JP2006342712A - ガスタービンの燃料制御装置、起動方法及びガスタービン発電設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】 タービンと軸結合されていない圧縮空気源を備えるガスタービンを適切に起動することを目的とする。
【解決手段】 ガスタービンの起動開始時刻からの経過時間に対する燃料流量を予め設定した起動シーケンスに基づいて第1の燃料流量を決定する第1の燃料流量決定手段と、ガスタービンの回転数の目標値と計測値との偏差をPI演算することで第2の燃料流量を決定する第2の燃料流量決定手段と、第1の燃料流量と第2の燃料流量との低値選択を行い、当該低値選択によって選択された燃料流量をガスタービンに供給するように燃料供給手段に指示する低値選択手段とを備え、前記起動シーケンスは、起動開始からアイドル状態に到達するまでの時間においては第1の燃料流量が低値選択手段により選択されるように設定され、また、アイドル状態到達後は第2の燃料流量が低値選択手段により選択されるように設定される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ガスタービンの燃料制御装置、起動方法及びガスタービン発電設備に関する。
従来のガスタービン発電設備は、タービン、圧縮機及び燃焼器からなるガスタービンと発電機と(具体的にはタービンと発電機)を軸結合し、上記圧縮機から供給される圧縮空気と外部から供給される燃料とを燃焼器にて混合燃焼させ、当該混合燃焼により発生する高温高圧の燃焼ガスをタービンに供給してタービンを回転させることにより、発電機に電力を発生させる構成となっている。
このようなガスタービンの起動方法としては、圧縮機の回転数を吸気温度に基づいて補正した補正回転数と、起動時に燃焼器に供給する燃料流量との関係を予めスケジュール(起動スケジュール)しておき、圧縮機の回転数の目標値と実測値との偏差をPI演算することによって算出した燃料流量と、上記起動スケジュールから求めた燃料流量とを比較し、両者の低値選択を行うことにより燃料流量の制御値が決定されていた(例えば、下記特許文献1参照)。
特開平5−79350号公報
上記のように、従来のガスタービンの起動方法によると圧縮機の回転数を計測する必要があった。しかしながら、ガスタービン発電設備の中には、圧縮機がタービンと軸結合されずに、別途圧縮空気源を備えるようなタイプのものも存在する。例えば、電力使用量の少ない夜間に、空気貯蔵タンクに圧縮空気を貯蔵しておき、電力使用量の大きい昼間になると、上記空気貯蔵タンクから圧縮空気を燃焼器に供給して高温高圧ガスを発生させ、タービンに供給するというガスタービン発電設備が考えられる。
このように、別途圧縮空気源を備えるようなガスタービン発電設備では、圧縮機が備えられていないため、当該圧縮機の回転数を計測することができず、従来のガスタービンの起動方法を用いることができない。また、圧縮機ではなく、タービンの回転数を計測することも考えられる。この場合、タービンの回転数は、PI演算の目標値及び計測値としては用いることができるが、圧縮空気の供給に対してタービンが回転するまでに遅延時間が生じるため、上記起動スケジュールのパラメータとしては使用することができない。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、タービンと軸結合されていない圧縮空気源を備えるガスタービンを適切に起動することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、ガスタービンの燃料制御装置に係る第1の解決手段として、ガスタービンに燃料を供給する燃料供給手段に対し、前記ガスタービンに供給すべき燃料流量を指示する燃料制御装置であって、前記ガスタービンの起動開始時刻からの経過時間に対する燃料流量を予め設定した起動シーケンスに基づいて前記ガスタービンに供給すべき燃料流量(第1の燃料流量)を決定する第1の燃料流量決定手段と、前記ガスタービンの回転数の目標値と計測値との偏差をPI演算することで前記ガスタービンに供給すべき燃料流量(第2の燃料流量)を決定する第2の燃料流量決定手段と、前記第1の燃料流量と第2の燃料流量との低値選択を行い、当該低値選択によって選択された燃料流量をガスタービンに供給するように前記燃料供給手段に指示する低値選択手段とを備え、前記起動シーケンスは、起動開始からアイドル状態に到達するまでの時間においては第1の燃料流量が前記低値選択手段により選択されるように設定され、また、アイドル状態到達後は第2の燃料流量が前記低値選択手段により選択されるように設定されている、という手段を採用する。
