JP2006126882A - 前払式商品券発行管理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】
前払式商品券を発行し、発行された前払式商品券が利用された場合にその処理を行う前払式商品券発行管理システムを提供することを目的とする。
【解決手段】
前払式商品券の台紙に前払式商品券識別情報を付する1次発行処理手段と、2次発行処理が行われた前払式商品券に対して、店舗端末で読み取られた前払式商品券識別情報と発行店舗識別情報とを受信し、前払式商品券マスタ記録手段に所定の情報を記録する2次発行処理手段と、店舗端末から前払式商品券に付された情報、前払式商品券の利用が行われた店舗等を識別する情報とを受信し、前払式商品券マスタ記録手段に利用店舗の情報を記録し、所定の情報を前払式商品券トランザクション記録手段に記録する前払式商品券利用処理手段と、記録した情報に基づいて、売上データに対する前払式商品券による売上の修正処理を行う店舗間売上修正処理手段と、を有する前払式商品券発行管理システムである。
【選択図】 図1
前払式商品券を発行し、発行された前払式商品券が利用された場合にその処理を行う前払式商品券発行管理システムを提供することを目的とする。
【解決手段】
前払式商品券の台紙に前払式商品券識別情報を付する1次発行処理手段と、2次発行処理が行われた前払式商品券に対して、店舗端末で読み取られた前払式商品券識別情報と発行店舗識別情報とを受信し、前払式商品券マスタ記録手段に所定の情報を記録する2次発行処理手段と、店舗端末から前払式商品券に付された情報、前払式商品券の利用が行われた店舗等を識別する情報とを受信し、前払式商品券マスタ記録手段に利用店舗の情報を記録し、所定の情報を前払式商品券トランザクション記録手段に記録する前払式商品券利用処理手段と、記録した情報に基づいて、売上データに対する前払式商品券による売上の修正処理を行う店舗間売上修正処理手段と、を有する前払式商品券発行管理システムである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、コーヒー券やその他の商品を購入可能な前払式商品券を発行し、発行された前払式商品券が利用された場合に、前払式商品券の発行店舗と利用店舗との間の処理を行う前払式商品券発行管理システムに関する。
コーヒーショップのようなフランチャイズ店舗や、各種店舗ではその売り上げ向上を図る為、商品を購入可能な前払式商品券を販売し、後日利用者がその前払式商品券を提示することによって、商品を購入することが出来る。このような前払式商品券は、当該商品を通常購入するより安価に購入できる、或いは10回分の料金で11回購入できる、といったようなインセンティブが付されている為、その利用者にとってお得感があると共に、店舗にとっては、所定回数分の料金を事前に支払を受けることが出来る為、売上向上に繋がることとなる。その為、このような前払式商品券は、様々な店舗、デパート等の小売業界に於いて用いられており、下記特許文献1及び特許文献2には、そのような前払式商品券の利便性を向上させる発明が開示されている。
特許文献1に係る発明は、従来、紙を材質としていた前払式商品券をプラスチックのような耐久性のある材質を用い、そこにバーコードを印刷した発明である。しかしこのような前払式商品券は、材質がプラスチックという高価な材料であることから、発行コストが高いという問題がある。
又、バーコードを付しているので、前払式商品券の単なる発行管理をすることは出来るが、例えば、フランチャイズ形式のコーヒーショップの場合、前払式商品券を発行する店舗(発行店舗)と、前払式商品券が利用される店舗(利用店舗)とが異なる場合には、発行店舗は前払式商品券の売り上げを計上することが出来るが、利用店舗では、利用者は前払式商品券を利用してコーヒー等の商品を購入するだけなので、前払式商品券での売上があったことは計上できても、その店舗間での売上修正処理は別途行う必要がある。即ち、前払式商品券の発行とその利用とが関連づけられていない為、店舗間での売上処理を行う場合には別途行う必要がある。
更に、特許文献1に係るバーコードを付した前払式商品券を店舗に配布すると、実際に前払式商品券を発行する前に、既に完成品として利用可能な前払式商品券を店舗に配布することとなるので、例えば店員がそれを窃取したり、金券ショップに無断で販売してしまう等のおそれがある。従って完成品としての前払式商品券を店舗に配布することは不正の温床にもなりかねない。
特許文献2に係る発明は、金券として扱わない前払式商品券の枚数管理と商品の在庫管理とを行うが、上記特許文献1の場合と同様に、店舗間での決済を行う場合には別途売上の修正処理を行う必要がある。
そこで本発明者は、前払式商品券とその利用とを関連づけることにより店舗間での売上処理を容易に行うことが出来る、前払式商品券発行管理システムにすると共に、各店舗に配布する前払式商品券自体は1次処理のみが施され、実際に前払式商品券を利用者に販売する段階で2次処理を施し、そこで前払式商品券の販売登録を行うことによって、店員による前払式商品券の窃取や無断販売等の不正を防止することも可能な、前払式商品券発行管理システムを発明した。
