JP2006300631A - 直線変位センサー - Google Patents

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Hiroyuki Hanada
博之 花田
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Abstract

【課題】 固定したホールICに対して棒状永久磁石を移動(変位)させた場合に、その移動に比例した出力電圧が、ホールICから得られるようにした直線変位センサーを提供することを課題とするものである。
【解決手段】 固定部材1に固定したホールIC2を、非接触状態で跨ぐように対向させた棒状永久磁石3,3′を可動部材4に保持して形成され、この棒状永久磁石3,3′を左右に移動させたときに、前記ホールIC2から直線状に変化する出力電圧が得られるように、前記棒状永久磁石3,3′の互いに対向する少なくとも一方の長手方向面3a,3a′に、両端部から中間部5aに行くに従って幅を狭くした長方形状の強磁性体板5を添着したことを特徴とする直線変位センサーとしたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被検出物の移動によって棒状永久磁石が押動されると、被検出物に追随して変位した棒状永久磁石からの磁界の変化をホールICが受けて、このホールICから前記棒状永久磁石、すなわち、被検出物の変位に応じた変位信号が得られるようにした直線変位センサーに関する。
図7は、従来の直線変位センサーにおいて、固定状態のホールICに対して、所定間隔を置いて棒状永久磁石を移動させた場合の前記ホールICから得られる出力電圧の変化を示すグラフである。
また、図8は、従来の直線変位センサーにおいて、前記棒状永久磁石の長手方向面に沿って強磁性体板(ヨーク)を添着した場合の前記ホールICから得られる出力電圧の変化を示すグラフである。
磁力線を均一化する装置として、ほぼ一直線上を移動する被検出バイアス磁界手段から生じるバイアス磁界の磁力を受け、その直線移動量を測定した検出出力を生成するために、前記ほぼ一直線と離間距離をもつように配置・固定した磁力測定検出手段を有する磁力線を均一化する装置であって、前記被検出バイアス磁界手段は、前記ほぼ一直線上において所定の直線距離をもつように両端に異なる磁極がそれぞれ配置され、前記両端のそれぞれの磁極で最大となり、ほぼ同等の磁力をそれぞれ供給するための一対の磁力線供給手段と、この一対の磁力線供給手段を連結し前記所定の直線距離より大きく延びるように湾曲部をもち、前記バイアス磁界の強度分布のうち、均一な直線部分からなる平均領域を制御するための磁力制御手段と、を備えることを特徴とする磁力線を均一化する装置が知られている(特許文献1)。
また、直線変位センサーとして、直線的に移動する被検出物における直線変位量を検出するセンサーであって、前記被検出物の変位に応じて揺動する揺動部材を備え、前記被検出物の移動方向に沿った軸まわりに前記被検出物が回動自在となるようにして、前記被検出物に対して前記揺動部材が取り付けられるとともに、前記揺動部材における揺動軸の揺動角度を検出する回転センサーを備え、前記回転センサーによって検出された前記揺動部材における揺動軸の揺動角度に基づいて、前記被検出物の直線変位量を求めることを特徴とする直線変位センサーが知られている(特許文献2)。
特開2004−125557号公報(特許請求の範囲、図1参照) 特開2001−21339号公報(特許請求の範囲、図1参照)
前記図7に示すような場合は、前記ホールICに棒状永久磁石の中間部が対向した状態から、この棒状永久磁石を左右に移動させた場合に、ホールICから得られる出力電圧の変化はほとんど無かった。したがって、この場合の棒状永久磁石の変位を、ホールICの出力電圧の変化に換算して求めることは不可能である。
また、前記図8に示すような場合は、前記ホールICに棒状永久磁石の中間部が対向した状態から、この棒状永久磁石を左右に移動させた場合に、ホールICから得られる出力電圧の変化は少ない。したがって、この場合の棒状永久磁石の変位を、ホールICの出力電圧の変化に換算して求める場合に、その出力電圧の変化が少なく、その変位の測定が困難かつ不正確になる、といった問題がある。
また、特許文献1および特許文献2に記載された発明においては、その構成が比較的に複雑であり、製造コストも高くなる、といった問題があった。
そこで、棒状永久磁石の長手方向面に、両端部から中間部に行くに従って、幅を狭くした長方形状の強磁性体板(ヨーク)を添着する、といったきわめて簡単な手段によって、ホールICに対して、棒状永久磁石を移動(変位)させると、その移動量にほぼ比例して変化する電圧が、ホールICから得られることが実験によって確認することができた。
