JP2006127156A - 水害リスク評価方法及びシステム、流域データーベースとその作成プログラム、水害シミュレーション方法及びプログラム - Google Patents

水害リスク評価方法及びシステム、流域データーベースとその作成プログラム、水害シミュレーション方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】
水害のリスクを定量的にリアルタイムで評価できるようにする。
【解決手段】
河道網作成装置10及び流域探知装置14により、各メッシュ化標高データの各メッシュについて、上流メッシュを示す上流メッシュリストと、各上流メッシュからの流下距離のリストを有する流域データ(16)を作成する。最大到達時間決定装置24が、各メッシュについて上流メッシュからの最大到達時間を算出する。リスク算定装置28が、過去の降雨量データから水害リスクポテンシャルを算定する。リスク算定装置32が現在の降雨からリスクを算定し、評価装置34が、現在のリスクと水害リスクポテンシャルを比較して、危険度の有無を評価する。
【選択図】
図1

Description

本発明は、降雨による水害のリスクを定量的に評価する方法及びシステム、流域データーベースとその作成プログラム、並びに水害シミュレーション方法及びプログラムに関する。
降雨、特に集中的な降雨による浸水又は洪水等の水害は、物的及び人的に多大な被害をもたらす。
従来は、各自治体又は関係機関が、定点観測される雨量又は近辺の河川の水位から経験的に洪水の危険を判断し、浸水又は洪水に対する警告を発している。
洪水等をシミュレーション又は評価するシステムが、特許文献1乃至6に記載されている。
特開2004−197554号公報 特開2003−296516号公報 特開2003−141670号公報 特開2003−014868号公報 特開2002−256525号公報 特開2002−107462号公報
しかし、従来、しばしば警告の遅れが指摘されている。これは、降雨による水害のリスクを定量的に把握する手段が開発されていないからである。
本発明は、集中的な降雨による水害のリスクを定量的に評価する方法及びシステムを提示することを目的とする。
本発明はまた、集中的な降雨による水害の程度をシミュレートする水害シミュレーション方法及びプログラムを提示することを目的とする。
本発明は更に、このような水害リスク評価又は水害シミュレートを実現する流域データベースとその作成プログラムを提示することを目的とする。
本発明に係る水害リスク評価方法は、メッシュ化標高データの各メッシュについて、上流メッシュを示す上流メッシュリストと、各上流メッシュからの流下距離のリストを有する流域データを生成する流域データ生成ステップと、各メッシュについて上流メッシュからの最大到達時間を算定する最大到達時間算定ステップと、所望のメッシュについて、その上流メッシュにおける最大到達時間内での降雨量データから水害リスクを評価するリスク評価ステップとを具備することを特徴とする。
本発明に係る水害リスク評価システムは、メッシュ化標高データの各メッシュについて、上流メッシュを示す上流メッシュリストと、各上流メッシュからの流下距離のリストと、上流メッシュからの最大到達時間データとを有する流域データベースと、当該流域データベースを参照し、所望のメッシュについて、その上流メッシュにおける最大到達時間内での降雨量データから水害リスクを評価するリスク評価手段とを具備することを特徴とする。
本発明に係る流域データベースは、メッシュ化標高データの各メッシュについて、上流メッシュを示す上流メッシュリストと、各上流メッシュからの流下距離のリストと、上流メッシュからの最大到達時間データとを有することを特徴とする。
本発明に係る流域データベース作成プログラムは、メッシュ化標高データから水の流れを示す流域データベースを作成するコンピュータプログラムであって、メッシュ化標高データの各メッシュについて、隣接メッシュとの間の落水方向と落水距離を算定する河道網作成機能と、当該各メッシュの落水方向から各メッシュに対する上流メッシュを探知し、各メッシュについて、上流メッシュを示す上流メッシュリストと、各上流メッシュからの流下距離のリストを有する流域データを生成する流域探知機能とをコンピュータに実施させることを特徴とする。
本発明に係る水害シミュレーション方法は、メッシュ化標高データの各メッシュについて、上流メッシュを示す上流メッシュリストと、各上流メッシュからの流下距離のリストを有する流域データを生成する流域データ生成ステップと、所望のメッシュの上流メッシュでの降雨量データと当該流下距離とから当該所望のメッシュの水量を算定する算定ステップとを具備することを特徴とする。
本発明に係る水害シミュレーションプログラムは、水害をシミュレートするコンピュータプログラムであって、メッシュ化標高データの各メッシュについて、上流メッシュを示す上流メッシュリストと、各上流メッシュからの流下距離のリストを有する流域データを生成する流域データ生成機能と、所望のメッシュの上流メッシュでの降雨量データと当該流下距離とから当該所望のメッシュの水量を算定する算定機能とをコンピュータに実施させること特徴とする。
