JP2006317204A - サンプル中のリガンドの分析方法およびサンプル中のリガンドを分析する装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】試薬に含まれている不純物等の測定対象外物質の影響が低減され、感度及び選択性の高い分析が可能な、サンプルの分析方法を提供する。
【解決手段】サンプルの分析方法において、リガンド及び試薬に含まれている不純物等の測定対象外物質と異なる電気的応答性を有するスペーサー分子を添加し、交流電場を印加する前に直流電場を印加することで、試薬に含まれている不純物等の測定対象外物質の影響を低減するだけでなく、リガンドが濃縮され高感度な測定装置にする事ができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、生化学的反応の対象になる液体試料の微量な質量変化を検出するサンプル中のリガンドの分析方法およびサンプル中のリガンドを分析する装置に関するものである。
本発明は、サンプル中のリガンドを分析する装置に関し、より詳細には表面プラズモン共鳴及び共振振動の原理を用い、リガンドとレセプターの結合による誘電率の変化を測定する技術である。
本発明は、表面プラズモン共鳴装置に関わり、より詳細には外部より交流電界を印加する事で、ノイズの影響が低減され高感度な測定だけでなく、従来同時に評価できなかった物性の評価が実現する技術である。
本発明は、外部より交流電界を印加する表面プラズモン共鳴装置に関わり、より詳細には交流電界を印加する前に直流電界を印加することで試料に含まれている成分毎に分離し、測定対象物のみの純度の高い測定が実現する技術である。
生化学的反応においては、レセプターとリガンドとの結合という反応が重要である。例えば抗原抗体反応では、レセプターとして抗体が、リガンドとして抗原と結合する。また、例えば酵素反応では、レセプターとして酵素が、リガンドとして酵素基体と結合する。このような反応を利用すれば、サンプル中に含まれるリガンドを検出することが可能である。
例えば、金属薄膜表面にレセプターを結合させておき、リガンドがレセプターに結合すると、その金属薄膜近傍の誘電率が変化する。表面プラズモン共鳴現象を利用して、その変化を検出し、リガンドとレセプターの結合量を分析する方法が知られている。(例えば、非特許文献1参照)。この方法ではまず、前記のような金属薄膜に、レセプターが結合されている表面の裏から、全反射条件を満たす角度で光を照射する。その入射光により励起された表面プラズモンの波数と、励起光に由来するエバネッセント波の波数が一致する特定の入射角の時だけに、入射光の光量の一部が表面プラズモンの励起に使われ、反射光の光量が減少する。金属薄膜近傍の誘電率の変化を、例えば、入射光の角度を変化させて反射光を計測し、吸収が最大になる反射光の角度を求める方法が知られている。また、レセプターが固定されている金属薄膜の裏面に電気的振動である電界を印加する事で金属薄膜に試料の分離及び移動制御する技術(例えば、特許文献1参照)やレセプターに外部振動を印加する事でレセプターの追従周波数を測定する技術が提案されている。
Anal.Chem.,1988,70,2019−2024 特開2003−65947号公報
Anal.Chem.,1988,70,2019−2024
従来のレセプターに外部より交流電場を印加する方法は、レセプターの電荷や質量等といったレセプターが有する固有の物性から誘導される金属薄膜近傍の誘電率の変化、つまり交流電場に対して変化する表面プラズモン共鳴角の周波数特性を読取っていた。そのため、試薬に含まれている不純物等の測定対象外物質が存在すると、レセプターに非特異的に吸着してしまう事や金属薄膜表面への吸着が生じ、サンプル中のリガンドのみの分析を行うことは困難であるという課題を有していた。
本発明は、従来の課題を解決するもので、レセプター領域に外部より交流電場を印加する前に直流電場を印加することにより、溶液中の成分毎に分離、つまり試薬に含まれている不純物等の測定対象外物質の影響だけでなく濃縮が起こり、検出可能な試料濃度下限が向上する。また、リガンド及び試薬に含まれている不純物等の測定対象外物質と異なる電気的応答性を有するスペーサー分子を添加することでレセプター領域の幅を任意に設定できるようにするだけでなく、分離が達成された後の試料ゾーンの拡散の影響が緩和される。さらに、レセプター領域に設置した電極と対となる電極の近傍に測定対象物とそれと同様な電荷を有する物質を集めた後にレセプター領域に向かい電場を印加し、分離させる事によって交流電場を印加する前に直流電場を印加する時よりも試薬に含まれている不純物等の測定対象外物質の影響が低減されることで、感度及び選択性の高いサンプル中のリガンドを分析する装置の提供を目的とする。
