JP2006135945A - パス設定装置、パス設定システム、及び、それらのパス設定方法 - Google Patents

パス設定装置、パス設定システム、及び、それらのパス設定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】NMSとその配下のNEからなるネットワークにおいて、NMS-NE間のDCNに異常が発生した場合でも、スケジュールどおりのパス設定を実施可能としたパス設定装置、パス設定システム、及び、それらのパス設定方法を提供する。
【解決手段】各々がリンクにより接続された複数のNE(Network Element)(1〜4)2〜5と、該複数のNE(1〜4)2〜5の各々に対してDCN(Data Communication Network)により接続され、クロスコネクト処理の管理を行うNMS(Network Management System)1とからなるネットワークにおいて、前記複数のNE(1〜4)2〜5の各々が、予め前記NMS1から送信されたクロスコネクト情報及びスケジュール情報に基づいて、予め設定されているスケジュール時刻に到達した場合に、予め設定されているパス設定を自立的に行うシステム構成を採用する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ネットワーク管理装置 (Network Management System[NMS])と、その配下のNE(Network Element)からなるネットワークにおける、端局制御装置(Terminal Control equipment [TC])、Element Management System (EMS)およびNEの制御部による、パス設定システム、及び、それらのパス設定方法に関する。
時間指定のパス設定とは、予定された時間になると、自動的にパスが設定される機能である。この時間指定のパス設定機能を、従来はNMSの機能として実現していた(特許文献1および2)。通常のパス設定では、ネットワークのオペレータよりパス設定のコマンドが入力されると、NMSは、パスの経路上の各NEに対して、パス設定に必要な制御を行う。従来方式の時間指定のパス設定機能では、NMSは、各NEに対する制御を、コマンドの入力後にすぐに行うのではなく、指定された時間に実行する。
特開平10-336194号公報 特開平09-149045号公報
しかし、従来の時間指定のパス設定方法では問題がある。1番目の問題は、指定された時間に、たとえ、すべてのNEが正常に動作していたとしても、NMSと、NMS/NE間の制御・運用ネットワーク(Data Communication Network[DCN])に障害が発生した場合に、パスが設定できないことである。なぜならば、NMSから各NEを制御できないからである。
2番目の問題は、指定された時間でのNMSや、NE制御部の処理負荷が高いと、NMSの設定処理が間に合わず、時間指定のパス設定に遅延することである。NMSの処理の過負荷は、NE数の多い大規模ネットワークで多くの設定が行われる場合や、ネットワークの障害などで発生する可能性がある。NE制御装置の処理の過負荷は、1つのNEに対して多くの設定を短時間に行うと発生することがある。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係るパス設定システムは、パス設定可能なネットワークシステムであって、ネットワークを構成しパス設定が可能な複数のNE(Network Element)と、指定時間にパス設定、削除および修正のための制御情報を前記NEに入力するパス設定装置と、前記制御情報に基づいて前記指定された時間に到達するとパス設定を行う前記NEの制御部と、を備える。
本発明の請求項2に係るNEは、パス設定可能なNE(Network Element)であって、
指定時間ともにパス設定のための制御指示が入力されると前記制御指示が前記NEに適用可能か否かの確認を行う確認手段1と、前記指定された時間に前記制御指示に対応する前記NEの資源が使用可能か否かを確認する確認手段2と、前記指定された時間に前記制御指示が完了するように前記制御指示を実行する制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明の請求項3に係るNEは、請求項2に記載のNEにおいて、障害検出時および装置構成変更時に、さらに前記確認手段1が、前記制御指示に対応する指定時間のパス設定に対して前記NEの資源が適用可能か否かを確認し、さらに前記確認手段2が、前記NEの資源が適用可能か否かを確認することにより、前記制御手段が、さらに前記指定時間の前にアラームを生成することを特徴とする。
本発明の請求項4に係るNEは、請求項2又は3に記載のNEにおいて、前記指定時間に、前記パスを作成するパス作成指定時間と、前記パスを削除するパス削除指定時間と、を含むことを特徴とする。
本発明の請求項5に係るNEは、請求項2乃至4のいずれかに記載のNEにおいて、前記指定時間のパス設定が、RSVP-TEとOSPF-TEとを含むGMPLSを用いてなされるものであり、前記GMPLSのプロトコルを処理し、前記指定時間の情報を含むRSVP-TEのメッセージを送受信するプロトコル処理手段をさらに有し、前記指定時間の前に前記RSVP-TEのメッセージを交換して前記指定時間のパス設定を行うこと特徴とする。
本発明の請求項6に係るNEは、請求項5に記載のNEにおいて、前記プロトコル処理手段が、前記指定時間の前に前記指定時間のパス設定に対応するOSPF-TEのリンク情報更新メッセージを広告することを特徴とする。
本発明の請求項7に係るNEは、請求項6に記載のNEにおいて、前記リンク情報更新メッセージが、前記指定時間のパス設定に対応したリンク情報更新時間の情報を含み、前記プロトコル処理手段が、受信した前記リンク更新メッセージの前記リンク情報更新時間に対応した時点のリンク状態の情報を用いて経路を計算し、前記リンク情報更新時間が到達したときに、前記リンク情報更新メッセージをLSDB(link state database)の対応する現在のリンク状態に反映することを特徴とする。
本発明の請求項8に係るNEは、請求項5乃至7のいずれかに記載のNEにおいて、前記プロトコル処理手段は、前記指定時間のパス設定時に、パス設定実施メッセージをパスの経路上の他のNEと交換することを特徴とする。
本発明の請求項9に係るNEは、請求項5乃至8のいずれかに記載のNEにおいて、障害発生時や前記NEの装置構成変更時に、さらに前記確認手段1が前記制御指示に対応する指定時間のパス設定に対して前記NEの資源が適用可能であるか否かを確認し、さらに前記確認手段2が、前記NEの資源が適用可能であるか否かを確認することにより、前記制御指示に対応する指定時間のパス設定に対して指定時間前にアラームを生成することを特徴とする。
本発明の請求項10に係るNEは、請求項2乃至9のいずれかに記載のNEにおいて、前記制御手段は、前記指定時間のパス設定に対する保護の設定に応じて、障害発生時や前記NEの装置構成を変更した場合に、前記保護を実施した状態の前記指定時間のパス設定を行うことを特徴とする。
本発明の請求項11に係るパス設定方法は、ネットワークを構成するNE(Network Element)におけるパス設定方法であって、指定時間にパス設定するための制御指示が入力されると、前記制御指示が前記NEに適用可能であるか否かの確認を行う確認工程1と、前記指定された時間に前記制御指示に対応する前記NEの資源が使用可能であるか否かを確認する確認工程2と、前記指定された時間に前記制御指示が完了するように前記制御指示を実行する制御工程と、からなることを特徴とする。
本発明の請求項12に係るパス設定方法は、請求項11に記載のパス設定方法において、障害検出時および前記NEの装置構成変更時に、前記確認工程1が、前記制御指示に対応する指定時間のパス設定に対して前記NEの資源が適用可能であるか否かを確認する工程をさらに含み、前記確認工程2が、前記NEの資源が適用可能であるか否かを確認する工程をさらに含み、前記制御工程が、前記制御指示に対応する指定時間のパス設定に対して指定時間前にアラームを生成する工程を、さらに有することを特徴とする。
本発明の請求項13に係るパス設定方法は、請求項11又は12に記載のパス設定方法において、前記指定時間に、前記パスを作成する指定時間と、前記パスを削除する指定時間と、を含むことを特徴とする。
本発明の請求項14に係るパス設定方法は、請求項11乃至13のいずれかに記載のパス設定方法において、前記指定時間のパス設定が、RSVP-TEとOSPF-TEとを含むGMPLSを用いてなされるものであり、前記GMPLSのプロトコルを処理し、前記指定時間の情報を含むRSVP-TEのメッセージを送受信するプロトコル処理工程をさらに有すること特徴とする。