本発明によれば、上流域の降雨の影響を定量的に把握でき、より正確に警報を発することができるようになる。これにより、河川の近傍に居住する人々や、仕事、レジャー等で河川付近に滞在する人々が、降雨による河川水位や浸水に対する危険の程度を定量的に認識できるようになる。河川の急激な増水や氾濫による災害を軽減することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例の概略構成ブロック図を示す。
河道網作成装置10は、デジタル標高(DEM)データから等緯度及び等経度で区切った図2に示すような複数のメッシュを作成する。例えば、250mメッシュのDEMデータから1km×1km程度のメッシュ、即ちメッシュ化標高データを作成する。そして、各メッシュについて隣接メッシュ間の距離Distと落水方向Flowを計算する。機械的な方法に拠らずに、河川位置とその近辺に適宜にメッシュを配置しても良い。
本実施例では、注目メッシュの東、西、南、北、東北、東南、西南及び西北に隣接する合計8個のメッシュを、注目メッシュに対する隣接メッシュであるとする。各メッシュは、東西方向と南北方向の2方向で特定され得るが、説明の便宜上、図3に示すように、本明細書では、注目する地域のメッシュに、西から東に、そして、北から南に一連の番号を付すこととする。図3に示す例では、25個のメッシュがある。
図2に示すメッシュ分割例では、東西方向に隣接するメッシュとの間の距離はΔx、南北方向に隣接するメッシュとの間の距離はΔy、斜め方向(東北、東南、西南及び西北)に隣接するメッシュとの間の距離は、
(Δx+Δy1/2
である。各メッシュの中央又は平均の座標をメッシュの水平位置(緯度と経度)Posとし、各メッシュの中央又は平均の標高値をメッシュの標高値Hとする。各メッシュの面積Sは、緯度により異なる。面積値そのものを保持する代わりに、代表的なメッシュの面積値に対する補正係数を各メッシュの面積値の代わりに記憶しても良いことは明らかである。
各メッシュの落水方向Flowは、次のように決定する。即ち、注目するメッシュに対する8個の隣接メッシュに対して、標高差とメッシュ間距離から勾配θを、下記式
θ=(標高差)/(メッシュ間距離) (1)
に従い、計算する。最も勾配の大きな隣接メッシュの方向を落水方向とする。落水方向Flowには、落水方向の隣接メッシュを示す番号を入力する。8個の隣接メッシュには、注目メッシュの東北に位置する隣接メッシュの番号を1とし、時計方向に順番に番号を付ける。注目メッシュの北に位置する隣接メッシュの番号は8となる。どの隣接メッシュよりも注目メッシュの標高が低い場合、落水方向Flowには0を代入する。例えば、窪地でこのような状況になりうる。流れ込んだ水は、何れは外部に流出すると見るのが自然である。従って、注目メッシュと隣接メッシュとの間で標高値の差が所定値以下の場合には、実質的に同じ標高値であるとして処理する。又は、このような窪地の全体を、平均的な標高値を持つ1つにメッシュに統合する。
図4は、河道網作成装置10の処理のフローチャート例を示す。対象地域を図2に示すように、複数のメッシュに分割し(S1)、各メッシュの水平位置Pos、面積S及び標高Hを上述のように決定する(S2)。
また、各メッシュについて、落水方向Flowと落水距離DownDistを決定する(S3?S8)。即ち、注目メッシュを示すループ変数iを1で初期化する(S3)。注目メッシュiに対して、8つの隣接メッシュに対する距離Dist(i,m)を上述のように計算し(S4)、隣接メッシュとの標高差を隣接メッシュとの間の距離で除算して勾配を算出する(S5)。最も勾配の大きい隣接メッシュを示す番号を落水方向Flow(i)に代入し、この隣接メッシュとの間の距離を落水距離DownDist(i)に代入する(S6)。ループ変数iをインクリメントし(S7)、iがメッシュ数Nを越えるまで(S8)、ステップS4〜S7を繰り返す。
落水方向を決定するより簡易な方法として、隣接メッシュの内で最も標高の低いものを、落水方向としても良い。更に別の方法として、注目メッシュを挟む両側の隣接メッシュの標高差を算出し、その標高差が最も大きい2つの隣接メッシュの内の低いほうを、落水方向としても良い。
このようにして、各メッシュiについて、水平位置Pos(i),面積S(i),標高H(i),落水方向Flow(i)及び落水距離DownDist(i)を具備する河道網データ12が得られる。河道網データ12は、ハードディスク等に記憶される。
図5は、標高値例とこの標高値例から算出される落水方向の例を示す。図5(a)が、標高値の例を示し、図5(b)は、落水方向Flowの値例を示す。図5(c)は、図5(b)に示す落水方向を矢印で示す。図5(d)は、落水距離DownDistを示す。図5(d)に示す距離例では、東西方向のメッシュのサイズを1.1とし、南北方向のメッシュのサイズを0.9としている。
流域探知装置14は、河道網データ12から各メッシュの上流域を探知する。即ち。流域探知装置14は、河道網データ12の落水方向Flowから各メッシュに流れ込む水を供給するメッシュ(上流メッシュ)を決定する。図6は、流域探知装置14の処理のフローチャート例を示す。なお、上流メッシュリストUpMesh(i)は、メッシュiの上流メッシュのリストを保有し、流下距離リストFlowDist(i)は、UpMesh(i)にリストされる各上流メッシュへの流下距離、即ち水の流れに沿った距離のリストを保有し、UpNum(i)は、UpMesh(i)に収容される上流メッシュの数を保有する。この実施例では、上流メッシュに自メッシュを含める。
