JP2006260378A - 半導体集積回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】 キャッシュメモリ回路におけるリフィルに伴う読み込み動作、及び、ライトバック又はライトスルーに伴う書き込み動作によるペナルティーを抑えてシステム性能を向上させた半導体集積回路を提供する。
【解決手段】 この半導体集積回路は、第1のバスラインに接続されたプロセッサ部10と、第2のバスラインに接続され、プログラム及びデータを格納する主メモリ回路70と、第1のバスラインに接続され、プロセッサ部において用いられるデータの一部が書き込まれると共に、書き込まれたデータヘのアクセスが優先的に行われる第1のキャッシュメモリ回路20と、第1のバスラインに接続され、第1のキャッシュメモリ回路の記憶容量が不足した際に第1のキャシュメモリ回路にデータを上書きされることにより消去されるデータ及び第1のキャッシュメモリ回路から主メモリ回路に書き戻すデータが一時的に書き込まれると共に、書き込まれたデータへのアクセスが可能な第2のキャッシュメモリ回路30とを具備する。
【選択図】 図1
【解決手段】 この半導体集積回路は、第1のバスラインに接続されたプロセッサ部10と、第2のバスラインに接続され、プログラム及びデータを格納する主メモリ回路70と、第1のバスラインに接続され、プロセッサ部において用いられるデータの一部が書き込まれると共に、書き込まれたデータヘのアクセスが優先的に行われる第1のキャッシュメモリ回路20と、第1のバスラインに接続され、第1のキャッシュメモリ回路の記憶容量が不足した際に第1のキャシュメモリ回路にデータを上書きされることにより消去されるデータ及び第1のキャッシュメモリ回路から主メモリ回路に書き戻すデータが一時的に書き込まれると共に、書き込まれたデータへのアクセスが可能な第2のキャッシュメモリ回路30とを具備する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、一般に半導体集積回路に関し、特に、キャッシュメモリ回路を有する半導体集積回路に関する。
従来から、コンピュータや携帯電話においては、プログラムを実行してデータの演算・加工を行う中央処理装置(以下、「CPU」という)を含むプロセッサ部と、プログラムやデータを格納するための主メモリ回路とを有する半導体集積回路が用いられている。
一般的に、主メモリ回路の動作速度はCPUの動作速度よりも遅いので、CPUを含むプロセッサ部と主メモリ回路の間に、主メモリ回路よりも記憶容量は小さいが高速動作が可能なキャッシュメモリ回路を設けることによって、システム性能の向上が図られている。
必要なデータの読み出しに際し、プロセッサ部は、まず、高速動作が可能なキャッシュメモリ回路にアクセスして、必要なデータがキャッシュメモリ回路内に格納されているか否かを確認する。必要なデータがキャッシュメモリ回路内に格納されている場合には、プロセッサ部は、主メモリ回路にアクセスすることなく、キャッシュメモリ回路にアクセスすることによりデータの読み出しを行う。この状態をヒットという。一方、必要なデータがキャッシュメモリ回路内に格納されていない場合には、プロセッサ部は、主メモリ回路にアクセスすることによりデータの読み出しを行う。この状態をミスヒットという。また、このとき次回のアクセスに備えてキャッシュメモリ回路内にデータを格納する動作をリフィルという。
必要なデータは高い確率でキャッシュメモリ回路内に存在するので、キャッシュメモリ回路を設けることにより、プロセッサ部と主メモリ回路との間で外部バスを介してアドレスやデータの受け渡しをするための時間を節約すると共に、プロセッサ部がデータの読み出しを行うために動作を停止している時間(待ち時間)を減少させて、システム性能の向上を図ることができる。
また、データの書き込みに際し、プロセッサ部がキャッシュメモリ回路と主メモリ回路との両方にデータを書き込む方式として、データの書き込みタイミングが異なる2つの方式(ライトバック方式及びライトスルー方式)のいずれかが用いられている。
