JP2006207597A - 蒸気タービン仕切板 - Google Patents

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Abstract

【課題】静翼と内外輪との結合手段を工夫してタービン効率を損なうことなく組み立て効率に優れる蒸気タービン仕切板を提供すること。
【解決手段】外輪6、静翼7、内輪9は、それぞれの嵌合部C(E)、D(G)、A(F)、B(G)とが嵌合される。仕切板4、5の組み立て時には、180度分ずつの外輪6、内輪9、10の周方向からサイドエントリーし、コーキング23、24等で固定する。また、静翼7、8と内輪9、10は、少なくとも一つ以上の嵌合部において、嵌合によって重なる部分をピン25、26で貫き結合する。これにより、静翼の位置ずれ、倒れを防止でき、静翼と内輪との嵌合は、確実ならしめられる。このようにすれば、仕切板4、5の組み立て効率、メンテナンス時の作業効率を著しく向上させることが可能となる。さらに、溶接や焼鈍作業も省略することができ、磨いた静翼7、8の面粗度を悪化させることがなくなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、蒸気タービン仕切板に関し、さらに詳しくは、静翼と内外輪との結合手段を工夫してタービン効率を損なうことなく組み立て効率に優れる蒸気タービン仕切板に関する。
図6は、従来の蒸気タービン仕切板を示すタービン断面図である。一般的にタービンの内部構造は、蒸気の通路に静翼71、72と動翼73、74、75を交互に複数段設けて構成される。動翼73、74、75はロータ軸76と一体となっており、蒸気圧力を受けてロータ軸76を回転させる。動翼73(または74)と動翼74(または75)の間には、仕切板(ディスク)77が設けられ、蒸気を整流すると共に、動翼73、74、75間の機密性を保っている。なお、同図に示すように、仕切板77は複数段連結されて設けられる場合もある。
この仕切板77は、ノズルの役目を果たす静翼71、72と、動翼73、74、75間の機密性保持のためのシール78、79が付設される内輪80、81と、車室82に対して静翼を固定させる外輪83とで構成される。内輪80、81は、静翼71、72の静剛性、動剛性を確保するため、およびリーク量を低減するため等に設けられるが、タービンの種類によっては設けられない場合もある。静翼71、72は、削り出しで形成され、その後に手作業による磨き工程に付されて製作されるものである。
これら、内輪80、81、静翼71、72、外輪83は、図中の溶接記号84の箇所で溶接されて結合される。また、溶接後には歪み除去のために焼鈍がされる。なお、仕切板77は、ロータ軸76を囲うようにドーナツ状に形成されるので、組み立て時を考慮し、180度ずつ2分割して製作される(たとえば、特許文献1)。
特開平11−343807号公報
しかしながら、従来の蒸気タービン仕切板77では、静翼71、72を何十枚も溶接して組み立てたり、メンテナンス時に仕切板77を一体として取り扱わなくてはならないので製作効率並びに補修作業効率が悪かった。また、溶接後には歪み除去のための焼鈍工程が不可欠であり、この焼鈍工程は、磨いた静翼71、72の面粗度を悪化させてしまうという問題点があった。
静翼71、72の面粗度は蒸気タービンにとって、タービン効率に影響を与える要因の一つであり、焼鈍後にさらに磨くのも作業的に困難である。最新の圧力分布解析によれば、静翼71、72は必ずしも溶接によって外輪83、内輪80、81と固結させる必要がないことがわかってきた。
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、静翼71、72と内外輪80、81、83との結合手段を工夫してタービン効率を損なうことなく組み立て効率に優れる蒸気タービン仕切板を提供すること、製作工期の大幅な短縮による低コスト化を達成することのうち少なくとも一つを目的とする。
