JP2006340774A - 神経モニタリング機能を有する手術ナビゲーションシステム - Google Patents

神経モニタリング機能を有する手術ナビゲーションシステム Download PDF

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Abstract

【課題】神経生理学的モニタリング装置の計測位置を、被検体画像上に表示することのできる手術ナビゲーションシステムを提供する。
【解決手段】神経生理学的情報測定部102は、刺激電極105を介して被検体1に電気信号を与える電気信号発生部と、測定電極106から被検体1の神経生理学的信号を取得する計測部とを備えている。制御部90は、撮像画像上に手術具104の位置を示す表示と刺激電極105の位置を示す表示とを重畳した画像を生成し、ディスプレイ100に表示させる。これにより、手術具の位置と、神経生理学的信号を計測した位置との関係を画像により容易に認識することができるとともに、そのときの計測結果から脳機能を把握することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気共鳴イメージング(MRI)装置等を用いた手術ナビゲーションシステムに関し、特に、神経生理学的モニタリングの計測結果を被検体画像に重畳して表示することのできるシステムに関する。
外科手術時にMRI装置やX線CT装置などで撮影した被検体の画像上に、術者が手術操作している個所を重畳させて表示する手術ナビゲーション装置が開発されている。この装置を用いることにより、術者は、手術操作している箇所の解剖学的な空間位置を認識することができるため、脳神経外科手術などの高精度な手術操作が要求される手術に適用されている。例えば、特許文献1には、被検体画像を直交する3断面で表示し、同時にその画像をボリュームレンダリング処理により3D表示することで、より直感的な空間認識を可能とする方法が開示されている。非特許文献1および2には、脳手術等に使用するバイポーラーコアギュレーターに位置検出用のデバイスを取り付け、MRI画像上に術具の位置を表示する技術が開示されている。このように術中に被検体画像を更新する方法は、手術中に生じる臓器の移動(脳の場合はブレインシフトと呼ばれる)を補償しうる方法である。
また、MRI装置を用いて、脳神経線維束を画像化する方法も研究されており、例えば拡散強調イメージングや拡散テンソルイメージングによって脳神経線維画像を取得できる(非特許文献3)。
一方、脳神経線維の走行位置を術中に確認するため、非特許文献4に記載されているように、開頭した脳表に刺激電極を接触させたり、経頭蓋的に刺激電極を配置することにより脳の神経線維に電位を与え、手足や口等神経の末端付近の運動誘発電位等を測定することが行われている。これにより、脳の機能局在や神経線維の状態(走行位置、正常か切断されたか等)等を計測する神経生理学的モニタリング行われている。
特開2003−79637号公報 NEDO H12.10〜H15.3成果報告書、プロジェクトID#00A45003a Radiology,Vol.233:p.67-78,2004 Journal of Neurosurgery,Vol.101:p66-72,July 2004 「脳神経外科手術における脳機能モニタリングの原理と実際」にゅーろん社、p.17-39
脳腫瘍摘出等の脳神経外科手術では、脳に局在する言語野や運動野など重要な脳機能を温存しながら、腫瘍等を最大限摘出することが求められるが、上述した従来の手法を駆使してもまだ、脳神経と手術具との位置関係の把握は容易ではない。というのは、MRI装置の拡散強調イメージングや拡散テンソルイメージングによって取得される脳神経線維画像は、拡散強調等によって表される神経線維の方向や形状を描出しているが、神経線維は複雑に入り組んでおり、画像上で神経線維と術具との距離を把握するのは容易ではない。また、神経線維画像のみでは、特定部位の神経がどのような脳機能(運動機能や感覚機能)を果たしているかどうかや、その神経が正常なのか損傷しているのかどうか等は把握できない。
一方、運動誘発電位等を測定する神経生理学的モニタリング装置は、術者が刺激電極で任意の部位にある神経線維束の運動誘発電位等を計測するため、その位置の脳機能や神経が損傷しているのかどうか等を神経生理学的に把握することができる。しかしながら、従来、神経生理学的モニタリング装置は、手術ナビゲーション装置とは別個の独立した装置であり、運動誘発電位等のデータは時系列なグラフとして出力される。このため、術者は、神経生理学的モニタリング装置の計測データのグラフとその時の刺激電極の位置と、手術ナビゲーションの被検体の表示画像とを見比べ、自らの判断で脳機能を把握している。また、手術で腫瘍の除去を進めた場合、刺激電極の位置の運動誘発電位が低下したかどうか、すなわち神経が損傷したかどうかは、グラフの時系列な変化から術者が読み取る他なかった。
本発明の第1の目的は、神経生理学的モニタリング装置の計測位置を、被検体画像上に表示することのできる手術ナビゲーションシステムを提供することにある。また、第2の目的は、神経線維束と手術具との距離を容易に把握することのできる手術ナビゲーションシステムを提供することにある。
