JP2006189338A - 炎症性腸疾患の治療前効果予測方法並びに治療効果の判定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 炎症性腸疾患に対する薬剤による治療効果を治療前に予測する方法、並びに該薬剤による治療効果を判定する方法を提供する。
【解決手段】 治療前において、炎症性腸疾患を有する被検対象から採取された血液を用意し、血液細胞から生理活性物質の産生を誘導する材料と上記血液とを接触させ、産生された生理活性物質量を測定し、測定された生理活性物質産生量と、炎症性腸疾患患者にある薬剤を投与した場合の治療効果が認められた患者における治療前の生理活性物質産生量から求められた基準値とを比較し、該基準値よりも多いか少ないかにより治療前に効果を予測する方法、並びに治療前後において炎症性腸疾患を有する被検対象から採取された血液を用意し、該血液と生理活性物質の産生を誘導する材料とを接触させ、産生された生理活性物質量を測定し、治療前後の血液における生理活性物質産生量を比較する、炎症性腸疾患の治療効果の判定方法。
【選択図】 なし
【解決手段】 治療前において、炎症性腸疾患を有する被検対象から採取された血液を用意し、血液細胞から生理活性物質の産生を誘導する材料と上記血液とを接触させ、産生された生理活性物質量を測定し、測定された生理活性物質産生量と、炎症性腸疾患患者にある薬剤を投与した場合の治療効果が認められた患者における治療前の生理活性物質産生量から求められた基準値とを比較し、該基準値よりも多いか少ないかにより治療前に効果を予測する方法、並びに治療前後において炎症性腸疾患を有する被検対象から採取された血液を用意し、該血液と生理活性物質の産生を誘導する材料とを接触させ、産生された生理活性物質量を測定し、治療前後の血液における生理活性物質産生量を比較する、炎症性腸疾患の治療効果の判定方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、炎症性腸疾患の治療前効果予測方法並びに治療効果の判定方法に関する。
炎症性腸疾患(inflamatory bowel disease:IBD)は、下痢、血便、腹痛、体重減少、貧血などを引き起こす慢性かつ再発性の難治性疾患であり、主にクローン病(Crohn’sdisease)と潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis)に分けられる(下記の非特許文献1,2
など)。病因としては、粘膜バリアー機能の異常や腸管粘膜局所における単球、マクロファージの機能異常が考えられており、サイトカイン、エイコサノイド、フリーラジカルなどの種々の炎症性メディエーターが複雑に関与している。現在、治療薬としては、副腎皮質ステロイドホルモンやサラゾスルファピリジン(SASP)、メサラジン、アザチオプリンなどがある。これらの治療薬は、全ての患者に効果があるわけではなく、副作用も強いので、治療前に薬が効きやすいかどうかを予測する方法が望まれている。しかしながら、現在まで、そのような治療前効果予測方法は報告されていない。
など)。病因としては、粘膜バリアー機能の異常や腸管粘膜局所における単球、マクロファージの機能異常が考えられており、サイトカイン、エイコサノイド、フリーラジカルなどの種々の炎症性メディエーターが複雑に関与している。現在、治療薬としては、副腎皮質ステロイドホルモンやサラゾスルファピリジン(SASP)、メサラジン、アザチオプリンなどがある。これらの治療薬は、全ての患者に効果があるわけではなく、副作用も強いので、治療前に薬が効きやすいかどうかを予測する方法が望まれている。しかしながら、現在まで、そのような治療前効果予測方法は報告されていない。
また、上記の炎症性腸疾患の薬剤治療の効果判定には、通常1〜3ヶ月を要し、効果が認められない場合には、病状を悪化させがちであった。そのため、薬剤治療の効果をできるだけ早期に正しく判定する方法が強く求められている。 従来、潰瘍性大腸炎の場合は、1)排便回数、2)顕血便、3)発熱、4)頻脈、5)貧血、6)赤沈の程度によって、軽症、中等症及び重症というように重症度が判定されている。また、クローン病の場合は、1)縦列するアフタ様潰瘍,2)敷石像、3)非乾酪性類上皮細胞肉芽腫などの臨床的観察所見の程度から病態が判定されている。しかしながら、炎症性腸疾患の薬剤治療の効果を早期に判定する方法はまだ報告されていない。