上流メッシュリストUpMesh(i)と流下距離リストFlowDist(i)の同じ順番位置に、それぞれ、互いに対応する上流メッシュの番号と、その上流メッシュまでの流下距離が格納される。例えば、上流メッシュリストUpMesh(i)のn番目にリストされる上流メッシュまでの流下距離が、流下距離リストFlowDist(i)のn番目にリストされる。
先ず、各メッシュについて、UpMesh(i)、FlowDist(i)及びUpNum(i)を初期化する(S21)。本実施例では、上流メッシュに自メッシュを含めるので、各メッシュiについて、クリアしたUpMesh(i)に自メッシュを示すiを追加し、クリアしたFlowDist(i)に距離0を追加し、上流メッシュ数UpNum(i)に1を代入する。UpMesh(i)とFlowDist(i)を1つの構造体に含まれる要素として対で管理するのが便利である。
注目メッシュiの8つの隣接メッシュの内で、注目メッシュiに落水する隣接メッシュを探索し、その隣接メッシュの上流メッシュリストを、注目メッシュiに追加する。そのために、先ず、注目メッシュを示すループ変数iを1で初期化し(S21)、隣接メッシュを示す変数jを1で初期化する(S23)。隣接メッシュjの落水方向Flowを調べて、注目メッシュiに落水するか否かを調べる(S24)。当然であるが、隣接メッシュjが存在しない場合、ステップS24では、隣接メッシュjから注目メッシュiへの落水が無いと判断される。隣接メッシュjから注目メッシュiに落水していない場合(S24)、次の隣接メッシュを調べる為にステップS28に移行する。
隣接メッシュjから注目メッシュiに落水している場合(S24)、隣接メッシュjの上流メッシュリストUpMeshを注目メッシュiの上流メッシュリストUpMesh(i)に追加する(S25)。そして、隣接メッシュjの流下距離リストFlowDistの各距離データに、隣接メッシュjと注目メッシュiとの間の距離を加算して、注目メッシュiの流下距離リストFlowDist(i)に追加する(S26)。隣接メッシュjの上流メッシュ数UpNumを注目メッシュiの上流メッシュ数UpNum(i)を加算する(S27)。
ステップS24又はS27の後、隣接メッシュを示すループ変数jをインクリメントする(S28)。注目メッシュiの全隣接メッシュを調べ終えるまで(S29)、ステップS24〜S27を繰り返す。
注目メッシュiの全隣接メッシュを調べ終えたら(S29)、変数iをインクリメントする(S30)。iがメッシュ数Nを越えるまで(S31)、ステップS23〜S30の処理を繰り返す。
このような処理により、降雨により注目メッシュに流れ込む上流の流路上に位置するメッシュ、即ち上流メッシュのリストが、上流メッシュリストUpMesh(i)に格納され、各上流メッシュからの流下距離のリストが流下距離リストFlowDist(i)に格納される。各メッシュiの上流メッシュリストUpMesh(i)、流下距離リストFlowDist(i)及び上流メッシュ数UpNum(i)からなる流域データ16が、ハードディスクに格納される。
上流メッシュリストUpMesh(i)にリストされる上流メッシュの面積S(i)の累計を計算することで、流域の面積、即ち、集水面積を決定できる。
図7は、図5(c)に示す落水方向例に対する各メッシュの上流メッシュリストUpMeshのリスト例を示す。主としてメッシュ13,18,23に水が流れ込んでいることが分かる。
図6では、上流から下流に移動したが、下流から順に上流に遡っても良い。例えば、注目メッシュに対する8つの隣接メッシュの中で注目メッシュに落水する隣接メッシュを探索する処理を、探索された隣接メッシュを注目メッシュとする再帰的に実行することで、下流から上流に向かって上流メッシュを探索できる。
また、注目メッシュを順次、変更しながら、注目メッシュから出た水の落水方向をたどり、注目メッシュと途中の全メッシュのUpMeshに注目メッシュのメッシュ番号を追加する。流下距離は別途、計算するか、下流に下りつつ、メッシュ間距離を累積していけばよい。
水源探知装置18は、流域データ16にリストされる上流メッシュの内から水源メッシュを探知し、水源メッシュには水源フラグSrc_F(i)に1をセットし、水源メッシュ以外のメッシュには、水源フラグSrc_F(i)に0をセットする。水源メッシュは、何れの隣接メッシュからも落水しないメッシュをいう。図8は、水源探知装置18の処理のフローチャート例を示す。本実施例では、上流メッシュ数UpNumが1であるメッシュは、水源メッシュである。
注目メッシュを示すループ変数iを1で初期化し(S41)、上流メッシュ数UpNum(i)が1かどうかを調べる(S42)。UpNum(i)が1である場合(S42)、水源フラグSrc_F(i)に1をセットし(S43)、UpNumが1でない場合(S42)、水源フラグSrc_F(i)に0をセットする(S44)。変数iをインクリメントする(S45)。iがメッシュ数Nを越えるまで(S46)、ステップS42〜S45の処理を繰り返す。
