JP2006189397A - Measuring apparatus using total reflection attenuation, and method for identifying sensor unit thereof - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、表面プラズモン共鳴などの全反射減衰を利用した測定装置に関し、詳しくは、この装置に用いられるセンサユニットの識別が可能な前記測定装置と、その識別方法に関するものである。 The present invention relates to a measuring apparatus using total reflection attenuation such as surface plasmon resonance, and more particularly to the measuring apparatus capable of identifying a sensor unit used in the apparatus and its identifying method.
タンパク質やDNAなどの生化学物質間における相互作用の測定や、薬品のスクリーニングなどを行う際に、全反射減衰を利用して試料の反応を測定する測定装置が知られている。 2. Description of the Related Art There are known measuring apparatuses that measure the reaction of a sample by using total reflection attenuation when measuring an interaction between biochemical substances such as proteins and DNA, screening drugs, and the like.
このような全反射減衰を利用した測定装置の1つに、表面プラズモン共鳴(Surface Plasmon Resonance)現象を利用した測定装置(以下、SPR測定装置と称す)がある。なお、表面プラズモンとは、金属中の自由電子が集団的に振動することによって生じ、その金属の表面に沿って進む自由電子の粗密波である。 One of the measuring devices that use such total reflection attenuation is a measuring device that uses a surface plasmon resonance phenomenon (hereinafter referred to as an SPR measuring device). The surface plasmon is generated by the collective vibration of free electrons in the metal, and is a density wave of free electrons traveling along the surface of the metal.
例えば、特許文献1などで知られるKretschmann配置を採用したSPR測定装置では、透明な誘電体(以下、プリズムと称す)上に形成された金属膜の表面をセンサ面として、このセンサ面上で試料を反応させた後、プリズムを介してセンサ面の裏面側から全反射条件を満たすように金属膜を照射し、その反射光を測定している。
For example, in an SPR measurement apparatus that employs a Kretschmann arrangement known from
全反射条件を満たすように金属膜に照射された光のうち、エバネッセント波と呼ばれるわずかな光は、反射せずに金属膜内を透過してセンサ面側に染み出す。この際、エバネッセント波の振動数と表面プラズモンの振動数とが一致するとSPRが発生し、反射光の強度を大きく減衰させる。SPR測定装置は、この反射光の減衰を捉えることにより、センサ面上の試料の反応状況を測定する。 Of the light irradiated to the metal film so as to satisfy the total reflection condition, a small amount of light called an evanescent wave passes through the metal film without being reflected and oozes out to the sensor surface side. At this time, if the frequency of the evanescent wave coincides with the frequency of the surface plasmon, SPR is generated and the intensity of the reflected light is greatly attenuated. The SPR measurement device measures the reaction state of the sample on the sensor surface by capturing the attenuation of the reflected light.
ところで、上述のようなSPR測定装置を用いて、例えば、タンパク質やDNAなどといった生体試料の相互作用などを測定する際には、金属膜上に形成されたリンカー膜と呼ばれる試料の固定基にリガンドを固定させた後、このリガンドにアナライトを接触させてこれらの相互作用を測定するのであるが、リガンドの固定には少なくとも1時間程度という長い時間を必要とする。 By the way, when measuring the interaction of a biological sample such as protein or DNA using the SPR measurement device as described above, a ligand is attached to a sample fixing group called a linker film formed on a metal film. Then, the analyte is brought into contact with the ligand and the interaction between them is measured, and the ligand fixation requires a long time of at least about 1 hour.
このため、特許文献1に記載されたSPR測定装置では、前記プリズムなどをユニット化したセンサユニットを、ターンテーブル上に複数並べて、このターンテーブルを回転させながら、リガンドの固定や測定を同時並行的に行っていくことにより、複数の試料の測定を効率よく行うようにしている。
For this reason, in the SPR measuring apparatus described in
さらに、このSPR測定装置では、シリアルナンバーを記録したバーコードを各センサユニットに取り付け、リガンドの固定や測定を行う前に、装置本体に接続されたバーコード読取機で、このバーコードを読み取っている。複数のセンサユニットを同時並行処理した場合、各センサユニットの対応関係を正確に把握することが難しくなり、例えば、接触させるべきアナライトを間違えてしまったり、測定結果を他のセンサユニットの結果と取り違えてしまうなどといった問題が起こり得る。特許文献1記載のSPR測定装置では、上述のようにバーコードに記録されたシリアルナンバーを読み込み、このシリアルナンバーで各センサユニットを識別することにより、これらの問題の発生を防止している。
しかしながら、上記特許文献1記載のSPR測定装置のようにバーコード読取機を設けると、この読取機の分だけ装置が大型かつ高額になってしまうという問題が発生する。
However, when a bar code reader is provided as in the SPR measuring apparatus described in
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであって、センサユニットの識別が可能な全反射減衰を利用した測定装置にあって、小型化と低価格化とを図ることを目的とする。 The present invention has been made in view of the above problems, and is a measuring apparatus using total reflection attenuation capable of identifying a sensor unit, and an object thereof is to reduce the size and the price.
上記課題を達成するため、本発明の全反射減衰を利用した測定装置は、一面に薄膜層が形成された誘電体ブロックからなるセンサユニットに対して、全反射条件を満足するように光を照射する光源と、前記センサユニットからの反射光を受光して電気信号に光電変換する検出手段とを備え、前記センサユニットに個体認識情報を表す識別符号を設けて、前記光源と前記検出手段とによって、前記識別符号を光学的に読み取ることを特徴とする。 In order to achieve the above object, the measuring apparatus using total reflection attenuation according to the present invention irradiates a sensor unit comprising a dielectric block having a thin film layer on one surface so as to satisfy the total reflection condition. A light source that receives the reflected light from the sensor unit and photoelectrically converts the reflected light into an electrical signal. The sensor unit is provided with an identification code representing individual recognition information, and the light source and the detection unit The identification code is optically read.
なお、光学的に読み取った前記識別符号を、前記センサユニット毎の個体認識情報に復号する情報復号手段を設けることが好ましい。 It is preferable to provide information decoding means for decoding the optically read identification code into individual recognition information for each sensor unit.
