JP2006155128A - 受注管理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】新規注文に対する製造現場への影響度を定量的に評価しそれに基づくコスト算出を目的とする。
【解決手段】生産計画に付加された余裕時間を用いて新規注文に対処した場合、用いた余裕時間の時間軸における位置及び消費量を記録する。また対処により他の生産計画に納期遅れが発生した場合は、遅れ台数を記録する。これらの記録された値を用いて既存計画に対する影響度を定量化し、その結果に基づき新規注文に対する適切なコスト算出を行う。この方法により、新規注文に対する受注コストが明確となり、収益向上あるいは適切なコスト提示による顧客対応力向上が可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、製造業において注文による製造工程および生産管理業務への影響度合いを定量的に評価、そしてコスト決定する受注管理方法に関するものである。
製品の価格決定プロセスは、汎用品であれば予め決定された単価に注文数量を乗じることにより算出される。この単価は、開発原価/原材料費/人件費/減価償却費/諸経費/利益などから構成される。単価×注文数量で算出された価格に対して、注文数量に応じた値引き、いわゆるボリュームディスカウント、注文頻度が高い優良顧客に対する値引き、営業施策としての値引きにより最終的な価格が決定される。
なお個別仕様の製品では、単価は仕様により異なるため予め決定することは不可能である。従って上記プロセスに、単価決定の過程が加わるが、最終的な価格決定プロセスは上記と同一である。
また航空券のように搭乗日時の数ヶ月前での購入即ち注文だと価格が低く抑えられ、搭乗日時に近づくにつれ価格が上昇する例、逆に生鮮食料品のように賞味期限に近づいて購入即ち注文時期が遅ければ価格が安くなる例に示されるように、注文のタイミングが価格決定プロセスに影響する事例も存在する。
製造業においても、規定の出荷リードタイムを切った受注に対しては「特急対応」ということで特別費用を請求する場合がある。
特開2000−057214号公報
しかしながら近年の嗜好の多様化に伴い多品種少量生産化、そして顧客対応力強化に伴い受注生産化が急速に進行している。併せて受注から出荷までの出荷リードタイムの短縮は市場から強く要望されている。このような状況下、規定の出荷リードタイムを切った注文、即ち特急オーダーへの対応が顧客満足度向上の観点からも必須となっている。
ただし、特急オーダーの生産対応により、生産現場の混乱、例えば特急オーダーに対応する生産計画以降の既存生産計画が玉突き状態で後ろにずれて、その結果納期遅れ発生、のような例が考えられる。この納期遅れ発生を避けるために生産管理部門は生産計画の再作成/稼動延長の検討/外注先の確保/部材の追加発注などの対策をせざるを得ず、特急オーダーに対処するための余分な業務が発生し、それによる業務効率の低下が発生する。
また、納期遅れが回避できなかった場合は、遅れた生産計画に該当する注文に対してペナルティを支払うこともあり、それによる事業収支悪化、さらには顧客満足度低下の原因となる。加えて特急オーダーの生産が割り込むことにより、余分な切り替えが発生し製造現場の稼働率低下の原因となる。
特急オーダーに対する生産計画が割り込んできても、他の生産計画への影響を最小に押さえる方法として、各生産計画に余裕時間を予め付与し、特急オーダーに対する生産計画を、その余裕時間と設備未稼動期間、すなわち生産計画が存在しない期間を用いて作成する方法がある。これにより前述の納期遅れはかなりの割合で解消することができる。
ただし上記の方法を用いても業務効率低下、そして稼働率低下を避けることはできない。当然のことながら納期遅れも発生する。さらに特急オーダーへの対処が可能となると特急オーダーが恒常的になり、業務効率そして稼働率ともにますます低下する可能性がある。
業務効率および稼働率低下によるロスコスト見合いとして、規定の出荷リードタイムを切った受注に対しては特別費用を請求する方法がある。またこの特別費用は特急オーダー発生の抑止にも効果的である。特別費用の算出方法には、規定の出荷リードタイムを切った受注は一律の特別費用、
Figure 2006155128
あるいは受注から出荷までの期間に応じた特別費用、
Figure 2006155128
