、以下のようにして合成した[プレポリマー8]105部を用い、イソホロンジアミン1.3部を3.3部とした以外は、実施例1と同様にして、[トナー8]を作製した。
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、プロピレングリコール250部、テレフタル酸350部、無水トリメリット酸52部、及びチタンテトラブトキシド2部を入れ、常圧下で、230℃にて8時間反応し、次いで、10〜15mmHgの減圧で5時間反応し、[中間体ポリエステル8]を得た。
得られた[中間体ポリエステル8]は、質量平均分子量8,200、ガラス転移温度(Tg)34℃、酸価0.5mgKOH/g、水酸基価49mgKOH/gであった。
次に、冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル8]250部、イソホロンジイソシアネート52.3部、及び酢酸エチル250部を入れ、100℃にて5時間反応し、[プレポリマー8]を得た。
得られた[プレポリマー8]のイソシアネート質量%は、1.67%であった。
各トナーについて、50℃×8時間保管後、42メッシュのふるいにて2分間ふるい、金網上の残存率をもって耐熱保存性とした。耐熱保存性の良好なトナーほど残存率は小さい。以下の4段階で評価した。
〔評価基準〕
×:30%以上
△:20%以上、30%未満
○:10%以上、20%未満
◎:10%未満
画像形成装置(株式会社リコー製、imagio Neo450)を用いて、普通紙及び厚紙の記録媒体(株式会社リコー製、タイプ6200及びNBSリコー社製、複写印刷用紙<135>)にベタ画像で、1.0±0.1mg/cm2の各トナーが現像されるように調整し、定着ベルトの温度が可変となるように調整を行って、普通紙でオフセットの発生しない温度を、厚紙で定着下限温度を測定した。なお、定着下限温度は、得られた定着画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる定着ロール温度をもって定着下限温度とした。
(1)15秒間攪拌Q/M
シリコーン樹脂被覆フェライトキャリア(平均粒径=50μm)100部、及び各トナー4部を内容積の3割までステンレス製ポットに入れ、100rpmの攪拌速度で15秒間攪拌し、ブローオフ法により求めた。
(2)10分間攪拌Q/M
前記(1)と同様にして、10分間攪拌した時の帯電量を求めた。
以上の評価結果を総合的に判断して、下記の基準により評価した。
○:良好
×:不良
本発明のトナーを用いた本発明の現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法は、高品質な電子写真方式の画像形成に好適に使用される。
2 転写装置
3 シート搬送ベルト
4 中間転写体
5 二次転写装置
6 給紙装置
7 定着装置
8 クリーニング装置
9 中間転写体クリーニング装置
10 静電潜像担持体(感光体ドラム)
10K ブラック用静電潜像担持体
10Y イエロー用静電潜像担持体
10M マゼンタ用静電潜像担持体
10C シアン用静電潜像担持体
14 支持ローラ
15 支持ローラ
16 支持ローラ
17 中間転写クリーニング装置
18 画像形成手段
20 帯電ローラ
21 露光装置
22 二次転写装置
23 ローラ
24 二次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 シート反転装置
30 露光装置
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読取りセンサ
40 現像装置
41 現像ベルト
42K 現像剤収容部
42Y 現像剤収容部
42M 現像剤収容部
42C 現像剤収容部
43K 現像剤供給ローラ
43Y 現像剤供給ローラ
43M 現像剤供給ローラ
43C 現像剤供給ローラ
44K 現像ローラ
44Y 現像ローラ
44M 現像ローラ
44C 現像ローラ
45K ブラック用現像器
45Y イエロー用現像器
45M マゼンタ用現像器
45C シアン用現像器
49 レジストローラ
50 中間転写体
51 ローラ
52 分離ローラ
53 手差し給紙路
54 手差しトレイ
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排出トレイ
58 コロナ帯電器
60 クリーニング装置
61 現像装置
62 転写帯電器
63 クリーニング装置
64 除電装置
70 除電ランプ
80 転写ローラ
90 クリーニング装置
95 記録媒体
100 画像形成装置
101 静電潜像担持体
102 帯電装置
103 露光
104 現像手段
105 記録媒体
107 クリーニング手段
108 転写手段
120 タンデム型現像器
130 原稿台
142 給紙ローラ
143 ペーパーバンク
144 給紙カセット
145 分離ローラ
146 給紙路
147 搬送ローラ
148 給紙路
150 複写装置本体
160 帯電装置
200 給紙テーブル
210 画像定着装置
220 加熱ローラ
230 加圧ローラ
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
Claims (17)