なお、上流メッシュリストUpMeshに自メッシュを含めない場合には、上流メッシュ数UpNumが0であるメッシュが水源メッシュである。
次に、各メッシュに対して、水源メッシュからの最大到達時間を算出する。最大到達時間を算出することで、降雨に対する時間的な影響範囲を制限できる。最大到達時間よりも前の降雨による水は、既に注目メッシュを通過済みだからである。
注目メッシュから流下時間で最も遠い水源メッシュを特定する為に、水源メッシュ抽出装置20が、上流メッシュリストUpMeshから水源メッシュを抽出する。図9は、水源メッシュ抽出装置20の処理のフローチャートを示す。
処理対象のメッシュを指定する変数iを初期化する(S51)。水源メッシュ抽出装置20は、流域データ16から上流メッシュリストUpMesh(i)を読み出し、そのコピーを水源メッシュリストUpSrcMesh(i)とし(S52)、流域データ16から流下距離リストFlowDist(i)を読み出し、そのコピーを水源流下距離リストUpSrcDist(i)とする(S53)。
上流メッシュリストUpMesh(i)にリストされている各メッシュ番号を指定する変数jを1で初期化し(S54)、水源メッシュリストUpSrcMesh(i)からj番目のメッシュ番号を読み出し、変数kに収容する(S55)。kがiに等しければ(S56)、それは自メッシュであるので、次のメッシュの処理(S59)に移行する。自メッシュでない場合(S56)、メッシュkが水源メッシュか否か、即ち、水源フラグSrc_F(k)が1か否かを調べる(S57)。メッシュkが水源メッシュでなければ(S57)、UpSrcMesh(i)及びUpSrcDist(i)からj番目のデータを削除又はNULLとする(S58)。ステップS56,S57又はS58の後、jをインクリメントする(S59)。水源メッシュリストUpSrcMesh(i)にリストされている全メッシュを調べるまで(S60)、ステップS55〜S59を繰り返す。
これにより、水源メッシュリストUpSrcMesh(i)は、注目メッシュiの上流に位置する水源メッシュの番号のリストを保持し、水源流下距離リストUpSrcDist(i)は、水源メッシュリストUpSrcMesh(i)にリストされる水源メッシュまでの流下距離のリストを、UpSrcMesh(i)と同じ順番で保持する。
メッシュiの上流メッシュを全て調べたら(S60)、iをインクリメントする(S61)、対象地域の全メッシュを調べ終えるまで(S62)、ステップS52〜S61を繰り返す。
水源メッシュ抽出装置20は、各メッシュに対する水源メッシュリストUpSrcMesh(i)及び及び水源流下距離リストUpSrcDist(i)を、水源リスト22としてハードディスク22に格納する。図10は、図5(c)に示す落水方向例に対する水源メッシュリストUpSrcMesh(i)のリスト例を示す。
次に、最大到達時間決定装置24が、水源リスト22の水源メッシュリストUpSrcMesh(i),水源流下距離リストUpSrcDist(i)、並びに、河道網データ12の水平位置Pos(i)及び標高H(i)から、各メッシュiについての最大到達時間Tmax(i)を算出及び決定する。図11は、最大到達時間決定装置24の処理のフローチャートを示す。
先ず、注目メッシュを示す変数iを1で初期化する(S71)。注目メッシュiの水源メッシュリストUpSrcMesh(i)にリストされた水源メッシュを示す変数jを1で初期化する(S72)。
水源メッシュリストUpSrcMesh(i)からj番目の水源メッシュの番号を読みだし、変数kに代入する(S73)。水源流下距離リストUpSrcDist(i)からj番目の流下距離データを読みだす(S74)。メッシュi,kの標高H(i),H(k)とメッシュi,k間の直線距離から勾配θを算出する(S75)。即ち、θは、
θ=|(H(i)−H(k))/(Pos(i)−Pos(k))| (2)
である。そして、メッシュkからメッシュiへの到達時間Time(j)を、下記式に従い、
Time(j)=α(L/θ+β (3)
計算する。但し、α、β、p及びqは、流域の土地利用及び流域面積に応じて設定される係数であり、Lは、水源流下距離リストUpSrcDist(i)から読み出される水源メッシュkから注目メッシュiへの流下距離、即ち水の流れに沿った距離である。
α、β、p及びqの各係数値は、例えば、過去の降水観測所の降水量データと下流の水位又は流量データとの関係を、上述のようにして決定された流域データベースに適用することで、算出できる。例えば、土木研究所から、以下のような数値が報告されている。都市流域では、α=2.40×10−4、β=0、p=0.5、1=0.7、自然流域では、α=1.67×10−3、β=0、p=0.5、1=0.7である(「改訂新版 建設省河川砂防技術基準(案) 調査編」建設省河川局監修、(社)日本河川協会編、平成9年9月 山海堂発行)。
jをインクリメントする(S77)。そして、注目メッシュiの水源メッシュリストデータUpSrcMesh(i)にリストされた全水源メッシュで到達時間Time(j)を計算し終えるまで(S78)、ステップS73〜S77を繰り返す。