上述の目的を達成するために、請求項1にかかる蒸気タービン仕切板は、内周側にロータ軸との隙間を塞ぐシールが付設され、外周側に嵌合部Aを有する概ドーナツ状の内輪と、前記内輪の前記嵌合部Aに嵌合する嵌合部Bを、タービンに付設された状態の径方向内側に有する静翼と、を有するようにしたものである。
この発明では、内輪が、その外周側に凹形状、凸形状、T字溝形状等の嵌合部Aを有し、一方、静翼が、その径方向内側に凸形状、凹形状、T字突起形状等の嵌合部Bを有する。蒸気タービン仕切板は、これら静翼と内輪との嵌合によって構成される。これにより、蒸気タービン仕切板は、その剛性が十分に確保されると共に、組み立て、分解の効率を著しく向上させる。また、組み立て、分解の効率が著しく向上する結果、製作工期の大幅な短縮による低コスト化も達成できる。なお、ここで嵌合とは、たとえばT字溝形状とT字突起形状との係合をも含む概念である。
また、請求項2にかかる蒸気タービン仕切板は、外周側が車室内壁に組み付けられ、内周側に嵌合部Cを有する概ドーナツ状の外輪と、前記外輪の前記嵌合部Cに嵌合する嵌合部Dをタービンに付設された状態の径方向外側に有する静翼と、を有するようにしたものである。
この発明では、外輪が、その内周側に凹形状、凸形状、T字溝形状等の嵌合部Cを有し、一方、静翼が、その径方向外側に凸形状、凹形状、T字突起形状等の嵌合部Bを有する。蒸気タービン仕切板は、これら外輪と静翼との嵌合によって構成される。これにより、蒸気タービン仕切板は、その剛性が十分に確保されると共に、組み立て、分解の効率を著しく向上させる。なお、ここで嵌合とは、請求項1にかかる発明と同様に、たとえばT字溝形状とT字突起形状との係合をも含む概念とする。
また、請求項3にかかる蒸気タービン仕切板は、外周側が車室内壁に組み付けられ、内周側に嵌合部Eを有する概ドーナツ状の外輪と、内周側にロータ軸との隙間を塞ぐシールが付設され、外周側に嵌合部Fを有する概ドーナツ状の内輪と、前記外輪の前記嵌合部Eと、前記内輪の前記嵌合部Fとのそれぞれに嵌合する嵌合部Gをタービンに付設されたときの径方向両端に有する静翼と、を有するようにしたものである。
この発明では、外輪と内輪が、それぞれその内周側と外周側に凹形状、凸形状、T字溝形状等の嵌合部E、Fを有し、一方、静翼が、その径方向外側に凸形状、凹形状、T字突起形状等の嵌合部G、Hを有する。これらをそれぞれ嵌合させることにより、溶接工程を経ずに蒸気タービン仕切板を構成することができる。したがって、溶接後の焼鈍工程も省けることになる。
また、外輪と静翼と内輪とが嵌合によって構成される蒸気タービン仕切板は、その剛性も十分に確保されると共に、組み立て、分解の効率を著しく向上させる。なお、ここで嵌合とは、上記にかかる発明と同様の概念である。
また、請求項4にかかる蒸気タービン仕切板は、請求項1または3に記載の蒸気タービン仕切板において、前記静翼と前記内輪との嵌合部は、前記内輪の厚み中心部で嵌合できる形状としたものである。
この発明では、当該嵌合部が、内輪の厚み中心部に設けられる。ここで、内輪の厚み中心部とは、内輪の厚みを2分する仮想線をまたぐ一定の部分をいう。この厚み中心部に嵌合部を設けることにより、蒸気通路の圧力変化に起因する内輪への力が静翼に影響を与えにくくなる。
また、請求項5にかかる蒸気タービン仕切板は、請求項1、3、4のいずれか一項に記載の蒸気タービン仕切板において、前記静翼と前記内輪との嵌合部は、嵌合によって重なる部分をピンで貫き結合したものである。
静翼と内輪との嵌合部は、静翼の数だけ存在するが、そのうちの少なくとも一つ以上の嵌合部において、嵌合によって重なる部分をピンで貫き結合する。これにより、静翼の位置ずれ、倒れを防止する。
また、請求項6にかかる蒸気タービン仕切板は、請求項1、3、4のいずれか一項に記載の蒸気タービン仕切板において、前記静翼を複数配列して構成される静翼列は、前記内輪のタービン軸方向側面において径方向に突出するように付設されるキーによって係止されるようにしたものである。