請求項1の発明は、前払式商品券を利用者に対して販売する店舗に設置された店舗端末との間でネットワークを介してデータの送受信が可能な前払式商品券発行管理システムであって、前払式商品券の所定箇所に、前記前払式商品券を一意に識別する前払式商品券識別情報を付し、前記前払式商品券識別情報とその前払式商品券の券種とを前払式商品券マスタ記録手段に記録する1次発行処理手段と、前記1次発行処理が施された前払式商品券に、各店舗に於いて店舗を識別する発行店舗識別情報が付されることにより2次発行処理が行われた前払式商品券から前記店舗端末の読取装置で読み取った、前記前払式商品券識別情報と前記発行店舗識別情報とを前記店舗端末からネットワークを介して受信し、前記前払式商品券識別情報に基づいて、前記前払式商品券マスタ記録手段に前記前払式商品券の発行店舗を少なくとも記録する2次発行処理手段と、前記前払式商品券の利用が行われた店舗の店舗端末の読取装置で読み取った、前記前払式商品券に付された前記前払式商品券識別情報と、前記前払式商品券の利用が行われた店舗又は店舗端末を識別する情報とを、前記利用店舗の店舗端末から受信し、前記前払式商品券マスタ記録手段に、前記前払式商品券識別情報に基づいて前記利用店舗の情報を記録し、前記前払式商品券の券種、前記発行店舗、前記前払式商品券識別情報、前記利用店舗の情報を前払式商品券トランザクション記録手段に記録する前払式商品券利用処理手段と、前記前払式商品券トランザクション記録手段に記録した、前記前払式商品券の券種、利用店舗、発行店舗の情報に基づいて、各店舗の売上データに対する前払式商品券による売上の修正処理を行う店舗間売上修正処理手段と、を有する前払式商品券発行管理システムである。
本発明のように構成することによって、各店舗に前払式商品券を配布した段階では前払式商品券として利用可能状態になっていない(2次発行処理が行われていない)ので、店舗の店員による窃取等の不正を防止することが可能となる。又、前払式商品券が利用された場合に、その利用記録を取ることによって、前払式商品券の発行店舗と利用店舗との間の売上の修正処理を行うことが出来る。即ち、発行店舗から利用店舗に売上を移し替えることが出来る。尚、発行店舗とは、前払式商品券を利用者に対して発行・販売した店舗であり、利用店舗とは、利用者が前払式商品券を用いて商品の購入を行った店舗である。
請求項2の発明は、前払式商品券を利用者に対して販売する店舗に設置された店舗端末との間でネットワークを介してデータの送受信が可能な前払式商品券発行管理システムであって、前払式商品券の所定箇所に、前記前払式商品券を一意に識別する前払式商品券識別情報を付し、前記前払式商品券識別情報とその前払式商品券の券種とを前払式商品券マスタ記録手段に記録する1次発行処理手段と、前記店舗端末の読取装置で読み取った前記前払式商品券識別情報と、前記店舗端末に予め記憶された前記店舗又は店舗装置を識別する発行店舗識別情報とを前記店舗端末からネットワークを介して受信し、前記前払式商品券識別情報に基づいて、前記前払式商品券マスタ記録手段に前記前払式商品券の発行店舗を少なくとも記録する店舗発行処理手段と、前記前払式商品券の利用が行われた店舗の店舗端末の読取装置で読み取った、前記前払式商品券に付された前記前払式商品券識別情報と、前記前払式商品券の利用が行われた店舗又は店舗端末を識別する情報とを、前記利用店舗の店舗端末から受信し、前記前払式商品券マスタ記録手段に、前記前払式商品券識別情報に基づいて前記利用店舗の情報を記録し、前記前払式商品券の券種、前記発行店舗、前記前払式商品券識別情報、前記利用店舗の情報を前払式商品券トランザクション記録手段に記録する前払式商品券利用処理手段と、前記前払式商品券トランザクション記録手段に記録した、前記前払式商品券の券種、利用店舗、発行店舗の情報に基づいて、各店舗の売上データに対する前払式商品券による売上の修正処理を行う店舗間売上修正処理手段と、を有する前払式商品券発行管理システムである。
本発明のように構成することによって、上述の発明とは異なり、2次発行処理を行わずに利用者に対して当該前払式商品券を発行することとなるので、店舗の店員による窃取等の不正には脆弱になるが、前払式商品券が利用された場合に、その利用記録を取ることによって、前払式商品券の発行店舗と利用店舗との間の売上の修正処理を行うことが出来る。即ち、発行店舗から利用店舗に売上を移し替えることが出来る。又、上述の発明とは異なり、2次発行処理を行わないので、発行店舗の店員の負担を軽減することが出来る。
請求項3の発明は、前記店舗間売上修正処理手段は、前記前払式商品券トランザクション記録手段に記録した、前記前払式商品券の券種に対応する商品の売上の金額を、前記各店舗の売上データに於ける前記発行店舗の売上から減算し、前記前払式商品券の券種に対応する商品の売上の金額を、前記各店舗の売上データに於ける前記利用店舗の売上に加算する、ことにより前記店舗間の前払式商品券による売上の修正処理を行う、前払式商品券発行管理システムである。
売上の修正処理は、本発明のように構成することも出来る。
請求項4の発明は、前記前払式商品券発行管理システムは、前記前払式商品券マスタ記録手段に記録した前払式商品券の発行情報に基づいて、保証金の額を算出するデポジット処理手段を更に有する、前払式商品券発行管理システムである。
前払式商品券発行管理システムを上述のように構成することで、店舗毎に発行される前払式商品券の発行量を管理することが出来ることから、デポジット処理手段を備えることによって必要となる保証金の額を容易に算出することが可能となる。