を請求する方法などがある。ここでhは特別費用、tは受注した時間、Lは規定の出荷リードタイム、f()はtを操作変数とするコスト算出関数、eは一律の特別費用である。f(t)に高次の関数を用いる例は希で、そのほとんどが階段関数であり段数も数段が一般的である。
この方法では、特別費用は一律あるいは受注したタイミングのみにより決定され、他の生産計画への影響度、業務および稼働率への影響度は考慮されない。
また逆に稼動に空きが多くあり、特急オーダーにより設備稼働が保証されたと言った「好都合」な特急オーダーに対しても、特別費用が発生することになりコスト高の原因となりかねない。
以上では特急オーダーに注目して現状の課題を説明したが、この課題は特急オーダーに限らずどのような注文に対しての課題でもあり、従って新規注文に対する特別費用、すなわち受注コストを正確に決定することは困難である。
本発明は、上記の課題を解決する受注コスト決定方法およびその方法を用いた受注管理方法に関するものである。
本発明の受注コスト決定方法は、受注日時から生産開始日時まで期間/生産計画を設備に割り付ける際に既存生産計画に付与された余裕時間、あるいは未稼働時間の消費度合い/割り付けることによる既存生産計画での納期遅れ発生度合いを基に、生産計画系への影響度合いを定量的に評価した上で、その評価値を用いて受注コストを算出することを特徴とする。また算出においては顧客別あるいは商品別に算出式を定義できる。
以上のように、新規注文による生産計画作成系への影響度合いを受注コストとして評価できることにより、適切なコスト管理が可能になるのと同時に、受注コストによる特急注文などのイレギュラー注文発生抑制のフィードバックが図れる。
また、適切なコストを納期回答時に顧客に提示することにより顧客対応力の向上が図れる。
本発明の第1の発明は、顧客からの注文に対する生産計画を作成する際に、受注日時から生産開始日時まで期間/生産計画を設備に割り付ける際に既存生産計画に付与された余裕時間、あるいは未稼働時間の消費度合い/割り付けることによる既存生産計画での納期遅れ発生度合いを基に、生産計画系への影響度合いを定量的に評価する方法である。
この評価は複数注文に対して一括して行うことも可能であるが、本発明の第4の発明で記しているように顧客に迅速に回答するのが望ましい。また生産計画を作成するタイミングそのものが評価に大きく影響する。つまり受注タイミングと生産計画作成タイミングが離れるに従って、生産計画作成タイミング即ち評価タイミングが生産開始日時に近づき生産への影響度合いが高まり評価を下げる可能性が高いからである。
生産計画作成には一般的なスケジューラパッケージを用いることができるが、評価のための値を獲得する手段を実装する必要がある。また余裕時間消費度合いを評価に用いるためには、余裕時間を生産計画に付与する手段、そしてその余裕時間を適切に調整する手段がスケジューラに実装される必要がある。
影響度合いが定量化は、
(1)実際の値算出
(2)統計的解析(平均/標準偏差/偏差値)
を経て行われる。
本発明の第2の発明は、第1の発明で算出された影響度合いを、受注パターン/営業戦略を踏まえた変換式を用いて受注コストに変換する方法である。
コスト変換の過程は、
(1)規定した値とその評価値との乖離度算出
(2)その乖離度を操作変数とする受注コスト算出関数の決定
(3)算出関数を用いたコスト算出
となる。受注コスト算出関数が定式化されている場合は(2)の算出関数決定過程は不要であるが、受注動向の変化に機敏に対応するためには定式化を避け、学習機能などを用いた方法を採用するのが望ましい。
本発明の第3の発明は、第2の発明の受注コスト変換方法を顧客別、あるいは商品別に定義する方法である。
第2の発明で算出された受注コストは、評価値からいわば単一ルールで受注コストを算出したものである。実際の事業では優良顧客に対する値引き、あるいは営業施策による値引きなどの要素も加わる。
本発明ではこのような要素の中で、
(1)注文頻度および注文数量といった顧客特性情報
(2)新製品/過剰在庫品/生産終了品といった商品情報
を第2の発明で算出した受注コストに反映するようにした。
顧客特性情報による価格決定プロセスは、対人的な要素が入り込みやすい部分なので従来だとあいまいになりがちであったが本方法によりそのプロセスを明確にすることが可能である。
本発明の第4の発明は、第2の発明で算出された受注コストを用いた見積価格を、受注に対する納期回答と併せて顧客に回答する受注管理方法である。