- 水系媒体中で造粒され、少なくとも酢酸エチル可溶ポリエステル成分と、酢酸エチル不溶ポリエステル成分とを含むトナーであって、
前記酢酸エチル不溶ポリエステル成分は、該酢酸エチル不溶ポリエステル成分の前駆体である変性ポリエステル樹脂が造粒中乃至造粒後に伸長乃至架橋反応されて、得られ、
前記変性ポリエステル樹脂が、酸成分と、脂肪族ジオール及び脂環族ジオールから選択される少なくとも1種のジオール化合物とを縮合重合させてなり、かつ前記変性ポリエステル樹脂の質量平均分子量が10,000〜100,000であることを特徴とするトナー。 - 水系媒体中で造粒され、少なくとも酢酸エチル可溶ポリエステル成分と、酢酸エチル不溶ポリエステル成分とを含むトナーであって、
前記酢酸エチル不溶ポリエステル成分は、該酢酸エチル不溶ポリエステル成分の前駆体である変性ポリエステル樹脂が造粒中乃至造粒後に伸長乃至架橋反応されて、得られ、
前記変性ポリエステル樹脂が、酸成分と、脂肪族ジオール及び脂環族ジオールから選択される少なくとも1種のジオール化合物とを触媒の存在下で縮合重合させてなり、かつ前記変性ポリエステル樹脂の質量平均分子量が10,000〜100,000であることを特徴とするトナー。 - 酢酸エチル不溶ポリエステル成分が、分子鎖中に架橋点を有する請求項1から2のいずれかに記載のトナー。
- 酢酸エチル不溶ポリエステル成分が、ゲル成分を含む請求項1から3のいずれかに記載のトナー。
- 活性水素基含有化合物と、該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体とを含むトナー材料を有機溶剤に溶解乃至分散させてトナー溶液を調製した後、該トナー溶液を水系媒体中に乳化乃至分散させて分散液を調製し、該水系媒体中で、前記活性水素基含有化合物と、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体とを反応させて接着性基材を粒子状に生成させて得られるトナーであって、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体が変性ポリエステル樹脂であり、該変性ポリエステル樹脂が、酸成分と、脂肪族ジオール及び脂環族ジオールから選択される少なくとも1種のジオール化合物を触媒の存在下で縮合重合させてなり、かつ前記変性ポリエステル樹脂の質量平均分子量が10,000〜100,000であることを特徴とするトナー。
- 変性ポリエステル樹脂が、イソシアネート基を含有する請求項1から5のいずれかに記載のトナー。
- 変性ポリエステル樹脂におけるJIS K1603に基づくイソシアネート基含有率が、2.0質量%以下である請求項6に記載のトナー。
- ジオール化合物が、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール及び1,6−ヘキサンジオールから選択される少なくとも1種である請求項1から7のいずれかに記載のトナー。
- 酸成分が、テレフタル酸及びイソフタル酸の少なくともいずれかである請求項1から8のいずれかに記載のトナー。
- 触媒が、Ti系触媒である請求項2から9のいずれかに記載のトナー。
- トナーの体積平均粒径(Dv)が、3〜8μmである請求項1から10のいずれかに記載のトナー。
- トナーの体積平均粒径(Dv)/個数平均粒径(Dn)が、1.25以下である請求項1から11のいずれかに記載のトナー。
- 請求項1から12のいずれかに記載のトナーを含むことを特徴とする現像剤。
- 請求項1から12のいずれかに記載のトナーが充填されてなることを特徴とするトナー入り容器。
- 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に形成した静電潜像を請求項1から12のいずれかに記載のトナーを用いて現像し可視像を形成する現像手段とを少なくとも有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像を請求項1から12のいずれかに記載のトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有することを特徴とする画像形成装置。
- 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像を請求項1から12のいずれかに記載のトナーを用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含むことを特徴とする画像形成方法。
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JP2006137256A JP4746480B2 (ja) | 2005-05-17 | 2006-05-17 | トナー、並びに、現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 |
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JP2005144453 | 2005-05-17 | ||
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