JP2006309699A - 画像処理装置、画像処理方法、画素抽出方法、それらの方法をコンピュータにより実行可能なプログラム、及び、そのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、画素抽出方法、それらの方法をコンピュータにより実行可能なプログラム、及び、そのプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 理想的なマッチング性能を可能な限り実現しつつ計算量を大幅に削減させる画像処理装置等を提案することである。
【解決手段】 テンプレートから抽出部5により所望の画素を抽出してマッチング処理する画像処理装置1において、前記テンプレートには、抽出部5が常に抽出する固定的抽出画素と、抽出部5が選択的に抽出する選択的抽出画素と、抽出部5が抽出を除外する非抽出画素とが含まれ、前記選択的抽出画素になりうる候補画素から見て第1の方向に位置する2つの計算対象画素の関係、及び、前記候補画素から見て前記第1の方向とは異なる第2の方向に位置する2つの計算対象画素の関係を示す特徴量を所定の演算式を用いて計算する計算部3を有し、抽出部5が計算部3の計算結果に基づいて候補画素を選択的抽出画素として抽出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法、画素抽出方法、それらの方法をコンピュータにより実行可能なプログラム、及び、そのプログラムを記録した記録媒体に関し、特に複数の画素を有する画像から抽出手段により所望の画素を抽出してマッチング処理する画像処理装置等に関する。
画像ブロックマッチングは、動画像圧縮における動き予測、動画像解析におけるオフティルフロー検出、ステレオ写真における奥行き位置検出、固定マークの検出など、様々な分野で用いられている。
図19を参照して、画像ブロックマッチングについて、動画像圧縮における動き予測処理を例に説明する。図19は、動画像圧縮での動き予測処理に用いられるフレームの一例を示す図である。図19(a)は現在の処理の対象のフレームである処理フレーム101を示す図であり、図19(b)は、符号化処理において参照されるフレームである前フレーム103を示す図である。
図19(a)を参照して、処理フレーム101は符号化の対象となるテンプレート105を含む。図19(b)を参照して、前フレーム103内にサーチエリア107が設定され、画像ブロックマッチングなどの動き検出処理により、サーチエリア107内で最もテンプレート105に似た場所であるサブイメージ109が検出される。さらに、動き予測処理においては、サブイメージ109からテンプレート105への動きを示す動きベクトル111が求められる。
画像ブロックマッチングは、その定義どおりにすべての画素や探索点について行う手法がある。また、テンプレートの画素を一様に間引いて行う手法やエッジ情報に基づいて行う手法もある。
一方、非特許文献1には、テンプレートの画素が、常に抽出される固定的抽出画素と選択的に抽出される選択的抽出画素に分類され、抽出された画素により画像ブロックマッチングを行う手法が記載されている。図20は、非特許文献1に記載された手法におけるテンプレートの画素の配置を示す図であり、記号○は固定的抽出画素を意味し、記号△は選択的抽出画素を意味する。
Y.L.Chan、外1名著,"New Adaptive Pixel Decimation for Block Motion Vector Estimation",IEEE Transactions on Circuits and Systems for Video Technology,Vol.6,No.1,1996.p.113-118
しかしながら、画像ブロックマッチングを定義どおりにすべての画素や探索点について行えば最適なマッチングポイントは得られるが、計算量が膨大となるため処理時間がかかり、実用的ではない。
また、例えばテンプレートなどの画像の性質に着目することなく一様に画素が間引かれた画像情報や、非エッジ部の情報のないエッジ情報のみの画像情報による画像ブロックマッチングは、マッチング性能が劣りすぎることとなる。
一方、非特許文献1に記載された手法は、すべての画素が処理の対象となりうることを前提とするものであり、計算量は大幅には減少しない。さらに、固定的抽出画素と隣接する8つの選択的抽出画素との関係で抽出される選択的抽出画素が決まり、他の画素との関係は考慮されていない。そのため、例えば検出されるエッジは不十分であり、マッチング性能は劣ったものとなる。
そこで、本発明の目的は、理想的なマッチング性能を可能な限り実現しつつ計算量を大幅に削減させる画像処理装置、画像処理方法、画素抽出方法、それらの方法をコンピュータにより実行可能なプログラム、及び、そのプログラムを記録した記録媒体を提案することである。
請求項1に係る発明は、複数の画素を有する画像から抽出手段により所望の画素を抽出してマッチング処理する画像処理装置において、前記複数の画素には、前記抽出手段が常に抽出する固定的抽出画素と、前記抽出手段が選択的に抽出する選択的抽出画素と、前記抽出手段が抽出を除外する非抽出画素とが含まれ、前記選択的抽出画素になりうる候補画素から見て第1の方向に位置する第1の計算対象画素と、前記第1の計算対象画素及び前記候補画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第1の計算対象画素よりも前記候補画素側に位置する第2の計算対象画素との関係、並びに、前記候補画素から見て前記第1の方向とは異なる第2の方向に位置する第3の計算対象画素と、前記第3の計算対象画素及び前記候補画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第3の計算対象画素よりも前記候補画素側に位置する第4の計算対象画素との関係を示す特徴量を所定の演算式を用いて計算する計算手段を有し、前記抽出手段が前記計算手段の計算結果に基づいて前記候補画素を前記選択的抽出画素として抽出するものである。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の画像処理装置であって、前記第2の計算対象画素及び前記第4の計算対象画素の少なくとも一方が、前記候補画素であるものである。
請求項3に係る発明は、請求項1記載の画像処理装置であって、前記第2の計算対象画素が前記候補画素よりも前記第1の計算対象画素から離れて位置する画素であり、前記第4の計算対象画素が前記候補画素よりも前記第3の計算対象画素から離れて位置する画素であるものである。