また、前記識別符号は、前記誘電体ブロックの前記薄膜層と同一面上に設けられていることが好ましく、この識別符号は、バーコードであることが好適である。 The identification code is preferably provided on the same plane as the thin film layer of the dielectric block, and the identification code is preferably a barcode.
さらに、前記個体認識情報には、前記センサユニットの製造番号が含まれていることが好ましい。 Further, it is preferable that the individual recognition information includes a manufacturing number of the sensor unit.
なお、本発明のセンサユニットの識別方法は、前記センサユニットに設けられた、各々の個体認識情報を表す識別符号を、前記光源と前記検出手段とによって光学的に読み取り、前記個体認識情報に復号することによって前記センサユニットを識別することを特徴とする。 In the sensor unit identification method according to the present invention, an identification code representing each individual recognition information provided in the sensor unit is optically read by the light source and the detection means, and decoded into the individual recognition information. Thus, the sensor unit is identified.
本発明の全反射減衰を利用した測定装置によれば、センサユニットに設けられた個体認識情報を表す識別符号を、測定に用いる光源と検出手段とによって光学的に読み取るようにしたので、識別符号を読み取る手段を別途設ける必要がなく、装置の小型化と低価格化とを図ることができる。 According to the measuring apparatus using total reflection attenuation of the present invention, the identification code representing the individual recognition information provided in the sensor unit is optically read by the light source and the detection means used for measurement. There is no need to separately provide a means for reading the image, and the apparatus can be reduced in size and price.
図1は、全反射減衰を利用した測定装置としてのSPR測定装置2の概略構成を示すブロック図である。SPR測定装置2は、リガンドの固定(固定工程)を行う固定機4と、固定化したリガンドにアナライトを加えて両者の反応状況を測定(測定工程)する測定機6と、この測定機6によって得られたデータの解析(データ解析工程)を行うデータ解析機8とから構成されている。また、固定工程と測定工程とは、別体となったセンサユニット12に対して行われ、複数の試料の測定が円滑に行われるようにされている。
FIG. 1 is a block diagram showing a schematic configuration of an
図2は、センサユニット12の概略構成を示す分解斜視図である。センサユニット12は、上面に金属膜(薄膜層)13が形成されたプリズム(誘電体ブロック)14と、金属膜13に液体を送液する流路16が形成された流路部材41と、プリズム14の上面と流路部材41の底面とを圧接させた状態で保持する保持部材42と、この保持部材42の上方に配置される蓋部材43とから構成されている。
FIG. 2 is an exploded perspective view showing a schematic configuration of the
流路部材41は、長尺状に成型されており、その長手方向に沿って3つの流路16が設けられている。流路16は、略U字型に屈曲された送液管であり、液体を注入する注入口16aと、それを排出する排出口16bとを有している。流路16の管径は約1mm程度であり、注入口16aと排出口16bとの間隔は、約10mm程度である。また、流路16の底部は開放されており、この開放部位は、プリズム14と圧接した際に、金属膜13によって覆われて密閉される。以下、金属膜13のうち、この開放部位で囲まれた部分(図3参照)を、センサセル17と称す。
The
流路部材41は、金属膜13との密着性を高めるため、例えば、ゴムやPDMS(ポリジメチルシロキサン)などの弾性材料で成型されている。これにより、流路部材41は、プリズム14の上面と圧接された際に、弾性変形して金属膜13との接触面の隙間を埋め、各流路16の開放された底部をプリズム14とともに水密に覆う。なお、本例では、流路16の数が3つの例を説明したが、流路16の数は、3つに限らず、1つ又は2つであってもよいし、4つ以上でもよい。
The
プリズム14の上面には、各流路16と対面する短冊状の金属膜13が、例えば、蒸着によって形成される。この金属膜13には、例えば、金や銀が用いられ、その膜厚は、例えば、50nmである。なお、この膜厚は、金属膜13の素材や、照射される光の波長などに応じて適宜選択される。
On the upper surface of the
金属膜13上の各流路16に対応する位置(センサセル17内)には、リガンドを固定させるためのリンカー膜22が形成されている。以下、金属膜13のうち、リンカー膜22が形成された側の面をセンサ面13a、この裏面(プリズム14に接触している面)を光入射面13bと称す。プリズム14は、入射した光を光入射面13bに向けて集光するものであり、金属膜13は、全反射条件を満たすように光入射面13bに光が入射した際に、センサ面13aでSPRを発生させる。
A
プリズム14の長辺側の両側面には、保持部材42の係合部42aと係合する係合爪14aが設けられている。これらの係合により、流路部材41が保持部材42とプリズム14とによって挟み込まれ、その底面とプリズム14の上面とが圧接した状態で保持される。さらに、プリズム14の両端部には、突部14bが設けられている。後述するように、センサユニット12は、ホルダ52(図4参照)に収納された状態で、固定が行われる。突部14bは、ホルダ52と係合することによって、センサユニット12をホルダ52内の所定の収納位置に位置決めする。
Engaging
なお、プリズム14には、例えば、ホウケイクラウン(BK7)やバリウムクラウン(Bak4)などに代表される光学ガラスや、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネイト(PC)、非晶性ポリオレフィン(APO)などに代表される光学プラスチックなどを用いることができる。
The
また、プリズム14の上面の一端には、センサユニット12の各々を識別する個体認識情報として製造番号が記録されたバーコード(識別符号)18が設けられている。このバーコード18は、例えば、金属膜13を蒸着で製膜する際に、マスキングでパターンを形成したり、プリズム14を成型する際に、金型で凹凸状のパターンを形成したり、インクなどでパターンをマーキングすることによって設けられる。また、プリズム14の上面に一段凹まされた凹面を形成して、そこにバーコード18が記録されたシールを貼り付けるようにしてもよい。