従来の課題を解決するために、本発明の交流電場の印加する前に直流電場を印加するサンプル中のリガンドを分析する装置は、計測光を照射する手段と、計測光の反射光あるいは透過光を受光する手段と、固定したレセプター領域に直流電場及び交流電場を印加する手段と、レセプターの方向転換の周波数特性を計測する手段とを備えたもので、交流電場を印加する前に直流電場を印加することで、溶液中の成分毎に分離、つまり試薬に含まれている不純物等の測定対象外物質の影響だけでなく、試料領域の幅を短くできることで濃縮が起こり、検出可能な試料濃度下限が向上する。
また、リガンド及び試薬に含まれている不純物等の測定対象外物質と異なる電気的応答性を有するスペーサー分子を添加することでレセプター領域の位置を任意に設定できるようにするだけでなく、分離が達成された後の試料領域の拡散の影響が緩和される。
さらに、直流電場を印加することによりレセプター領域に設置した電極と対となる電極の近傍に測定対象物とそれと同様な電荷を有する物質を泳動させ集めたことを電気的信号より検知し、直流電場の向きを反対に切り替え印加することにより、レセプター領域に向かい泳動させると同時に分離させる事により交流電場を印加する前に直流電場を印加する時よりも試薬に含まれている不純物等の測定対象外物質の影響が緩和され、感度及び選択性の高いサンプル中のリガンドを分析する装置を提供することができる。
本発明の交流電場の印加する前に直流電場を印加するサンプル中のリガンドを分析する装置によれば、溶液中の成分毎に分離、つまり試薬に含まれている不純物等の測定対象外物質の影響だけでなく濃縮が起こり、検出可能な試料濃度下限が向上され、感度及び精度の高い測定が実現する。また、リガンド及び試薬に含まれている不純物等の測定対象外物質と異なる電気的応答性を有するスペーサー分子を添加することでレセプター領域の位置を任意に設定できるようにするだけでなく、分離が達成された後の試料領域の拡散の影響が緩和され、選択性及び感度の高い測定が実現する。
本発明の分析方法および装置において、レセプターとリガンドとしては、前記金属薄膜表面の誘電率が変化しやすくなるため、少なくとも一方が、電荷を帯びているのが好ましい。レセプターとリガンドの組み合わせとしては、例えば、抗原と抗体、抗体と抗原、ホルモンとホルモン受容体、ホルモン受容体とホルモン、ポリヌクレオチドとポリヌクレオチド受容体、ポリヌクレオチド受容体とポリヌクレオチド、酵素阻害剤と酵素、酵素と酵素阻害剤、酵素基質と酵素、酵素と酵素基質が挙げられる。
本発明者は、直流電場を印加することによるメカニズムを以下のように推察している。前記サンプルに直流電場を印加すると、物質が有する電荷と大きさに依存する電気的応答性の違いからサンプル中に含まれている不純物等の測定対象外物質とリガンドが分離されると推察している。
本発明の分析方法において、前記電気的振動は、直流電場および交流電場であるのが好ましい。この際、前記直流電場および前記交流電場は、第一に金属薄膜から対向に配置された面に前記サンプル中のリガンドが泳動するように直流電界を印加し、検知手段により前記リガンドが前記対向に配置された面に泳動した事を検知した後、前記対向に配置された面から前記金属薄膜に前記リガンドが泳動するように前記直流電界とは反対の直流電界を印加し、前記検知手段で前記リガンドが前記金属薄膜に到達した事を検知した後に、交流電界を印加するのが好ましい。前記サンプル中に含まれている不純物等の測定対象物外物質とリガンドとが分離される。前記サンプル中に含まれている不純物等の測定対象物外物質とリガンドを分離することにより、測定対象外物質の影響を除去できるだけでなく、濃縮が起こり、検出可能な試料濃度下限が向上され、測定の精度及び感度の高い結果を得ることができるからである。
本発明の分析方法において、前記サンプル中に含まれている不純物等の測定対象外物質と異なる電気的応答性を有するスペーサー分子を添加することが好ましい。レセプター領域の位置を任意に設定できるようにするだけでなく、分離が達成された後の試料領域の拡散の影響が緩和され、選択性及び感度の高い結果を得ることができるからである。
本実施形態では、本発明の装置の好ましい一形態について説明する。図1は、本発明の装置の一例の模式図である。
図1において、1は光源、2はプリズム、3は計測光、4は受光装置、5は反射光、6はプラズモンの励起により光量の一部が減少した反射光暗部、7は金属薄膜兼上側電極、8は下側電極、9は交流源、10は交流源9の周波数を1/nに変換する分周器、11は直流源、12はスイッチ回路、13及び16は外部クロック周波数に比例して特定周波数のみを通す帯域通過型アクティブフィルター、14はコンデンサー、15は増幅器、17は外部振動の位相(θ0)と、反射光に含まれる外部振動の信号成分の位相(θ1)を比較する検出器、18は検出器17により得られたアナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバーター、19は金属薄膜兼上側電極7に固定されたレセプター、20はリガンド、21は電場、22は金属薄膜兼上側電極7と下側電極8との間に流れる電流を計測する電流計、θは入射角である。
