JP2006275002A - Piston for internal combustion engine - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、内燃機関用ピストンに関し、スカート部の摺動面に凹部が形成されたピストンに関するものである。 The present invention relates to a piston for an internal combustion engine, and relates to a piston in which a concave portion is formed on a sliding surface of a skirt portion.
往復動内燃機関において、シリンダ内周面とピストン側面との間の潤滑性を向上することで摩擦を低減し、焼き付きの防止、内燃機関の効率の向上が図られてきた。特開平10−122365号公報には、ピストン冠部側に設けられたピストンリング溝に隣接して、深さが極浅い約20μmの凹部を形成することで、シリンダ内周面との接触面積を最適化し、焼き付きを防止するとともに、この凹部を潤滑油(エンジンオイル)の導入通路として機能させ、シリンダ内周面との間に油膜形成させる技術が開示されている。
特許文献1に開示される技術は、燃焼サイクルにおいて、ピストン上昇時には凹部がピストンリング溝からの潤滑油の導入通路として機能するため、ピストンのスカート部側面の摺動部とシリンダの内周面との間の油膜形成に有効である。
In the technology disclosed in
しかしながら、一般的に燃焼サイクルの爆発・膨張行程でピストンが押し下げられ下降する際にも、ピストンのスムースな動作のためには十分な油膜形成が重要である。つまり、特許文献1に開示されたピストンリング溝に隣接した凹部は、ピストンの下降時に十分な潤滑性能を有していないと考えられる。
However, generally, even when the piston is pushed down and lowered during the explosion / expansion stroke of the combustion cycle, it is important to form a sufficient oil film for smooth operation of the piston. That is, it is considered that the recess adjacent to the piston ring groove disclosed in
本発明は、以上の技術的背景に鑑みなされたものであり、内燃機関用ピストンにおいて、ピストンの上昇および下降工程において、ピストンの側面の摺動面とシリンダ内周面との間に十分な油膜を形成し、焼き付きを防止するとともに、摩擦を低減しエンジンの効率を向上するピストンを提供することを技術的課題とする。 The present invention has been made in view of the above technical background. In an internal combustion engine piston, a sufficient oil film is provided between a sliding surface on a side surface of the piston and an inner peripheral surface of the cylinder in the piston ascending and descending steps. It is a technical problem to provide a piston that prevents seizure and reduces friction and improves engine efficiency.
上記の技術的課題を解決するために講じた第1の技術的手段は、内燃機関のシリンダ内に往復動自在に設けられ、前記シリンダ内で燃焼室を形成する内燃機関の円柱状のピストンであって、前記シリンダの内周面に対して摺動するスカート部の摺動面に、少なくとも2つの凹部を、摺動方向の異なる位置にそれぞれ形成したことである。 The first technical means taken in order to solve the above technical problem is a cylindrical piston of the internal combustion engine which is provided in the cylinder of the internal combustion engine so as to be reciprocable and forms a combustion chamber in the cylinder. Then, at least two recesses are formed at different positions in the sliding direction on the sliding surface of the skirt portion that slides with respect to the inner peripheral surface of the cylinder.
上記の技術的課題を解決するために講じた第2の技術的手段は、第1の技術的手段に加え、前記凹部を、前記摺動面の摺動方向の中央よりも前記燃焼室側と前記燃焼室の反対側とにそれぞれ設け、かつ前記摺動面の円周方向の中央部に設けたことである。 In addition to the first technical means, the second technical means taken in order to solve the above technical problem is that the concave portion is located closer to the combustion chamber side than the center in the sliding direction of the sliding surface. They are respectively provided on the opposite side of the combustion chamber, and are provided in the center in the circumferential direction of the sliding surface.
上記の技術的課題を解決するために講じた第3の技術的手段は、第2の技術的手段に加え、前記凹部の円周方向両側かつ、摺動方向の中央側に、さらに複数の凹部を設けたことである。 In addition to the second technical means, the third technical means taken to solve the technical problem described above further includes a plurality of concave portions on both sides in the circumferential direction of the concave portion and on the center side in the sliding direction. It is to have established.
上記の技術的課題を解決するために講じた第4の技術的手段は、第1乃至第3の技術的手段に加え、前記凹部を、その中心部が最深となる形状としたことである。 The fourth technical means taken in order to solve the above technical problem is that, in addition to the first to third technical means, the concave portion has a shape whose central portion is deepest.
請求項1の発明によれば、ピストンのスカート部の摺動面に少なくとも2つの凹部を異なる位置に形成したことから、それぞれの凹部は、ピストンの上昇時と下降時に潤滑油(エンジンオイル)を一時的に貯蔵し、ピストンのストロークとともに潤滑油を摺動面に供給することができ、摺動面とシリンダ内周面の間に油膜を形成することができる。
According to the invention of
請求項2の発明によれば、少なくとも凹部が摺動面の摺動方向の中央に対して、燃焼室側と燃焼室の反対側とに設けられるため、ピストンが上死点、下死点から往復ストロークする際に、ストローク方向側に設けられた一方の凹部が潤滑油(エンジンオイル)を一時的に貯蔵、供給を開始するため、ピストンの上昇時と下降時に油膜を安定して形成することができる。また、コンロッドがピストンをストロークさせる際に、ストローク方向と垂直な方向に押し付ける力が作用することで最も潤滑油の不足が発生し易い摺動面の円周方向の中央部に、凹部を配置したので、円周方向の中央部においても安定した油膜形成が達成される。
According to the invention of
請求項3の発明によれば、円周方向の中央部に配置した凹部に加え、その両端側に凹部を配置することで、1つの凹部の深さを必要以上に深くすることなく、スカート部の摺動面の円周全体にわたって凹部を形成し、潤滑性を向上することができる。
According to the invention of
請求項4の発明によれば、凹部の中心部を最深として凹部の形状を形成することで、摺動面内の凹部の面積を小さくしたまま、潤滑油の貯蔵量を向上し、摺動面の面積を大きく保ったまま、焼き付き防止を達成することができる。
According to the invention of
以下、本発明の内燃機関用ピストンの第1の実施形態を図面に基づき説明する。図1は本発明の内燃機関用ピストンの正面図を示している。また、図2は本発明の内燃機関用ピストンの側面図(図1にてA矢視した図)である。 Hereinafter, a first embodiment of a piston for an internal combustion engine of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 shows a front view of a piston for an internal combustion engine of the present invention. FIG. 2 is a side view of the piston for an internal combustion engine of the present invention (a view taken along arrow A in FIG. 1).