また、本発明では、ガスタービンの燃料制御装置に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記起動シーケンスでは、起動開始時刻から着火時刻までは着火に必要な一定の燃料流量が設定され、当該着火時刻からガスタービンがアイドル状態に到達するまではランプ状に燃料流量が増加するように設定されていることを特徴とする。
また、本発明では、ガスタービンの燃料制御装置に係る第3の解決手段として、上記第1または2の解決手段において、ガスタービンの各回転数に対して失火させないために必要な最小の燃料流量を決定する失火防止燃料流量決定手段と、前記低値選択手段により選択された燃料流量と前記失火防止燃料流量決定手段により決定された燃料流量との高値選択を行い、当該高値選択によって選択された燃料流量をガスタービンに供給するように燃料供給手段に指示する高値選択手段とをさらに備える、という手段を採用する。
一方、本発明では、ガスタービンの起動方法に係る第1の解決手段として、ガスタービンに燃料を供給する燃料供給手段に対し、前記ガスタービンに供給すべき燃料流量を指示する方法であって、前記ガスタービンの起動開始時刻からの経過時間に対する燃料流量を予め設定した起動シーケンスに基づいて前記ガスタービンに供給すべき燃料流量(第1の燃料流量)を決定する第1の工程と、前記ガスタービンの回転数の目標値と計測値との偏差をPI演算することで前記ガスタービンに供給すべき燃料流量(第2の燃料流量)を決定する第2の工程と、前記第1の燃料流量と第2の燃料流量との低値選択を行い、当該低値選択によって選択された燃料流量をガスタービンに供給するように前記燃料供給手段に指示する第3の工程とを有し、前記起動シーケンスは、起動開始からアイドル状態に到達するまでの時間においては第1の燃料流量が前記低値選択により選択されるように設定され、また、アイドル状態到達後は第2の燃料流量が前記低値選択により選択されるように設定されている、という手段を採用する。
また、本発明では、ガスタービンの起動方法に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記起動シーケンスでは、起動開始時刻から着火時刻までは着火に必要な一定の燃料流量が設定され、当該着火時刻からガスタービンがアイドル状態に到達するまではランプ状に燃料流量が増加するように設定されていることを特徴とする。
また、本発明では、ガスタービンの起動方法に係る第3の解決手段として、上記第1または2の解決手段において、ガスタービンの各回転数に対して失火させないために必要な最小の燃料流量を決定する第4の工程と、前記第3の工程で選択された燃料流量と前記第4の工程により決定された燃料流量との高値選択を行い、当該高値選択によって選択された燃料流量をガスタービンに供給するように燃料供給手段に指示する第5の工程とをさらに有する、という手段を採用する。
さらに、本発明では、ガスタービン発電設備に係る第1の解決手段として、上記ガス
タービンの燃料制御装置に係る第1〜3いずれかの解決手段を有するガスタービンの燃料制御装置を備えたガスタービンと、当該ガスタービンと軸結合された発電機とを具備する、という手段を採用する。
