JP2006160094A - 自動車用燃料タンクおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 取付部材を装着しやすく、燃料透過防止性の高い自動車用燃料タンクとその製造方法を得ることである。
【解決手段】 熱可塑性合成樹脂により分割して成形された自動車用燃料タンクを構成するアッパータンク10とロアタンク20の開口周縁部を合体させて、一体的に接合して形成した自動車用燃料タンクにおいて、アッパータンク10とロアタンク20は、それぞれ内面樹脂層11、21と外面樹脂層12,22の2層から形成され、アッパータンクとロアタンクの少なくともいずれかに、燃料タンク内から燃料タンク外に貫通する別体として成形された取付部材60が装着され、取付部材60は、内面樹脂層11、21に固着されたことを特徴とする自動車用燃料タンクである。
【選択図】 図 4

Description

本発明は、分割して射出圧縮成形された一対のアッパータンクとロアタンクを接合して形成する自動車用燃料タンクおよびその製造方法に関するものである。
従来、自動車用燃料タンクの構造としては、金属製のものが用いられていたが、近年、車両の軽量化や、錆が発生しないこと、所望の形状に成形しやすいことなどによって熱可塑性合成樹脂製のものが用いられるようになってきた。
合成樹脂製の自動車用燃料タンクの製造は、中空体を成形することの容易性からブロー成形方法が多く用いられてきた。ブロー成形方法では、溶融した合成樹脂のパリソンを円筒状にして上から押出して、そのパリソンを金型で挟みパリソン中に空気を吹き込み、自動車用燃料タンクを製造していた。
しかし、この方法では、自動車用燃料タンクのような大型の合成樹脂製中空製品の場合は、パリソンの全体の重量が大きくなり、また、自動車用燃料タンクの強度が必要な場合に、強度増加のため厚肉の自動車用燃料タンクを製造するときにもパリソンの重量が増加して、溶融状のパリソンを成形機の上部から金型に入れるときに下方に垂れるため、上部の肉厚が下部の肉厚よりも薄くなる場合があった。
また、自動車用燃料タンクのような複雑な形状をした製品の場合は、パリソンを金型内で膨張させたときに、パリソンの膨張の割合が製品の部位によって異なる場合があり、製品の肉厚にバラツキが生じる場合があった。
ブロー成形製の自動車用燃料タンクは、リブや梁等を設けることも難しく、また、パリソンの膨張の割合が製品の部位によって異なる場合があり、タンクの肉厚にバラツキが生じる場合があった。従って、肉厚管理、品質管理に多大な労力を要していた。さらに、燃料タンク内にバルブの付属品を取付けることも困難であった。
そのため合成樹脂製中空体を上下に分割して、それぞれ別に射出成形等により成形して、その後、そのアッパータンクとロアタンクを突き合せ部にて衝合して燃料タンクを形成していた。
そして、このアッパータンクとロアタンクを燃料タンクの燃料透過防止性を確保するため、燃料タンクの壁を多層構造にするものがある。
このような、多層構造の場合は、内層を燃料透過性の低い合成樹脂で形成し、外層を剛性の高い硬質合成樹脂で形成するものがある(例えば、特許文献1参照。)。また、燃料タンクの内へ燃料を注入したり、タンクから排出したりするために、ホースやバルブ等を取付ける取付部材を装着する必要があった。
しかしながら、この取付部材は、通常、燃料タンク外から装着するために、燃料タンクの外壁(外層)に固着している。燃料タンクの外壁は、強度を高めるために硬質合成樹脂を使用し、燃料透過性の低い合成樹脂である内層とは異なる樹脂を使用している。取付部材は、外壁に固着されるため、外壁と同じか同種類の材料を使用している。このため、取付部材とその接合部分は、燃料透過防止性が不十分となる。
例えば、図6に示すように、取付部材160は、内層161を燃料タンク101の外壁と同種類の変性ポリエチレンで形成し、外層162を燃料透過性の低い合成樹脂であるナイロンで形成している(例えば、特許文献2参照。)。しかし、この場合は、燃料透過防止性の高くない合成樹脂に、燃料が直接接するため、必ずしも燃料透過を完全に防止することができなかった。