上記第1の目的を達成するために、本発明によれば以下のような手術ナビゲーションシステムが提供される。すなわち、被検体の撮像画像を記憶する記憶部と、手術具の位置を検出する位置検出部と、制御部と、被検体の神経生理学的情報を計測する神経生理学的情報測定部とを有し、神経生理学的情報測定部は、被検体に接触させた刺激電極を介して被検体に電気信号を与える電気信号発生部と、被検体の別の部位に配置した測定電極から被検体の神経生理学的信号を取得する計測部とを備えている。位置検出部は、刺激電極の位置も検出し、制御部は、撮像画像上に前記手術具の位置を示す表示と刺激電極の位置を示す表示とを重畳した画像を生成し、表示装置に表示させる。これにより、手術具の位置と、神経生理学的信号を計測した位置との関係を画像により容易に認識することができる。
制御部は、検出された刺激電極の位置データと、計測部による神経生理学的信号の計測結果とを対応させて記憶部に格納する構成にすることができる。そして、今回の刺激電極の位置データと、すでに記憶部に格納されていた刺激電極の位置データとを対比し、位置間の距離が所定値以下の位置データを選択し、それに対応している神経生理学的信号計測結果を読み出し、今回の神経生理学的信号計測結果との差が所定値以上である場合には、操作者へ報知を行う構成にすることが可能である。これにより、同じ位置で急激に神経生理学的信号が変化した場合にそれを認識することができる。
また、制御部は、画像上の刺激電極の位置を示す表示に、神経生理学的信号計測結果を示す情報表示を付加することも可能である。例えば、位置表示の表示色を変更することにより、計測結果の値を示すことができる。これにより、操作者は、画面を見るだけで神経生理学的信号の計測位置と、計測結果値とを把握することができる。
また、手術具は刺激電極と兼用する構成にすることができる。この場合、神経生理学的情報測定部と手術具とは切り換え器を介して接続され、切り換え器により手術具が神経生理学的情報測定部と接続されている場合には、主制御部は、位置検出部の検出した位置データを刺激電極の位置として用いる構成とすることができる。手術具と刺激電極とを兼用することにより、術者は、手術具と刺激電極とを持ち換える必要がないため、手術操作と、計測操作とを容易に行うことができる。
記憶部に記憶される撮像画像は、神経線維束を描出した画像を含む構成にすることができる。これにより、神経生理学的情報に加えて、表示されている神経線維束の向きの情報をさらに認識することができ、脳機能の把握が容易になる。
上記第2の目的を達成するために、本発明によれば、以下のような手術ナビゲーションシステムが提供される。すなわち、被検体の撮像画像を記憶する記憶部と、手術具の位置を検出する位置検出部と、制御部とを有し、制御部は、撮像画像上に手術具の位置を示す表示を重畳した画像を生成し、表示装置に表示させるとともに、撮像画像上に設定した関心領域と手術具の位置との距離に応じて操作者に異なる種類の報知を行う。これにより、手術具が関心領域に接近した領域に位置するかどうかを把握することができるため、関心領域を神経線維束に設定しておくことにより、神経線維束の保護を支援することができる。
上記撮像画像は、神経線維束を描出した画像を用いることができ、この場合には関心領域を、制御部が画像処理により神経線維束領域に設定することができる。また、撮像画像を複数の領域に領域分けし、手術具が位置する領域によって、表示装置に表示させる画像の倍率を切り換えることにより、関心領域と手術具とが接近した場合には表示を自動的に拡大し、両者の位置関係を詳細に示すことができる。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
まず、図1を用いて本発明の手術ナビゲーションシステムの全体構成を説明する。手術ナビゲーションシステムは、被検体1の解剖学的な画像及び神経線維画像を計測する撮像装置80と、手術具104および刺激電極105の位置を検出する位置検出器82と、神経生理学的モニタリング装置102と、処理装置90と、ディスプレイ100とを備えて構成される。
処理装置90は、撮像装置80の撮影データや神経生理学的モニタリング装置102の計測データ等を格納するためのデータ記憶部91と、位置検出器82の出力を処理する位置検出処理部92と、撮像装置80の撮像データから断層画像を再構成する断層画像再構成部93と、撮像装置80の撮像データから3D画像を生成するボリュームレンダリング処理部94と、生成した画像をディスプレイ100に表示させる表示処理部95と、主制御部96とを備えている。
神経生理学的モニタリング装置102は、刺激電極105から被検体1の脳の任意の部位に電気的刺激を与え、被検体1の手足等の各部位に取り付けられた複数の測定電極106から運動誘発電位等の電位を計測する装置である。運動誘発電位等の値およびそれが検出された被検体1の部位から、刺激を与えた脳部位の脳機能を特定することができる。神経生理学的モニタリング装置102は、刺激電極105に電気信号を供給する電源102aと、測定電極106の電位を検出する電位計測部102bとが内蔵されている。刺激電極105は、ここではピンセット形状のものを用い、ピンセットの基部の電気的端子により電源102aに接続される。刺激電極105の2つの先端を脳表の任意の部位に接触させることにより、電気的刺激を与えることができる。
手術具104は、ここでは一例としてバイポーラピンセットを用いており、コアギュレーター101に接続されている。コアギュレーター101は、バイポーラピンセットの基部の電気的端子を介して、ピンセットの両先端間に電流を供給する。術者が手術具(バイポーラピンセット)104の2つの先端を脳表に接触させ、脳組織に電流を流すことにより、電流量に応じて切開・凝固・止血等の手術手技を行うことができる。