請求項4に係る発明は、複数の画素を有する画像から抽出手段により所望の画素を抽出してマッチング処理する画像処理装置において、前記複数の画素には、前記抽出手段が常に抽出する固定的抽出画素と、前記抽出手段が選択的に抽出する選択的抽出画素と、前記抽出手段が抽出を除外する非抽出画素とが含まれ、頂点、辺又は内部に前記選択的抽出画素になりうる候補画素を含む多角形の頂点、辺又は内部にある第1の方向に位置する画素間の関係と、前記多角形の頂点、辺又は内部にあって前記第1の方向とは異なる第2の方向に位置する画素間の関係とを少なくとも示す特徴量を所定の演算式を用いて計算する計算手段を有し、前記抽出手段が前記計算手段の計算結果に基づいて前記候補画素を前記選択的抽出画素として抽出するものである。
請求項5に係る発明は、複数の画素を有する画像から抽出手段により所望の画素を抽出してマッチング処理する画像処理装置において、前記複数の画素には、前記抽出手段が選択的に抽出する選択的抽出画素と、前記抽出手段が抽出を除外する非抽出画素とが含まれ、前記選択的抽出画素になりうる候補画素と、前記非抽出画素、抽出された選択的抽出画素又は前記候補画素以外の候補画素との関係を少なくとも示す特徴量を計算する計算手段を有し、前記抽出手段が前記計算手段の計算結果に基づいて前記候補画素を前記選択的抽出画素として抽出するものである。
請求項6に係る発明は、複数の画素を有する画像から抽出手段により所望の画素を抽出してマッチング処理する画像処理方法において、前記複数の画素には、前記抽出手段が常に抽出する固定的抽出画素と、前記抽出手段が選択的に抽出する選択的抽出画素と、前記抽出手段が抽出を除外する非抽出画素とが含まれ、計算手段が、前記選択的抽出画素になりうる候補画素から見て第1の方向に位置する第1の計算対象画素と、前記第1の計算対象画素及び前記候補画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第1の計算対象画素よりも前記候補画素側に位置する第2の計算対象画素との関係、並びに、前記候補画素から見て前記第1の方向とは異なる第2の方向に位置する第3の計算対象画素と、前記第3の計算対象画素及び前記候補画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第3の計算対象画素よりも前記候補画素側に位置する第4の計算対象画素との関係を示す特徴量を所定の演算式を用いて計算する計算ステップを含み、前記抽出手段が前記計算手段の計算結果に基づいて前記候補画素を前記選択的抽出画素として抽出するものである。
請求項7に係る発明は、複数の画素を有する画像から抽出手段により所望の画素を抽出する画素抽出方法において、前記複数の画素には、前記抽出手段が常に抽出する固定的抽出画素と、前記抽出手段が選択的に抽出する選択的抽出画素と、前記抽出手段が抽出を除外する非抽出画素とが含まれ、前記抽出手段が、前記選択的抽出画素になりうる候補画素から見て第1の方向に位置する第1の計算対象画素と、前記第1の計算対象画素及び前記候補画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第1の計算対象画素よりも前記候補画素側に位置する第2の計算対象画素との関係、並びに、前記候補画素から見て前記第1の方向とは異なる第2の方向に位置する第3の計算対象画素と、前記第3の計算対象画素及び前記候補画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第3の計算対象画素よりも前記候補画素側に位置する第4の計算対象画素との関係を示す特徴量に基づいて前記候補画素を前記選択的抽出画素として抽出する抽出ステップを含む。
なお、複数の画素を有する画像から所望の画素を抽出する画素抽出装置において、前記複数の画素には、前記抽出手段が常に抽出する固定的抽出画素と、前記抽出手段が選択的に抽出する選択的抽出画素と、前記抽出手段が抽出を除外する非抽出画素とが含まれ、前記選択的抽出画素になりうる候補画素から見て第1の方向に位置する第1の計算対象画素と、前記第1の計算対象画素及び前記候補画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第1の計算対象画素よりも前記候補画素側に位置する第2の計算対象画素との関係、並びに、前記候補画素から見て前記第1の方向とは異なる第2の方向に位置する第3の計算対象画素と、前記第3の計算対象画素及び前記候補画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第3の計算対象画素よりも前記候補画素側に位置する第4の計算対象画素との関係を示す特徴量に基づいて前記候補画素を前記選択的抽出画素として抽出する画素抽出装置であってもよい。
請求項8に係る発明は、複数の画素を有する画像から抽出手段により所望の画素を抽出する画素抽出方法において、前記複数の画素には、前記抽出手段が常に抽出する固定的抽出画素と、前記抽出手段が選択的に抽出する選択的抽出画素と、前記抽出手段が抽出を除外する非抽出画素とが含まれ、前記抽出手段が、前記選択的抽出画素になりうる候補画素を少なくとも2つ含む画素グループに対して、前記画素グループに含まれる候補画素のうちの一部である基準候補画素のそれぞれから見て第1の方向に位置する第1の計算対象画素と、前記第1の計算対象画素及び前記基準候補画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第1の計算対象画素よりも前記基準候補画素側に位置する第2の計算対象画素との関係、並びに、前記基準候補画素から見て前記第1の方向とは異なる第2の方向に位置する第3の計算対象画素と、前記第3の計算対象画素及び前記基準候補画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第3の計算対象画素よりも前記基準候補画素側に位置する第4の計算対象画素との関係を示す特徴量に基づいて前記画素グループに含まれる前記候補画素を前記選択的抽出画素として抽出する抽出ステップを含む画素抽出方法である。