静翼列が内輪から径方向に突出するキーによって係止されると、周方向に対して拘束されることになる。これによって、静翼列と内輪との相対的位置ずれがなくなる。また、静翼と内輪とは嵌合部同士の嵌合で結合されるから、それらの嵌合部との関係で、タービン軸方向にも拘束され、静翼列と内輪との倒れもなくなる。一方、静翼列内輪は径方向には拘束されることがない。なお、すべての静翼を内輪側からキーで係止する必要はない。
以上説明したように、この発明にかかる蒸気タービン仕切板によれば、静翼と内輪との嵌合で蒸気タービン仕切板を構成することができるので、組み立て効率が著しく向上する他、メンテナンス時の効率も著しく向上する。特に摩耗することが当然に予想される内輪内側のシールをメンテナンスする際には、内輪のみ容易に外すことができるので、至極便利となる。
また、この発明にかかる蒸気タービン仕切板によれば、静翼と外輪との嵌合で蒸気タービン仕切板を構成することができるので、組み立て効率が著しく向上する他、メンテナンス時の効率も著しく向上する。特にメンテナンス時には、外輪を取り外さずに、隣設する動翼やその先端に付設される動翼シールに対して作業が可能となるので、至極便利である。
また、この発明にかかる蒸気タービン仕切板によれば、内輪、静翼、および外輪との互いの嵌合で蒸気タービン仕切板を構成することができるので、溶接工程を省くことができる。したがって、歪み除去等を目的とする焼鈍工程も省くことができ、従来目をつぶってきた静翼の面粗度悪化を防止することができる。また、この発明によれば、組み立て効率が著しく向上する他、メンテナンス時の効率も著しく向上する。特にメンテナンス時には、部分的に作業することも可能となり、至極便利である。
また、この発明にかかる蒸気タービン仕切板によれば、静翼と内輪との嵌合部が、前記内輪の厚み中心部で嵌合できる形状であるため、蒸気圧力によって内輪に力が加わっても、静翼に伝わりにくく、蒸気タービン仕切板の十分な剛性を確保できる。
また、この発明にかかる蒸気タービン仕切板によれば、静翼と内輪との嵌合部が、嵌合によって重なる部分をピンで貫き結合されるので、静翼の位置ずれ、倒れを防止することができる。これにより、静翼と内輪との嵌合は、確実ならしめられる。一方、静翼と内輪との嵌合によって構成される蒸気タービン仕切板には、ピンがタービン軸方向に突出することがなく、圧力損失を考慮する必要もない。
また、この発明にかかる蒸気タービン仕切板によれば、内輪と静翼が径方向に拘束されないので、熱膨張フリー構造を形成する。すなわち、起動時等の過渡状態において、温度差が発生した場合にでも、互いに拘束することが無いため、従来溶接構造よりも熱応力を小さくできる。また、静翼と内輪の嵌合部およびタービン軸方向側面に付設されるキーにより内輪の位置ずれがなく、芯を保持できる。さらに、内輪は嵌合部とキーによって支持されるので、内輪にかかる力が静翼にモーメントとして伝わりにくくなり、従来構造よりもノズルにかかる負担が少なくなる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものを含む。
図1は、この発明の実施の形態にかかる蒸気タービンの内部構造を示す断面図である。蒸気タービンの基本的な内部構造は従来と同様なので説明を省略し、蒸気タービン仕切板を中心に説明する。動翼1、2、3の間に設けられる仕切板4、5は、それぞれ外輪6、静翼7、8、内輪9、10とで構成される。外輪6は、外周側が車室11内壁に組み付けられ、内周側に嵌合部C(E)を有する概ドーナツ状の形状をしている。ここに示した外輪6は、2つの仕切板を連結する方式のものであるが、これに限らず各仕切板にそれぞれ設けられる場合も多い。
内輪9、10は、内周側にロータ軸14との隙間を塞ぐ炭素パッキンやラビリンスシール15、16が付設され、外周側に嵌合部A(F)を有する概ドーナツ状の形状をしている。静翼7、8は、翼とそれを支持する部材から構成され、外輪6の前記嵌合部C(E)と、内輪の前記嵌合部A(F)とのそれぞれに嵌合する嵌合部D(G)、嵌合部B(G)とをタービンに付設されたときの径方向両端に有する。