注目メッシュiの水源メッシュリストデータUpSrcMesh(i)にリストされた全水源メッシュで到達時間Time(j)を計算し終えると(S78)、ステップS76で計算されたTime(j)の内の最大値を最大到達時間Tmax(i)とする(S79)。
iをインクリメントする(S80)。全てのメッシュについて最大到達時間Tmax(i)を計算するまで(S81)、ステップS72〜S80を繰り返す。
以上により、対象地域内の全メッシュについて、水源メッシュからの最大到達時間Tmaxを算出できる。算出された各メッシュの最大到達時間データ26は、ハードディスク等に格納される。
最大到達時間Tmax(i)を決定する別の方法として、全上流メッシュについて上式に従い到達時間Timeを算定し、その内の最大値を最大到達時間Tmaxとしてもよい。また、簡易的には、直線距離で最も遠い水源メッシュについて、上式に従い到達時間を計算し、その到達時間を最大到達時間Tmax(i)として扱っても良い。
リスク算定装置28は、任意のメッシュiについて、上流メッシュリストUpMesh(i)と最大到達時間Tmax(i)内の過去の降雨量データとから、メッシュiとその上流域に最大到達時間内に降った雨量の総計を推計する。推計された総降雨量は、最悪の場合で一度に注目メッシュに流入する水量でもある。従って、この総雨量は、注目メッシュiにおける水害の危険を定量的に示す指標として利用可能である。この意味で、本実施例では、リスク算定装置28の算定結果をリスクポテンシャルと呼ぶ。具体的には、リスク算定装置28は、注目メッシュiに対するリスクポテンシャルRP(i)を、下記式
RP(i)=ΣΣRain(j,−t)S(j) (4)
に従い計算する。但し、Rain(j,−t)は、上流メッシュjに対するt時間前の降雨量を示す。Σは、t=0から最大到達時間Tmax(i)までの累積加算を示し、Σは、上流メッシュjの累積加算を示す。即ち、現在から最大到達時間前の時間内で、自メッシュを含む全上流メッシュjに降った雨量の総和を計算する。
例えば、図7に示す例のメッシュ23に対して、最大到達時間が60分であるとする。メッシュ13の上流メッシュは、メッシュ1,2,3,4,6,7,8,9,11,12,13,14である。メッシュ13に対するリスクポテンシャルRP(13)は、上流メッシュ1,2,3,4,6,7,8,9,11,12,13,14について、注目時点から過去の60分以内の降雨量を積算した結果となる。勿論、各上流メッシュについて、到達時間内の降雨量を考慮してもよいが、最大のリスクに備えるという意味で、本実施例では、最大到達時間内の上流域の降雨量が全て一時に注目メッシュに集まる状況を想定する。最大到達時間を越えた過去の降雨量は、既に注目メッシュを通過していると考えられるので、リスクとして評価しない。
このようにして計算された各メッシュiのリスクポテンシャルRP(i)を水害リスクポテンシャルデータ30としてハードディスク等に保存する。各メッシュiのリスクポテンシャルRP(i)を対比して、リスクの高い順に順位付けしておく。実際の被害と被害の可能性を考慮して、リスクポテンシャルRPの警報に関する閾値を決定する。実際の被害と被害の可能性を考慮して、α、β、p及びqを修整しても良い。
流域の総雨量の代わりに、面積当たりの平均雨量を計算しても良い。しかし、上流域の面積が広いほど、より多くの雨が注目メッシュに集中するので、危険度が高い。総雨量を計算することで、このようなリスクを正しく評価できる。
リスク算定装置32は、現在の降雨量データに従い、各メッシュiのリスクを算定する。現在の降雨量データは、例えば、リアルタイムでレーダアメダスから入手可能である。リスク算定装置32の処理内容は、リスク算定装置28と全く同じである。入力する降雨量データが、過去のものか、現在のものかの相違しかない。即ち、リスク算定装置32は、現在の降雨量データRain(i,t)に対して、リスクR(i)を下記式
R(i)=ΣΣRain(j,−t)S(j) (5)
に従い算出する。
評価装置34は、リスク算定装置32で算定されたリスクR(i)を水害リスクポテンシャル30からのリスクポテンシャルRP(i)と対比して、危険度を評価及び判定する。リスクR(i)がリスクポテンシャルRP(i)を上回るとき、評価装置34は、関係部署又は地域に警報を送信するように警報装置36に指示する。
また、将来の降雨量の予測値をリスク算定装置32に入力することで、将来のリスクを定量的に評価できる。これにより、現在の降雨量データを使用する場合よりも更に早期に、危険度を関係機関又は地域住民に警告できる。
河道網作成装置10、流域探知装置14、水源メッシュ抽出装置20、水源探知装置18、最大到達時間決定装置24及びリスク算定装置28,32の各機能の一部又は全部は、コンピュータ上のソフトウエアプログラムにより実現され得る。
リスクポテンシャルRP又はリスクRをその量に応じてランク分けてして地図上に重ねて表示することにより、河道に沿った水害リスクを容易に把握できるようになる。