なお、複数の画素を有する画像から所望の画素を抽出する画素抽出装置において、前記複数の画素には、抽出手段が常に抽出する固定的抽出画素と、前記抽出手段が選択的に抽出する選択的抽出画素と、前記抽出手段が抽出を除外する非抽出画素とが含まれ、前記抽出手段が、前記選択的抽出画素になりうる候補画素を少なくとも2つ含む画素グループに対して、前記画素グループに含まれる候補画素のうちの一部である基準候補画素のそれぞれから見て第1の方向に位置する第1の計算対象画素と、前記第1の計算対象画素及び前記基準候補画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第1の計算対象画素よりも前記基準候補画素側に位置する第2の計算対象画素との関係、並びに、前記基準候補画素から見て前記第1の方向とは異なる第2の方向に位置する第3の計算対象画素と、前記第3の計算対象画素及び前記基準候補画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第3の計算対象画素よりも前記基準候補画素側に位置する第4の計算対象画素との関係を示す特徴量に基づいて前記画素グループに含まれる前記候補画素を前記選択的抽出画素として抽出する抽出ステップを含む画素抽出装置であってもよい。
請求項9に係る発明は、複数の画素を有する画像から抽出手段により所望の画素を抽出する画素抽出方法において、前記複数の画素には、前記抽出手段が選択的に抽出する選択的抽出画素が含まれ、前記抽出手段が、前記選択的抽出画素になりうる候補画素を少なくとも1つ含む画素グループに対して、前記画素グループに含まれる画素の一部である基準画素のそれぞれから見て第1の方向に位置する第1の計算対象画素と、前記第1の計算対象画素及び前記基準画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第1の計算対象画素よりも前記基準画素側に位置する第2の計算対象画素との関係、並びに、前記基準画素から見て前記第1の方向とは異なる第2の方向に位置する第3の計算対象画素と、前記第3の計算対象画素及び前記候補画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第3の計算対象画素よりも前記基準画素側に位置する第4の計算対象画素との関係を示す特徴量に基づいて前記画素グループに含まれる前記候補画素を前記選択的抽出画素として抽出する抽出ステップを含む画素抽出方法である。
請求項10に係る発明は、請求項6記載の画像処理方法又は請求項7から9のいずれかに記載の画素抽出方法をコンピュータに実行させることが可能なプログラムである。
請求項11に係る発明は、請求項10に記載のプログラムをコンピュータが実行することが可能にて記録した記録媒体である。
本発明によれば、複数の異なる方向に位置する画素間の関係を示す特徴量に基づいて選択的抽出画素を抽出するため精度のよいエッジ検出が可能となり、さらに、固定的抽出画素は常に抽出されるため非エッジ情報も加味したマッチング処理を行うことが可能となる。そのため、理想的なマッチング性能に近いマッチング性能を実現することが可能となる。また、画像には抽出から除外される画素である非抽出画素が含まれており、計算量を大幅に削減させることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態の例について説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像処理装置1の概略ブロック図である。図1を参照して、画像処理装置1は、テンプレートの画素間の関係を示す特徴量を計算する計算部3と、テンプレートから画素を抽出する抽出部5と、抽出部5により抽出された画素を用いてマッチング処理を行うマッチング処理部7を備える。
画像処理装置1による処理に用いられるテンプレートの画素には、抽出部5が常に抽出する固定的抽出画素と、抽出部5が選択的に抽出する選択的抽出画素と、抽出部5が抽出を除外する非抽出画素とが含まれる。図2は、テンプレートの画素の配置の一例を示す図であり、記号○は固定的抽出画素を意味し、記号△は選択的抽出画素になりうる候補画素を意味し、記号×は非抽出画素を意味する。
図3は、図1の画像処理装置1の動作を示すフロー図である。図3を参照して、図1の画像処理装置1の動作を説明する。
図1の計算部3は、候補画素からみて第1の方向に位置する画素間の関係及び第1の方向とは異なる第2の方向に位置する画素間の関係を示す特徴量を所定の演算式を用いて計算する(図3のステップST1)。図4は、図1の計算部3による特徴量の計算において用いられる画素値の一例を示す図である。図4を参照して、候補画素xからみて隣接する上下左右に位置する画素の画素値をそれぞれa、d、b、cとすると、計算部3は(1)式の演算式を用いて特徴量Eを計算する。
Figure 2006309699
次に、図1の抽出部5は、図1の計算部3の計算結果である特徴量Eが所定の閾値を超える場合に候補画素を選択的抽出画素として抽出する(図3のステップST2)。次に、図1のマッチング処理部7は、抽出部5により抽出された画素を用いてマッチング処理を行う(図3のステップST3)。
QCIFビデオシーケンス“Susie”の51番目のフレームを用いたシミュレーションにより、一様間引きによる手法と本発明の適用間引きによる手法を比較した。全256画素から一様に間引かれ16画素が抽出される一様間引きによる手法は、マッチング性能の指標となるSNRが30.64dBであった。それに対して、本発明の適用間引きによる手法は、平均で全画素から15.9画素が抽出され、SNRが31.15dBであった。本発明の適用間引きによる手法は、抽出された画素数が一様間引きを行った場合と変わらずに、SNRが全画素を採用した場合の31.48dBに近い値を実現しており、理想的なマッチング性能に近いマッチング性能が実現されている。
続いて、図5から図14を参照して、本発明による画像ブロックマッチングについて更に説明する。
図5は、本発明の実施の形態に係る画像ブロックマッチング装置11の概略ブロック図である。画像ブロックマッチング装置11は、処理フレームと前フレームを入力する入力部13と、入力部13により入力された処理フレームと前フレームに対して処理を行う処理部15と、処理部15による処理結果の判断を行う判断部17と、処理部15による処理結果を出力する出力部19を備える。
図5の処理部15は、動き検出のスクリーニング処理を行うスクリーニング処理部21と、エッジ検出によりテンプレートから所望の画素を抽出するテンプレート画素処理部23と、ブロック探索処理を行うブロック探索部25と、アニーリングによる探索を行うアニーリング探索部27と、三段探索による探索を行う三段探索部29と、高速動き検出処理用パラメータを設定するパラメータ設定部31を有する。
図6は、図5の画像ブロックマッチング処理装置11による動き検出処理を示すフロー図である。図6を参照して、図5の画像ブロックマッチング処理装置11の動作を説明する。
まず、入力部13が、処理フレームと復号後の前フレームを入力する(図6のステップSTM1)。