上記外輪6、静翼7、内輪9は、それぞれの嵌合部C(E)、嵌合部D(G)、嵌合部A(F)、嵌合部B(G)が嵌合される。また、外輪6、静翼8、内輪10は、それぞれの嵌合部C(E)、D(G)、嵌合部A(F)、嵌合部B(G)が嵌合される。静翼7、8は単数、または複数ごとにブロック状になっているので、仕切板4、5の組み立て時には、180度分ずつの外輪6,内輪9、10の周方向からサイドエントリーする。また、同図に示すような嵌合部A(F)、嵌合部B(G)の形状であれば径方向に嵌合することもできる。
また、同図に示す静翼7、8と内輪9、10との嵌合部A(F)は、内輪9、10の厚み中心部で嵌合できる形状であることも特徴の一つである。すなわち、同図のように嵌合部を形成すると、内輪9、10が蒸気の圧力を受けてタービン軸方向に力を受けたときでも、その力が静翼7、8にモーメントとして伝わりにくくなる。したがって、静翼7、8にはスラスト力だけが作用することになり、静翼の強度設計が楽になり、剛性も十分に確保できる。なお、内輪の厚み中心部とは、内輪の厚みを2分する仮想線をまたぐ一定の部分をいう。
仕切板4、5は外輪6、静翼7、8、内輪9、10を上記のように嵌合して構成され、外輪6と静翼7、8はコーキング23、24で周方向に固定される。一方、静翼7、8と内輪9、10は、静翼7、8の枚数だけ存在するが、そのうちの少なくとも一つ以上の嵌合部B(G)、A(F)において、嵌合によって重なる部分をピン25、26で貫き結合する。これにより、静翼の位置ずれ、倒れを防止でき、静翼と内輪との嵌合は、確実ならしめられる。また、このようにした仕切板4、5は、ピン25、26がタービン軸方向に突出することがなく、圧力損失を考慮する必要もない。
このように、仕切板4、5を嵌合部の嵌合によって構成することには、2つの大きな意義がある。その一つは、仕切板4、5の組み立て効率、メンテナンス時の作業効率を著しく向上させることが可能となる点である。従来は、500度以上の温度で、高圧となる静翼7、8は、当然溶接にて外輪6に強固に結合させなくてはならないと考えられていた。しかし、最新のシミュレーション技術の進歩により、静翼7、8は、強度的に必ずしも溶接で結合する必要がないということがわかってきたのである。
もう一つは、静翼7、8を溶接で外輪6や内輪9、10に固定する必要がなくなると、溶接後の焼鈍作業も省略することができるようになる点である。焼鈍作業は、溶接後の歪み除去等を目的として行われていたが、この作業は、削り出した後に手作業で磨いた静翼7、8の面粗度を悪化させてしまう。静翼7、8の面粗度はタービン効率に影響する一要因であり、面粗度が悪化すれば、タービン効率も悪化することが知られている。したがって、溶接、焼鈍という工程を省略する本発明は、従来に比べてタービン効率を向上させることができるものである。
以上は外輪6、静翼7、8、内輪9、10のそれぞれを嵌合部同士で嵌合させて仕切板を構成する場合について説明したが、内輪を設けずに、外輪6と静翼7、8のみを嵌合させて仕切板を構成する場合もある。この場合でも当該嵌合により、蒸気タービン仕切板は、その剛性が十分に確保されると共に、組み立て、分解の効率を著しく向上させることができる。また、組立、分解の効率が著しく向上する結果、製作工期の大幅な短縮による低コスト化を達成できる。
また、上記とは反対に、静翼と内輪のみを嵌合させて仕切板を構成しても、上記と同様に組み立て効率が著しく向上する他、メンテナンス時の効率も著しく向上する。特に摩耗することが当然に予想される内輪内側のシールをメンテナンスする際には、内輪のみ容易に外すことができるので、至極便利となる。
