JP2006131224A - フルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置 - Google Patents

フルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ブレーキ液を使用することなく液圧ブレーキ装置と類似の操作感を生じさせる簡単な構成のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置を得る。
【解決手段】ブレーキペダル10に操作ストロークの増加行程と減少行程とにおいて大きさが互いに異なる摺動抵抗を付与する摺動抵抗型ヒステリシス付与機構を設ける。例えば、ハウジング240の底部とピストン242との間に第1弾性体244を配設する。第1弾性体244は、ゴムや発泡ウレタン製とし、外周面をテーパ状として断面積をピストン242から遠い部分ほど小さくする。これを軸方向に圧縮すると半径方向外側に膨らみ、外周面がハウジング240の内周面に接触して摺動抵抗が発生する。第1弾性体244の貫通穴にピストン242の軸部246を挿通する。軸部246はプラグ46に当接してストロークエンドを規定する。プラグ46には第2弾性体248を取り付ける。
【選択図】図22

Description

本発明は、フルードを用いることなくブレーキ操作に応じて車両を制動するフルードレス型ブレーキ装置に使用されるフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置に関するものである。
ブレーキ装置には、ブレーキ操作に応じて車輪を制動するためにフルードを用いるフルード型と用いないフルードレス型とが存在する。フルード型はよく知られているように、運転者の操作力によりフルードを介してブレーキを機械的に作動させる液圧型ブレーキ装置である。フルードレス型の一従来例が下記特許文献1に記載されている。これは、(a) ブレーキ操作部材と、(b) フルードを用いることなく、ブレーキ操作部材の操作力に応じた操作ストロークをブレーキ操作部材に発生させるフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置と、(c) モータの駆動力により車輪の回転を抑制する電動式ブレーキと、(d) 操作力または操作ストロークに応じてモータを制御して電動式ブレーキを制御するコントローラとを備えている。
独国特許公報DE19615186C1
フルード型ブレーキ装置においては、ブレーキ操作部材からブレーキまでの間にフルードが存在する。このフルードの特性はブレーキ操作フィーリングに大きな影響を与えており、具体的には、操作力の増加行程と減少行程とにおいて同じ操作力に対応する操作ストロークが異なるいわゆるヒステリシス特性を操作力と操作ストロークとの関係であるブレーキ操作特性に与えている。
これに対して、上記公報に記載のフルードレス型ブレーキ装置においては、ブレーキ操作部材からブレーキまでの間にフルードが存在しない。そのため、ブレーキ操作フィーリングが上記フルード型ブレーキ装置の場合と異なってしまい、フルード型ブレーキ装置に慣れている運転者がそのフルードレス型ブレーキ装置を使用すると違和感を抱くおそれがある。
このような事情を背景として、本発明は、フルード型ブレーキ装置と同等なブレーキ操作フィーリングをフルードレス型ブレーキ装置においてフルードを用いることなく実現し得るフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置を提供することを課題としてなされたものである。
課題を解決するための手段,作用および効果
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
(1) フルードを用いることなくブレーキ操作に応じて車両を制動するフルードレス型ブレーキ装置に使用され、フルードを用いることなくブレーキ操作部材の操作力に応じた操作ストロークをブレーキ操作部材に発生させるフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置において、
前記操作力と操作ストロークとの関係であるブレーキ操作特性に、フルードを用いることなくヒステリシス特性を付与するヒステリシス特性付与機構を設けたことを特徴とするフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置。
この装置によれば、フルードを用いることなく操作力と操作ストロークとの関係にヒステリシス特性が付与されるため、フルード型ブレーキ装置と同等なブレーキ操作フィーリングをフルードレス型ブレーキ装置においてフルードを用いることなく実現し得る。
(2) 前記ヒステリシス特性付与機構が、受けた力に応じて長さが弾性的に変化するとともにそれら力と長さとの関係がヒステリシス特性を有する材料で構成されたヒステリシス弾性体を含み、そのヒステリシス弾性体により前記ブレーキ操作特性にヒステリシス特性を付与するものである(1)項に記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置。
この装置によれば、ヒステリシス弾性体を構成する材料の機械的性質を利用してブレーキ操作特性にヒステリシス特性を付与可能となるため、ヒステリシス特性付与機構の構造が複雑にならずに済む。
(3) 前記材料が、ゴムと発泡ウレタンとの少なくとも一方を含む(2)項に記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置。
(4) さらに、受けた力に応じて長さが弾性的に変化するとともにそれら力と長さとの関係がヒステリシス特性を実質的に有しない材料で構成された通常弾性体が、前記ヒステリシス弾性体と直列に設けられた(2)または(3)項に記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置。
この装置によれば、ヒステリシス弾性体のみで操作ストロークの発生とヒステリシス特性の付与との双方を行なう場合に比較して、ヒステリシス弾性体に課されるべき要求が軽減され、ヒステリシス弾性体の選択の自由度が向上するとともに、ブレーキ操作特性の選択の自由度が向上する。
(5) 前記ヒステリシス弾性体が前記通常弾性体より軟らかいものとされた(4)項に記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置。
ブレーキ操作特性が操作力の変化可能域の全体においてヒステリシス特性を有するようにヒステリシス弾性体を設計する場合には、そのヒステリシス弾性体の寸法変化量が大きくなって操作ストローク発生装置が大形化する可能性がある。これに対して、本項に記載の操作ストローク発生装置においては、操作力の変化可能域の全体においてではないが、少なくとも操作力が小さい領域すなわち常用域においてはブレーキ操作特性がヒステリシス特性を有するようにすることが可能となる。したがって、この操作ストローク発生装置によれば、ヒステリシス弾性体の寸法変化量が大きくなってしまうために操作ストローク発生装置が大形化することを回避できる。
さらに、この操作ストローク発生装置によれば、ブレーキ操作フィーリングにつき、操作力が小さい領域では軟らかく、大きい領域では硬いという非線形特性を実現できる。
(6) さらに、前記ヒステリシス弾性体の弾性変形量が設定値まで増加した後には、そのヒステリシス弾性体に前記操作力が作用することを阻止する操作力作用阻止機構を含む(5)項に記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置。
この装置によれば、ヒステリシス弾性体に過大な負荷が加えられずに済む。