次に、動き検出のスクリーニング処理を行う(図6のステップSTM2)。この処理において、スクリーニング処理部21は、処理フレームと前フレームとの間の変化を示す絶対値差分総和SADの値が一定の閾値以上である場合に動き計算の必要性ありと確定し、そうでなければ動きなしと確定する。ここで、絶対値差分総和SAD(k,l)は、処理フレームのテンプレートの水平方向にi番目、垂直方向にj番目に位置する画素の画素値をIc(i,j)とし、前フレームのサーチウィンドウの水平方向にi+k番目、垂直方向にj+l番目に位置する画素の画素値をIr(i+k,j+l)とすると、(2)式より定義されるものである。
Figure 2006309699
次に、判断部17は、スクリーニング処理部21による処理により動きなしと確定したか否かの判断を行う(図6のステップSTM3)。動きなしと確定した場合には図6のステップSTM10の処理を行い、確定していない場合には図6のステップSTM4の処理を行う。
図6のステップSTM4において、テンプレート画素処理部23は、エッジ検出によりテンプレートから所望の画素を抽出する。次に、ブロック探索部25は、ブロック探索を行う(図6のステップSTM5)。
次に、判断部17は、SADの極小値SADminと2番目に低い値SADmin2の差が小さいか否かを判断することにより、ブロック探索部25による探索処理により動きベクトルが確定したか否かの判断を行う(図6のステップSTM6)。ここでは、δを予め与えられる値として、SADmin2がSADminのδ倍よりも大きいか否かにより判断するものとする。大きい場合(すなわち、動きベクトルが確定した場合)には図6のステップSTM10の処理を行い、大きくない場合には図6のステップSTM7の処理を行う。
図6のステップSTM7において、アニーリング探索部27は、アニーリングによる再探索を行う。アニーリングによる探索処理では、極小値と2番目に低い値の差が小さい場合、2番目に低い値の探索点から最小値を除いて再探索が行われる。
次に、判断部17は、アニーリング探索部27による探索処理により動きベクトルが確定したか否かの判断を行う(図6のステップSTM8)。ここでは、得られたSADの極小値SADminは閾値TH1よりも大きいか否かにより判断を行う。大きい場合(すなわち動きベクトルが確定した場合)には図6のステップSTM10の処理を行い、大きくない場合には図6のステップSTM9の処理を行う。
図6のステップSTM9において、三段探索部29は、三段探索による再探索を行う。
図6のステップSTM10において、パラメータ設定部31は、高速検出処理用パラメータを設定する。
次に、出力部19は、画像圧縮コードを出力する(図6のステップSTM11)。そして、図6の処理を終了する。
続いて、図7から図14を参照して、図5の処理部15の処理の一例をさらに説明する。
図7は、図5のスクリーニング処理部21によるスクリーニング処理(図6のステップSTM2)の一例を示すフロー図である。
スクリーニング処理部21は、テンプレートとサーチエリアの中心ウィンドウを入力し(図7のステップSTS1)、テンプレートと中心ウィンドウの画素を間引き(図7のステップSTS2)、半数の画素の絶対値差分総和SADhalf(0,0)を計算する(図7のステップSTS3)。
次に、スクリーニング処理部21は、SADhalf(0,0)が閾値TH2よりも大きいか否かの判断を行う(図7のステップSTS4)。大きい場合には図7のステップSTS5の処理を行い、大きくない場合には図7のステップSTS9の処理を行う。
図7のステップSTS5において、スクリーニング処理部21は、SADhalf(0,0)が閾値TH3よりも小さいか否かの判断を行う。小さい場合には図7のステップSTS6の処理を行い、小さくない場合には図7のステップSTS8の処理を行う。
図7のステップSTS6において、スクリーニング処理部21は、絶対値差分総和の残り半数を計算する。
次に、スクリーニング処理部21は、SAD(0,0)が閾値TH4よりも大きいか否かの判断を行う。大きい場合には図7のステップSTS8の処理を行い、大きくない場合には図7のステップSTS9の処理を行う。
図7のステップSTS8においては、スクリーニング処理部21は、動き計算の必要ありと確定する。また、図7のステップSTS9においては、スクリーニング処理部21は、動きなしと確定する。そして、図7の処理を終了する。
続いて、図8を参照して、図5のテンプレート画素処理部23による処理を説明する。図8は、図5のテンプレート画素処理部23によるエッジ検出による画素抽出処理(図6のステップSTM4)の一例を示すフロー図である。
テンプレート画素処理部23は、テンプレートを入力して(図8のステップSTE1)、テンプレート画素から固定的抽出画素を選定して抽出し(図8のステップSTE2)、テンプレートから候補画素を選定する(図8のステップSTE3)。次に、テンプレート画素処理部23は、テンプレートから候補画素に隣接する画素を入力し(図8のステップSTE4)、特徴量(エッジパラメータ)Eを計算する(図8のステップSTE5)。
次に、テンプレート画素処理部23は、特徴量Eが所定の閾値TH5よりも大きいか否かを判断する(図8のステップSTE6)。大きい場合には図8のステップSTE7の処理を行い、大きくない場合には図8のステップSTE8の処理を行う。
図8のステップSTE7において、テンプレート画素処理部23は、候補画素を選択的抽出画素に仮登録する。
図8のステップSTE8において、テンプレート画素処理部23は、候補画素が半数番目か否かの判断を行う。半数番目であれば図8のステップSTE9の処理を行い、半数番目でないならば図8のステップSTE10の処理を行う。
図8のステップSTE9において、テンプレート画素処理部23は、選択的抽出画素が0個であるか否かの判断を行う。選択的抽出画素が0個であれば図8のステップSTE12の処理を行い、0個でないならば図8のステップSTE10の処理を行う。
図8のステップSTE10において、テンプレート画素処理部23は、候補画素が最後のものであるか否かの判断を行う。最後のものであれば図8のステップSTE11の処理を行い、最後のものでないならば図8のステップSTE4の処理を行う。
図8のステップSTE11において、テンプレート画素処理部23は、選択的抽出画素が3個以上であるか否かの判断を行う。選択的抽出画素が2個以下であればSADの最小値探索への影響がほとんどないためである。選択的抽出画素が3個以上であれば図8の処理を終了し、3個以上でないならば図8のステップSTE12の処理を行う。
図8のステップSTE12において、テンプレート画素処理部23は、選択的抽出画素の仮登録を解除する。そして、図8の処理を終了する。