本発明の請求項15に係るパス設定方法は、請求項14に記載のパス設定方法において、前記プロトコル処理工程が、前記指定時間の前に前記指定時間のパス設定に対応するOSPF-TEのリンク情報更新メッセージを広告する工程を含むことを特徴とする。
本発明の請求項16に係るパス設定方法は、請求項15に記載のパス設定方法において、前記リンク情報更新メッセージが、前記指定時間のパス設定に対応したリンク情報更新時間の情報を含み、前記プロトコル処理工程が、受信した前記リンク更新メッセージの前記リンク情報更新時間に対応した時点のリンク状態の情報を用いて経路を計算する工程と、前記リンク情報更新時間が到達したときに、前記リンク更新メッセージをLSDB(link state database)の対応する現在のリンク状態に反映する工程と、をさらに含むことを特徴とする。
本発明の請求項17に係るパス設定方法は、請求項14乃至16のいずれかに記載のパス設定方法において、前記プロトコル処理工程は、前記指定時間のパス設定時に、パス設定実施メッセージをパスの経路上の他のNEと交換する工程を、さらに含むことを特徴とする。
本発明の請求項18に係るパス設定方法は、請求項14乃至17のいずれかに記載のパス設定方法において、障害発生時や前記NEの装置構成変更時に、前記確認工程1が前記制御指示に対応する指定時間のパス設定に対して前記NEの資源が適用可能であるか否かを確認する工程をさらに含み、前記確認工程2が、前記NEの資源が適用可能であるか否かを確認する工程をさらに含み、前記制御工程が、さらに前記制御指示に対応する指定時間のパス設定に対して前記指定時間の前にアラームを生成する工程を、さらに含むことを特徴とする。
本発明の請求項19に係るパス設定方法は、請求項14乃至18のいずれかに記載のパス設定方法において、前記制御工程は、前記指定時間のパス設定に対する保護の設定に応じて、障害発生や前記NEの装置構成を変更した場合に、前記保護を実施した状態の前記指定時間のパス設定を行う工程を、さらに含むことを特徴とする。
以上、説明したように、本発明のパス設定装置、パス設定システム、及び、それらのパス設定方法は、ネットワークを構成しパス設定が可能な複数のNE(Network Element)と、指定時間にパス設定・削除・修正のための制御情報を前記NEに入力するパス設定装置と、前記制御情報に基づいて前記指定された時間にパス設定を行う前記NEの制御部と、を備えている。
すなわち、指定された時間のパス設定の際、指定された時間にNMSからDCNを介してNEを制御する必要がなくなる。そのため指定された時間にNMSやDCNの障害、あるいはNMS、EMS、TC、やNE制御部の過負荷が発生した場合でも、NEがパスを設定することが可能となる。これによって高い信頼性で時間指定のパス設定機能を実現するパス設定システム、パス設定方法を提供することが可能となる。
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下に述べる実施形態は本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されている。本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施形態に限られるものではない。
図1は、本発明が想定するネットワーク例を示すブロック図である。図1に示すネットワークは、NMS1と、その配下のNE2、NE3、NE4、及び、NE5とから構成されている。DCN7は、NMS1と、NE2からNE5の各NEとの間を接続する。NMS1は、本発明におけるパス設定装置であり、TCやEMSでも良い。NMS1は、DCN7を通して各NEに対するパスの設定を送信する。なおDCNは、一般的にC-Planeとも称されるため、図中ではDCN(C-Plane)7と記す。また各NE間はリンクで相互に接続されている。NEは、特定の入力と特定の出力とを結びつける、例えば回線設定(Cross Connect[XC])や交換設定(Switch(SW)を行うことにより、パス設定が可能な装置である。 本発明は、パス設定が可能な装置に適用可能である。以下の説明では、XCにより回線設定するTDM/SONET・SDH型の装置を例に説明する。
図2は、本実施形態のNMS1及びNEの構成ブロック図である。なお、図1のすべてのNE(NE2、NE3、NE4、NE5)の構成も同様である。NMS1は、少なくとも、パス情報入力部23、制御部8、パス情報変換部9、及び、バス10を備えている。パス情報入力部23は、図示しないオペレータが、パス設定、および、その設定の指定時間等のパスの設定情報を入力するために用いる。
図2とともに図3を用いてNMSの処理を説明する。図3のS101でオペレータあるいはネットワーク管理者がNMSにパス情報を入力する。パス情報変換部9は、オペレータによりパス情報入力部23に入力されたパス情報から、パスの経路上の各NEを制御するための情報を生成する(図3のS102)。例えば、ネットワーク管理者は、パス情報入力部23に、パスの始点と終点、さらに帯域やシグナルタイプなどのSONET/SDHのパス設定のために必要な一連の情報を入力する。さらに、ネットワーク管理者は、入力したパスが設定されるべき時間を入力する。パス情報変換部9は、指定されたパスの始点と終点から経路を算出し、経路上のNEを決定する。図1のパス6を例に取ると、経路上のNEは、NE2、NE3、NE4となる。次にパス情報変換部9は、経路上のNEのすべてに対して、それぞれのクロスコネクト設定情報を導き出す。クロスコネクト設定情報は、入力側と出力側それぞれの、インターフェースやポートと、使用するタイムスロットの情報等からなる。クロスコネクト情報は、対応するそれぞれのNEに送信される。各NEは、クロスコネク設定情報により、入力側のインターフェース/ポートとタイムスロット等から、出力側のインターフェース/ポートとタイムスロットへクロスコネクトすることが可能となる。
指定時間は、実際にパスが開通し、使用可能となる時間を示す。指定時間は、一度設定が行われることを示す情報でも良いし、繰り返し、一定時間ごとに行われる時間情報でも良い。なおNMSおよびNEは、指定時間の情報を、パス情報やパス情報から変換された情報と組み合わせて扱う。以降の処理の説明において、特に指定時間に関して説明の無い場合でも、指定時間とパス情報およびパス情報相当の情報とは、組み合せて扱われる。制御部8は、NMS1各部を制御する機能を有する。バス10は、NMS1の各部間又は装置外部とのデータのやり取りをするための通路としての機能を有する。
パス情報変換部9は、生成された各々のNEのクロスコネクト設定情報を、図1のDCN(C-Plane)7および図2のDCN11を介して対応するNEそれぞれに配信する(図3のS103)。図1のパス6で、NMSがクロスコネクト設定情報を送信するNEは、NE2、NE3、NE4となる。
NEについて説明する。NEは、少なくとも、パススケジュールテーブル13、リソーススケジュールテーブル14、タスクリスト15を含むデータ記憶部12、パス情報処理部16、パス設定部17、NE各部を制御する制御部18、静的確認部20、動的確認部21および、NEの各部間又は装置外部とデータのやり取りを行うためのバス19を備えている。
次に図7を参照して、NEの動作を説明する。図1に示すパス6の設定には3つのNEが関連する。しかしながら、3つのNEの動作は同様なので、ここでは1つを説明する。NEは、DCN7を通して、NMS1から配信されたクロスコネクト設定情報を受け取る。 NEは、受信した設定情報をデータ記憶部12のパススケジュールテーブル13に格納する(S101およびS102)。
図4にクロスコネクト設定情報の例を示す。クロスコネクト設定情報には、パス設定のために必要な一連の情報と、指定時間と、要求内容とが含まれる。要求内容とは、クロスコネクト設定情報が、パスの設定、削除、設定変更のいずれに関する要求かを示す情報である。なお、パスの削除およびパスの設定変更など、指定時間に存在するはずのパスに対しては、パス設定のための情報すべてではなく、対象となるパスが識別可能なID等を替わりに用いてもよい。
指定時間は、クロスコネクト設定情報がNEに反映されて、有効となる時間を示す。
次に静的確認部20が、受信されたクロスコネクト設定情報に対して静的確認を行う。静的確認とは、受信されたクロスコネクト設定情報がNEの能力の範囲内であるか否かの確認である(S103)。例えば、指定された帯域が、指定されたインターフェースやポートに設定可能であるか否かを確認する。