A bar code (identification code) 18 in which a production number is recorded as individual recognition information for identifying each
保持部材42の上面には、各流路16の注入口16a及び排出口16bに対応する位置に、ピペットなどの送液手段の先端部を進入させる受け入れ口42bが形成されている。これらの受け入れ口42bは、ピペットから吐出された液体が各注入口16aに導かれるように漏斗状に形成されている。また、各受け入れ口42bは、保持部材42が流路部材41を挟み込んでプリズム14と係合した際に、それぞれの注入口16a及び排出口16bと当接して、流路16と連結する。
On the upper surface of the holding member 42, a
また、各受け入れ口42bの両脇には、円柱状のボス42cが設けられている。これらのボス42cは、蓋部材43に形成された穴43aと嵌合して、蓋部材43を位置決めする。蓋部材43は、各受け入れ口42b及び各ボス42cに対応する位置に穴が空けられた両面テープ44によって、保持部材42の上面に貼り付けられる。
In addition,
蓋部材43は、流路16に通じる受け入れ口42bを覆うことで、流路16内に注入された液体の蒸発を防止する。この蓋部材43は、例えば、ゴムやプラスチックなどの弾性材料で形成されており、各受け入れ口42bに対応する位置には、十字型のスリット43bが形成されている。これにより、蓋部材43は、スリット43bを弾性変形させてピペットの挿入を可能にするとともに、ピペットが抜かれた状態では初期状態を保持して受け入れ口42bを塞ぐ。
The lid member 43 covers the receiving
図3に示すように、金属膜13上に形成されたリンカー膜22には、リガンドが固定されてアナライトとリガンドとの反応が生じる測定領域(以下、act領域と称す)22aと、リガンドが固定されず、act領域22aの信号測定に際しての参照信号を得るための参照領域(以下、ref領域と称す)22bとが設けられている。このref領域22bは、リンカー膜22を製膜する際に形成される。その形成方法としては、例えば、リンカー膜22に対して表面処理を施し、リンカー膜22の半分程度の領域について、リガンドと結合する結合基を失活させることにより、リンカー膜22の半分がact領域22aとなり、残りの半分がref領域22bとなる。
As shown in FIG. 3, the
図4は、固定機4の構成を概略的に示す斜視図である。固定機4の土台となる筐体ベース50の上には、複数のセンサユニット12を載置する載置スペース51が確保されている。センサユニット12は、この載置スペース51に載置された状態で固定工程の処理が施される。
FIG. 4 is a perspective view schematically showing the configuration of the fixing
センサユニット12は、ホルダ52に収納された状態で、載置スペース51に載置される。ホルダ52は、センサユニット12を複数個(本例では、8個)収納できるようになっている。ホルダ52には、センサユニット12の突部14bと嵌合して、センサユニット12を位置決めするスリットが設けられている。また、ホルダ52の底部には、センサユニット12の両端部を支持する支持部を除いて、開口が形成されている。後述するように、測定工程においてセンサユニット12をホルダ52から取り出す場合には、この開口から押し上げ部材81a(図5参照)を挿入して、センサユニット12を押し上げる。
The
載置スペース51には、ホルダ52を、例えば、10個並べて配置することができるようになっており、その数に応じた台座53が設けられている。また、各台座53には、ホルダ52を位置決めするための位置決め用ボスが形成されている。
In the mounting
また、固定機4には、3組のピペット対19を連装したピペットヘッド54が設けられている。このピペットヘッド54は、ホルダ52を介して載置スペース51に配列された各センサユニット12にアクセスして、液体の注入や排出を行う。各ピペット対19は、1対のピペット19a、19b(図7参照)からなり、各ピペット19a、19bは、各センサユニット12の注入口16a、排出口16bのそれぞれに挿入される。各ピペット19a、19bは、それぞれ流路16への液体の注入と、流路16からの吸い出しを行う機能とを備えており、一方が注入動作を行っているときには、他方が吸い出し動作を行うというように、互いに連動する。ピペットヘッド54には、ピペット対19が3組設けられているので、1つのセンサユニット12に含まれる3つの流路16に対して同時に液体を注入、もしくは排出を行うことができる。さらに、固定機4には、図示せぬコントローラが設けられている。ピペットヘッド54の吸い込みや吐き出しの動作は、このコントローラによって制御され、吸い込み量や吐き出し量、及びタイミングなどが、ピペット対19毎にそれぞれ決定される。
Further, the fixing
筐体ベース50には、ピペットヘッド54をX、Y、Zの3方向に移動させるヘッド移動機構56が設けられている。ヘッド移動機構56は、例えば、搬送ベルト、プーリ、モータなどから構成される周知の移動機構であり、ピペットヘッド54を上下させる昇降機構と、この昇降機構ごとピペットヘッド54をY方向に移動自在に保持するガイドレール58を含むY方向移動機構と、ガイドレール58を両端で保持し、ガイドレール58ごとピペットヘッド54をX方向に移動させるX方向移動機構とからなる。ヘッド移動機構56は、コントローラによって制御されており、コントローラは、このヘッド移動機構56を駆動して、ピペットヘッド54の上下左右前後の位置を制御する。
The
また、筐体ベース50の上には、載置スペース51の他に、流路16に注入する種々の液体を保管する複数の液保管部61と、ピペットチップ62を保管するピペットチップ保管部63と、ウエル状の複数の升がマトリクス配列されたウエルプレート64とが設けられている。
In addition to the mounting
液保管部61の数は、例えば、リガンド溶液、洗浄液、固定用バッファ液、乾燥防止液、活性化液、ブロッキング液などの使用する液体の種類に応じて決められる。各液保管部61には、6個の挿入口が直線状に設けられている。この挿入口の数、及び配列ピッチは、ピペットヘッド54のピペットの数と配列ピッチに応じて決定される。ピペットヘッド54が流路16へ液体を注入する場合には、各液保管部61にアクセスして所望の液体を吸い込んだ後、載置スペース51に移動して各流路16に注入する。
The number of the
ピペットチップ保管部63に保管されたピペットチップ62は、各ピペット19a、19bの先端部に交換可能に取り付けられる。ピペットチップ62は、液体と直接接触するので、このピペットチップ62を介して異種の液体が混合しないように、使用する液体毎に交換される。各ピペット19a、19bには、ピペットチップ62のピックアップとリリースとを行う機構が組み込まれており、ピペットチップ62の交換が自動的に行われるようになっている。ピペットヘッド54は、ピペットチップ62の交換を行う際に、まず、使用済みのピペットチップ62を図示せぬ廃却部でリリースし、この後、ピペットチップ保管部63にアクセスして未使用のピペットチップ62をピックアップする。
The