続いて、図9を参照して、図5のブロック探索部25による処理を説明する。図9は、図5のブロック探索部25によるブロック探索処理(図6のステップSTM5)の一例を示すフロー図である。
ブロック探索部25は、テンプレート間引き画素を入力し(図9のステップSTB1)、サーチエリアを入力する(図9のステップSTB2)。次に、ブロック探索部25は、スタートサーチポイントを設定し(図9のステップSTB3)、スタートサーチポイントをセンターサーチとするサーチブロックを設定する(図9のステップSTB4)。次に、ブロック探索部25は、センターサーチポイントのSADを計算して(図9のステップSTB5)、スタートサーチポイントのSAD値を最小SAD値(SADmin)に登録する(図9のステップSTB6)。
次に、ブロック探索部25は、周辺サーチポイントのSADcurを打ち切り処理を用いて計算する(図9のステップSTB7)。この打ち切り処理については、図10と図11を参照してその一例を後述する。
次に、ブロック探索部25は、SADcurの値がSADminの値よりも小さいか否かの判断を行う。小さいならば図9のステップSTB9の処理を行い、小さくないならば図9のステップSTB10の処理を行う。
図9のステップSTB9において、ブロック探索部25は、SADminの値をSADmin2に代入し、SADcurの値をSADminに代入する。
図9のステップSTB10において、ブロック探索部25は、最後の周辺サーチポイントであるか否かの判断を行う。最後であるならば図9のステップSTB11の処理を行い、そうでないならば図9のステップSTB7の処理を行う。
図9のステップSTB11において、ブロック探索部25は、SADが最小となるのはセンターサーチポイントであるか否かの判断を行う。センターサーチポイントであれば図9の処理を終了し、そうでないならば図9のステップSTB12の処理を行う。
図9のステップSTB12において、ブロック探索部25は、サーチブロックの設定が16回目であるか否かの判断を行う。16回目であれば図9の処理を終了し、そうでないならば図9のステップSTB13の処理を行う。
図9のステップSTB13において、ブロック探索部25は、最小SADのサーチポイントをセンターサーチとするサーチブロックを設定し、図9のステップSTB7の処理に戻る。
続いて、図10と図11を参照して、図9のステップSTB7の周辺サーチポイントのSADcurを打ち切り処理により計算する処理の一例を説明する。図10は、SADの最小値を求める場合に、残差逐次検定法により計算を打ち切る場合の一例を示す図であり、図11は、図9のステップSTB7の処理の一例を示すフロー図である。
図10を参照して、絶対値差分総和SADを求める計算において、半分の画素に関する計算により値41が得られたとする。このとき、最終的なSAD値であるSADcurは、値43から値45までの間の値となる。値43も値45も現状最小値47(SADmin)よりも大きいのであれば、残りの計算を行って最終的なSAD値を得ても現状の最小値47を更新する可能性はない。そのため、この時点で計算を打ち切り、半分の計算により得られた値41を2倍して得られる値49をSADcurとする。このような処理を計算の過程で逐次行うことが、残差逐次検定法による計算打ち切りである。
図11を参照して、図9のステップSTB7の周辺サーチポイントのSADcurを打ち切り処理により計算する処理の一例を説明する。
ブロック探索部25は、テンプレートとサーチエリアのサブイメージを入力して(図11のステップSTD1)、1/4の画素に対する絶対値差分総和SADqを計算する(図11のステップSTD2)。
次に、ブロック探索部25は、αを予め定められた値(例えば、α=17/32)として、SADqの値がSADminの値のα倍よりも小さいか否かの判断を行う(図11のステップSTD3)。小さいのであれば図11のステップSTD5の処理を行い、小さくないのであれば図11のステップSTD4の処理を行う。
図11のステップSTD4において、ブロック探索部25は、SADqの値を4倍した値をSADcurに代入して、図11の処理を終了する。
図11のステップSTD5において、1/2の画素に対する絶対値差分総和SADhを計算する。
次に、ブロック探索部25は、βを予め定められた値(例えば、β=3/4)として、SADhの値がSADminの値のβ倍よりも小さいか否かの判断を行う(図11のステップSTD6)。小さいのであれば図11のステップSTD8の処理を行い、小さくないのであれば図11のステップSTD7の処理を行う。
図11のステップSTD7において、ブロック探索部25は、SADhの値を2倍した値をSADcurに代入して、図11の処理を終了する。
図11のステップSTD8において、3/4の画素に対する絶対値差分総和SADtを計算する。
次に、ブロック探索部25は、γを予め定められた値(例えば、γ=15/16)として、SADtの値がSADminの値のγ倍よりも小さいか否かの判断を行う(図11のステップSTD9)。小さいのであれば図11のステップSTD11の処理を行い、小さくないならば図11のステップSTD10の処理を行う。
図11のステップSTD10において、ブロック探索部25は、SADtの値を4/3倍した値をSADcurに代入して、図11の処理を終了する。
図11のステップSTD11において、画素全体の絶対値差分総和を計算して得られた値をSADcurとし、図11の処理を終了する。
続いて、図12を参照して、図5のアニーリング探索部27による処理を説明する。図12は、図5のアニーリング探索部27によるアニーリング探索処理(図6のステップSTM7)の一例を示すフロー図である。
アニーリング探索部27は、テンプレート間引き画素を入力して(図12のステップSTA1)、サーチエリアを入力する(図12のステップSTA2)。次に、ブロック探索においてSAD値が2番目の最小ポイントをスタートポイントに設定し(図12のステップSTA3)、SAD値が最小ポイントを今回の検索対象から外し(図12のステップSTA4)、図9の処理と同様の打ち切り処理を用いてブロック探索を行う(図12のステップSTA5)。ただし、図12のステップSTA5の処理において、2番目の最小値(SADmin2)は保存しないものとする。
次に、アニーリング探索部27は、再探索のSAD値が基本探索のSAD値よりも小さいか否かの判断を行う(図12のステップSTA6)。小さいならば図12のステップSTA7の処理を行い、小さくないならば図12の処理を終了する。
図12のステップSTA7において、アニーリング探索部27は、動きベクトルの値を再検索での値に更新する。そして、図12の処理を終了する。