この静的確認では、以下の3点を想定して確認する。1番目は、この確認がなされる時点と、パス設定で指定された時点とで、NEが全く同様の装置構成や基本的な設定が同じであることを想定して確認する。2番目は、クロスコネクト情報で指定された資源が、指定時間のパス設定として使用してよい資源の範囲内で確認する。この確認は、NEの資源のなかで、時間指定のパス設定に使用して良い資源と、そうではない資源とを、事前に設定する機能をNEが有することを前提とする。3番目は、パスが設定されていない、NEが全く使用されていない状態を想定する。
この静的確認で問題が発生した場合、パス情報処理部16はNMS1にエラーを返す(S106)。エラー情報としては、エラーを検出した処理に関する詳細な情報を含むことが望ましい。
静的確認で問題が無い場合には、次に動的確認部21が、クロスコネクト設定情報の動的確認(S105)とリソーススケジュールテーブル20への登録(S107)とを行う。
リソーススケジュールテーブル20は、NEのインターフェース、ポート、タイムスロット等を含む資源のそれぞれが、時間の経過とともにどのように使用される予定であるかを示すテーブルである。図.5にリソーススケジュールテーブル20の一例を示す。
動的確認は、指定された未来の時点のNEの資源の使用状態を確認し、クロスコネクト設定情報に指定された資源が使用可能であるか否かを確認する。すなわち、今回受信したクロスコネクト情報が、指定された未来の時点で、他のパス設定と資源の予約が衝突していないかを確認する。
動的確認で、資源が衝突する場合には、動的確認部21はNMS1にエラーを返す(S110)。エラー情報としては、エラーを検出した処理に関する詳細な情報を含むことが望ましい。例えば、衝突する相手のクロスコネクト情報のIDや、衝突した資源等である。パス情報処理部16は、さらにパススケジュールテーブル20から設定情報を削除する(S111)。
この確認で問題が無い場合、次にパス情報処理部16は、クロスコネクト設定情報を解析し、パス設定に必要なすべての処理を導き出し(S109)、さらに各々の処理が開始されるべき時間を予測する(S112)。
パス設定に必要なすべての処理とは、例えば入力側の設定と、出力側の設定をそれぞれ別のステップで処理する場合やプロテクションのための設定ステップである。以下の説明では、この設定のための処理のステップをタスクと呼ぶ。
時間の予測は、指定された時間にパス設定が完了するように、設定処理は、必要な時間だけ前倒しして開始するために行う。この時間の予測は、制御部18の能力や設定処理量などを考慮して行う。予測された時間だけ前倒ししてタスクを開始することにより、指定された時間にパス設定を完了することが可能となる。
パス情報処理部16は、解析処理で導き出されたすべてのタスクを、予測された開始時間とともに、タスクリスト15に登録する(S113)。
パス設定部17は、タスクリスト15に登録されたタスクを、タスク開始時間に起動して、パス設定を行う。タスクリスト15は、NEの制御部のリアルタイムOSのタイマーサービス等であっても良い。制御部18のタスク起動処理は、パス設定部17のS113のタスク登録処理から連続した処理ではない。そのため、図7に制御部18のタスク起動処理は示されていない。
図6にタスクリスト15の一例を示す。図6には、1つのパス設定が、必要とされる複数に設定処理に分解され、処理を開始すべき時間が付されて、登録された状態を示す。なお、開始時間がブランクのタスクは、前のタスクに続けて実行される場合を示す。この場合、開始時間の指定が不要であるためブランクとなっている。
制御部18がタスクを実行し、エラーが発生した場合は、エラー情報をNMSに送信する。このエラーは、静的確認や動的確認では予測できない実行時エラーである。例えば、指定時刻に初めてリンクアップされた光ファイバーの断線などである。エラー情報としては、検出された障害の情報など、詳細な情報を含むことが望ましい。
指定時間のパス切断やパス変更について、特に指定時間のパス切断や変更の処理で、指定時間のパス設定の場合と異なる点を中心に説明する。パス削除・変更では、動的確認部21が、指定された時間に指定されたクロスコネクトの設定が存在しているか否かを確認する。さらに動的確認部21は、指定されたクロスコネクト解除や変更に伴う問題の有無を確認する。ここで問題とは、指定されたクロスコネクト解除や変更がNEの操作手順や運用方針に反する場合である。例えば解除を指定されたクロスコネクトは、1+1(one-plus-one)のプロテクションのバックアップとして指定されたパスであり、バックアップ側からクロスコネクトを解除することが許されない場合などである。パス情報処理部16は、時間指定のパス設定の場合と同様にパススケジュールテーブル20から設定情報を削除する。
第2の実施形態は、本発明のアラームの生成やエラーの検出に関する。
従来方式では、障害が検出された時には、検出された障害に関連する、現在のパスやリソースに関してアラームが生成される。それに対して、本実施例のアラームでは、時間指定のパス設定による、将来のパスに関してもアラームを生成する。
はじめに、NEの構成変更が行われた場合を説明する。NEの構成変更とは、パッケージの挿抜などである。通信装置においては動作中であってもパッケージを変更する、いわゆる活線挿抜を行う場合がある。このような構成変更によって、NEで設定可能なクロスコネクトも変わる可能性がある。そこで構成変更が行われた場合には、静的確認部20が、パススケジュールテーブル13に登録されたすべての設定情報に対して静的確認を再度行う。
設定内容にエラーが検出された場合は、静的確認部20はアラームを生成し、エラーをNMSに送信する。パス情報処理部16は、パススケジュールテーブル13、リソーススケジュールテーブル14、およびタスクリスト15を更新する。具体的には、パス情報処理部16は、パススケジュールテーブル13、リソーススケジュールテーブル14、タスクリスト15のエラーに関連する対応箇所にフラグをセットする。所定の時間となったときに、パス設定部17は、フラグがセットされたタスクを起動しない。これにより、NEに対して、エラーに関連する問題のある設定が反映されることを防ぐ。
再度NEの構成変更が行われ、静的確認により、エラーが解消されたことが確認された場合には、パス情報処理部16は、フラグを解除する。またはエラーの情報を受信したNMSが自動的に、あるいはネットワーク運用者によりエラーとなった設定情報を削除、あるいは再設定することで、エラーを解消する。
次に、NEが障害を検出した場合を説明する。制御部18は、はじめに従来通りの障害検出時の処理を行う。すなわち、検出された障害をNMSに送信し、障害に関連する現在のパスの情報のアラームを生成する。またNEのアラームランプを点灯するなどの処理を行う。次に、静的確認部20は、パススケジュールテーブル13に登録されたすべての設定情報に関して静的確認を行う。設定内容にエラーが検出された場合は、パス情報処理部16はアラームを生成し、エラーをNMSに送信する。エラー情報としては、エラーを検出した処理に関する詳細な情報を含むことが望ましい。少なくとも実施例1と同様の情報を含むことが望ましい。次に、パス情報処理部16は、パススケジュールテーブル13と、リソーススケジュールテーブル14と、タスクリスト15とを更新し、装置構成の変更の場合と同様の処理を行う。次に、動的確認部21は、パススケジュールテーブル13に登録されたすべての設定情報に関して動的確認を実行する。これは、静的確認でエラーが検出された場合に、時間指定のパス設定の状況が変化するために行われる。
動的確認でエラーが検出された場合にも、静的確認の場合と同様の処理を行う。すなわち、パス情報処理部16はアラームを生成し、エラーをNMSに送信する。次に、パス情報処理部16は、パススケジュールテーブル13と、リソーススケジュールテーブル14と、タスクリスト15とを更新し、関連するエントリにフラグをセットする。
障害が復旧した場合も、構成変更の場合と同様に、静的確認と動的確認を実行し、問題が解消されたことが確認された場合は、パススケジュールテーブル13と、リソーススケジュールテーブル14と、タスクリスト15とを更新し、関連するエントリのフラグを解除する。
本実施例により、ネットワーク管理者は、NEの構成変更や障害発生時に、未来の時間指定のパス設定への影響に関する情報を得ることにより、事前に対処することが可能となる。さらに、指定時間での不要なエラーの発生を抑制することが可能となる。
