JP2006188400A - フラーレン製造用バーナ - Google Patents
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Abstract
【課題】 原料ガスと酸素含有ガスとの予混合ガスを均一な流れにして反応炉内に供給し反応炉内で均一燃焼を安定して行なってフラーレンの収率を向上させることが可能なフラーレン製造用バーナを提供する。
【解決手段】 原料ガスと酸素含有ガスとの予混合ガスを導き、多孔質材料14を介してフラーレンの反応炉内に供給するフラーレン製造用バーナ10において、多孔質材料14は金属を主体とし、その熱伝導率は5W/mK以上かつ400W/mK以下であることが好ましい。
【選択図】 図1
【解決手段】 原料ガスと酸素含有ガスとの予混合ガスを導き、多孔質材料14を介してフラーレンの反応炉内に供給するフラーレン製造用バーナ10において、多孔質材料14は金属を主体とし、その熱伝導率は5W/mK以上かつ400W/mK以下であることが好ましい。
【選択図】 図1
Description
本発明は、原料ガスと酸素含有ガスとの予混合ガスを均一な流れにして反応炉内に供給し均一燃焼を行なってフラーレンの収率を向上させるフラーレン製造用バーナに関する。
フラーレンの反応炉内に原料ガスと酸素含有ガスとを供給し減圧下で不完全燃焼させてフラーレンを製造する燃焼法においては、反応炉内に原料ガス供給口と酸素含有ガス供給口をそれぞれ別々に設けた場合、反応炉内での両ガスの混合が不完全となって燃焼反応が部分的にばらつき、フラーレンの収率が低下していた。このため、原料ガスと酸素含有ガスを十分に予混合して反応炉内に供給するフラーレン製造用バーナが提案されている。このバーナは、原料ガスと酸素含有ガスを2層の多孔質通気性部材を介して反応炉内に供給するもので、酸素含有ガスの畜圧室から下層の多孔質通気性部材を介して上層の多孔質通気性部材の背面側に酸素含有ガスを供給すると共に、原料ガスの蓄圧室から単独又は複数のパイプを介して上層の多孔質通気性部材の背面側に原料ガスを供給し、供給された両ガスが上層の多孔質通気性部材を通過している間に十分な混合を行なわせようとするものである。そして、両ガスの混合性を更に高めて反応炉内に噴出させるには、上層の多孔質通気性部材の上に別の多孔質通気性部材を配置することが好ましいことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、原料ガスと酸素含有ガスとの予混合ガスの混合性を高めて反応炉内に供給するようにしても、予混合ガスを流速分布が均一な流れにして反応炉内に供給しないと、燃焼反応が部分的にばらつきフラーレンの収率が低下するという問題が生じた。そこで、原料ガスと酸素含有ガスとを十分に混合した予混合ガスを形成し、ジルコニア製の複数の多孔質通気性部材を介して予混合ガスを反応炉内に供給し、均一な予混合ガスの流れが反応炉内に形成されるようにした。なお、多孔質通気性部材をジルコニアで形成したのは、フラーレンの生成時には反応炉内が2000℃前後の高温になるため、この高温に多孔質通気性部材が曝されても耐えられるようにするためである。
一方、フラーレンの製造に際し反応炉を間欠的に運転する場合、反応炉の停止時には反応炉内の温度が急激に低下し、反応炉の運転再開時には反応炉内の温度は急激に上昇する。従って、反応炉の停止に伴い多孔質通気性部材の温度は低下し、900〜1000℃の温度範囲を通過する際にジルコニアの相変態が生じて多孔質通気性部材の体積が急膨張する。また、反応炉の運転再開に伴い多孔質通気性部材の温度は上昇し、1000〜1200℃の温度範囲を通過する際にジルコニアの相変態が生じて多孔質通気性部材の体積が急収縮する。その結果、反応炉の間欠運転に伴い多孔質通気性部材には大きな熱歪みが繰り返し発生して多孔質通気性部材中には亀裂及び剥離が発生し、予混合ガスの流出状態に乱れが生じてフラーレンの収率が低下するという問題が生じた。更に、予混合ガスの流出状態の乱れで反応炉内にカーボンが付着してくると、予混合ガスの流れが更に乱れ反応炉の運転が不可能になるという事態が発生する。そこで、温度変化に伴う相変態が起こらずジルコニアに次ぐ耐熱性を有するマグネシア及びアルミナを用いて多孔質通気性部材をそれぞれ作製して使用したが、反応炉の間欠運転時の温度変動で多孔質通気性部材に熱歪みが発生し、多孔質通気性部材中に亀裂が発生するという問題が同様に発生した。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、原料ガスと酸素含有ガスとの予混合ガスを均一な流れにして反応炉内に供給し反応炉内で均一燃焼を安定して行ないフラーレンの収率を向上させることが可能なフラーレン製造用バーナを提供することを目的とする。