「馬場忠雄、松仁会医学誌39(1),1-14ページ,2000年」 「炎症・再生,24巻,1号,35-42ページ,2004年」
「馬場忠雄、松仁会医学誌39(1),1-14ページ,2000年」 「炎症・再生,24巻,1号,35-42ページ,2004年」
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、炎症性腸疾患の薬剤治療に先立っての該治療による効果を予測する方法、並びに治療効果の判定方法を提供することにある。
本発明に係る炎症性腸疾患の治療前効果予測方法は、治療前において、炎症性腸疾患を有する被験対象から採取された血液を用意する工程と、血液細胞から生理活性物質の産生を誘導する材料と前記血液とを接触させ、該血液中に産生された生理活性物質量を測定する工程と、前記生理活性物質産生量が、予め求められており、ある治療薬により治療効果が認められた場合の生理活性物質産生量である基準値と比較し、該基準値よりも多いか少ないかにより治療効果を予測する工程とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る炎症性腸疾患の治療効果の判定方法は、治療前後において、炎症性腸疾患を有する被験対象から採取された血液を用意する工程と、血液細胞から生理活性物質の産生を誘導する材料と前記各血液と接触させ、該血液中に産生された生理活性物質量を測定する工程と、前記治療前後の各々の血液における生理活性物質産生量を比較する工程とを備えることを特徴とする。
上記血液細胞から産生される生理活性物質としては特に限定されないが、例えば、腫瘍壊死因子−α(TNF−α)、インターロイキン−6(IL−6)またはインターロイキ
ン−1βなどが挙げられる。
ン−1βなどが挙げられる。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明は、後述の実施例において詳しく述べるように、炎症性腸疾患モデル動物において、白血球などの血液細胞の生理活性物質の産生能力と炎症性腸疾患の治療に用いられる薬剤による治療効果とが関係していることを見いだし、該産生能力に基づいて薬剤治療の効果を治療前に予測しうること並びに治療効果を早期に判定し得ることを見出し、該知見に基づいてなされたものである。
すなわち、本発明の炎症性腸疾患の治療前効果予測方法では、炎症性腸疾患を有する個々の被験対象から採取された血液において、白血球などの血液細胞の生理活性物質の産生能力を測定し、得られた個々の測定値が、予め定められた生理活性物質産生量基準値と比較される。そして、各被験対象の測定値が明らかに基準値よりも多いか少ないかによって、薬剤治療に対する個々の被験対象における治療効果が予測される。
上記生理活性物質産生量基準値は、統計学的手法により予め定められる。この方法は特に限定されないが、例えば、ある薬剤を用いて炎症性腸疾患患者の治療をする場合、該特定の薬剤を用いて治療された多数の炎症性腸疾患患者における治療効果と、各炎症性腸疾患患者の治療前の生理活性物質産生量の平均値及びその標準偏差との関係に基づき求めることができる。すなわち、ある特定の薬剤により治療効果が見られた多数の炎症性腸疾患患者における治療前の生理活性物質産生量の平均値や(平均値±標準偏差)や(平均値±2標準偏差)を上記基準値として用いることができる。後述の実施例のように、薬剤として5−アミノサリチル酸を用い、生理活性物質として、TNF-α、IL-1β及びIL-6産生量を指標とした場合には、(平均値−標準偏差)を基準値として、該基準値よりも、本発明の効果予測方法により測定されたTNF-α、IL-1β及びIL-6産生量が多い場合には、治療効果が大きいと判断することができる。
また、本発明の炎症性腸疾患の治療効果の判定方法においては、薬剤治療の前後において、炎症性腸疾患を有する被験対象から採取された血液において、白血球などの血液細胞の生理活性物質の産生能力を測定し、治療前後に明らかに上昇あるいは低下した場合に、その変動によって効果を判定することができる。
なお、前記治療効果の判定では、治療薬の投薬前および投薬後に採取された血液が用意され、各血液と生理活性物質の産生を誘導する上記材料と接触させ、投薬前後の生理活性物質産生量の比較により効果が判定されるが、より好ましくは、治療薬投与後に、複数回に渡って採取された血液を用い、各血液を上記生理活性物質の産生を有する材料と接触させて生理活性物質の産生量を測定し、比較してもよい。すなわち、投薬後の血液の生理活性物質産生能力を複数回評価し、投薬前の測定値とこれら複数の測定値を比較してもよく、それによって、より高精度に治療薬の効果を判定することができる。
