JP2006250896A - 管路探査法 - Google Patents
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Abstract
発明の目的
本発明は、塩化ビニルなど非導電性の地中埋設管路の探査法を提供することを目的とする。特に、光ケーブル用管路など通常の状態で管路内に空隙がある樹脂製の管路を対象とする。
【解決手段】
管路が埋設された地表を探査装置を走査させ、探査装置から地中に照射されたレーダ波の反射の測定を、地中に埋設された管路に水等の導電性の液体を注入しての測定と、管路に水等を注入することなく行う測定の二回行なう。両測定の測定データの差分を取ることにより、管路以外の地中の不均一な構造によるレーダ波の反射を打ち消され、管路による反射を強調することが可能となる。差分を計算する際、相関等の方法により1回目の測定と2回目の測定の時の測定装置の移動の差による影響を除去することが可能となる。
【選択図】 図1
Description
地中レーダを用いれば管種を問わずに管路からの反射信号を得られるものの、樹脂製の管では反射強度が弱く、良好な探査が可能な管径や埋設深さが限られている。さらに、周囲に礫や地層の乱れ、金属管等がある場合、これらによる反射信号の中から樹脂製の管路からの反射信号を特定することは、樹脂製の管路からの反射信号が弱いために極めて困難である。
本発明は、両側を金属製の管路に挟まれている、周囲に礫が多い、金属性管路が存在するなどの状況に左右されない樹脂製管路探査法を提供するものである。
(1) 地中レーダによる従来の探査と同様に、管路を横断する方向にレーダアンテナを走査しながら地中からの反射信号を受信する方法で探査データを取得する。
(2) 管路に導電性の液体、例えば水を注入して、上記(1)と同じ経路に沿ってアンテナを移動して探査データを取得する。
(3) 注水時と非注水時の探査データの差分を求める。
上記の方法により、対象とする樹脂製管路からの反射信号を強調して取り出すことが可能になる。
(4) 探査対象管路からの反射信号が存在しない区間の受信データを比較することよって、注水時と非注水時の受信データ取得位置の差を補正しながら、探査データの差分を求める。
送信・受信手段1は送信アンテナ3に送信信号2を送る。また、送信信号2の送出を基準時刻として受信アンテナ4から送られてくる受信信号5をデジタルデータに変換し、変換したデータを受信データ6としてデータ記録手段7に送る。移動距離測定手段8は測定開始時等、適当な開始時刻から測定装置が移動した距離を測定するものであり、測定した移動距離を移動距離データ9としてデータ時記録手段7に送る。データ記録手段7は受信データ6を受信した時刻の移動距離と当該受信データを対応させて記録する。
探査対象である管路が送信電波をほとんど反射することがない樹脂製であっても、管路に水等、電波を反射する特性を有する液体を注入することにより、注入前と注入後では受信データが異なってくる。従って、注水時の受信データと非注水時の受信データの差分である差分データを求め、この差分データを適当な方法で画像化すれば、測定対象である樹脂製管路からの反射信号を強調した画像が得られる。
通常の地中レーダでは、等価的なサンプリングレートは10GHzから数10GHzである。サンプリング周期0.05 ns(20 GHz)は、空気中での電磁波の往復距離にして7.5 mmに相当する。したがって、地表面の起伏の差や草の根等の状況によって、対応する非注水時と注水時の受信データで、遅延時間に1サンプリング周期程度のずれが発生する可能性がある。また、フィールドにおける探査では、地表面の状態やアンテナの移動操作の違いなどの原因により、注水時と非注水時の探査における探査開始位置、地表面からのアンテナの高さを含めて探査の経路を全く同じにすることはできず、非注水時と注水時とで測定装置を同じ経路を同じ速度で移動されることは実際上不可能である。
簡単のために、時間領域1を用いる場合について説明する。注水時の受信データと非注水時の受信データのいずれを基準にしても手順は同じであるから、非注水時の受信データを基準にすると仮定する。注水時の受信データの領域1の中に、第4図中の黒丸で示されているような、着目点を適当に設定する。この着目点に相当する受信データをsI(mI, nI)とする。領域1の中に着目位置を含む着目領域(第4図の破線の4角で囲まれている領域)を設定する。同着目領域と最も類似性が高い領域を非注水時受信データの領域1の中で探索する。この非注水時受信データ領域を対応領域と呼ぶことにする。