続いて、図13を参照して、図5の三段探索部29による処理を説明する。図13は、図5の三段探索部29による三段探索処理(図6のステップSTM9)の一例を示すフロー図である。
三段探索部29は、テンプレート間引き画素を入力し(図13のステップSTT1)、サーチエリアを入力する(図13のステップSTT2)。
次に、三段探索部29は、9点(-9,-9)、(-9,0)、(-9,9)、(0,-9)、(0,0)、(0,9)、(9,-9)、(9,0)、(9,9)をサーチポイントに設定して(図13のステップSTT3)、図9の処理と同様の打ち切り処理を用いて周辺サーチポイントのSADcurを計算する(図13のステップSTT4)。
次に、三段探索部29は、図13のステップSTT4の計算結果において最もSAD値が小さかったサーチポイントを(u,v)とすると、9点の周辺ポイント(u-3,v-3)、(u,v-3)、・・・、(u+3,v+3)をサーチポイントに設定し(図13のステップSTT5)、図9の処理と同様の打ち切り処理を用いて周辺サーチポイントのSADcurを計算する(図13のステップSTT6)。
次に、三段探索部29は、図13のステップSTT6における計算結果において最もSAD値が小さかったサーチポイントを(u',v')とすると、9点の周辺ポイント(u'-1,v'-1)、(u',v'-1)、・・・、(u'+1,v'+1)をサーチポイントに設定し(図13のステップSTT7)、図9の処理と同様の打ち切り処理を用いて周辺サーチポイントのSADcurを計算する(図13のステップSTT8)。
次に、三段探索部29は、三段再探索のSAD値が以前の探索のSAD値よりも小さいか否かの判断を行う(図13のステップSTT9)。小さいならば図11のステップSTT10の処理を行い、小さくないならば図13の処理を終了する。
図13のステップSTT10において、三段探索部29は、動きベクトルの値を再探索での値に更新する。そして、図13の処理を終了する。
続いて、図14を参照して、図5のパラメータ設定部31による処理を説明する。図14は、図5のパラメータ設定部31による高速動き検出処理用パラメータ設定処理(図6のステップSTM10)の一例を示すフロー図である。
パラメータ設定部31は、スクリーニング、ブロック探索、アニーリング再探索、三段探索の計算量を推計する(図14のステップSTP1)。次に、スクリーニング処理の計算量に応じてスクリーニングの閾値TH2〜TH4をコントロールする(図14のステップSTP2)。次に、ブロック探索の計算量に応じてエッジ検出の閾値TH5をコントロールする(図14のステップSTP3)。次に、アニーリング再探索の計算量に応じてパラメータδをコントロールする(図14のステップSTP4)。次に、三段再探索の計算量に応じて閾値TH1をコントロールする(図14のステップSTP5)。
以上のようにして、図5の画像ブロックマッチング装置11は、動き量に応じて領域を分類し、領域ごとに適応的に圧縮することができる。例えば、動きのほとんどない領域は複数のフレームをまとめて3次元信号変換(3次元適応型ツリー)を行い、動きがゆっくりとした領域は動き予測や動き補償を用いて前フレームから動き補償画像を作って差分データに対して2次元信号変換を行い、動きの激しい領域はフレームごとに2次元信号変換を行うことが可能となる。
なお、特徴量は、候補画素と複数の画素との関係を示すものであってもよい。(3)式は、特徴量Eが候補画素の画素値と候補画素の上下左右に位置する画素の画素値との間の関係を示す例である。また、(4)式は、特徴量Eが候補画素の画素値x並びに他の画素値a及びcと間の関係を示す例である。ここで、xは、図15を参照して、選択的抽出画素になりうる候補画素の画素値であり、a、b、c、dは、それぞれ、候補画素に隣接する上、左、右、下に位置する画素の画素値である。また、|a−x|+|x−d|は|a−d|により近似値が得られ、|b−x|+|x−c|は|b−c|に近似値が得られる。そのため、(3)式による特徴量Eは、(1)式による計算により近似値が得られる。
また、特徴量Eは、図15を参照して、例えば(5)式にあるように、右上と左下、左上と右下に位置する画素間の関係を示すものであってもよい。ここで、e、f、g、hは、それぞれ、候補画素に隣接する右上、左上、右下、左下に位置する画素の画素値である。
さらに、特徴量は、3以上の方向にある画素間の特徴量を示すものであってもよい。例えば(6)式は、図15を参照して、特徴量Eが、上と下、左と右、右上と左下、左上と右下に位置する画素間の関係を示すものの例を示すものである。
さらに、特徴量は、候補画素に隣接する画素だけでなく、より離れた位置にある画素と他の画素との関係を示すものであってもよい。
さらに、特徴量は、図15を参照して、例えば(7)式では特徴量Eが内部に候補画素を含む三角形の頂点に対応する画素値aとhとgについてaとhとの関係及びaとgとの関係を示すように、頂点、辺又は内部に候補画素を含む多角形の頂点、辺又は内部にある第1の方向の画素間の関係と、前記多角形の頂点、辺又は内部にあって前記第1の方向とは異なる第2の方向に位置する画素間の関係とを少なくとも示すものであってもよい。
さらに、特徴量は、候補画素と、非抽出画素、抽出された選択的抽出画素又は当該候補画素以外の候補画素との関係を示すものであってもよい。
さらに、特徴量は、エッジ検出パラメータ以外にも、例えば周辺画素のヒストグラム分布指数などを示すものであってもよい。
Figure 2006309699
さらに、本発明の実施の形態において、基本探索及びアニーリングによる再探索は3×3のウィンドウで探索を行うブロック探索により行われているが、例えばスモール・ダイアモンド・サーチや六角サーチなどの探索方法により行われてもよい。また、グローバルな方法による再探索は三段探索により行われているが、例えば四段探索や対数探索により行われてもよい。
図16は、本発明の第2の実施の形態に係る動き検出処理を示すフロー図である。図16を参照して、図16のステップSTM41において、サブブロック単位で画素の間引きが行われてテンプレートが作成されており、他の処理ステップにおいては、同じ記号が付された図6に示される動き検出処理のフロー図の各処理ステップと同様の処理が行われる。
続いて、図17を参照して、図16のステップSTM41の一例を説明する。図17は、図16のステップSTM41(テンプレート画素処理部によるサブブロック単位間引きによるテンプレート作成処理)の一例を示すフロー図である。
図17を参照して、テンプレート画素処理部は、テンプレートを入力し(図17のステップSTBL1)、サブブロックを設定する(図17のステップSTBL2)。ここで、サブブロックは、例えば縦8個、横8個に並んだ64個の画素からなるものである。
