JP2006217622A

JP2006217622A - Ｇｐｓ妨害の出来事を検出するために既存のセルラ・ネットワークを使用するシステム

Info

Publication number: JP2006217622A
Application number: JP2006026683A
Authority: JP
Inventors: Richard Thomas Lagrotta; トマスラグロッタリチャード; Charles John Meyer; ジョンメイヤーチャールズ
Original assignee: Lucent Technologies Inc
Current assignee: Nokia of America Corp
Priority date: 2005-02-03
Filing date: 2006-02-03
Publication date: 2006-08-17
Also published as: CN1815255A; US20060234641A1; KR20060089161A

Abstract

【課題】GPS衛星信号の妨害又は干渉をできる限りすばやく正確に検出すること。
【解決手段】ＧＰＳ信号妨害の出来事を検出するシステムが、たとえばあるＣＤＭＡベース携帯電話ネットワークなど、ＧＰＳ信号がタイミングまたは同期化のために地理的に散在するさまざまな基地局で受信される、１つまたは複数のセルラ遠隔通信ネットワークを利用する。各基地局に、基地局によって検出された受信ＧＰＳ信号の中断に関するデータをリアル・タイム全国データベースにルーティングするデータ・ルーティング・サブシステムが用意される。データベースは、受信されたデータを保管し、処理し、セルラ・ネットワークによってカバーされる地理的区域でのＧＰＳ干渉を査定するために政府または他の高官によってアクセスされるように構成される。ＧＰＳ中断／干渉データは、グラフィカルに表示することができ、他の関連するデータと相関させることができる。
【選択図】図２Ａ

Description

本発明は、遠隔通信に関し、より詳細には、特に全地球測位システム（「ＧＰＳ」）の信号妨害または干渉を検出するシステムに関する。

全地球測位システム（「ＧＰＳ」）は、地球の表面上のエンド・ユーザの位置を判定するために使用される航行衛星システムである。ＧＰＳに、符号化された時刻信号を地球に送信する複数の中高度軌道衛星が含まれる。各衛星は、符号化された時刻信号を生成するオンボード原子時計を有し、衛星は、１つまたは複数の地上制御ステーションへの無線通信を介して互いに同期化されている。ＧＰＳ受信器（たとえば、エンド・ユーザが持ち運ぶポータブル電子デバイス）は、複数（たとえば４つ以上）の衛星から時刻信号を受信および、復号し、エンド・ユーザの緯度、経度、および高度が、これらの信号から三辺測量アルゴリズムを使用して計算される。ＧＰＳ受信器は、必要な訂正係数によって変更された、受信された時刻信号に基づいて地方時も計算する。

機器コストを除けば、ＧＰＳへのアクセスは無料であり、個人および商業者によって、簡単にすばやく位置および時刻を判定するために使用されている。ＧＰＳは、航空産業および軍に特に重要であり、航空産業では、ＧＰＳが航行および航空交通管制に使用され、軍では、ＧＰＳが航行、武器システム制御、戦力展開調整などに使用される。

ＧＰＳ衛星信号は、受信器端で比較的弱いので、ＧＰＳ受信器は、干渉または妨害に対して潜在的に脆弱である。意図的な干渉は、テロリスト活動（たとえば、電子妨害デバイスを使用するＧＰＳ周波数帯での雑音の送信）から生じる可能性があり、意図的でない干渉は、動作する商用電子機器または民生電子機器の副産物として生じる可能性がある。どちらの場合でも、できる限りすばやく正確にそのような干渉を検出することが、公衆の安全、軍、および自国のセキュリティにとって非常に重要である可能性がある。干渉は局所化されているので、広い地理的区域にわたる検出は、むずかしい。さらに、干渉検出は、高価なポータブル電子ユニットまたは影響を受けたエンド・ユーザからの報告のいずれかに依拠する。そのような干渉検出方法は、信頼できない場合があり、エンド・ユーザ活動に対する損傷または崩壊が既に発生した後に警報を提供する場合がある。

ＧＰＳ信号の妨害または干渉の出来事を検出するシステムには、１つまたは複数の既存のセルラ・ネットワーク（たとえば、モバイル・ネットワーク）、ネットワークの基地局のそれぞれで動作するデータ・ルーティング・サブシステム、および基地局と通信するリアル・タイム全国データベースが含まれる。既存のセルラ・ネットワークは、広い地理的区域で展開され（たとえば、全国の携帯電話ネットワーク）、ＧＰＳ信号が、既に受信され、タイミングおよび同期化などネットワーク内部の目的のためにネットワークの基地局によって利用されるタイプのネットワークである。