ライトバック方式によれば、プロセッサ部が、まず、主メモリ回路よりも高速動作が可能なキャッシュメモリ回路にデータを書き込み、プログラムの実行処理等をしていない時間を利用して、キャッシュメモリ回路から主メモリ回路にデータを書き込む。一方、ライトスルー方式によれば、プロセッサ部が、キャッシュメモリ回路と主メモリ回路とに同時にデータを書き込む。
このように、キャッシュメモリ回路において、常にデータを更新すると共にヒット効率を上げることにより、システム性能の向上を図ることができる。しかしながら、キャッシュメモリ回路の記憶容量は主メモリ回路の記憶容量と比較してはるかに小さいので、ある程度の量のデータを格納するとキャッシュメモリ回路が飽和してしまう。キャッシュメモリ回路が飽和した場合に新たなデータを格納するためには、キャッシュメモリ回路に格納されているデータを上書きすることになる。このとき、上書きされたデータに再度アクセスする場合には再度リフィルを行う必要があり、また上書きされたデータが主メモリ内のデータに比べて更新されている場合には、主メモリに書き戻す必要がある。その際に、効率化のために、主メモリ回路に書き戻すデータを一時的に格納しておくためのライトバッファ回路を設ける必要がある。
しかしながら、ライトバッファ回路内のデータにはアクセスすることができず、また、ライトバッファ回路においてデータの整合性(コヒーレンシー)を保つ必要があるので、従来は、そのデータがライトバッファ回路から出力されるのを待ってアクセスを行っていた。そのため、新たなデータを書き込むためのシステムの負荷(以下、「オーバーヘッド」という)が大きく、CPUの待ち時間も長くなってしまい、システム性能の低下を招いていた。
また、一般的なキャッシュメモリ回路における問題として、ライトバック方式又はライトスルー方式によるデータの書き込みにおいては、コヒーレンシーを保つためにバス接続の優先度を高くする必要があるので、しばしばバストラフィックを増大させて、システム性能の低下を招いていた。また、同一エントリ内でウエイ数を超えて異なるアドレスのデータに頻繁にアクセスする場合には、キャッシュメモリ回路内のデータの書き換え動作を伴うので、システム全体の効率を落としていた。
関連する技術として、下記の特許文献1には、明示的なライン置き換え操作が可能なキャッシュメモリとその制御方法が開示されている。特許文献1によれば、プロセッサの命令セット中に命令置換え優先順位指定フィールド(IRL)を設け、プロセッサのロード/ストア命令セット中にデータ置換え優先順位指定フィールド(DRL)を設け、キャッシュメモリの各エントリ中に置換え優先順位情報(IRI)を設け、キャッシュメモリにおける命令あるいはデータのライン置換え時に命令セット中の上記命令置換え優先順位指定フィールドあるいは上記データ置換え優先順位指定フィールドと該当エントリ中の上記置換え優先順位情報を比較していずれのラインの置換えを行うかを決定する機構を設けている。
また、下記の特許文献2には、主メモリ回路、キャッシュメモリ、ライトバッファのそれぞれの間でのデータの無矛盾化を維持しながら、システム性能を向上させるキャッシュの制御方法と装置が開示されている。特許文献2によれば、プロセッサからのリード/ライト要求あるいはバススヌープ(監視)中のデータのヒット判定にアドレスタグ器のデータだけではなく、ライトバッファのデータも調べることによって、ライトバッファのデータと主メモリ回路の無矛盾化を維持し、キャッシュ内あるいはライトバッファ内のデータをライトバッファを経由しないで、直接システムバスに送出することによってライトバッファのフラッシュを後回しにし、それによってシステム性能を向上させている。
しかしながら、特許文献1のキャッシュメモリは、ソフトウエイアでキャッシュメモリを制御するものであって、ライトバッファ回路を有する構成ではない。また、特許文献2は、データの無矛盾化を維持しながらキャッシュメモリ回路を制御することによってシステム性能を向上させるものであるが、ライトバッファ回路内のデータを書き換えたり読み出したりすることはできない。さらに、特許文献1及び特許文献2のいずれも、リフィルにより消去されてしまうデータを格納することによりシステム性能の向上を図ろうとするものではない。