さらに、内層が燃料透過性の低い合成樹脂で形成され、外層が高密度ポリエチレンで形成された燃料タンクに膨出部を設けて、その膨出部を切断し、その切断端面にバルブを溶着したものもある(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、切断端面にバルブを溶着する場合は、溶着面が限定されており、溶着作業も手間がかかり、必ずしも、装着しやすい方法ではなかった。
特開2004−98886号公報 特開2003−267070号公報 特開2002−235624号公報
このため、燃料タンクに取付部材を装着しやすく、燃料透過防止性の高い自動車用燃料タンクとその製造方法が求められていた。
上記課題を解決するための請求項1の本発明は、熱可塑性合成樹脂により分割して成形された自動車用燃料タンクを構成するアッパータンクとロアタンクの開口周縁部を合体させて、一体的に接合して形成した自動車用燃料タンクにおいて、
アッパータンクとロアタンクは、それぞれ内面樹脂層と外面樹脂層の2層から形成され、アッパータンクとロアタンクの少なくともいずれかに、燃料タンク内から燃料タンク外に貫通する別体として成形された取付部材が装着され、取付部材は、内面樹脂層に固着されたことを特徴とする自動車用燃料タンクである。
請求項1の本発明では、熱可塑性合成樹脂により分割して成形された自動車用燃料タンクを構成するアッパータンクとロアタンクの開口周縁部を合体させて、一体的に接合して形成した自動車用燃料タンクである。そのため、アッパータンクとロアタンクとを別々に成形することができ、それぞれを射出成形で成形して、寸法精度の高い、強度の強いアッパータンクとロアタンクを得ることができる。従って、アッパータンクとロアタンクとを組み合わせて形成された合成樹脂製燃料タンクは、寸法精度の高い精密な、かつ強度の高い製品を得ることができる。また、アッパータンクとロアタンクの内部及び外側に補強リブや内蔵部品等を取付けることが容易にできる。
アッパータンクとロアタンクの開口周縁部は、互いに合体し、一体的に接合したため、アッパータンクとロアタンクの開口周縁部を合体して、溶着等により接合することにより分割成形された上下のタンクを容易に確実に合体し一体化でき、強固な、溶着部から液体等がもれ無い燃料タンクを得ることができる。アッパータンクとロアタンクは同じ材料を使用するので、接合は強固である。
アッパータンクとロアタンクは、それぞれ内面樹脂層と外面樹脂層の2層から形成される。このため、内面樹脂層に燃料透過防止性の優れた樹脂を使用することができる。外面樹脂層には、燃料タンクの強度を確保することができる剛性の高い樹脂を使用することができ、材料選択の余地が大きい。また、内面樹脂層と外面樹脂層の間に、両層との接着性に優れたシート等を設けることができる。
アッパータンクとロアタンクの少なくともいずれかに、燃料タンク内から燃料タンク外に貫通する別体として成形された取付部材が装着される。このため、燃料を燃料タンクの内部へ注入したり、内部から燃料蒸発ガスを排出するバルブやホース等をこの取付基部に装着することができる。
取付部材は、内面樹脂層に固着されたため、取付部材を内面樹脂層と同じ燃料透過防止性の高い樹脂で成形すると、取付部材を内面樹脂層に強く固着することができるとともに、取付部材からの燃料の透過を防止することができる。
また、取付部材は別体として形成されるため、取付けられる相手部品の形状に合わせた形状を成形することが容易である。
請求項2の本発明は、内面樹脂層は、燃料透過防止性能を有する熱可塑性樹脂から形成され、外面樹脂層は、剛性を有する熱可塑性樹脂から形成された自動車用燃料タンクである。
請求項2の本発明では、内面樹脂層は、燃料透過防止性能を有する熱可塑性樹脂から形成され、外面樹脂層は、剛性を有する熱可塑性樹脂から形成されたため、内面樹脂層と外面樹脂層によりタンク外壁の強度を強くすることができ、外部からの衝撃等が加わっても破損することはない。また、燃料透過防止のための内面樹脂層を外面樹脂層で被覆することにより、内面樹脂層を薄くしても、燃料透過防止性能を確保できる。
請求項3の本発明は、取付部材は、燃料透過防止性能を有する熱可塑性樹脂から形成された自動車用燃料タンクである。
請求項3の本発明では、取付部材は、燃料透過防止性能を有する熱可塑性樹脂から形成されたため、取付部材からの燃料透過を防止することができるとともに、燃料タンクの内層に固着することができ、取付部材を強固に固着することができる。