(7) 前記ヒステリシス特性付与機構が、前記ブレーキ操作部材に摺動抵抗を、前記操作ストロークの増加行程と減少行程とにおいて大きさが互いに異なるように付与する摺動抵抗型ヒステリシス特性付与機構を含む(1)ないし(6)項のいずれかに記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置〔請求項1〕。
(8) 前記摺動抵抗型ヒステリシス付与機構が、(a) 前記ブレーキ操作部材またはそれと機械的に連動させられる連動部材に接触させられることにより、ブレーキ操作部材に摺動抵抗を直接にまたは間接に発生させる摺動抵抗発生体と、(b) その摺動抵抗発生体が前記ブレーキ操作部材または連動部材に接触させられる接触圧を前記操作ストロークの増加行程と減少行程とにおいて互いに異ならせる接触圧制御機構とを含む(7)項に記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置〔請求項2〕。
(9) 前記摺動抵抗型ヒステリシス特性付与機構が、前記ブレーキ操作部材またはそれと機械的に連動させられる連動部材に接触させられることにより、ブレーキ操作部材に摺動抵抗を直接にまたは間接に発生させる摺動抵抗発生体であって、その摺動抵抗発生体がブレーキ操作部材または連動部材に接触させられる部分が前記操作ストロークの増加行程と減少行程とにおいて互いに異なるとともに、その摺動抵抗発生体が操作ストロークの増加行程においてブレーキ操作部材または連動部材に接触させられる第1部分の表面摩擦係数と操作ストロークの減少行程において接触させられる第2部分の表面摩擦係数とが互いに異なる摺動抵抗発生体を含む(7)項に記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置〔請求項3〕。
(10)前記摺動抵抗付与機構が、前記ブレーキ操作部材またはそれと機械的に連動させられる連動部材に接触させられることにより、ブレーキ操作部材に摺動抵抗を直接にまたは間接に発生させる摺動抵抗発生体であって、その摺動抵抗発生体がブレーキ操作部材または連動部材に接触させられる部分が前記操作ストロークの増加行程と減少行程とにおいて互いに異なるとともに、その摺動抵抗発生体が操作ストロークの増加行程においてブレーキ操作部材または連動部材に接触させられる第1部分の面積と操作ストロークの減少行程において接触させられる第2部分の面積とが互いに異なる摺動抵抗発生体を含む(7)項に記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置〔請求項4〕。
(11)前記ヒステリシス特性付与機構が、(a) 前記操作ストロークに応じて容積が変化するエア室と、(b) そのエア室と大気との間に設けられ、それらエア室と大気との間を流れるエアに流通抵抗を、前記操作ストロークの増加行程と減少行程とにおいて大きさと向きとの少なくとも一方が互いに異なるように付与する流通抵抗付与機構とを含む(1)ないし(10)項のいずかに記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置。
(12)前記ヒステリシス特性が、同じ前記操作力に対応する前記操作ストロークが、操作力の増加行程において減少行程におけるより小さくされている(1)ないし(11)項のいずれかに記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置。
(13)前記ヒステリシス特性付与機構が、受けた力に応じて弾性変形させられ、その弾性変形に基づいて前記ブレーキ操作特性にヒステリシス特性を付与する第1弾性体であって、弾性変形し易い部位が設定されたものを含む(1)ないし(12)項のいずれかに記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置。
前記(1) 項に記載の操作ストローク発生装置は、ヒステリシス特性付与機構が、受けた力に応じて弾性変形させられ、その弾性変形に基づいてブレーキ操作特性にヒステリシス特性を付与する弾性体を含む態様で実施することができる。この態様においては、操作力によって弾性体が弾性変形させられる際の挙動(例えば、弾性体の形状の時間的変化)が、あるブレーキ操作時と別のブレーキ操作時とで同じでないと、同じ操作力に対応する操作ストロークが互いに異なってしまう場合がある。弾性体によりブレーキ操作特性に付与されるヒステリシス特性が弾性体の弾性変形挙動に依存する場合があるのである。このような場合には、ヒステリシス特性を安定化させ、それにより、ブレーキ操作フィーリングを安定化させるために、弾性体の弾性変形挙動を安定化させることが必要である。
これに対して、本項に記載の操作ストローク発生装置においては、ブレーキ操作特性にヒステリシス特性を付与する弾性体に、弾性変形し易い部位が設定されている。したがって、その弾性体は、それに力が作用させられると、常に同じ部位を変形開始部位として弾性的に屈曲する,湾曲する,座屈する,たわむ等、常に同じ挙動で弾性変形させられ、弾性体の弾性変形挙動が安定化させられることとなる。よって、この操作ストローク発生装置によれば、上記のように、弾性体によりブレーキ操作特性に付与されるヒステリシス特性が弾性体の弾性変形挙動に依存する場合であっても、ヒステリシス特性が安定化させられ、ひいては、ブレーキ操作フィーリングも安定化させられる。
この操作ストローク発生装置において「弾性体」は、ヒステリシス特性を有する材料で構成され、その結果、自身がヒステリシス特性を有し、よって、弾性体の弾性変形により直接にブレーキ操作特性にヒステリシス特性が付与される形式とすることができる。また、「弾性体」は、自身はヒステリシス特性を有しないが、その弾性体の弾性変形を原因として、その弾性体に接触可能に配置された部材とその弾性体との摺動抵抗が変化させられ、その摺動抵抗の変化により、ブレーキ操作特性にヒステリシス特性が付与される形式とすることもできる。この最後の態様が請求項5に相当する。
(14)前記第1弾性体が、一軸線に沿って延びる形状を有するとともに、その軸線方向に前記操作力を受けるものであり、かつ、自身の断面形状が前記軸線上の設定位置においてそれの周辺位置におけるより小さくされることによって、弾性変形し易い部位が設定されたものである(13)項に記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置。
(15)前記第1弾性体が、一軸線に沿って延びる形状を有するとともに、その軸線方向に前記操作力を受けるものであり、かつ、自身を構成する材料の弾性係数が前記軸線上の設定位置においてそれの周辺位置におけるより小さくされることにより、弾性変形し易い部位が設定されたものである(13)項に記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置。
(16)さらに、前記操作力の増加および減少に応じてそれぞれ互いに接近および離間させられる2部材と、それら2部材の少なくとも一方に嵌合された内周面を有する円筒状部材とを含み、かつ、前記第1弾性体が、前記2部材の間であって前記円筒状部材の内周面と接触可能な位置に配置され、2部材の接近・離間による第1弾性体の弾性変形によってその弾性体が円筒状部材の内周面と接触させられ、そのときのそれら第1弾性体と円筒状部材との摺動抵抗により、前記ブレーキ操作特性にヒステリシス特性が付与される(13)ないし(15)項のいずれかに記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置〔請求項6〕。
(17)前記第1弾性体が、それの軸方向に延びるとともに、それの両端部の少なくとも一方においてそれ以外の部分におけるより弾性変形し易いものとされた(16)項に記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置。