光源1は、そこから発せられた計測光3が、金属薄膜兼上側電極7に照射できる位置に配置される。その照射される金属薄膜兼上側電極7の照射面の裏側には、レセプター19が固定されている。受光装置4は、金属薄膜兼上側電極7で反射された反射光5を受光できる位置に配置される。下側電極は8、金属薄膜兼上側電極7に固定されたレセプター19に外部振動21を印加しうるように配置される。下側電極8は、分周器10を介した交流源9と直流源11をスイッチ素子12と接続しており、アクティブフィルター13を介して接続しており、さらに別のアクティブフィルター16と接続している。このアクティブフィルター16は、受光装置4と、コンデンサー14および増幅器15をこの順で介して接続されている。アクティブフィルター16とアクティブフィルター13の両方は、検出器17を介して、A/Dコンバーター18と接続している。図1においては、金属薄膜兼上側電極7を装置の上側、下側電極8を装置の下側に配置したが、その上下を逆転しても、または装置の左右側に配置しても有効であることは言うまでもない。また、直流電源11及び交流電源9それぞれ別ユニットに配置したが、直流及び交流を発生可能なユニットを配置しても有効であることは言うまでもない。
光源1から発せられた計測光3は、ビームスプリッター(図示せず)によりp偏向の光のみで、入射角θを変化させながらプリズム(例えば、日本電子レーザー社製のプリズム)を通して金属薄膜兼上側電極7に照射される。金属薄膜兼上側電極7に照射された計測光3は、金属薄膜兼上側電極7で全反射し、反射光5が生じる。ある特定の入射角θで金属薄膜兼上側電極7に計測光3が照射されると、エバネッセント波が発生し、表面プラズモン共鳴と言われるプラズモン波の励起に光量の一部が使われ、光量が減少した反射光暗部6が発生する。反射光5の強度を電圧に変換する受光装置4を用いて、反射光暗部6を含むその反射光5の強度を検出する。
さらに金属薄膜兼上側電極7及び下側電極8に、スイッチ素子12と分周器10を介した交流源9及び直流源11からなる電源ユニットを接続する。直流源11により電圧を印加し、下側電極8により電圧の特性をもった電場が、金属薄膜兼上側電極7に印加される。その結果、サンプルの成分は電場に応答し、電極に向かって泳動する。ここで、電場に対する電気的応答性を支配しているのは、分子が有する電荷及び大きさである。電場により、金属薄膜兼上側電極7に泳動すれば、電場に対する電気的応答性の違いから、リガンドと試薬に含まれている不純物等の測定対象外物質とに分離する。また、サンプルにリガンドと試薬に含まれている不純物等の測定対象外物質と異なる電気的応答性を有するスペーサー分子を添加することでレセプターの領域の位置を任意に設定できるようにするだけでなく、分離が達成された後のリガンド領域の拡散の影響が緩和される。
リガンドと試薬に含まれている不純物等の測定対象外物質とが分離された後に、金属薄膜兼上側電極7及び下側電極8に交流源9と分周器10からなるユニットを接続する。交流源9によりnfの周波数が発生され、分周器10によりfの周波数に変換され、下側電極8によりfの周波数を持った電場21が印加される。その結果、リガンド19は分子の方向転換により振動する。ここでエバネッセント波領域の計測光に対する誘電率を支配しているのはレセプターが有する電子分極成分である。電場21により金属薄膜兼上側電極7表面のエバネッセント領域のレセプター19が方向転換すれば、電子の密度中心も変化するので誘電率が変わり、よってプラズモン共鳴が生じる反射光暗部6の特定の角度も受光装置4を囲む範囲で変化する。
また、金属薄膜兼上側電極7近傍のレセプター19にリガンドが結合すると、リガンド20の分子量だけ、レセプター19の分子量が増大する。その結果、レセプター19とリガンド20の結合体の誘電率は、レセプター19のみの誘電率から変化する。このリガンド20が結合したレセプター19に電場21を印加すると、電場21に対するレセプター19の方向転換により、振動の周波数特性が変化する。
反射光暗部6を含む反射光5は光検出器4で検出され、その交流成分が増幅器15を通し増幅される。アクティブフィルター16で外部振動の信号成分以外が除去され、検出器17で外部振動の位相と反射光に含まれる外部振動の信号成分の位相が比較される。得られたアナログ信号はA/Dコンバーター18によりデジタル信号に変換される。
本発明の装置において、直流電場を印加すれば、サンプル中に含まれている不純物等の測定対象物外物質とリガンドとが分離される。サンプル中に含まれている不純物等の測定対象物外物質とリガンドを分離することにより、測定対象外物質の影響を除去できるだけでなく、濃縮が起こり、検出可能な試料濃度下限が向上され、測定の精度及び感度の高い結果を得ることが可能である。さらに、サンプル中に含まれている不純物等の測定対象外物質とレセプターと異なる電気的応答性を有するスペーサー分子を添加することで、レセプター領域の位置を任意に設定できるようにするだけでなく、分離が達成された後の試料領域の拡散の影響が緩和され、選択性及び感度の高い結果を得ることが可能である。