図2−1〜図2−4は、外輪と静翼の嵌合部形状を示す断面図である。図2−1に示すタイプは、静翼側嵌合部D(G)が凸で、外輪側嵌合部C(E)が凹となっており、タービン軸方向に倒れを防止するために静翼側嵌合部D(G)が左右に小さな突部を有しているタイプである。図2−2に示すタイプは、ツリー型であり、図2−1に示すタイプの変形例ともいえる。図2−3に示すタイプは上記図2−1、図2−2に示すタイプとは反対に静翼側嵌合部D(G)が凹で、外輪側嵌合部C(E)が凸となっているタイプである。倒れ防止に外輪側に小さな突部を有している点は図2−1、図2−2のタイプと同様である。図2−4に示すタイプは、図2−3に示すタイプの変形例で静翼側に小さな突部を有しているタイプである。この他、外輪と静翼の嵌合部形状は様々な形状が考えられる。
図3−1〜図3−4は、静翼と内輪との嵌合部形状を示す断面図である。図3−1に示すタイプは、内輪側嵌合部A(F)が凸で、静翼側嵌合部B(G)が凹となっているタイプである。図3−2に示すタイプは、図3−1に示すタイプの変形例で、内輪側嵌合部A(F)がT字突起形状、静翼側嵌合部B(G)がT字溝形状となっている。図3−3に示すタイプは、図3−2に示すタイプの反対で、内輪側嵌合部A(F)がT字溝形状、静翼側嵌合部B(G)がT字突起形状となっている。図3−4に示すタイプは、いわゆるストラドルツリー型で、静翼側嵌合部B(G)の突起形状が2段になっており、嵌合を安定化するためのストラドルを有するタイプである。このように、静翼と内輪との嵌合部形状も上記に限らず様々な形状が考えられる。
図4−1、図4−2は、静翼と内輪とのずれ防止構造を示す外観図および断面図であり、図4−1は、キーを用いたときの正面図および横断面図であり、図4−2は静翼をドーナツ状に配列したときの外観図である。これらの図に示すように、静翼41を複数配列して構成される静翼41の列は、内輪42のタービン軸方向側面において径方向に突出するように付設されるキー43によって係止される。
静翼41の列が上記キー43によって係止されると、周方向に対して拘束されることになる。これによって、静翼41の列と内輪42との相対的位置ずれがなくなる。また、静翼41と内輪42とは厚み中心部の嵌合部同士の嵌合で結合されるから、それらの嵌合部との関係で、タービン軸方向にも拘束され、静翼41の列と内輪42との倒れもなくなる。一方、静翼41の列と内輪42は径方向には拘束されることがない。なお、すべての静翼を内輪側からキーで係止する必要はなく、また、キーの位置は各静翼間の境目であってもよい。
以上のように静翼41を内輪42に対して拘束すれば、熱膨張に起因する熱伸びに対してもフリーな構造となる。すなわち、起動時等の過渡状態において、温度差が発生した場合にでも、静翼41と内輪42とが互いに拘束することが無いため、従来溶接構造よりも熱応力を小さくできる。また、静翼41と内輪42の嵌合部およびタービン軸方向側面に付設されるキー43により内輪42の位置ずれがなく、芯を保持できる。したがって、シール44もロータ軸に対して適切なクリアランスを保持できる。
さらに、内輪42は嵌合部とキー43によって支持されるので、内輪42にかかる力が静翼41にモーメントとして伝わりにくくなり、従来構造よりもノズルにかかる負担が少なくなる。なお、内輪42は嵌め込むだけなので、加工や組み立てが楽になり、材料の歩留まりも良くなる。また、従来と同様に内輪42自体のねじれ剛性により、内輪42や静翼41にかかる圧力に対して十分な剛性を保持する。
図5は、上記仕切板の応用例を示す仕切板の断面図である。仕切板50が外輪51、静翼52、内輪53の嵌合部C(E)、嵌合部D(G)、嵌合部B(G)、嵌合部A(F)を嵌合することによって構成されることは上記と同様である。この応用例では、圧電素子58を静翼の嵌合部D(G)、A(F)に付設している点が特徴である。圧電素子58への配線59は、静翼52と外輪51に穿設した孔を通しておく。