動作時に、ネットワークの基地局は、継続的にＧＰＳ信号を受信する。ＧＰＳ信号が、基地局のうちの１つで妨害された、または他の形で干渉された場合、これがその基地局によって検出され、データ・ルーティング・サブシステムが、中断または干渉に関するデータを全国データベースにルーティングする。その後、政府または他の高官が、セルラ・ネットワークによってカバーされる地理的区域でのＧＰＳ干渉を査定するために全国データベースにアクセスすることができる。このデータベースは、統計目的、アーカイブ目的、および／またはユーザ・インターフェース目的（たとえば、データの分類および地理的区域のコンピュータ表示型地図へのマッピング）のために基地局から受信したデータ／情報を処理することができる。さらに、警報を政府の高官に送信して、おそらくは重要なイベントまたは発生について彼らに警告することができる。
本発明は、添付図面を参照して次の非制限的実施形態の説明を読むことからよりよく理解される。

図１〜３を参照すると、全地球測位システム（「ＧＰＳ」）の妨害または干渉の出来事を検出するシステム１０の一実施形態に、既存のセルラ遠隔通信ネットワーク１２（携帯電話ネットワーク）、ネットワーク１２の一部としてまたはこれに関連して動作するデータ収集サブシステムまたはデータ・ルーティング・サブシステム１４、ならびにデータ・サブシステム１４および／またはネットワーク１２と通信するリアル・タイム全国データベース・システム１６が含まれる。既存のセルラ・ネットワーク１２は、広い、おそらくは全国的な地理的区域に展開され、ＧＰＳ信号１８が、既に受信され、ネットワーク１２の内部の目的のためにネットワークのさまざまな基地局２０によって利用されるタイプのネットワークである。米国での適切なネットワークに、「ＩＳ−９５」、「ＩＳ−２０００」または他の標準で指定された、ＣＤＭＡ（符号分割多元接続）スペクトル拡散多重化方式を使用するネットワークが含まれる。以下では、ＧＰＳ信号を利用し、かつ／または検出するすべてのセルラ・ネットワークを、使用される特定の通信方式またはプロトコルすなわちＣＤＭＡベースであるか否かにかかわりなく、「ＣＤＭＡネットワーク」と称する。

動作中に、システム１０内で、ネットワークの基地局２０が、その動作の通常の過程の一部として、継続的にＧＰＳ信号１８を受信する。基地局２０は、ＧＰＳ信号１８の中断または干渉を検出するように構成され、干渉のすべての実例に関するデータ（たとえば、持続時間および地理的位置）が、データ・サブシステム１４によって全国データベース１６にルーティングされる。米国国土安全保障省または他の政府機関の高官は、ＣＤＭＡネットワーク１２によってカバーされる地理的区域のＧＰＳ干渉を査定するために全国データベース１６にアクセスすることができる。干渉データは、データの分類および地理的区域のコンピュータ表示型表現（たとえば地図）へのマッピングを含む、統計目的、アーカイブ目的、および／またはユーザ・インターフェース目的のために全国データベース１６によって電子的に処理するか分析することができる。理解されるように、用語「干渉」に、部分的であれ全体的であれ、意図的であれ偶然であれ、干渉、妨害、ブロックなどが含まれる。

通常のセルラ・ネットワーク・トポロジによれば、ＣＤＭＡネットワーク１２は、地理的に複数のセル２２に分割され、これらのセルは、通常は、連続し、ネットワーク１２のカバレッジ区域を一緒に定義する。各セル２２は、基地局２０のうちの１つによってサービスされ、この基地局２０には、無線通信用の１つまたは複数の固定／静止トランシーバおよびアンテナ２４が、ネットワークのユーザにサービスを提供する分散移動局２６（たとえば、携帯電話機、「セル電話機」、または無線ユニット）の組と共に含まれる。各基地局２０は、地球軌道内の１つまたは複数のＧＰＳ衛星３０からＧＰＳ信号１８を受信するように構成された標準的なＧＰＳ受信器２８も有する。基地局２０は、（たとえば、無線でまたは陸線を介して）複数の移動交換局（ｍｏｂｉｌｅｓｗｉｔｃｈｉｎｇｃｅｎｔｅｒ、「ＭＳＣ」）３２に接続され、ＭＳＣ３２のそれぞれは、ネットワーク容量およびネットワーク構成に応じて、特定の複数の基地局にサービスする。移動交換局３２は、移動局２６との間でコールまたは他のデータ転送を確立するのに必要なシグナリング機能の実行を含めて、ＣＤＭＡネットワーク１２の無線／ラジオ端と公衆交換電話ネットワークまたは他のネットワーク３４の間のインターフェースとして働く。