近年電子商取引によるB2C、あるいはB2Bのようなビジネスモデルが数多く構築されている。これらのビジネスモデルは伝票レスといった目に見える点もだが、データ連携/顧客対応力向上といったビジネスそのものの質の向上を目標としている。
オンライン受注した結果に基づき納期を即答する仕組みについては、既存の在庫管理、あるいは生産管理システムと連携することにより実現できるため既に構築されている事例が存在する。本発明ではその納期回答と同時に、
(1)本発明で算出した受注コストベースの見積もり金額
(2)受注コスト算出の理由
(3)受注コスト削減の方策提案
を行う。
これにより、受注コストを自社と顧客の間で共有化することが可能になり、顧客にとっては受注コストダウンの方策検討が進み、それにより自社の生産及び管理業務の効率化が可能となる。
以下、本発明の具体的な実施の形態を、図1〜図7を用いて説明する。
図1は本発明による受注管理装置を模式的に示したものである。1は各種データを入力する入力装置、2は各種データを常時記憶しておく記憶装置、3は各種データを表示する表示装置、4は各種データを印字する印字装置、5は前記入力装置、記憶装置、表示装置、印字装置を総括的に管理制御し、各種方法を機能させる中央演算装置である。また、6は品番/数量/納期などが記録された顧客からの注文データ、7はスケジューラなどの生産計画作成手段で作成された生産計画データ、8は設備の保有能力を記録した設備能力データ、9は顧客の受注頻度等を記録した顧客マスタ、10は在庫数/商品のライフサイクルなどを記録した商品情報マスタ、11は本発明で算出した受注コストである。そして12は本発明による受注コスト計算方法である。
図2は本発明による受注コスト計算モデルを模式的に示したものである。図中の記号はそれぞれ、A:注文aに対する生産計画、B:注文bに対する生産計画、X:注文xに対する生産計画、Ma:Aに付与されたマージン、Sa:Aの生産開始時刻、ea:Aの生産終了時刻、eMa:Maの終了時刻、sb:Bの生産開始時刻、eb:Bの生産終了時刻、db:注文bの納期時刻、sx:Xの生産開始時刻、ex:Xの生産終了時刻、dx:注文xの納期時刻、t:注文を受けた時刻である。
この図は生産計画Aと生産計画Bが存在する設備に新規注文xに対する生産計画Xを割り付ける際、納期時刻dxの制約により生産計画Aに付与されたマージンMaの一部を消費し、さらにマージンMと生産計画Bの間の未稼働部+生産計画Bを後方にずらしてその結果発生した未稼働部を用いる状態を示している。その結果、生産計画Bの生産終了時刻eb‘となり、注文bの納期db以降となるため注文bは納期遅れとなる。
納期遅れが発生する場合は、それを回避するための稼働延長あるいは別の設備に生産計画を移動するなどの対応を取る必要がある。またこれらの対応によっても納期遅れを回避できない場合は、納期遅れが発生する注文の顧客と納期調整を行い、その結果、価格ディスカウント/納期遅延ペナルティの発生の可能性がある。従って、特急オーダーが発生した場合にはそれ自体への対応に加え、
(1)影響を受ける生産計画への対応による作業効率低下
(2)価格ディスカウント/ペナルティなどの価格ロス
のようなロスコストが発生する。
本発明はこのロスコストを定量化することを目的としている。
図3は新規注文の受注コスト算出処理の流れを図示したものである。この一連の処理の中で、既存生産計画系への影響度合いの定量化、そして定量化された影響度合いの受注コスト変換を行う。
13は既存生産計画系への影響度合いの定量化処理でありこの処理では、
(1)受注日時から納期日時まで期間
(2)既存生産計画に付与された余裕時間の消費時間
(3)未稼働時間の消費時間
(4)既存生産計画での納期遅れ発生生産数量
を計算しその結果を統計的手法を用いて定量化する。
14は定量化された影響度合いを受注コストへ変換する処理でありこの処理では、顧客別あるいは商品別に定義された変換式を用いることにより、コストを算出する。
最初に影響度合いの定量化方法について、図2のモデルを例として説明する。
(1)受注日時から納期日時まで期間の評価値:V1
L:該当注文の商品の規定出荷リードタイムと、dx−t:受注日時から納期日時までの期間を比較し、
Figure 2006155128
で計算する。すなわち期間が標準リードタイム以上なら評価値はゼロ、リードタイム以下なら、リードタイムに侵害度合いを評価値とする。従って評価値の最大は1となる。