さらに、表面プラズモン共鳴角の周波数特性を計測すれば、レセプターへ結合したリガンドを分析、例えばレセプターに結合したリガンドの量を分析することができる。このように、本発明の装置においては、反射光暗部6の微小な角度変化を読む必要がないので、プリズム2、金属薄膜兼上側電極7等の測定冶具の光学的平面度が緩和される。さらに、受光素子4の設置位置は反射光暗部6の変化範囲内にあればよいのでノイズの影響が低減され高感度な測定が実現可能である。
また、測定治具の光学的平面度、部品精度、光学軸の精度の緩和により、本発明の装置の低価格化が実現するだけでなく、振動に強い携帯型の小型化が可能である。さらに、外部より交流電場を印加することにより、従来同時に評価できなかったリガンドの物理学的物性、例えば電荷数、電気抵抗値等の評価が実現可能である。例えば、交流源10から発生される周波数を変化させながら、金属薄膜兼上側電極7と下側電極8との間に一定の電圧を印加し、その時流れる電流を計測することで図2(a)に示すインピーダンスの周波数特性が得られる。サンプルに含まれているリガンドは、図2(b)に示すような抵抗(R)及び容量(C)等といった等価回路の組み合わせに置き換えが可能で、インピーダンスZは、直列に配置された形では、Z=R+jX、並列に配置された形では、Z=RX2/(R2+X2)+jR2X/(R2+X2)と表される(前記式中、X=―1/(2πfC))。例えば、図2(a)に示されたインピーダンスの周波数特性に、これらの式を当てはめ、解析することで、それぞれの物性の評価を実現することができる。なお、交流源10から発生される周波数を変化させながら、金属薄膜兼上側電極7と下側電極8との間に一定の電圧を印加し、その時流れる電流を計測する方法を例示したが、交流源10から発生される周波数を変化させながら、金属薄膜兼上側電極7と下側電極8との間に一定の電圧を印加し、その時加わる電圧を計測することによっても、前記方法を行うことができる。なお、図2(b)において、R1、R2、R3は、リガンド内、リガンド間および電極のそれぞれの抵抗、C1、C2、C3は、リガンド内、リガンド間および電極のそれぞれの容量である。
なお、光源1としては、He−Neレーザー、Arレーザー、色素レーザー等を用いることができ、例えば、AlGaAsダブルへテロ接合可視光レーザー(例えばROHM社製)、コリメートレンズ(例えば、松下日東社製)及び偏向ビームスプリッター(例えば、シグマ光機社製)から構成されていてもよい。入射角を変化させる方法としては、光源を駆動させ、計測光を金属薄膜兼上側電極上に走査させてもよいし、光源を固定させてポリゴンミラースキャナー等の反射鏡を駆動させて計測光を走査させてもよい。
プリズム2としては、円錐形状、半球形状等を用いることができる。
金属薄膜兼上側電極7としては、表面プラズモン共鳴を起こしうるものであれば、限定されず、例えば、白金、金等の金属薄膜、好ましくは金の金属薄膜(例えば、日本電子レーザー社製)を用いることができる。レセプターは、前述のものを用いることができる。例えば、レセプターを、金属薄膜に直接的または結合用修飾分子により間接的に固定することにより、レセプターがその片面上に固定された金属薄膜を製造することができる。
受光素子4はCCD、Si PIN フォトダイオード(例えば、浜松フォトニクス社製)等にオペアンプ(例えば、ナショナルセミコンダクター社製)及び抵抗素子を用いて反射光の強度を電圧に変換する装置であってもよい。
図3(a)から(b)に、本発明の装置の一例中、電界印加手段を切り替えるタイミングを検知するために測定した電流の時間変化の一例を示す。図3(a)は、金属薄膜から対向に配置された面に前記サンプル中のリガンドが泳動するように一定の直流電界を印加し、前記リガンドが前記対向に配置された面に泳動した場合、図3(b)は前記対向に配置された面から前記金属薄膜に前記リガンドが泳動するように前記直流電界とは反対の直流電界を印加し、前記検知手段で前記リガンドが前記金属薄膜に到達した場合である。一定の直流電界を印加することで、溶液中の物質が電極に泳動し電流が流れる。物質が電極に到達し終わる事により、電流が安定し電流I1が得られる。その後、前記直流電界とは反対の直流電界を印加し、溶液中の物質を分離し電極に到達する。その際、図3(b)のような階段状の結果が得られる。目的物質が電極に到着することにより、電流I2が発生する。すなわち、本発明の装置の一例中により、電界印加手段を切り替えるタイミングを検知することが示されている。なお、電界印加手段の切り替えるタイミングとして一定の直流電界を印加し、電流値を計測する方法を用いて説明したが、一定の電流における電圧値を計測する方法に対しても、類似の原理が適用できることは言うまでもない。