(18)さらに、
前記操作力の増加および減少に応じてそれぞれ互いに接近および離間させられる2部材であって、それらが互いに当接することによって前記ブレーキ操作部材のストロークエンドが規定されるものと、
それら2部材の少なくとも一方に設けられ、それら2部材が互いに接近してそれら2部材間の距離が設定距離に達した後に、それら2部材が互いにさらに接近することを抑制する力をそれら2部材に作用させる第2弾性体と
を含む(1) ないし(17)項のいずれかに記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置。
前記(1) 項に記載の操作ストローク発生装置は、操作力の増加および減少に応じてそれぞれ互いに接近および離間させられる2部材であって、それらが互いに当接することによってブレーキ操作部材のストロークエンドが規定されるものを含む態様で実施することができる。この態様においては、それら2部材が互いに当接しようとする際にそれら2部材が互いに接近することを全く抑制しないと、ブレーキ操作部材がストロークエンドに到達した瞬間にブレーキ操作部材の操作感が急に硬くなる。
これに対して、本項に記載の操作ストローク発生装置においては、それら2部材が互いに当接しようとする際にそれら2部材が互いに接近することが抑制される。したがって、この操作ストローク発生装置によれば、ブレーキ操作部材がストロークエンドに近づくにつれてブレーキ操作部材の操作感が徐々に硬くなり、よって、良好なブレーキ操作フィーリングが実現される。
本項の構成要件にさらに、前記2部材の間に設けられ、それら2部材が互いに接近することを抑制する弾性力をそれら2部材に作用させる第1弾性体を追加した態様が請求項7に相当する。
(19)さらに、受けた力に応じて弾性変形するとともにそれら力と弾性変形の大きさとの関係がヒステリシス特性を有しない通常弾性体を含み、その通常弾性体が前記摺動抵抗発生体と並列に前記ブレーキ操作部材に対して反力を加える(8)項ないし(10)項のいずれかに記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置〔請求項8〕。
前記 (7)項に記載の摺動抵抗付与機構、例えば、(8)項に記載の、摺動抵抗発生体および接触圧制御機構、(9)項に記載の、互いに摩擦係数を異にする第1部分および第2部分を備えた摺動抵抗発生体、(10)項に記載の、ブレーキ操作部材またはそれと機械的に連動させられる連動部材とその連動部材に対する接触面積を互いに異にする第1部分および第2部分を備えた摺動抵抗発生体等が本項のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置の好例である。
以下、請求可能発明のさらに具体的な実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明する。
図1には、第1実施形態であるフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置(以下、単に「操作ストローク発生装置」という)を含むフルードレス型ブレーキ装置(以下、単に「ブレーキ装置」という)が示されており、図2には、その操作ストローク発生装置が拡大して示されている。
そのブレーキ装置は、エンジンと左右前輪FL,FRと左右後輪RL,RRとを備えた4輪自動車に搭載されている。ブレーキ装置は図1に示すように、ブレーキ操作部材としてのブレーキペダル10を備えている。ブレーキペダル10の基端部は車体に、車両左右方向に延びる回動軸線のまわりに回動可能に取り付けられており、先端部に設けられたパッド12が運転者により踏まれることにより、ブレーキペダル10がその回動軸線のまわりに回動させられる。ブレーキペダル10の中間部にはクレビス16を介して、車両前後方向に延びるロッド18の一端部が回動可能に連結されている。そのロッド18の他端部に操作ストローク発生装置20が連携させられている。
操作ストローク発生装置20は図2に示すように、エンジンルーム22内に配置されている。操作ストローク発生装置20は有底段付き円筒状のハウジング24を備えており、そのハウジング24はそれの開口部に形成されたフランジ26において車体のダッシュパネル30に取り付けられている。ハウジング24にはピストン32が軸方向摺動可能に嵌合されており、このピストン32の両端部のうちハウジング24の開口部側に位置するものに上記ロッド18の他端部が連携させられている。ピストン32とロッド18とは互いに補完する球面を介して互いに接触させられており、軸方向の相対移動が阻止される一方、相対回動が許容されるようになっている。
ハウジング24にはさらに、中間部材34も軸方向摺動可能に嵌合されている。中間部材34は上記ピストン32と同軸とされている。ピストン32はその中間部材34に接近可能とされていて、その接近限度が中間部材34に形成されたストッパ36とピストン32との当接によって規定されている。さらに、それらピストン32と中間部材34との離間限度が、中間部材34に形成されたストッパ38と、ピストン32の先端部に固定のストッパ40との当接によって規定されている。そして、それらピストン32と中間部材34とにまたがって円筒状のヒステリシス弾性体42が配設されている。このヒステリシス弾性体42はそれらピストン32および中間部材34と同軸に、かつ、それらとオーバラップするように配設されている。ヒステリシス弾性体42は、ゴムを主体とするものとしたり、発泡ウレタンを主体とするものとすることができる。
中間部材34はハウジング24の底部(図において左側の端部)に接近可能とされていて、その接近限度がハウジング24の底部を閉塞するプラグ46に一体に形成されたストッパ48と中間部材34との当接によって規定されている。そして、それら中間部材34とハウジング24の底部との間に通常弾性体としての鋼製コイル状のスプリング52が配設されている。ピストン32とハウジング24の底部との間に、上記ヒステリシス弾性体42とスプリング52とが中間部材34を介して互いに直列に連結されているのである。
図3には、ヒステリシス弾性体42の弾性特性すなわち軸方向入力荷重finと軸方向圧縮長S1 との関係がグラフで表されている。このグラフから明らかなように、ヒステリシス弾性体42は、入力荷重finの増加につれて圧縮長S1 が増加するが、同じ入力荷重finに対応する圧縮長S1 の値が入力荷重finの増加行程(実線グラフで示す)と減少行程(破線グラフで示す)とで互いに異なっており、具体的には、増加行程において減少行程におけるより短くなっている。このようにヒステリシス弾性体42の弾性特性はヒステリシス特性を有しているのである。
図4には、スプリング52の弾性特性すなわち軸方向入力荷重finと軸方向圧縮長S2 との関係がグラフで表されている。このグラフから明らかなように、スプリング52は、上記ヒステリシス弾性体42と同様、入力荷重finの増加につれて圧縮長S2 が増加する。しかし、ヒステリシス弾性体42とは異なり、同じ入力荷重finに対応する圧縮長S2 の値が入力荷重finの増加行程と減少行程とで一致している。このようにスプリング52の弾性特性はヒステリシス特性を有してはいないのである。
図5には、操作ストローク発生装置20におけるブレーキペダル10の操作力FP と操作ストロークSP との関係すなわちブレーキ操作特性がグラフで表されている。ヒステリシス弾性体42の弾性特性とスプリング52の弾性特性とが合成されたものが表されているのである。
図2に示すように、ピストン32と中間部材34との接近可能距離L1 が、中間部材34とハウジング24の底部との接近可能距離L2 より短くされている。また、ヒステリシス弾性体42がスプリング52より軟らかいものとされている。ヒステリシス弾性体42のばね定数がスプリング52のばね定数より小さくされているのである。そのため、操作力FP の増加時には、接近可能距離L1 の方が接近可能距離L2 より早期に消滅し、そして、接近可能距離L1 の消滅前は、ヒステリシス弾性体42とスプリング52とがいずれも弾性体として機能するが、消滅後は、スプリング52のみが弾性体として機能することになる。