ウエルプレート64は、各ピペット19a、19bが吸い上げた液体を一時的に保管したり、複数種類の液体を混合させて混合液を調合する際などに用いられる。
The
また、固定機4が固定工程を行う際には、筐体ベース50がカバーによって覆われて、載置スペース51を含む固定機4の内部が遮蔽される。センサユニット12は、リガンドの固定化が完了するまでの間、載置スペース51上で所定の時間保管される。この際、固定化の進行度合いは、温度によって左右される。そのため、固定機4は、固定化を行っている間、図示せぬ温度調節器によって内部温度を所定の温度に保つ。なお、設定される温度や静置時間などは、固定するリガンドの種類などに応じて適宜決められる。
Further, when the fixing
図5は、測定機6の構成を概略的に示す斜視図である。測定機6は、ホルダ搬送機構71、ピックアップ機構72、ヘッド移動機構73、測定ステージ74からなり、これらの各部は、筐体75に収容されている。ホルダ搬送機構71は、搬送ベルト76と、この搬送ベルト76に取り付けられたキャリッジ77と、このキャリッジ77に取り付けられた、ホルダ52を載置するプレート78とから構成されている。ホルダ搬送機構71は、ホルダ52が載置されたプレート78をX方向に移動させることにより、ホルダ52に収納された各センサユニット12を、ピックアップ機構72がピックアップするピックアップ位置に運ぶ。
FIG. 5 is a perspective view schematically showing the configuration of the measuring device 6. The measuring machine 6 includes a holder transport mechanism 71, a pickup mechanism 72, a head moving mechanism 73, and a
ピックアップ機構72は、ホルダ52からセンサユニット12をピックアップする機構であり、ホルダ52に収納されたセンサユニット12を下方から上方に向けて押し上げる押し上げ機構81と、この押し上げ機構81によってホルダ52の上方に押し上げられたセンサユニット12を両脇から挟み込んで把持するハンドリングヘッド82とから構成されている。上述したとおり、ホルダ52の底部には開口が設けられており、プレート78は、この開口を露呈させるように枠上に成形されている。押し上げ機構81は、プレート78を介してホルダ52の開口へ進入し、センサユニット12の底面と当接して、これを押し上げる押し上げ部材81aと、この押し上げ部材81aを駆動して上下に昇降させる押し上げ部材駆動機構81bとからなる。
The pickup mechanism 72 is a mechanism for picking up the
ハンドリングヘッド82には、センサユニット12を挟み込む一対の爪が設けられており、この爪でセンサユニット12を把持する。ハンドリングヘッド82は、ヘッド本体82aがナット84を介してボールネジ86に取り付けられており、ホルダ52の上方のピックアップ位置と測定ステージ74との間で移動自在に設けられている。ハンドリングヘッド82は、ピックアップ位置でセンサユニット12を把持し、その状態でY方向に移動して、センサユニット12を測定ステージ74に運ぶ。また、測定が終了した後、ピックアップ位置に戻ってセンサユニット12をリリースし、測定済みのセンサユニット12をホルダ52に戻す。
The handling
測定ステージ74には、センサユニット12が配置される位置の下方に、照明部32と検出器(検出手段)33とからなる測定部31が設けられている。センサユニット12は、複数のセンサセル17を有しており、測定はセンサセル17毎に行われる。ハンドリングヘッド82は、センサユニット12を各センサセル17の配列ピッチでY方向に移動させることにより、各センサセル17を、照明部32の光路上の測定位置に順次進入させる。なお、この図、及び図3に示すように、センサユニット12に照射される入射光線及びセンサ面13aで反射する反射光線の向きと、各センサセル17の配列方向、すなわち、各流路16水平部分の流れ方向とが直交するように、照明部32及び検出器33が配置される。
The
リガンドとアナライトの反応状況は、共鳴角(センサ面13aに対して照射された光の入射角)の変化として表れる。照明部32は、例えば、光源34と、集光レンズ、拡散板、偏光板などからなる光学系36とから構成(図7参照)され、配置位置及び設置角度は、照明光の入射角が全反射条件を満足するように調整される。
The reaction state between the ligand and the analyte appears as a change in the resonance angle (the incident angle of light irradiated on the
光源34としては、例えば、LED(Light Emitting Diode)、LD(Laser Diode)、SLD(Super Luminescent Diode)などの発光素子が用いられる。光源34は、こうした発光素子を1個使用し、この単一光源から各光入射面13bに向けて光を照射する。拡散板は、光源34からの光を拡散して、発光面内の光量ムラを抑える。偏光板は、照射光のうちSPRを生じさせるp偏光(入射面に平行な振動電場を持つ直線偏光)のみを通過させる。なお、LDを使用する場合など、光源34が発する照射光自体の偏光の向きが揃っている場合には、偏光板は不要である。また、偏光が揃っている光源を使用した場合でも、拡散板を通過したことによって偏光の向きが不揃いになってしまう場合には、偏光板を使用して偏光の向きを揃える。こうして拡散及び偏光された光は、集光レンズによって集光されてプリズム14に照射される。これにより、光強度にバラツキがなく様々な入射角を持つ光を光入射面13bに入射させることができる。
As the light source 34, for example, a light emitting element such as an LED (Light Emitting Diode), an LD (Laser Diode), or an SLD (Super Luminescent Diode) is used. The light source 34 uses one such light emitting element, and irradiates light from the single light source toward each
検出器33は、光入射面13bで反射する光を受光して、その光強度に応じたレベルの電気信号を出力する。光入射面13bには、様々な角度の光が入射するので、光入射面13bでは、それらの光が、それぞれの入射角に応じた反射角で反射する。検出器33は、これらの様々な反射角の光を受光する。この検出器33には、例えば、CCDエリアセンサやフォトダイオードアレイが用いられ、光入射面13bにおいて様々な反射角で反射する反射光を受光して光電変換し、それをSPR信号としてデータ解析機8に出力する。
The
また、図3に示すように、リンカー膜22の上には、act領域22aとref領域22bとが形成されている。検出器33は、act領域22aに対応するSPR信号をact信号として出力し、ref領域22bに対応するSPR信号をref信号として出力する。
Further, as shown in FIG. 3, an act region 22 a and a
測定ステージの傍らには、アナライト溶液を保管するウエルプレート88が載置されている。例えば、このウエルプレート88の各ウエルには、異なる種類のアナライト溶液が収容されている。
A