手術具104と刺激電極105の基部には、3つの反射球または3つの光源からなるマーカ107、108がそれぞれ固定されている。マーカ107と手術具104の先端との位置関係、ならびに、マーカ108と刺激電極105の先端との位置関係は予め把握されている。よって、マーカ107、108の位置を位置検出器82により検出することにより手術具104と刺激電極105の先端位置をそれぞれ検出することができる。また、被検体1にも3つのマーカ51が取り付けられており、これを手術具104または刺激電極105で指示して位置検出器82により検出することにより、被検体1の位置を検出することができる。また、基準となる実空間座標を決定するために、撮像装置80のガントリ等の固定物にも、同様の基準マーカ109が固定されている。
位置検出器82は、マーカ107、108、109の位置(座標)を検出することができるものであれば、種々のものを用いることができるが、例えば視差を有する複数のカメラを含み、それぞれカメラでの撮像画像の差分データから位置検出を行う構成のものを用いることができる。
位置検出処理部92は、位置検出器82の座標系を、位置検出器82が装置設置時等の術前に予め検出した基準マーカ109の位置を基準とする実空間座標系に一致させる演算を行い、実空間座標系を設定する。また、位置検出処理部92は、手術開始後に検出する手術具104のマーカ107および刺激電極105のマーカ108の位置から、実空間座標上で手術具104および刺激電極105の先端位置を演算するために必要な条件(位置関係等)の入力を入力装置97を介して受け付け、手術具104および刺激電極105を登録する。さらに、被検体1のマーカ51の実空間座標の位置を検出し、撮像装置80の撮像データの座標と実空間座標との関係を示す式を求め、実空間座標を撮像データの座標への変換を可能にする。これにより、撮像装置80の画像と、手術具104の先端位置と刺激電極105の先端位置とを、同一の座標で表示することが可能になる。これをレジストレーションと呼び、座標変換式はデータ記憶部91に格納する。レジストレーションについては、後で具体的に説明する。
つぎに撮像装置80について説明する。撮像装置80は、被検体1の断面画像(解剖学的な画像)、及び、神経線維画像を撮像する。ここでは、撮像装置80として磁気共鳴イメージング(MRI)装置を用いる。
MRI装置について図2を説明する。図2は、MRI装置の一例に関する全体構成を示すブロック図である。このMRI装置は、核磁気共鳴(NMR)現象を利用して被検体画像を得るもので、図2に示すように、静磁場発生系2と、傾斜磁場発生系3と、送信系5と、受信系6と、データ処理系7と、シーケンサ4と、中央処理装置(CPU)8と、操作系25と、被検体1を搭載するベッド1aとを備えて構成される。
静磁場発生系2は、被検体1の周りの空間にその体軸方向(水平磁場方式)または体軸と直交する方向(垂直磁場方式)に均一な静磁場を発生させるものであり、被検体1の周りに配置された常電導方式、超電導方式、あるいは永久磁石方式の静磁場発生源を有している。
傾斜磁場発生系3は、X,Y,Zの3軸方向に巻かれた傾斜磁場コイル9と、それぞれの傾斜磁場コイル9を駆動する傾斜磁場電源10とを有し、シ−ケンサ4からの命令に従ってそれぞれのコイルの傾斜磁場電源10を駆動することにより、X,Y,Zの3軸方向の傾斜磁場Gx,Gy,Gzを被検体1に印加する。より具体的には、X,Y,Zのいずれかの1方向にスライス方向傾斜磁場パルス(Gs)を印加して被検体1に対するスライス面を設定し、残り2つの方向に位相エンコード方向傾斜磁場パルス(Gp)と周波数エンコード方向傾斜磁場パルス(Gf)を印加して、エコー信号にそれぞれの方向の位置情報をエンコードする。
送信系5は、被検体1の生体組織を構成する原子の原子核スピンに核磁気共鳴を起こさせるために高周波磁場(RF)パルスを照射するもので、高周波発振器11と変調器12と高周波増幅器13と送信側の高周波コイル14aとを有して構成される。高周波発振器11から出力された高周波パルスは、シーケンサ4からの指令によるタイミングで変調器12により振幅変調され、この振幅変調された高周波パルスを高周波増幅器13で増幅された後に、被検体1に近接して配置された高周波コイル14aに供給されることにより、RFパルスが被検体1に照射される。
受信系6は、被検体1の生体組織を構成する原子核スピンの核磁気共鳴により放出されるエコー信号(NMR信号)を検出するもので、受信側の高周波コイル14bと信号増幅器15と直交位相検波器16と、A/D変換器17とを有して構成される。送信側の高周波コイル14aから照射されたRFパルスによって励起されたことにより被検体1から放出されたエコー信号は、被検体1に近接して配置された高周波コイル14bで受信され、信号増幅器15で増幅される。その後、シーケンサ4からの指令によるタイミングで直交位相検波器16により直交する二系統の信号に分割され、それぞれがA/D変換器17でディジタル量に変換されてエコーデータとしてデータ処理系7に送られる。