請求項5の発明は、前記デポジット処理手段は、前記前払式商品券マスタ記録手段に記録した前払式商品券の券種の情報に基づいて、その券種毎の前払式商品券の発行金額の合計を算出し、その合計金額に所定の保証金の割合を乗じることにより、保証金の額を算出する、前払式商品券発行管理システムである。
保証金の額は、本発明のように算出すると良い。
請求項6の発明は、前記デポジット処理手段は、前記前払式商品券の発行会社が金融機関に有する口座から、保証金の送金先として予め指定された口座に、前記算出した保証金の額を送金する指示を、前記金融機関の有する金融機関システムに対して送信する、前払式商品券発行管理システムである。
デポジット処理手段は、保証金の額を算出するのみならず、振込方式で保証金の支払いが可能な場合には、本発明のように、その送金指示を出せるように構成しても良い。
請求項7の発明は、前記前払式商品券識別情報及び前記発行店舗識別情報は、バーコード又は2次元バーコードにより前記前払式商品券に付されている、前払式商品券発行管理システムである。
前払式商品券に付される前払式商品券識別情報と発行店舗識別情報は、バーコードや2次元バーコードであると、バーコードリーダーによって簡単に読み取れるので、それを用いると良い。
請求項8の発明は、各店舗に於いて、利用者に対して前払式商品券を発行する前払式商品券発行方法であって、前払式商品券の台紙に前記前払式商品券を一意に識別する前払式商品券識別情報を所定箇所に付して、前記前払式商品券の発行会社から各店舗に対して前払式商品券を配布し、前記前払式商品券を受領した店舗に於いて、前記店舗を一意に識別する発行店舗識別情報を前記前払式商品券の所定箇所に更に付し、前記前払式商品券に付された前払式商品券識別情報と発行店舗識別情報とを前記店舗に設置された店舗端末の読取装置で読み取り、読み取った前払式商品券識別情報と発行店舗識別情報とを前記前払式商品券を発行する発行会社のシステムに送信して、前記前払式商品券を発行したことを前記システムに登録する、前払式商品券発行方法である。
このように2段階の処理を行う前払式商品券の発行方法とすることによって、各店舗に前払式商品券を配布した段階では前払式商品券として利用可能状態になっていない(2次発行処理が行われていない)ので、店舗の店員による窃取等の不正を防止することが可能となる。
請求項9の発明は、前記店舗に於いて発行店舗識別情報を付する際には、前記発行店舗識別情報を押印する、印字する、或いは前記発行店舗識別情報が印字されたシールを貼付する、のいずれかにより行う、前払式商品券発行方法である。
店舗で前払式商品券に発行店舗識別情報を付する場合には、本発明のように行うと良い。
本発明によって、店員による前払式商品券の窃取や無断販売等の不正を防止することが出来ると共に、店舗間での前払式商品券に対する売上処理を自動的に行うことが可能となる。又、複数の店舗間で利用できる前払式商品券の場合、それに対する保証金を立てる必要があるが、その保証金の額を容易に算出することも可能となる。更に、振込方式で保証金の支払(供託金の支払)を行うことが出来る場合には、その支払までを本発明により実行することが可能となる。
本発明の前払式商品券発行管理システム1のシステム構成の一例を図1のシステム構成図に示す。前払式商品券発行管理システム1は、1次発行処理手段2と前払式商品券マスタ記録手段3と前払式商品券トランザクション記録手段4と2次発行処理手段5と前払式商品券利用処理手段6と店舗間売上修正処理手段7とを有している。尚、本明細書では、前払式商品券として11枚綴りのコーヒー券であり、店舗が複数のフランチャイズ店舗を有するコーヒーショップである場合を説明するが、他の前払式商品券であっても良いし、他の種類の商品を取り扱う小売店舗であっても良い。この場合、前払式商品券発行管理システム1は、フランチャイズを展開する本部に備えられていると良いが、それに限定するものではない。
1次発行処理手段2は、前払式商品券の1次発行処理を行う手段である。即ち、前払式商品券の所定箇所に前払式商品券を識別する情報である前払式商品券識別情報14を印刷する。前払式商品券の台紙が図7に示す形状をしていた場合、1次発行処理手段2は、前払式商品券識別情報14をその台紙に印字をする。この前払式商品券識別情報14は、前払式商品券を一意に識別する情報であって、図8では2次元バーコード(QRコード)を用いた場合を示すが、1次元のバーコード、或いは単に識別情報のみが記載されていたり、他の表現形式で記載されていても良い。尚、2次元バーコードには、前払式商品券識別情報14の他、券種等の他の情報を含めて記録していても良い。1次発行処理が終了し、各店舗に配布される前払式商品券の一例を図8に示す。又、1次発行処理手段2は、券片毎(券片とは、前払式商品券の一部であって、利用の都度、券片を前払式商品券から切り離すことによって、商品の購入を行うことが出来る)に前払式商品券識別情報14を印字しても良いし、券片以外の部分に1カ所以上、前払式商品券識別情報14を印字しても良い。
1次発行処理手段2は、前払式商品券を1次発行した際に、前払式商品券マスタ記録手段3に、その券種、前払式商品券識別情報14(シリアルNo.)を記録する。