を満たすものとする。
であり、いずれも領域1の下限以上で上限以下の番号である。ML1、MU1はそれぞれ、領域1の下限と上限である。
はアンテナ移動距離方向の選択範囲を与える整数である。もし、
を満足するm, nの全てに対して対応する受信データが無い場合は、値が0の受信データを付け加えて
個のデータとする。例えば、注水時受信データの端部(探査位置方向と時間方向の境界付近)で、着目点を境界の近くに選んだ場合などである。
は時間方向の選択範囲を与える整数であり、
はアンテナ移動距離方向の選択範囲を与える整数である。最も類似性が高い対応点を探索する場合に見込まれる時間方向のずれの最大値Δmと探査位置方向のずれの最大値Δnを考慮して、
となるように選ぶことが望ましい。もし、
を満足するm, nの全てに対して対応する受信データが無い場合は、値が0の受信データを付け加えて
個のデータとする。
本質的に計算量は変わらないが、受信データ SI(nI) と SN(nI) をそれぞれ次式のように1次元のデータとして並べ替え、1次元データとしての相関値の最大値によりずれを求めることもできる。
で求められた時間方向および探査位置方向のずれをそれぞれμk、νkとする。このときk番目の着目点の探査位置PI(nI,k)(注水時の探査位置)に対して、k番目の対応点探査位置PN(nN,k), nN,k=nI,k+νkが対応する。そこで、注水時の探査位置あるいは非注水時の探査位置の何れか一方が真の探査位置であると仮定して、他方の位置を補間あるいは補外によって求める。このためには隣接する2個の着目点(対応点)間の線形補間と線形補外、あるいは3個以上の着目点の位置を用いて多点補間と多点補外などを行う。隣接する着目点間の探査位置の個数と、これらの着目点に対応する対応点間の探査位置の個数は一般に同じであるとは限らない。どちらを真の位置と考えても処理方法は同様であるので、注水時の探査位置が真の位置であるとみなして、非注水時の探査位置を補間および補外によって求めたとし、注水時の探査位置をPI(0), PI(1), … PI(NI-1)、補間および補外によって得られた非注水時の探査位置をPN '(0), PN '(1), … PN'(NN-1)とする。非注水時の探査位置をPN'(0), PN'(1), … PN'(NN-1)は、一般に注水時の探査位置をPI(0), PI(1), … PI(NI-1)に一致するとは限らない。一致しないことが普通である。
Claims (2)
- 送信アンテナ、受信アンテナ、送信・受信手段、移動距離計測手段、受信データ記録手段から構成されたレーダを用いて埋設管路を探査する方法であって、
測定対象である埋設管路内に導電性の液体を注入し、前記埋設管路を横断する方向に送信アンテナと受信アンテナの少なくとも一方を移動させ受信信号と移動距離計測手段によって得た受信位置とを受信データ記録手段によって記録する第1段階と、
前記測定対象である埋設管路内に導電性の液体を注入するとこなく、第1の段階と同等の測定を行い受信データを記録する第2の段階と、
前記第1の段階の記録データと、前記第2の段階の記録データの差分を取る第3の段階と、
前記差分から埋設管路の位置を判定する第4の段階からなる埋設管路探査方法。 - 請求項1記載の埋設管路探査方法であって、
第3の段階が、第1の段階の記録データと第2の段階の記録データの探査対象の管路からの反射信号が存在しない時間領域において、第1の段階の受信信号の記録位置と第2の段階の受信信号の記録位置の差を補正して差分を取ることを特徴とする埋設管路探査方法。
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CN111679268A (zh) * | 2020-06-18 | 2020-09-18 | 苏州市测绘院有限责任公司 | 一种地下管线探测方法 |
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- 2005-03-14 JP JP2005071644A patent/JP4406748B2/ja not_active Expired - Fee Related
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