上記炎症性腸疾患の治療に用いられる薬剤とは、例えば、副腎皮質ステロイドホルモンやサラゾスルファピリジン(SASP)、メサラジン(5−アミノサリチル酸)、アザチオプリンなどFK−506、抗TNF−α抗体などが挙げられる。
本発明の炎症性腸疾患の治療前効果予測方法または治療効果の判定方法においては、上記薬剤の投薬前に被験対象から採取された血液、または投薬前及び投薬後に被験対象から採取された血液が用意される。血液の採取方法は特に限定されない。この場合、血液の凝固を防止するために、血液抗凝固剤を血液に添加してもよい。
血液抗凝固剤としては、ヘパリン化合物、クエン酸化合物、シュウ酸化合物などが挙げられ、中でも、ヘパリンナトリウムなどが細胞の生物学的反応を阻害しないので好ましい。上記ヘパリンナトリウムの容器中の収容量としては、該容器に血液が収容されたときに、その血液中のヘパリンナトリウム濃度が低くなると血液凝固のおそれがあり、高くなると細胞に不測の活性化や不活性化を起こすおそれがあるので、好ましくは4〜50U/ml、より好ましくは8〜20U/mlとされる。
また、採取される血液量は、特に限定されず、後述の生理活性物質の産生を定量し得るのに十分な量であればよい。
本発明の治療前効果予測方法及び治療効果の判定方法では、上記のようにして用意された血液に、血液細胞から生理活性物質の産生を誘導する材料が接触される。生理活性物質の産生を誘導する材料とは、血液細胞、特に顆粒球、単球、マクロファージ、リンパ球等の白血球や血小板と反応し、これらの細胞の活性化を促し、種々の生理活性物質の産生、遊離もしくは誘導を引き起こす材料をいい、従来、前記細胞の活性化物質として知られる種々の材料が挙げられる。例えば、結核菌、コリネバクテリウム菌、溶連菌などの種々の微生物、OK432、合成リピドA、ピランコポリマー、精製ツベルクリン、レクチン(フィトヘマグルチニン、コンカナバリンA、ポークウィードマイトゲン等)、ザイモザン、LPS(エンドトキシン)、スーパー抗原、PSK(クレスチン)、レンチナン、カルシウムイオノフォア、ホルボルエステル、免疫グロブリン固定化担体、ホルミルメチオニルロイシルフェニルアラニン(FMLP)などのホルミルペプチド、種々のサイトカインなどが挙げられる。特に、LPSが生理活性物質の誘導活性が高く好適である。
また、本発明において血液細胞から産生される生理活性物質は、上記生理活性物質の産生を誘導する材料との反応により、血液細胞から誘導、産生される物質を広く含む。このような生理活性物質としては、IL−1〜18等のインターロイキン、INF−α、INF−β、INF−γ等のインターフェロン、G−CSF、GM−CSF、M−CSF等のコロニー刺激因子、腫瘍壊死因子α(TNF−α)、腫瘍壊死因子β(TNF−β)、RANTES等の種々のサイトカインやPGE−2、PGI−2等のプロスタグランジン、LTB4、LTC4等のロイコトリエン、一酸化窒素、活性酸素、ヒスタミン、血小板活性化因子(PAF)などの種々のケミカルメディエーターが挙げられる。また、可溶性ICAM−1などの接着因子、可溶性IL−2レセプターなどの可溶性サイトカインレセプターが挙げられる。特に、後述の実施例から明らかなようにTNF−α、IL−1β及びIL−6が好適である。
上記生理活性物質の産生を誘導する材料の必要量は、使用する材料によっても異なるため、一義的には定められない。もっとも、通常、用いられる材料ごとにその量を変化させ、指標とする生理活性物質の誘導活性を測定し、得られた用量反応曲線から最適量を設定すればよい。例えば、生理活性物質の産生を誘導する材料としてエンドトキシン(LPS)を用い、指標とする生理活性物質としてTNF−α、IL−1β及びIL−6を用いる場合には、血液中のエンドトキシン濃度として0.6〜10万EU/mlとするのが好ましく、より好ましくは20〜1千EU/mlである。
本発明では、上記血液細胞から生理活性物質の産生を誘導する材料と血液とが接触されて、血液中に生理活性物質が産生される。そして、この産生された生理活性物質量を定量し、測定された生理活性物質量は、予め求められた治療効果を奏する生理活性物質治療基準値と比較され、該基準値よりも多いか少ないかにより治療効果が予測される。また、治療薬の投与前後の生理活性物質産生量を比較することにより、治療効果が判定される。上記生理活性物質の産生を誘導する材料と血液との接触は、任意の方法で行われ得る。すなわち、採血管内に血液を採取し、該採血管内に生理活性物質の産生を誘導する上記材料を