第3の実施形態では、時間指定のパスを設定する際に、パス開通の時間指定とともにパスを切断する時間を同時に指定する。第1の実施例では、NMSは、時間指定のパス設定と、時間指定のパス切断を、それぞれ別々のパス情報としてNEに送信していた。本実施例では、1つのパス情報にパス設定時間と、パス切断時間を含める。そのためパス情報は、第1の実施例が時刻指定のパス設定情報であったのに対し、期間指定のパス情報となる。
NEが、本実施例のパス情報をNMSから受信した場合の動作に関して説明する。NEは、第1の実施例における時間指定のパス設定情報と、時間指定のパス切断情報の2つのパス情報を受信したときと、ほぼ同様の動作を行う。すなわち時間指定のパス設定と時間指定のパス切断のパス情報の2つのパス設定として、それぞれに対して順次、静的確認と動的確認を行う。最後に、パス情報処理部16は、パス設定とパス切断の2つのパス設定に対応する設定処理を、タスクリスト15に展開して登録する。
なお、言うまでもなく、時間指定のパス設定の処理の静的確認、動的確認で問題が検出された場合には、パス情報処理部16は、時間指定のパス切断にまで処理を進める必要は無い。また、時間指定のパス設定の処理が、静的確認、動的確認を含めて問題無しで処理が行われれば、パス情報処理部16は、時間指定のパス切断の処理のための静的確認はスキップして良い。
第4の実施形態は、本発明をGMPLS(Generalized Multi Protocol Label Switching)/MPLS(Multi Protocol Label Switching)ネットワークに適用した場合に関する。
本実施例はGMPLSとMPLSの双方に適用可能であるが、本実施例ではGMPLSを用いて説明する。はじめに一般的なGMPLSに関して、本実施例の説明に必要な箇所のみ説明する。
図8を参照して、GMPLSネットワークに関して説明する。GMPLSネットワークでパスを設定する時に、NMSはパスの起点となるNEにのみパス設定の指示を出す。図8でNMS1は、パス6の設定のために、NE2のみにパス設定の指示を入力する。またGMPLSでは、NMSがパス設定の指示を送信するとは限らない。EMSやTCによりNEにコマンドを入力しても良い。しかし本実施例では、NMSを用いる場合で説明する。図8に、NMSからNEへのパス設定の指示の送信を7の破線に示す。
次に図10を用いてGMPLSにおいて、従来方式でパスが設定される過程を説明する。なお、説明は、本発明に関連する点を中心に行う。
各NEは、OSPF(Open Shortest Path First )あるいはOSPF-TE(OSPF -Traffic Engineering)などの経路プロトコルにより、他のNEと最新の経路情報を常に交換している(1000)。経路情報には、ネットワーク内のすべてのNEの接続関係を示すリンクと、そのリンクの詳細情報が含まれる。リンクの詳細情報とは、リンクの物理媒体の種類や、リンクの空き帯域等の情報が含まれる。
NMS1は、パス6を設定するために、パスの帯域などのトラフィックパラメータと、パスの終点となるNEとの情報を、NE2に送信する(1001)。図8のパス6では、終点のNEはNE4となる。
NE2は、パス設定の指示をNMS1から受信すると、指定されたトラフィックパラメータの条件で、NE2からNE4までの経路を計算する。この経路計算には、OSPF-TEによって広告された最新のリンク情報が用いられる。図8のパス6の例では、NE3を経由してNE4に至る経路が計算された場合を示す。
次にNE2は、パス6設定のために必要なNE2の資源を予約する。ここで資源とは、使用されるインターフェースやポート、さらにはタイムスロットなどである。NE2は、RSVP(Resource ReSerVation Protocol)、あるいはRSVP-TE(RSVP-Traffic Engineering)のPathメッセージを、経路上の次ホップのNE3に送信する(1002)。このPathメッセージには、パスの帯域その他のトラフィックパラメータと、少なくとも終点NEの情報や経路情報などが含まれる。
NE3がNE2からPathメッセージを受信すると、Pathメッセージからトラフィックパラメータと、経路情報を読み出す。NE3は、パス設定に必要なNE3の資源を予約する。次に経路上の次ホップのNE4にPathメッセージを送信する(1003)。
NE4は、Pathメッセージを受信すると、NE3と同様にメッセージに含まれる情報を読み出す。次にNE4は、指定されたパスの設定処理を行う(1004)。NE4は終点NEであるので資源予約は行わない。NE4は次に、パスの設定によってリンク状態が変化したことを、OSPF-TEのプロトコルによってネットワークのすべてのNEに広告する(1009)。この広告は、NE4のリンクが、パスの設定による、使用帯域の増加や空き帯域の減少等のリンク状態の情報を含む。この広告がネットワーク中の各NEにフラッドされると、各NEでは、NE4のリンクを最新の情報に更新して、以降の経路計算を行う。NE4はパスの設定処理を完了すると、RSVP-TEのResvメッセージをNE3に送信する(1005)。このResvメッセージは、NE3からNE4へのPathメッセージに対応する応答メッセージとなる。
NE3ではNE4からのResvメッセージを受信すると、予約した資源を使用してパスの設定処理を行う(1006)。NE4と同様に、OSPF-TEでリンク状態の変化を広告する(1010)。NE3は、NE4と同様に、ResvメッセージをNE2に送信する(1007)。
NE2が、NE3からResvメッセージを受信すると、NE3と同様に予約した資源を使用してパス設定を行う(1008)。さらにNE4やNE3と同様にOSPF-TEでリンク状態の変化を広告する(1011)。
なお、GMPLSにおいては、RSVP-TEやOSPF-TEのメッセージをNE間で送受信するためのネットワークをC-Plane(Control-Plane)と呼ぶ。そのため、以下の説明及び図では、説明に応じてDCN(C-Planeネットワーク)7およびDCN(C-Planeネットワーク)11と表記する。
図10において、破線で示されるOSPF-TEのメッセージ(1000、1009、1010、1011)は、あたかもNE2とNE3、およびNE3とNE4との間で、OSPF-TEのメッセージを交換するように図示されている。これはNE2、NE3、NE4の各NEが、単にOSPF-TEのメッセージを広告していることを表わす。本発明においても、および、一般的なOSPF-TEにおいても、必ずしも図の通りにNE2とNE3、およびNE3とNE4との間でメッセージ交換をするとは限らない。OSPF-TEがどのようにメッセージ交換を行うかは、OSPF-TEの設定やC-Planeのネットワークに依存する。これは以降のメッセージフロー図においても同様である。
また図10において、あたかも各NEは、RSVP-TEのメッセージ交換の後に、パス設定後のOSPF-TEのリンク情報更新のメッセージ交換を行うように図示されている。これは、RSVP-TEとOSPF-TEのメッセージ交換を分かりやすく図示するためである。一般的に、パス設定に伴うOSPF-TEのリンク情報更新と、パス設定のためのRSVP-TEのメッセージの送受信の処理は、どちらが先に行われても良い。これは以降のメッセージフロー図においても同様である。
次に図.9を用いて、本実施例におけるNMSとNEの構成を説明する。
本実施例のNMSの構成は、実施例1から3のNMSの構成と同様である。しかし、パス情報変換部9の動作は動作が実施例1から3のNMSと異なる。実施例1から3のパス情報変換部9は、入力されたパス情報を、経路上のNEそれぞれに対応するクロスコネクト処理を展開した。それに対して本実施例のパス情報変換部9は、パス情報入力部23から入力されたパス情報をクロスコネクト情報に展開しない。また本実施例のNMSは、パス設定情報を、指定時間とともに起点NEにのみ配信する。以降の実施例においても同様である。
本実施例のNEの構成は、実施例1から3のNEに、プロトコル処理部22が加わった構成となる。プロトコル処理部22は、OSPF-TE、RSVP-TEのプロトコルの処理、および経路計算を行う。
次に図8および図11を用いて、パス6が時間指定で設定される過程を例に、本実施例の動作を説明する。NMS1から起点NE2に、時間指定のパス設定が入力される(図11の1101)と、実施例1から3で、NMS1から指示をされた場合と同様に、パス情報処理部16が設定情報の静的確認および動的確認を行う(実施例1のS101からS108までに相当の処理)。なお、パススケジュールテーブル13や、リソーススケジュールテーブル14やタスクリスト15の基本的な構成は、実施例1から3と同様で良い。