ＣＤＭＡネットワーク１２内で、基地局２０によって受信されたＧＰＳ信号１８は、さまざまな基地局２０の間の同期化を含めて、同期式ＣＤＭＡ通信を効率的に実装するのに必要な正確なタイミング・データを生成するのに使用される。たとえば、ＩＳ−９５標準では、基地局が互いに数ミリ秒以内で同期されなければならず、ＰＮコード（たとえば、ＣＤＭＡおよび他のスペクトル拡散通信の実装に使用される）の期間または「エポック」がＵＴＣ時刻から７ミリ秒以内であることが指定されている。正しいタイミング・データがないと、ＣＤＭＡネットワーク１２によって使用される通信アルゴリズムが、正しく機能しない。

ＣＤＭＡネットワーク１２にとってのＧＰＳ信号の重要性のゆえに、基地局２０は、ＧＰＳの中断または障害の場合に使用されるローカル時計を備える。たとえば、ほとんどの基地局２０は、ＧＰＳ信号１８が失われた場合またはＧＰＳ受信器２８が誤動作した場合に、２４時間まで同期精度を維持することができる。さらに、基地局２０のうちの１つでのＧＰＳ信号障害（たとえば、ＧＰＳ受信器２８の問題またはＧＰＳ信号干渉に起因する）の場合に、その基地局２０は、ネットワークの運営者に保守警報または通知を発行し、この状況について彼らに警告する。通常、この警報は、誰であれ、ＧＰＳ信号障害が発生した基地局でこの状況を修復する責任を負うサービス担当者に転送される。しかし、いくつかの場合に、スロットリングに起因して捨てられた結果として、または他のシステム制限のゆえに、この警報が受信されない場合がある。

さらに、システム１０で、データ・ルーティング・サブシステム１４は、警報のコピーおよび／または追加のもしくは他のＧＰＳ干渉データをリアル・タイム全国データベース１６にルーティングさせるように構成されている。データ・ルーティング・サブシステム１４は、独立の電子モジュールまたは一体化された電子モジュールとすることができる。より一般的には、各サブシステム１４に、基地局の既存の動作と並列にまたはこれと共に、基地局の既存のコンピュータ／電子システム（たとえば、基地局コントローラ）で動作するソフトウェア・サブルーチンまたはファームウェア・サブルーチン（たとえば、コンピュータ・プログラム）の組が含まれる。たとえば、データ・ルーティング・サブシステム１４は、ＧＰＳ干渉データを、ネットワーク所有者／運営者の他に全国データベース１６にルーティングさせる１つまたは複数のスクリプト（たとえば、基地局コントローラによって実行される命令のシーケンス）の形をとることができる。

通常、ＧＰＳ干渉データは、移動局２６との間で送信されるデータであるかのように、ＣＤＭＡネットワークの既存のプロトコルおよびインフラストラクチャを使用して送信される。たとえば、システム１０は、移動局２６をインターネットに接続するＣＤＭＡネットワークの既存の能力を利用することができる。その場合に、ＧＰＳ干渉データは、基地局および／または移動交換局によって、適切な形で、そのような問題を処理するためにネットワーク１２上で実施されている特定の標準に従って、データベースにアドレッシングされたＩＰ（インターネット・プロトコル）パケットのストリームに変換される。

ＧＰＳ妨害／干渉データに、中断が発生した基地局の位置をデータベース１６が判定できるようにする情報ならびに干渉の持続時間の表示が含まれる。ＧＰＳ干渉データは、干渉が存在する間に生成される連続する信号とすることができ、あるいは、干渉の始めと終わりを示すさまざまな間欠的信号を含めることができる。基地局の通常動作を介してまたはデータ・ルーティング・サブシステム１４によって提供される追加機能性を介してのいずれかで、ＧＰＳ信号干渉の性質および範囲に関するさらなる情報またはより詳細な情報、たとえば、完全なブロック、部分的ブロック、および受信器２８でのＧＰＳ信号強度などの追加情報も供給することができる。言い換えると、データ・ルーティング・サブシステム１４が、単に、ＧＰＳ信号干渉時に通常は基地局によって生成される警報またはアラームのコピーをデータベース１６に送信させることができ、あるいは、データ・ルーティング・サブシステム１４が、追加情報によって警報／アラームを増補することができ、あるいは、完全に別々のＧＰＳ干渉データを生成することができる。