特開平6−59977号公報(第1頁、図2)
特開平7−44459号公報(第1頁、図1)
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、キャッシュメモリ回路におけるリフィルに伴う読み込み動作、及び、ライトバック又はライトスルーに伴う書き込み動作によるペナルティーを抑えて、システム性能を向上させた半導体集積回路を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る半導体集積回路は、第1のバスラインに接続され、プログラムを実行してデータを演算・加工するプロセッサ部と、第1のバスラインとは異なる第2のバスラインに接続され、プロセッサ部において用いられるプログラム及びデータを格納する主メモリ回路と、第1のバスラインに接続され、プロセッサ部において用いられるデータの一部が書き込まれると共に、書き込まれたデータヘのアクセスが優先的に行われる第1のキャッシュメモリ回路と、第1のバスラインに接続され、第1のキャッシュメモリ回路よりも小さい記憶容量を有し、第1のキャッシュメモリ回路の記憶容量が不足した際に、第1のキャシュメモリ回路にデータを上書きされることにより消去されてしまうデータ及び第1のキャッシュメモリ回路から主メモリ回路に書き戻すデータが一時的に書き込まれると共に、書き込まれたデータへのアクセスが可能な第2のキャッシュメモリ回路とを具備する。
ここで、第1のキャッシュメモリ回路がRAMで構成され、第2のキャッシュメモリ回路がフリップフロップで構成されるようにしても良い。また、第2のキャッシュメモリ回路が、第2のキャッシュメモリ回路に格納されているアドレスとプロセッサ部から入力される比較用アドレスとを比較して、両者が一致する場合に該アドレスに対応するデータへのアクセスが行われるようにしても良い。
さらに、第2のキャッシュメモリ回路が、第2のキャッシュメモリ回路に格納されているデータの有効又は無効を表す情報を格納するための記憶領域を含むようにしても良いし、第2のキャッシュメモリ回路に格納されている複数種類のデータの主メモリ回路への書き戻し優先度を表す情報を格納するための記憶領域を含み、該情報に基づいて、複数種類のデータの書き戻し優先度を制御するようにしても良い。
また、第2のキャッシュメモリ回路が、第2のキャッシュメモリ回路に格納されているデータの主メモリ回路への書き戻しの必要の有無を表す情報を格納するための記憶領域を含み、該情報に基づいて、第1又は第2のバスラインに対するアクセス要求における優先度を設定するようにしても良い。
本発明によれば、第1のキャッシュメモリ回路と共に第1のバスラインに接続され、第1のキャッシュメモリ回路の記憶容量が不足した際に、第1のキャシュメモリ回路にデータを上書きされることにより消去されてしまうデータ及び第1のキャッシュメモリ回路から主メモリ回路に書き戻すデータが一時的に書き込まれると共に書き込まれたデータへのアクセスが可能な第2のキャッシュメモリ回路を設けることにより、ライトバッファとして用いられる第2のキャッシュメモリ回路内のデータを随時書き換えたり読み出したりすることが可能となるので、キャッシュメモリ回路におけるリフィルに伴う読み込み動作、及び、ライトバック又はライトスルーに伴う書き込み動作によるペナルティーを抑えて、システム性能を向上させることができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る半導体集積回路の構成を示すブロック図である。この半導体集積回路は、プログラムの実行やデータの書き込み・読み出しを行うプロセッサ部10と、使用頻度の高いデータを格納するために中規模の記憶容量を有する記憶回路である1次キャッシュメモリ回路20と、1次キャッシュメモリ回路20を補助するために比較的小さい記憶容量を有する記憶回路である1.5次キャッシュメモリ回路30と、1次キャッシュメモリ回路20よりも比較的大きい記憶容量を有する記憶回路である2次キャッシュメモリ回路50と、プログラムや大量のデータを格納するために大規模の記憶容量を有する記憶回路である主メモリ回路70とを有している。