本実施例では、静的確認部20と動的確認部21は、実施例1から3までの確認と同様の確認を行う。さらに動的確認部20は、NE全体やインターフェースやポートごとの全帯域に対する空き帯域が許容範囲内であるか否かの確認をする。この確認は、GMPLSでは、NEの資源管理をNEが自律的に行うことに対応するためである。
静的確認および動的確認で問題があった場合、実施例1から3と同様にNMSへのエラー送信、アラームの生成を行う。さらにパススケジュールテーブル13、リソーススケジュールテーブル14、タスクリスト15に対する処理を行う(実施例1のS110とS111の処理に相当)。
静的確認および動的確認で問題が無い場合にNE2のパス情報処理部16は、指定された将来時点での資源を予約する。さらにプロトコル処理部22は、NE3に対してRSVP-TEのPathメッセージを送信する(1102)。
送信されるPathメッセージは、パスを設定するためのパラメータ情報や経路情報などの従来からの情報に加えて、少なくとも、時間指定のパス設定であることや、指定された時間の情報を含む。あるいは、指定された時間の情報を含むことを以って、時間指定のパス設定であることを示しても良い。従来のRSVP-TEを拡張して、新たなオブジェクトを導入し、これらの時間指定のパス設定に関する情報をPathメッセージに含めても良い。
NE3は、実施例1から3の場合とは異なり、RSVP-TEのPathメッセージによりパス設定の情報を受信する。プロトコル処理部22は、受信したPathメッセージから、必要な情報を読み取る。次に静的確認部20および動的確認部21が、実施例1から3と同様に、静的および動的確認を行う。
静的確認および動的確認で問題が発生した場合、NE3のプロトコル処理部22は、NE2に対してRSVP-TEでエラーを示すメッセージを返答する。ここで、RSVP-TEでエラーを示すメッセージは、例えばPathErrなどがある。エラーに関する付加的な情報をさらに含んでも良い。ここで送信されるPathErrメッセージは、エラーに関する付加的な情報を含む場合を除いて、従来のRSVP-TEメッセージと同様となる。しかし、メッセージの示すパスが、将来設定されるパスである点で、従来のPathErrメッセージと異なる。
静的確認および動的確認で問題が無い場合、NE3のパス情報処理部16は、指定された将来時点での資源を予約する。さらにNE3のプロトコル処理部22は、NE4に対してRSVP-TEのPathメッセージを送信する。NE4から送信されるPathメッセージは、パスを設定するためのトラフィックパラメータや経路情報などの従来からの情報に加えて、NE2からのメッセージと同様に時間指定のパス設定に関する情報を含む(1103)。
NE4は、NE3からのRSVP-TEのPathメッセージを受信すると、NE3と同様に静的確認および動的確認までの処理を行う。
静的確認および動的確認で問題が発生した場合、NE4のプロトコル処理部22は、NE3と同様にRSVP-TEでエラーを示すメッセージをNE3へ送信する。
静的確認および動的確認で問題が無い場合、NE4のパス情報処理部16はタスクリスト15への登録処理までを行う(実施例1のS109からS113の処理に相当)。NE4はパスの終点であるので、タスクリスト15への登録処理まで行い、資源の予約を確定させる(1104)。さらにRSVP-TEのResvメッセージをNE3に送信する(1105)。
NE4からのResvメッセージをNE3が受信すると、プロトコル処理部22は、Resvメッセージを解釈する。NE4の場合と同様に、タスクリスト15への登録処理までを行い、将来時点の資源の予約を確定させる(1106)。そして、NE3のプロトコル処理部22は、NE2にResvメッセージを送信する(1107)。
NE3からのResvメッセージをNE2が受信すると、NE2は、NE3と同様の処理を行う。すなわち、NE2のプロトコル処理部22はResvメッセージを解釈し、パス情報処理部16がタスクリスト15への登録処理までを行う。そして将来時点の資源の予約を確定させる(1108)。
これで、RSVP-TE上での、一連のパス設定が終了する。本実施例でのパス設定のメッセージシーケンスは、時間指定のパス設定に関する情報がメッセージに含まれる点を除いて、従来のRSVP-TEと同様である。従って、本実施例では、RSVP-TE上では、時間指定のパスであり、指定時間の到達まであっても、時間指定のない通常のパス設定と同様に扱われる。例えば、RSVP-TEのオプション動作のRefreshにおいても、指定時間の到達前から、通常のパスと同様に、あたかも普通にパスが設定されているかのように、Refreshする。
次に、本実施例で、指定された時間に到達したときのRSVP-TEの動作に関して説明する。指定時間が到達したことを図11の破線1150で示す。
本実施例では、指定された時間に至っても、Refreshなどの定期的な動作を除いて、RSVP-TEは当該パス情報に関する動作はしない。制御部18は、タスクリスト15に登録されたタスクを実行し、パス設定を実行する(1151)。
次に、本実施例でのOSPF-TEの動作に関して説明する。本実施例では、指定された時間となり、NEの制御部18によってクロスコネクト設定が行われたときに、使用されたリンクの帯域が変化したことを、OSPF-TEにより広告する(1152)。これによりOSPF-TEにより広告される空き帯域の情報は、NEの現時点の状態を反映した情報となる。制御部18は、当該パスの設定を完了後に、設定内容に応じたリンク状況の変化をプロトコル処理部22に伝える。プロトコル処理部22は、その帯域変化をOSPF-TEの動作設定に応じて広告する。
次に本実施例における資源管理について説明する。
本実施例のOSPF-TEは、時間指定のパス設定が登録されても、少なくとも指定された時間に到達してクロスコネクトが設定されるまで帯域変化を広告しない。そのため、時間指定のパス設定が登録されてから、指定された時間が到達するまでの間に、別のパス設定の要求で資源の衝突が発生する可能性がある。
その際には、パス情報処理部16は、以下のように処理する。
パスそれぞれに優先度が指定されており、なおかつ、NEにおいてパスの優先度を有効とする設定であり、なおかつ、あとから要求されたパスの優先度の方が高い時、はじめに設定されていたパスは、強制排除される。強制排除される手順は、時間指定ではない通常のパス設定の場合と同様とする。強制排除は、あとから要求されたパスのクロスコネクトが設定し、資源の衝突が発生する時に行う。優先度の高い時間指定のパス設定が要求された時に資源の衝突が予想可能ならば、アラームを生成するのが望ましい。
パスそれぞれに優先度が指定されており、なおかつ、NEにおいてパスの優先度を有効とする設定であり、なおかつ、あとから要求されたパスの優先度の方が低い時、事前に時間指定されたパスが優先される。あとから要求されたパスは、資源が予約できず、PathErrとなる。
なお、パスの優先度の指定には、2つ以上のパスの優先度を比較することで、その大小を比較可能なものや、強制排除されることを許容するか否かといった個別に状況を想定したものを含む。
次に、パスの優先度がパスの優先判断に使用できない場合を説明する。例えば、パスそれぞれに優先度が指定されていないか、あるいは、NEにおいてパスの優先度が無効と設定されている場合である。このような状況での優先度の判断には、時間指定のパス設定が入力された順序を用いる。あるいは、時間指定のパス設定の、指定された時間の順序を用いても良い。このどちらかの方法を用いるかは、パスの強制排除を行うか否かを含めてNEの運用方針として設定するものとしても良い。
次に、パスの削除について説明する。時間指定のパス削除は、実施例3のようにパス設定時にパス削除の時間まで指定しても良いし、パス削除を単体で時間指定しても良い。パス削除の場合も、パス設定の場合と同様に行う。すなわち、指定された時間に到達すると、パス削除のためのクロスコネクト解除の設定を各NEが実行する。
また、時間指定のパス設定を指定時間前に削除する場合を説明する。本発明では時間指定のパスは、指定時間前であっても、RSVP-TE上は通常のパスと同様に扱われる。そのため、通常のパスと同様に時間指定のパスを切断する。パス切断のシーケンスは、指定されるパスが本発明の時間指定のパス設定により設定されたパスであること意外は、通常のRSVP-TEのパス切断のシーケンスに従う。動的確認部21がパス削除の可否を確認し、パス情報処理部16が、パススケジュールテーブル13、リソーススケジュールテーブル14、タスクリスト15を更新する。
本実施例により、GMPLS/MPLSネットワークにおいて、時間指定のパス指定が可能となる。