前払式商品券マスタ記録手段3は、前払式商品券に関する基本情報を記録するマスタであって、券種、発行店舗、前払式商品券識別情報14(シリアルNo.)、発行年月日、販売年月日、前払式商品券の各券片の利用店舗と利用年月日とを記録している。前払式商品券マスタ記録手段3の概念図を図5に示す。
前払式商品券トランザクション記録手段4は、前払式商品券の利用に関する情報を記録するマスタであって、券種、発行店舗、前払式商品券識別情報14(シリアルNo.)、発行年月日、販売年月日、前払式商品券が利用された年月日、利用された券片、その券片を利用した利用店舗と利用年月日とを記録している。前払式商品券トランザクション記録手段4の概念図を図6に示す。
各店舗に於いて前払式商品券を利用者に販売する際に、1次発行した前払式商品券に、前払式商品券を発行した発行店舗を識別する発行店舗識別情報15を付して、店舗に設置されたPOSレジ等の読取装置を備えた店舗端末8で、前払式商品券識別情報14と発行店舗識別情報15とを読み取ることにより、その情報がネットワーク9を介して前払式商品券発行管理システム1に送信される(店舗に於ける2次発行処理)。その情報を2次発行処理手段5が受信することで、2次発行処理手段5が、当該前払式商品券識別情報14に基づき、前払式商品券マスタ記録手段3に発行店舗、発行年月日、販売年月日を記録する。2次発行処理手段5が終了し、利用者に対して販売する前払式商品券の一例を図9に示す。
尚、この2次発行処理は、上述のように前払式商品券を発行する段階で行うことが好適であるが、事前に行っても良い。発行する段階で行う場合には、2次発行処理手段5が前払式商品券マスタ記録手段3に記録する発行年月日と販売年月日とは同日となるが、事前に行う場合には、2次発行処理手段5は、発行段階では発行年月日のみを前払式商品券マスタ記録手段3に記録し、実際に利用者に販売する際に、店舗端末8の「前払式商品券発行ボタン」等の売上ボタンを押下等することによって、販売年月日を店舗端末8から受信し、前払式商品券マスタ記録手段3に記録する。従って、発行年月日と販売年月日とが異なる日となる場合もある。尚、これらの販売の際には、前払式商品券識別情報14と発行店舗識別情報15とを店舗端末8に備える読取装置で読み取り、「前払式商品券発行ボタン」等の売上ボタンを押下することによって行われる。
前払式商品券利用処理手段6は、利用者が店舗に対して当該前払式商品券を提示して当該商品(ここではコーヒー)の購入を求めた場合、店舗の店員が所定の操作で前払式商品券の券片に記載されている前払式商品券識別情報14と発行店舗識別情報15とを、店舗端末8に備える読取装置で読み取り、前払式商品券による売上であることを示すボタンを押下することによって、前払式商品券による売上であることを示す情報、前払式商品券識別情報14、発行店舗識別情報15の情報を、店舗端末8から受信する手段である。この際に、店舗端末8は、商品を販売した店舗又は店舗端末8(前払式商品券が利用された店舗又は店舗端末8)を識別する情報を併せて前払式商品券発行管理システム1に送信し、それを前払式商品券利用処理手段6で受信している。
前払式商品券利用処理手段6は、上述の情報を受信すると、前払式商品券識別情報14に基づいて、当該前払式商品券識別情報14を有する欄の、まだ未利用となっている(空欄となっている)券片の欄に、利用店舗と利用年月日の情報を記録する。利用店舗の情報は、店舗端末8から受信した、商品を販売した店舗又は店舗端末8を識別する情報に基づいて記録し、利用年月日は受信年月日に基づいて記録する。
更に前払式商品券利用処理手段6は、前払式商品券マスタ記録手段3に記録している、当該前払式商品券の券種、発行店舗、発行年月日、販売年月日の情報を抽出し、それを前払式商品券トランザクション記録手段4に記録すると共に、店舗端末8から受信した前払式商品券識別情報14と、利用店舗、利用年月日の情報を記録する。更に、前払式商品券利用処理手段6は、前払式商品券マスタ記録手段3に最も新しい利用記録として記録した券片(即ち今回利用された券片)の情報を、前払式商品券トランザクション記録手段4に記録する。
店舗間売上修正処理手段7は、リアルタイム、或いは所定のタイミング(例えば、毎日、毎週、毎月等)ごとに、前払式商品券トランザクション記録手段4に記録した前払式商品券の利用記録の情報に基づいて、各店舗の売上データに前払式商品券による売上を修正処理する手段である。
例えば、図6に示す前払式商品券トランザクション記録手段4に記録した情報の場合、第1欄は、A店で発行したエスプレッソ11回券の券片1がB店で利用されているので、A店からB店の売上に、エスプレッソの売上を移し替える。具体的には、売上データに於けるA店の売上からエスプレッソ1杯分の売上を減算し、売上データに於けるB店の売上にエスプレッソ1杯分の売上を加算する。第2欄は、B店で発行したカプチーノ11回券の券片1がD店で利用されているので、売上データに於けるB店の売上からカプチーノ1杯分の売上を減算し、売上データに於けるD店の売上にカプチーノ1杯分の売上を加算する。第3欄は、A店で発行したエスプレッソ11回券の券片2がC店で利用されているので、売上データに於けるA店の売上からエスプレッソ1杯分の売上を減算し、売上データに於けるC店の売上にエスプレッソ1杯分の売上を加算する。