請求項4の本発明は、外面樹脂層は、高密度ポリエチレン(HDPE)又は内面樹脂層を形成する合成樹脂をベースにしたゴムアロイ材から形成され、内面樹脂層及び上記取付部材は、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリアセタール、ナイロン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイトのうち少なくとも1種類の材料から形成される自動車用燃料タンクである。
請求項4の本発明では、外面樹脂層は、高密度ポリエチレン(HDPE)又は内面樹脂層を形成する合成樹脂をベースにしたゴムアロイ材から形成されている。このため、強度が大きく、タンク壁を厚くしなくても充分な強度を有するため、燃料タンクの重量を低減することができる。特に、内外樹脂層を同種の樹脂とした場合、接着層を介在させることなくダイレクトに両者を融着させることができる。
内面樹脂層及び上記取付部材は、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリアセタール、ナイロン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイトのうち少なくとも1種類の材料から形成されている。このため、燃料透過防止性に優れており、燃料タンクからの燃料の透過を防止できる。
請求項5の本発明は、内面樹脂層からそれぞれタンク内方向に向かって突出部が一体的に形成され、外面樹脂層からそれぞれタンク外方向に向かって突出部が一体的に形成された自動車用燃料タンクである。
請求項5の本発明は、内面樹脂層のアッパータンク部とロアタンク部からそれぞれタンク内方向に向かってに突出部が一体的に形成され、外面樹脂層からそれぞれタンク外方向に向かって突出部が一体的に形成されている。このため、燃料タンクの強度を向上させるための内側リブや外側リブを形成することができるとともに、タンクの内部にバルブの部品を取付けるための突出部や、タンクの外部にホース等の部品を取付けることが容易にできる。また、内面樹脂層と外面樹脂層を形成するときに一体的に形成することができるので、突出部を強固に形成することができる。
請求項6の本発明は、熱可塑性合成樹脂により自動車用燃料タンクを構成するアッパータンクとロアタンクをそれぞれ熱可塑性合成樹脂により分割して成形し、アッパータンクとロアタンクの開口周縁部を合体させて、接合して、形成した自動車用燃料タンクの製造方法において、
アッパータンクとロアタンクは、それぞれ内面樹脂層と外面樹脂層の2層を有するように形成し、アッパータンクとロアタンクの少なくともいずれかに、燃料タンク内から燃料タンク外に貫通する、別体として成形された取付部材を、内面樹脂層に固着し、その後アッパータンクとロアタンクの開口周縁部を合体させて、接合して、形成することを特徴とする自動車用燃料タンクの製造方法である。
請求項6の本発明では、熱可塑性合成樹脂により自動車用燃料タンクを構成するアッパータンクとロアタンクをそれぞれ熱可塑性合成樹脂により分割して成形し、アッパータンクとロアタンクの開口周縁部を合体させて、接合して、形成した。このため、アッパータンクとロアタンクとを別々に成形することができるので、複雑な形状の中空状のタンクを容易に形成できる。型成形で成形することにより、寸法精度の高い、強度の強いアッパータンクとロアタンクを得ることができるため、アッパータンクとロアタンクとを組み合わせて形成された内面樹脂層は、寸法精度の高い精密な、かつ強度の高い製品を得ることができる。
アッパータンクとロアタンクは、それぞれ内面樹脂層と外面樹脂層の2層を有するように形成した。このため、内面樹脂層に燃料透過防止性の優れた樹脂を使用することができる。外面樹脂層には、燃料タンクの強度を確保することができる剛性の高い樹脂を使用することができ、材料選択の余地が大きい。あるいは、内面樹脂層と外面樹脂層の間に、両層との接着性に優れたシート等を設けることができる。
アッパータンクとロアタンクの少なくともいずれかに、燃料タンク内から燃料タンク外に貫通する別体として成形された取付部材を、内面樹脂層に固着し、その後アッパータンクとロアタンクの開口周縁部を合体させて、接合して、形成した。このため、燃料透過防止性の優れた樹脂を使用する内面樹脂層と取付部材を直接接合することができ、取付部材の部分から燃料が透過することを防止できる燃料タンクを製造することができる。燃料タンク内から燃料タンク外に貫通する取付部材を装着して、燃料タンクにタンク内と外とを連結するバルブやホースを取付けることができる。