本発明に係るフラーレン製造用バーナは、原料ガスと酸素含有ガスとの予混合ガスを導き、多孔質材料を介してフラーレンの反応炉内に供給するフラーレン製造用バーナにおいて、前記多孔質材料は金属を主体としている。
これによって多孔質材料の機械的性質及び熱伝導性を向上させることができ、多孔質材料内を通過する予混合ガスと金属を主体とする多孔質材料との間で効率的な熱交換が行なわれ、多孔質材料の温度を耐熱温度以下に保つことができる。このため、多孔質材料の破損(割れ、剥離及び溶損)を防止し、反応炉内に予混合ガスの均一な流れを安定して形成でき、安定燃焼を促進することができる。
これによって多孔質材料の機械的性質及び熱伝導性を向上させることができ、多孔質材料内を通過する予混合ガスと金属を主体とする多孔質材料との間で効率的な熱交換が行なわれ、多孔質材料の温度を耐熱温度以下に保つことができる。このため、多孔質材料の破損(割れ、剥離及び溶損)を防止し、反応炉内に予混合ガスの均一な流れを安定して形成でき、安定燃焼を促進することができる。
本発明に係るフラーレン製造用バーナにおいては、多孔質材料を金属とするので、気孔径に均一性があり、耐火板を使用する場合に比べ、予混合ガスを均一な流れにして反応炉内に供給して均一燃焼を安定して行うことができ、フラーレンの収率を向上させることが可能になる。
ここで、多孔質材料の熱伝導率を5W/mK以上かつ400W/mK以下とした場合、多孔質材料内を通過する予混合ガスとの間で効率的な熱交換を行うことができ、多孔質材料の温度を耐熱温度以下に保つことが可能になる。反応炉内に供給する予混合ガスの速度を燃焼速度と同等以上かつ15倍以下、より好ましくは同等以上かつ7倍以下にした場合、予混合ガスを反応炉内に供給して確実に燃焼させることができ、多孔質材料自体がその裏側に火炎が逆伝播しないようにするための熱シールドとなり、更に、この多孔質材料により燃料と酸化ガスを燃焼前に予熱する効果がある。
ここで、多孔質材料の熱伝導率を5W/mK以上かつ400W/mK以下とした場合、多孔質材料内を通過する予混合ガスとの間で効率的な熱交換を行うことができ、多孔質材料の温度を耐熱温度以下に保つことが可能になる。反応炉内に供給する予混合ガスの速度を燃焼速度と同等以上かつ15倍以下、より好ましくは同等以上かつ7倍以下にした場合、予混合ガスを反応炉内に供給して確実に燃焼させることができ、多孔質材料自体がその裏側に火炎が逆伝播しないようにするための熱シールドとなり、更に、この多孔質材料により燃料と酸化ガスを燃焼前に予熱する効果がある。
また、多孔質材料の外周部を介して第2の酸素含有ガスを反応炉内に供給した場合、反応炉内で発生するカーボンを燃焼させて反応炉内に付着するのを防止することができ、予混合ガスの流れが乱れるのを防止することが可能になる。多孔質材料の外周部を除く領域及び外周部側にそれぞれ第2及び第3の多孔質材料が設けられた場合、予混合ガスに逆火が生じても消炎することができ、予混合ガスの延焼を防止することが可能になる。多孔質材料を単層とすることでフラーレン製造用バーナの構成を簡略化して製造コストを低減することができ、多孔質材料を多層にすることで気孔径及び気孔量を多孔質材料の厚み方向で変化させ効率的に予混合ガスの均一流を形成することが可能になる。そして、多孔質材料が多層の場合、各層間を互いに密接状態にすることで、予混合ガスが滞留するのを防止でき、流速分布の小さな予混合ガスの流を形成することができる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図1は本発明の一実施の形態に係るフラーレン製造用バーナの断面図、図2は同フラーレン製造用バーナの使用時の状態を示す断面図である。