JP2006269289A - 照明装置およびこれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 チップ型LEDを導光体の側面に多数個配置した、サイド入光型のバックライトでは、LEDの光を入光部にて十分に拡散できないためLED光源とライティングエリアとの間に一定以上の距離が必要となり、表示装置を小型化することが困難だった。
【解決手段】 本発明の照明装置は、LED素子を基板に実装後、特殊形状の透光性材料にて被覆して発光部とした。この発光部から導光体に入光する構成により、液晶表示装置の小型化と高い面内輝度均一化を可能とする事が可能となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、携帯情報機器や液晶テレビやPCモニターなどに用いられる液晶表示装置、及びこの液晶表示装置の表示素子を照明するフロントライトやバックライトとして用いられる照明装置に関する。
近年の携帯電話やモバイルコンピュータなどに用いられる表示装置には、高精彩カラー画像が少ない消費電力で得られる液晶表示装置が多く用いられている。これらの液晶表示装置に用いられる液晶素子を照明するため、高輝度の白色LEDを用いた光源が照明装置用光源として用いられるようになっている。
これらの表示装置の照明に用いられている白色LEDは、青色LEDの発光面の直前に樹脂中に分散させた緑色蛍光体または黄色蛍光体を配して、その結果得られる緑色光または黄色光と元の青色光とを混色させて白色光を得る構造としたものが良く知られている。
この、白色LEDのパッケージ方法であるが、砲弾型と呼ばれる大型のタイプとチップ型と呼ばれる小型のタイプの2種類がある。薄型化が必要なモバイル用途の液晶表示装置には、チップLEDを使用することが一般的である。図5はチップLEDを使用した従来方式の照明装置の斜視図である。複数のチップLED17が導光体2の入力部に配置されている。導光体2の表面には特殊なプリズム加工が施されている。チップLED17から発光した光は、導光体2と反射板14の間で反射と回折を繰り返し、導光体2の広面積面で均一に照射する(例えば、特許文献1を参照)。
特開2002−122743号公報(第10頁、第1〜2図)
しかしながら、チップLEDを用いた従来の照明装置では、チップLEDは非常に指向特性が強いため、チップLEDの光を入光部で十分に拡散することが困難である。その結果、LCDを通してもLED近辺の輝度が著しく高い現象(目玉、ホットスポット)が発生しやすい。それを解消するためにLED光源とバックライト上の必要照射範囲(ライティングエリア)との間に一定以上の距離が必要となり、結果として液晶モジュールを小型化することが困難となっている。また、複雑なプリズム形状や拡散方式を用いることが必要となり、装置の価格上昇や開発リードタイム増加につながっている。そこで、本発明は液晶表示装置の小型化と高い面内輝度均一化を同時に実現する事を目的としている。
本発明の照明装置は、発光素子が設けられた回路基板と、前記発光素子と前記発光素子を被覆する透光性材料からなる発光部と、前記発光部からの光を少なくとも1つの側面を入光面として光を入光し照射面より光を出射する導光体と、を備えている。ここで、透光性材料に蛍光体を分散することとした。また、透光性材料を、屈折率の異なる複数の材料で構成することとした。ここで、透光性材料は、楕円の半球形状で発光素子を被覆するように構成した。
さらに、発光素子を複数個備えるとともに、透光性材料は複数の発光素子を覆うような形状である。また、回路基板は、発光素子が設けられた表面が、導光板の入光面と垂直をなす面と平行になるように配置されている。あるいは、回路基板は、導光体の入光面と対向するように配置されている。
また、本発明の液晶表示装置は、上述したいずれかの構成の照明装置と、この照明装置の照射面からの光により照明される液晶パネルを備えている。
本発明の照明装置は、光源とライティングエリアとの距離を長くすることなく、光の分散が可能となるため、小型で輝度均一性の高い照明装置の提供が可能となる。更に照明装置が小型となるため、液晶表示装置の小型化も可能となる。
本発明の照明装置では、発光素子が実装された回路基板に発光素子を被覆するように所望の形状の透光性材料をポッティングしてなる基板を備え、この基板を導光体の側面に設置する構成とする。
