JP2006144341A - 成型ブロック - Google Patents

Abstract

【課題】護岸工事及び法面等に用いられるポーラスコンクリートブロックに、植生や小動物及び微生物を良好に繁殖させ周囲の環境との調和を図る。
【解決手段】わらをポーラスコンクリートブロックの内部材に使用することにより植生を安定して根付かせる、さらに稲わらに常在するバチルス属菌により水質改善の効果を導き出す。稲わらが朽ちた後、植生の根づくスペースを形成する。またバチルス菌が良好に繁殖してコロニーを形成し水質改善作用を持ったスペースとなることを特徴とする。
【選択図】図１

Description

本発明は、護岸・河床及び法面等に敷設するポーラスコンクリート製ブロック、その他ポーラスに成型されたブロックに関する。

従来の二次コンクリート製品のポーラスコンクリートブロックは水質浄化の効果や植生の繁茂や小動物及び微生物のすみかとなる特徴をもつ。これにより周囲の自然との調和を図るという特徴があるとしてとして生産、使用されている。

しかしこれらは、敷設して自然の状態では、特徴とする機能が十分でないケースが多い、そのため種子・施肥・客土の充填等により特徴とする機能を持たせているのが実態である。

なお、本発明に関連する公知技術として次の非特許文献１を挙げることができる。
（財）先端建設技術センター ポーラスコンクリート河川護岸工法の手引き

上述のように、従来のポーラスコンクリートブロックでは、種子・施肥・客土等を充填し、またそれを維持し続けなければ、良好な植生・小動物及び微生物等を繁殖させることが困難である。

このため、水流や風化による吸出し及び流出により種子・施肥・客土等が失われると多自然型ブロックとしての機能を失うという問題がある。

上述の課題を解決する、本発明のポーラスコンクリートブロックは、従来は廃棄物である稲または麦を収穫後乾燥させたもの（以下わら）を束ねたものをブロックの内部材として使用することを特徴とする。

本発明によれば、ポーラスコンクリートブロックの表面から植生が内部に根を伸ばして内部材のわらに定着する、これにより水流や風化による植生の流出を防ぐことができる。

わらの表面に藻や小動物及び微生物の定着を促すことができる、さらに定着しやすい環境を形成することができる。

さらにわらに常在するバチルス属菌には水質の浄化作用があり、積極的な水質浄化機能をもつことが可能となる、なおバチルス属菌は自然界に普通に存在して生物には全く無害である。

従来の目的を達して、稲わらが朽ちても、植生の根づくスペースや藻や小動物及び微生物の良好なすみかを形成することができる。またバチルス属菌が良好に繁殖するコロニーを形成させることができることから水質浄化作用を持ったスペースとなる。

以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。

成型ブロック１は、ポーラスコンクリート構造体２の内部材としてわらを筒状に束ねたもの３を入れたものである。

ポーラスコンクリート構造体２は、河床改修及び護岸用ブロックとして使用される。通常の使用状態において、ポーラスコンクリート構造体２にはブロックの空隙により透水性がある。

空隙部には微生物小動物のすみか、また植生の定着スペースとしての機能がある。

内部材わら３により、植生の根がわらに定着しやすくなると同時に水流などで流出することを防ぐことができる。また微生物や小動物がすみやすい状態を形成する。

わらに常在するバチルス属菌は水質を腐敗状態になるのを防ぎ、良好な水質バランスを保ち積極的な水質改善効果が期待できる。

この発明の一実施形態を示す斜視図である。

符号の説明

１ 成型ブロック
２ 構造体（ポーラスコンクリート）
３ 内部材（稲わら）

Claims (2)

1. 稲または麦を収穫後乾燥させたもの（わら）を束ねたものを内部材に使用して成型するポーラス（多孔質）コンクリート製ブロック、その他ポーラスに成型されたブロック
2. 請求項１により、ブロックに植生の根付き作用をもつこと、水質浄化作用もつことを特徴とする方法。
   

Images