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係るフラーレン製造用バーナ10は、フラーレンの反応炉の、例えば、炉底に設けられたバーナ口11に取付けられ、原料ガス(例えば、純度99.9%のトルエンガス)と酸素含有ガス(例えば、純度99.9%の酸素ガスを純度99.9%のアルゴンガスで酸素濃度が15〜30%、更に好ましくは19〜22%となるように希釈したもの)との予混合ガスを導くガス導入部12と、ガス導入部12の先部に基部が接続され導かれた予混合ガスを一時貯留する畜圧室13と、畜圧室13の先側に配置され予混合ガスを反応炉内に供給する金属を主体とする多孔質材料14を有している。以下これらについて、詳細に説明する。
ここで、図1は本発明の一実施の形態に係るフラーレン製造用バーナの断面図、図2は同フラーレン製造用バーナの使用時の状態を示す断面図である。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係るフラーレン製造用バーナ10は、フラーレンの反応炉の、例えば、炉底に設けられたバーナ口11に取付けられ、原料ガス(例えば、純度99.9%のトルエンガス)と酸素含有ガス(例えば、純度99.9%の酸素ガスを純度99.9%のアルゴンガスで酸素濃度が15〜30%、更に好ましくは19〜22%となるように希釈したもの)との予混合ガスを導くガス導入部12と、ガス導入部12の先部に基部が接続され導かれた予混合ガスを一時貯留する畜圧室13と、畜圧室13の先側に配置され予混合ガスを反応炉内に供給する金属を主体とする多孔質材料14を有している。以下これらについて、詳細に説明する。
ガス導入部12は、原料ガスと酸素含有ガスとを予混合する図示しないガス混合器との接続に用いる、例えばフランジ等の接続部材15と、接続部材15に一端側が連結した、例えば管を主体に構成される流路16を有している。また、畜圧室13は流路16の他端側が連結する、例えば平面視して円形の底面板17と、底面板17の外周部に接続された筒状の側板18を有している。また、側板18の外側には軸心を合わせて筒状の第2の側板19が設けられ、側板18と第2の側板19は環状の連結板20で接続されて一体化している。
多孔質材料14は、熱伝導率が5〜400W/mKの範囲の金属(合金を含む)を主体に形成されている。ここで、熱伝導率の下限値は、好ましくは10W/mK、更に好ましくは15W/mKであり、熱伝導率の上限値は好ましくは100W/mK、更に好ましくは80W/mKである。なお、多孔質材料14の形成には、例えば、発泡ウレタンに導電性処理を施してめっきを行ないその後ウレタンを加熱除去する方法(めっき法)、発泡ウレタンに金属粉末スラリーを塗布し焼結と共にウレタンを除去する方法(スラリー塗布法)、金属の粉末スラリーを発泡させて焼結する方法、金属の粉末を成形して焼結する方法、金属の繊維を成形して焼結する方法等を利用することができる。上記の各種方法を選択利用することで、例えば、気孔率が20〜99%で、圧力損失の少ない(例えば、通過流速が1〜5m/sで、圧力損失が1〜120mmAq)多孔質材料を得ることができる。
多孔質材料14は、熱伝導率が5〜400W/mKの範囲の金属(合金を含む)を主体に形成されている。ここで、熱伝導率の下限値は、好ましくは10W/mK、更に好ましくは15W/mKであり、熱伝導率の上限値は好ましくは100W/mK、更に好ましくは80W/mKである。なお、多孔質材料14の形成には、例えば、発泡ウレタンに導電性処理を施してめっきを行ないその後ウレタンを加熱除去する方法(めっき法)、発泡ウレタンに金属粉末スラリーを塗布し焼結と共にウレタンを除去する方法(スラリー塗布法)、金属の粉末スラリーを発泡させて焼結する方法、金属の粉末を成形して焼結する方法、金属の繊維を成形して焼結する方法等を利用することができる。上記の各種方法を選択利用することで、例えば、気孔率が20〜99%で、圧力損失の少ない(例えば、通過流速が1〜5m/sで、圧力損失が1〜120mmAq)多孔質材料を得ることができる。