本実施例の流域データベースを利用することで、予想される降雨に対する任意の地域での水量の時間変化をシミュレートすることができる。注目メッシュの各上流メッシュでの降雨は、注目メッシュまでの到達時間の遅れをもって、注目メッシュに到達するので、この遅れを考慮して、注目メッシュ上で累積すればよい。これにより、上流メッシュでの降雨の時間変化に対して、注目メッシュでの水量の時間変化をシミュレートできる。勿論、一定時間内の予想される降雨に対する、上流メッシュから注目メッシュまでの到達時間を無視することで、最大水量を見積もることも可能になる。
特定の説明用の実施例を参照して本発明を説明したが、特許請求の範囲に規定される本発明の技術的範囲を逸脱しないで、上述の実施例に種々の変更・修整を施しうることは、本発明の属する分野の技術者にとって自明であり、このような変更・修整も本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の一実施例の概略構成ブロック図である。 メッシュ標高データの構成例である。 メッシュの番号付け方法の説明図である。 河道網作成装置10の処理のフローチャート例である。 標高値例とこの標高値例から算出される落水方向の例を示す。 流域探知装置14の処理のフローチャート例を示す。 図5(c)に示す落水方向例に対する各メッシュの上流メッシュリストUpMeshのリスト例を示す。 水源探知装置18の処理のフローチャート例を示す。 水源メッシュ抽出装置20の処理のフローチャート例を示す。 図5(c)に示す落水方向例に対する水源メッシュリストUpSrcMesh(i)のリスト例を示す。 最大到達時間決定装置24の処理のフローチャート例を示す。
符号の説明
10:河道網作成装置
12:河道網データ
14:流域探知装置
16:流域データ
18:水源探知装置
20:水源メッシュ抽出装置
22:水源リスト
24:最大到達時間決定装置
26:最大到達時間データ
28:リスク算定装置
30:水害リスクポテンシャルデータ
32:リスク算定装置
34:評価装置
36:警報装置
Flow:落水方向
DownDist:落水距離
UpMesh:上流メッシュリスト
FlowDist:流下距離リスト
Src_F:水源フラグ
UpSrcMesh:上流水源メッシュリスト
UpSrcDist:上流水源流下距離リスト
Tmax:最大到達時間

Claims (40)

  1. メッシュ化標高データの各メッシュについて、上流メッシュを示す上流メッシュリストと、各上流メッシュからの流下距離のリストを有する流域データ(16)を生成する流域データ生成ステップ(10,12,14)と、
    各メッシュについて上流メッシュからの最大到達時間を算定する最大到達時間算定ステップ(20,24)と、
    所望のメッシュについて、その上流メッシュにおける最大到達時間内での降雨量データから水害リスクを評価するリスク評価ステップ(28,30,32)、
    とを具備することを特徴とする水害リスク評価方法。
  2. 当該流域データ生成ステップが、
    メッシュ化標高データの各メッシュについて、隣接メッシュとの間の落水方向と落水距離を算定する河道網作成ステップ(10)と、
    当該各メッシュの落水方向から各メッシュに対する上流メッシュを探知する流域探知ステップ(14)
    とを具備することを特徴とする請求項1に記載の水害リスク評価方法。
  3. 当該最大到達時間算定ステップが、
    当該所望のメッシュに対する水源メッシュを抽出する水源メッシュ抽出ステップ(20)と、
    当該所望のメッシュについて当該水源メッシュからの最大到達時間を算定する到達時間算定ステップ(24)
    とを具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の水害リスク評価方法。
  4. 当該到達時間算定ステップは、当該所望のメッシュと当該所望のメッシュの各水源メッシュとの間の勾配と流下距離から到達時間を算定し、算定された到達時間の内の最大値を最大到達時間とすることを特徴とする請求項3に記載の水害リスク評価方法。
  5. 当該最大到達時間算定ステップが、各メッシュについて、各上流メッシュからの到達時間を算定し、算定された到達時間の内の最大値を最大到達時間とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の水害リスク評価方法。
  6. 当該リスク評価ステップが、
    所望のメッシュについて、その上流メッシュリストと過去の降雨量データとから水害リスクポテンシャルを算定するリスクポテンシャル算定ステップと、
    所望のメッシュについて、その上流メッシュにおける当該最大到達時間内の降雨量から水害リスクを算定するリスク算定ステップと、
    当該リスク算定ステップの算定値と、当該リスクポテンシャル算定ステップに
    よる算定値とを比較し、警報の可否を評価する評価ステップ
    とを具備することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の水害リスク評価方法。
  7. 更に、当該リスク評価ステップの評価結果により危険と判断された場合に、関係機関に警報する警報ステップ(36)を具備することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の水害リスク評価方法。