図1は、本発明の一実施形態に係る半導体集積回路の構成を示すブロック図である。この半導体集積回路は、プログラムの実行やデータの書き込み・読み出しを行うプロセッサ部10と、使用頻度の高いデータを格納するために中規模の記憶容量を有する記憶回路である1次キャッシュメモリ回路20と、1次キャッシュメモリ回路20を補助するために比較的小さい記憶容量を有する記憶回路である1.5次キャッシュメモリ回路30と、1次キャッシュメモリ回路20よりも比較的大きい記憶容量を有する記憶回路である2次キャッシュメモリ回路50と、プログラムや大量のデータを格納するために大規模の記憶容量を有する記憶回路である主メモリ回路70とを有している。
これらの記憶回路のいずれにおいても、データの書き込み及び読み出しが可能である。ここで、1次キャッシュメモリ回路20は、例えばRAMで構成されており、1.5次キャッシュメモリ回路30は、例えばフリップフロップで構成されている。
さらに、この半導体集積回路は、システムバスを介するデータの入出力を制御するシステムバス制御回路40と、外部バスを介するデータの入出力を制御する外部バス制御回路60とを有している。プロセッサ部10と、1次キャッシュメモリ回路20と、1.5次キャッシュメモリ回路30と、システムバス制御回路40とは、プロセッサバスに接続されている。また、2次キャッシュメモリ回路50と、外部バス制御回路60とは、システムバスに接続されている。さらに、主メモリ回路70は、外部バスに接続されている。
プロセッサ部10は、プログラムを実行してデータの演算・加工を行うCPU11と、プロセッサバスを介するデータの入出力を制御するプロセッサバス制御回路12とを含んでいる。プロセッサ部10は、プログラム及び該プログラムを実行するために必要なデータを主メモリ回路70から読み出し、プログラムを実行することによりデータを演算・加工すると共に、演算・加工されたデータを記憶回路に書き込む。
一般的に記憶回路は、データの格納場所を指定するためのアドレスを伝送するアドレス線と、データを伝送するデータ線と、アドレスやデータの伝送のタイミングを制御する制御線とを含むバスラインに接続される。
例えば、キャッシュメモリ回路20においては、記憶領域が、4ワードのデータを含むラインと呼ばれる単位領域に分けられており、アドレスの第4ビット以上が同一である4ライン又はウエイ(ウエイ0〜3)の集合をエントリと呼ぶ。例えば、1次キャッシュメモリ回路20には、128個のエントリが含まれている。
例えば、キャッシュメモリ回路20は、32ビットのデータ[31:0]を4ウエイ方式で格納する場合に、下位2ビットのアドレス[3:2]をウエイ識別のために割り当て、アドレス[10:4]をエントリ識別に割り当てることにより、アドレス[31:11]に対応する21ビットの比較用アドレスに対して、4つの32ビットデータを格納している。
一方、キャッシュメモリ回路30はウエイ若しくはエントリ又はその両方を持たず、例えば32ビットのデータ[31:0]に1対1で対応する30ビットのアドレス[31:2]を格納している。ここで、[m:n]は、ビット番号m〜nのデータを意味する。なお、本実施形態においては、一般にならい、最下位ビットのビット番号を「0」とし、上位ビットに向かってビット番号をカウントする。
1次キャッシュメモリ回路20は、プロセッサバスに接続され、プロセッサ部において用いられるデータの一部が書き込まれると共に、書き込まれたデータヘのアクセスが優先的に行われる。ライトバック方式によれば、プロセッサ部10が、まず、主メモリ回路70よりも高速動作が可能な1次キャッシュメモリ回路20にデータを書き込み、プログラムの実行処理等をしていない時間を利用して、1次キャッシュメモリ回路20から主メモリ回路70にデータを書き込む。一方、ライトスルー方式によれば、プロセッサ部10が、1次キャッシュメモリ回路20と主メモリ回路70とに、同時にデータを書き込む。