図4(a)から(b)に、本発明の装置の一例中、金属薄膜上にレセプターを設置せずに測定した表面プラズモン共鳴曲線と、レセプターとして水を設置して測定した表面プラズモン共鳴曲線の一例を示す。それぞれの図において、横軸は計測光3の入射角度であり、横軸は、反射光5の強度を示す。図4(a)はレセプター無しの場合、図4(b)はレセプターとして水を用いた場合の表面プラズモン共鳴曲線である。なお、この測定においては電場を印加していない。図4(a)及び(b)に示されるように、レセプターの有無により、表面プラズモン共鳴の生じる角度が変化する。すなわち、本発明の装置の一例により、金属薄膜近傍の誘電率の変化に伴う表面プラズモン共鳴角の変化を測定できることが示されている。
図5に本発明の装置の一例中、直流電場を印加した時に受けるリガンドの力の一例を示す模式図を示す。24は電荷q、半径aを有する球状のリガンド、23は電極、27は直流電源である。直流電源27に電場Eを印加すると、リガンド24はクーロン力25(=qE)を受けリガンド24が有する電荷と反する電極方向に速度vで泳動する。また、速度vで泳動しているリガンド24は溶液から摩擦抵抗力26(=6πμ・a・v)を受ける。クーロン力25及び摩擦抵抗力26が釣り合った平衡状態における速度v(=mE:m=q/6πμa)は移動度と呼ばれるリガンド24の電荷及び大きさに依存した物質固有の電気応答性を示す。そのため、電場を印加することにより電気応答性の違いから物質毎に分離が達成する。
図6(a)から(e)に、本発明の装置の一例中、直流電場及び交流電場を印加した溶液中の状態の一例を示す模式図を示す。図6(a)は電場がゼロの状態、図6(b)は直流電場を下側電極方向に印加した状態、図6(c)は金属薄膜兼上側電極方向に直流電場を印加した状態、図6(d)は交流電場を下側電極方向に印加した状態、図6(e)は交流電場を金属薄膜兼上側電極方向に印加した状態での溶液中の物質の泳動の一例を示す模式図である。それぞれの図において、28、33、38、44及び51はレセプターとして金属薄膜兼上側電極の片面上に固定されている抗アルブミンウシ血清抗体(シグマアルドリッチ社製)、29、34、39、45及び52は測定対象外物質としてフェリチン(シグマアルドリッチ社製)、30、35、40、46及び53はリガンドとしてウシ血清アルブミン(シグマアルドリッチ社製)である。電場がゼロの状態では、図6(a)に示すように、溶液の成分は溶液全体を均一に存在している。直流電場を金属薄膜兼上側電極から下側電極に印加すると、図6(b)に示すように、リガンドであるウシ血清アルブミン及び測定対象外物質であるフェリチンが下側電極近傍に密集した領域36が形成される。その後、直流電場を下側電極から金属薄膜兼上側電極に印加すると、図6(c)に示すように、電気的応答性の違いからリガンドであるウシ血清アルブミン40、サンプル中に含まれている不純物等の測定対象外物質であるフェリチン39に分離される。リガンドであるウシ血清アルブミンの分離が達成後、交流電場を下側電極と金属薄膜兼上側電極の間に印加すると、図6(d)及び(e)に示すように、レセプターである抗アルブミンウシ血清抗体44、51近傍でリガンドであるウシ血清アルブミン46、53が泳動し、逐次結合する。このように、従来の表面プラズモン共鳴装置では、サンプル中に含まれている不純物等の測定対象物外物質であるフェリチンとリガンドであるウシ血清アルブミンが均一混合した状態で存在していたが、直流電場を印加することにより、サンプル中に含まれている不純物等の測定対象外物質であるフェリチンとリガンドであるウシ血清アルブミンに分離することができ、測定対象外物質であるフェリチンの影響を除去できる。さらにリガンドであるウシ血清アルブミンは溶液全体を泳動していたが、直流電場によって金属薄膜兼上側電極近傍にリガンドを集めることで、泳動距離を短くすることができ濃縮が起こり、検出可能な試料濃度下限が向上する。そのため、分析の精度及び感度の高い結果になる。
図7(a)から(c)に、本発明の装置の一例中、サンプルにスペーサー分子を添加し、直流電場を印加した時のスペーサー分子の役割の一例を示す模式図を示す。図7(a)は電場を印加する前の混合された一例を示す図、図7(b)はスペーサー分子が無い場合、図7(c)はスペーサー分子としてサイログロブリン(シグマアルドリッチ社製)、乳酸脱水素酵素(シグマアルドリッチ社製)及びトリプシンインヒビター(シグマアルドリッチ社製)を添加し、電場を印加した一例を示す模式図である。電場を印加する前は、図7(a)に示すように、フェリチン(シグマアルドリッチ社製)そしてウシ血清アルブミン(シグマアルドリッチ社製)を混合したサンプル領域64のみ存在する。スペーサー分子が添加されていないサンプル領域56に電場を印加すると、図7(b)に示すように、電場により成分毎の分子量及び電荷に依存した電気応答性の違いによりフェリチン57、ウシ血清アルブミン59に分離される。分離が達成された後にさらに電場を印加し続けると拡散が起こり、フェリチンとウシ血清アルブミンの混合した領域58が生じる。