シーケンサ4は、CPU8の制御で動作し、送信系5、傾斜磁場発生系3、および受信系6に所定のタイミングで制御信号を送出することにより、RFパルスの照射、所定の傾斜磁場の印加、受信信号検波を所定のタイミングで繰り返し行うパルスシーケンスを実現する。これにより、被検体1の断層画像や神経線維画像の再構成に必要なデータを収集する。
データ処理系7は、光ディスク19、磁気ディスク18等の記憶装置と、CRT等からなるディスプレイ20と、経時的な画像解析処理及び計測を行うプログラムやその実行において用いる不変のパラメータなどを記憶するROM(読み出し専用メモリ)21と、前計測で得た計測パラメータや上記受信系4で検出したエコーデータなどを記憶するRAM(随時書き込み読み出しメモリ)22とを備えている。受信系6からのエコーデータがCPU8に入力されると、CPU8が信号処理、画像再構成等の処理を実行し、その結果である被検体1の断層画像をディスプレイ20に表示すると共に、外部記憶装置の磁気ディスク18等に記録する。
操作系25は、トラックボール23及びキーボード24を有し、撮像のためのパルスシーケンスの条件設定や、データ処理系7で行う処理の条件等の入力を受け付ける。この操作部25はディスプレイ20に近接して配置され、操作者がディスプレイ20に表示される入力用画面を見ながら操作部25を通してインタラクティブにMRI装置の処理を制御することができる。
なお、図2において送信側の高周波コイル14aと傾斜磁場コイル9は、被検体1が挿入される静磁場発生系2の静磁場空間内に被検体1に対向して設置されている。また、受信側の高周波コイル14bは、被検体1に対向して、或いは取り囲むように設置されている。
現在の撮像対象核種は、臨床で普及しているものでは、被検体の主たる構成物質である水素原子核(プロトン)である。所定の撮像方法、例えばグラディエントエコー法等により、エコー信号を取得し、プロトン密度の空間分布を画像化することにより被検体の解剖学的画像を得ることができる。また、神経線維画像を取得する場合には、目的とする神経線維に直交する少なくとも1つのMPGパルスを印加して拡散強調イメージングを行う方法を用いる。EPI(エコプラナーイメージング)法にこのイメージング法を適用した場合の詳細は、例えば下記文献の46頁に記載されているのでここでは詳しい説明は省略するが、例えば、重要な神経線維である錐体路を描出する場合、錐体路を含むスライス面を位置決め画像での解剖学的な構造を基に設定し、このスライス面に垂直な方向にMPGパルスを印加して拡散強調イメージングを行う。また、神経線維画像を取得するその他の方法として、MRI装置において拡散テンソルイメージングを行う方法がある。拡散テンソルイメージングの詳細は、下記文献の80〜103頁に記載されている。
文献:青木茂樹・阿部修、「これでわかる拡散MRI」秀潤社
なお、ここでは撮像装置80と処理装置90とは別個独立した構成としているが、処理装置90の構成要素の中で撮像装置80の構成要素と共用化できるものは共用してもよい。例えば、処理装置90をデータ処理系7の内部に含め、ディスプレイ100をディスプレイ20とすることができる。そして撮像データ記憶部91を磁気ディスク18や光ディスク19とし、断層画像再構成部93及びボリュームレンダリング処理部94の動作を、ROM21に予め格納したプログラムをCPU8で実行することによりその動作実現する構成とすることができる。
以下、手術ナビゲーションシステムの動作について説明する。まず、手術の開始前に、3つのマーカ51が固定された被検体1を撮像装置80により所定範囲について2種類の撮像方法により撮像し、被検体1の所定範囲の断面画像(解剖学的画像)および神経線維画像を取得する。なお、マーカ51は、撮像する範囲内(ここでは頭部)に配置し、断面画像および神経線維画像のそれぞれでマーカ51の位置が確認できるように撮像する。撮像した断層画像および神経線維画像から3つのマーカ51の位置を、撮像装置80に設定されている撮像空間座標系の座標値として検出する。撮像装置80で撮像した断面画像および神経線維画像の各撮像データ、ならびにマーカ51の撮像空間座標データは、処理装置90に転送され、撮像データ記憶部91に格納する。
手術開始直後に、レジストレーションを行う。まず、入力装置97を介して術者がレジストレーションを指示すると、主制御部96の制御下で、位置検出処理部92は、ディスプレイ100に術者へ指示動作を促す表示を表示させ、これを受けて術者は、手術具104(または刺激電極105)の先端で被検体1に固定された3つのマーカ51の位置を順に指示する。位置検出処理部92は、手術具104先端の実空間上の座標を算出することにより3つのマーカ51の実空間座標値をそれぞれ求める。なお、実空間座標系は、ナビゲーションシステムの設置時等に、位置検出部92が基準マーカ109の位置を検出することにより予め設定しておいたものである。
次に、位置検出処理部92は、手術具104で指示して求めた3つのマーカ51を実空間座標値と、撮像データ記憶部91に記憶してあるマーカ51の撮像空間座標値との関係式を求める。すなわち、実空間座標系の被検体1のマーカ51の座標値と、撮像空間座標系のマーカ51の座標とを対応付ける関係式を求め、これを手術具−断面画像レジストレーション結果とし撮像データ記憶部91に格納する。この関係式を用いることにより、手術具104で指した任意の位置(実空間座標上の位置)を、断面画像の撮像空間座標内の位置に座標変換することが可能になる。同様に、実空間座標と神経線維画像の撮像空間座標との関係式も求め、これを手術具−神経線維画像レジストレーション結果として記憶する。この関係式を用いることにより、手術具104で指した任意の位置(実空間座標上の位置)を、神経線維画像の座標内の位置に座標変換を行うことが可能になる。