測定機6には、固定機4のピペット対19と同様の機能を有するピペット対26が設けられており、センサユニット12の各注入口16aから流路16へ各種の液体を注入する。ヘッド移動機構73は、このピペット対26を有するピペットヘッド87を、X、Y、Zの3方向に移動させながら、ピペットヘッド87を、測定位置にあるセンサユニット12と、ウエルプレート88とに運ぶ。ヘッド移動機構73は、固定機4のヘッド移動機構56とほぼ同様の構成である。ピペットヘッド87は、測定対象となるセンサセル17にアクセスして、液体の注入及び排出を行う。なお、ピペットヘッド87は、測定対象となる特定のセンサセル17に対して液体の注入及び排出を行うものであるから、固定機4のピペットヘッド54とは異なり、ピペット対26が1組だけ設けられている。また、図示は省略したが、測定機6には、ピペット対26がアクセス可能な位置に、測定用バッファ液や洗浄液を収容するウエルプレートや、交換用のピペットチップを保管するピペットチップ保管部などが設けられている。
The measuring device 6 is provided with a
また、測定機6は、ハンドリングヘッド82を駆動して各センサセル17を光路上の測定位置に進入させる際に、各センサセル17に先立って、センサユニット12の一端に設けられたバーコード18を測定位置に進入させる。なお、バーコード18や各センサセル17の位置決め方法は、例えば、光学センサや磁気センサ、さらには機械式スイッチなどの検出手段で位置検出を行うものでもよいし、ハンドリングヘッド82を駆動するモータの回転数で位置決めするものでもよい。
Further, when the measuring device 6 drives the handling
バーコード18を測定位置に進入させた測定機6は、照明部32と検出器33とによってバーコード18のパターンを光学的に読み取る。検出器33は、受光して光電変換したバーコード18を表す信号を、個体認識信号としてデータ解析機8に出力する。
The measuring instrument 6 that has caused the barcode 18 to enter the measurement position optically reads the pattern of the barcode 18 by the
図6は、データ解析機8の構成を概略的に示すブロック図である。データ解析機8は、例えば、入力装置91、CPU(セントラル・プロセッシング・ユニット)92、ROM(リード・オンリー・メモリ)93、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)94、モニタ95、HDD(ハード・ディスク・ドライブ)96、通信I/F97、信号処理部98、デコーダ99などから構成されている。入力装置91は、例えば、キーボードやマウスなどであって、ユーザからの指示をデータ解析機8に入力する。CPU92は、データ解析機8の各部を統括的に制御する。ROM93には、制御用プログラムや各種の設定データなどが記憶されている。RAM94は、CPU92や信号処理部98が演算を行う際などに作業用メモリとして使用される。HDD96は、周知のデータストレージデバイスであり、このHDD96には、制御用プログラムやデータ解析プログラムなどの各種のプログラムが格納されている。また、HDD96には、測定機6によって測定された各種の測定データが記録される。通信I/F97は、検出器33から出力されたSPR信号や個体認識信号を受信する。信号処理部98は、取得したSPR信号に基づいてデータ解析を行う。モニタ95は、検出したSPR信号や、それに基づく解析結果などを表示する。
FIG. 6 is a block diagram schematically showing the configuration of the
ROM93、又はHDD96には、バーコード18に対応した、例えば、EAN(European Article Number)、JAN(Japanese Article Number)、NW7(Narrow Wide 7)、ITF(Iinterleaved 2 of 5)、CODE39などのコードが、予め記憶されている。情報復号手段としてのデコーダ99は、記憶されたコードに基づく所定のアルゴリズムで、取得した個体認識信号からセンサユニット12毎の製造番号に復号することにより、各センサユニット12を識別する。また、デコーダ99は、復号した製造番号をモニタ95に表示する。
The
また、HDD96には、例えば、表1に示すようなセンサ管理ファイルが記憶されている。このセンサ管理ファイルは、バーコード18に記録されたセンサユニット12毎の製造番号に基づいて、各センサセル17を一括管理するためのものである。本例のセンサユニット12には、3つのセンサセル17が設けられているので、表1のセルNo.は、センサユニット12の製造番号と、各センサセル17を表すダッシュナンバーとの組み合わせで構成されている。センサ管理ファイルは、このセルNo.に、例えば、固定したリガンドの種類やアナライトの種類、測定結果や解析結果を保存した電子ファイルの名称などを対応付けて記憶することにより、各センサセル17を一括管理する。なお、このセンサ管理ファイルは、記憶すべき各項目の工程が終わった際に、自動で記録されるものでもよいし、入力装置91を介して手動で記録されるものでもよい。
The
次に、図7に示す説明図を用いて、上記構成によるSPR測定装置2のSPR測定方法について説明する。
Next, the SPR measurement method of the
リンカー膜22にリガンドを固定する固定工程は、ホルダ52を介してセンサユニット12を固定機4の載置スペース51に載置した状態で行われる。固定機4は、ユーザからの固定開始指示に応じてヘッド移動機構56を駆動し、ピペット対19を用いて、リガンド21aを溶媒に溶かしたリガンド溶液21を、注入口16aから注入する。
The fixing step of fixing the ligand to the
固定機4は、リガンド溶液21を注入するリガンド固定化処理を行う前の前処理として、まず、リンカー膜22に対して固定用バッファ液を送液してリンカー膜22を湿らせた後、リンカー膜22にリガンドが結合しやすくするリンカー膜22の活性化処理を施す。例えば、アミンカップリング法では、リンカー膜22としてカルボキシメチルデキストランが使用され、リガンド内のアミノ基をこのデキストランに直接共有結合させる。この場合の活性化液としては、N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドヒドロクロリド(EDC)と、N−ヒドロキシコハク酸イミド(NHS)との混合液が使用される。固定機4は、この活性化処理の後、固定用バッファ液によって流路16を洗浄する。
As a pretreatment before performing the ligand immobilization process for injecting the
なお、固定用バッファ液や、リガンド溶液21の溶媒(希釈液)としては、例えば、各種のバッファ液(緩衝液)の他、生理的食塩水に代表される生理的塩類溶液や、純水などが使用される。これらの各液の種類、pH値、混合物の種類及びその濃度などは、リガンド21aの種類に応じて適宜決められる。例えば、リガンド21aとして生体試料を使用する場合には、pHを中性付近に調整した生理的食塩水が用いられる場合が多い。しかし、上記アミンカップリング法では、リンカー膜22が、カルボキシメチルデキストランにより負(マイナス)に帯電するので、このリンカー膜22と結合しやすいようにタンパク質を陽(プラス)に帯電させるため、生理的とはいえない高濃度のリン酸塩を含む緩衝作用の強いリン酸緩衝溶液(PBS:phosphatic-buffered,saline)などが使用される場合もある。