  8. メッシュ化標高データの各メッシュについて、上流メッシュを示す上流メッシュリストと、各上流メッシュからの流下距離のリストと、上流メッシュからの最大到達時間データとを有する流域データベースと、
    当該流域データベースを参照し、所望のメッシュについて、その上流メッシュにおける最大到達時間内での降雨量データから水害リスクを評価するリスク評価手段(28,30,32)、
    とを具備することを特徴とする水害リスク評価システム。
  9. 更に、メッシュ化標高データの各メッシュについて、上流メッシュを示す上流メッシュリストと、各上流メッシュからの流下距離のリストを有する流域データ(16)を生成する流域データ生成手段(10,12,14)と、
    各メッシュについて当該最大到達時間を算定する最大到達時間算定手段(20,24)
    とを具備することを特徴とする請求項8に記載の水害リスク評価システム。
  10. 当該流域データ生成手段が、
    メッシュ化標高データの各メッシュについて、隣接メッシュとの間の落水方向と落水距離を算定する河道網作成手段(10)と、
    当該各メッシュの落水方向から各メッシュに対する上流メッシュを探知する流域探知手段(14)
    とを具備することを特徴とする請求項9に記載の水害リスク評価システム。
  11. 当該最大到達時間算定手段が、
    当該所望のメッシュに対する水源メッシュを抽出する水源メッシュ抽出手段(20)と、
    当該所望のメッシュについて当該水源メッシュからの最大到達時間を算定する到達時間算定手段(24)
    とを具備することを特徴とする請求項9又は10に記載の水害リスク評価システム。
  12. 当該到達時間算定手段が、当該所望のメッシュと当該所望のメッシュの各水源メッシュとの間の勾配と流下距離から到達時間を算定し、算定された到達時間の内の最大値を最大到達時間とすることを特徴とする請求項11に記載の水害リスク評価システム。
  13. 当該最大到達時間算定手段が、各メッシュについて、各上流メッシュからの到達時間を算定し、算定された到達時間の内の最大値を最大到達時間とすることを特徴とする請求項9又は10に記載の水害リスク評価システム。
  14. 当該リスク評価手段が、
    所望のメッシュについて、その上流メッシュリストと過去の降雨量データとから水害リスクポテンシャルを算定するリスクポテンシャル算定手段(28,30)と、
    所望のメッシュについて、その上流メッシュにおける当該最大到達時間内の降雨量から水害リスクを算定するリスク算定ステップ(32)と、
    当該リスク算定手段の算定値と、当該リスクポテンシャル算定ステップによる算定値とを比較し、警報の可否を評価する評価ステップ(34)
    とを具備することを特徴とする請求項8乃至13の何れか1項に記載の水害リスク評価システム。
  15. 更に、当該リスク評価手段の評価結果に従い危険と判断された場合に、関係機関に警報する警報手段(36)を具備することを特徴とする請求項8乃至14の何れか1項に記載の水害リスク評価システム。
  16. メッシュ化標高データの各メッシュについて、上流メッシュを示す上流メッシュリストと、各上流メッシュからの流下距離のリストと、上流メッシュからの最大到達時間データとを有することを特徴とする流域データベース。
  17. 更に、各メッシュの面積を示すデータを具備することを特徴とする請求項16に記載の流域データベース。
  18. 各メッシュについて、水源メッシュであるか否かを示すデータを具備することを特徴とする請求項16又は17に記載の流域データベース。
  19. メッシュ化標高データから水の流れを示す流域データベースを作成するコンピュータプログラムであって、
    メッシュ化標高データの各メッシュについて、隣接メッシュとの間の落水方向と落水距離を算定する河道網作成機能(10)と、
    当該各メッシュの落水方向から各メッシュに対する上流メッシュを探知し、各メッシュについて、上流メッシュを示す上流メッシュリストと、各上流メッシュからの流下距離のリストを有する流域データ(16)を生成する流域探知機能(14)
    とをコンピュータに実施させることを特徴とする流域データベース作成プログラム。
  20. 更に、各メッシュについて上流メッシュからの最大到達時間を算定する最大到達時間算定機能(24)を具備することを特徴とする請求項19に記載の流域データベース作成プログラム。
  21. 更に、 当該所望のメッシュに対する水源メッシュを抽出する水源メッシュ抽出機能(20)を具備することを特徴とする請求項19又は20に記載の流域データベース作成プログラム。
  22. 当該最大到達時間算定機能が、
    当該所望のメッシュに対する水源メッシュを抽出する水源メッシュ抽出機能(20)と、
    当該所望のメッシュについて当該水源メッシュからの最大到達時間を算定する到達時間算定機能(24)
    とを具備することを特徴とする請求項20に記載の流域データベース作成プログラム。
  23. 当該到達時間算定機能は、当該所望のメッシュと当該所望のメッシュの各水源メッシュとの間の勾配と流下距離から到達時間を算定し、算定された到達時間の内の最大値を最大到達時間とすることを特徴とする請求項22に記載の流域データベース作成プログラム。