そこで、本発明は、前記のように、両端部から中間部に行くに従って幅を狭くした長方形状の強磁性体板(ヨーク)を長手方向面に添着した棒状永久磁石を用いた直線変位計を提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するための手段として、請求項1に係る発明は、固定部材(1)に固定したホールIC(2)を、非接触状態で跨ぐように対向させた棒状永久磁石(3),(3′)を可動部材(4)に保持して形成され、この棒状永久磁石(3),(3′)を左右に移動させたときに、前記ホールIC(2)から直線状に変化する出力電圧が得られるように、前記棒状永久磁石(3),(3′)の互いに対向する少なくとも一方の長手方向面(3a),(3a′)に、両端部から中間部(5a)に行くに従って幅を狭くした長方形状の強磁性体板(5)を添着したことを特徴とする直線変位センサー(S)としたものである。
また、請求項2に係る発明は、固定部材(1)に固定したホールIC(2)に、非接触状態で対向させた棒状永久磁石(3)を可動部材(4)に保持して形成され、この棒状永久磁石(3)を左右に移動させたときに、前記ホールIC(2)から直線状に変化する出力電圧が得られるように、前記棒状永久磁石(3)の長手方向面(3a)に、両端部から中間部(5a)に行くに従って幅を狭くした長方形状の強磁性体板(5)を添着したことを特徴とする直線変位センサー(S)としたものである。
また、請求項3に係る発明は、固定部材(1)に固定したホールIC(2)を、非接触状態で跨ぐように対向させた棒状永久磁石(3)と強磁性体棒(6)を可動部材(4)に保持して形成され、前記棒状永久磁石(3)と強磁性体棒(6)を左右に移動させたときに、前記ホールIC(2)から直線状に変化する出力電圧が得られるように、前記棒状永久磁石(3)の長手方向面(3a)に、両端部から中間部(5a)に行くに従って幅を狭くした長方形状の強磁性体板(5)を添着したことを特徴とする直線変位センサー(S)としたものである。
請求項1〜請求項3に係る発明によれば、棒状永久磁石の長手方向面に、両端部から中間部に行くに従って幅を狭くした長方形状の強磁性体板を添着する、といったきわめて簡単な手段によって、ホールICに対して、棒状永久磁石を移動(変位)させると、その移動量にほぼ比例して変化する電圧が、ホールICから得られる直線変位計を提供することができる。
図1は本発明の直線変位センサーの一部の破断した断面図である。図1に示すように、例えば、合成樹脂製の筒状の固定部材1にホールIC2が固定されており、このホールIC2を非接触状態で跨ぐように対向させた棒状永久磁石3,3′が、例えば、合成樹脂製の可動部材4に埋設されて保持されている。前記可動部材4は、筒状の固定部材1に設けたレール7,7′(図2参照)に案内されて、摺動されるようになっている。前記棒状永久磁石3は、図において左端がS磁極に着磁され、右端がN磁極に着磁されている。一方、棒状永久磁石3′は、図において左端がN磁極に着磁され、図において右端がS磁極に着磁されている。
本発明は、図1および図2に示すように、前記ホールIC2を非接触状態で跨ぐように、対向させた棒状永久磁石3,3′の少なくとも一方の長手方向面3a,3a′に、図3に示すように、両端部から中間部5aに行くに従って幅を狭くした長方形状の強磁性体板5を添着したことを特徴とするものである。なお、図3には、他方の強磁性体板5′は図示していないが、同様な形状である。
図3の(a)に示すように、前記長方形状の強磁性体板5の一実施例は、両端の幅が5mm、長さが35mm、厚みが0.5mmで、中間部5aの8mmの範囲の幅が3.5mmとなるように、両端部から中間部5aに行くに従って幅を狭くして形成されている。
図3の(b)に示す前記棒状永久磁石3は、幅が5mm、長さが35mm、厚みが2mmである。
図3の(c)は、前記棒状永久磁石3に前記長方形状の強磁性体板5を添着する場合の一実施例を示す図である。
図2の(a)は前記固定状態のホールIC2と前記棒状永久磁石3,3′が保持された可動部材4を示す斜視図であり、この可動部材4は、前記筒状の固定部材1に設けたレール7,7′に案内されて移動自在である。また、この可動部材4は、その一端部4aが被移動検出物(図示しない)に連結される。
図2の(b)は(a)図のA―A線における断面図であり、(c)図は(a)図のB―B線における断面図である。
図4の(a)は、本発明の直線変位センサーの特性を示すグラフであり、(b)図は本発明の直線変位センサーの一端部を示す図である。図4に示すように、前記棒状永久磁石3,3′の少なくとも一方の長手方向面3a,3a′に、両端部から中間部5aに行くに従って幅を狭くした長方形状の強磁性体板5を添着したものを使用することによって、この棒状永久磁石を移動(変位)させることにより、ホールIC2から得られる出力電圧の変化は、棒状永久磁石の移動にほぼ比例して直線状に変化する。したがって、棒状永久磁石の移動をホールIC2の出力電圧に変換して計測することができる。