また、本発明の照明装置では、発光素子は長方形の回路基板上に横一列に多数個配置されている。その発光素子の光出射方向を回路基板に垂直上方とし、被覆する透光性材料の形状を楕円の半球レンズ状とした。本発明の照明装置では、この半球レンズの形状を調節することによって、発光素子からの出射光の広がりを調節することができる。本発明においては、半休レンズ形状を楕円のドーム形状とすることで、長手方向に強い拡散成分を持つ構成とした。なお本発明の照明装置では、複数の発光素子を1つのドーム形状の透光性材料により被覆しても良い。
以下に本発明の照明装置に関する実施例を、図面を用いて具体的に説明する。
図1は本実施例の構成を模式的に示す斜面図である。発光部分1は回路基板4上に複数個配置されている。回路基板4上に形成された発光部分1から出る光は、入光部反射板3と回路基板4の白色レジスト層によって反射し、高い確率で導光体2に入光する。入光した光は、導光体の表面の溝や凹凸での屈折及び反射板14での反射により、均一に上面に発光する。
図2は発光部分1を詳細に表す断面図である。導電パターン11、15とレジスト10が形成された回路基板4の上に導電性台座12を介してLED素子5が実装されている。この導電性台座12は導電性ペーストや半田などを用いて導電パターン11に電気的に接合されており、またLED素子5は導電性ペーストによって導電性台座12に電気的に接合されている。この導電性台座12はLED素子5と電気配線との電気的接合性を向上させたり、熱伝導性を向上させたり、回路基板4からの高さを調節したりするために用いられているものである。これらの条件が満足されている環境では必ずしも必要ではない。LED素子5には電流注入用の電極が形成されており、ワイヤー6で導電パターン15と電気的に接合されており、これと対向する図示されていない電極は導電性台座12を介して導電パターン11と電気的に接合されている。このワイヤー6は、通常のワイヤーボンディングで用いられる金ワイヤーなどを用いることができる。LED素子5と導電性台座12の全てとワイヤー6の少なくとも一部は透光性材料7で被覆されており、その透光性材料7の中には蛍光体粒子8が所定の濃度で混合されている。透光性材料7としては、アクリル樹脂やエポキシ樹脂を用いることができる。また、蛍光体粒子の中には、水分により劣化を起こしやすいものがあるので、このような材料を用いる場合には非通水性のあるシリコン樹脂やシクロオレフィン系樹脂またはフッ素系樹脂などの高分子材料を用いることも良い。尚、非通水性材料は透光性材料に用いるのではなく、透光性材料の上側を覆うように皮膜してもよい。透光性材料には、例えば樹脂ビーズなど透光性材料と屈折率が異なる別の透光性材料を混ぜても良い。そうすることにより、より光の分散性が高くなり、光出射面での均一性が向上する。
LED素子5の光出射面は回路基板の上方である。従って、LED素子5から出射した光は上方の透光性材料7を透過した後、その屈折率と表面形状で規制される出射角を持って上方に輻射される。すなわち、透光性材料7の表面形状を変えることによって光の輻射角を制御することが可能となる。透光性材料の表面形状は、その粘度やポッティング量、あるいは、ポッティング型を変えることで、所望の形状とすることができる。本実施例では、発光部分1を楕円ドーム形状とした。楕円の長手方向を回路基板4の長手方向と揃えることでよりCCFL等の線状光源に近い特性を得ることが可能となる。
蛍光体粒子8は、基体、付活体及び溶剤からなる。基体は亜鉛、カドミニウム、マグネシウム、シリコン、イットリウム等の希土類元素等の酸化物、硫化物、珪酸塩、バナジン酸等の無機蛍光体又はフルオレセイン、エオシン、油類(鉱物油)等の有機蛍光体から選択される。付活体は、銀、銅、マンガン、クロム、ユウロピウム、亜鉛、アルミニウム、鉛、リン、砒素、金から選択される。前記溶剤は塩化ナトリウム、塩化カリウム、炭酸マグネシウム、塩化バリウムから選択される。
このように、LED素子5として青色LEDを用い、青色光で赤色の蛍光を発する複数の赤色蛍光体粒子と、青色光で緑色の蛍光を発する複数の緑色蛍光体粒子を所定の割合で透光性材料7に混合してLED素子5を被覆することによって、LED素子5からの青色光が波長変換されて生じた緑色光と赤色光とそれにもとの青色光とが加法混色されて目的の色度を持った発光色を得ることが可能となる。この発光色による色再現範囲は、用いる赤色蛍光体粒子と緑色蛍光体粒子の材料や、これらの混合比率や、各々の蛍光体粒子の混合濃度や、各々の蛍光体粒子の平均粒径、および照射する青色光の強度を調節することによって任意に制御することが可能となる。