図１に示されているように、ＣＤＭＡネットワークの移動交換局３２のすべてが、全国データベース１６と通信している。この配置は、ＣＤＭＡネットワークの地理的区域にまたがるカバレッジをもたらす。全国データベース１６への接続は、専用の直接チャネルまたは回線とすることができ、あるいは、ＣＤＭＡネットワーク１２が既に接続されている１つまたは複数の既存のネットワーク３４とすることができる。例に、公衆交換電話ネットワークおよびインターネットが含まれる。また、単一のＣＤＭＡネットワーク１２を超えるカバレッジ、地域カバレッジ、全国カバレッジ、さらには複数国カバレッジをもたらすために、追加のＣＤＭＡネットワーク３６を、適当に構成し（たとえば、データ・ルーティング・サブシステム１４を用意する）、全国データベース１６に接続することができる。

リアル・タイム全国データベース１６は、ネットワーク３４にアクセスするように構成されたコンピュータまたはコンピュータ・システムで動作する、コンピュータ・ベースのデータ処理保管プログラムである。たとえば、データベース１６を、インターネットに接続され、それ自体の独自のＵＲＬ（たとえば、ウェブ・アドレス）を有するサーバ・コンピュータ上で実装することができる。データベース１６に、ネットワーク３４とインターフェースする通信モジュールまたはネットワーク・インターフェース３８と、ＣＤＭＡネットワーク１２および３６内の各セルまたは基地局に関するデータを処理し、保管するデータ処理保管モジュール４０と、ユーザ・インターフェース４２とが含まれ、これらのすべてを、標準的なデータベース、データ処理、およびインターネット・テクノロジを使用して実装することができる。

動作時には、データベース１６は、１つまたは複数のＣＤＭＡネットワーク１２、３６からＧＰＳ干渉データを受信し、そのデータを、受信すると同時に、また政府の高官または他のエンド・ユーザによる使用の必要に応じて、リアル・タイムで処理する。たとえば、データベース１６は、単純にデータを保管し、ＧＰＳ信号中断の場合に警報を発行することができる。あるいは、データベース１６は、ユーザ・インターフェース４２を介して、基地局２０の位置および／またはセル２２の境界を示すことと共に、米国またはその一部の地図など、ＣＤＭＡネットワーク１２、３６によってカバーされる地理的区域の表現を生成することができる。さらに、セルで受信されたＧＰＳ信号が正常パラメータの範囲内であることをＧＰＳ干渉データが示す場合に、表示されたセルまたは基地局位置に緑色を付け、セルのＧＰＳ信号が正常パラメータの範囲外である場合にセルに黄色を付け、セルのＧＰＳ信号が完全にブロックされている場合にセルに赤色を付けるなど、各セル２２または基地局２０のＧＰＳ状況のグラフィカル表現を示すことができる。理解されるように、ほとんどのＣＤＭＡネットワークでは、データ・ルーティング・サブシステム１４が、受信ＧＰＳ信号の中断の場合に限って、データベース１６に情報を送信するように構成される。その場合、データベース１６は、反対に、データベースがサブシステム１４からＧＰＳ干渉データを受信しない限り、ＧＰＳ信号が各基地局で正しく受信されていると仮定するようにセット・アップされる。

追加の機能性（たとえば、グラフィカルにまたは他の形で表示される）をデータベース１６で実装して、高官または他のエンド・ユーザが、特定のセルまたはセルのグループでのＧＰＳ信号干渉の持続時間など、各セルまたは基地局位置のＧＰＳ状況に関する追加情報にアクセスできるようにすることができる。また、夜間だけ空港でのＧＰＳ受信に干渉することを試みるテロリストなど、ＧＰＳ信号干渉が、不連続だが周期的である場合があるので、純粋に「リアル・タイム」表示では必ずしも明白でないＧＰＳ信号干渉のヒストリカルなまたは時間的な平均またはパターンを表示するようにデータベース１６を構成することができる。