ここで、フラーレンの製造中には、多孔質材料14は反応炉内から輻射加熱(予混合ガスを燃焼させてフラーレンが生成する際には、反応炉内は推定2000℃程度になっている)を受けるため、多孔質材料14内を通過する予混合ガスと多孔質材料14との間で十分な熱交換を行なわせて多孔質材料14の温度を耐熱温度以下に保つ必要がある。このため、多孔質材料14の熱伝導率を5〜400W/mKとした。熱伝導率が5W/mK未満では多孔質材料14内を通過する予混合ガスと多孔質材料14との間で十分な熱交換が行なわれず多孔質材料14の温度を耐熱温度以下に保つことが困難になる。また、多孔質材料の火炎側とその裏側に大きな温度差が生じ、両側の熱膨張差によって多孔質材料に変形や破損が起こる。一方、熱伝導率の上限を400W/mKとしたのは、工業的に利用できる金属の熱伝導率の上限が銀(420W/mK)と考えられるためである。なお、多孔質材料14を構成する金属としては、例えば、銀、金、コバルト、クロム、銅、鉄(炭素鋼、ステンレス鋼等の合金鋼)、ニオブ、ニッケル、白金、タンタル、チタン、タングステン、ジルコニウム等が使用できる。
多孔質材料14は、例えば、外径が第2の側板19の外径D1 と実質的に等しく内径が側板18の外径D2 に実質的に等しい円環領域(外周部)と、直径が側板18の内径D3 と実質的に等しい領域を有し、その間(外径が側板18の外径D2 に実質的に等しく内径が側板の内径D3 に実質的に等しい円環領域)には、耐熱性の材料21が使用され、互いのガスの混合が発生しないように仕切られている。そして、多孔質材料14の一方側の面(畜圧室13側の面)において、外周部を除く領域には金属フリット(例えば、ステンレスフリット)を取付けることにより第2の多孔質材料22が形成され、外周部には金属フリット(例えば、ステンレスフリット)の取付けにより第3の多孔質材料23が形成されている。更に、多孔質材料14の外周面には一方の面側に突出するように円筒状の取付け部材24が設けられている。
また、第3の多孔質材料23と取付け部材24の間、及び第2の多孔質材料22と第3の多孔質材料23の間にそれぞれ、例えば金属やシリコーン性のOリング25、26を配置し、取付け部材24の内側に第2の側板19を嵌入して固定部材の一例であるねじ27で締め付け固定することにより、多孔質材料14の一方の面にOリング26、25を介してそれぞれ側板18及び第2の側板19の端面とをシール性を保ち接続することができる。
これによって、底面板17、側板18、及び第2の多孔質材料22で囲まれる畜圧室13を構成することができ、ガス導入部12を介して導入した予混合ガスを一時貯留することにより圧力を上昇させ、第2の多孔質材料22及び多孔質材料14の中央部側に混合ガスを一様に進入させて反応炉内に噴出させることにより、予混合ガスを予混合ガスの燃焼速度の1〜15倍の速度で、しかも、流速分布の差を、例えば、0.3m/s以内にして反応炉内に供給することができる。
これによって、底面板17、側板18、及び第2の多孔質材料22で囲まれる畜圧室13を構成することができ、ガス導入部12を介して導入した予混合ガスを一時貯留することにより圧力を上昇させ、第2の多孔質材料22及び多孔質材料14の中央部側に混合ガスを一様に進入させて反応炉内に噴出させることにより、予混合ガスを予混合ガスの燃焼速度の1〜15倍の速度で、しかも、流速分布の差を、例えば、0.3m/s以内にして反応炉内に供給することができる。
ここで、予混合ガスは、予混合ガスの燃焼速度の1倍以上の速度で供給するようにするのがよい。これによって、予混合ガスが多孔質材料14を通過して反応炉内で確実に燃焼できる。また、混合ガスは、予混合ガスの燃焼速度の15倍以下、好ましくは10倍以下、更に好ましくは7倍以下の速度で供給するようにするのがよい。これによって、反応炉の寸法を小さくすることができる。
また、連結板20に、第2の酸素含有ガスの一例である空気の導入配管28を連結して空気を供給すると、連結板20、第2の側板19、及び第3の多孔質材料23で囲まれる空気用畜圧室29を構成することができ、導入した空気を一時貯留することにより圧力を上昇させることができる。これによって、空気を第3の多孔質材料23及び多孔質材料14の外周部に一様に進入させて、予混合ガスと混ざることなく反応炉内に噴出させることができ、流速分布の差を、例えば、0.3m/s以内にして空気を反応炉内に供給することができる。
