JP2006315495A - 自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】本願発明は、自動車運搬船のファンネル上から排出される機関室排ガスが機関室用外気吸気口を介して再度機関室内に還流することを、簡便な設備を以って、直接的に、かつ、確実に防止することを目的とする。
【解決手段】外気を機関室に送気する機関室送風装置を最上甲板上に立設された船舶ファンネル直下のガレージデッキ上に配設し、外気吸気口を前記の機関室送風装置近傍の舷側に貫設し、外気吸気口上方の最上甲板の舷側縁上には水平方向にライン状に並んだ吹出し口を有する送風管を布設し、前記の吹出し口から船外方向に向けて空気を噴出させて膜状のエアカーテンを前記の外気吸気口の上部に形成するようにした。
【選択図】図2

Description

本願発明は、自動車運搬船のファンネル上から排出される機関室排ガスが機関室用外気吸気口を介して、再度、機関室内に還流することを防止する機関室排ガス還流防止設備に関する。
近年、自動車運搬船には運搬費の経済性効果を上げるため、車高の異なる多種の車輌や多量の車輌を一度に運搬することが求められている。このような背景から、車輌積載甲板の各甲板間高さを高くし、層数も増大させた自動車運搬船が建造されるようになって、自動車運搬船の海面から最上甲板までの高さが増大している。その一方で、自動車運搬船をはじめとする船舶は、港湾に架けられている橋などの建造物の下を通過する必要性から、海面から船舶の一番高い位置までの距離であるエアードラフト(Ad)の高さ位置ないしは配置が制限される。
これを従来例に係る自動車運搬船の縦断面図である図4に基づいて説明する。図4は、右側が自動車運搬船50の船首であり、白抜き矢印方向から向かい風を受けていることを示す図である。図4において、自動車運搬船50は、No.1からNo.12まで車輌積載甲板52とNo.13のガレージデッキ54の13層の甲板に自動車を積載する構造を有する。前記エアードラフト(Ad)は、同図4のY−Y線の右側に配置されている。上述のようにエアードラフト(Ad)の高さないしは配置が制限される一方で、車輌積載甲板52の多層に配置しなければならないことが要請される自動車運搬船50では、最上甲板56と船舶ファンネル58上から突出する機関室排ガス管64の先端との距離が短くなる傾向にある。殊に図4に示すようなガレージデッキを採用する自動車運搬船50では、従来以上に、この距離は縮まっている。
ところで、自動車運搬船の場合、機関室ケーシングが片舷側(図は右舷側を示す。)に配置されるため、船舶ファンネルの真下に機関室送風装置が配置されていて、図4の自動車運搬船50では、外気給気管70を貫流させて機関室68に新鮮な外気を給気する機関室用外気吸気口60が、機関室排ガス管64の先端に近接して設置されている。
そして、図4に示す白抜きの矢印のように、自動車運搬船50が向かい風を受けている場合は、機関室排ガス管64の先端から排出される機関室排ガス74は自動車運搬船50の船尾側にたなびいて、最上甲板56上は常に新鮮な外気に囲まれている。しかし、自動車運搬船50が追い風や相対的に無風の場合は、最上甲板56上は常に新鮮な外気に囲まれているとは限らない。これを図5に基づいて説明する。
図5は、図4におけるV部拡大図であり、図5(a)は、航送中の自動車運搬船が向かい風を受けている状態を示す図であり、図5(b)は、航送中の自動車運搬船が追い風を受けている状態を示す図である。上述のように、機関室用外気吸気口60が機関室排ガス管64の先端に近接して設置されているため、図5(a)に示すように、自動車運搬船50との相対的な風向きが船首から船尾に向けて流れる向かい風のような場合には、機関室排ガス管64の先端から大気中に放出される機関室排ガス74は船尾方向に流れ、機関室排ガス74が最上甲板56上に漂うことはないが、図5(b)に示すように、自動車運搬船50の後進、停泊時やさらに航走中であっても自動車運搬船50との相対的な風向きが船尾から船首に向けて流れる追い風あるいは無風のような場合には、機関室排ガス74が最上甲板56上に漂う場合が生ずる。
この機関室排ガス74は、主機関66からの排ガスばかりでなく、図示外の発電機やボイラーからの排ガスも含まれていて、CH、CO、NO、SOなどの有害物質を含んでおり、最上甲板56上に設置される機械や器具を汚染することは勿論、機関室用外気吸気口60から機関室排ガス34が機関室68に還流した場合には、機関室68内を汚染し、ガス感知器が作動して、極端な場合には、主機関66を停止せざるを得なくなるなど、自動車運搬船50の操縦に支障をきたすようになる場合も生ずる。
