JP2006315997A - Lxrアンタゴニスト - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 LXRのアンタゴニストとして機能可能なコレステロール酸化物を提供する。また、特定の条件で行う薄層クロマトグラフィーにより得られるRf値が0〜0.059であるコレステロール酸化物を提供する。このようなコレステロール酸化物は、例えば、コレステロールの加熱生成物を、内径1cmおよび長さ6cmのシリカゲルカラムを用い、ジエチルエーテル:アセトンの容積比がそれぞれ75:25、50:50、25:75、0:100である4種の混合溶媒各5mlで順に溶出して2.5mlずつ分画し;そして得られる特定の画分を、逆相HPLCでさらに分画することにより、得ることができる。
【選択図】 図1
Description
図1Aに示したマクロファージや肝臓といった、動脈硬化発症において重要な臓器ではLXRの活性を上昇させれば、細胞内コレステロールを排出させるATP-binding cassette transporter-1(ABCA1)の発現量が上がり(非特許文献1等参照)、抗動脈硬化作用をもつリポタンパク質である血清HDL濃度が上昇すると期待されてきた。
本明細書においては、特別な場合を除き、「アゴニスト」とは、作動薬、作用薬ともいい、受容体に結合して種々の生理作用を示す物質をいい、「アンタゴニスト」とは、拮抗薬、遮断薬ともいい、受容体に結合してアゴニストの効果を阻害するが、それ自体は受容体と結合してもアゴニストの効果を発揮できないものをいう。本明細書において、LXRに関してアンタゴニストというとき(例えば「LXRのアンタゴニスト」というとき)は、特別な場合を除き、LXRに結合して、9-cisレチノイン酸の発揮しうる効果のうち、少なくともマクロファージからのコレステロール排出亢進効果を阻害するように機能可能な物質をいう。より詳細には、本明細書の実施例(1-a)に記載のコレステロール排出試験にしたがって試験したときに、9-cisレチノイン酸のコレステロール排出亢進効果の、少なくとも10%を阻害する(すなわち、9-cisレチノイン酸のみを用いた場合のコレステロール排出亢進効果を100としたとき、9-cisレチノイン酸と同時にその10倍量(モル当量)の候補化合物を用いた場合のコレステロール排出亢進効果を90に抑える)ように機能可能な物質をいい、好ましくは20%以上、より好ましくは40%以上、さらに好ましくは60%以上、それより好ましくは80%以上を阻害するように機能可能な物質をいう。
1)コレステロールの加熱生成物を、内径1cmおよび長さ6cmのシリカゲルカラムを用い、ジエチルエーテル:アセトンの容積比がそれぞれ75:25、50:50、25:75、0:100である4種の混合溶媒各5mlで順に溶出して2.5mlずつ分画して第6番目の画分を得て;そして
2)得られる第6番目の画分を、所望によりさらに分画する工程により特定の画分を得る。したがって、本発明はまた、このような工程により得られるコレステロール酸化物を提供する。工程1)から得られる第6番目の画分には、コレスタン3β,5α,6α-トリオール、コレスタン3β,5α,6β-トリオールおよびそれら以外の物質が含まれうる。この画分は、本明細書の実施例(1-b)からも明らかなように、9-cRAの発揮しうる効果のうち少なくともマクロファージからのコレステロール排出効果を阻害しうる。そのため、続く工程2)として、第6番目の画分に含まれる各々の化合物を単離精製するとよい。
本発明の組成物を医薬組成物とする場合、有効成分であるコレステロール酸化物の量は、目的、症状、対象者の年齢、体重等に応じて適宜とすることができる。投与経路、剤形も適宜設計することができ、例えば、全身的な投与のため、または局所投与のために製剤化することができ、内服剤、外用剤、固形剤、液状製剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、錠剤、軟膏剤、硬膏剤、ハップ剤、ローション剤、リニメント剤、または坐剤とすることができる。また、除放化製剤、放出制御型製剤とすることもできる。製剤は、従来の方法にしたがって行うことができ、医薬として許容できる種々の添加物、例えば、附形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、コーティング剤、懸濁化剤、乳化剤、安定剤、保存剤、緩衝剤を用いることができる。