また、連結板20に、第2の酸素含有ガスの一例である空気の導入配管28を連結して空気を供給すると、連結板20、第2の側板19、及び第3の多孔質材料23で囲まれる空気用畜圧室29を構成することができ、導入した空気を一時貯留することにより圧力を上昇させることができる。これによって、空気を第3の多孔質材料23及び多孔質材料14の外周部に一様に進入させて、予混合ガスと混ざることなく反応炉内に噴出させることができ、流速分布の差を、例えば、0.3m/s以内にして空気を反応炉内に供給することができる。
取付け部材24の外側には、多孔質材料14の他方の面側の外周縁とこの外周縁の外側に配置されている取付け部材24の端面を一体的に覆って多孔質材料14の他方の面側に突出するように環状の断熱煉瓦32が設けられている。また、環状の断熱煉瓦32の基部側は、取付け部材24の外側に設けられた断面形状がL字状の環状支持部材30により支持されている。そして、断熱煉瓦32の周囲には図示しない水供給源に基部側が接続した銅管33がコイル状に配置され、銅管33の先部側は底面板17の外面及び流路16の外面を一体的に覆うように設けられた水ジャケット34に接続されている。
このような構成とすることにより、バーナ口11に設けられた、例えば環状の断熱煉瓦35の端面と、断熱煉瓦32の先端部とを当接させて図示しない固定手段(例えば、ねじ)を用いて取付けることにより、反応炉にフラーレン製造用バーナ10を取付けることができる。そして、反応炉の運転時に水供給源から銅管33に水を流すと、断熱煉瓦32は反応炉内の雰囲気により加熱されて温度が上昇しているため、銅管33内を通過する水は加熱されて、水ジャケット34に流入する時点では、例えば、80℃程度になっている。このため、予混合ガスを流路16を通過する際と畜圧室13内に貯留する際に加温することができる。
このような構成とすることにより、バーナ口11に設けられた、例えば環状の断熱煉瓦35の端面と、断熱煉瓦32の先端部とを当接させて図示しない固定手段(例えば、ねじ)を用いて取付けることにより、反応炉にフラーレン製造用バーナ10を取付けることができる。そして、反応炉の運転時に水供給源から銅管33に水を流すと、断熱煉瓦32は反応炉内の雰囲気により加熱されて温度が上昇しているため、銅管33内を通過する水は加熱されて、水ジャケット34に流入する時点では、例えば、80℃程度になっている。このため、予混合ガスを流路16を通過する際と畜圧室13内に貯留する際に加温することができる。
なお、フラーレン製造用バーナ10は多孔質材料14が単層である場合について説明したが、多層(例えば、層厚が10〜30mmの板を2〜4層)にしてもよい。なお、多層にした場合、各層間からの予混合ガスの漏れを防止するため、積層した多孔質材の側部をシール部材で封じることが好ましい。シール部材としては、例えばガラスフリットやシリコーン系シール材を使用することができるが、シリコーン系シール材を使用した場合は、耐熱温度を超える部位で使用する場合は冷却する必要がある。
各層毎に気孔径及び気孔量を調節した板を積層することで、気孔径及び気孔量を多孔質材料の厚み方向で変化させることができ、効率的に予混合ガスの温度を上げると共に、予混合ガスの均一流を効率的に形成することができ、予混合ガスの燃焼反応を促進させてフラーレンの収率を向上させることが可能になる。しかし、多層であるためより多くの封着を必要とし剥がれ易くなるため、ガスの漏れが発生する可能性が高くなるので、注意しなければならない。また、多孔質材料が金属を主体に構成されていることから、通常の金属材料の加工方法により、多孔質材料の形状を容易に整えることができる。このため、多孔質材料を多層にする場合に各層間を互いに密接させることが容易に可能になる。これによって、予混合ガスが多孔質材料内を一様状態で通過することができ、反応炉内で均一性の高い流れを形成することが容易となる。