なお、断層画像と神経線維画像を被検体のマーカ51を動かすことなく連続撮像した場合等のように断層画像の撮像空間座標と神経線維画像の撮像空間座標とが一致している場合には、断層画像または神経線維画像のいずれか一方についてのみ、レジストレーションを行えばよい。
つぎに、刺激電極105の先端と手術具104の先端とで、実空間上の同じ位置を指し、位置検出器82が検出した位置からそれぞれ位置検出処理部92が、それぞれの実空間上の座標値を演算する。求めた刺激電極105の先端の実空間座標値と手術具104の実空間座標値とが一致している場合には、手術具104のレジストレーション結果を用いて、刺激電極105の実空間座標を撮像空間座標に変換することができる。一致していない場合には、刺激電極105についてレジストレーションを以下のように行う。
まず、刺激電極105でマーカ51を指示して3つのマーカ51の実空間座標を求め、この座標を、撮像データ記憶部91の断層画像のマーカ51の座標へ変換する関係式を求める。これを刺激電極−断層画像レジストレーション結果として記憶する。同様に、刺激電極105で計測した実空間座標と神経線維画像座標との関係式も求め、これを刺激電極−神経線維画像レジストレーション結果として記憶する。この関係式を用いることにより、刺激電極105で指した任意の位置(実空間座標上の位置)を、断面画像および神経線維画像の座標内の位置に座標変換を行うことが可能になる。
以上のように手術具104および刺激電極105のレジストレーションが終了後、ユーザがナビゲーション動作を指示することにより、処理装置90は以下のような動作を行う。すなわち、術者は、手術具104を被検体1の脳に接触させ、コアギュレーター101を操作部103を介して操作することにより、被検体1の脳を切開等する。この最中に、位置検出処理部92は、手術具104先端の位置を検出し、それらを先に求めた手術具−断層画像レジストレーション結果の関係式に従って、断面画像および神経線維画像の座標位置に変換する。なお、変換後の座標データは、撮像データ記憶部91に時系列に格納していく。これにより、術具の軌跡(座標の経時的変化)を保存することができる。
断層画像再構成部93は、撮像データ記憶部91に記憶されている断面画像用の撮像データを読み込んで、手術具104の先端位置を含む断層画像を、直交するそれぞれ所定方向の3平面について再構成する。再構成した3つの断面画像は、表示処理部95の制御により、ディスプレイ100の表示領域に図3のように設定した3つの表示領域110,120,130にそれぞれ表示する。このとき、手術具104の先端位置を、カーソル401によって、各断層画像に重畳して表示する。
一方、ボリュームレンダリング処理部94は、撮像データ記憶部91に記憶されている神経画像用の撮像データを読み込んで、ボリュームレンダリングを行い、3D画像を生成する。生成した3D画像は、図3のようにディスプレイ100の表示領域150に表示する。また、手術具104の先端位置を手術具−神経線維画像レジストレーション結果の関係式を用いて神経線維画像内の座標に変換し、3D画像に重畳してカーソル401として表示する。
このディスプレイ100の表示例を図4に示す。ディスプレイ100の表示領域には、図4に示す様に、領域110,120,130に直交する3断面の断層画像が表示され、領域140にそれらの表示パラメータが表示され、領域150に神経線維画像のボリュームレンダリング(3D)像が表示され、領域160にその表示パラメータが表示されている。図4では、左側のAnatomical Viewの第1,2,3領域(左上、中央、左下)110、120、130にTRS(Transaxial), SAG(Sagittal), COR(Coronal)像を表示し、それぞれの表示パラメータは領域140で設定されている通りであり、変更可能である旨を設定値を□で囲んで表示してある。つまり、図4の表示パラメータは、第1領域110ではHorizontal方向をRL(Right-Left), Vertical方向をAP(Anterior-Posterior)とし、第2領域120ではHorizontal方向をHF(Head-Foot), Vertical方向をAPとし、第3領域130ではHorizontal方向をRL, Vertical方向をHFとした場合を示している。また、領域150の3D像は、COR(Coronal)像を切り出した3Dの神経線維画像であり、その表示パラメータが領域160に表示されている。それぞれの画像上には手術具104の先端位置が(十字)カーソル(Cursor)401で表示(ON)している。また、領域140,160のLoadという表示は、画像データを読み込むボタンであり、Linkは、指示器との連動を開始/停止するボタンである。それぞれの表示方法を変更する場合には、変更する項目毎にその値を変更する。例えば、Horizontal方向を左右反転するために、RL→LRと表示設定値を変更すればよい。
この領域150の神経線維画像は、手術具104で指している位置を含む断面を切り出して表示することができる。例えば、重要な神経経路である錐体路を観察する場合、表示パラメータにて通常COR断面が設定される。このとき、手術具104の先端が指す位置に応じて、その先端を含むCOR断面を即時に表示することができる。