Examples of the buffer solution for fixation and the solvent (diluent) of the
固定機4は、こうした活性化処理及び洗浄を行った後、流路16にリガンド溶液21を注入して、リガンド固定化処理を行う。リガンド溶液21が流路16へ注入されると、溶液中に拡散しているリガンド21aが沈殿してリンカー膜22に徐々に堆積する。これにより、接触したリガンド21aがリンカー膜22と結合し、リンカー膜22上にリガンド21aが固定される。なお、固定化には、通常1時間程度かかり、この間、センサユニット12は、温度などの環境条件が所定の条件に設定された状態で保管される。また、固定化が進んでいる間、流路16内のリガンド溶液21を静置しておいてもよいが、流路16内のリガンド溶液21を攪拌して流動させるようにしてもよい。こうすることで、リガンド21aとリンカー膜22との結合が促進され、リガンド21aの固定量を増加させることができる。
After performing the activation process and the washing, the fixing
固定機4は、リンカー膜22へのリガンド21aの固定化が完了すると、リガンド溶液21をピペット19bによって吸い出して流路16から排出させた後、流路16に洗浄液を注入して固定化が完了したリンカー膜22の洗浄を行う。また、固定機4は、必要に応じてブロッキング液を注入し、リガンド21aと結合しなかったリンカー膜22の反応基を失活させるブロッキング処理を行う。ブロッキング液としては、例えば、エタノールアミン−ヒドロクロライドが使用される。このブロッキング処理を行った場合には、再び流路16が洗浄される。最終的な洗浄を行った後、固定機4は、流路16に乾燥防止液を注入する。センサユニット12は、リンカー膜22が乾燥防止液に浸された状態で測定までの間、載置スペース51や他の保管場所に保管される。
When the fixation of the ligand 21a to the
測定工程は、センサユニット12をホルダ52ごと測定機6のプレート78に載置した状態から始まる。測定機6は、ユーザからの測定開始指示に応じてプレート78をピックアップ位置に移動させるとともに、ピックアップ機構72を駆動して、所定のセンサユニット12を測定ステージ74に運ぶ。
The measurement process starts from a state in which the
測定ステージ74にセンサユニット12を運んだ測定機6は、ヘッド移動機構73を駆動して、まず、流路16に測定用バッファ液を注入する。この後、アナライトを溶媒に溶かしたアナライト溶液27を注入し、その後、再び測定用バッファ液を注入する。なお、最初に測定用バッファ液を注入する前に、一度流路16の洗浄を行うようにしてもよい。検出器33によるデータの読み取りは、基準となる信号レベルを検出するために、最初に測定用バッファ液を注入した直後から開始され、アナライト溶液27を注入した後、再び測定用バッファ液が注入されるまでの間行われる。これにより、基準レベルの検出、アナライトとリガンドとの反応状況、結合したアナライトとリガンドとの測定用バッファ液注入による脱離までのSPR信号を測定することができる。
The measuring device 6 carrying the
測定用バッファ液や、アナライト溶液27の溶媒(希釈液)としては、例えば、各種のバッファ液(緩衝液)の他、生理的食塩水に代表される生理的塩類溶液や、純水などが使用される。これらの各液の種類、pH値、混合物の種類及びその濃度などは、リガンドやアナライトの種類に応じて適宜決められる。例えば、アナライトを溶けやすくするために、生理的食塩水にDMSO(ジメチル−スルホ−オキシド)を含ませてもよい。このDMSOは、信号レベルに大きく影響する。上述したとおり測定用バッファ液は、基準レベルの検出に用いられるので、アナライト溶液27中にDMSOが含まれる場合には、そのDMSO濃度と同程度のDMSO濃度を有する測定用バッファ液使用することが好ましい。 Examples of the buffer solution for measurement and the solvent (diluent) of the analyte solution 27 include various buffer solutions (buffer solutions), physiological salt solutions typified by physiological saline, and pure water. used. The type of each of these liquids, the pH value, the type of mixture and its concentration, etc. are appropriately determined according to the type of ligand or analyte. For example, DMSO (dimethyl-sulfo-oxide) may be included in physiological saline in order to facilitate the dissolution of the analyte. This DMSO greatly affects the signal level. As described above, the measurement buffer solution is used for detecting the reference level. Therefore, when the analyte solution 27 contains DMSO, the measurement buffer solution having a DMSO concentration comparable to the DMSO concentration should be used. Is preferred.
なお、アナライト溶液27は、長時間(例えば、1年)保管されることも多く、そうした場合には、経時変化によって初期のDMSO濃度と測定時のDMSO濃度との間に濃度差が生じてしまう場合がある。厳密な測定を行う必要がある場合には、こうした濃度差をアナライト溶液27を注入したときのref信号のレベルから推定し、測定データに対して補正(DMSO濃度補正)を行うことが好ましい。 The analyte solution 27 is often stored for a long time (for example, one year). In such a case, a difference in concentration occurs between the initial DMSO concentration and the DMSO concentration at the time of measurement due to a change with time. May end up. When it is necessary to perform strict measurement, it is preferable to estimate such a concentration difference from the level of the ref signal when the analyte solution 27 is injected, and to correct the measurement data (DMSO concentration correction).