各層毎に気孔径及び気孔量を調節した板を積層することで、気孔径及び気孔量を多孔質材料の厚み方向で変化させることができ、効率的に予混合ガスの温度を上げると共に、予混合ガスの均一流を効率的に形成することができ、予混合ガスの燃焼反応を促進させてフラーレンの収率を向上させることが可能になる。しかし、多層であるためより多くの封着を必要とし剥がれ易くなるため、ガスの漏れが発生する可能性が高くなるので、注意しなければならない。また、多孔質材料が金属を主体に構成されていることから、通常の金属材料の加工方法により、多孔質材料の形状を容易に整えることができる。このため、多孔質材料を多層にする場合に各層間を互いに密接させることが容易に可能になる。これによって、予混合ガスが多孔質材料内を一様状態で通過することができ、反応炉内で均一性の高い流れを形成することが容易となる。
次に、本発明の一実施の形態に係るフラーレン製造用バーナ10の使用方法について説明する。
フラーレンの反応炉の運転を開始する場合、先ず、水供給源から供給される水を温水、例えば、80〜90℃にして、銅管33を経由して水ジャケット34に供給し、排水配管36を介して水供給源に戻すようにする。これによって、畜圧室13の底面板17及び側板18と、ガス導入部12の流路16の温度が、例えば、80℃程度に上昇する。そして、畜圧室13の底面板17及び側板18と、ガス導入部12の流路16の温度が上昇したのが確認されると、原料ガス(例えば、純度99.9%のトルエンガス)と酸素含有ガス(例えば、純度99.9%の酸素ガスを純度99.9%のアルゴンガスで酸素濃度が15〜30%となるように希釈したもの)を図示しない予混合器に導入して予混合ガスを形成させ、ガス導入部12を介して畜圧室13に供給する。予混合ガスは、流路16を通過するときに加熱され、畜圧室13に流入する。
フラーレンの反応炉の運転を開始する場合、先ず、水供給源から供給される水を温水、例えば、80〜90℃にして、銅管33を経由して水ジャケット34に供給し、排水配管36を介して水供給源に戻すようにする。これによって、畜圧室13の底面板17及び側板18と、ガス導入部12の流路16の温度が、例えば、80℃程度に上昇する。そして、畜圧室13の底面板17及び側板18と、ガス導入部12の流路16の温度が上昇したのが確認されると、原料ガス(例えば、純度99.9%のトルエンガス)と酸素含有ガス(例えば、純度99.9%の酸素ガスを純度99.9%のアルゴンガスで酸素濃度が15〜30%となるように希釈したもの)を図示しない予混合器に導入して予混合ガスを形成させ、ガス導入部12を介して畜圧室13に供給する。予混合ガスは、流路16を通過するときに加熱され、畜圧室13に流入する。
畜圧室13に流入した予混合ガスは、畜圧室13に一時貯留されることにより圧力が上昇すると共に、畜圧室13の周囲(底面板17、側板18)から加温される。加温された予混合ガスは、第2の多孔質材料22を介して多孔質材料14の外周部を除く領域に一様に進入する。ここで、多孔質材料14の気孔率を20〜99%、気孔径を50μm〜1.5mmに設定することにより、混合ガスの多孔質材料14での通過速度が1〜5m/sの場合で、圧力損失を1〜120mmAqとすることができる。このため、予混合ガスは予混合ガスの燃焼速度の1〜15倍の速度で、しかも、流速分布の差が、例えば、0.3m/s以内となって、多孔質材料14の中央部側全面から反応炉内に噴出して均一な予混合ガス流を形成する。
一方、連結板20に連結した導入配管28から空気を空気用畜圧室29に供給する。供給された空気は、空気用畜圧室29に一時貯留されるので圧力が上昇し、第3の多孔質材料23を介して多孔質材料14の外周部に一様に進入する。これにより、多孔質材料14の外周部全面から反応炉内に噴出して、流速分布の差が、例えば、0.3m/s以内の空気の均一な流れを形成する。
一方、連結板20に連結した導入配管28から空気を空気用畜圧室29に供給する。供給された空気は、空気用畜圧室29に一時貯留されるので圧力が上昇し、第3の多孔質材料23を介して多孔質材料14の外周部に一様に進入する。これにより、多孔質材料14の外周部全面から反応炉内に噴出して、流速分布の差が、例えば、0.3m/s以内の空気の均一な流れを形成する。