1次キャッシュメモリ回路20は、アドレスに基づいてデータを管理し、プロセッサ部10からアクセスがあった際に、該当データを検索して、1次キャッシュメモリ回路20内に該当データが格納されているか否かを判定する。また、1次キャッシュメモリ回路20は、該当データがヒット又はミスヒットしたことを表す信号を、プロセッサ部10に伝送する。該当データがヒットした場合に、1次キャッシュメモリ回路20は、該当データの書き込み又は読み出し動作を行う。
しかしながら、1次キャッシュメモリ回路20の記憶容量は、2次キャッシュメモリ回路50又は主メモリ回路70の記憶容量と比較して小さいので、ある程度のデータを格納すると1次キャッシュメモリ回路20が飽和してしまう。1次キャッシュメモリ回路20が飽和して記憶容量が不足した場合に新たなデータを格納し、リフィルのオーバーヘッドを低減するためには、1次キャシュメモリ回路にデータを上書きされることにより消去されるデータ及び主メモリ回路70に書き戻すデータを、一時的に他の記憶回路に格納しておく必要がある。
そのために、本実施形態においては、データの書き込み及び読み出しが可能な1.5次キャッシュメモリ回路30が用いられる。これにより、1次キャッシュメモリ回路20から消去後のデータ及び主メモリ回路70に転送される途中のデータに対しても、プロセッサ部10からアクセスすることが可能となる。ここで、1次キャッシュメモリ回路から消去されたデータを1.5次キャッシュメモリ回路30がどのくらいの期間保持しているかは、主に1.5次キャッシュメモリ回路30の記憶容量による。
図2は、図1に示す1.5次キャッシュメモリ回路30におけるデータ検索動作を説明するための図である。1.5次キャッシュメモリ回路30は、1次キャッシュメモリ回路20と並列にプロセッサバスに接続されており、プロセッサ部10からアクセスがあった際に、該当データを検索して、該当データが格納されているかを判定する。また、1.5次キャッシュメモリ回路30は、該当データがヒット又はミスヒットしたことを表す信号を、1次キャッシュメモリ回路20を介してプロセッサ部10に伝送する。該当データがヒットした場合に、1.5次キャッシュメモリ回路30は、該当データの書き込み又は読み出し動作を行う。
図2に示すように、1.5次キャッシュメモリ回路30は、1組のデータセットとして、30ビットのアドレスと、32ビットのデータと、データの有効又は無効を表すV(バリッド)ビットと、主メモリ回路70に対する書き戻し優先度を表すP(プライオリティー)ビットと、書き込みの必要の有無を表すD(ダーティー)ビットとを格納している。ここでは、4つのライン又はウエイが存在する場合を例として、4つのデータセット1〜4を示す。
あるデータの値を書き換えるために、プロセッサ部10から1.5次キャッシュメモリ回路30に、該当データを検索するための32ビットのアドレスA[31:0]と、32ビットのライトデータD1[31:0]とが伝送された場合について説明する。
1.5次キャッシュメモリ回路30に含まれている比較器31〜34の内で、バイトオフセットとして用いられるアドレスA[1:0]によって指定されたデータセットに対応する比較器が、比較用アドレスとして用いられるアドレスA[31:2]と、該当するデータセットに含まれている30ビットのアドレスとを比較する。セレクタ35は、この比較器からヒットの判定を受けた場合に、ヒットしたラインに対応するデータの記憶領域を選択して、そこにライトデータD1[31:0]を書き込む。
一方、あるデータの値を読み出す際には、セレクタ36が、この比較器からヒットの判定を受けた場合に、ヒットしたラインに対応するデータの記憶領域を選択して、そこに格納されている32ビットのデータを読み出し、ヒットデータD2[31:0]としてプロセッサバスに出力する。
このように、1.5次キャッシュメモリ回路30は、プロセッサ部10が要求するデータが格納されているか否かを判定し、ヒットした場合には、1次キャッシュメモリ回路20と同様に、該当データの書き込み及び読み出しを行うことができる。即ち、1.5次キャッシュメモリ回路30からデータが順次出力されるのを待つことなく、1.5次キャッシュメモリ回路30内のデータの書き込み及び読み出しを随時行うことができる。これにより、書き込み時のオーバーヘッドを低減することができる。