次に、テンプレート画素処理部は、サブブロック画素を入力して(図17のステップSTBL3)、画像判別パラメータFを計算する(図17のステップSTBL4)。画像判別パラメータFは、例えば (8)式で表されるものである。(8)式で表される画像判別パラメータFは、サブブロック内の4つの画素のそれぞれについて上下左右に位置する画素間の関係に基づいて計算されるものであり、1つのサブブロックあたり4回の計算が行われればよく、エッジ検出に関する計算量が削減可能である。
Figure 2006309699
次に、テンプレート画素処理部は、画像判別パラメータFが閾値TH6よりも大きいか否かを判断し(図17のステップSTBL4)、大きければエッジ領域用間引きパターンをテンプレート画素に登録し(図17のステップSTBL5)、そうでなければ非エッジ領域用間引きパターンをテンプレート画素に登録する(図17のステップSTBL6)。ここで、エッジ領域用間引きパターンと非エッジ領域用間引きパターンは、例えば、エッジ領域用間引きパターンは非エッジ領域間引きパターンよりも間引く画素が少ない関係にあるものである。
次に、テンプレート画素処理部は、全てのサブブロックに対して処理が行われたかを判断し(図17のステップSTBL8)、処理が行われていないサブブロックがあるならば図17のステップSTBL3の処理に戻り、全てのサブブロックに対して処理が行われているならば図17の処理を終了する。
なお、図16の処理フローにおいて、図10に示される残差逐次検定法を採用してもよい。この場合には、更に計算量を削減することが可能となる。
続いて、図18を参照して、本発明の実施の形態の実験結果について説明する。図18は、SusieとForemanとMiss AmericaのQCIFフォーマットについて、本発明の実施の形態と全探索法(FS)、三段探索法(TSS)、ブロック勾配探索法(BBGDS)のそれぞれの探索アルゴリズムに関し、差分絶対値の計算回数(ADカウント)とPSNRを示す表である。
図18を参照して、本発明の実施の形態は、全探索法と比較して600倍から1800倍の高速化が達成されており、PSNRに関しても全探索法に近い値を達成している。BBGSと比較しても、9倍から18倍の高速化が達成され、PSNRに関してもMiss America を除く2例で優れたものとなっている。
本発明の第1の実施の形態に係る画像処理装置1の概略ブロック図である。 図1の画像処理装置1による処理が行われるテンプレートの画素の配置の一例を示す図である。 図1の画像処理装置1の動作を示すフロー図である。 図1の計算部3による特徴量の計算において用いられる画素値の一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る画像ブロックマッチング装置11の概略ブロック図である。 図5の画像ブロックマッチング処理装置11による動き検出処理を示すフロー図である。 図5のスクリーニング処理部21によるスクリーニング処理(図6のステップSTM2)の一例を示すフロー図である。 図5のテンプレート画素処理部23によるエッジ検出によるテンプレート作成処理(図6のステップSTM4)の一例を示すフロー図である。 図5のブロック探索部25によるブロック探索処理(図6のステップSTM5)の一例を示すフロー図である。 図5のブロック探索部25が絶対値差分総和SADの最小値を求める場合に、残差逐次検定法により計算を打ち切る場合の一例を示す図である。 図5のブロック探索部25による周辺サーチポイントのSADcurを打ち切り処理を用いて計算する処理(図9のステップSTB7)の一例を示すフロー図である。 図5のアニーリング探索部27によるアニーリング探索処理(図6のステップSTM7)の一例を示すフロー図である。 図5の三段探索部29による三段探索処理(図6のステップSTM9)の一例を示すフロー図である。 図5のパラメータ設定部31による高速動き検出処理用パラメータ設定処理(図6のステップSTM10)の一例を示すフロー図である。 候補画素に隣接する画素の画素値の一例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る動き検出処理を示すフロー図である。 テンプレート画素処理部によるサブブロック単位間引きによるテンプレート作成処理(図16のステップSTM41)の一例を示すフロー図である。 SusieとForemanとMiss AmericaのQCIFフォーマットについて、本発明の実施の形態と全探索法(FS)、三段探索法(TSS)、ブロック勾配探索法(BBGDS)のそれぞれの探索アルゴリズムに関し、差分絶対値の計算回数(ADカウント)とPSNRを示す表である。 動画像圧縮での動き予測処理に用いられるフレームの一例を示す図である。 非特許文献1に記載された手法におけるテンプレートの画素の配置を示す図である。
符号の説明
1 画像処理装置
3 計算部
5 抽出部
7 マッチング処理部

Claims (11)

  1. 複数の画素を有する画像から抽出手段により所望の画素を抽出してマッチング処理する画像処理装置において、
    前記複数の画素には、前記抽出手段が常に抽出する固定的抽出画素と、前記抽出手段が選択的に抽出する選択的抽出画素と、前記抽出手段が抽出を除外する非抽出画素とが含まれ、
    前記選択的抽出画素になりうる候補画素から見て第1の方向に位置する第1の計算対象画素と、前記第1の計算対象画素及び前記候補画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第1の計算対象画素よりも前記候補画素側に位置する第2の計算対象画素との関係、並びに、前記候補画素から見て前記第1の方向とは異なる第2の方向に位置する第3の計算対象画素と、前記第3の計算対象画素及び前記候補画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第3の計算対象画素よりも前記候補画素側に位置する第4の計算対象画素との関係を示す特徴量を所定の演算式を用いて計算する計算手段を有し、
    前記抽出手段は前記計算手段の計算結果に基づいて前記候補画素を前記選択的抽出画素として抽出する画像処理装置。
  2. 前記第2の計算対象画素及び前記第4の計算対象画素の少なくとも一方は、前記候補画素である、請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記第2の計算対象画素は前記候補画素よりも前記第1の計算対象画素から離れて位置する画素であり、前記第4の計算対象画素は前記候補画素よりも前記第3の計算対象画素から離れて位置する画素である、請求項1記載の画像処理装置。