したがって、ブレーキ操作特性は、図5に示すように、操作力FP が小さい領域(接近可能距離L1 の消滅前)ではヒステリシス特性を示すが、大きい領域(接近可能距離L1 の消滅後)ではヒステリシス特性を示さない。なお、操作ストローク発生装置20の諸元は、操作力FP の常用域の大半においてブレーキ操作特性がヒステリシス特性を示すように設計されている。
ピストン32はそれらヒステリシス弾性体42とスプリング52との双方により常時、ハウジング24の底部から離間する向きに付勢されているが、図2に示すように、ピストン32に形成された係合部56がハウジング24に形成されたストッパ58に当接することにより、その離間限度が規定されている。ただし、それら係合部56とストッパ58とはゴム製環状の緩衝体60を介して互いに当接するようにされており、それにより、ピストン32が離間限度位置すなわち図示の原位置に戻る際にそれらピストン32とハウジング24との間に生じる衝撃が緩和されている。また、ハウジング24には、係合部56とストッパ58との間に形成された空間を大気に常時連通させる連通穴62が形成されている。
ブレーキ装置は図1に示すように、さらに、電動式ブレーキ70と電気制御装置72とを備えている。
電動式ブレーキ70は、各輪毎に設けられており、超音波モータ,DCモータ等、モータ80を駆動源として、フルードを用いることなく各輪を制動する。具体的には、各電動式ブレーキ70は、ディスク,ブレーキドラム等、各輪と共に回転する回転体と、ブレーキパッド,ブレーキライニング等、その回転体の摩擦面に押し付けられる摩擦材とを含んでおり、モータ80の駆動力により摩擦材を回転体に押し付けることにより、各輪の回転を抑制する。
電気制御装置72は、ブレーキペダル10の操作に応じて電動式ブレーキ70を電気的に制御する装置である。電気制御装置72は、検出部として、ブレーキペダル10の操作ストロークSP を検出する操作ストロークセンサ84を備えている。操作ストロークセンサ84は、ブレーキペダル10の回動角を操作ストロークSP として検出するロータリ式である。電気制御装置72はさらに、制御部として、電子制御ユニット(以下、「ECU」と略称する)86とドライバ88と電源としてのバッテリ90とを備えている。ECU86は、CPU,ROMおよびRAMを含むコンピュータを主体として構成されており、ROMに記憶されているブレーキ制御ルーチンをCPUによりRAMを使用しつつ実行することにより、図6にグラフで例示するように、操作ストロークSP に応じた車体減速度Gが発生するように電動式ブレーキ70を制御する。ECU86はドライバ88を介してモータ80に接続されており、ドライバ88はECU86から受けた信号に応じた電力をバッテリ90からモータ80に供給する。
図7には、上記ブレーキ制御ルーチンがフローチャートで表されている。本ルーチンは繰り返し実行される。各回の実行時にはまず、ステップS1(以下、単に「S1」で表す。他のステップについても同じとする)において、操作ストロークセンサ84により現在の操作ストロークSP が検出される。次に、S2において、検出された操作ストロークSP に応じた車体減速度Gを発生させるために各輪に発生させるべき目標制動力FB * が決定される。この決定は理想制動力前後配分を考慮して行なわれる。その後、S3において、決定された各輪の目標制動力FB * を実現するために、各輪の電動式ブレーキ70のモータ80が駆動される。以上で本ルーチンの一回の実行が終了する。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、ヒステリシス弾性体52が「ヒステリシス特性付与機構」を構成しているのである。
次に、第2実施形態である操作ストローク発生装置を説明する。ただし、本実施形態は第1実施形態と共通する要素が多いため、共通する要素については同一の符号を使用することによって詳細な説明を省略し、異なる要素についてのみ詳細に説明する。
第1実施形態においては、ヒステリシス特性付与機構が前記ハウジング24の内部に設けられているが、本実施形態においては、図8に示すように、ヒステリシス特性付与機構としての選択的ダンパ120がそのハウジング24の外部に設けられている。ブレーキペダル10と車体との間に設けられているのである。
図9には、その選択的ダンパ120が拡大して示されている。選択的ダンパ120は、有底円筒状のハウジング122にピストン124が摺動可能に嵌合されて構成されている。それらハウジング122とピストン124とにはエアシール126が密着させられ、それにより、ハウジング122とピストン124とが実質的に気密に嵌合されている。その嵌合によりハウジング122内にエア室128が形成されている。ピストン124はブレーキペダル10、ハウジング122は車体とそれぞれ回動可能に連結されている。その結果、エア室128の容積は、ブレーキペダル10が図示の原位置から図において時計方向に回動させられれば増加し、一方、その回動させられた位置から反時計方向に回動させられれば減少する。
図10にその選択的ダンパ120の一部を拡大して示すように、ハウジング122にはエア室128と大気とを互いに接続するエア通路130が形成され、そのエア通路130の途中にチェックバルブ132が設けられている。このチェックバルブ132は、弁子としてのボール134とそのボール134が着座すべきシート136とを備えている。このチェックバルブ132においては、エア室128の圧力が大気圧より低下しようとすれば、ボール134がシート136から離間し、それにより、エアが大気からエア室128に比較的小さい流通抵抗で流入することを許容する。これに対して、エア室128の圧力が大気圧より上昇しようとすれば、ボール134がシート136に着座する。シート136には溝138が形成されていて、そのシート136にボール134が着座した状態でもエア通路130が完全に閉じないようになっている。そのため、エア室128の圧力が大気圧より上昇しようとすれば、エアがエア室128から大気に比較的大きい流通抵抗で排出することが許容される。
このように、本実施形態においては、流通抵抗がブレーキペダル10の戻り行程(操作力または操作ストロークの減少行程)において踏込み行程(操作力または操作ストロークの増加行程)におけるより大きくなるようにされている。一方、エア通路130を流れるエアの流通抵抗はブレーキペダル10の操作力に対抗する力として作用する。したがって、戻り行程において流通抵抗が大きくなれば、操作力が同じでも、結果的にブレーキペダル10を原位置に向かって回動させる力が小さくなり、その結果、操作ストロークが流通抵抗が小さい場合におけるより長くなる。このように、本実施形態においては、エアの流通抵抗を踏込み行程と戻り行程とで互いに異ならせることにより、ブレーキ操作特性にヒステリシス特性を与えているのである。
本実施形態においては、図8に示すように、第1実施形態におけると同様に、ハウジング24内にピストン32と中間部材34とが設けられている。また、中間部材34とハウジング24の底部との間には、第1実施形態におけると同様に、スプリング52が設けられている。ただし、ピストン32と中間部材34との間には、第1実施形態におけると異なり、互いに直列に重ね合わされた複数枚の皿ばね142と鋼製コイル状のスプリング144とがスプリングリテーナ146を介して互いに直列に並んでいる。ピストン32はスプリングリテーナ146に一定限度内で接近可能とされている。スプリング144は通常弾性体として機能する。また、このスプリング144は上記スプリング52より軟らかいものとされている。