本発明によれば、起動開始からアイドル状態に到達するまでの時間においては起動シーケンスによって決定される第1の燃料流量が選択され、また、アイドル状態到達後はガスタービンの回転数の目標値と計測値との偏差をPI演算することによって決定される第2の燃料流量が選択される。従って、起動時(起動開始からアイドル状態に到達するまでの時間)においては、時間によって管理された起動シーケンスを使用することで、従来のように圧縮機の回転数を計測する必要がなく、タービンと軸結合されていないような圧縮空気源を備えるガスタービンを上記起動シーケンスに従って適切に起動することが可能である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るガスタービン発電設備の構成を示すブロック図である。図1において、符号1は圧縮空気生成装置、2は燃焼器、3は燃料制御弁(燃料供給手段)、4は燃料制御装置、5はタービン、6は発電機、7は回転数計測器である。なお、上記構成要素の内、圧縮空気生成装置1、燃焼器2及びタービン5はガスタービンを構成している。
圧縮空気生成装置1は、圧縮空気を生成して燃焼器2に供給する。なお、この圧縮空気生成装置1は、従来の圧縮機のようにタービン5と軸結合されているものではない。燃焼器2は、上記圧縮空気生成装置1から供給される圧縮空気と燃料制御弁3を介して供給される燃料とを混合燃焼させ、当該混合燃焼によって発生する高温高圧の燃焼ガスをタービン5に供給する。燃料制御弁3は、燃料制御装置4(具体的には高値選択部5f)から入力される燃料流量制御信号によって弁の開度が制御される電磁弁であり、上記燃料流量制御信号によって指示される流量の燃料を燃焼器2に供給する。
燃料制御装置4は、機能構成要素として、起動シーケンス設定部4a、差分器4b、PI演算部4c、低値選択部4d、減速スケジュール設定部4e及び高値選択部4fを備えている。
上記燃料制御装置4において、起動シーケンス設定部4aには、図2に示すような起動開始時刻からの経過時間と燃焼器2に供給すべき燃料流量との関係を示すプロファイル(起動シーケンス)が予め設定されており、上位の制御系から入力される起動指示信号をトリガとして上記起動シーケンスから燃料流量(第1の燃料流量)を決定し、当該燃料流量を示す第1の燃料流量信号を低値選択部4dに出力する。差分器4bは、上位の制御系から入力されるタービン5の回転数の目標値を示す回転数目標値信号と、回転数計測器7から入力される上記回転数の計測値を示す回転数計測値信号とに基づいて回転数の目標値と計測値との差を求め、当該差を回転数偏差信号としてPI演算部4cに出力する。PI演算部4cは、上記回転数偏差信号、つまり回転数の目標値と計測値との差のPI演算を行い、当該PI演算の結果算出される燃料流量(第2の燃料流量)を第2の燃料流量信号として低値選択部4dに出力する。
低値選択部4dは、上記起動シーケンス設定部4aから入力される第1の燃料流量信号、つまり起動シーケンスから決定された第1の燃料流量と、PI演算部4cから入力された第2の燃料流量信号、つまりPI演算により算出された第2の燃料流量との低値選択を行い、当該低値選択によって選択された燃料流量(第3の燃料流量)を第3の燃料流量信号として高値選択部4fに出力する。
減速スケジュール設定部4eには、タービン5の各回転数に対して燃焼器2を失火させないために必要な最小の燃料流量に関するデータ(減速スケジュール)が設定されており、回転数計測器7から入力される回転数計測値信号と上記減速スケジュールとに基づいて燃焼器2を失火させないために必要な最小の燃料流量(第4の燃料流量)を決定し、当該燃料流量を示す第4の燃料流量信号を高値選択部4fに出力する。
高値選択部4fは、上記低値選択部4dから入力される第3の燃料流量信号、つまり起動シーケンスから決定された第1の燃料流量とPI演算により算出された第2の燃料流量との低値選択によって選択した燃料流量(第3の燃料流量)と、減速スケジュール設定部4eから入力される第4の燃料流量信号、つまりタービン5の回転数と減速スケジュールとに基づいて決定した第4の燃料流量との高値選択を行い、当該高値選択によって選択された燃料流量を燃焼器2に供給するための燃料流量制御信号を燃料制御弁3に出力する。
タービン5は、発電機6と軸結合されており(具体的にはタービン5と発電機6の回転子とが軸結合されている)、燃焼器2から供給される燃焼ガスによりタービン5が回転することで発電機6の回転子を回転させる。発電機6は、回転子と軸結合されたタービン5が回転することにより電力を発生する。回転数計測器7は、タービン5の回転数を計測し、当該回転数を示す回転数計測値信号を燃料制御装置4の差分器4b及び減速スケジュール設定部4eに出力する。