第5の実施形態は、第4の実施形態の一部変更した実施形態である。本実施形態は、第4の実施形態のOSPF-TEの動作を一部変更する。
本実施例を図12を用いて説明する。本実施例では、OSPF-TEによる、時間指定のパス設定に伴う帯域変化を、指定時間の到達前に広告する。この場合の広告時間は、設定により変更可能であることが望ましい。さらに登録された時間指定のパス設定処理に応じて調整されることが望ましい。少なくとも指定時間よりも数分〜数十分事前に帯域を広告可能であることが望ましい。
本実施例のOSPF-TEの帯域広告の実行時間は、パス情報処理部16がタスクリスト15にタスクとして登録することにより決定される。登録されたタスクが、指定時間到達前の、所定の時間に帯域の変化やリンク状態の変化をプロトコル処理部22に伝える。指定した時間が到達して、制御部18がクロスコネクトを設定した時には、リンク状態の変化を伝えないようにする。
以下に、本実施例をさらに詳細に説明する。
時間指定のパス設定やパス切断が、本実施例のOSPF-TEの事前広告の時間よりも短い場合。例えば、以下の2つのパスが、同じリンクに対して設定されている場合を例に取り、説明する。
(1) 時間指定で2005/08/04 12:00から2005/08/04 12:55までパス設定
(2005/08/04 12:00にパス開通。2005/08/04 12:55にパス切断)
(2) 時間指定で2005/08/04 13:00からパス設定。
この場合、(1)と(2)のパスの間隔が5分間となる。ここでOSPF-TEの事前広告の時間が20分と指定されていた場合、(2)のパスと(1)のパスとの間隔は5分しかない。このような場合は、(2)のパスに関するOSPF-TEの事前広告は、(1)のパスから(2)のパスに継続的に切り替えられた場合に相当する広告を行うべきである。例えば、(1)のパスが1Gの帯域であり、(2)が4Gの帯域であるとする。この場合、(1)から(2)のパスへ5分間の間隔無しに切り替えられた場合、3Gの帯域のリンク状態の変化分が広告される。そのため、本実施例の(2)のパス設定では、3Gの帯域がさらに減少したことを意味するリンク情報を、2005/08/04 12:40に広告すべきである。
また、(1)と(2)のパスで、使用されるリンク資源が同一であり、OSPF-TEで広告されるリンク状態に全く変化がない場合には、本実施例の(2)のパス設定に伴うOSPF-TEのリンクの事前広告を行うべきではない。
本実施例により、OSPF-TEの経路計算が不安定になることを抑制することが可能となる。またパス設定の失敗を減少させ、NEの処理負荷を低減する。さらに、OSPF-TEのプロトコル処理に伴う負荷を分散して平均化し、軽減することが可能となる。
本実施例は、大規模なネットワークでOSPF-TEのリンク情報の伝播に時間を要する場合に有効である。本実施例により、OSPF-TEのリンク情報の伝播遅れにより各NEで経路計算が不安定となることを防ぎ、パス設定の失敗を抑止し、NEの処理負荷を低減することが可能となる。さらに大量のパス設定が短時間に集中した場合の、OSPF-TEのプロトコル処理に伴う負荷を分散して平均化し、軽減することが可能となる。
第6の実施形態は、第5の実施形態のOSPF-TEの動作の一部変更した実施形態である。図13を用いて説明する。
本実施例では、OSPF-TEのプロトコルのリンク状態の更新情報を拡張する。本実施例では、OSPF-TEのリンク状態の更新情報に、その更新情報が有効となる、指定時間を加える。
第5の実施例と同様の、以下の例を用いて説明する。
(1) 時間指定で2005/08/04 12:00から2005/08/04 12:55までパス設定
(2005/08/04 12:00にパス開通。2005/08/04 12:55にパス切断)
(2) 時間指定で2005/08/04 13:00からパス設定。
さらに、(1)のパスが1Gの帯域であり、(2)が4Gの帯域であるとする。 本実施例では、OSPF-TEが、(2)のパスが単独で設定された場合のリンク情報をそのリンク情報が適用されるべき時間とともに広告する。ここで、(2)のパスが単体で設定された場合とは、そのリンクに、上記(1)やあるいは、それ以外のパスが設定されていたとしても、(2)のパスのみが設定されたものとしてリンク情報を生成することを意味する。(2)のパスのみをそのリンクに設定する場合の、そのリンク上で使用されるタイムスロット番号や、そのリンクの使用帯域、空き帯域の情報を意味するリンク情報とする。また、リンク情報が設定されるべき時間として、指定される時間はパスの指定時間と合わせれば良い。
本実施例の時間情報が含まれたリンク情報を受信したNEのプロトコル処理部22の動作を説明する。
本実施例の時間情報が含まれたリンク情報を受信すると、プロトコル処理部22は、そのリンク情報をLSDB(Link State Data Base)に入力し、他のNEにもリンク情報の更新として転送する。LSDBはプロトコル処理部22のOSPF-TE内部のデータである。ここで、LSDBには1つのリンクに関して、少なくとも2つのリンク情報が存在する。1番目は、現在のリンク状態を反映する指定時間情報の無いリンク情報であり、2番目は、将来の時点で反映されるべき、指定時間情報付のリンク情報である。
プロトコル処理部22が、経路計算に用いるリンク情報に関して説明する。プロトコル処理部22は、指定時間無しのパス設定、すなわち、すぐに設定されるパス設定のための経路計算には、現在のリンク情報を用いる。また、パス設定が指定時間付きであり、将来に実行されるパスの場合には、指定時間に対応する将来の時点のリンク情報を用いて経路計算を実行する。指定された将来の時点でのリンク情報を得るために、プロトコル処理部22は、例えば、指定時間の将来時点に至るまでの、予定されたすべての指定時間付のリンク情報を、現在のリンク情報に対して順次反映する処理を行う。
LSDBのリンク情報に関して説明する。リンク情報に付された指定時間が到達した場合、プロトコル処理部22は、対応するリンク情報を、現在のリンク情報に反映する。こうして、LSDBの指定時間付のリンク情報も、時間を経過とともに、指定された時間に応じて順次、現在のリンク情報に反映されてゆく。
パス設定される場合を例に、より詳細に説明する。保持されていたリンク更新情報の使用帯域をLSDBの当該リンクのリンク情報の使用帯域に加算する。さらに、保持されていたリンク更新情報の空き帯域情報を、LSDBの当該リンクのリンク情報の空き帯域から減算する。パス削除の場合は、パスが削除されることを示すフィールドをOSPF-TEのLS Update(Link State Update)メッセージに設ける。あるいは、帯域情報を示すフィールドに負数を含めることが可能なように、OSPF-TEのメッセージを拡張しても良い。
なお、本実施例では、OSPF-TEの事前広告は、第5の実施例と同様の時間に事前広告を実施しても良いし、パスの事前設定が行われる時に事前広告を行っても良い。
第7の実施形態は、第4の実施の形態のRSVP-TEの動作を一部変更している。図14を用いて説明する。本実施例では、指定された時間に到達してパス設定が実行される時に、起点NEからパスの経路に沿って、RSVP-TEのメッセージを送信する。
本実施例では、指定時間に到達すると(1450)、RSVP-TEメッセージをパスに沿って送信する(1452、1453、1454)。このメッセージをパス設定実施メッセージとする。この時に起点NEが送信するRSVP-TEのメッセージは、少なくともパスID等のパスが識別可能な情報が含まれている。
また、ResvやErrのように、必要に応じてパスに沿って終端NEから起点NEに応答メッセージを送信しても良い。
本実施例のパス設定部17のタスクリスト15へタスクの登録について説明する。起点NEでは、パス設定部17がパス設定実施メッセージの送信のタスクを、タスクリスト15へ登録する。また、経路上のNEのパス設定部17は、パス設定実施メッセージの受信待ちのタスクをタスクリスト15へ登録する。
本実施例では、起点NEについて説明する。起点NEでは、プロトコル処理部22が、パス設定実施メッセージを送信する。パス設定実施メッセージを同時あるいは送信後に、制御部18がタスクリスト15のタスクを実行してクロスコネクトを設定する。また経路上のNEでは、プロトコル処理部22が、パス設定実施メッセージを受信すると、制御部18が、タスクリスト15のメッセージ待ち以降のタスクを実行し、クロスコネクトを設定する。あるいは、パス設定実施メッセージの送信ではなく、パス設定実施メッセージへの応答メッセージでクロスコネクト設定を実行しても良い。この場合は、終点NEのみ、パス設定実施メッセージへの応答メッセージを送信した時に、クロスコネクト設定を実行する。あるいは、起点NEではなく、終点NEからRSVP-TEメッセージを送信しても良い。