なお、本実施形態においては、複数枚の皿ばね142間の摺動抵抗によっても、ブレーキ操作特性にヒステリシス特性が与えられる。その摺動抵抗により各皿ばね142の復元に遅れが生じ、その結果、ヒステリシス特性が与えられるのである。ただし、本実施形態においては、その効果が前記選択的ダンパ120におけるより小さい。
図11には、本実施形態におけるブレーキ操作特性が示されている。操作力FP が小さい領域(接近可能距離L1 の消滅前)では、2つのスプリング52,144が共に弾性体として機能するが、大きい領域(接近可能距離L1 の消滅後)では、スプリング52のみが弾性体として機能する。また、上述の説明から明らかなように、踏込み行程においては、選択的ダンパ120が実質的に機能せず、エアの流通抵抗が小さいのに対して、戻り行程においては、選択的ダンパ120が機能してエアの流通抵抗が大きくなる。したがって、本実施形態においては、同図に示すように、踏込み行程(実線グラフで示す)においては、上に凸で2段で折れたグラフで表されるブレーキ操作特性が実現されるのに対して、戻り行程(破線グラフで示す)においては、同じ操作力FP に対応する操作ストロークSP が踏込み行程におけるより長いブレーキ操作特性が実現され、その結果、ブレーキ操作特性がヒステリシス特性を有するものとなっている。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、選択的ダンパ120が主として「ヒステリシス特性付与機構」を構成しているのである。
次に、第3実施形態である操作ストローク発生装置を説明する。ただし、本実施形態は第2実施形態と共通する要素が多いため、共通する要素については同一の符号を使用することによって詳細な説明を省略し、異なる要素についてのみ詳細に説明する。
第2実施形態においては、エアの流通抵抗を踏込み行程と戻り行程とで互いに異ならせることによりブレーキ操作特性にヒステリシス特性が与えられているが、本実施形態においては、同じ操作ストロークSP に対するピストン32の摺動抵抗の大きさを踏込み行程と戻り行程とで互いに異ならせることによりヒステリシス特性の付与が行なわれている。
具体的には、図12に示すように、ピストン32とハウジング24との間にゴム製環状の摺動抵抗発生体150が設けられている。この摺動抵抗発生体150はピストン32の外周面に形成された環状の溝152内に装着されている。摺動抵抗発生体150とハウジング24との間の摩擦抵抗は、よく知られているように、静止摩擦抵抗において動摩擦抵抗より大きい。
そのため、本実施形態においては、図13にグラフで示すように、踏込み行程(実線グラフで示す)においては、ブレーキ操作の初期であって操作力FP が小さい領域では、操作ストロークSP が増加せず、その後に増加する一方、戻り行程(破線グラフで示す)においては、ブレーキ操作の戻りの初期であって操作力FP が大きい領域では、操作ストロークSP が減少せず、その後に減少する。その結果、同じ操作力FP に対応する操作ストロークSP が踏込み行程において戻り行程におけるより短くなり、ブレーキ操作特性がヒステリシス特性を有するものとなっている。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、摺動抵抗発生体150が「ヒステリシス特性付与機構」を構成しているのである。
次に、第4実施形態である操作ストローク発生装置を説明する。ただし、本実施形態は第2実施形態と共通する要素が多いため、共通する要素については同一の符号を使用することによって詳細な説明を省略し、異なる要素についてのみ詳細に説明する。
第2実施形態においては、エアの流通抵抗を踏込み行程と戻り行程とで互いに異ならせることによりブレーキ操作特性にヒステリシス特性が与えられているが、本実施形態においては、ピストン32の摺動抵抗の大きさを踏込み行程と戻り行程とで互いに異ならせることによりヒステリシス特性の付与が行なわれている。
本実施形態においては、図14に示すように、ピストン32とハウジング24との間にゴム製環状の摺動抵抗発生体160が設けられている。この摺動抵抗発生体160はピストン32の外周面に形成された環状の溝162内に装着されている。溝162は図15に示すように、深さが図において右側において左側におけるより大きくなるようにされている。溝162のうち図において右側の部分は、操作力または操作ストロークが増加する際にピストン32が移動する方向における後側の部分であり、一方、左側の部分は、操作力または操作ストロークが減少する際にピストン32が移動する方向における後側の部分である。
踏込み行程においては、同図の(a) に示すように、ピストン32がハウジング24に対して図において左方に移動し、この際、摺動抵抗発生体160は、溝162のうち深い部分に移動して押し込まれることにより、ハウジング24の内周面に比較的少ない圧縮量で押し付けられる。踏込み行程においては摺動抵抗発生体160が比較的低い接触圧でハウジング24の内周面に接触させられるのである。これに対して、戻り行程においては、同図の(b) に示すように、ピストン32がハウジング24に対して図において右方に移動し、この際、摺動抵抗発生体160は、溝162のうち浅い部分に移動して押し込まれることにより、ハウジング24の内周面に比較的多い圧縮量で押し付けられる。戻り行程においては摺動抵抗発生体160が比較的高い接触圧でハウジング24の内周面に接触させられるのである。
ピストン32の摺動抵抗も、前記エアの流通抵抗と同様に、ブレーキペダル10の操作力に対抗する力として作用する。また、上述のように、摺動抵抗も、戻り行程において踏込み行程におけるより大きくされている。したがって、本実施形態においては、同じ操作力に対応する操作ストロークが踏込み行程において戻り行程におけるより小さくなる。すなわち、本実施形態においては、ピストン32の摺動抵抗を踏込み行程と戻り行程とで互いに異ならせることにより、ブレーキ操作特性にヒステリシス特性が与えられているのである。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、摺動抵抗発生体160と溝162とが互いに共同して「ヒステリシス特性付与機構」を構成しているのである。
次に、第5実施形態である操作ストローク発生装置を説明する。ただし、本実施形態は第4実施形態と共通する要素が多いため、共通する要素については同一の符号を使用することによって詳細な説明を省略し、異なる要素についてのみ詳細に説明する。
第4実施形態においては、摺動抵抗発生体160がハウジング24に接触させられる圧力を踏込み行程と戻り行程とで互いに異ならせることによりブレーキ操作特性にヒステリシス特性が与えられているが、本実施形態においては、摺動抵抗発生体のうち踏込み行程においてピストンと接触する第1部分の表面の摩擦係数と戻り行程において接触する第2部分の表面の摩擦係数とを互いに異ならせることによりヒステリシス特性の付与が行なわれている。
具体的には、図16に示すように、ハウジング24のうちピストン32と嵌合する部分に環状の溝180が形成されている。この溝180は、第4実施形態におけるとは異なり、深さがピストン32の軸方向において一定とされている。この溝180にゴム製環状の摺動抵抗発生体182が装着されている。この摺動抵抗発生体182の横断面は、図17に示すように、その摺動抵抗発生体182の軸線と直角な一平面に関して対称であるとともに、ピストン32の外周面と凸面で接触する接触部183を有する形状とされている。このような接触部183を有する形状とされているのは、摺動抵抗発生体182の表面のうちピストン32に接触する部分を踏込み行程と戻り行程とで互いに異ならせるためである。摺動抵抗発生体182の表面は上記平面で仮想的に2分割されており、その表面の摩擦係数が、図において右側の第1部分184において左側の第2部分186におけるより低くなるようにされている。ここに、第1部分184は、摺動抵抗発生体182のうち、操作力または操作ストロークが増加する際にピストン32が移動する方向における後側の部分であり、一方、第2部分186は、操作力または操作ストロークが減少する際にピストン32が移動する方向における後側の部分である。