次に、上記のように構成されたガスタービン発電設備の起動動作について図3を用いて説明する。
図3は、起動開始時刻からの経過時間に対する起動シーケンス設定部4aによって決定される第1の燃料流量、PI演算部4cによって決定される第2の燃料流量及び減速スケジュール設定部4eによって決定される第4の燃料流量の変化を示すグラフである。この図のように、第1の燃料流量は、図2の起動シーケンスと全く同じ変化を示す。
まず、起動開始時刻に起動指示信号が上位の制御系から起動シーケンス設定部4aに入力されると共に回転数目標値信号(タービン5のアイドル状態における回転数が目標値)が差分器4bに入力される。起動シーケンス設定部4aは、上記起動指示信号が入力されると図2の起動シーケンスに基づいて着火に必要な燃料流量(第1の燃料流量)を決定して低値選択部4dに第1の燃料流量信号を出力する。差分器4bは、回転数目標値信号(つまりアイドル状態における回転数)と回転数計測器7から入力される回転数計測値信号(つまりタービン5の回転数)との差を求める。しかし、この時は、まだタービン5は回転していないので回転数は「0」である。従って、差分器4bが求めた差は、非常に大きな値となる。差分器4bは、このような差を回転数偏差信号としてPI演算部4cに出力する。PI演算部4cは、上記回転数偏差信号、つまり回転数の目標値と計測値との差のPI演算を行い、当該PI演算の結果算出される燃料流量(第2の燃料流量)を第2の燃料流量信号として低値選択部4dに出力する。上記第2の燃料流量は、回転数の目標値と計測値との大きな差をPI演算することによって算出されたものであるので、図3に示すように非常に大きな燃料流量となる。
低値選択部4dでは、第1の燃料流量と第2の燃料流量との低値選択が行われるので、着火までの時間において第1の燃料流量が選択される。低値選択部4dは、当該第1の燃料流量を第3の燃料流量とし、第3の燃料流量信号を高値選択部4fに出力する。
一方、減速スケジュール設定部4eには、上記と同様に回転数「0」を示す回転数計測値信号が入力される。減速スケジュール設定部4eは、上記回転数と減速スケジュールとに基づいて燃焼器2を失火させないために必要な最小の燃料流量(第4の燃料流量)を決定し、当該燃料流量を示す第4の燃料流量信号を高値選択部4fに出力する。図3に示すように、回転数が「0」の場合の第4の燃料流量は「0」である。
高値選択部4fでは、第3の燃料流量(つまり起動シーケンスによって決定された第1の燃料流量)と第4の燃料流量との高値選択が行われ、その結果第3の燃料流量が選択される。高値選択部4fは、高値選択によって選択した第3の燃料流量を燃焼器2に供給するための燃料流量制御信号を燃料制御弁3に出力する。このような動作により燃焼器2に起動シーケンスによって決定された着火に必要な燃料流量が供給され、これと同時に圧縮空気生成装置1から圧縮空気も供給される。
そして、図3のように着火時刻を過ぎると、起動シーケンスによって決定される第1の燃料流量はランプ状に増加していき、アイドル状態に必要な燃料流量(アイドル流量)を越えるとその後は一定となる。また、着火すると燃焼器2から燃焼ガスがタービン5に供給されるので、タービン5は起動して回転を始める。しかし、着火直後のタービン5の回転数はまだ小さいため、上記と同様に回転数目標値との偏差が大きく、PI演算部4cで決定される第2の燃料流量は第1の燃料流量と比較すると大きな値となる。従って、着火後も低値選択部4dにおいて第1の燃料流量が選択されることになる。
一方、減速スケジュール設定部4eによって決定される第4の燃料流量も図3に示すようにタービン5の回転数に応じて増加するが、上記第1の燃料流量と比較すると小さい値である。従って、高値選択部4fにおいても第1の燃料流量が選択されることになり、着火後(タービン5の起動後)からアイドル状態になるまでは起動シーケンスによって決定される第1の燃料流量が燃焼器2に供給されることになる。