このように前払式商品券トランザクション記録手段4に記録した前払式商品券に対応付けられた利用記録に基づいて、店舗間に於ける前払式商品券による売上も処理することにより、前払式商品券の発行店舗以外で前払式商品券が利用された場合に、利用された店舗の売り上げに自動的に移し替えることが可能となる。
尚、前払式商品券トランザクション記録手段4に記録した情報は、店舗間売上修正処理手段7での決済処理終了後、削除しても良いし、或いは決済処理が終了したことを示すフラグを立てても良い。情報を削除することによって、記憶量の確保を図ることが出来る。
店舗端末8は、POSレジのように、入力された情報を前払式商品券発行管理システム1にネットワーク9を介して送信することが出来る端末であり、前払式商品券に付された前払式商品券識別情報14と発行店舗識別情報15とを読み取ることが可能な読取装置がある。この読取装置は、前払式商品券識別情報14と発行店舗識別情報15とが2次元バーコードで付されている場合には、それを読み取るバーコードリーダーとなるが、それ以外の方式を用いて表現されている場合にはそれを適宜読み取り可能な装置であればよい。
次に本発明の前払式商品券発行管理システム1の処理プロセスの一例を、図2及び図3のフローチャートを用いて説明する。コーヒーショップのフランチャイズ本部の担当者は、前払式商品券発行管理システム1で所定の操作をすることにより、1次発行処理手段2で、各店舗に配布する前払式商品券の1次発行処理を行う(S100)。
即ち、図7に示すような前払式商品券の台紙に、前払式商品券識別情報14を付与し、それを台紙の所定位置に印字して出力する。このようにして前払式商品券の台紙に前払式商品券識別情報14が印字された状態(1次発行処理が行われた状態)の前払式商品券を図8に示す。図8では、各券片の左側に2次元バーコードにより前払式商品券識別情報14が印字されている。尚、この前払式商品券識別情報14は、直接印字される他、シール上に印刷され、それが前払式商品券に貼付されても良い。又、前払式商品券は紙製であること良いが、それ以外の材質、例えばプラスチックや樹脂により成形されても良い。
1次発行処理手段2は、このようにして前払式商品券の1次発行を行う際に、前払式商品券マスタ記録手段3に、発行した前払式商品券の券種、前払式商品券識別情報14(シリアルNo.)を記録する。前払式商品券の券種を識別する情報は、1次発行処理を行う際に、担当者により入力され、その情報を受信して前払式商品券マスタ記録手段3に記録すると良い。
このようにして1次発行した前払式商品券を、フランチャイズ本部は、各店舗に郵送等により配布する(S110)。
1次発行した前払式商品券を受領した各店舗は、各店舗に於いて前払式商品券を発行する際に、1次発行した前払式商品券に、前払式商品券を発行した発行店舗を識別する発行店舗識別情報15を付して、店舗に設置されたPOSレジ等の読取装置(バーコードリーダー等)を備えた店舗端末8で、前払式商品券識別情報14と発行店舗識別情報15とを読み取ることにより、2次発行処理を行う(S120)。
即ち、1次発行処理された前払式商品券(図8の前払式商品券)に、スタンプ化された2次元バーコードの発行店舗識別情報15を押印する。尚、発行店舗識別情報15の2次元バーコードをスタンプにより押印する他、プリンタ等の印刷装置によって、1次発行された前払式商品券に印字しても良い。図8の1次発行処理済みの前払式商品券に、2次発行処理が行われた前払式商品券を図9に示す。
発行店舗識別情報15は、図9に示すように前払式商品券の各券片に付されても良いし、図10に示すように、各券片以外の箇所に付していても良い。券片以外の箇所に付する場合には、発行店舗識別情報15が少なくとも一つ以上付されていれば良い。
そして押印後、店舗端末8の読取装置で前払式商品券識別情報14と発行店舗識別情報15とを読み取り、店舗端末8の「前払式商品券発行ボタン」等を押下することによって、それらの情報を店舗端末8からネットワーク9を介して前払式商品券発行管理システム1に送信する。前払式商品券発行管理システム1の2次発行処理手段5で、前払式商品券識別情報14と発行店舗識別情報15とを受信すると、受信した前払式商品券識別情報14に基づいて、前払式商品券マスタ記録手段3の該当する欄に、発行店舗、発行年月日、販売年月日を記録する。このような処理を実行することによって、2次発行処理を行うことが出来、店舗の店員は利用者に対して前払式商品券を発行することが出来る。
尚、この2次発行処理は、上述のように前払式商品券を発行する段階で行うことが好適であるが、事前に行っても良い。発行する段階で行う場合には、2次発行処理手段5が前払式商品券マスタ記録手段3に記録する発行年月日と販売年月日とは同日となるが、事前に行う場合には、2次発行処理手段5は、発行段階では発行年月日のみを前払式商品券マスタ記録手段3に記録し、実際に利用者に販売する際に、店舗端末8の「前払式商品券発行ボタン」等の売上ボタンを押下等することによって、販売年月日を店舗端末8から受信し、前払式商品券マスタ記録手段3に記録する。従って、発行年月日と販売年月日とが異なる日となる場合もある。