このように、予混合ガスと空気をそれぞれ供給する仕切られた供給口を有するので、反応炉内では、多孔質材料14の外周部を除く領域の下流側に形成される予混合ガスの均一な流れと、多孔質材料14の外周部の下流側に形成される空気の均一な流れが併存することができ、予混合ガスは反応炉内で均一に燃焼を行なって、フラーレンとカーボンを生成していく。このとき、生成したカーボンは燃焼領域から温度の低い反応炉の炉壁に向かって移動して行くが、予混合ガスの燃焼領域の外側には均一な空気の流れが形成されているため、燃焼領域から空気の流れ内に進入したカーボンは空気中の酸素と燃焼反応を起して消失する。従って、発生したカーボンが反応炉の炉壁に付着するのが防止され、予混合ガス及び空気の各均一な流れが反応炉内に安定して形成される。このため、予混合ガスの反応炉内での均一燃焼を安定して行うことができ、フラーレンの収率を安定させることができる。
反応炉の運転が継続して行なわれ、反応炉内の温度が高温に維持されるようになると、バーナ口11に設けられた断熱煉瓦35の温度も上昇し、この断熱煉瓦35に当接している断熱煉瓦32の温度も上昇してくる。そこで、断熱煉瓦32の温度が高くなったのが確認されると、水供給源から供給される水の加温を停止して、例えば常温の水を銅管33に供給するようにする。銅管33内に供給された常温の水は、断熱煉瓦32の周囲にコイル状に配置された領域を通過する際に加熱されて、水ジャケット34に供給される際には、例えば80℃程度にまで加温されている。これによって、反応炉内の熱を利用して畜圧室13及び流路16の加熱を行なって、予混合ガスを加温することができる。
また、反応炉内が高温になると、反応炉内の燃焼ガスからの輻射により多孔質材料14も加熱されるが、多孔質材料14内を予混合ガスが通過しているため、多孔質材料14と予混合ガスとの間の熱交換により多孔質材料14の温度は耐熱温度以下に維持される。一方、予混合ガスの温度は畜圧室13内での温度よりも更に上昇して、反応炉内での燃焼を容易に行なうことができる。
また、反応炉内が高温になると、反応炉内の燃焼ガスからの輻射により多孔質材料14も加熱されるが、多孔質材料14内を予混合ガスが通過しているため、多孔質材料14と予混合ガスとの間の熱交換により多孔質材料14の温度は耐熱温度以下に維持される。一方、予混合ガスの温度は畜圧室13内での温度よりも更に上昇して、反応炉内での燃焼を容易に行なうことができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組み合わせて本発明のフラーレン製造用バーナを構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
例えば、多孔質材料には一定の気孔率及び気孔径分布を有する均質材を使用したが、気孔率及び気孔径分布が連続的に変化している傾斜材を使用することもできる。これによって、反応炉内に予混合ガスの均一流を容易に形成することができると共に、多孔質材料と予混合ガスとの間の熱交換を更に促進して、温度の高い予混合ガスを反応炉内に供給することができる。また、第2及び第3の多孔質材料を金属フリットを取付けることにより形成したが、焼結金属の板を所定の形状に加工して多孔質材料に密接させるようにしてもよい。更に、第2の酸素含有ガスとして空気を使用したが、カーボンの生成量に応じて空気に酸素を富化したり、空気を窒素ガスで希釈して酸素含有量を調節してもよい。
例えば、多孔質材料には一定の気孔率及び気孔径分布を有する均質材を使用したが、気孔率及び気孔径分布が連続的に変化している傾斜材を使用することもできる。これによって、反応炉内に予混合ガスの均一流を容易に形成することができると共に、多孔質材料と予混合ガスとの間の熱交換を更に促進して、温度の高い予混合ガスを反応炉内に供給することができる。また、第2及び第3の多孔質材料を金属フリットを取付けることにより形成したが、焼結金属の板を所定の形状に加工して多孔質材料に密接させるようにしてもよい。更に、第2の酸素含有ガスとして空気を使用したが、カーボンの生成量に応じて空気に酸素を富化したり、空気を窒素ガスで希釈して酸素含有量を調節してもよい。
10:フラーレン製造用バーナ、11:バーナ口、12:ガス導入部、13:畜圧室、14:多孔質材料、15:接続部材、16:流路、17:底面板、18:側板、19:第2の側板、20:連結板、21:材料、22:第2の多孔質材料、23:第3の多孔質材料、24:取付け部材、25、26:Oリング、27:ねじ、28:導入配管、29:空気用畜圧室、30:環状支持部材、32:断熱煉瓦、33:銅管、34:水ジャケット、35:断熱煉瓦、36:排水配管