しかし、サンプル領域56にフェリチン、ウシ血清アルブミンと異なる電気的応答性を有するスペーサー分子を添加し電場を印加することで、図7(c)に示すように、分離が達成された後のフェリチン61、ウシ血清アルブミン63の他にスペーサー分子であるサイログロブリン60、乳酸脱水素酵素62、トリプシンインヒビター64の領域が形成され、それらの領域が壁となり、フェリチン61、ウシ血清アルブミン63の領域を狭めるだけでなく、拡散が起こりにくくなる。また、適した電気応答性を有する物質を添加することにより、リガンド領域の位置を任意に設定できるようになる。そのため、分析の選択性及び感度の高い結果になる。なお、スペーサー分子としてサイロブログリン、乳酸脱水素酵素、トリプシンインヒビターを用いて説明したが、試料と異なる電気応答性を有する物質に対しても、類似の原理が適用できることは言うまでもない。
図8(a)から(c)に、本発明の装置中、交流電界の強度に応じた金属薄膜近傍の状態の一例を示す模式図を示す。図8(a)は、交流電界強度がゼロの状態、図8(b)は、交流電界強度が弱い状態、図8(c)は、交流電界強度が強い状態での表面プラズモン共鳴の一例を示す模式図である。それぞれの図において、金属薄膜兼上側電極67、72および78の片面上には、レセプター68、73および79が、それぞれ固定されている。計測光65、70および76は、それぞれ金属薄膜兼上側電極67、72および78の表面で反射され、反射光暗部66、71および77が生じる。それぞれの場合、表面プラズモン共鳴角は、θ1、θ2およびθ3である。図8(a)から(c)において、69、74および80は、下側電極、75および81は交流電界である。
すなわち、交流電界の強度がゼロの状態では、図8(a)に示すように、計測光65を前記金属薄膜兼上側電極67のレセプター68が固定された面と逆の面に、照射すると、金属薄膜兼上側電極67の表面で反射し、反射光暗部66が発生する。この際、レセプター68は金属薄膜兼上側電極67に追従しておらず、表面プラズモン共鳴角は、θ1である。
交流電界の強度が弱い状態では、レセプター73は金属薄膜兼上側電極72側にわずかに追従し、図8(b)に示すように、レセプター73が金属薄膜兼上側電極72の表面に密集する。そのため、金属薄膜兼上側電極72におけるエバネッセント領域の分子密度が変化する。従って、計測光70を前記金属薄膜兼上側電極72のレセプター73が固定された面と逆の面に照射すると、金属薄膜兼上側電極72の表面で反射し、反射光暗部71が発生する。この領域の分子密度が変わる事で、エバネッセント領域の誘電率も変化し、表面プラズモン共鳴が生じる角度が変化する。この際、表面プラズモン共鳴角は、θ2である。
交流電界の強度が強い状態では、レセプター79は金属薄膜兼上側電極78側に追従し、図8(c)に示すように、レセプター79が金属薄膜兼上側電極78の表面に密集する。そのため、表面プラズモン共鳴が生じる反射光暗部77の角度が変化し、表面プラズモン共鳴角は、θ3である。このように、従来の表面プラズモン計測装置では、表面プラズモン共鳴は1つの角度でのみ生じていたが、外部振動を印加する事により、1つではなく経時的に複数の角度でプラズモン共鳴が生じる。よって、表面プラズモン共鳴による暗線が幅を有するようになる。なお、交流電界にし、印加する電界の向きを反転させることでレセプター79が金属薄膜兼上側電極78近傍から離れる。そのため、プラズモン共鳴が生じる反射光暗部77角度は電界を印加していない場合と同様の表面プラズモン共鳴曲線になる。
表面プラズモン共鳴角の周波数特性を得る一具体例として、交流電界の位相と、反射光に含まれる交流電界の信号成分の位相とを比較して、リガンドの周波数特性の変極点を検出する例を以下に説明する。図9(a)から(d)は、本発明において、外部振動と、レセプターおよびリガンドの結合との関係を説明する図である。図9(a)は、分周器で得られるスイープした交流電界の時間変化を示す図である。図9(b)は、金属薄膜兼上側電極表面上でのリガンドとレセプターの結合量の時間変化を示す図である。図9(c)は、印加した交流電界の位相とプラズモン共鳴が生じた反射光の位相の和を示す図であり、検出器の出力の時間変化を示す。図9(d)は、図9(c)で得られたアナログ信号をA/Dコンバーターによってデジタル変換した信号を示す図である。
図9(c)に示すように、印加した交流電界の位相と、表面プラズモン共鳴が生じた反射光の位相の和を、時間の変化について測定する。その際、得られた曲線の変極点が、周波数特性の変極点である。例えば、結合率がC1、C2およびC3と増加するにつれ、この変極点における周波数は、f1、f2およびf3と低下している。従って、周波数特性の変極点の時間変化を計測することにより、リガンドとレセプターの結合の進行度合を計測することが可能になる。