加熱により生成した酸化コレステロールをシリカゲルで充填したカラムを用いて分画し、LXRのリガンド、あるいはLXRとヘテロダイマーを形成するRetinoid X receptor(RXR)のリガンドによって亢進されたマクロファージからのコレステロールの排出に及ぼす機構をモデル系として、LXRのアンタゴニストの探索を試みた。
(1-a)酸化コレステロール混合物のカラム精製(1)およびコレステロール排出活性に及ぼす影響:
コレステロールの加熱・酸化コレステロールの抽出:
コレステロール(ナカライ)100mgを1mlのクロロホルムに溶かして、ビーカーの壁面にコレステロールを薄膜状に作り、150℃で12時間加熱した。ジエチルエーテル(過酸化物フリー)で回収した後、完全にエーテルを飛ばして75℃の熱エタノールを加えて溶解した。-20℃で20分放置し、遠心後、上清を回収した。沈殿物に再び熱エタノールを加えて撹拌後、-20℃で20分放置、遠心後、上清を回収した。この抽出操作をもう一度繰り返した。エタノールを飛ばし、2mlの混合溶媒(ヘキサン:ジエチルエーテル=75:25)に溶解したものを、シリカゲルカラムに供する酸化コレステロール混合物サンプルとした。
活性化したシリカゲル60(ナカライ)を20mlヘキサンに加えて混ぜ、カラム(内径:1cm, 長さ:10cm)に6cmまで充填して(Bed Vol:4.7ml)10mlのヘキサンで平衡化した。調製した2mlの酸化コレステロール混合物サンプルをカラムに供した。続いて混合溶媒(ヘキサン:ジエチルエーテル=75:25)を20ml供した後、次の混合溶媒(ヘキサン:ジエチルエーテル=60:40)40mlで未反応のコレステロールを溶出させた。最後にアセトンを溶出溶媒として酸化コレステロールを溶出させ、溶出時間により6つに分画した。画分1, 2には溶出物がなかったため、画分3よりFraction番号をつけ、それぞれFraction 1, 2, 3, 4とした(下表参照)。
(THP-1細胞のマクロファージへの分化)
ヒト急性単球性白血病由来リンパ球様細胞であるTHP-1細胞(理化学研究所細胞開発銀行から分譲)を、100nM Phorbol 13-Myristate 12-acetateおよび10% Fetal Bovine Serum含有D-MEM/F-12培地(GIBCO)に懸濁し、0.5×106cells/mlになるように12穴ディッシュ(上下8穴を使用)に播いた。
FBS 900μl/dishおよびエタノールに溶かした200μCi/ml[1β, 2β(n)-3H]Cholesterol(以下[3H]コレステロール、Amersham pharmacia biotech)90μl/dishを37℃で30分間、10分毎に混合しながらインキュベートした。30分後、D-MEM/F-12培地を添加して合計9mlとし、添加溶液とした。
分化開始からおよそ72時間後の細胞を使用した。細胞を播いた各ウェルをPBS(-)(日水製薬)で2回洗浄後、調製した[3H]コレステロール添加溶液を1mlずつ各ウェルに添加し、CO2インキュベーター内で24時間インキュベートした。24時間後、各ウェルの培地を回収し、PBS(-)で2回洗浄した。その後、細胞に取り込まれた[3H]コレステロールの平衡化のために、2mg/ml Bovine serum albumin(Fatty acid free)(以下BSA、Sigma)含有D-MEM/F-12培地1mlを添加し、CO2インキュベーター内で24時間インキュベートした。10μg/ml human Apo A-Iおよび2mg/ml BSA含有D-MEM/F-12培地に、Frac.1もしくは4、またはOxyocont 1もしくは4を各10μM、またはコントロールとしてVehicleであるエタノールを容積が総培地量の1% (v/v)になるように添加し、添加溶液とした。24時間培養しておいたBSA含有添加培地を回収し、PBS(-)で2回洗浄した後、9-cisレチノイン酸(9-cRA)と同時に、調製した添加溶液を1mlずつ添加した。CO2インキュベーター内で24時間インキュベートした後、培地を回収した。続いて細胞をPBS(-)で2回洗浄した後、0.2N NaOH 1mlを添加し、一晩振とうすることで細胞を溶解した。