また、1.5次キャッシュメモリ回路30は、フリップフロップによって構成されるので、回路規模をあまり増大させることなく、1次キャッシュメモリ回路20の補助的機能を実現できる。これにより、データのヒット効率を上げることができるので、プロセッサ部10の動作速度の劣化を低減すると共に、システム性能の向上を図ることができる。
図2に示すように、1.5次キャッシュメモリ回路30は、格納されているデータの有効又は無効を表すVビットを格納するための記憶領域を含んでいる。また、1.5次キャッシュメモリ回路30は、格納されている複数種類のデータセット間における主メモリ回路70への書き戻し優先度を表すPビットを格納するための記憶領域を含んでおり、Pビットの情報に基づいて複数種類のデータの書き戻し優先度を制御する。
さらに、1.5次キャッシュメモリ回路30は、データのコヒーレンシーを保つために、主メモリ回路70に書き戻す必要のあるデータであるか否かを表すDビットを格納するための記憶領域と、Dビットの値に基づいて、プロセッサバス、システムバス、又は、外部バスに対するアクセス要求における優先度を設定する回路とを含んでいる。これにより、例えば、Dビットの値が小さいデータについては、バスラインに対するアクセス要求における優先度を下げることによって、主メモリ回路70にデータを書き戻す際におけるオーバーヘッドを低減することができる。
図3は、1.5次キャッシュメモリのデータセット内のDビットの値を検出することによりバスラインに対するアクセス要求における優先度を設定するための回路の構成を示す図である。それぞれのデータセットにおいて、書き戻し優先度が高い場合には、Dビットが「1」(ハイレベル)とされ、書き戻し優先度が低い場合には、Dビットが「0」(ローレベル)とされている。
この回路は、1つのエントリに含まれている4つのデータセット内のDビットを選択するためのセレクタ37と、クロック信号CLK及びセレクタ37を制御するための制御信号SELを出力する制御回路38と、制御回路38からクロック信号CLKが入力されると共にセレクタ37の出力信号がイネーブル信号として入力され、これらの信号に基づいてバスラインに対するアクセス要求における優先度を表すカウント値Countを生成するカウンタ39とによって構成されている。
最初に、カウンタ39がリセットされて、カウント値Countが「0」となっている。制御回路38が、クロック信号CLKを生成すると共に、それに同期して、制御信号SELを、「00」、「01」、「10」、「11」と変化させる。セレクタ37は、制御信号SELに従って、データセット1〜4に含まれているDビットを順次選択する。
カウンタ39は、セレクタ37から供給されるイネーブル信号が「1」(ハイレベル)であるときに、クロック信号CLKをカウントする。従って、データセット1〜4に含まれているDビットが全て「0」(ローレベル)である場合には、カウント値Countが「0」となり、データセット1〜4に含まれているDビットが全て「1」(ハイレベル)である場合には、カウント値Countが「4」となる。このように、カウント値Countが0〜4の間で変化するので、カウント値Countは、3ビットのデータとして表される。
このカウント値Countは、バスラインに対するアクセス要求における優先度を表している。カウント値Countに基づいて、図1に示すプロセッサバス制御回路12がプロセッサバスを制御し、システムバス制御回路40がシステムバスを制御し、外部バス制御回路60が外部バスを制御する。