本発明者らは、この結果は以下のメカニズムにより生じたものと推察している。交流電界21を、金属薄膜兼上側電極7上に固定されたレセプター19に印加すると、交流電界にレセプター19は追従しようとする。低周波数領域ではレセプター19は交流電界21の位相に遅れることなく追従でき、エバネッセント領域の誘電率が変化するため、表面プラズモン共鳴が生じる角度は幅を持つ。さらに交流電界の周波数を上げていくと、次第にレセプター19は交流電界21の位相に遅れが生じながら追従し、遂にレセプター19は全く追従できなくなる。レセプター19が追従しなくなれば、金属薄膜兼上側電極7のエバネッセント領域の誘電率が一定になり、表面プラズモン共鳴が生じる角度は1つのみになる。つまり図1の装置においては、追従に遅れが生じた時点で、交流電界21の位相と表面プラズモン共鳴により生じた反射光5の位相にずれが生じ、交流電界21の位相及び前記プラズモン共鳴が生じた反射光5の位相の合成波の振幅は減少する。前記周波数特性の変極点とは、すなわち、前記追従に遅れが生じた時点である。リガンドとレセプターの結合量が増加すれば、交流電界にさらされる質量が増え、追従しなくなる周波数(変極点における周波数)は低下するのである(図9(a)および(b)参照)。
また、出力された合成波の振幅のアナログ信号を、A/Dコンバーター18によってデジタル信号に変換し検出することで、周波数特性の変極点までの時間を、得ることが可能である。この変極点までの時間t1、t2およびt3から、従来プラズモン共鳴が生じる角度で検出していたレセプター19に結合したリガンドの量を、周波数特性を用いて検出できるようになる(図9(d)参照)。
以上のように、本発明の分析方法及び装置は、交流電場を印加する前に直流電場を印加するので、試薬に含まれている不純物等の測定対象外物質の影響を受けず、かつ濃縮が起こり、検出可能な試料濃度下限が向上され、感度及び精度の高い分析が可能となる。従って、本発明の分析方法及び装置は、サンプル中のリガンドを分析するのに有用であり、例えば、生物学、医学、薬学、農学等の分野に有用である。
1 光源
2 プリズム
3、65、70、76 計測光
4 受光装置
5 反射光
6、66、71、77 プラズモンの励起により光量の一部が減少した反射光暗部
7、67、72、78 金属薄膜兼上側電極
8、69、74、80 下側電極
9 交流電源
10 交流電源の周波数を分ける分周器
11、27 直流電源
12 スイッチ回路
13、16 特定周波数のみを通すアクティブフィルター
14 コンデンサー
15 増幅器
17 外部振動の位相(θ1)と、反射した計測光に含まれる外部振動の信号成分の位相(θ0)を比較する検出器
18 検出器17により得られたアナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバーター
19、28、33、38、44、51、68、73、79 金属薄膜兼上側電極に固定されたレセプター
20、24、30、35、40、46、53 リガンド
21、32、37、43、50、75、81 交流電界
22 電流計
23 電極
25 クーロン力
26 摩擦抵抗力
36、48、56、58 混合したサンプル領域
41、42、47、49、54、55、57、59、61、63 試料成分領域
60、62、64 スペーサー分子領域
R1、R2、R3 リガンド内、リガンド間および電極の抵抗
C1、C2、C3 リガンド内、リガンド間および電極の容量
I1、I2 電界印加手段の切り替えるための電流値
T1、T2 電界印加手段の切り替えるための時間
θ 入射角
θ1、θ2、θ3 表面プラズモン共鳴角
t1、t2、t3 変極点までの時間
f1、f2、f3 周波数
2 プリズム
3、65、70、76 計測光
4 受光装置
5 反射光
6、66、71、77 プラズモンの励起により光量の一部が減少した反射光暗部
7、67、72、78 金属薄膜兼上側電極
8、69、74、80 下側電極
9 交流電源
10 交流電源の周波数を分ける分周器
11、27 直流電源
12 スイッチ回路
13、16 特定周波数のみを通すアクティブフィルター
14 コンデンサー
15 増幅器
17 外部振動の位相(θ1)と、反射した計測光に含まれる外部振動の信号成分の位相(θ0)を比較する検出器
18 検出器17により得られたアナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバーター
19、28、33、38、44、51、68、73、79 金属薄膜兼上側電極に固定されたレセプター
20、24、30、35、40、46、53 リガンド
21、32、37、43、50、75、81 交流電界
22 電流計
23 電極
25 クーロン力
26 摩擦抵抗力
36、48、56、58 混合したサンプル領域
41、42、47、49、54、55、57、59、61、63 試料成分領域
60、62、64 スペーサー分子領域
R1、R2、R3 リガンド内、リガンド間および電極の抵抗
C1、C2、C3 リガンド内、リガンド間および電極の容量