添加してもよく、あるいは用意された血液と、生理活性物質の産生を誘導する材料とを適宜の容器内で混合することによって行ってもよい。
添加してもよく、あるいは用意された血液と、生理活性物質の産生を誘導する材料とを適宜の容器内で混合することによって行ってもよい。
また、上記血液と生理活性物質の産生を誘導する材料との接触に際しての温度は、生理活性物質の産生が効率的に行われ、過度の溶血を引き起こさない温度である15〜42℃の範囲が好ましく、より好ましくは、溶血をより確実に抑制するために30〜40℃の範囲が望ましい。
接触時間は、生理活性物質の産生が効率的に行われ、過度の溶血を引き起こさない反応時間である1〜48時間が好ましく、より好ましくは、2〜24時間である。2〜24時間の反応時間とすることにより、過度の溶血をより効果的に抑制することができると共に、十分な量の生理活性物質の産生が誘導される。
また、生理活性物質の産生を誘導する材料と血液とを接触させる場合、上記温度範囲及び上記反応時間範囲が望ましいが、このような温度範囲で両者を接触させる方法としては、通常のインキュベート法などを用いることができる。
反応後には、静置若しくは遠心分離により、血球と血漿とを分離し、血漿中のサイトカインなどの産生された生理活性物質濃度を測定すればよい。
また、上記血液と、生理活性物質の産生を誘導する材料とを接触させた後に産生された生理活性物質量は、様々な測定方法で測定され得る。すなわち、産生された生理活性物質量を定量し得る限り、測定方法は特に限定されない。例えば、定量しようとする生理活性物質に対するモノクローナル抗体もしくはポリクローナル抗体、ペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼなどの酵素及び各々の酵素の発色基質などを利用した酵素免疫測定方法が挙げられる。以下に、本発明の血液細胞から産生されたサイトカインなどの生理活性物質の血漿中濃度の定量方法の一様態をさらに詳しく説明する。
まず、血液と上記生理活性物質を誘導する材料とを測定容器の中で反応させ、生理活性物質を誘導し、誘導後の血液を1600Gで遠心して、血球成分と血漿成分を分離させる。次いで、分離された血漿を、上記生理活性物質に対するモノクローナル抗体を固定化したマイクロプレートのウェルに、ピペッティングにより添加し、37℃で2時間反応させる。次いで、反応後の血漿液を吸引除去等の手段で廃棄し、さらに、未反応成分を除くため、Tween20等のノニオン系界面活性剤を含有する中性pHの洗浄用緩衝液で上記ウェルを洗浄する。次いで、西洋わさびペルオキシダーゼを固定化した上記生理活性物質に対するポリクローナル抗体をピペッティングにより添加し、37℃で1時間反応させる。次に、未反応の西洋わさびペルオキシダーゼ固定化抗体を除くため、上記ウェルを上記洗浄用緩衝液で洗浄した後、過酸化水素及びテトラメチルベンジジンを含む基質溶液を添加し、5〜10分間反応させる。次に、1M硫酸溶液を添加し、反応を停止させて,酵素反応による基質の発色を450nmの吸光度で測定する。この測定値と既知濃度の上記生理活性物質を用いて作成した検量線から、上記生理活性物質の産生誘導量を測定する。
なお、測定に用いられる血液量については特に限定されず、例えば被験対象から2ml程度の血液を採取しておけばよい。
なお、採取された血液は、そのまま上記生理活性物質の産生を誘導する材料と接触されてもよく、あるいは複数の試験管に分注されてもよく、各試験管内で生理活性物質の産生を誘導する材料と接触されてもよい。後者の場合には、多数の測定試料を得ることができるため、測定をより高精度に行うことができる。
本発明に係る炎症性腸疾患の治療前効果予測方法では、上記のように治療薬投与前に採取された血液と、血液細胞から生理活性物質の産生を誘導する材料と接触させ、産生された生理活性物質量を定量し、測定された生理活性物質量が、予め求められた炎症性腸疾患患者において使用する薬剤による効果が認められた場合の生理活性物質量基準値と比較し、該基準値よりも多いか少ないかにより該特定の治療薬の効果が予測される。従って、炎症性腸疾患患者の血液を採取し、生理活性物質産生量を測定するだけで、得られた測定値と、上記基準値とを比較することにより、特定の治療薬を利用する前に該治療薬による効果を速やかにかつ簡便に予測することができる。