さらに、術中に必要な時点で、操作者は撮像装置80によりMRI撮像を行うことにより術中画像を撮像し、撮像した画像によって、図3および図4の表示を行うことができる。これにより術者は術中の臓器の移動・変形に対応した解剖学的構造、ならびに、神経線維の走行部位、及び手術操作部位を空間的に認識しながら手術を行うことができる。
このような手術中において、術者は、任意の脳部位の脳機能を測定することができる。まず、術者は、刺激電極105で脳表面の任意の部位に接触させ、操作部103を介して神経生理学的モニタリング装置102を操作して、当該部位に電気的刺激を与える。これにより生じた運動誘発電位等を被検体1の四肢に配置した測定電極106から受け取って電位計測部102bにより計測する。神経生理学的モニタリング装置102は、計測結果および、運動誘発電位等が計測された測定電極106を特定する情報(四肢上の配置箇所等を示す測定電極番号等)は、処理部90の主制御部96へ受け渡す。主制御部96は、これら運動生理学的計測結果を受け取った場合には、図5のフローチャートに示したように動作する。
主制御部96は、神経生理学的モニタリング装置102から計測結果(運動誘発電位データ)および測定電極特定情報を受け取った場合には、その時点の刺激電極105の先端位置を位置検出処理部92から取り込み、刺激電極105の先端位置データを、刺激電極−断層画像レンダリング結果および刺激電極−神経線維画像レンダリング結果を用いて、断層画像および神経線維画像内の座標に変換する(ステップ701,702)。座標変換後の刺激電極105の位置座標と計測結果(電位データ)と測定電極特定情報と計測時刻とを対応させて撮像データ記憶部91に格納する(ステップ703)。
つぎに、ステップ702の座標変換後の刺激電極105の座標を、ボリュームレンダリング処理部94および断層画像再構成部93に受け渡し、ディスプレイ100の領域110、120、130の断層画像および領域150の神経線維画像に重畳して、刺激電極105の位置を示すカーソル402を表示させる(ステップ704)。このとき、計測結果(電位データ)の値を示す情報を併せて表示することができる。例えば、計測結果値に応じて、カーソル401の表示色を変更し、カーソル表示色によって計測結果を認識できるようにすることが可能である。
このように刺激電極105の位置をカーソル402で画像上に表示することにより、術者は、カーソル402で示された脳部位について運動誘発電位等を測定したこと、ならびに、その脳部位の脳機能を認識することができる。しかも、画像上には、カーソル401によって手術具104の位置も併せて表示されているため、カーソル401とカーソル402との位置関係から、手術具104の位置と、刺激電極105の位置(および、カーソル表示色を変更している場合には運動誘発電位)との関係を把握することができ、脳手術を進めていく上での判断が容易になる。
つぎのステップ705に進み、当該手術中に被検体1についてすでに計測され、撮像データ記憶部91に格納されている他の計測結果(図3中でカーソル403〜405で表示されているデータ)を全て読み出し、その刺激電極105の位置座標と、今回ステップ703で格納した刺激電極105の位置座標との距離を算出する(ステップ705)。算出した距離が予め定めた距離T(例えば3mm)よりも小さい計測結果(図3のカーソル405のデータ)は、前回以前と今回とで同じ脳部位について測定した計測結果であるので、これを選択し、その運動誘発電位を比較する。すなわち、選択した位置座標に対応して格納されている運動誘発電位と、ステップ703で格納した今回の運動誘発電位との差を求める(ステップ706)。求めた差が所定値以上である場合には、今回測定した脳部位は、前回測定した時点よりも所定値以上に運動誘発電位が変化しているため、これをディスプレイ100の画面表示や、警報器142の音声や、術者が身につけている振動器141を振動させる等により報知する。これにより、術者は、同じ脳部位で急激に運動誘発電位が変化したことを認識することができ、その部位の神経線維を手術具104で損傷した可能性等を検討することが可能となる。また、その部位の術中断層画像や術中神経線維画像を取る等の判断ができる。
つぎに、神経線維束保護のために、手術具104の先端位置と神経線維束との位置関係の把握を容易にする画像表示を行う機能について説明する。この機能は、主制御部96が図6のフローチャートのように動作することにより実現するものであり、術者が望む場合に、術者が注目している神経線維束と手術具104先端とがどのような位置関係にあるのか判断を容易にする支援を行い、接近した場合には警告を行う画像表示をする。
術者が入力装置97を介して主制御部に神経線維束と手術具104との位置関係の認識支援開始を指示した場合、ディスプレイ100の領域150の神経線維束の3D画像を手術具104のカーソル401を含む断面画像に切り替え、図7のようにこの神経線維束断面像を神経線維束からの距離に応じて領域分け(セグメンテーション)する(図6のステップ801,802)。セグメンテーションの手順としては、画像上の神経線維束部分に、図7のように関心領域139を設定し、関心領域134から予め定めた距離136以上外側の領域(A)137とし、関心領域から予め定めた距離136以内の領域(B)138とする。関心領域139の設定は、術者が神経線維束と判断する部分を入力装置97により表示画面上で枠134により囲む等により手動で設定するか、または、神経線維画像上で予め設定した画素濃度値以上または以下の画素を選択する等の画像処理により自動で関心領域134を設定する。なお、距離136は、予め定めておいた規定値を用いるか、もしくは、入力装置97を介して術者が入力した値を用いる。