このような問題点を解決するために、本願出願人は、既に、機関室の排ガス設備に関し、特願2004−127677および特願2004−21901を提案している。
この特願2004−127677の技術は、「部品点数や製造工数の低減を図るとともに排気管などの設置面積を減少させ、スパークアレスタなどの専用の部品の設置をなくした船舶排ガス排出設備の提供」することを目的としていて、この目的を「船舶排ガス排出設備は、船尾の後面に設けられ、船尾の後面に外気開放面を有し船体内部側に中空箱状体に形成された排出空間部と、外気開放面を有する排出空間部の内部に連通され、燃焼排気ガスを排出空間部の外気開放面に向けて排出させる排気管と、排出空間部の内部に配設された排気管の端面近傍に設けられ、排気管の端面に水を噴霧する水噴霧スプレーとを備え」ることにより達成したものである。
また、特願2004−21901の技術は、「船外に排出される排煙中の煤煙による船橋や遮浪甲板上に設置されている機械や器具および遮浪甲板上に積載される自動車の汚染を防止し、併せて、自動車を積載する有効面積を拡げる自動車運搬船の機関室排煙管構造を提供することを目的と」し、この目的を「機関室からの排煙を船外に排出する排煙管の一端を機関室に接続し、前記排煙管の他端を水平方向に左舷側まで延伸した後、左舷側に沿って遮浪甲板と吃水線の中間部まで立ち上げ、その後、水平方向に延伸させて左舷側船尾に穿設された開口部から水平に突出させる構造と」することで達成したものである。
しかしながら、特願2004−127677および特願2004−21901の技術は、ともに船尾に穿設された開口部から機関室排ガスを大気中に放出する構造のもので、最上甲板上部に突設された船舶ファンネルから放出される機関室排ガスを対象とするものではない。
そこで、船舶ファンネルから放出される機関室排ガスを対象として、本願出願人は、既に特願2004−335572(発明名称「自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備」を提案している。
上記図4を用いて、特願2004−335572の技術を説明する。この技術は、最上甲板56上に漂う機関室の排ガス74が、機関室用外気吸気口60から機関室68内に還流の防止を目的とし、船舶ファンネル58上に突設され先端が船尾側に向けて曲折した機関室排ガス管64と最上甲板56上にあって前記船舶ファンネル58の船首側に位置する機関室用外気吸気口60とを備える自動車運搬船50に、先端が船尾側に向けて開口し基端が最上甲板56上にあって前記機関室用外気吸気口60の船首側に位置する貨物艙換気設備兼用の送風装置62に接続する送風管を設置し、前記機関室排ガス管から大気中に放出され最上甲板56上に漂う機関室排ガス74に前記送風管の先端から放出される付勢された新鮮な外気を吹き当てて前記機関室排ガス74を船尾方向へ送出させる構造とすることにより、その目的を達成したものである。
特願2004−127677 特願2004−21901 特開2004−335572
しかし、特願2004−335572の技術は、最上甲板上に漂う機関室の排ガスを吹き払うことにより機関室排ガスの機関室への還流を防止することとしていて、いわば間接的に機関室排ガスの機関室への還流を防止するものであって、直接的な機関室環流の防止をするものではなく、また、機関室自体についても、内部の排ガスを吹き払うためのものではなかった。
そこで、本願発明は、自動車運搬船のファンネル上から排出される機関室排ガスが機関室用外気吸気口を介して再度機関室内に還流することを、簡単な装置で、直接的に、かつ、確実に防止することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願請求項1に係る自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備は、外気吸気口から外気を吸気し当該外気を機関室に給気する機関室送風装置が最上甲板上に立設された船舶ファンネル下方のガレージデッキ上に配設され、前記外気吸気口は前記機関室送風装置近傍の舷側に貫設されている、ことを特徴としている。
また、本願請求項2に係る自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備は、請求項1に記載の自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備であって、前記外気吸気口の上部および/または前記外気吸気口上方の前記最上甲板の舷側縁上には水平方向にライン状に並んだ複数個の吹出し口を有する送風管が布設され、前記吹出し口から船外方向に向けて空気が噴出されて膜状のエアカーテンが形成される、ことを特徴としている。