次に、実施例2を図3に基づいて説明する。図3は本実施例の構成を模式的に示す断面図である。本実施例が実施例1と異なるところは、回路基板4の発光部分1の蛍光体粒子8を含んだ透光性材料7の形状である。この場合も、実施例1と同様の蛍光体粒子を用いることができる。実施例1では複数のLED素子5に対してそれぞれ透光性材料7でモールドした。しかしながら、本実施例は、複数のLED素子5に対して透光性材料7を連続して塗布している。このような構成により、実施例1よりも更に線状光源に近い指向特性を実現することが可能となった。
次に、本実施例の断面構成を図4に模式的に示す。本実施例では、回路基板4を縦に配置し、回路基板上にて光度の最も強い面と導光体2の入光面を対向させる構造とした。これによって、光がより効率的に導光体に入光し、高い輝度特性を持つ照明装置とすることができる。
発光部分1からの光は導光体2の入光部に入射し、導光体2の下面に形成したプリズムパターン16によって上面に導波する構造となっている。プリズムパターン16の位置は下面でなく、上面に形成してもかまわない。また、プリズムパターン16の対向面にはサンドブラストやケミカルエッチングにて凹凸をつけることで、輝度効率を高めるような構成を選択した。凹凸パターンは必ずしも存在する必要はなく、フラットな形状にすることも可能である。
フレーム13の材質として白色樹脂を用いた。フレーム13自身も反射特性を有しているが、フレーム13と導光体2の間に銀やアルミやPETの反射板を設置することで、更に輝度効率を高める事が可能である。その場合は、フレームの色は何色でもかまわない。また、導光体2の光学設計によってはフレームの色を黒色として、余計な光は全て吸収することも可能である。ここで、発光部分1の形状は、実施例1のような複数の楕円形状であっても、実施例2のような線状の連続した楕円形状であっても同様の効果が得られる。
また、図6に本発明による照明装置を用いた液晶表示装置を示す。図示するように、実施例1の照明装置に液晶パネル18を搭載した構成である。液晶パネル18は、アクティブもしくはパッシブ駆動の液晶パネルであり、駆動用ドライバーICが搭載されている。透光性材料7の形状は、実施例1のように非連続な楕円でも、実施例2のように連続な楕円でも、実施例3のように回路基板上にて光度の最も強い面と導光体2の入光面を対向する構造としてもかまわない。
本発明による照明装置の構成を示す模式的斜視図である。 本発明による光源の構成を示す模式的断面図である。 本発明による照明装置の構成を示す模式的斜視図である。 本発明による照明装置の構成を示す模式的断面図である。 従来の照明装置の構成を示す模式的断面図である。 本発明による液晶表示装置の構成を示す模式的斜視図である。
符号の説明
1 発光部分
2 導光体
3 入光部反射板
4 回路基板
5 LED素子
6 ワイヤー
7 透光性材料
8 蛍光体粒子
9 非導電性基板
10 レジスト
11、15 導電パターン
12 導電性台座
13 フレーム
14 反射板
16 プリズムパターン
17 チップLED
18 液晶パネル

Claims (8)

  1. 発光素子が設けられた回路基板と、前記発光素子と前記発光素子を被覆する透光性材料からなる発光部と、前記発光部からの光を少なくとも一つの側面を入光面として入光し照射面より光を出射する導光体と、を備えることを特徴とする照明装置。
  2. 前記透光性材料には、蛍光体が分散されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記透光性材料は、屈折率の異なる複数の材料からなることを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
  4. 前記透光性材料は、楕円の半球形状で形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の照明装置。
  5. 前記発光素子を複数個備えるとともに、前記透光性材料は前記複数の発光素子を覆うように設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の照明装置。
  6. 前記回路基板は、前記発光素子が設けられた表面が、前記導光板の前記入光面と垂直をなす面と平行になるように配置されたことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  7. 前記回路基板は、前記導光体の前記入光面と対向するように配置されたことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載された構成の照明装置と、前記照明装置の照射面からの光により照明される液晶パネルと、を備えることを特徴とする液晶表示装置。
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