踏込み行程においては、図18の(a) に示すように、摺動抵抗発生体182が主に、摩擦係数が低い第1部分184でピストン32の外周面に接触するため、摺動抵抗発生体182によるピストン32の摺動抵抗が比較的小さくなる。これに対して、戻り行程においては、同図の(b) に示すように、摺動抵抗発生体182が主に、摩擦係数が高い第2部分186でピストン32の外周面に接触するため、摺動抵抗発生体182によるピストン32の摺動抵抗が比較的大きくなる。このようにして摺動抵抗を踏込み行程と戻り行程とで互いに異ならせることにより、ブレーキ操作特性にヒステリシス特性が与えられているのである。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、摺動抵抗発生体182が「ヒステリシス特性付与機構」を構成しているのである。
次に、第6実施形態である操作ストローク発生装置を説明する。ただし、本実施形態は第5実施形態と共通する要素が多いため、共通する要素については同一の符号を使用することによって詳細な説明を省略し、異なる要素についてのみ詳細に説明する。
第5実施形態においては、摺動抵抗発生体182のうちピストン32と接触する部分の摩擦係数を踏込み行程と戻り行程とで互いに異ならせることによりヒステリシス特性の付与が行なわれているが、本実施形態においては、摺動抵抗発生体200のうちピストン32と接触する部分の面積を踏込み行程と戻り行程とで互いに異ならせることによりヒステリシス特性の付与が行なわれている。
具体的には、図19に示すように、摺動抵抗発生体200の横断面が、第4実施形態におけると同様に、ピストン32の外周面に凸面で接触する接触部202を有する形状とされている。摺動抵抗発生体200のうちピストン32と接触する部分を踏込み行程と戻り行程とで互いに異ならせるためである。ただし、接触部202の横断面は、第4実施形態におけるとは異なり、非対称形状とされている。具体的には、接触部202の表面が、図において右側すなわち操作力または操作ストロークが増加する際にピストン32が移動する方向における後側の第1斜面204と、左側すなわち操作力または操作ストロークが減少する際にピストン32が移動する方向における後側の第2斜面206とで構成されるとともに、第1斜面204の長さが第2斜面206の長さより短くされ、それにより、第1斜面204の面積が第2斜面206の面積より小さくされている。
踏込み行程においては、図20の(a) に示すように、摺動抵抗発生体200は狭い第1斜面204でピストン32と接触するため、ピストン32の摺動抵抗が小さくなり、操作ストロークが増加する。これに対して、戻り行程においては、同図の(b) に示すように、摺動抵抗発生体200が広い第2斜面206でピストン32と接触するため、ピストン32の摺動抵抗が大きくなり、操作ストロークが減少する。このように、本実施形態においては、摺動抵抗発生体200のうちピストン32と接触する部分の面積を踏込み行程と戻り行程とで互いに異ならせることによりヒステリシス特性の付与が行なわれているのである。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、摺動抵抗発生体200が「ヒステリシス特性付与機構」を構成しているのである。
次に、第7実施形態である操作ストローク発生装置を説明する。ただし、本実施形態は第2実施形態と共通する要素が多いため、共通する要素については同一の符号を使用することによって詳細な説明を省略し、異なる要素についてのみ詳細に説明する。
第2実施形態においては、ヒステリシス特性付与機構としての選択的ダンパ120がブレーキペダル10に設けられているが、本実施形態においては、ロッド18に設けられている。具体的には、図21に示すように、車体に取り付けられた固定部材220を前記ロッド18が貫通させられ、それらロッド18と固定部材220とに摺動抵抗発生体222が密着させられている。その摺動抵抗発生体222の形状およびそれが装着される溝224の形状は第3ないし第6実施形態におけるものと同様とすることができる。
本実施形態においては、ロッド18の摺動抵抗が踏込み行程において戻り行程におけるより小さくされることにより、同じ操作力に対応する操作ストロークが踏込みにおいて戻り行程より短くされる。本実施形態においては、そのようにしてブレーキ操作特性にヒステリシス特性が付与されているのである。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、摺動抵抗発生体222が「ヒステリシス特性付与機構」を構成しているのである。
次に、第8実施形態である操作ストローク発生装置を説明する。ただし、本実施形態は第1実施形態と共通する要素が多いため、共通する要素については同一の符号を使用することによって詳細な説明を省略し、異なる要素についてのみ詳細に説明する。
第1実施形態においては、図2に示すように、ハウジング24内において、それの底部(図において左側の端部)とピストン32との間にヒステリシス弾性体42が配設されている。これに対して、本実施形態においては、図22に示すように、ハウジング24に相当するハウジング240の底部と、ピストン32に相当するピストン242との間に第1弾性体244が配設されている。第1弾性体244は、ゴムを主体とする材料で構成したり、発泡ウレタンを主体とする材料で構成することができる。ハウジング240の底部は、第1実施形態におけると同様に、プラグ46によって閉塞されている。また、ハウジング240には、第1実施形態におけると同様に、フランジ26,ストッパ58および連通穴62が形成されている。
第1弾性体244の外周面は、テーパ状を成していて、その第1弾性体244の断面積がピストン242から軸方向に遠ざかるにつれて減少させられている。さらに、第1弾性体244の中央に貫通穴が形成されており、その貫通穴にピストン242の軸部246が挿通させられている。軸部246は、それの先端面においてプラグ46の底面に当接可能とされ、その当接により、ピストン242のストロークエンドすなわちブレーキペダル10のストロークエンドが規定される。軸部246の先端面とプラグ46の底面との間には隙間L3 が形成されている。
プラグ46には第2弾性体248が取り付けられている。第2弾性体248は、軸部246の先端面に形成された凹部250の底面に対向する位置に取り付けられている。第2弾性体248と凹部250の底面との間には、上記隙間L3 より小さい隙間L4 が形成されている。第2弾性体248は、ゴムを主体とする材料で構成したり、発泡ウレタンを主体とする材料で構成することができる。
次に、この操作ストローク発生装置の作動を説明する。
ブレーキペダル10が踏み込まれてそれの操作ストロークSP が増大させられると、ピストン242が前進(図において左方に移動)させられる。ピストン242が前進させられると、第1弾性体244が軸方向に圧縮させられる。第1弾性体244は、軸方向に圧縮させられると、その第1弾性体244が半径方向外側にたわませられ(膨らませられ)、それにより、第1弾性体244の外周面とシリンダ240の内周面との半径方向隙間が減少させられてやがて消滅させられる。その半径方向隙間が消滅させられると、第1弾性体244がそれの外周面においてシリンダ240の内周面に押圧される。その結果、第1弾性体244とシリンダ240との摺動抵抗が発生する。