(2)既存生産計画に付与された余裕時間の消費時間の評価値:v2
Figure 2006155128
で計算される。3)式は余裕時間を消費しない場合である。4)式は余裕時間全体に対する消費割合を示す。割り付ける際に複数の余裕時間を消費する場合は、
Figure 2006155128
を用いる。この評価値も最小値ゼロ〜最大値1を取る。
(3)未稼働時間の消費時間の評価値:v3
Figure 2006155128
を用いる。すなわち、新たに割り付ける生産計画のうち、非稼働期間に割りついた値を評価値として採用する。この評価値も最小値ゼロ〜最大値1を取る。
(4)既存生産計画での納期遅れ発生生産数量の評価値v4
Figure 2006155128
で計算される。即ち注文数量に対する納期遅れ数量の割合を評価値として採用する。この評価値も最小値ゼロ〜最大値1を取る。
以上の4つの評価値は全て、ゼロが最高評価で1が最低評価である。
以上の各評価項目に対する評価値より総合評価値を計算する。
総合評価値Vは、
Figure 2006155128
で計算される。
ここでkiはそれぞれ各評価値viに対応する係数である。複数の評価項目を係数を用いて結合する場合、その係数は評価項目の重みとなる。例えばv1がv3の2倍の重みで評価する場合には、k1=2/k3=1となる。
ただし重みを論理的に決定するのは、膨大な実績データから統計的手法を用いる必要がある。また評価する状況が変化すれば、それに伴い重みも変える必要がある。そこで本発明では係数を「評価データに対するペナルティ」と考えそのペナルティを計算することにより係数を決定する方法を考案した。以下、係数を計算する方法を説明する。
(1)最新から過去R日間の注文に対するviを母集団として、avi:平均及び標準偏差を計算
(2)平均及び標準偏差を用いて、viに対するdvi:偏差値を計算
なお偏差値とは、母集団を平均50分散10の集団に変換したものである。
(3)重みを計算
Figure 2006155128
従って、9)式は、
Figure 2006155128
となる。つまり一つの評価項目に対して、平均値:トレンド/偏差値:トレンド内での相対値/評価値:絶対値より係数、即ちペナルティを計算する。この3項を用いることにより、今回の注文に対するペナルティに加え、
・恒常的に評価値は悪いが今回は良かった⇒平均値でペナルティ発生
・恒常的に評価値は良いが今回は若干悪かった⇒偏差値でペナルティ発生
が可能となる。
次にこの総合評価値を受注コストに変換する方法について説明する。変換処理は次の3段階を経て行われる。
(1)規定した値とその評価値との乖離度算出
評価値は11)式より0.0〜4.0の値をとる。0.0が最適な評価値であるが現実的には、他の生産計画が全くない状態の際に注文に対する生産計画を作成する場合にしか0.0の評価値は取れない。そのため規定値を定め、その規定値未満の評価値では受注コストを発生させないといった操作が必要になる。
規定値として顧客別の評価値の平均を取る方法が簡単であるが、評価値自体が悪い場合、その平均を規定値とすることは異常な注文を是認することを意味するためにふさわしくない。そこで本発明では、W:規定値は強化学習を用いて逐次更新するパラメータとしている。従って規定値を用いてV‘:乖離度は、
Figure 2006155128
となる。
(2)その乖離度を操作変数とする受注コスト算出関数の決定
乖離度とC:受注コストは、C=f(V‘)で表される。f():受注コスト算出関数は、階段関数/一次関数/二次以上の高次関数が考えられる。ただし、
・乖離度にすでに2次の計算項が含まれる
・高次になればなるほど係数が増えるため不確定要素が増える
を考慮し、本発明では一次関数を受注コスト算出関数として採用した。従って、
Figure 2006155128
となる。12)式と13)式をまとめると、
Figure 2006155128
となり、不確定なパラメータは、α、β、それにWの3種類である。
この3種類のパラメータは、後に述べる提示価格に対する顧客の判定を出力とした強化学習を用いて、都度更新する。本発明におけるパラメータの強化学習の流れは、図4のようになる。
従って強化学習当初は顧客判定にばらつきが発生することが十分考えられるが、強化学習が進むにつれ、判定=妥当に収束することができる。