また、取付部材を別体で形成したため、取付部材の形状を相手部品に合わせて容易に形成することができる。
請求項7の本発明は、取付部材をアッパータンクとロアタンクの少なくともいずれかの内面樹脂層に固着するときに、取付部材が固着されるアッパータンクまたはロアタンクを、タンク保持治具に固定し、その後、取付部材を固着し、タンク保持治具に固定したまま、取付部材を固着しないロアタンクまたはアッパータンクを他のタンク保持治具に固定して、アッパータンクとロアタンクをそれぞれタンク保持治具に固定したままで、両方のタンク保持治具を押圧して、アッパータンクとロアタンクの開口周縁部を合体させて、接合して、形成する自動車用燃料タンクの製造方法である。
請求項7の本発明は、取付部材をアッパータンクとロアタンクの少なくともいずれかの内面樹脂層に固着するときに、取付部材により固着されるアッパータンクまたはロアタンクを、タンク保持治具に固定し、その後取付部材を固着する。このため、取付部材を固着するアッパータンクとロアタンクの少なくともいずれかについて、タンク保持治具により確実に固定することができ、取付作業が容易である。
タンク保持治具に固定したまま、取付部材を固着しないロアタンクまたはアッパータンクを他のタンク保持治具に固定して、アッパータンクとロアタンクをそれぞれタンク保持治具に固定したままで、両方のタンク保持治具を押圧して、アッパータンクとロアタンクの開口周縁部を合体させて、接合して、形成する。このため、取付部材を固着したアッパータンクまたはロアタンクを一度タンク保持治具に固定すれば、取付部材を固着しないロアタンクまたはアッパータンクを別のタンク保持治具に固定して、その両方のタンク保持治具同士を押圧することができ、タンク全体を均一に押圧でき、タンクの開口周縁部を均一に確実に溶着することができ、そのままアッパータンクとロアタンクの開口周縁部を合体作業をすることができる。
本発明の燃料タンクは、アッパータンクとロアタンクの少なくともいずれかに、別体として成形された取付部材が装着される。この取付部材は、内面樹脂層に固着されたため、取付部材を内面樹脂層と同じ燃料透過防止性の高い樹脂で成形すると、取付部材を内面樹脂層に強く固着することができるとともに、取付部材からの燃料の透過を防止することができる。また、取付部材は別体として形成されるため、取付けられる相手部品の形状に合わせた形状を成形することが容易である。
本発明の燃料タンクの製造方法は、アッパータンクとロアタンクの少なくともいずれかに、燃料タンク内から燃料タンク外に貫通する別体として成形された取付部材を、内面樹脂層に固着し、その後アッパータンクとロアタンクの開口周縁部を合体させて、接合して、形成した。このため、燃料透過防止性の優れた樹脂を使用する内面樹脂層と取付部材を直接接合することができ、取付部材の部分から燃料が透過することを防止できる燃料タンクを製造することができる。また、取付部材を別体で形成したため、取付部材の形状を相手部品に合わせて容易に形成することができる。
本発明の実施の形態である自動車用燃料タンク1について、図1〜図2に基づき説明する。
図1は、燃料タンク1を斜め上方から見た斜視図である。図2は図1のX−X線に沿った断面図である。
燃料タンク1は、上下に分割されて形成されたアッパータンク10とロアタンク20から形成され、アッパータンク10とロアタンク20は、それぞれ内面樹脂層11,21と外面樹脂層12、22の2層から形成される。燃料タンク1の分割は2個ばかりでなく3個以上に分割することも可能である。アッパータンク10の内面には、突出部である内側リブ13が燃料タンク1の内部方向に向けて一体的に形成されている。
アッパータンク10には、ポンプユニット取付孔3が形成され、パイプ等を取り付ける取付部材60が固着されている。取付部材60の詳細については後述する。ポンプユニット取付孔3は、燃料タンク1内部にポンプユニット(図示せず)を取付けるための孔であり、取付部材60は、燃料注入用のパイプや、燃料蒸発ガス等をタンク外に移送するホースを取付ける部材であり、アッパータンク10とは別に成形され、溶着、接着等で固着されたものである。