なお、このようにアイドル状態になるまでは起動シーケンスによって決定される第1の燃料流量が燃焼器2に供給されることになるが、この間、第1の燃料流量はランプ状に増加していくので、タービン5の回転数もアイドル状態の回転数に向かって徐々に増加していく。すると、回転数目標値と回転数計測値との偏差が徐々に小さくなるため、PI演算部4cで決定される第2の燃料流量はアイドル状態に向かうに従って小さくなっていく。
そして、起動シーケンスによって決定される第1の燃料流量がアイドル流量に到達すると、タービン5の回転数はアイドル状態の回転数になるため、回転数目標値と回転数計測値との偏差が「0」になり、PI演算部4cで決定される第2の燃料流量も上記アイドル流量と同じ値となる。第1の燃料流量は、アイドル流量を越えた後もしばらくは増加するので、第1の燃料流量と第2の燃料流量との値の大きさが逆転し、低値選択部4dにおいて第2の燃料流量が選択されることになる。アイドル状態到達後は、回転数目標値と回転数計測値との偏差が「0」のままであるので、第2の燃料流量はアイドル流量一定となり、アイドル状態が維持されることになる。
一方、アイドル状態到達後はタービン5の回転数は一定であるため、減速スケジュール設定部4eによって決定される第4の燃料流量も一定となる。ただし、その値は、上記
アイドル流量よりも小さい値であるため、結局、高値選択部4fで選択される燃料流量は、
PI演算部4cで決定される第2の燃料流量である。
このように、起動開始からアイドル状態到達時までの期間は、起動シーケンスによって決定される第1の燃料流量が最終的に選択され、起動後(アイドル状態到達後)ではPI制御部4cで決定される第2の燃料流量が最終的に選択されることになる。図3における符号10の曲線が最終的に選択される燃料流量の変化を表すものである。
ここで、減速スケジュールによって決定される第4の燃料流量が選択される場合について説明する。例えば、アイドル状態時に何らかの理由でタービン5の回転数が増大した場合、PI演算部4cはアイドル状態での回転数を維持するために第2の燃料流量を抑えるようなPI演算を行う。しかし、第2の燃料流量を抑えすぎた場合に、燃焼器2における混合燃焼が停止してしまう可能性がある(すなわち失火してしまう可能性がある)。そこで、第1の燃料流量と第2の燃料流量との低値選択の結果と、減速スケジュール設定部4eによって決定される第4の燃料流量(つまりタービン5の各回転数に対して燃焼器2を失火させないために必要な最小の燃料流量)とを高値選択することにより、上記のような場合には第4の燃料流量が最終的に選択され、失火してしまうことを防止している。
以上のように、本実施形態によれば、起動時(着火〜アイドル状態到達時)においては時間管理された起動シーケンスに基づいて決定された燃料流量を選択し、起動後(アイドル状態到達後)にはPI演算により決定される燃料流量を選択するので、従来のように圧縮機の回転数を計測する必要がなく、圧縮機がタービン5と軸結合されていない場合であっても上記起動シーケンスに従って適切にガスタービンを起動することが可能である。
また、起動後はPI演算により決定される燃料流量が選択されるので、従来と同様に起動後は、燃料流量をPI制御することになる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施形態では、タービン5の回転数を用いてPI演算や減速スケジュールの設定を行ったが、これに限らず、タービン5が排出する排気ガスの温度(排気温度)、または発電機6の出力電力値等を用いても良い。
(2)上記実施形態では、圧縮機がタービン5と軸結合されていない場合について説明したが、これに限らず、従来のように圧縮機がタービン5と軸結合されている場合であっても、時間管理された起動シーケンスを用いることで適切にガスタービンを起動することが可能である。
本発明の一実施形態に係るガスタービン発電設備の構成ブロック図である。 本発明の一実施形態における起動シーケンスを示す図である。 本発明の一実施形態におけるガスタービン発電設備の起動動作についての説明図である。
符号の説明
1…圧縮空気生成装置、2…燃焼器、3…燃料制御弁、4…燃料制御装置、5…タービン、6…発電機、7…回転数計測器である。