コレステロールを加熱して得られた酸化コレステロール混合物を細かく分画するためにシリカゲルカラム(内径:1cm, 長さ:10cm, シリカゲルの充填6cm)に供して、ジエチルエーテル:アセトン=75:25, 50:50, 25:75, 0:100の4種類の混合溶媒の各5mlで順次溶出させて2.5mlずつ8分画し、それぞれの番号をFrac.4-1〜4-8とした。Frac.4-6に実験1と同じ物質と考えられるPeak 1(30mol%)およびCholestan-3β,5α,6β-triol(54mol%)、またいくつかの微量な未知の酸化コレステロールが溶出した。Peak 1が細胞からのコレステロールの排出に及ぼす影響を検討するために、Frac.4-6およびそのControlとしてCholestan-3β,5α,6β-triol純品を(1-a)と同様の実験に用いた。
TLCによる酸化コレステロール混合物画分の分画:
シリカゲルカラムで分画した酸化コレステロール画分Frac.4-6を更に分画するために、シリカゲル60を用いた薄層プレート(TLC)にアプライしてヘプタン:酢酸エチル=1:1の溶媒で展開した(約80分)。展開後、蛍光指示薬としてプリムリン試薬をTLCプレートに噴霧し、UV照射でバンドを検出した。α-triolあるいはβ-triol(純品)と同じ位置に検出されたバンド(Rf値=0〜0.059;画分名TLC1)、TLC1の上方に検出されたバンド(Rf値=0.059〜0.1;TLC2)、α-eopxyの位置に検出された二つのバンド(Rf値=0.34〜0.37、0.37〜0.38;TLC3、4)、上方に検出された二つのバンド(Rf値=0.82〜0.89, 0.89〜1;TLC5, 6)(図6参照)をそれぞれ剥ぎ取り、5mlのアセトンで5分間抽出後、3,000rpmで5分間遠心して上清を回収した。この操作を3回繰り返した。各抽出液をGCで分析したところ、TLC1にβ-triolおよびPeak1が、TLC2および6に未知酸化コレステロールのピークが検出され、これらの画分について(1-a)と同様にコレステロール排出試験を行った。コレステロール排出試験で添加後の濃度が10μMとなるようにTLC1の濃度を調製し、TLC2および6についてはTLC1と同量をサンプリングすることによって調製した。
(2-a)Peak 1の同定:
Peak 1の物質を同定するために、Frac.4およびFrac.4-6をMSで解析してPeak 1の開裂パターンを確認した(Frac.4:図8、Frac.4-6:図9)。その結果と、文献(Biochemica et Biophysica Acta 1302, 1996, 145-152)のMSチャートとを比較し、Peak 1をCholestan-3β,5α,6α-triolと同定した。
マクロファージからのコレステロールの排出を抑制すると考えられるCholestan-3β,5α,6α-triolを下記の方法で合成した(参照: Steroids/Louis F.Fieser and Mary Fieser (1959, p189))。928mgのコレステロールを20mlのジエチルエーテル(過酸化物フリー)に溶解し、100mlのジエチルエーテルに溶かした四酸化オスミウム605mgを加えた後、ピリジン0.5mlを加えた。これを真空状態で5日間反応させた。反応後に46ml 0.1N KOHに溶かした2.5gのマンニトールを加えて、24時間振とうした。振とう後の反応液からクロロホルムで抽出された物質を、実施例1と同様にシリカゲルカラムに供した。シリカゲルカラム(内径:1cm, 長さ:10cm, シリカゲルの充填6cm)にジエチルエーテル:アセトン=75:25, 50:50, 25:75, 0:100の4種類の混合溶媒の各5mlで順次溶出させて2.5mlずつ8分画し、6画分目に溶出した物質をGC-MSで分析したところ、Cholestan-3β,5α,6α-triol(α-triol)と確認された。
CholestanteriolはEpoxycholesterolの構造を経て生成する経路が知られている(図12)。αおよびβ-triolのコレステロール骨格における立体異性体の生成について検討するために、αおよびβ-epoxycholesterolを下記の方法で加水分解することによってTriolを含む加水分解産物を生成した。2mgのαおよびβ-epoxycholesterol (Steraloids)に1ml Tetrahydrofuran:H2O:Acetone=4:1:0.5および100μlの70% HClO4を添加して4時間振とうした。実施例1の(1-c)と同様の方法でTLCで分画した。α-triolあるいはβ-triol(純品)と同じ位置に検出されたバンド(Rf値=0〜0.059;画分名α-epoxy TLC1およびβ-epoxy TLC1)をGCで分析したところ、88.9mol%(α-epoxy TLC1)および95.6mol%のβ-triol(β-epoxy TLC1)が生成していた。この画分についてコレステロール排出実験で検討し、市販品のβ-triolと比較した。