この状態でブレーキペダル10の踏込みが緩められてそれの操作ストロークSP が減少させられると、第1弾性体244が、それの弾性により復元しようとする。
第1弾性体244とシリンダ240との摺動抵抗により、同じ操作力FP に対応する操作ストロークSP が、操作力FP の減少時において増大時におけるより大きくなる。このように、本実施形態においては、第1弾性体244により、操作ストロークSP と操作力FP との関係であるブレーキ操作フィーリングにヒステリシス特性が付与される。
ブレーキ操作フィーリングは、第1弾性体244が弾性変形させられる際の挙動に依存する。その弾性変形挙動が、第1弾性体244とシリンダ240との摺動抵抗と、第1弾性体244が弾性変形させられる量(軸方向たわみ量)とに影響を及ぼすと考えられるからである。したがって、常に同じブレーキ操作フィーリングが実現されるようにするためには、第1弾性体244の弾性変形挙動が毎回のブレーキ操作において互いにできる限り同じになるようにすること、すなわち、同じ弾性変形挙動が再現される可能性を向上させることが必要である。
一方、弾性体の断面積と弾性係数との間には一般に、断面積が小さいほど弾性係数が小さくなるという関係が成立する。また、弾性体は、弾性係数が小さいほど容易に弾性変形し得る。
そして、本実施形態においては、第1弾性体244の断面積がそれの軸方向における特定部位において最も小さくされ、それにより、第1弾性体244の弾性係数も最も小さくされている。その結果、第1弾性体244には、軸方向における特定位置において、半径方向外側にたわみ易い部位(弾性変形し易い部位)が存在させられている。よって、本実施形態においては、第1弾性体244が圧縮させられると、常に同じ部位をノードとして半径方向外側にたわませられるというように、常に同じ挙動で弾性変形させられることが促進される。したがって、本実施形態によれば、ブレーキ操作フィーリングが毎回のブレーキ操作においてできる限り同じものとして実現されることとなる。
さらに、本実施形態においては、ブレーキペダル10が深く踏み込まれた結果、隙間L4 が消滅すると、その後は、第1弾性体244と第2弾性体248との弾性力が互いに並列にピストン242に作用させられ、その結果、図23に実線グラフで示すように、操作力FP の増加に対する操作ストロークSP の増加勾配が緩やかになる。その後、ブレーキペタル10がさらに深く踏み込まれ、その結果、隙間L3 が消滅すると、操作ストロークSP の増加勾配が0になる。同図には、本実施形態から第2弾性体248を取り外して成る比較例による実験結果が破線グラフで示されている。この破線グラフから明らかなように、その比較例においては、ブレーキペダル10がそれのストロークエンドに到達しないうちは、操作ストロークSP の増加勾配が0でない設定値であるが、ストロークエンドに到達すると(隙間L3 が消滅すると)急に0に減少する。これに対して、本実施形態においては、ブレーキペダル10がそれのストロークエンドに近づくと、まず、操作ストロークSP の増加勾配が設定値から0でない値に減少し、その後、0に減少する。急には0に減少しないようになっており、その結果、ブレーキペダル10がストロークエンドに近づくにつれてブレーキペダル10の踏込み感が徐々に硬くなるようになっている。
本実施形態においては、第1弾性体244の一端部であって周辺の構成要素(例えば、固定部材)と接触するものの断面積がそれ以外の部分におけるより小さくされ、それにより、弾性係数も最も小さくされている。第1弾性体244の、周辺の構成要素との接触部における弾性係数が小さいことは、その接触部の形状が多少ばらついても、第1弾性体244の弾性力がほとんど変化せず、その結果、接触部の形状ばらつきを容易に吸収できることを意味する。したがって、本実施形態によれば、第1弾性体244の両端部のうち周辺の構成要素と接触する少なくとも一方の弾性係数がそれ以外の部分におけるより小さくされているため、その接触部の形状ばらつきにもかかわらず、操作力FP の初期荷重が安定化させられる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、第1弾性体244が「第1弾性体」を構成し、その第1弾性体244とシリンダ240とが互いに共同して「ヒステリシス特性付与機構」を構成しているのである。また、第2弾性体248が「第2弾性体」を構成し、隙間L4 の初期長さが「設定距離」に相当しているのである。
なお付言すれば、本実施形態においては、第1弾性体244の断面積をそれの軸方向における特定位置において小さくしたことと、第1弾性体244の弾性変形挙動を安定化させることとが、断面積が小さいほど弾性係数が小さくなって弾性変形し易くなるという事実によって互いに関連付けられて説明されているが、断面積が小さい部位には応力が集中し易く、弾性変形し易いという事実によって互いに関連付けて説明することができる場合もある。
さらに付言すれば、本実施形態においては、操作力FP に応じた第1弾性体244の変形が常に同じ態様で行われることを保証するために、第1弾性体244の断面形状がそれの軸方向において変化させられているが、その態様には種々のものを取り得る。図24には、第1弾性体244とは断面形状が異なる第1弾性体260が断面図で示されている。この第1弾性体260においては、軸方向における両端部においてそれ以外の部分におけるより断面積が小さくなって弾性係数も小さくなるように断面形状が軸方向において変化させられている。
さらに付言すれば、本実施形態においては、ブレーキ操作に伴って相対運動させられる弾性体と固定部材との摺動抵抗が操作力FP の増大時と減少時で互いに異なることを利用することにより、操作力FP と操作ストロークSP との関係であるブレーキ操作フィーリングにヒステリシス特性が付与されるようになっているが、そのような特性と弾性体自身のヒステリシス特性との共同により、ブレーキ操作フィーリングにヒステリシス特性が付与されるように請求可能発明を実施したり、弾性体自身のヒステリシス特性のみにより、ブレーキ操作フィーリングにヒステリシス特性が付与されるように請求可能発明を実施することが可能である。
さらに付言すれば、本実施形態においては、第1弾性体244の断面積および弾性係数がそれの軸方向において連続的に変化させられているが、不連続的に変化させることが可能である。この態様によれば、弾性係数の小さい部分が局部的に存在させられることになる。
以上、請求可能発明の実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、前記〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および発明の効果〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した形態で実施することができる。