Claims (8)
- 原料ガスと酸素含有ガスとの予混合ガスを導き、多孔質材料を介してフラーレンの反応炉内に供給するフラーレン製造用バーナにおいて、
前記多孔質材料は金属を主体とすることを特徴とするフラーレン製造用バーナ。 - 請求項1記載のフラーレン製造用バーナにおいて、前記多孔質材料の熱伝導率は5W/mK以上かつ400W/mK以下であることを特徴とするフラーレン製造用バーナ。
- 請求項1及び2のいずれか1項に記載のフラーレン製造用バーナにおいて、前記反応炉内に供給される前記予混合ガスの速度は、該予混合ガスの燃焼速度と実質的に同等以上かつ15倍以下であることを特徴とするフラーレン製造用バーナ。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のフラーレン製造用バーナにおいて、前記予混合ガスを前記多孔質材料の外周部を除く領域を介して前記反応炉内に供給すると共に、該多孔質材料の外周部を介して第2の酸素含有ガスを該反応炉内に供給する仕切られた供給口があることを特徴とするフラーレン製造用バーナ。
- 請求項4載のフラーレン製造用バーナにおいて、前記領域の上流側には第2の多孔質材料が設けられ、該多孔質材料の外周部の上流側には第3の多孔質材料が設けられていることを特徴とするフラーレン製造用バーナ。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のフラーレン製造用バーナにおいて、前記多孔質材料は、単層及び多層のいずれか1つであることを特徴とするフラーレン製造用バーナ。
- 請求項6記載のフラーレン製造用バーナにおいて、前記多孔質材料は多層であって、各層間は互いに密接していることを特徴とするフラーレン製造用バーナ。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載のフラーレン製造用バーナにおいて、、前記予混合ガスは加温されていることを特徴とするフラーレン製造用バーナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005002407A JP2006188400A (ja) | 2005-01-07 | 2005-01-07 | フラーレン製造用バーナ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005002407A JP2006188400A (ja) | 2005-01-07 | 2005-01-07 | フラーレン製造用バーナ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006188400A true JP2006188400A (ja) | 2006-07-20 |
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ID=36795948
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JP2005002407A Pending JP2006188400A (ja) | 2005-01-07 | 2005-01-07 | フラーレン製造用バーナ |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2006188400A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012094438A (ja) * | 2010-10-28 | 2012-05-17 | Nagaoka Univ Of Technology | 燃料電池発電システム及び固体高分子形燃料電池 |
-
2005
- 2005-01-07 JP JP2005002407A patent/JP2006188400A/ja active Pending
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