この2次発行処理が正常に終了した場合には、2次発行処理手段5からネットワーク9を介して店舗端末8に対して処理終了のメッセージを送信し、それを受信して店舗端末8ではそのメッセージを表示する。そしてそのメッセージを見た店員は、前払式商品券を利用者に販売する(S130)。一方、2次発行処理が異常終了した場合には、2次発行処理手段5からネットワーク9を介して店舗端末8に対して異常終了のメッセージを送信し、それを受信して店舗端末8ではそのメッセージを表示する。そしてそのメッセージを見た店員は、2次処理が正常に行われなかったので、前払式商品券の販売を一旦中止し、回復処理を行った後に、再度S120の2次発行処理を行う。
以上のような処理プロセスを経ることによって、前払式商品券を利用者に販売することが出来る。次にその前払式商品券を利用者が利用する場合の処理プロセスを図3のフローチャートを用いて説明する。例えばA店で発行された前払式商品券識別情報14が「11111」である前払式商品券(券種:カプチーノ11回券)をB店で10月10日に利用した場合を説明する。
前払式商品券を購入した利用者は、店舗に対して当該前払式商品券を提示して当該商品(カプチーノ)の購入を求めた場合(S200)、店舗の店員が所定の操作で前払式商品券に記載されている前払式商品券識別情報14と発行店舗識別情報15とを、店舗端末8に備える読取装置で読み取り(S210)、店舗端末8の前払式商品券による売上であることを示すボタンを押下することによって、前払式商品券による売上であることを示す情報、前払式商品券識別情報14と発行店舗識別情報15との情報を店舗端末8からネットワーク9を介して前払式商品券発行管理システム1に送信する。
この際に店舗端末8は、商品を販売した店舗又は店舗端末8(前払式商品券が利用された店舗又は店舗端末8)を識別する情報を併せて前払式商品券発行管理システム1に送信する。
このようにして店舗端末8から前払式商品券発行管理システム1に送信された、前払式商品券識別情報14、発行店舗識別情報15、商品を販売した店舗又は店舗端末8を識別する情報は、前払式商品券利用処理手段6で受信する。
前払式商品券利用処理手段6は、上述の情報を受信すると、前払式商品券識別情報14に基づいて、前払式商品券マスタ記録手段3の当該前払式商品券識別情報14を有する欄の、まだ未利用となっている(空欄となっている)券片の欄に、利用店舗と利用年月日の情報を記録する(S220)。利用店舗の情報は、店舗端末8から受信した、商品を販売した店舗又は店舗端末8を識別する情報に基づいて記録し、利用年月日は受信年月日に基づいて記録する。
更に前払式商品券利用処理手段6は、前払式商品券マスタ記録手段3に記録している、当該前払式商品券の券種、発行店舗、発行年月日、販売年月日の情報を抽出し、それを前払式商品券トランザクション記録手段4に記録すると共に、店舗端末8から受信した前払式商品券識別情報14と、利用店舗、利用年月日の情報を記録する。更に、前払式商品券利用処理手段6は、前払式商品券マスタ記録手段3に最も新しい利用記録として記録した券片(即ち今回利用された券片)の情報を、前払式商品券トランザクション記録手段4に記録する。
ここでは、前払式商品券識別情報14が「11111」の前払式商品券をB店で利用しているので、前払式商品券利用処理手段6は、前払式商品券マスタ記録手段3の「11111」の前払式商品券識別情報14の欄であって、最も新しい券片(ここでは券片1とする)の欄に、利用店舗として「B店」、利用年月日として平成16年10月10日と記録する。
又、前払式商品券利用処理手段6は、前払式商品券マスタ記録手段3から「11111」の前払式商品券識別情報14の券種「カプチーノ11回券」、発行店舗「A店」、発行年月日「平成16年10月1日」、販売年月日「平成16年10月2日」の情報を抽出し、それを前払式商品券トランザクション記録手段4に記録すると共に、前払式商品券識別情報14として前記店舗端末8から受信した「11111」、利用店舗として「B店」、利用年月日として「平成16年10月10日」を記録し、前払式商品券マスタ記録手段3には券片1欄に記録しているので、利用券片番号(利用券片No.)として「券片1」を記録する。
このようにすることで、利用者が前払式商品券で商品を購入した場合の処理が行われる。
次に他の利用者が前払式商品券識別情報14「22222」(券種:エスプレッソ11回券)を用いて、10月11日にD店で利用をしたとする。
この場合も、利用者は当該前払式商品券をD店の店員に対して提示する(S200)。そしてD店の店員が所定の操作で前払式商品券の券片に記載されている前払式商品券識別情報14と発行店舗識別情報15とを、D店の店舗端末8に備える読取装置で読み取り(S210)、前払式商品券による売上であることを示すボタンを押下することによって、前払式商品券による売上であることを示す情報、前払式商品券識別情報14と発行店舗識別情報15との情報、商品を販売した店舗(D店)又は店舗端末8を識別する情報を店舗端末8からネットワーク9を介して前払式商品券発行管理システム1に送信する。
前払式商品券発行管理システム1の前払式商品券利用処理手段6は、これらの情報を受信し、前払式商品券識別情報14「22222」に基づいて、前払式商品券マスタ記録手段3の当該前払式商品券識別情報14を有する欄の、まだ未利用となっている(空欄となっている)券片の欄に、利用店舗(D店)と利用年月日(平成16年10月11日)の情報を記録する(S220)。