I1、I2 電界印加手段の切り替えるための電流値
T1、T2 電界印加手段の切り替えるための時間
θ 入射角
θ1、θ2、θ3 表面プラズモン共鳴角
t1、t2、t3 変極点までの時間
f1、f2、f3 周波数
Claims (12)
- リガンドを含むサンプルと前記リガンドと特異的に結合しうるレセプターがその片面上に固定化され、その裏面に光学プリズムが配置された、表面プラズモン共鳴を起こしうる金属薄膜と、計測光を照射する照射手段と、前記計測光の反射光を受光する受光手段と、
前記レセプターと結合したリガンドを分析する分析手段と、前記レセプターが固定された領域に直流電界及び交流電界の電気的振動を印加する印加手段と、前記電気的振動による信号を検知する検知手段を有し、前記サンプルと前記金属薄膜とを接触させて前記サンプル中の前記リガンドを前記レセプターに結合させ、前記照射手段により、前記金属薄膜の前記レセプターが固定された面と逆の面に、計測光を照射し、
前記受光手段により、前記金属薄膜の面上で反射された前記計測光の反射光を受光し、
前記分析手段により、前記反射光から、前記金属薄膜近傍の誘電率の変化により生じた表面プラズモン共鳴角の変化を検出し、
前記照射手段により前記計測光を照射しながら、前記印加手段により、前記金属薄膜の前記レセプターが固定された面に電気的振動を印加し、
前記分析手段により、さらに、外部振動に対する表面プラズモン共鳴角の周波数特性を得、その周波数特性から前記レセプターと結合した前記サンプル中のリガンドを分析することを特徴とした分析方法。 - 前記直流電界及び交流電界を用いた電気的振動を印加する手段において、直流電界を印加し、前記検知手段で分離を達成したことを検知した後に交流電界を印加することを特徴とした請求項1記載の分析方法。
- 前記直流電界として、前記金属薄膜から対向に配置された面に前記リガンドが泳動するように印加し、前記検知手段により前記リガンドが前記対向に配置された面に泳動した事を検知した後、前記対向に配置された面から前記金属薄膜に前記リガンドが泳動するように前記直流電界とは反対の直流電界を印加することを特徴とした請求項2記載の分析方法。
- レセプターとリガンドの少なくとも一方が電荷を帯びていることを特徴とした請求項1〜3に記載の分析方法。
- 前記分析手段が、前記反射光から、前記リガンドの物理学的物性を分析することを更に含むことを特徴とした請求項4に記載の分析方法。
- 前記サンプルの中に電気応答性の異なる物質を加えることを特徴とした請求項5に記載の分析方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の方法であって、前記レセプターと結合した前記サンプル中のリガンドの量を分析することを特徴とした分析方法。
- 前記分析手段が、前記外部振動の位相と、前記反射光に含まれる前記外部振動の信号成分の位相とを比較する比較手段を更に含む請求項1〜7のいずれかに記載の方法であって、
前記周波数特性を得る工程が、前記比較手段により、前記外部振動の位相と、前記反射光に含まれる前記外部振動の信号成分の位相とを比較して、前記周波数特性の変極点を検出することにより行われることを特徴とした分析方法。 - 前記周波数特性の変極点の時間変化を計測する計測手段を更に準備し、
前記計測手段により前記周波数特性の変極点の時間的変化を計測することにより、前記レセプターと前記リガンドとの結合の度合いを検出することを特徴とした請求項8に記載の分析方法。 - 前記金属薄膜の前記レセプターが固定された面上で反射された前記計測光の反射光を、前記面に複数回照射させる光学手段を更に準備し、前記光学手段により、前記金属薄膜の前記レセプターが固定された面上で反射された前記計測光の反射光を、更に前記面に複数回照射させる請求項1〜9のいずれかに記載の方法であって、
前記受光手段により受光される前記計測光の反射光が、前記光学手段により前記金属薄膜の前記面上で複数回反射された前記計測光の反射光であることを特徴とした分析方法。 - レセプターとリガンドとの組み合わせが、抗原と抗体、抗体と抗原、ホルモンとホルモン受容体、ホルモン受容体とホルモン、ポリヌクレオチドとポリヌクレオチド受容体、ポリヌクレオチド受容体とポリヌクレオチド、酵素阻害剤と酵素、酵素と酵素阻害剤、酵素基質と酵素、酵素と酵素基質であることを特徴とした請求項1〜10のいずれかに記載の分析方法。
- 請求項1〜11に記載の方法を用いることを特徴としたサンプル中のリガンドを分析する装置。
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JP2005138033A JP2006317204A (ja) | 2005-05-11 | 2005-05-11 | サンプル中のリガンドの分析方法およびサンプル中のリガンドを分析する装置 |
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