従って顧客に本発明の受注管理方式を適用する前に、内部で事前学習を行うことが望ましい。また注文が発生するたびに強化学習を行うと中央演算装置に過剰な負荷がかかる場合もあるため、ある程度学習が進んだ状態で、学習を止める対応も検討したほうが良い。
(3)算出関数を用いたコスト算出
14)式により受注コストを計算することができる。トータルコスト、すなわち見積金額には、受注コスト以外にも開発原価/原材料費/人件費/減価償却費/諸経費/利益が存在するため、それらを合計してコストを算出する。
以上の方法で新規注文の生産計画系への影響度を受注コストとして表すことができる。ただしコスト決定には営業施策的な要素も多く含まれる。例えば、
・注文頻度および注文数量といった顧客特性情報
・新製品/過剰在庫品/生産終了品といった商品情報
が営業施策的な要素として考えられる。
図5は営業施策的な要素を受注コストに反映する処理の流れを示したものである。15は受注コスト算出処理であり図3で示されている処理に該当する。16は営業施策反映処理であり、施策が複数存在する場合は複数回処理される。17は営業施策情報データである。
営業施策情報データの例として商品データの一例を図6に示す。
商品情報データには、品番と適用期間と掛け率が格納されている。品番AAは新製品のため積極的に受注する場合はコストを低めに誘導する営業施策を取る場合がある。その場合は発売時期から1ヶ月間は掛け率として0.8を、それ以降は掛け率を1.0にする、といったデータを登録する。
営業施策反映処理は次の流れで行われる。
(1)情報データ中の該当品番/該当期間のデータを検索する
検索により得られた掛け率をTとする。なお該当するデータが存在しない場合は、T=1とする。
(2)受注コストを更新する
Figure 2006155128
以上の処理を全ての営業施策に対して行うため、最終的な受注コストは、
Figure 2006155128
で表される。ここでT1、T2、T3は各営業施策情報データから獲得された掛け率である。
本発明では以上の処理で計算された受注コストを踏まえた見積価格を納期回答と併せて顧客に回答する。この回答は、書面/電話/FAX/インターネットなどの手段が考えられる。ただし価格を提示するだけではその価格の根拠が不明確なため顧客対応力向上とは言いがたい。また価格根拠が顧客に伝わらなければイレギュラー注文を抑制するための制御が働かない。逆に価格決定プロセスがブラックボックス化され顧客に不信感を持たれかねない。
そこで本発明では、見積価格に加え受注コストの算出基準を提示する。本発明では算出基準として、
・受注日時から納期日時まで期間:v1
・既存生産計画に付与された余裕時間の消費時間:v2
・未稼働時間の消費時間:v3
・既存生産計画での納期遅れ発生生産数量:v4
・営業施策(顧客特性情報/商品情報など):T1、T2・・・
を挙げている。これらの算出基準をそのまま顧客に提示しても顧客にその意味が伝わらない、また営業施策には提示できない内容もありうるためデータの加工が必要である。そこで本発明では提示する算出基準を、
・v1から導かれる「タイミング」
・v2とv3から導かれる「ボリューム」
・v4から導かれる「影響度」
そして顧客に提示しても問題ない営業施策とする。タイミング/ボリューム/影響度は0〜1または0〜2の範囲を取るため、例えば0.0〜0.3は良好、0.3〜0.7は通常、0.7〜1.0は要注意といった段階化して提示すると顧客にも理解しやすい。営業施策は掛け率を提示する。例えば優良顧客に対する掛け率、すなわちディスカウント率が0.8ならその掛け率をそのまま提示する。
インターネットでの納期回答および価格回答の実施例を図7に示す。
また受注コスト計算方法では強化学習を用いたパラメータ設定を行っているため、強化学習に必要な出力に該当する提示価格に対する顧客の判定の入力を求める。判定は、高価/妥当/安価の3種類である。高価あるいは安価の判定があった場合にはメールなどの伝達手段で担当営業にその判定を即座に伝え、顧客判定に対する迅速な対応を実現する。
以上の発明をDVDメディア事業における受注コスト算出、即ち見積もり業務に適用した例を次に示す。DVDメディアの事業は、映画会社/ゲームソフト会社などから受注、そしてコンテンツデータを受領した後、マスタリング〜複製〜レーベル印刷〜梱包の製造工程を経て指定出荷先に出荷する形態である。
DVDメディア事業の特徴は次の3点である。
・市場規模が毎年2倍以上拡大しており、多くの会社が参入しつつある。