本実施例では、時間指定のパス設定で必ず本実施例のシーケンスに従うか否かの動作を、ネットワーク中のNEで一致させる必要がある。そのために、ネットワーク中のNEに本実施例に関する動作を事前に設定しても良い。あるいは、時間指定のパス設定の際のPathメッセージに、本実施例のシーケンスに従うか否かを示す、フラグ等の情報を含めても良い。後者に方法においては、ネットワーク管理者は、パス単位で本実施例のシーケンスに従うか否かを指定可能となる。
第7の実施形態では、指定された時間に到達してクロスコネクト処理の実行のときにもRSVP-TEのメッセージの送受信があり、第4実施例や従来の方式よりも、RSVP-TEのメッセージ数は増加する。しかしながら、本実施例においても、従来のRSVP-TEのPathメッセージとそのシーケンスに相当する処理は、事前に完了している。パス設定実施メッセージでは、事前に確認されたパス設定を有効にすることのみとなる。そのためパス設定実施メッセージに伴うNEの負荷は、RSVP-TEのPathメッセージよりも少ない。さらに、パス設定実施メッセージでパス設定が失敗する可能性は、RSVP-TEのPathメッセージよりも小さい。そのため指定された時間での、パス設定の失敗の可能性を低減することができる。これにより、ネットワークやNEの負荷を低減することが可能となる。さらに、指定された時間でのパス設定の確度が高まることにより、回線サービスの品質が向上する。
なお、図14にはRSVP-TEに関連するシーケンスのみが示されている。
OSPF-TEに関して、本実施形態は、第5、第6の実施形態と組み合わせることが可能である。
本実施例により、パス設定実施メッセージを起点NEからパス上のNEに送信することで、クロスコネクト設定を実行する時間を、通常のRSVP-TEによるパス設定と同程度に一致させることが可能となる。また、指定された時間でのパス設定の失敗の可能性を低減し、ネットワークやNEの負荷を低減することが可能となる。
第8の実施形態は、第4の実施形態において障害が検出された場合や構成変更された状況に関する。障害は、SONET/SDHのアラーム転送の機能を用いて、障害に関連する各NEにアラームを転送しても良いし、RSVP-TEやLMP(Link Management Protocol)を用いても良い。
本実施例で構成変更や、障害が検出された場合には、静的確認部20が、パススケジュールテーブル13に登録されたすべての設定情報に対して再度静的確認を行う。設定内容にエラーが検出された場合は、パス情報処理部16は、エラーないしアラームを生成する。エラー情報としては、エラーを検出した処理に関する詳細な情報を含むことが望ましい。少なくとも、実施例1と同様の情報を含むことが望ましい。さらに、NEの構成情報の変更により、エラーとなったことを情報に含めても良い。
次に、パス情報処理部16は、パススケジュールテーブル13と、リソーススケジュールテーブル14と、タスクリスト15とを更新する。静的な確認処理で設定内容にエラーが検出された場合には、パス情報処理部16は、リソーススケジュールテーブル14と、タスクリスト15との双方から対応する設定情報にフラグをセットする。このフラグは、フラグがセットされた設定情報をそのまま設定してはならないことを意味する。
次に、障害が検出されたNEからメッセージを送信する。このメッセージは、障害や構成変更のために、特定のパスに影響が及ぶことを最終的にパスの経路上の他のNEに伝えることを目的とする。このメッセージはLMPを用いても良いし、RSVP-TEのメッセージでも良い。またLMPとRSVP-TEを組み合わせても良い。最終的にパスの経路上の他のNEに伝える方法は、RSVP-TEやLMPで、通常のパスに対するシーケンスに従う。これらのメッセージにより、経路上のNEのパスの状態を一致させる。
フラグがセットされ、パス設定に関して障害が発生している場合には、指定された時間が到達しても、制御部18はクロスコネクト設定を行わない。あるいは、本実施例の場合には、パス設定実行メッセージを起点NEは送信しない。また、本実施例の場合には、パスの経路上のNEは、パス設定実行メッセージを待たない。
再度の構成変更や、障害が復旧したときに、パス情報処理部16が静的確認を実行し、エラーが解消された場合は、フラグを解除する。さらにエラー発生と同様に、問題が解決あるいは障害が復旧したことを、スの経路上の他のNEに伝え、フラグ状態を同期させる。
なお、フラグがセットされた状態においても、RSVP-TEではパスが設定された状態が保持される。そのため、Refresh等のパスの状態確認も、フラグがセットされたパスを含めて行われる。
装置構成や障害復旧なしに、フラグがセットされたパスへの対応するためには、ネットワーク運用者が、時間指定されたパスを切断し、削除する。パスの削除は、実施例3と同様に行う。
OSPF-TEについても、実施例4や5の考え方に従って処理する。
第9の実施形態では、第8の実施例の動作を一部変更する。
第9の実施形態では、時間指定でのパスに保護が指定された場合に関する。第9の実施形態では、保護指定された時間指定でのパス設定に対して、障害発生や復旧の場合に、パス設定の指定時間に到達前でも、パスの切り替えや切戻し、あるいはパスの再設定(Reroute)を行う。また保護指定でのパス設定は、時間指定する点を除いて従来の方式に従う。また、パスの切り替えや切戻し、あるいはパスの再設定の方式も、パスが時間指定のパス設定である点を除いて、従来の方式に従う。
1+1(one plus one)プロテクションが指定されたパスを例に説明する。このパスに関する障害が検出された場合は、指定時間の到達前でも、運用系から待機系への切り替えを行う。この切り替えのシーケンスは、通常のパスの場合と同様にRSVP-TEやLMPのメッセージ交換により行う。運用系から待機系への切り替えられた場合には、各NEのパス情報処理部16は、タスクリスト15に登録された当該パスに関する処理を再設定する。具体的には、待機系のパスのクロスコネクトが設定されるように再設定する。また障害が復旧し、切戻された場合にも、同様に各NEのパス情報処理部16は、タスクリスト15に登録された当該パスに関する処理を再設定する。
また、指定された保護が再設定であった場合に障害発生した場合を説明する。この場合には、再設定区間の起点NEが、パスを再設定する。このパスの再設定も、通常のパスに対する従来の再設定の手順に従う。なお再設定の場合、再設定区間の端点のNEは、上記1+1や1:1(one-by-one)などの場合と同様に、パス情報処理部16は、タスクリスト15に登録された当該パスに関する処理を再設定する。端点のNEを除いた再設定区間のNEでは、再設定前のパスが削除され、あらたな経路でパスが再設定される。
指定時間が到達すると、発生した障害に指定した保護で対応した状態で、クロスコネクト設定される。例えば、1+1保護で、指定時間前に障害が発生した場合で説明する。障害発生により、指定時間前に運用系から待機系に切り替えられた状態で、指定時間が到達した場合、各NEは待機形のパスを設定するように、クロスコネクト設定を行う。
なお、指定時間が到達前のパス設定に対する対応は、通常のパスよりも緊急性が無い。なぜならば指定時間が到達し、クロスコネクトが設定されるまでに障害に対応できれば良いからである。そのため、指定時間までの余裕時間に応じて、障害発生に対応する処理を遅延させても良い。これにより、障害発生時のNEの処理負荷を分散し、平均化することが可能となる。
なお、本実施例の保護には、RSVP-TEやLMPによる前述の方式に加えて、例えばAPS(Automatic Protection Switching)等の方法を用いても、あるいは、それらと、RSVP-TEやLMPによる前述の方式を組み合わされても良い。
例えばAPSのみを用いる場合には、RSVP-TEやLMP等は関与しない。タスクリスト15に登録されるクロスコネクト設定の内容が、障害の発生や復旧に伴う切替や切戻しの状態に応じて再設定される。そして制御部18が実行するタスクの内容が、切替や切戻しの状態を反映したものとなる。
本実施例により、障害発生時のNEの処理負荷を低減することが可能となる。さらに障害が発生した状況においても時間指定のパス設定を行うことが可能となる。