また、アッパータンク10の上面には、ホースクランプ5が外面樹脂層12から一体的に形成され、燃料タンク1の表面に複数形成される。このホースクランプ5に、燃料パイプ(図示せず)や燃料蒸発ガスの移送パイプ(図示せず)が固定される。
ロアタンク20は、アッパータンク10と同様に、内面には突出部である内側リブ23が燃料タンク1の内部方向に向けて一体的に形成されている。ロアタンク20の外面には、外側リブ26が設けられている。
ロアタンク20の外面において設けられた突出部は、図1に示すように、外側リブ26等がある。外側リブ26は、外面樹脂層22から一体的に形成され、燃料タンク1の長手方向と幅方向にそれぞれ複数設けられる。この外側リブ26により燃料タンク1の強度を向上させることができる。
図2に示すように、アッパータンク10の開口周縁部14とロアタンク20の開口周縁部24は、製造方法で後述するように、開口周縁部14、24の端面同士を熱溶着して、中空状のタンクを形成する。内面樹脂層11、21に、燃料透過防止性の優れた樹脂を使用した場合は、接合部分は、その樹脂同士が接合して隙間がないため、内面樹脂層11、21の接合部分から燃料の透過を防止することができる。
アッパータンク10の開口周縁部14とロアタンク20の開口周縁部24に、横方向に平行の膨出するフランジ部15、25をそれぞれ設けることが出来る。フランジ部15、25を設けた場合は、フランジ部15、25同士が所定の幅をもって溶着して強固に固着することができる。溶着するときに、フランジ部15、25を挟持することにより、強く相互の圧着することができるとともに、溶着面積を広くすることができるからである。
外面樹脂層12、22の側部から、フランジ部15、25を設けた場合はそのフランジ部15、25から、燃料タンク1の外方向に突出して、ボルト孔を有するタンク取付部(図示せず)を設けることができる。このタンク取付部は、燃料タンク1を自動車に取付けるに必要な部分の数箇所に設けられている。このタンク取付部にボルトを挿入して、燃料タンク1を自動車の車体に取付けることができる。
また、アッパータンク10とロアタンク20とを別々に射出成形等により成形して、寸法精度の高い、強度の強いアッパータンク10とロアタンク20を得ることができる。また、アッパータンク部とロアタンク部の内部に、型成形時に同時に補強リブ13、23や内蔵部品等を取付けることが容易にできる。
なお、アッパータンク10とロアタンク20の内面樹脂層11、21は、燃料透過防止性に優れた熱可塑性合成樹脂を使用するために、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリアセタール、ナイロン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイトのうち少なくとも1種類の材料を使用することができる。これにより、内面樹脂層11、21は、燃料透過防止性に優れており、燃料タンクからの燃料の透過を防止できる。
アッパータンク10とロアタンク20の外面樹脂層12、22は、高密度ポリエチレン(HDPE)から形成することができ、高密度ポリエチレン(HDPE)以外でも耐燃料油性、耐衝撃性があり、強度の優れた熱可塑性合成樹脂を使用することができる。高密度ポリエチレン(HDPE)を使用する場合は、強度が大きく、外面樹脂層12、22と内面樹脂層11、21の壁を厚くしなくてもよく、燃料タンク1の重量を低減することができる。また、耐候性に優れているので長期間その強度を維持することができ、オレフィン系熱可塑性合成樹脂でありリサイクル利用が容易である。
次に、アッパータンク10に取付けられる取付部材60について説明する。取付部材60は、本発明に実施の形態では、図4に示すように、円筒状の円筒部61と円筒部61の一方の端に設けられた円盤状の取付部62から形成される。円筒部61は、アッパータンク10の内部側から外部方向に、アッパータンク10の壁を貫通して取付けられている。取付部62は、アッパータンク10の内面樹脂層11に密着して取付けられている。
また、アッパータンク10の内面樹脂層11に、取付部62が広い面積で固着されているため、取付部62とアッパータンク10の内面の接合面から燃料ガスが透過することがなく、取付部材60も安定して取付けられることができる。