そして、本願請求項3に係る自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備は、請求項1または請求項2に記載の自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備であって、前記エアカーテンの吹出し角度である仰角αは好ましくは90°>α≧0°、より好ましくは60°≧α≧30°である、ことを特徴としている。
さらに、本願請求項4に係る自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備であって、前記送風管の基端部は前記機関室送風装置に連接されている、ことを特徴としている。
また、本願請求項5に係る自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備であって、前記機関室送風装置はその1面が前記外気吸気口を有する舷側壁を兼ねる鋼製の筐体であるガレージデッキ上のファンルーム内に設置されている、ことを特徴としている。
本願請求項1に係る自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備は、外気吸気口を舷側に貫設しているため、最上甲板上に漂う機関室の排ガスを外気吸気口から吸気する可能性は低い。
また、本願請求項2に係る自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備では、外気吸気口の上部および/または前記外気吸気口上方の最上甲板の舷側縁上には水平方向にライン状に並んだ複数個の吹出し口を有する送風管が布設されて、吹出し口から船外方向に向けて膜状のエアカーテンが形成されるため、たとえ機関室の排ガスが舷側に降下してきてもエアカーテンで確実に遮断されて、外気吸気口から機関室の排ガスを吸気することは全くない。さらに、エアカーテンを形成させる送風管は、最上甲板に近接して、あるいは最上甲板上に布設されているから、送風管は確実に手の届く範囲にあり、その維持管理も容易である。
そして、本願請求項3に係る自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備では、エアカーテンの吹出し角度である仰角αを0°以上としている。すなわち、吹出し角度は斜め上方に向かっているから、エアカーテンが形成する空気膜を挟んで上部は機関室の排ガスの濃度が高い区域、下部は新鮮な外気の区域に分けられて、外気吸気口からは常に新鮮な外気を吸気することができる。また、仰角αを60°≧α≧30°とすることにより、効率よく機関室の排ガスの舷側への回りこみを防止することができる。
本願請求項4に係る自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備では、送風管の基端部は機関室送風装置に連接されている。したがって、機関室送風装置は機関室に給気するという本来の機能以外に、送風管への給気機能を兼ねることから、送風管へ送風する別個の送風設備が不要であり、本願発明を実施するための新たな設備としては、極めて簡単な構造の送風管のみである。
本願請求項5に係る自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備では、前記の機関室送風装置はその1面が外気吸気口を有する舷側壁を兼ねた鋼製の筐体であるガレージデッキ上のファンルーム内に配設されている。このファンルームは閉空間であるため、外気吸気口と機関室送風装置とを連結する吸気管は不要である。また、ガレージデッキ上では、自動車積載区域とは鋼製の壁によって明確に区画されているため、機関室送風装置に作業員が誤って触れることはない。
本願発明を実施するための最良の形態に係る実施例について、図1ないし図3に基づいて説明する。図1は、実施例に係る自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備の側面概要図であり、図2は、図1の2−2断面矢視図である。そして、図3は、実施例に係る自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備の部分透視図である。また、「背景技術」の説明で使用した従来例に係る自動車運搬船の縦断面図である図4を、必要に応じて引用する。なお、図1および図2は、図4におけるV部の拡大図であり、図4と同一の要素については同一の符号を付している。また、図1においては、前述した図4と同様に、図の右側が船首側である。