また、本発明に係る炎症性腸疾患の治療効果の判定方法では、上記のように治療薬投薬前後の生理活性物質産生量を比較するだけで、自己免疫疾患治療薬の効果判定を早期に行うことができる。
従って、炎症性腸疾患の治療効率を効果的に高めることができ、患者に対して適切な治療薬をより早期に適用することが可能となる。
以下、本発明の具体的な実施例を説明することにより、本発明を明らかにする。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1:ラット潰瘍性大腸炎モデルでの評価結果)
1週間の馴化飼育後、48時間絶食したウィスター系ラット40匹(日本SLC社、雄、体重180-220g)をペントバルビタール40mg/kg(i.p.)を用いて、順番に麻酔した。
1週間の馴化飼育後、48時間絶食したウィスター系ラット40匹(日本SLC社、雄、体重180-220g)をペントバルビタール40mg/kg(i.p.)を用いて、順番に麻酔した。
肛門から8cm挿入したカテーテルを用いて、個々のラットの直腸内に7%酢酸を0.25ml
ずつ投与した。10分間肛門を閉鎖した後、20mlの生理的食塩水で直腸を洗浄し個々の動物を飼育ケージに戻した。
ずつ投与した。10分間肛門を閉鎖した後、20mlの生理的食塩水で直腸を洗浄し個々の動物を飼育ケージに戻した。
酢酸処置24時間後、ヘパリンナトリウム(ノボノルディスク社、1000U/ml)を0.015ml
添加した2.5ml採血用テルモシリンジを用いて、各々のラットの頸静脈から0.5mlの血液を採血し、エンドトキシンフリーのポリエチレンテレフタレート製の試験管(積水化学社製)に分注し、LPS(LBL社、E.Coli.055B5)を100EU/mlの濃度となるように添加し、ブチルゴムで閉栓した。それぞれの試験管を37℃で4時間インキュベートし、その後、4℃で10分間遠心(1600×G)して、各々の血漿を分取した。
添加した2.5ml採血用テルモシリンジを用いて、各々のラットの頸静脈から0.5mlの血液を採血し、エンドトキシンフリーのポリエチレンテレフタレート製の試験管(積水化学社製)に分注し、LPS(LBL社、E.Coli.055B5)を100EU/mlの濃度となるように添加し、ブチルゴムで閉栓した。それぞれの試験管を37℃で4時間インキュベートし、その後、4℃で10分間遠心(1600×G)して、各々の血漿を分取した。
別に、頸静脈採血を行った個々のラットには、0.5%カルボキシメチルセルロースナトリウム溶液に懸濁した、5-aminosalicylic acid(Sigma社)を50mg/kgの用量で経口投与し
た。以降、1日1回、9日間に渡って経口投与を行った。
た。以降、1日1回、9日間に渡って経口投与を行った。
5-aminosalicylic acid投与後、3日目に個々のラットから、上記のように、頸静脈から、0.5mlの血液を採血し、エンドトキシンフリーのポリエチレンテレフタレート製の試験
管に分注し、LPSを100EU/mlの濃度となるように添加し、ブチルゴムで閉栓した。それぞ
れの試験管を37℃で4時間インキュベートし、その後、4℃で10分間遠心(1600×G)して
、各々の血漿を分取した。
管に分注し、LPSを100EU/mlの濃度となるように添加し、ブチルゴムで閉栓した。それぞ
れの試験管を37℃で4時間インキュベートし、その後、4℃で10分間遠心(1600×G)して
、各々の血漿を分取した。
酢酸処置10日目に個々のラットをエーテル麻酔下で放血致死させ、直腸部位8cmを摘出
して障害部を評価した。障害部位を肉眼的に計測して次のようにスコア化した。0:障害なし、1:1cm以下の障害、2:1cmから2cm以下の障害、以後障害部が1cm増すごとにスコアを1ポイント加え、酢酸誘発大腸炎の程度を評価した。
して障害部を評価した。障害部位を肉眼的に計測して次のようにスコア化した。0:障害なし、1:1cm以下の障害、2:1cmから2cm以下の障害、以後障害部が1cm増すごとにスコアを1ポイント加え、酢酸誘発大腸炎の程度を評価した。
上記、遠心分離後の各血漿中のTNF−α量、IL−1β量及びIL−6量を、それぞれ、ラットTNF−α ELISAキット(Genzyme/Techne社製)、ラットIL−1β ELISAキット(Genzyme/Techne社製)及びラットIL−6 ELISAキット(Genzyme/Techne社製)を用いて測定した。