DMSO濃度補正のための補正データは、アナライト溶液27を注入する前に、DMSO濃度が異なる複数種類の測定用バッファ液を流路16に注入して、このときのDMSO濃度変化に応じたref信号のレベルとact信号のレベルの、それぞれの変化量を調べることにより求められる。 The correction data for correcting the DMSO concentration is obtained by injecting a plurality of types of measurement buffer solutions having different DMSO concentrations into the flow path 16 before injecting the analyte solution 27, and ref according to the DMSO concentration change at this time. It is obtained by examining the respective changes in the signal level and the act signal level.
リガンドとアナライトとの反応状況は、検出器33の受光面内における反射光の減衰位置の推移として表れる。例えば、アナライトがリガンドと接触する前後では、センサ面13a上の屈折率が異なり、SPRが発生する共鳴角が異なる。そして、アナライトがリガンドと接触して反応を開始すると、それに応じて反射光の共鳴角が変化を開始し、受光面内における反射光の減衰位置が移動し始める。測定機6は、こうして得た試料の反応状況を表すSPR信号を、データ解析機8に出力する。
The reaction state between the ligand and the analyte appears as a transition of the attenuation position of the reflected light within the light receiving surface of the
なお、図7では、測定機6の構成が明確になるように、便宜的に光入射面13bへの入射光線及びそこで反射する反射光線の向きが、流路16内を流れる液体の方向と平行になるように、照明部32と検出器33とが配置されているが、図3及び図5に示すように、実際には、入射光線及び反射光線の向きが、液体の流れる方向と直交する方向(紙面に直交する方向)に照射されるように、照明部32と検出部33とが配置される。但し、測定部31を、この図7に示すように配置して測定を行っても、何ら問題はない。
In FIG. 7, for the sake of convenience, the direction of the incident light beam on the
データ解析工程では、測定機6で得たSPR信号をデータ解析機8で解析して、アナライトの特性を定量分析する。データ解析機8は、通信I/F97を介して検出器33からSPR信号を受け取り、このSPR信号を信号処理部98に送る。
In the data analysis step, the SPR signal obtained by the measuring device 6 is analyzed by the
信号処理部98は、ROM93やHDD96に記憶されたデータ解析プログラムに基づき、測定機6が得たact信号とref信号との差や比を求めてデータ解析を行う。例えば、act信号とref信号との差分データを求め、この差分データを測定データとし、これに基づいて解析を行う。こうすることで、センサユニット12やリンカー膜22などの個体差や、装置の機械的な変動や、液体の温度変化などといった外乱に起因するノイズをキャンセルすることが可能となり、S/N比の良好な精度の高い測定を行うことができる。また、信号処理部98は、解析結果をモニタ95に表示するとともに、HDD96に記録する。
Based on a data analysis program stored in the
次に、図8に示すフローチャートを用いて、本発明のSPR測定装置2の作用について説明する。
Next, the operation of the
センサユニット12は、ホルダ52に嵌め込まれた状態で、固定機4の載置スペース51に載置される。この際、例えば、センサユニット12を梱包する箱に記載された製造番号を目視したり、ハンディタイプのバーコードリーダ(図示せず)でバーコード18を読み取ることにより、センサユニット12の製造番号を取得する。なお、専用のバーコードリーダを固定機4に設けて、ホルダ52を載置した際に、自動でバーコード18を読み取るようにしてもよい。また、製造番号を取得したセンサユニット12を、載置スペース51のどの位置にセットしたかを、例えば、前述のセンサ管理ファイルに対応付けて記録したり、固定機4のコントローラに登録したりしておくことが好ましい。
The
センサユニット12がセットされた固定機4は、ユーザからの固定開始指示に応じて、各センサセル17に固定工程を施す。センサユニット12の製造番号は既知であるから、ユーザは、この固定工程において各リンカー膜22に固定させたリガンドの種類を、センサ管理ファイルに記録する。
The fixing
リガンドの固定化が完了したセンサユニット12は、ホルダ52ごと測定機6に移動して、プレート78に載置される。プレート78にセンサユニット12が載置された測定機6は、ユーザからの測定開始指示に応じてプレート78をピックアップ位置に移動させるとともに、ピックアップ機構72を駆動して、センサユニット12を測定ステージ74に運ぶ。
The
ピックアップ機構72のハンドリングヘッド82は、まず、バーコード18を光路上の測定位置に進入させる。測定機6は、バーコード18が測定位置にあることを確認した後、照明部32と検出器33とによってバーコード18を光学的に読み取り、個体認識信号としてデータ解析機8に出力する。通信I/F97を介して個体認識信号を受け取ったデータ解析機8は、この個体認識信号をデコーダ99に送って製造番号に復号し、測定位置にあるセンサユニット12を識別する。また、個体認識信号を復号したデータ解析機8は、復号した製造番号とセンサ管理ファイルとをモニタ95に表示させる。
The handling
センサユニット12の識別が完了すると、測定機6は、ハンドリングヘッド82を駆動して各センサセル17を順次測定位置に進入させていき、各センサセル17の測定を行う。この際、ユーザは、モニタ95に表示されている復号した製造番号を基に、センサ管理ファイルに記録されたセルNo.を参照することにより、各リンカー膜22に固定されたリガンドの種類を確認することができる。これにより、例えば、各センサセル17に間違ったアナライトを注入してしまうことが防止される。
When the identification of the
各センサセル17の測定を行った測定機6は、それぞれのSPR信号をデータ解析機8に出力する。通信I/F97を介してSPR信号を受け取ったデータ解析機8は、このSPR信号を信号処理部98に送り、アナライトの特性を定量分析する。なお、注入したアナライトの種類や、測定結果や解析結果を保存した電子ファイルの名称なども、センサ管理ファイルに記録しておくことが好ましい。これにより、例えば、測定結果や解析結果を他のセンサユニット12の結果と取り違えてしまうことが防止される。なお、これらの記録は、入力装置91を介してユーザが手入力するものでもよいし、データ解析機8が自動で記録するものであってもよい。
The measuring device 6 that has measured each
このように、本実施形態のSPR測定装置2によれば、測定機6でセンサユニット12の識別を行う際に、センサユニット12の一端に設けられたバーコード18を、照明部32と検出器33とによって光学的に読み取るようにしたので、バーコードリーダなどを別途設ける必要がなく、装置の小型化と低価格化とを図ることができる。
Thus, according to the
なお、上記実施形態では、3つのセンサセル17を有するセンサユニット12に、1つのバーコード18を設けて、センサユニット12の製造番号で各センサセル17を管理するようにしているが、これに限ることなく、例えば、個体認識情報としてセンサセル17のIDナンバーを記録したバーコード18を、各センサセル17のそれぞれに対応して設けるようにしてもよい。また、バーコード18は、プリズム14の上面に限ることなく、例えば、プリズム14の長辺側の側面など、照明部32と検出器33とによって光学的に読み取り可能な位置であればよい。
In the above embodiment, one bar code 18 is provided in the
また、上記実施形態では、識別符号としてバーコード18を用いているが、これに限ることなく、照明部32と検出器33とによって光学的に読み取り可能なものであれば、例えば、文字や記号などであってもよい。
In the above embodiment, the barcode 18 is used as the identification code. However, the present invention is not limited to this, and any character or symbol can be used as long as it can be optically read by the