ピストン1は、図示しないエンジンのシリンダ内で往復摺動(ストローク)し、冠面2とシリンダの内周とで燃焼室を形成する。ピストン1の外周に3本のリング溝5、6、7が形成されており、冠面2側からそれぞれ図示しないトップリング、セカンドリング、オイルリングが環装される。ピストン1にはピン孔4が形成されており、このピン孔4に挿入固定されたピン(図示せず)により、ピストン1はコンロッド(図示なし)を介してクランクシャフト(図示なし)に連結される。ピストン1の往復動(図1において、上下動)によりクランクシャフトが回転する。このピストン1の上下動の際に、ストローク方向に他の部位より長く形成されたスカート部3は、その摺動面10がシリンダ内周面と摺動して、ピストン1の上下動のためのガイドとして機能する。また、ピストン1の摺動方向に垂直な断面は、リング溝を含むピストン上部では円柱状であり、スカート部を含むピストン下部では、それぞれ図1および図2で示される径La、LbがLa>Lbとなる楕円形状をしている。
The
図2は、図1においてA矢視したピストン1の側面図を示している。ピストン1のシリンダ内周面に対する摺動面10には、複数の凹部11a、11b、11c、12a、12b、12cが形成される。これらの凹部は、それぞれの中心部が最も深い形状(深さ20〜50μm)をしており、摺動面10内おいてその開口面積を小さく抑えられていることで、摺動面積を大きく確保し焼き付きの防止が行われているとともに、潤滑油(エンジンオイル)の貯蓄量が大きくされている。また、先述したように、摺動面10はピストン1の断面が楕円形状を呈しているため、摺動面10の円周方向の中心部で最も曲率半径が小さくなっている。
FIG. 2 shows a side view of the
開口部が楕円形状をした凹部11a、凹部12aは摺動面10において、円周方向の略中央部に形成され、かつ、摺動面10内のピストンストローク方向の中央よりも燃焼室側(図2の上側)と燃焼室の反対側(図2の下側)に配置される。この凹部11a、12aの配置によれば、ピストンの上昇時には、ピストン1の摺動面10がシリンダの内周面と摺動し、最も潤滑油不足が発生しやすい円周方向の略中央部で、ピストン1の上部が摺動を開始する摺動開始早期において、凹部11aからの潤滑油の供給が行われ油膜形成が促進し、その結果焼き付きの防止と摩擦力の低減が可能となる。さらに、燃焼サイクルの燃焼後の膨張行程において、ピストン1が下降する際にも、シリンダ内周面に潤滑油が少ない状況で、摺動面10の下部に配置された凹部12aからの潤滑油の供給が行われ、焼き付きの防止と摩擦力の低減が可能となる。
The
また、凹部11a、凹部12aの両端部には、摺動面10中の上下動方向の中央よりに、開口部が楕円形状をした凹部11b、11cと凹部12b、12cが上下動方向に対して開口部の楕円形状の長軸が垂直になるように形成される。これによれば、摺動面10の全円周に渡って、潤滑用の凹部を形成することができるため、摺動面10の全体を焼き付きから保護することが出来る。
Further, the
図3は、本発明の第2の実施例を示している。第2の実施例は第1の実施例において、開口部が楕円形状である凹部111b、111cの長軸をθ1、凹部112b、凹部112cの長軸をθ2傾斜させ形成したものである。具体的には、凹部111bと111cの円周方向の外側部を上部へ傾斜、凹部112bと112cの円周方向の外側部を下部へ傾斜させたものである。この構成によれば、ピストン1の上昇時に潤滑油が矢印(実線)の方向へ流出し、最も曲率半径が小さく潤滑不足が発生し易い中央部での油膜形成が促進される。また、ピストン1の下降時に潤滑油が矢印(破線)の方向へ流出し、焼き付きが防止される。
FIG. 3 shows a second embodiment of the present invention. The second embodiment is the same as the first embodiment except that the long axes of the
1 ・・・ピストン
2 ・・・冠面
3 ・・・スカート部
4 ・・・ピン孔
5 ・・・リング溝
6 ・・・リング溝
7 ・・・リング溝
10・・・摺動面
11a、11b、11c、111a、111b、111c・・・凹部
12a、12b、12c、112a、112b、112c・・・凹部
DESCRIPTION OF
Claims (4)
前記シリンダの内周面に対して摺動するスカート部の摺動面に、少なくとも2つの凹部が、摺動方向の異なる位置にそれぞれ形成されることを特徴とする内燃機関用ピストン。 A cylindrical piston of an internal combustion engine that is provided in a cylinder of the internal combustion engine so as to be reciprocally movable and forms a combustion chamber in the cylinder,
A piston for an internal combustion engine, wherein at least two concave portions are formed at different positions in a sliding direction on a sliding surface of a skirt portion that slides with respect to an inner peripheral surface of the cylinder.
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