  24. 当該最大到達時間算定機能が、各メッシュについて、各上流メッシュからの到達時間を算定し、算定された到達時間の内の最大値を最大到達時間とすることを特徴とする請求項20に記載の流域データベース作成プログラム。
  25. メッシュ化標高データの各メッシュについて、上流メッシュを示す上流メッシュリストと、各上流メッシュからの流下距離のリストを有する流域データ(16)を生成する流域データ生成ステップ(10,12,14)と、
    所望のメッシュの上流メッシュでの降雨量データと当該流下距離とから当該所望のメッシュの水量を算定する算定ステップ
    とを具備することを特徴とする水害シミュレーション方法。
  26. 当該流域データ生成ステップが、
    メッシュ化標高データの各メッシュについて、隣接メッシュとの間の落水方向と落水距離を算定する河道網作成ステップ(10)と、
    当該各メッシュの落水方向から各メッシュに対する上流メッシュを探知する流域探知ステップ(14)
    とを具備することを特徴とする請求項25に記載の水害シミュレーション方法。
  27. 更に、各メッシュについて当該最大到達時間を算定する最大到達時間算定ステップ(24)を具備し、当該算定ステップは、当該最大到達時間内で、当該上流メッシュでの降雨量データを使用することを特徴とする請求項25に記載の水害シミュレーション方法。
  28. 当該最大到達時間算定ステップが、
    当該所望のメッシュに対する水源メッシュを抽出する水源メッシュ抽出ステップ(20)と、
    当該所望のメッシュについて当該水源メッシュからの最大到達時間を算定する到達時間算定ステップ(24)
    とを具備することを特徴とする請求項27に記載の水害シミュレーション方法。
  29. 当該到達時間算定ステップが、当該所望のメッシュと当該所望のメッシュの各水源メッシュとの間の勾配と流下距離から到達時間を算定し、算定された到達時間の内の最大値を最大到達時間とすることを特徴とする請求項28に記載の水害シミュレーション方法。
  30. 当該最大到達時間算定ステップが、各メッシュについて、各上流メッシュからの到達時間を算定し、算定された到達時間の内の最大値を最大到達時間とすることを特徴とする請求項27に記載の水害シミュレーション方法。
  31. 当該降雨量データが、予測降雨量データであることを特徴とする請求項25に記載の水害シミュレーション方法。
  32. 当該降雨量データが、現在から過去に遡る所定期間内の降雨量データであることを特徴とする請求項25に記載の水害シミュレーション方法。
  33. 水害をシミュレートするコンピュータプログラムであって、
    メッシュ化標高データの各メッシュについて、上流メッシュを示す上流メッシュリストと、各上流メッシュからの流下距離のリストを有する流域データ(16)を生成する流域データ生成機能(10,12,14)と、
    所望のメッシュの上流メッシュでの降雨量データと当該流下距離とから当該所望のメッシュの水量を算定する算定機能
    とをコンピュータに実施させること特徴とする水害シミュレーションプログラム。
  34. 当該流域データ生成機能が、
    メッシュ化標高データの各メッシュについて、隣接メッシュとの間の落水方向と落水距離を算定する河道網作成機能(10)と、
    当該各メッシュの落水方向から各メッシュに対する上流メッシュを探知する流域探知機能(14)
    とを具備することを特徴とする請求項33に記載の水害シミュレーションプログラム。
  35. 更に、各メッシュについて当該最大到達時間を算定する最大到達時間算定機能(24)を具備し、当該算定機能は、当該最大到達時間内で、当該上流メッシュでの降雨量データを使用することを特徴とする請求項33に記載の水害シミュレーションプログラム。
  36. 当該最大到達時間算定機能が、
    当該所望のメッシュに対する水源メッシュを抽出する水源メッシュ抽出機能(20)と、
    当該所望のメッシュについて当該水源メッシュからの最大到達時間を算定する到達時間算定機能(24)
    とを具備することを特徴とする請求項35に記載の水害シミュレーションプログラム。
  37. 当該到達時間算定機能が、当該所望のメッシュと当該所望のメッシュの各水源メッシュとの間の勾配と流下距離から到達時間を算定し、算定された到達時間の内の最大値を最大到達時間とすることを特徴とする請求項36に記載の水害シミュレーションプログラム。
  38. 当該最大到達時間算定機能が、各メッシュについて、各上流メッシュからの到達時間を算定し、算定された到達時間の内の最大値を最大到達時間とすることを特徴とする請求項35に記載の水害シミュレーションプログラム。
  39. 当該降雨量データが、予測降雨量データであることを特徴とする請求項33に記載の水害シミュレーションプログラム。
  40. 当該降雨量データが、現在から過去に遡る所定期間内の降雨量データであることを特徴とする請求項33に記載の水害シミュレーションプログラム。
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