本発明の実施例1の形態におけるシステム構成図 本発明の実施例1の形態におけるNMS及びNEの構成ブロック図 本発明の実施例1の形態におけるNMSの処理を示すフローチャート 本発明の実施例1の形態におけるパススケジュールテーブル13の例 本発明の実施例1の形態におけるリソースパススケジュールテーブル20の例 本発明の実施例1の形態におけるタスクリスト15の例 本発明の実施例1の形態におけるNEの処理を示すフローチャート 本発明の実施例4から8の形態におけるネットワークにおけるシステム構成例 本発明の実施例4から8の形態におけるNMS及びNEの構成ブロック図 本発明の実施例4から8の形態に対応する従来方式によるプロトコルシーケンス図 本発明の実施例4の形態におけるプロトコルシーケンス図 本発明の実施例5の形態におけるプロトコルシーケンス図 本発明の実施例6の形態におけるプロトコルシーケンス図 本発明の実施例7の形態におけるプロトコルシーケンス図
符号の説明
1 NMS
2 NE
3 NE
4 NE
5 NE
6 パス
7 DCN (C-Planeネットワーク)
8 制御部
9 パス情報変換部
10 バス
11 DCN (C-Planeネットワーク)
12 データ記憶部
13 パススケジュールテーブル
14 リソーススケジュールテーブル
15 タスクリスト
16 パス情報処理部
17 パス設定部
18 制御部
19 バス
20 静的確認部
21 動的確認部
22 プロトコル処理部
23 パス情報入力部

Claims (19)

  1. パス設定可能なネットワークシステムであって、
    ネットワークを構成しパス設定が可能な複数のNE(Network Element)と、
    指定時間にパス設定、削除および修正のための制御情報を前記NEに入力するパス設定装置と、
    前記制御情報に基づいて前記指定された時間に到達するとパス設定を行う前記NEの制御部と、
    を備えたパス設定システム。
  2. パス設定可能なNE(Network Element)であって、
    指定時間ともにパス設定のための制御指示が入力されると前記制御指示が前記NEに適用可能か否かの確認を行う確認手段1と、
    前記指定された時間に前記制御指示に対応する前記NEの資源が使用可能か否かを確認する確認手段2と、
    前記指定された時間に前記制御指示が完了するように前記制御指示を実行する制御手段と、を有することを特徴とするNE。
  3. 障害検出時および装置構成変更時に、
    さらに前記確認手段1が、前記制御指示に対応する指定時間のパス設定に対して前記NEの資源が適用可能か否かを確認し、
    さらに前記確認手段2が、前記NEの資源が適用可能か否かを確認することにより、
    前記制御手段が、さらに前記指定時間の前にアラームを生成することを特徴とする請求項2に記載のNE。
  4. 前記指定時間に、前記パスを作成するパス作成指定時間と、前記パスを削除するパス削除指定時間と、を含むことを特徴とする請求項2又は3に記載のNE。
  5. 前記指定時間のパス設定が、RSVP-TEとOSPF-TEとを含むGMPLSを用いてなされるものであり、
    前記GMPLSのプロトコルを処理し、前記指定時間の情報を含むRSVP-TEのメッセージを送受信するプロトコル処理手段をさらに有し、前記指定時間の前に前記RSVP-TEのメッセージを交換して前記指定時間のパス設定を行うこと特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のNE。
  6. 前記プロトコル処理手段が、前記指定時間の前に前記指定時間のパス設定に対応するOSPF-TEのリンク情報更新メッセージを広告することを特徴とする請求項5に記載のNE。
  7. 前記リンク情報更新メッセージが、前記指定時間のパス設定に対応したリンク情報更新時間の情報を含み、前記プロトコル処理手段が、受信した前記リンク更新メッセージの前記リンク情報更新時間に対応した時点のリンク状態の情報を用いて経路を計算し、前記リンク情報更新時間が到達したときに、前記リンク情報更新メッセージをLSDB(link state database)の対応する現在のリンク状態に反映することを特徴とする請求項6に記載のNE。
  8. 前記プロトコル処理手段は、前記指定時間のパス設定時に、パス設定実施メッセージをパスの経路上の他のNEと交換することを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載のNE。
  9. 障害発生時や前記NEの装置構成変更時に、さらに前記確認手段1が前記制御指示に対応する指定時間のパス設定に対して前記NEの資源が適用可能であるか否かを確認し、
    さらに前記確認手段2が、前記NEの資源が適用可能であるか否かを確認することにより、
    前記制御指示に対応する指定時間のパス設定に対して指定時間前にアラームを生成することを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載のNE。
  10. 前記制御手段は、前記指定時間のパス設定に対する保護の設定に応じて、障害発生時や前記NEの装置構成を変更した場合に、前記保護を実施した状態の前記指定時間のパス設定を行うことを特徴とする請求項2乃至9のいずれかに記載のNE。
  11. ネットワークを構成するNE(Network Element)におけるパス設定方法であって、
    指定時間にパス設定するための制御指示が入力されると、前記制御指示が前記NEに適用可能であるか否かの確認を行う確認工程1と、
    前記指定された時間に前記制御指示に対応する前記NEの資源が使用可能であるか否かを確認する確認工程2と、
    前記指定された時間に前記制御指示が完了するように前記制御指示を実行する制御工程と、からなることを特徴とするパス設定方法。
  12. 障害検出時および前記NEの装置構成変更時に、
    前記確認工程1が、前記制御指示に対応する指定時間のパス設定に対して前記NEの資源が適用可能であるか否かを確認する工程をさらに含み、
    前記確認工程2が、前記NEの資源が適用可能であるか否かを確認する工程をさらに含み、
    前記制御工程が、前記制御指示に対応する指定時間のパス設定に対して指定時間前にアラームを生成する工程を、さらに有することを特徴とする請求項11に記載のパス設定方法。
  13. 前記指定時間に、前記パスを作成する指定時間と、前記パスを削除する指定時間と、を含むことを特徴とする請求項11又は12に記載のパス設定方法。
  14. 前記指定時間のパス設定が、RSVP-TEとOSPF-TEとを含むGMPLSを用いてなされるものであり、
    前記GMPLSのプロトコルを処理し、前記指定時間の情報を含むRSVP-TEのメッセージを送受信するプロトコル処理工程をさらに有すること特徴とする請求項11乃至13のいずれかに記載のパス設定方法。
  15. 前記プロトコル処理工程が、前記指定時間の前に前記指定時間のパス設定に対応するOSPF-TEのリンク情報更新メッセージを広告する工程を含むことを特徴とする請求項14に記載のパス設定方法。
  16. 前記リンク情報更新メッセージが、前記指定時間のパス設定に対応したリンク情報更新時間の情報を含み、
    前記プロトコル処理工程が、受信した前記リンク更新メッセージの前記リンク情報更新時間に対応した時点のリンク状態の情報を用いて経路を計算する工程と、
    前記リンク情報更新時間が到達したときに、前記リンク更新メッセージをLSDB(link state database)の対応する現在のリンク状態に反映する工程と、をさらに含むことを特徴とする請求項15に記載のNE。
  17. 前記プロトコル処理工程は、前記指定時間のパス設定時に、パス設定実施メッセージをパスの経路上の他のNEと交換する工程を、さらに含むことを特徴とする請求項14乃至16いずれかに記載のパス設定方法。
  18. 障害発生時や前記NEの装置構成変更時に、前記確認工程1が前記制御指示に対応する指定時間のパス設定に対して前記NEの資源が適用可能であるか否かを確認する工程をさらに含み、
    前記確認工程2が、前記NEの資源が適用可能であるか否かを確認する工程をさらに含み、
    前記制御工程が、さらに前記制御指示に対応する指定時間のパス設定に対して前記指定時間の前にアラームを生成する工程を、さらに含むことを特徴とする請求項14乃至17のいずれかに記載のパス設定方法。
  19. 前記制御工程は、前記指定時間のパス設定に対する保護の設定に応じて、障害発生や前記NEの装置構成を変更した場合に、前記保護を実施した状態の前記指定時間のパス設定を行う工程を、さらに含むことを特徴とする請求項14乃至18のいずれかに記載のパス設定方法。
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