ＧＰＳ信号データを他の関連するデータまたは情報と相関させ、地図または他のグラフィカル表現に関してその関係を表示するようにデータベース１６を構成することもできる。たとえば、基地局位置またはセル位置および各そのような位置でのＧＰＳ信号状況を表示することと共に、人口密度、地理的特徴およびランドマーク、軍基地および空港などの機密のまたはクリティカルな施設の位置、あるいはＣＤＭＡネットワーク１２によってカバーされる地理的区域に関連する他の情報（集合的に「相関データ」）のうちのどれであっても表示することができる。

上記で示したように、データベース１６に関するデータ処理および表示の多数の可能なモードがある。一実施形態によれば、データベース１６は、コマンドベース・インターフェースまたはグラフィカル・ユーザ・インターフェースへのアクセスを介して、ユーザが複数の異なる機能およびデータ表示モードの中から選択することを可能にするようにセット・アップされる。たとえば、ユーザは、データベースに照会し、レポートを実行し、生のまたは処理された保管されたデータを表示し、あるいは、複数の異なる可能なモード（リアル・タイム、ヒストリカル平均またはヒストリカル・パターン、相関データに関してなど）に従ってセル／基地局でのＧＰＳ信号状況を表示することを選択することができる。

データベース１６には、公衆ネットワークを介するのではなくサーバ・コンピュータまたはセキュアＬＡＮ上の許可された高官だけが直接にアクセスできるものとすることができ、あるいは、データベース１６に、セキュア・ウェブサイトまたは類似物を使用してネットワーク３４を介してアクセスすることができる。たとえば、さまざまな許可された個人に、そのめいめいのオフィスまたは他のリモート位置からインターネットを介してデータベース１６にアクセスするためのアカウントおよびパスワードを与えることができる。電子メール・メッセージの送信および登録された高官の携帯電話機へのテキスト・メッセージの発行を含めて、可能な問題について高官に警告する予備ステップを行うようにデータベース１６を構成することもできる。

図２Ａに、システム１０の基地局２０での適切なＧＰＳ信号監視機能性の１つの可能な実施形態を要約する。ステップ１００に示されているように、基地局２０は、受信ＧＰＳ信号の状況を監視する。ステップ１０２で、信号強度、品質、または類似物に基づいて、受信ＧＰＳ信号が正常パラメータの範囲内であるか否かを判定する。受信ＧＰＳ信号が、正常パラメータまたは予期されるパラメータの範囲内でない場合には、ステップ１０４で、その事実を反映した干渉データを全国データベース１６に送信する。その後、基地局２０は、ステップ１００で、受信ＧＰＳ信号の監視を継続する。

図３を参照すると、全国データベース１６への干渉データ５０のルーティングのために、データ・ルーティング・サブシステム１４を、ネットワークの特定の特性に応じて、基地局２０にまたは移動交換局３２などのネットワーク１２、３６内の他の位置に適切に置くことができる。たとえば、基地局２０が、ＭＳＣ３２に保守警報５２を送信するように構成されている場合に、各ＭＳＣ３２に、警報を識別し、コピーをデータベース１６に転送するデータ・ルーティング・サブシステム１４を用意することができる。短く言えば、セルラ・ネットワーク１２に、基地局２０またはＭＳＣ３２などのセルラ・ネットワーク１２の１つまたは複数の部分と相互作用する１つまたは複数のデータ・ルーティング・サブシステム１４が用意される。

図３にさらに示されているように、全国データベース１６にルーティングされる干渉データ５０は、単純に保守警報５２のコピー５４とすることができる。理解されるように、コピー５４を全国データベースにルーティングすることによって、実際の警報５２と異なって、これが高官の注意を引くことが保証されるが、実際の警報５２は、内部ネットワーク制限の対象である場合があり、保守担当者またはネットワーク運営者だけに向けられる。干渉データは、他の形をとることができる。たとえば、干渉データ５０を、保守警報のコピー５４および増補データ５６とすることができ、この増補データは、保守警報に含まれる情報に加えて、ＧＰＳ信号干渉に関連するか他の形で関連する情報である。たとえば、保守警報に、基地局位置および基地局がそのローカル時計に切り替えたことの表示だけが含まれる場合に、増補データに、ＧＰＳ信号干渉の性質に関する情報、たとえば、ローカル機器故障、部分的干渉、完全なブロックなどを含めることができる。干渉データ５０を、保守警報の変更された版５８とすることもでき、これは、保守警報が、基地局によって発行された最初の形から多少修正または変更されていることを意味する。また、警報の変更された版５８および増補データ５６を組み合わせて、干渉データ５０を形成することができる。さらに、干渉データを、警報５２と完全に別の、新たに生成されたメッセージ６０とすることができる。したがって、セルラ・ネットワーク１２の１つまたは複数の部分と相互作用するかインターフェースするように構成されたデータ・ルーティング・サブシステム１４は、干渉データ５０を全国データベース１６にルーティングさせ、この干渉データ５０に、基地局警報のコピー５４、および／またはその変更または増補された版、あるいはデータ・ルーティング・サブシステム１４によって生成された完全に新しいメッセージが含まれる。「生成された」は、データ・ルーティング・サブシステム１４が、干渉データをデータベース１６にルーティングさせる前に、干渉データ５０またはその一部を生成する、または操作することを意味する。