圧電素子58は、電圧をかけることによって厚みが変化する。これを利用して、蒸気タービンの過渡時等において仕切板50が熱伸びしたとき、通電する電圧を下げ、伸びを相殺することが可能となる。したがって、内輪53の内周部に付設されるシール60は、いつでもタービンのロータ軸61と適切なクリアランスを保持でき、仕切板50への熱応力も抑えられる。なお、圧電素子58の付設位置は図示した位置に限らず、外輪51と静翼52の嵌合部、または静翼52と内輪53の嵌合部であればよい。
また、圧電素子58は、これにかかる力を電圧として検出する装置としても利用できるので、仕切板50のどの部分に力がかかっているか、それによってどのような変形状態になっているのかも検知できる。このように圧電素子58を利用しても仕切板の姿勢、延いてはシール60とロータ軸61との適切なクリアランスの保持に役立てることができる。なお、圧電素子の代わりに適切な温度設定を施した形状記憶合金で仕切板50の姿勢を保持するようにしてもよい。
以上のように、本発明にかかる蒸気タービン仕切板は、組み立て効率の向上、およびメンテナンス性の向上が可能な蒸気タービンの生産、使用に有用である。
この発明の実施の形態にかかる蒸気タービンの内部構造を示す断面図である。 外輪と静翼の嵌合部形状を示す断面図である。 外輪と静翼の嵌合部形状を示す断面図である。 外輪と静翼の嵌合部形状を示す断面図である。 外輪と静翼の嵌合部形状を示す断面図である。 静翼と内輪との嵌合部形状を示す断面図である。 静翼と内輪との嵌合部形状を示す断面図である。 静翼と内輪との嵌合部形状を示す断面図である。 静翼と内輪との嵌合部形状を示す断面図である。 静翼と内輪とのずれ防止構造を示す正面図および横断面図である。 静翼と内輪とのずれ防止構造を示す外観図である。 仕切板の応用例を示す仕切板の断面図である。 従来の蒸気タービン仕切板を示すタービン断面図である。
符号の説明
1、2、3、73、74、75 動翼
4、5、50、77 仕切板
6、51、83 外輪
7、8、41、52、71、72 静翼
9、10、42、53、80、81 内輪
11、82 車室
15、16、60、78、79 シール
23、24 コーキング
25、26 ピン
43 キー
58 圧電素子
61、76 ロータ軸
A(F)、B(G)、C(E)、D(G) 嵌合部

Claims (6)

  1. 内周側にロータ軸との隙間を塞ぐシールが付設され、外周側に嵌合部Aを有する概ドーナツ状の内輪と、
    前記内輪の前記嵌合部Aに嵌合する嵌合部Bを、タービンに付設された状態の径方向内側に有する静翼と、
    を有することを特徴とする蒸気タービン仕切板。
  2. 外周側が車室内壁に組み付けられ、内周側に嵌合部Cを有する概ドーナツ状の外輪と、
    前記外輪の前記嵌合部Cに嵌合する嵌合部Dをタービンに付設された状態の径方向外側に有する静翼と、
    を有することを特徴とする蒸気タービン仕切板。
  3. 外周側が車室内壁に組み付けられ、内周側に嵌合部Eを有する概ドーナツ状の外輪と、
    内周側にロータ軸との隙間を塞ぐシールが付設され、外周側に嵌合部Fを有する概ドーナツ状の内輪と、
    前記外輪の前記嵌合部Eと、前記内輪の前記嵌合部Fとのそれぞれに嵌合する嵌合部Gをタービンに付設されたときの径方向両端に有する静翼と、
    を有することを特徴とする蒸気タービン仕切板。
  4. 前記静翼と前記内輪との嵌合部は、前記内輪の厚み中心部で嵌合できる形状であることを特徴とする請求項1または3に記載の蒸気タービン仕切板。
  5. 前記静翼と前記内輪との嵌合部は、嵌合によって重なる部分をピンで貫き結合したことを特徴とする請求項1、3、4のいずれか一項に記載の蒸気タービン仕切板。
  6. 前記静翼を複数配列して構成される静翼列は、前記内輪のタービン軸方向側面において径方向に突出するように付設されるキーによって係止されることを特徴とする請求項1、3、4のいずれか一項に記載の蒸気タービン仕切板。
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