なお、図1に示す、取付フランジ8はボルトなどを挿通する孔を有し、ボックス9には前記ホールIC2の取付基板10を備えており、この取付基板10にはホールIC2の出力電圧の取り出しリード線11が接続されている。
以上の請求項1に係る発明の実施の形態は、ホールIC2を非接触状態で跨ぐように対向させた棒状永久磁石3,3′を使用した場合について説明したが、この発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、請求項2に係る直線変位センサーの実施の形態を示す図5のように、固定部材1に固定したホールIC2に、非接触状態で対向させた棒状永久磁石3を可動部材4に保持して形成され、この棒状永久磁石3を左右に移動させたときに、前記ホールIC2から直線状に変化する出力電圧が得られるように、前記棒状永久磁石3の長手方向面3aに、両端部から中間部5aに行くに従って幅を狭くした長方形状の強磁性体板5を添着してもよい。
また、請求項3に係る発明の実施の形態を示す図6のように、固定部材1に固定したホールIC2を、非接触状態で跨ぐように対向させた棒状永久磁石3と強磁性体棒6を可動部材4に保持して形成され、前記棒状永久磁石3と強磁性体棒6を左右に移動させたときに、前記ホールIC2から直線状に変化する出力電圧が得られるように、前記棒状永久磁石3の長手方向面3aに、両端部から中間部5aに行くに従って幅を狭くした長方形状の強磁性体板5を添着してもよい。
本発明の直線変位センサーの第1の実施の形態を示す一部の横断面図である。 (a)は本発明の直線変位センサーの固定状態のホールICと棒状永久磁石が保持された可動部材を示す斜視図であり、(b)は(a)図のA―A線における断面図であり、(c)図は(a)図のB―B線における断面図である。 (a)は長方形状の強磁性体板の形状の一実施例を示す平面図であり、(b)は棒状永久磁石の一実施例を示す平面図であり、(c)は棒状永久磁石に前記長方形状の強磁性体板を添着する場合の一実施例を示す図である。 (a)は本発明の直線変位センサーの特性を示すグラフであり、(b)図は本発明の直線変位センサーの一端部を示す図である。 本発明の直線変位センサーの第2の実施の形態を示す図である。 本発明の直線変位センサーの第3の実施の形態を示す図である。 棒状永久磁石の長手方向面に沿って強磁性体板を添着していない場合の前記ホールICから得られる出力電圧の変化を示すグラフである。 従来の直線変位センサーにおいて、棒状永久磁石の長手方向面に沿って強磁性体板を添着した場合の前記ホールICから得られる出力電圧の変化を示すグラフである。
符号の説明
1 固定部材
2 ホールIC
3 棒状永久磁石
3′ 棒状永久磁石
3a 長手方向面
3a′ 長手方向面
4 可動部材
5 強磁性体板
5a 中間部
6 強磁性体棒
7 レール
7′ レール
8 取付フランジ
9 ボックス
10 取付基板
11 リード線

Claims (3)

  1. 固定部材(1)に固定したホールIC(2)を、非接触状態で跨ぐように対向させた棒状永久磁石(3),(3′)を可動部材(4)に保持して形成され、この棒状永久磁石(3),(3′)を左右に移動させたときに、前記ホールIC(2)から直線状に変化する出力電圧が得られるように、前記棒状永久磁石(3),(3′)の互いに対向する少なくとも一方の長手方向面(3a),(3a′)に、両端部から中間部(5a)に行くに従って幅を狭くした長方形状の強磁性体板(5)を添着したことを特徴とする直線変位センサー(S)。
  2. 固定部材(1)に固定したホールIC(2)に、非接触状態で対向させた棒状永久磁石(3)を可動部材(4)に保持して形成され、この棒状永久磁石(3)を左右に移動させたときに、前記ホールIC(2)から直線状に変化する出力電圧が得られるように、前記棒状永久磁石(3)の長手方向面(3a)に、両端部から中間部(5a)に行くに従って幅を狭くした長方形状の強磁性体板(5)を添着したことを特徴とする直線変位センサー(S)。
  3. 固定部材(1)に固定したホールIC(2)を、非接触状態で跨ぐように対向させた棒状永久磁石(3)と強磁性体棒(6)を可動部材(4)に保持して形成され、前記棒状永久磁石(3)と強磁性体棒(6)を左右に移動させたときに、前記ホールIC(2)から直線状に変化する出力電圧が得られるように、前記棒状永久磁石(3)の長手方向面(3a)に、両端部から中間部(5a)に行くに従って幅を狭くした長方形状の強磁性体板(5)を添着したことを特徴とする直線変位センサー(S)。
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