１つの可能な実施形態による全国データベース１６の動作を、図２Ｂに要約した。ステップ１１０で、データベースが、ベースライン構成または初期構成で開始し、ここで、ネットワーク１２、３６内の基地局２０またはセル２２での受信ＧＰＳ信号が、正常パラメータの範囲内であると仮定する。ステップ１１２で、データベース１６は、データ・ルーティング・サブシステム１４によって基地局２０から受信されたデータを監視し、処理する。その後、ステップ１１４で、基地局から受信されたデータに基づいて、データベース１６が、データが受信された各セルまたは基地局に関連するデータベース内容またはデータ・ストレージ内容ならびにユーザ・インターフェースを変更する。言い換えると、データベース１６は、基地局から受信されたデータを受信し、処理し、保管し、その後、ＧＵＩ／地図、クエリ・データベースまたは検索エンジン、テキスト・インターフェース、または類似物のいずれであれ、データベース１６で実装された特定のユーザ・インターフェースに依存する形で、受信された／処理されたデータに基づいてユーザ・インターフェースを変更する。任意選択として、ステップ１１６で、データベース１６は、電子メール、テキスト・メッセージ、音声メッセージなどを使用して、高官または他の登録されたエンド・ユーザに警報を発行する。その後、ステップ１１２に戻って、データベース１６は、着信データの監視および処理を継続する。

システム１０は、ＣＤＭＡネットワークの既存のＧＰＳ受信器２８を使用し、複数のＣＤＭＡネットワークが、既に米国のすべてではないがほとんどに配置されているので、システム１０を比較的すばやく安価に実装すると同時に、非常に広い地理的区域にまたがるカバレッジを提供することができる。さらに、地域／全国データベース１６で実装される集中広域リアル・タイム監視は、高官がよりすばやく効果的に、おそらくは悪い結果がＧＰＳ信号干渉から生じる前に、ＧＰＳ干渉または妨害の実例を検出することを可能にする。

指摘したように、全地球測位システムは、軌道データ、時計訂正、および／または同期化信号をＧＰＳ衛星に放送し、衛星を追跡し、監視する、全世界のさまざまな位置に配置された複数の地上制御ステーションを利用する。基地局２０は、セルラ・ネットワーク１２を介して受信ＧＰＳ信号１８を転送できる追加の固定ＧＰＳ受信器のアレイを提示するので、システム１０を使用して、ＧＰＳの精度および／または機能性を全般的にさらに高めるために、既存のＧＰＳ地上制御ステーションを増補できることが企図されている。その場合に、データ・ルーティング・サブシステム１４は、基地局２０で受信されたＧＰＳ信号を、データベース１６または、たとえば米国コロラド州のシュリーファ空軍基地に配置されたＧＰＳマスタ制御施設などのＧＰＳに関連する別の位置に送信するように構成される。非常に多くの基地局が存在するため、既におよびＧＰＳ信号が連続的なので、ＧＰＳ信号のサンプリングだけが、ＧＰＳ地上制御ステーションの増補に必要である可能性が高い。言い換えると、すべての受信ＧＰＳ信号を継続的に転送すること（たとえば、より小さいサンプルの送信と対比して）は、必要なデータ帯域幅に鑑みて、十分に大きな利益をもたらさない可能性が高い。サンプリングは、基地局のサブセットだけに受信ＧＰＳ信号を転送させることによって、かつ／または、連続信号ではなく受信ＧＰＳ信号自体の周期的サンプル、たとえばすべての基地局またはその一部から１時間または１日に１つのサンプルを送信することによって達成することができる。