Claims (7)

  1. ガスタービンに燃料を供給する燃料供給手段に対し、前記ガスタービンに供給すべき燃料流量を指示する燃料制御装置であって、
    前記ガスタービンの起動開始時刻からの経過時間に対する燃料流量を予め設定した起動シーケンスに基づいて前記ガスタービンに供給すべき燃料流量(第1の燃料流量)を決定する第1の燃料流量決定手段と、
    前記ガスタービンの回転数の目標値と計測値との偏差をPI演算することで前記ガスタービンに供給すべき燃料流量(第2の燃料流量)を決定する第2の燃料流量決定手段と、
    前記第1の燃料流量と第2の燃料流量との低値選択を行い、当該低値選択によって選択された燃料流量をガスタービンに供給するように前記燃料供給手段に指示する低値選択手段とを備え、
    前記起動シーケンスは、起動開始からアイドル状態に到達するまでの時間においては第1の燃料流量が前記低値選択手段により選択されるように設定され、また、アイドル状態到達後は第2の燃料流量が前記低値選択手段により選択されるように設定されていることを特徴とするガスタービンの燃料制御装置。
  2. 前記起動シーケンスでは、起動開始時刻から着火時刻までは着火に必要な一定の燃料流量が設定され、当該着火時刻からガスタービンがアイドル状態に到達するまではランプ状に燃料流量が増加するように設定されていることを特徴とする請求項1記載のガスタービンの燃料制御装置。
  3. ガスタービンの各回転数に対して失火させないために必要な最小の燃料流量を決定する失火防止燃料流量決定手段と、
    前記低値選択手段により選択された燃料流量と前記失火防止燃料流量決定手段により決定された燃料流量との高値選択を行い、当該高値選択によって選択された燃料流量をガスタービンに供給するように燃料供給手段に指示する高値選択手段とをさらに備えることを特徴とする請求項1または2記載のガスタービンの燃料制御装置。
  4. ガスタービンに燃料を供給する燃料供給手段に対し、前記ガスタービンに供給すべき燃料流量を指示する方法であって、
    前記ガスタービンの起動開始時刻からの経過時間に対する燃料流量を予め設定した起動シーケンスに基づいて前記ガスタービンに供給すべき燃料流量(第1の燃料流量)を決定する第1の工程と、
    前記ガスタービンの回転数の目標値と計測値との偏差をPI演算することで前記ガスタービンに供給すべき燃料流量(第2の燃料流量)を決定する第2の工程と、
    前記第1の燃料流量と第2の燃料流量との低値選択を行い、当該低値選択によって選択された燃料流量をガスタービンに供給するように前記燃料供給手段に指示する第3の工程とを有し、
    前記起動シーケンスは、起動開始からアイドル状態に到達するまでの時間においては第1の燃料流量が前記低値選択により選択されるように設定され、また、アイドル状態到達後は第2の燃料流量が前記低値選択により選択されるように設定されていることを特徴とするガスタービンの起動方法
  5. 前記起動シーケンスでは、起動開始時刻から着火時刻までは着火に必要な一定の燃料流量が設定され、当該着火時刻からガスタービンがアイドル状態に到達するまではランプ状に燃料流量が増加するように設定されていることを特徴とする請求項4記載のガスタービンの起動方法。
  6. ガスタービンの各回転数に対して失火させないために必要な最小の燃料流量を決定する第4の工程と、
    前記第3の工程で選択された燃料流量と前記第4の工程により決定された燃料流量との高値選択を行い、当該高値選択によって選択された燃料流量をガスタービンに供給するように燃料供給手段に指示する第5の工程とをさらに有することを特徴とする請求項4または5記載のガスタービンの起動方法。
  7. 請求項1〜3いずれか記載のガスタービンの燃料制御装置を備えたガスタービンと、
    当該ガスタービンと軸結合された発電機と
    を具備することを特徴とするガスタービン発電設備。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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