取付部材60は、内面樹脂層11と同じ燃料透過防止性に優れた熱可塑性合成樹脂から形成されている。このため、取付部材60は、内面樹脂層11と同じ材料であり、強固に、溶着または接着することができる。また、取付部材60を通して燃料が透過することを防止することができる。
この取付部材60の円筒部61の先端に燃料注入パイプや、燃料蒸発ガス移送ホース等を取付けて、燃料タンク1の内部と外部を連結することができる。
次に、この燃料タンク1の製造方法について説明する。
燃料タンク1は、アッパータンク10とロアタンク20を別々に射出成形や圧縮成形等で型成形し、その後、アッパータンク10とロアタンク20の開口周縁部14、24を溶着して製造する。
まず、アッパータンク10とロアタンク20の製造方法について説明する。アッパータンク10とロアタンク20の製造方法は、それぞれ別の金型により成形されるが略同様であり、アッパータンク10の製造方法を例にとり説明する。
アッパータンク10の成形は、図3に示すように、アッパータンク成形金型40を使用し、射出成形や圧縮成形等により成形するが、本実施の形態では射出成形により成形する場合について説明する。アッパータンク成形金型40のキャビティ43に内面樹脂層11を構成する熱可塑性合成樹脂を射出成形し、その後、可動型42を若干開き、外面樹脂層12を構成する熱可塑性合成樹脂を射出して成形する。その後、固定型41からアッパータンク10を取り出す。このとき、図2に示すように、アッパータンク10の内部には、内側リブ13が同時に形成される。射出成形することにより、アッパータンク10の形状を正確に成形できる。このとき、成形金型40に凹部を設け、アッパータンク10とロアタンク20の内側リブ13、23と外側リブ16、26を同時に成形する。
なお、内面樹脂層11を燃料透過防止性に優れた熱可塑性合成樹脂のシートを真空成形等で、予め賦形して形成し、アッパータンク成形金型40内に置き、外面樹脂層12を射出成形して形成することもできる。この時、内面樹脂層11を構成するシートの表面に外面樹脂層12の間で両者を接着するための接着層を設けることができる。
ロアタンク20も同様にロアタンク成形金型を使用して、射出成形により成形する。ロアタンク20は、図2に示すように、内側リブ23と外側リブ26が同時に成形される。
次に、アッパータンク10に取付部材60を溶着する。まず、図4に示すように、アッパータンク10を上下反対に回転させて、アッパータンク保持治具51にアッパータンク10を固定する。そして、アッパータンク10の上部に設けられた取付孔17に、取付部材60をタンク内側から挿入する。取付部62の接合面(アッパータンク10の内面と当接する面)を熱版で溶融した後に、取付部材60の円筒部61を取付孔17に挿入し、取付部62を内面樹脂層11に圧着する。内面樹脂層11と取付部材60は、両方とも同じ燃料透過防止性に優れた熱可塑性合成樹脂で形成されているため、内面樹脂層11と取付部62は強固に溶着する。
次に、アッパータンク10とロアタンク20を接合する。
アッパータンク保持治具51に固定されたアッパータンク10に対し、ロアタンク保持治具52にロアタンク20を固定し、アッパータンク10とロアタンク20のそれぞれの開口周縁部14,24の端面に、熱板を当てて溶融し、その後、アッパータンク保持治具51とロアタンク保持治具52を相互に押圧することにより、開口周縁部14、24同士を圧着して溶融、接合する。
なお、アッパータンク10とロアタンク20を接合する前に、取付部材60と同様に燃料タンク1内部に装着するバルブをアッパータンク10に取付ける。
接合したアッパータンク10とロアタンク20は、図5に示すように、中空状の燃料タンク1を形成する。
射出成形で内面樹脂層11、21と外面樹脂層12、22を成形する場合は、内面樹脂層11、21の成形に、燃料透過防止性に優れた熱可塑性合成樹脂であるポリフェニレンサルファイドを使用する。
外面樹脂層12,22の成形に、剛性の高いポリフェニレンサルファイドを使用することができる。
また、内面樹脂層11、21を樹脂シートの真空成形で成形する場合は、内面樹脂層11、21は、ポリフェニレンサルファイドのシート、外面樹脂層12、22は、ポリフェニレンサルファイド/ゴムアロイを使用することができるし、樹脂原が同じ場合、接着剤層を介在しなくても直接、融着、接合できる利点がある。