そして前払式商品券利用処理手段6は、前払式商品券マスタ記録手段3から「22222」の前払式商品券識別情報14の券種「エスプレッソ11回券」、発行店舗「B店」、発行年月日「平成16年10月2日」、販売年月日「平成16年10月3日」の情報を抽出し、それを前払式商品券トランザクション記録手段4に記録すると共に、前払式商品券識別情報14として前記店舗端末8から受信した「22222」、利用店舗として「D店」、利用年月日として「平成16年10月11日」を記録し、前払式商品券マスタ記録手段3には券片1欄に記録しているので、利用券片番号(利用券片No.)として「券片1」を記録する。
更に最初の利用者が前払式商品券識別情報14「11111」(券種:カプチーノ11回券)を用いて、10月15日にC店で利用をしたとする。
この場合も、利用者は当該前払式商品券をC店の店員に対して提示する(S200)。そしてC店の店員が所定の操作で前払式商品券の券片に記載されている前払式商品券識別情報14と発行店舗識別情報15とを、C店の店舗端末8に備える読取装置で読み取り(S210)、前払式商品券による売上であることを示すボタンを押下することによって、前払式商品券による売上であることを示す情報、前払式商品券識別情報14と発行店舗識別情報15との情報、商品を販売した店舗(C店)又は店舗端末8を識別する情報を店舗端末8からネットワーク9を介して前払式商品券発行管理システム1に送信する。
前払式商品券発行管理システム1の前払式商品券利用処理手段6は、これらの情報を受信し、前払式商品券識別情報14「11111」に基づいて、前払式商品券マスタ記録手段3の当該前払式商品券識別情報14を有する欄の、まだ未利用となっている(空欄となっている)券片(券片2)の欄に、利用店舗(C店)と利用年月日(平成16年10月15日)の情報を記録する(S220)。
そして前払式商品券利用処理手段6は、前払式商品券マスタ記録手段3から「11111」の前払式商品券識別情報14の券種「カプチーノ11回券」、発行店舗「A店」、発行年月日「平成16年10月1日」、販売年月日「平成16年10月2日」の情報を抽出し、それを前払式商品券トランザクション記録手段4に記録すると共に、前払式商品券識別情報14として前記店舗端末8から受信した「11111」、利用店舗として「C店」、利用年月日として「平成16年10月15日」を記録し、前払式商品券マスタ記録手段3には券片2欄に記録しているので、利用券片番号(利用券片No.)として「券片2」を記録する。
以上のように利用された場合の前払式商品券マスタ記録手段3と前払式商品券トランザクション記録手段4に記録されている状態が、図5及び図6である。
次に、このような売上となっている状態から、リアルタイム、或いは所定のタイミングで前払式商品券トランザクション記録手段4に記録した前払式商品券の利用記録の情報に基づいて、各店舗の売上データに於ける前払式商品券による売上の修正処理を実行する(S230)。
図6に示す前払式商品券トランザクション記録手段4に記録した情報の場合、第1欄は、A店で発行したエスプレッソ11回券の券片1がB店で利用されているので、A店からB店の売上に、エスプレッソの売り上げを移し替える。具体的には、売上データに於けるA店の売上からエスプレッソ1杯分の売上を減算し、売上データに於けるB店の売上にエスプレッソ1杯分の売上を加算する。第2欄は、B店で発行したカプチーノ11回券の券片1がD店で利用されているので、売上データに於けるB店の売上からカプチーノ1杯分の売上を減算し、売上データに於けるD店の売上にカプチーノ1杯分の売上を加算する。第3欄は、A店で発行したエスプレッソ11回券の券片2がC店で利用されているので、売上データに於けるA店の売上からエスプレッソ1杯分の売上を減算し、売上データに於けるC店の売上にエスプレッソ1杯分の売上を加算する。
このように前払式商品券トランザクション記録手段4に記録した前払式商品券に対応付けられた利用記録に基づいて、店舗間に於ける前払式商品券による売上も処理することにより、前払式商品券の発行店舗以外で前払式商品券が利用された場合に、利用された店舗の売り上げに自動的に移し替えることが可能となる。
このように複数の店舗間で利用される前払式商品券の場合、法規制によって前払式商品券の発行額のうち、法によって定められた額の保証金を供託する、或いは銀行や損害保険会社、指定保証会社との間で保全契約を締結することによって保全措置を設ける必要がある場合もある。この供託には2種類あり、金銭による供託、有価証券による供託がある。
このうち金銭による供託の場合、供託所(法務局)に対して、供託書と供託金(保証金)を提出する必要があるが、本発明のように、各店舗で発行することが可能な前払式商品券の場合にはその発行が非常に流動的であり、速やかに必要な保証金の額を算出することが出来ない。
そこで本発明の前払式商品券発行管理システム1に、供託すべき保証金の額を速やかに算出するデポジット処理手段10を更に設けると良い。
デポジット処理手段10は、前払式商品券マスタ記録手段3に記録する発行した前払式商品券の券種の情報に基づいて、供託すべき保証金の額を算出する手段である。具体的には、各券種毎にその販売価格(発行金額)は定められているので、2次発行処理が行われた(即ち、発行年月日或いは販売年月日が商品マスタ記録手段に記録されている)前払式商品券の券種とその券種の単位あたりの販売価格(発行金額)とを乗じ、その乗じて得た額を発行している前払式商品券の全てについて加算すれば、販売価格(発行金額)の合計が算出できる。その販売価格(発行金額)の合計に基づいて、法により定められた額の保証金を算出する。例えば販売価格(発行金額)の1/2を保証金とすることが定められているならば、販売価格(発行金額)に1/2を乗じることによって、保証金の額を算出できる。