図1ないし図3において、符号1は機関室排ガス還流防止設備、符号10は機関室送風装置、符号12は送風ファン、符号20は外気吸気口、符号22は吸気口ルーバ、符号30は送風管、符号32は水平送風管、符号34は垂直送風管、符号34aは垂直送風送り管、符号34bは垂直送風戻り管、符号36はエアカーテン、符号40はファンルーム、符号50は自動車運搬船、符号54はガレージデッキ、符号56は最上甲板、符号58は船舶ファンネル、符号64は機関室排ガス管、符号66は主機関(図4に図示)、符号68は機関室(図4に図示)、符号70は外気給気管、符号74は機関室排ガス、符号76は艦橋(図4に図示)、である。
まず、実施例に係る自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備1の構成について説明する。
機関室排ガス還流防止設備1は、船舶ファンネル58の直下に位置しガレージデッキ上に鋼製壁面で区画されたファンルーム40内に設置された機関室送風装置10と、ファンルーム40の舷側壁面に貫設された外気吸気口20と、外気吸気口20上部の最上甲板56の舷縁部に布設された送風管30と、から構成されている。
機関室送風装置10は、本願発明のために特別に開発されたものではなく、従来から使用されている汎用の機関室送風装置であり、送風ファン12が回転することにより、機関室送風装置10の上方から空気を吸引し下方に排出するようになっている。
外気吸気口20は吸気口ルーバ22を備え、その形状は正面視が矩形を呈しているが、矩形に限るものではなく、円形であっても、小判形であっても良い。本実施例に使用される吸気口ルーバ22は縦型式であってもよいが、図1ないし図3では横型式のものが記されている。この横型式の吸気口ルーバ22は、複数枚の板状の羽根板からなり、個々の羽根板はその上部が船内側に引込み、下部が船外側に突き出すように外気吸気口20の枠に取り付けられている。この吸気口ルーバ22は、鳥などの小動物や飛来物が船内に飛び込むのを防ぐとともに、雨や波しぶきが船内に侵入するのを防ぐ役割を果たしている。また、吸気口ルーバ22の船内側には、必要に応じて、防虫網が添着される。
本実施例においては、外気吸気口20と機関室送風装置10とを連結する外気吸気管は配設されていない。これは、ファンルーム40が閉空間を形成しているためであって、機関室送風装置10の送風ファン12が稼動すると、自然に外気吸気口20を外気が流通して機関室送風装置10に吸引されるからであり、外気吸気管を配設しても良いことは勿論である。
送風管30は、水平送風管32と、垂直送風管34と、から構成されていて、さらに、垂直送風管34は、垂直送風送り管34aと、垂直送風戻り管34bと、から構成されている。水平送風管32は、外気吸気口20上部の最上甲板56の舷縁部に布設されていて、水平送風管32の両端部は、それぞれ垂直送風送り管34aの端部および垂直送風戻り管34bの端部に連通し、垂直送風送り管34aの他端は機関室送風装置10に連通し、垂直送風戻り管34bの他端は機関室68(図4に図示)に外気を給気する外気給気管70に連通している。
水平送風管32には、水平方向にライン状に並んだ複数個の吹出し口が穿設されていて、その吹出し角度αは略50°である。また、吹出し口の径を50mmφとし、水平送風管32に30kPaの圧縮空気を送り込んだ場合の無風状態における当該圧縮空気の到達距離Hは10mであった。そして、水平送風管32の長さは、外気吸気口20をカバーするために外気吸気口20の幅よりも若干長めになっている。
なお、機関室排ガス還流防止設備1には、水平送風管32の近傍に設置されているガスセンサ(図示外)、および船橋76(図4に図示)に設置されている風向センサ(図示外)が付設されていて、ガスセンサにより感知されるガス濃度、および風向センサにより感知される風向情報は、図示外の検知部に送られ、検知部がその情報を基に、垂直送風送り管34aに介装された図示外の開閉弁に開/閉の信号を送るようになっている。
つぎに、実施例に係る自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備1の作用について説明する。