セグメンテーションされた神経線維画像上には、カーソル401により手術具104の先端位置が表示されている。主制御部96は、このカーソル401の座標を取り込み、カーソル401が、領域(A)137、領域(B)138、領域(C)139のどこにあるかを判定する(ステップ803,804)。カーソル401が領域(A)137内に位置する場合には、手術具104が神経線維束から離れた位置にあるので、表示色の変化等の警告は行わないが、カーソル401が領域(B)138内に位置する場合には、神経線維束に手術具104が接近しているため、領域(B)138を黄色に着色した上で、警報器142から不連続的なブザーをならすと共に、術者が身につけた振動器141を微小振動させて警告する。また、カーソル401が領域(C)139内に位置する場合には、手術具104が神経線維束内に進入しているため、領域(C)138を赤色に着色し、警報器142から連続的なブザーをならすと共に、術者が身につけた振動器141を顕著に振動させて警告する(ステップ805)。これにより、術者による神経線維束の保護動作を支援することができる。
また、手術具104が領域(A)137内に位置する場合には、表示画面の表示倍率を予め定めた低倍率で全体像が把握できるように表示し、手術具104が領域(B)138および領域(C)139内に位置する場合には、予め定めた拡大倍率に自動変更し、カーソル402の位置を中心に拡大表示し、神経線維束を示す関心領域139と手術具104との位置関係を詳細に把握できるようにする。このように倍率を自動変更することにより、術者の神経線維束と手術具との関係把握を支援することができる。
このように、本実施の形態の手術ナビゲーションシステムは、神経生理学的モニタリング装置の刺激電極105の先端位置を検出するとともに、これと対応させて計測結果を取り込んで記憶するため、計測位置を被検体の神経線維画像上に表示することができるだけでなく、計測結果(運動誘発電位等)の急激な変化を術者に報知することができる。これにより、術者は神経生理学的モニタリングの計測結果と、それと被検体画像との関係、さらに手術具104との位置関係を、表示画面から一度に容易に把握することができる。
また、本実施の形態の手術ナビゲーションシステムは、神経線維束と手術具104との距離を画面表示色、警報音、振動等により術者に知らせるため、手術具104と神経線維束との距離の把握が容易であり、神経線維の保護に有効である。
なお、上述してきた実施の形態では、セグメンテーションを行っているが、本発明はこれに限定されるものではなく、セグメンテーションは行わず、神経線維束(関心領域139)からの距離に応じて警告方法や表示倍率を変更することも可能である。
上述してきた実施の形態では、手術具104と刺激電極105とは別々の器具であったが、これらはいずれも基部に電気的端子を有し、2つの先端から電流や電気的刺激を被検体に付与するピンセット状の器具であるため、1つの器具で兼用することができる。この場合には、図8に示すように1つのバイポーラピンセットに切り換え器81を介してコアギュレーター101と神経生理学的モニタリング装置102の両方を接続し、切り換え器81を操作部103によって切り換える。これにより、コアギュレーター101に接続されている場合にはバイポーラピンセットを手術具104として、神経生理学的モニタリング装置102に接続されている場合には刺激電極105として用いることができる。手術具104としてバイポーラピンセットを用いている場合は、主制御部96は、その位置を手術具104の位置として処理し、刺激電極105としてバイポーラピンセットを用いている場合は、その位置を刺激電極105の位置として処理する。画面上のカーソル401、402の表示等は、上述の実施の形態と同様にする。
本実施の形態のナビゲーションシステムは、撮像データ記憶部91に撮像データのみならず、手術具104の位置座標が経時的に記憶され、刺激電極105の位置座標が計測結果と対応して順次記憶されていくため、これらを撮像データ記憶部91内の画像と重畳することにより、手術具104の軌跡や、そのときの運動誘発電位の変化等を知ることができる。よって、手術の進行を画像のみならず、運動誘発電位等の測定結果と対応した記録として残すことができるため、術後の検証等にも有用である。また、処理部90に、心電図計、酸素濃度計、血圧計等を接続し、これらの測定結果を時系列に撮像データ記憶部91に記憶することにより、これらの測定結果と、手術具104の軌跡や、誘導誘発電位の変化の対応関係を術後に検証することも可能である。
本実施の形態の手術ナビゲーションシステムの全体構成を示すブロック図。 図1の手術ナビゲーションシステム内の撮像装置80の構成を示すブロック図。 図1の手術ナビゲーションシステム内のディスプレイ100の表示領域を示す説明図。 図3のディスプレイ100の表示画面例を示す説明図。 図1の手術ナビゲーションシステムにおいて神経生理学的計測結果の処理方法を示すフローチャート。 図1の手術ナビゲーションシステムにおいて、神経線維認識支援を行う場合の動作を示すフローチャート。 図6の神経線維認識支援を行っている際のディスプレイ100の表示画面例を示す説明図。 本実施の形態の手術ビゲーションシステムにおいて、手術具104と刺激電極105とを1つの器具で兼用する場合の全体構成を示すブロック図。