結果を表1〜5に示す。
(実施例2:ラットクローン病モデルでの評価結果)
1週間の馴化飼育後、48時間絶食したウィスター系ラット40匹(日本SLC社、雄、体重180-220g)をペントバルビタール40mg/kg(i.p.)を用いて、順番に麻酔した。
1週間の馴化飼育後、48時間絶食したウィスター系ラット40匹(日本SLC社、雄、体重180-220g)をペントバルビタール40mg/kg(i.p.)を用いて、順番に麻酔した。
肛門から8cm挿入したカテーテルを用いて、個々のラットの直腸内に50%エタノールに溶解した2,4,6-trinitrobenzenesulfonic acid(TNB)(80mg/ml)溶液を0.25mlずつ投与した。10分間肛門を閉鎖した後、個々の動物を飼育ケージに戻した。
TNB処置24時間後、ヘパリンナトリウム(ノボノルディスク社、1000U/ml)を0.015ml添加した2.5ml採血用テルモシリンジを用いて、各々のラットの頸静脈から0.5mlの血液を採血し、エンドトキシンフリーのポリエチレンテレフタレート製の試験管(積水化学社製)に分注し、LPS(LBL社、E.Coli.055B5)を100EU/mlの濃度となるように添加し、ブチルゴムで閉栓した。それぞれの試験管を37℃で4時間インキュベートし、その後、4℃で10分間遠心(1600×G)して、各々の血漿を分取した。
別に、頸静脈採血を行った個々のラットには、0.5%カルボキシメチルセルロースナトリウム溶液に懸濁した、5-aminosalicylic acid(Sigma社)を50mg/kgの用量で経口投与し
た。以降、1日1回、9日間に渡って経口投与を行った。
た。以降、1日1回、9日間に渡って経口投与を行った。
5-aminosalicylic acid投与後、3日目に個々のラットから、上記のように、頸静脈から、0.5mlの血液を採血し、エンドトキシンフリーのポリエチレンテレフタレート製の試験
管に分注し、LPSを100EU/mlの濃度となるように添加し、ブチルゴムで閉栓した。それぞ
れの試験管を37℃で4時間インキュベートし、その後、4℃で10分間遠心(1600×G)して
、各々の血漿を分取した。
管に分注し、LPSを100EU/mlの濃度となるように添加し、ブチルゴムで閉栓した。それぞ
れの試験管を37℃で4時間インキュベートし、その後、4℃で10分間遠心(1600×G)して
、各々の血漿を分取した。
TNB処置10日目に個々のラットをエーテル麻酔下で放血致死させ、直腸部位8cmを摘出して湿重量を測定した。重量に応じて、以下のようにスコア化した。0:0.7g以下、1:0.7gから1.2g以下、以後重量が0.5g増すごとにスコアを1ポイント加え、TNB誘発大腸炎の程度を評価した。
上記、遠心分離後の各血漿中のTNF−α量、IL−1β量及びIL−6量を、それぞれ、ラットTNF−α ELISAキット(Genzyme/Techne社製)、ラットIL−1β ELISAキット(Genzyme/Techne社製)及びラットIL−6 ELISAキット(Genzyme/Techne社製)を用いて測定した。
結果を表6〜10に示す。
結果を表6〜10に示す。
(実施例1の評価結果)
上記の結果、ヒトの潰瘍性大腸炎の実験モデルとされる酢酸誘発大腸炎ラットにおいて、5-aminosalicylic acid(ASA)を投与しない群(10例)の酢酸投与後10日目の大腸炎の程度の平均値±標準偏差は、4.1±0.7であった(表1)。一方、ASAを投与した群(30例
)の酢酸投与後10日目の大腸炎の程度の平均値±標準偏差は、2.3±1.3であった(表2)。また、ASAを投与した群と投与しない群において、酢酸投与後1日目のTNF−α、IL
−1−β及びIL−6産生量には、有意な差が認められなかった。この結果に基づいて、10日目の大腸炎の程度が、2.0以下であったラットを投与効果のあった個体として、これ
らの個体の投与前のTNF−α、IL−1−β及びIL−6産生量の平均値±標準偏差(ng/mL)を求めたところ、それぞれ2.83±1.55,0.97±0.59,5.46±3.08ng/mLであった(表3)。このASA投与前のTNF−α、IL−1−β及びIL−6産生量の(平均値−標
準偏差)の値を基準値として、ASA投与前のTNF−α、IL−1−β及びIL−6産生