さらに、上記実施形態では、センサユニット12をハンドリングヘッド82で移動させ、LEDなどの単一光源から光を照射することによって、各センサセル17やバーコード18を個別に測定するようにしているが、例えば、図9に示すように、入射側凸レンズ110、及び入射側凹レンズ111で単一光源を扇形に広げた、いわゆるファンビームを用いて、各センサセル17やバーコード18を一度に測定するようにしてもよい。なお、反射光は、反射側凸レンズ112、及び反射側凹レンズ113によって、検出器33に集光される。
Furthermore, in the above embodiment, the
この他、プリズム14とほぼ同じ長さを有する、いわゆるライン照明を照明部32に用いて、各センサセル17やバーコード18を一度に測定するようにしてもよいし、単一光源をポリゴンミラーなどで走査して測定を行うようにしてもよい。
In addition, the
なお、上記実施形態では、測定機6のピペットヘッド87に1組のピペット対26のみを設けているが、上述のように各センサセル17やバーコード18を一度に測定する際には、固定機4のピペットヘッド54と同様に複数組のピペット対26をピペットヘッド87に設けて、1つのセンサユニット12に含まれる複数の流路16に対して同時に液体を注入、もしくは排出を行うことが好ましい。
In the above embodiment, only one pair of
また、上記実施形態では、全反射減衰を利用した測定装置の一例として、SPR測定装置を示したが、全反射減衰を利用した測定装置としては、この他に、例えば、漏洩モードセンサが知られている。漏洩モードセンサは、誘電体と、この上に順に層設されたクラッド層と光導波層とによって構成された薄膜とからなり、この薄膜の一方の面がセンサ面となり、他方の面が光入射面となる。光入射面に全反射条件を満たすように光を入射させると、その一部が前記クラッド層を透過して前記光導波層に取り込まれる。そして、この光導波層において、導波モードが励起されると、前記光入射面における反射光が大きく減衰する。導波モードが励起される入射角は、SPRの共鳴角と同様に、センサ面上の媒質の屈折率に応じて変化する。この反射角の減衰を検出することにより、前記センサ面上の化学反応が測定される。 In the above embodiment, an SPR measurement device is shown as an example of a measurement device using total reflection attenuation. However, for example, a leakage mode sensor is known as a measurement device using total reflection attenuation. ing. The leakage mode sensor is composed of a dielectric, and a thin film composed of a clad layer and an optical waveguide layer that are sequentially layered thereon. One surface of the thin film serves as a sensor surface, and the other surface receives light. It becomes a surface. When light is incident on the light incident surface so as to satisfy the total reflection condition, a part of the light is transmitted through the cladding layer and taken into the optical waveguide layer. In this optical waveguide layer, when the waveguide mode is excited, the reflected light at the light incident surface is greatly attenuated. The incident angle at which the waveguide mode is excited changes according to the refractive index of the medium on the sensor surface, similar to the resonance angle of SPR. By detecting the attenuation of the reflection angle, the chemical reaction on the sensor surface is measured.
2 SPR測定装置(全反射減衰を利用した測定装置)
4 固定機
6 測定機
8 データ解析機
12 センサユニット
13 金属膜(薄膜層)
14 プリズム(誘電体ブロック)
18 バーコード(識別符号)
32 照明部
33 検出器(検出手段)
34 光源
99 デコーダ(情報復号手段)
2 SPR measurement device (measurement device using total reflection attenuation)
4 Fixing machine 6
14 Prism (dielectric block)
18 Bar code (identification code)
32
34
Claims (6)
前記センサユニットに個体認識情報を表す識別符号を設け、
前記光源と前記検出手段とによって、前記識別符号を光学的に読み取ることを特徴とする全反射減衰を利用した測定装置。 A sensor unit consisting of a dielectric block with a thin film layer formed on one side, and a light source that irradiates light so as to satisfy the total reflection condition, and receives the reflected light from the sensor unit and photoelectrically converts it into an electrical signal In a measuring device using total reflection attenuation provided with a detecting means for
An identification code representing individual recognition information is provided in the sensor unit,
A measuring apparatus using total reflection attenuation, wherein the identification code is optically read by the light source and the detection means.
前記センサユニットに設けられた、各々の個体認識情報を表す識別符号を、前記光源と前記検出手段とによって光学的に読み取り、
前記個体認識情報に復号することによって前記センサユニットを識別することを特徴とするセンサユニットの識別方法。
A sensor unit consisting of a dielectric block with a thin film layer formed on one side, and a light source that irradiates light so as to satisfy the total reflection condition, and receives the reflected light from the sensor unit and photoelectrically converts it into an electrical signal A measuring device using total reflection attenuation provided with a detecting means for
An identification code representing each individual recognition information provided in the sensor unit is optically read by the light source and the detection means,
A sensor unit identification method, wherein the sensor unit is identified by decoding into the individual recognition information.
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20070110 |