符号の説明
1…被検体、2…静磁場発生系、3…傾斜磁場発生系、4…シーケンサ、5…送信系、6…受信系、7…信号処理系、8…中央処理装置(CPU)、9…傾斜磁場コイル、10…傾斜磁場電源、11…高周波発信器、12…変調器、13…高周波増幅器、14a…高周波コイル(送信コイル)、14b…高周波コイル(受信コイル)、15…信号増幅器、16…直交位相検波器、17…A/D変換器、18…磁気ディスク、19…光ディスク、20…ディスプレイ、51…被検体マーカ、80…撮像装置、82…位置検出器、90…処理装置、91…撮像データ記憶部、92…位置検出処理部、93…断層画像再構成部、94…ボリュームレンダリング処理部、95…表示処理部、96…主制御部、97…入力装置、100…ディスプレイ、101…コアギュレーター、102…神経生理学的モニタリング装置、103…操作部、106…測定電極、107、108…マーカ、109…基準マーカ、141…振動器、142…警報器

Claims (10)

  1. 被検体の撮像画像を記憶する記憶部と、手術具の位置を検出する位置検出部と、制御部と、被検体の神経生理学的情報を計測する神経生理学的情報測定部とを有し、
    前記神経生理学的情報測定部は、被検体に接触させた刺激電極を介して被検体に電気信号を与える電気信号発生部と、被検体の別の部位に配置した測定電極から被検体の神経生理学的信号を取得する計測部とを備え、
    前記位置検出部は、前記刺激電極の位置を検出し、
    前記制御部は、前記撮像画像上に前記手術具の位置を示す表示と前記刺激電極の位置を示す表示とを重畳した画像を生成し、表示装置に表示させることを特徴とする手術ナビゲーションシステム。
  2. 請求項1に記載の手術ナビゲーションシステムにおいて、前記制御部は、検出された前記刺激電極の位置データと、前記計測部による神経生理学的信号の計測結果とを対応させて前記記憶部に順次格納することを特徴とする手術ナビゲーションシステム。
  3. 請求項2に記載の手術ナビゲーションシステムにおいて、前記制御部は、格納される最新の前記刺激電極の位置データと、すでに記憶部に格納されている刺激電極の位置データとを対比し、位置間の距離が所定値以下の位置データを選択し、それに対応している神経生理学的信号計測結果を読み出し、今回の神経生理学的信号計測結果との差が所定値以上である場合には、操作者へ報知を行うことを特徴とする手術ナビゲーションシステム。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の手術ナビゲーションシステムにおいて、前記制御部は、前記画像上の前記刺激電極の位置を示す表示に、前記神経生理学的信号計測結果を示す情報の表示を付加することを特徴とする手術ナビゲーションシステム。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の手術ナビゲーションシステムにおいて、前記手術具は前記刺激電極と兼用され、前記神経生理学的情報測定部と手術具とは切り換え器を介して接続され、該切り換え器により前記手術具が前記神経生理学的情報測定部と接続されている場合には、前記制御部は、前記位置検出部の検出した位置データを刺激電極の位置として用いることを特徴とする手術ナビゲーションシステム。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の手術ナビゲーションシステムにおいて、前記被検体画像を撮像する撮像装置を有し、該撮像装置によって撮像された前記被検体の神経線維束を描出した画像が前記記憶部に格納されることを特徴とする手術ナビゲーションシステム。
  7. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の手術ナビゲーションシステムにおいて、前記撮像画像上に設定した関心領域からの距離に応じて前記撮像画像を複数の領域に領域分けし、前記手術具が位置する領域によって操作者に異なる種類の報知を行うことを特徴とする手術ナビゲーションシステム。
  8. 被検体の撮像画像を記憶する記憶部と、手術具の位置を検出する位置検出部と、制御部とを有し、
    前記制御部は、前記撮像画像に前記手術具の位置を重畳表示した画像を生成し、表示装置に表示させるとともに、前記撮像画像上に設定した関心領域と前記手術具の位置との距離に応じて、操作者に異なる種類の報知を行うことを特徴とする手術ナビゲーションシステム。
  9. 請求項8に記載の手術ナビゲーションシステムにおいて、前記撮像画像は、神経線維束を描出した画像であり、前記関心領域は、前記制御部が画像処理により神経線維束上に設定することを特徴とする手術ナビゲーションシステム。
  10. 請求項8または9に記載の手術ナビゲーションシステムにおいて、前記撮像画像を複数の領域に領域分けし、前記手術具が位置する領域によって、前記表示装置に表示させる前記画像の倍率を切り換えることを特徴とする手術ナビゲーションシステム。

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