量が、この基準値よりも高い群と低い群に層別し、酢酸投与後10日目の大腸炎の程度を比較した。全く層別しなかった場合には、30例中18例が効果あり(60%)、30例中12例が効
果なし(40%)であるのに対し、層別した場合には、ASA投与前TNF−α、IL−1−β及びIL−6産生量のいずれを指標としても、より高い投与効果の予測一致率が得られた(表4)。
上記の結果、ヒトの潰瘍性大腸炎の実験モデルとされる酢酸誘発大腸炎ラットにおいて、5-aminosalicylic acid(ASA)を投与しない群(10例)の酢酸投与後10日目の大腸炎の程度の平均値±標準偏差は、4.1±0.7であった(表1)。一方、ASAを投与した群(30例
)の酢酸投与後10日目の大腸炎の程度の平均値±標準偏差は、2.3±1.3であった(表2)。また、ASAを投与した群と投与しない群において、酢酸投与後1日目のTNF−α、IL
−1−β及びIL−6産生量には、有意な差が認められなかった。この結果に基づいて、10日目の大腸炎の程度が、2.0以下であったラットを投与効果のあった個体として、これ
らの個体の投与前のTNF−α、IL−1−β及びIL−6産生量の平均値±標準偏差(ng/mL)を求めたところ、それぞれ2.83±1.55,0.97±0.59,5.46±3.08ng/mLであった(表3)。このASA投与前のTNF−α、IL−1−β及びIL−6産生量の(平均値−標
準偏差)の値を基準値として、ASA投与前のTNF−α、IL−1−β及びIL−6産生
量が、この基準値よりも高い群と低い群に層別し、酢酸投与後10日目の大腸炎の程度を比較した。全く層別しなかった場合には、30例中18例が効果あり(60%)、30例中12例が効
果なし(40%)であるのに対し、層別した場合には、ASA投与前TNF−α、IL−1−β及びIL−6産生量のいずれを指標としても、より高い投与効果の予測一致率が得られた(表4)。
また、ASA投与3日目において、TNF−α、IL−1−β及びIL−6産生量が、投与前に比べて有意な低下を示した群では、ASA投与10日後の障害度がより小さく、薬剤の効
果が大きいことが示された(表5)。
果が大きいことが示された(表5)。
(実施例2の評価結果)
上記の結果、ヒトのクローン病の実験モデルとされるTNB誘発大腸炎ラットにおいて、5-aminosalicylic acid(ASA)を投与しない群(10例)のTNB投与後10日目の大腸炎の程度の平均値±標準偏差は、3.6±0.7であった(表6)。一方、ASAを投与した群(30例)のTNB投与後10日目の大腸炎の程度の平均値±標準偏差は、2.1±1.0であった(表7)。また、ASAを投与した群と投与しない群において、酢酸投与後1日目のTNF−α、IL−1−β及びIL−6産生量には有意な差は認められなかった。この結果に基づいて、10日目の大腸炎の程度が2.0以下であったラットを投与効果のあった個体として、これらの個体のASA投与前のTNF−α、IL−1−β及びIL−6産生量の平均値±標準偏差(ng/mL)を
求めたところ、それぞれ2.61±1.64,0.65±0.44,5.0±3.15ng/mLであった(表8)。このASA投与前のTNF−α、IL−1−β及びIL−6産生量の(平均値−標準偏差)の
値を基準値として、ASA投与前のTNF−α、IL−1−β及びIL−6産生量が、この
基準値よりも高い群と低い群に層別し、酢酸投与後10日目の大腸炎の程度を比較した。全く層別しなかった場合には、30例中19例が効果あり(63.3%)、30例中11例が効果なし(36.7%)であるのに対し、層別した場合には、投与前TNF−α、IL−1−β及びIL−6産生量のいずれを指標としても、より高い投与効果の予測一致率が得られた(表9)。
上記の結果、ヒトのクローン病の実験モデルとされるTNB誘発大腸炎ラットにおいて、5-aminosalicylic acid(ASA)を投与しない群(10例)のTNB投与後10日目の大腸炎の程度の平均値±標準偏差は、3.6±0.7であった(表6)。一方、ASAを投与した群(30例)のTNB投与後10日目の大腸炎の程度の平均値±標準偏差は、2.1±1.0であった(表7)。また、ASAを投与した群と投与しない群において、酢酸投与後1日目のTNF−α、IL−1−β及びIL−6産生量には有意な差は認められなかった。この結果に基づいて、10日目の大腸炎の程度が2.0以下であったラットを投与効果のあった個体として、これらの個体のASA投与前のTNF−α、IL−1−β及びIL−6産生量の平均値±標準偏差(ng/mL)を