(1)Frac.4-6画分を以下の条件でHPLCにより分画した。
HPLC条件:
ポンプ Waters 600E;
カラム VyDAC C18、粒径5μm、孔径300Å、4.6mm×250mm;
移動相 メタノール:アセトニトリル=40:60(v/v);
流速 1.0ml/min;
検出器 蒸発光散乱検出器 SEDEX 75。
Pressure 3.5bar;
Temperature 40℃。
細胞内コレステロールの排出機構として、細胞膜とHDLのコレステロール濃度勾配を利用した単純拡散、ABCA1を介した脂質に乏しいApoA-Iへの排出、ApoE依存的な排出、SR-BIを介した排出、コレステロールの27-Hydroxylationを介した排出などが報告されている。その中でも、生体内で酵素的に生成される20(S)-Hydroxycholesterolや22(R)-OHのような酸化コレステロールは、LXRのリガンドとしてABCA1の発現を誘導し、細胞内コレステロールの排出を亢進すると考えられている。酵素的生成物に加え、加熱のような自動酸化によって生成される酸化コレステロールの中にも、LXRのリガンドとしてABCA1の発現と、それに続く細胞内コレステロールの排出に影響を及ぼす物質が存在する可能性が考えられる。本発明によって見いだされた細胞内コレステロールの排出を抑制する化合物は、コレステロールを出発物質とした化合物であることから、ABCA1を介した排出機構に関与していると考えられ、ABCA1の発現に及ぼす影響を検討することは重要であると考えられる。
THP-1細胞からmRNAの抽出:
THP-1細胞を実施例(1-a)と同様の方法でマクロファージに分化させた。分化から72時間後にPBS(-)で2回洗浄し、9-cRA 1μM、9-cRA 1μMおよびHPLCで分画したH2画分 10μMの混合溶液、またはコントロールとしてVehicleであるエタノールを容積が総培地量の1%(v/v)になるように添加し、CO2インキュベーター内でインキュベートした。24時間後、PBS(-)で2回洗浄して、Denaturing solution [Sol. D; 4M Guanidinium thiocyanate(GTC)、25mM Sodium citrate(pH7.0)、0.1M 2-Mercaptoethanol、10% Sodium N-lauroyl sarcosine(以上nacalai tesque)]を300μl/well for 6-well dish添加し、細胞を回収した。一晩以上凍結保存後、Acid-Guanidinium-Phenol-Chloroform法(AGPC法)にてmRNAを抽出した。抽出したmRNAは30μlのRNA水に溶解した後、260nmにおける吸光度を測定し、OD260値が1のときRNA濃度は40μg/mlとしてRNAの濃度を算出した。
PCRの条件は以下の通りである。RNAを1.5μg分取し、2×Reaction Mix(Invitrogen、USA)12.5μl、5’-primer(5pmol) 0.5μl、3’-primer(5pmol) 0.5μl、Super Scripta IIIRT/Platinum(登録商標)Taq Mix Template 1μl(Invitrogen、USA)、滅菌超純水を加え、全量を25μlに調製した。反応の際にはミネラルオイルを重層し、反応液の蒸発を防いだ。ABCA1の PCR条件は、55°Cで30分間反応させた後、94℃で2分間熱変性を行い、続いて94℃で30秒間、50℃で1分間、72℃ 30秒間のサイクルを20回繰り返した。またβ-actinは55°Cで30分間反応させた後、94℃で2分間熱変性を行い、94℃で30秒間、56℃で1分間、72℃で0.5秒間のサイクルを20回繰り返した。その後、それぞれ72℃で10分間の伸長反応を行った。