・規格化製品のためコスト競争力がビジネスの他社への優劣を決める要因となる。
・納期直前での注文データ変更、特急注文が発生する可能性が高い。
DVDメディア事業では、変動する注文そして生産進捗に機敏に対応し、指定納期を完全に遵守することが事業の必須条件と言える。そして優良顧客に対しては最低のコストを提示することによる長期取引の保証、特急注文/注文内容変更への対応には相応のコストを請求することが事業経営の強化に繋がる。以下、本発明のDVDメディア事業への適用事例を示す。
図8はDVDメディア事業における受注管理及び生産管理業務の一例を示した図である。18は受注管理システムで、19:注文入力/20:仕様登録/21:納期回答/22:価格回答などの機能を有する。23は生産管理システムで、注文に基づいた24:生産計画作成などの機能を有する。
顧客からの注文は、顧客が直接あるいは担当営業が受注管理システムの注文入力機能を用いて登録する。また仕様もコストに影響するため使用登録機能を用いて登録する。受注管理システムと生産管理システムはデータベースを共有しているため、生産管理システムの生産計画作成機能により登録された注文に対する生産計画を自動的に作成する。作成された生産計画に基づき本発明の受注コスト算出方法を用いて受注コストを算出する。また仕様に応じた製造コストを算出しこれらのコストを合算し、見積価格として納期回答を併せて回答する。
このような仕組みにより、次のような効果が期待できる。
・注文に応じた適切な見積価格を顧客に受注後即提示することが可能になることによる顧客対応力強化
・注文に対処するために要した業務コストを価格に含めることによる事業経営の強化
・注文対応コストを顧客に提示することによるイレギュラー注文の抑制
本願発明の受注管理方法によれば、特急オーダーに対する製造現場への影響度を定量的に評価でき、それに基づくコストを算出することができる。したがって、特急オーダーの製造原価が明確となり、収益向上あるいは適切なコスト提示による顧客満足度の向上が可能となるので、半導体や、液晶、FED、PDPなどのディスプレイ、あるいは、電子部品、プリント基板などの製造に利用できる。
本発明による受注管理装置の模式図 本発明による受注コスト計算モデルの模式図 本発明による受注コスト算出処理の流れを示す図 本発明による受注コスト算出関数中のパラメータの強化学習の流れを示す図 本発明による営業施策的な要素を受注コストに反映する処理の流れを示す図 本発明による営業施策情報データの例として商品情報データの一例を示す図 本発明によるインターネットでの納期回答および価格回答の実施例を示す図 DVDメディア事業における受注管理及び生産管理業務の一例を示す図
符号の説明
1 各種データを入力する入力装置
2 各種データを常時記憶しておく記憶装置
3 各種データを表示する表示装置
4 各種データを印字する印字装置
5 前記入力装置、記憶装置、表示装置、印字装置を総括的に管理制御し、各種方法を機能させる中央演算装置
6 品番/数量/納期などが記録された顧客からの注文データ
7 スケジューラなどの生産計画作成手段で作成された生産計画データ
8 設備の保有能力を記録した設備能力データ
9 顧客の受注頻度等を記録した顧客マスタ
10 在庫数/商品のライフサイクルなどを記録した商品情報マスタ
11 本発明で算出した受注コスト
12 本発明による受注コスト計算方法

Claims (4)

  1. 顧客からの注文に対する生産計画を作成する際に、受注日時から生産開始日時まで期間や生産計画を設備に割り付ける際に既存生産計画に付与された余裕時間、あるいは未稼働時間の消費度合いや割り付けることによる既存生産計画での納期遅れ発生度合いを基に、生産計画作成系への影響度合いを定量的に評価する方法。
  2. 前記影響度合いは、受注パターンと営業戦略を踏まえた変換式を用いて受注コストに変換することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 受注コスト変換方法は顧客別、あるいは商品別に定義することを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 受注コストは見積価格を受注に対する納期回答と併せて顧客に回答することを特徴とする請求項2に記載の方法。
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