求めたところ、それぞれ2.61±1.64,0.65±0.44,5.0±3.15ng/mLであった(表8)。このASA投与前のTNF−α、IL−1−β及びIL−6産生量の(平均値−標準偏差)の
値を基準値として、ASA投与前のTNF−α、IL−1−β及びIL−6産生量が、この
基準値よりも高い群と低い群に層別し、酢酸投与後10日目の大腸炎の程度を比較した。全く層別しなかった場合には、30例中19例が効果あり(63.3%)、30例中11例が効果なし(36.7%)であるのに対し、層別した場合には、投与前TNF−α、IL−1−β及びIL−6産生量のいずれを指標としても、より高い投与効果の予測一致率が得られた(表9)。
また、ASA投与3日目において、TNF−α、IL−1−β及びIL−6産生量が、投与前に比べて有意な低下を示した群では、ASA投与10日後の障害度がより小さく、薬剤の効
果が大きいことが示された(表10)。
果が大きいことが示された(表10)。
以上の結果から、本発明によって、炎症性腸疾患の治療前効果予測並びに治療効果の早期判定が可能であることが示された。
Claims (4)
- 治療前において、炎症性腸疾患を有する被験対象から採取された血液を用意する工程と、
血液細胞から生理活性物質の産生を誘導する材料と前記血液とを接触させ、該血液中に産生された生理活性物質量を測定する工程と、
前記生理活性物質産生量が、予め求められており、ある治療薬により治療効果が認められた場合の生理活性物質産生量である基準値と比較し、該基準値よりも多いか少ないかにより治療効果を予測する工程とを備える炎症性腸疾患の治療前効果予測方法。 - 血液細胞から産生された生理活性物質が腫瘍壊死因子−α(TNF−α)、インターロイキン−6(IL−6)またはインターロイキン−1βである請求項1に記載の炎症性腸疾患の治療前効果予測方法。
- 治療前後において、炎症性腸疾患を有する被験対象から採取された血液を用意する工程と、
血液細胞から生理活性物質の産生を誘導する材料と前記各血液と接触させ、該血液中に産生された生理活性物質量を測定する工程と、
前記治療前後の各々の血液における生理活性物質産生量を比較する工程とを備える炎症性腸疾患の治療効果の判定方法。 - 血液細胞から産生された生理活性物質が腫瘍壊死因子−α(TNF−α)、インターロイキン−6(IL−6)またはインターロイキン−1βである請求項3に記載の炎症性腸疾患の治療効果の判定方法。
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JP2005001761A JP2006189338A (ja) | 2005-01-06 | 2005-01-06 | 炎症性腸疾患の治療前効果予測方法並びに治療効果の判定方法 |
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---|---|---|---|---|
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KR101092973B1 (ko) | 2009-04-09 | 2011-12-19 | 대한민국 | 염증 치료효과를 판정하는 방법 |
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Citations (1)
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WO2004042396A1 (en) * | 2002-11-08 | 2004-05-21 | Cellestis Limited | Diagnostic assay for measuring a cell mediated immune response |
-
2005
- 2005-01-06 JP JP2005001761A patent/JP2006189338A/ja active Pending
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JP7449320B2 (ja) | 2016-08-30 | 2024-03-13 | アウトセンス ダイアグノスティクス リミテッド | 身体排出物の分析 |
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