任意選択として、基地局２０および／またはデータ・ルーティング・サブシステム１４を、ＧＰＳ信号「スプーフィング（ｓｐｏｏｆｉｎｇ）」を検出するように構成することができる。スプーフィングは、実際のＧＰＳ信号を模倣しているが、不正なタイミング情報、不正な位置情報、または類似物を含む偽のＧＰＳ信号の送信を伴う。スプーフィングは、受信ＧＰＳ信号内の情報を期待される情報と比較することによって検出することができる。たとえば、基地局２０は、静止している（たとえば、既知の静的位置を有する）ので、各基地局の既知の位置を受信ＧＰＳ信号から計算された位置と比較することによって、不正な位置決め情報を検出することができる。同一のことが、受信されたタイミング情報をローカル基地局時刻と比較する際にもあてはまり、この場合に、十分に大きい相違が、単なる時刻ドリフトではなくスプーフィングされたＧＰＳ信号を暗示する。この目的または他の目的のために、データ・ルーティング・サブシステム１４を、そうするために既に基地局にある計装（たとえば、ソフトウェアおよび／またはハードウェア）と並列に、基地局２０で受信されたＧＰＳ信号を監視するように構成することができる。

本明細書に含まれる発明の趣旨および範囲から逸脱することなしに、既存のセルラ・ネットワークを使用し、ＧＰＳ信号の妨害または干渉の実例を検出するために上述のシステムにある種の変更を加えることができるので、上記の説明または図面に示された主題のすべては、単に本明細書に記載の発明的概念を示す例として解釈し、本発明を制限するものと解釈しないものとすることが意図されている。

本発明の実施形態によるシステムを示す概略図である。本発明の実施形態によるＧＰＳ信号の監視を示す流れ図である。図１に示されたシステムの全国データベース部分でのデータ処理を示す流れ図である。図１に示されたシステムのデータ・ルーティング・サブシステム部分のより詳細な図を示す概略図である。

Claims

セルラ・ネットワーク基地局で全地球測位システム（ＧＰＳ）信号干渉を検出するシステムであって、
前記基地局がＧＰＳ警報を発行した場合、前記基地局で検出されたＧＰＳ信号干渉に関する干渉データをデータベースにルーティングさせるように構成されたデータ・ルータ
を含むシステム。
前記干渉データが、前記基地局によって発行された前記ＧＰＳ警報のコピーを含む、請求項１に記載のシステム。
前記データ・ルータが、前記干渉データの少なくとも一部を生成するように構成される、請求項１に記載のシステム。
前記データベースが、前記セルラ・ネットワークの複数の基地局のすべてから干渉データを受信するために前記セルラ・ネットワークと通信する、請求項１に記載のシステム。
前記データ・ルータが、前記基地局の基地局コントローラ部分で動作するように構成されたコンピュータ・プログラムを含む、請求項１に記載のシステム。
複数のセルラ・ネットワーク基地局で全地球測位システム（ＧＰＳ）信号干渉を検出するために使用されるデータベース・システムであって、
前記複数の基地局で検出されたＧＰＳ信号干渉に関する、受信された干渉データを処理するように構成されたデータ処理モジュールと、
前記セルラ・ネットワークによってカバーされる地理的区域全体にわたってＧＰＳ信号干渉を査定するために、前記データベース・システムへのアクセスを容易にするように構成されたユーザ・インターフェースと
を含むデータベース・システム。
前記ユーザ・インターフェースが、さらに、前記セルラ・ネットワークによってカバーされる前記地理的区域のグラフィカル表現を表示し、前記複数の基地局の位置を前記グラフィカル表現上で表示し、各めいめいの基地局で受信されたＧＰＳ信号の状況を前記めいめいの基地局の位置で表示するように構成される、請求項６に記載のデータベース・システム。
前記ユーザ・インターフェースが、さらに、前記グラフィカル表現に相関データを表示するように構成される、請求項７に記載のデータベース・システム。
前記データ処理モジュールが、さらに、経時的なＧＰＳ信号干渉のパターンを査定するために、前記干渉データの時間パターンを判定するように構成される、請求項６に記載のデータベース・システム。
前記ユーザ・インターフェースが、さらに、処理された干渉データへのインターネットを介したリモート・アクセスのためにインターネット・ウェブサイトを生成するように構成される、請求項６に記載のデータベース・システム。