このようにして、各エントリに含まれているデータセット内のDビットの値を検出することにより、そのエントリに含まれているデータについてバスラインに対するアクセス要求における優先度を設定し、その優先度に従ってバスラインへのアクセスを制御することにより、バストラフィックの増大を抑えることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、1次キャッシュメモリ回路20と並列に、1次キャッシュメモリ回路の消去データを格納すると共にライトバッファとして動作する1.5次キャッシュメモリ回路30を配置して、1.5次キャッシュメモリ回路が格納しているデータに対して随時アクセスを可能とすることにより、リフィルに伴う読み込み動作、及び、ライトバック又はライトスルーにおける書き込み時のオーバーヘッドを低減し、それによりバストラフィックを改善して、CPUにおける処理効率の劣化を低減することができる。特に、従来は達成できなかったライトスルーにおける書き込み動作の高速化を実現したり、1次キャッシュの記憶容量を増加させることなくリフィル動作の低減を実現することができる。
10 プロセッサ部、 11 CPU、 12 プロセッサバス制御回路、 20 1次キャッシュメモリ回路、 30 1.5次キャッシュメモリ回路、 31〜34 比較器、 35〜37 セレクタ、 38 制御回路、 39 カウンタ、 40 システムバス制御回路、 50 2次キャッシュメモリ回路、 60 外部バス制御回路、 70 主メモリ回路
Claims (6)
- 第1のバスラインに接続され、プログラムを実行してデータを演算・加工するプロセッサ部と、
前記第1のバスラインとは異なる第2のバスラインに接続され、前記プロセッサ部において用いられるプログラム及びデータを格納する主メモリ回路と、
前記第1のバスラインに接続され、前記プロセッサ部において用いられるデータの一部が書き込まれると共に、書き込まれたデータヘのアクセスが優先的に行われる第1のキャッシュメモリ回路と、
前記第1のバスラインに接続され、前記第1のキャッシュメモリ回路よりも小さい記憶容量を有し、前記第1のキャッシュメモリ回路の記憶容量が不足した際に、前記第1のキャシュメモリ回路にデータを上書きされることにより消去されてしまうデータ及び前記第1のキャッシュメモリ回路から前記主メモリ回路に書き戻すデータが一時的に書き込まれると共に、書き込まれたデータへのアクセスが可能な第2のキャッシュメモリ回路と、
を具備する半導体集積回路。 - 前記第1のキャッシュメモリ回路がRAMで構成され、前記第2のキャッシュメモリ回路がフリップフロップで構成された、請求項1記載の半導体集積回路。
- 前記第2のキャッシュメモリ回路が、前記第2のキャッシュメモリ回路に格納されているアドレスと前記プロセッサ部から入力される比較用アドレスとを比較して、両者が一致する場合に該アドレスに対応するデータへのアクセスが行われる、請求項1又は2記載の半導体集積回路。
- 前記第2のキャッシュメモリ回路が、前記第2のキャッシュメモリ回路に格納されているデータの有効又は無効を表す情報を格納するための記憶領域を含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の半導体集積回路。
- 前記第2のキャッシュメモリ回路が、前記第2のキャッシュメモリ回路に格納されている複数種類のデータの前記主メモリ回路への書き戻し優先度を表す情報を格納するための記憶領域を含み、該情報に基づいて、複数種類のデータの書き戻し優先度を制御する、請求項1〜4のいずれか1項記載の半導体集積回路。
- 前記第2のキャッシュメモリ回路が、前記第2のキャッシュメモリ回路に格納されているデータの前記主メモリ回路への書き戻しの必要の有無を表す情報を格納するための記憶領域を含み、該情報に基づいて、前記第1又は第2のバスラインに対するアクセス要求における優先度を設定する、請求項1〜5のいずれか1項記載の半導体集積回路。
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JP2014209392A (ja) * | 2014-08-13 | 2014-11-06 | Necエンジニアリング株式会社 | リプレースメントデータメモリ装置、中央演算装置及びリプレースメントデータ処理用プログラム |
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