主機関66が稼動するなど機関室68内に新鮮な外気を供給する必要が生じた場合には、機関室送風装置10が稼動して外気を吸気し、外気給気管70に外気を送出して機関室68内に新鮮な外気を供給する。すなわち図2に示すように、機関室送風装置10が稼動すると、白抜き矢印に示す外気が外気吸気口20を流通して、破線矢印Aに示すように機関室送風装置10の上方から吸引されて、下方に排出される。そして、点線矢印Bに示すように外気給気管70内に送出され、外気給気管70を流下して機関室68内に供給される。
自動車運搬船50が向かい風を受けるなど、ガスセンサから送られるガス濃度および風向センサから送られる風向情報から、機関室排ガス74が最上甲板56上に漂うことがないと検知部が判断した場合には、垂直送風送り管34aに介装された開閉弁は「閉」となって、送風管30に圧縮空気は送られず、機関室送風装置10が送出する外気は専らの外気給気管70内に送出される。
一方、自動車運搬船50が追い風を受けるなど、ガスセンサから送られるガス濃度および風向センサから送られる風向情報が所定の基準値範囲内にあって、機関室排ガス74が最上甲板56上あるいは舷側に漂うおそれがあると検知部が判断した場合には、垂直送風送り管34aに介装された開閉弁は「開」となって、図2の点線矢印Cに示すように垂直送風送り管34a内に圧縮空気が送られる。そして、この圧縮空気は水平送風管32に流入し、水平送風管32に穿設された複数個の吹出し口から勢いよく吹き出してエアカーテン36が形成される。前述のように、実施例ではエアカーテン36は、略50°の仰角(α)を有し、無風状態におけるその有効到達距離Hは10mである。そして、エアカーテン36を形成させるために使用された後の水平送風管32内の残余の圧縮空気は、垂直送風戻り管34bを通って外気給気管70内に排出される。
このエアカーテン36が存在することにより、外気吸気口20近傍に機関室排ガス74が降下しようとすると、機関室排ガス74は吹き飛ばされて外気吸気口20に達し得ず、外気吸気口20は新鮮な外気に囲まれて、外気吸気口20からは常に新鮮な外気が流入するのである。
図1は、実施例に係る自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備の側面概要図である。 図2は、図1の2−2断面矢視図である。 図3は、実施例に係る自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備の部分透視図である。 図4は、従来例の自動車運搬船の縦断面全体図である。 図5は、図4におけるV部拡大図であり、図5(a)は、航送中の自動車運搬船が向かい風を受けている状態を示す図であり、図5(b)は、航送中の自動車運搬船が追い風を受けている状態を示す図である。
符号の説明
1 機関室排ガス還流防止設備
10 機関室送風装置
20 外気吸気口
30 送風管
36 エアカーテン
40 ファンルーム
50 自動車運搬船
54 ガレージデッキ
56 最上甲板
58 船舶ファンネル

Claims (5)

  1. 外気吸気口から外気を吸気し当該外気を機関室に給気する機関室送風装置が最上甲板上に立設された船舶ファンネル下方のガレージデッキ上に配設され、
    前記外気吸気口は前記機関室送風装置近傍の舷側に貫設されている、
    ことを特徴とする自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備。
  2. 前記外気吸気口の上部および/または前記外気吸気口上方の前記最上甲板の舷側縁上には水平方向にライン状に並んだ複数個の吹出し口を有する送風管が布設され、
    前記吹出し口から船外方向に向けて空気が噴出されて膜状のエアカーテンが形成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備。
  3. 前記エアカーテンの吹出し角度である仰角αは好ましくは90°>α≧0°、より好ましくは60°≧α≧30°である、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備。
  4. 前記送風管の基端部は前記機関室送風装置に連接されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備。
  5. 前記機関室送風装置はその1面が前記外気吸気口を有する舷側壁を兼ねる鋼製の筐体であるガレージデッキ上のファンルーム内に設置されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の自動車運搬船の機関室排ガス還流防止設備。
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