内面樹脂層11、21は、ナイロンと変性ポリエチレンの多層シート、外面樹脂層12、22は、高密度ポリエチレン(HDPE)を使用することもできる。
本発明の実施の形態である燃料タンクを斜め上方から見た斜視図である。 図1のX−X線に沿った断面図である。 本発明の実施の形態である内面樹脂層のアッパータンク部を成形する金型の断面図である。 本発明の実施の形態である燃料タンクのアッパータンク部に取付部材を装着した断面模式図である。 本発明の実施の形態である燃料タンクのアッパータンクとロアタンクの開口周縁部を溶融した状態の断面模式図である。 従来の燃料タンクの取付部材を燃料タンクに取付けた状態の断面模式図である。
符号の説明
1 燃料タンク
10 アッパータンク
11、21 内面樹脂層
12、22 外面樹脂層
14、24 開口周縁部
17 取付孔
30 金型
50 タンク保持治具
60 取付部材

Claims (7)

  1. 熱可塑性合成樹脂により分割して成形された自動車用燃料タンクを構成するアッパータンクとロアタンクの開口周縁部を合体させて、一体的に接合して形成した自動車用燃料タンクにおいて、
    上記アッパータンクとロアタンクは、それぞれ内面樹脂層と外面樹脂層の2層から形成され、
    上記アッパータンクとロアタンクの少なくともいずれかに、上記燃料タンク内から燃料タンク外に貫通する別体として成形された取付部材が装着され、該取付部材は、上記内面樹脂層に固着されたことを特徴とする自動車用燃料タンク。
  2. 上記内面樹脂層は、燃料透過防止性能を有する熱可塑性樹脂から形成され、上記外面樹脂層は、剛性を有する熱可塑性樹脂から形成された請求項1に記載の自動車用燃料タンク。
  3. 上記取付部材は、燃料透過防止性能を有する熱可塑性樹脂から形成された請求項1または請求項2に記載の自動車用燃料タンク。
  4. 上記外面樹脂層は、高密度ポリエチレン(HDPE)又は内面樹脂層を形成する合成樹脂をベースにしたゴムアロイ材から形成され、上記内面樹脂層及び上記取付部材は、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリアセタール、ナイロン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイトのうち少なくとも1種類の材料から形成される請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の自動車用燃料タンク。
  5. 上記内面樹脂層からそれぞれ上記タンク内方向に向かって突出部が一体的に形成され、上記外面樹脂層からそれぞれ上記タンク外方向に向かって突出部が一体的に形成された請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の自動車用燃料タンク。
  6. 熱可塑性合成樹脂により自動車用燃料タンクを構成するアッパータンクとロアタンクをそれぞれ熱可塑性合成樹脂により分割して成形し、上記アッパータンクとロアタンクの開口周縁部を合体させて、接合して、形成する自動車用燃料タンクの製造方法において、
    上記アッパータンクとロアタンクは、それぞれ内面樹脂層と外面樹脂層の2層を有するように形成し、
    上記アッパータンクとロアタンクの少なくともいずれかに、上記燃料タンク内から燃料タンク外に貫通する、別体として成形された取付部材を、上記内面樹脂層に固着し、その後上記アッパータンクとロアタンクの開口周縁部を合体させて、接合して、形成したことを特徴とする自動車用燃料タンクの製造方法。
  7. 上記取付部材を、上記アッパータンクとロアタンクの少なくともいずれかの上記内面樹脂層に固着するときに、取付部材が固着される上記アッパータンクまたはロアタンクを、タンク保持治具に固定し、その後上記取付部材を固着し、上記タンク保持治具に固定したまま、上記取付部材を固着しない上記ロアタンクまたはアッパータンクを他のタンク保持治具に固定して、上記アッパータンクとロアタンクをそれぞれのタンク保持治具に固定したままで、両方のタンク保持治具を押圧して、上記アッパータンクとロアタンクの開口周縁部を合体させて、接合して、形成する請求項6に記載の自動車用燃料タンクの製造方法。
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