PCR産物はミネラルオイル除去後、エチジウムブロマイド無添加の2%アガロースゲル中で電気泳動を行った。この際、バンドの確認のために、クローニングしたヒトABCA1およびヒトβ-actinはEcoRIで制限消化しておいたものと同時に泳動した。泳動終了後、ゲルをバットに移し、加水分解液(0.25M HCl)にゲルを浸して10分間振とうした。脱イオン水で洗浄後、変性溶液(1.5M NaCl、0.5M NaOH)に浸し、30分間振とうした。再び脱イオン水で洗浄後、中和溶液[1.5M NaCl、0.5M Tris(pH7.0)]に浸して30分間振とうした。この後、キャピラリー拡散法を用いて、メンブレン(Hybond NX、Amersham Pharmacia Biotech、USA)に8時間以上ブロッティングした。ブロッティング終了後、トランスイルミネーター上にメンブレンを置き、紫外灯を5分間照射することでCross linkingを行った。
ヒトABCA1またはヒトβ-actinのプラズミドDNA 5μgをEcoRIで37°C 1時間以上制限消化させた。そしてエチジウムブロマイド添加の2%アガロースゲルにて電気泳動を行った。電気泳動終了後、目的のバンドを切り出し回収した。回収したcDNA(5μg)はMultiprime DNA labeling system(Amersham Pharmacia Biotech)を用いて[α-32P]dCTP(3,000Ci/mmol、Amersham Pharmacia Biotech)2.5μlで標識した。反応は37°Cで30分間行い、G-50カラム(ProbeQuant G-50 Micro Columns、Amersham Pharmacia Biotech)を用いてプローブを調整した。
メンブレンのRNAが固定されている面を内側にしてハイブリボトルに入れ、ガラス棒と10mlのプレハイ液[50%脱イオン化formamide、4×SSC、5×Denhardt’s solution(0.1% Ficoll、0.1% polyvinylpyrrolidone、0.1% BSA)、50mM Na phosphate(pH6.5)、0.1mg/ml yeast tRNA、0.5mg/ml NaPO4、1% SDS]42°Cで3時間プレハイブリダイゼーションを行った。プレハイ終了後、ボトルの中の液を捨て、新しいハイブリ液10mlを加えた。これに作成したプローブを加え、42°Cで18時間以上ハイブリダイゼーションを行った。そして、メンブレンは50°Cにした2×SSC(0.3M NaCl, 0.1M sodium citrate)-0.1% SDSですすいだ後、2×SSC-0.1%SDSで50°C、15分間洗浄した。さらに0.2×SSC(0.03M NaCl, 0.01M sodium citrate)-0.1% SDSで50°C、15分間洗浄した。フィルターにサーベイメーターを当て、洗浄が十分でないと判断した時は50℃にした0.1×SSC(15mM NaCl, 5mM sodium citrate)-0.1% SDSで50℃、15分間洗浄した。メンブレン上のカウントを確認した後、メンブレンをラップに包んでIPカセット(富士写真フィルム、東京)に入れ、Imaging Plate(富士写真フィルム)を当てた。ヒトABCA1は2時間、β-actinは15分間感光させた後、バイオイメージングアナライザー(FLA-5000、富士写真フィルム)を用いて測定した。結果は、a-actinで補正した値を用いて、エタノールを添加したときの発現量を1としたときの相対値で表した。
統計解析はFisher's PLSDを用いて行い、p<0.05をもって有意差ありと判定した。
結果:
マクロファージのABCA1 mRNA発現量を図21に示した。9-cRA添加によってABCA1 mRNA発現量が増加した。9-cRAをHPLCにより分画されたH2画分(H2 fraction)と共存させることによってABCA1 mRNA発現量の増加が抑制された。
9-cRA添加により、コントロールに比べてABCA1 mRNA発現量は21倍ほど高くなった。9-cRAと同時にH2画分を添加したとき、9-cRA単独添加の83%減少した。H2画分によるABCA1 mRNA発現量の抑制は、Cholesterol efflux実験の結果を反映していた。このことから、H2画分に含まれる未知の酸化コレステロールは9-cRAによるABCA1の誘導を抑制することによって細胞内コレステロールの排出を抑制していることが示唆された。
Claims (14)
2)所望により、第6番目の画分をさらに分画する
工程により得られる、コレステロール酸化物。
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