請求可能発明の第1実施形態であるフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置を含むフルードレス型ブレーキ装置を示す系統図である。 その操作ストローク発生装置を示す部分断面正面図である。 図2におけるヒステリシス弾性体の弾性特性を示すグラフである。 図2におけるスプリングの弾性特性を示すグラフである。 図1の操作ストローク発生装置によるブレーキ操作特性を示すグラフである。 図1のブレーキ装置の電気的ブレーキ制御により実現される操作ストロークSP と車体減速度Gとの関係を示すグラフである。 上記電気的ブレーキ制御を行なうためにコンピュータにより実行されるブレーキ制御ルーチンを示すフローチャートである。 第2実施形態であるフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置を示す部分断面正面図である。 図8における選択的ダンパとブレーキペダルとの関係を示す正面図である。 図9における選択的ダンパの要部を示す正面断面図である。 上記操作ストローク発生装置によるブレーキ操作特性を示すグラフである。 第3実施形態であるフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置における摺動抵抗発生体を示す正面断面図である。 図12の操作ストローク発生装置によるブレーキ操作特性を示すグラフである。 第4実施形態であるフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置の要部を示す正面断面図である。 図14における摺動抵抗発生体がブレーキ操作特性にヒステリシス特性を付与する原理を説明するための部分断面正面図である。 第5実施形態であるフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置の要部を示す正面断面図である。 図16における摺動抵抗発生体を示す断面図である。 図17の摺動抵抗発生体がブレーキ操作特性にヒステリシス特性を付与する原理を説明するための部分断面正面図である。 第6実施形態であるフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置における摺動抵抗発生体を示す断面図である。 図19の摺動抵抗発生体がブレーキ操作特性にヒステリシス特性を付与する原理を説明するための部分断面正面図である。 第7実施形態であるフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置を示す部分断面正面図である。 第8実施形態であるフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置を示す部分断面正面図である。 図22の操作ストローク発生装置における第2弾性体の機能を説明するためのグラフである。 図22における第1弾性体とは別の第1弾性体を示す正面断面図である。
符号の説明
10:ブレーキペダル
20:フルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置
42:ヒステリシス弾性体
52:スプリング
120:選択的ダンパ
150,160,182,200,222:摺動抵抗発生体
244,260 第1弾性体
248 第2弾性体

Claims (8)

  1. ブレーキ液を用いることなくブレーキ操作に応じて車両を制動するフルードレス型ブレーキ装置に使用され、ブレーキ液を用いることなくブレーキ操作部材の操作力に応じた操作ストロークをブレーキ操作部材に発生させるフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置において、
    前記ブレーキ操作部材に前記操作ストロークの増加行程と減少行程とにおいて大きさが互いに異なる摺動抵抗を付与する摺動抵抗型ヒステリシス付与機構を設けたことを特徴とするフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置。
  2. 前記摺動抵抗型ヒステリシス付与機構が、(a) 前記ブレーキ操作部材またはそれと機械的に連動させられる連動部材に接触させられることにより、ブレーキ操作部材に摺動抵抗を直接にまたは間接に発生させる摺動抵抗発生体と、(b) その摺動抵抗発生体が前記ブレーキ操作部材または連動部材に接触させられる接触圧を前記操作ストロークの増加行程と減少行程とにおいて互いに異ならせる接触圧制御機構とを含む請求項1に記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置。
  3. 前記摺動抵抗型ヒステリシス付与機構が、前記ブレーキ操作部材またはそれと機械的に連動させられる連動部材に接触させられることにより、ブレーキ操作部材に摺動抵抗を直接にまたは間接に発生させる摺動抵抗発生体であって、その摺動抵抗発生体がブレーキ操作部材または連動部材に接触させられる部分が前記操作ストロークの増加行程と減少行程とにおいて互いに異なるとともに、その摺動抵抗発生体が操作ストロークの増加行程においてブレーキ操作部材または連動部材に接触させられる第1部分の表面摩擦係数と操作ストロークの減少行程において接触させられる第2部分の表面摩擦係数とが互いに異なる摺動抵抗発生体を含む請求項1に記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置。
  4. 前記摺動抵抗型ヒステリシス付与機構が、前記ブレーキ操作部材またはそれと機械的に連動させられる連動部材に接触させられることにより、ブレーキ操作部材に摺動抵抗を直接にまたは間接に発生させる摺動抵抗発生体であって、その摺動抵抗発生体がブレーキ操作部材または連動部材に接触させられる部分が前記操作ストロークの増加行程と減少行程とにおいて互いに異なるとともに、その摺動抵抗発生体が操作ストロークの増加行程においてブレーキ操作部材または連動部材に接触させられる第1部分の面積と操作ストロークの減少行程において接触させられる第2部分の面積とが互いに異なる摺動抵抗発生体を含む請求項1に記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置。
  5. 前記摺動抵抗型ヒステリシス特性付与機構が、受けた力に応じて弾性変形させられ、その弾性変形に基づいて前記ブレーキ操作特性にヒステリシス特性を付与する弾性体であって、他の部位より弾性変形し易い部位が設定され、その弾性体の弾性変形を原因として、その弾性体に接触可能に配置された部材とその弾性体との摺動抵抗が変化させられ、その摺動抵抗の変化により、ブレーキ操作特性にヒステリシス特性が付与される請求項1ないし4のいずれかに記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置。
  6. さらに、前記操作力の増加および減少に応じてそれぞれ互いに接近および離間させられる2部材と、それら2部材の少なくとも一方に嵌合された内周面を有する円筒状部材とを含み、かつ、前記弾性体が、前記2部材の間であって前記円筒状部材の内周面と接触可能な位置に配置され、2部材の接近・離間による弾性体の弾性変形によってその弾性体が円筒状部材の内周面と接触させられ、そのときのそれら弾性体と円筒状部材との摺動抵抗により、前記ブレーキ操作特性にヒステリシス特性が付与される請求項5に記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置。
  7. さらに、
    前記操作力の増加および減少に応じてそれぞれ互いに接近および離間させられる2部材であって、それらが互いに当接することによって前記ブレーキ操作部材のストロークエンドが規定されるものと、
    それら2部材の間に設けられ、それら2部材が互いに接近することを抑制する弾性力をそれら2部材に作用させる第1弾性体と、
    前記2部材の少なくとも一方に設けられ、それら2部材が互いに接近してそれら2部材間の距離が設定距離に達した後に、それら2部材が互いにさらに接近することを抑制する弾性力をそれら2部材に作用させる第2弾性体と
    を含む請求項1ないし6のいずれかに記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置。
  8. さらに、受けた力に応じて弾性変形するとともにそれら力と弾性変形の大きさとの関係がヒステリシス特性を有しない通常弾性体を含み、その通常弾性体が前記摺動抵抗発生体と並列に前記ブレーキ操作部材に対して反力を加える請求項2ないし4のいずれかに記載のフルードレス型ブレーキ操作ストローク発生装置。
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