  4. 複数の画素を有する画像から抽出手段により所望の画素を抽出してマッチング処理する画像処理装置において、
    前記複数の画素には、前記抽出手段が常に抽出する固定的抽出画素と、前記抽出手段が選択的に抽出する選択的抽出画素と、前記抽出手段が抽出を除外する非抽出画素とが含まれ、
    頂点、辺又は内部に前記選択的抽出画素になりうる候補画素を含む多角形の頂点、辺又は内部にある第1の方向に位置する画素間の関係と、前記多角形の頂点、辺又は内部にあって前記第1の方向とは異なる第2の方向に位置する画素間の関係とを少なくとも示す特徴量を所定の演算式を用いて計算する計算手段を有し、
    前記抽出手段は前記計算手段の計算結果に基づいて前記候補画素を前記選択的抽出画素として抽出する画像処理装置。
  5. 複数の画素を有する画像から抽出手段により所望の画素を抽出してマッチング処理する画像処理装置において、
    前記複数の画素には、前記抽出手段が選択的に抽出する選択的抽出画素と、前記抽出手段が抽出を除外する非抽出画素とが含まれ、
    前記選択的抽出画素になりうる候補画素と、前記非抽出画素、抽出された選択的抽出画素又は前記候補画素以外の候補画素との関係を少なくとも示す特徴量を計算する計算手段を有し、
    前記抽出手段は前記計算手段の計算結果に基づいて前記候補画素を前記選択的抽出画素として抽出する画像処理装置。
  6. 複数の画素を有する画像から抽出手段により所望の画素を抽出してマッチング処理する画像処理方法において、
    前記複数の画素には、前記抽出手段が常に抽出する固定的抽出画素と、前記抽出手段が選択的に抽出する選択的抽出画素と、前記抽出手段が抽出を除外する非抽出画素とが含まれ、
    計算手段が、前記選択的抽出画素になりうる候補画素から見て第1の方向に位置する第1の計算対象画素と、前記第1の計算対象画素及び前記候補画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第1の計算対象画素よりも前記候補画素側に位置する第2の計算対象画素との関係、並びに、前記候補画素から見て前記第1の方向とは異なる第2の方向に位置する第3の計算対象画素と、前記第3の計算対象画素及び前記候補画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第3の計算対象画素よりも前記候補画素側に位置する第4の計算対象画素との関係を示す特徴量を所定の演算式を用いて計算する計算ステップを含み、
    前記抽出手段は前記計算手段の計算結果に基づいて前記候補画素を前記選択的抽出画素として抽出する画像処理方法。
  7. 複数の画素を有する画像から抽出手段により所望の画素を抽出する画素抽出方法において、
    前記複数の画素には、前記抽出手段が常に抽出する固定的抽出画素と、前記抽出手段が選択的に抽出する選択的抽出画素と、前記抽出手段が抽出を除外する非抽出画素とが含まれ、
    前記抽出手段が、前記選択的抽出画素になりうる候補画素から見て第1の方向に位置する第1の計算対象画素と、前記第1の計算対象画素及び前記候補画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第1の計算対象画素よりも前記候補画素側に位置する第2の計算対象画素との関係、並びに、前記候補画素から見て前記第1の方向とは異なる第2の方向に位置する第3の計算対象画素と、前記第3の計算対象画素及び前記候補画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第3の計算対象画素よりも前記候補画素側に位置する第4の計算対象画素との関係を示す特徴量に基づいて前記候補画素を前記選択的抽出画素として抽出する抽出ステップを含む画素抽出方法。
  8. 複数の画素を有する画像から抽出手段により所望の画素を抽出する画素抽出方法において、
    前記複数の画素には、前記抽出手段が常に抽出する固定的抽出画素と、前記抽出手段が選択的に抽出する選択的抽出画素と、前記抽出手段が抽出を除外する非抽出画素とが含まれ、
    前記抽出手段が、前記選択的抽出画素になりうる候補画素を少なくとも2つ含む画素グループに対して、前記画素グループに含まれる候補画素のうちの一部である基準候補画素のそれぞれから見て第1の方向に位置する第1の計算対象画素と、前記第1の計算対象画素及び前記基準候補画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第1の計算対象画素よりも前記基準候補画素側に位置する第2の計算対象画素との関係、並びに、前記基準候補画素から見て前記第1の方向とは異なる第2の方向に位置する第3の計算対象画素と、前記第3の計算対象画素及び前記基準候補画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第3の計算対象画素よりも前記基準候補画素側に位置する第4の計算対象画素との関係を示す特徴量に基づいて前記画素グループに含まれる前記候補画素を前記選択的抽出画素として抽出する抽出ステップを含む画素抽出方法。
  9. 複数の画素を有する画像から抽出手段により所望の画素を抽出する画素抽出方法において、
    前記複数の画素には、前記抽出手段が選択的に抽出する選択的抽出画素が含まれ、
    前記抽出手段が、前記選択的抽出画素になりうる候補画素を少なくとも1つ含む画素グループに対して、前記画素グループに含まれる画素の一部である基準画素のそれぞれから見て第1の方向に位置する第1の計算対象画素と、前記第1の計算対象画素及び前記基準画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第1の計算対象画素よりも前記基準画素側に位置する第2の計算対象画素との関係、並びに、前記基準画素から見て前記第1の方向とは異なる第2の方向に位置する第3の計算対象画素と、前記第3の計算対象画素及び前記候補画素間を結ぶ直線上に位置し且つ前記第3の計算対象画素よりも前記基準画素側に位置する第4の計算対象画素との関係を示す特徴量に基づいて前記画素グループに含まれる前記候補画素を前記選択的抽出画素として抽出する抽出ステップを含む画素抽出方法。
  10. 請求項6記載の画像処理方法又は請求項7から9のいずれかに記載の画素抽出方法をコンピュータに実行させることが可能なプログラム。
  11. 請求項10に記載のプログラムをコンピュータが実行することが可能にて記録した記録媒体。
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