例えばカプチーノ11回券が3,000円、エスプレッソ11回券が2,500円であり、それらが各々1,000枚ずつ発行されており、保証金の額が販売価格(発行金額)の1/2の場合には、
(3,000×1,000+2,500×1,000)×1/2
で算出される金額「275万円」を保証金として供託する必要があることを算出する。
(3,000×1,000+2,500×1,000)×1/2
で算出される金額「275万円」を保証金として供託する必要があることを算出する。
更にこの供託に於いて、振込方式による供託金の受入手続を行う供託所に対して保証金の供託を行う場合には、デポジット処理手段10が算出した保証金の額を、供託官の指定する金融機関の有する金融機関システム11に対して、前払式商品券発行管理システム1により前払式商品券を発行する会社の口座12から、供託官の指定する口座13に対して振込の指示を送信するようにしても良い。例えば、供託官の指定する金融機関がX銀行であり、その銀行口座が「00000000」であり、前払式商品券発行管理システム1により前払式商品券を発行する会社の銀行口座が「99999999」の場合には、デポジット処理手段10は、上述のように算出した保証金を、口座「99999999」から口座「00000000」に送金する旨の指示を、X銀行の金融機関システム11に対して送信する。
X銀行の金融機関システム11は、この指示を受信することによって、口座「99999999」から口座「00000000」へ保証金を送金する処理を行い、送金処理完了後、その旨を金融機関システム11からデポジット処理手段10に送信する。
尚、金銭による供託の他、銀行や損害保険会社、指定保証会社との間の保全契約による場合には、その保証金(保険金)の振込をデポジット処理手段10で行うことも出来る。即ち、当該保全契約により定められた金額をデポジット処理手段10が、前払式商品券マスタ記録手段3に基づいて上述と同様に算出する。そしてその算出した金額を、前払式商品券発行管理システム1により前払式商品券を発行する会社の口座12から、銀行や損害保険会社、指定保証会社の指定する金融機関の口座13に対して振込の指示を金融機関システム11に対して送信する。
このようにデポジット処理手段10を設けることによって、店舗毎に発行される前払式商品券に対する保証金額の算出を容易に行うことが可能となる。
実施例1及び実施例2では、前払式商品券の発行に際し、1次発行処理及び2次発行処理の2段階の処理プロセスを設けることとしたが、1次発行処理のみを行い、2次発行処理を設けなくしても良い。即ち、前払式商品券発行管理システム1に於いて、2次発行処理手段5を設けずに、店舗発行処理手段16を設ける。この場合の前払式商品券発行管理システム1のシステム構成の一例を図11に示す。
この場合、2次発行処理を行わないので、利用者に対して発行される前払式商品券は、図8に示すように、前払式商品券識別情報14のみが付されており、発行店舗識別情報15は付されていない。従って、1次発行処理が行われた前払式商品券を受領した店舗は、それを利用者に対して発行(販売)する際に、店舗端末8の「前払式商品券発行」ボタンを押下して、前払式商品券の台紙に付された前払式商品券識別情報14を店舗端末8の読取装置で読み取ることによって、予め店舗端末8に記憶された発行店舗識別情報15と、読み取った前払式商品券識別情報14とを店舗端末8からネットワーク9を介して前払式商品券発行管理システム1に送信する。
これらを前払式商品券発行管理システム1の店舗発行処理手段16で受信すると、受信した前払式商品券識別情報14に基づいて、前払式商品券マスタ記録手段3の該当する欄に、発行店舗、発行年月日、販売年月日を記録する。このような処理を実行することによって、発行店舗側での発行処理を行うことが出来、店舗の店員は利用者に対して前払式商品券を発行することが出来る。
上述のように処理することによって、実施例1及び実施例2とは異なり、前払式商品券には前払式商品券識別情報14のみが付されたものを発行することが出来る。
このように発行された前払式商品券を、利用者が店舗で利用する際には、実施例1及び実施例2と同様に、店舗に対して当該前払式商品券を提示して当該商品の購入を求めるが、その提示を受けた店舗(利用店舗)の店員は、所定の操作で前払式商品券に付されている前払式商品券識別情報14を、店舗端末8に備える読取装置で読み取り、前払式商品券による売上であることを示すボタンを押下することによって、前払式商品券による売上であることを示す情報と前払式商品券識別情報14との情報を店舗端末8からネットワーク9を介して前払式商品券発行管理システム1に送信する。
この際に店舗端末8は、商品を販売した店舗又は店舗端末8(前払式商品券が利用された店舗又は店舗端末8)を識別する情報を併せて前払式商品券発行管理システム1に送信する。
このようにして店舗端末8から前払式商品券発行管理システム1に送信された、前払式商品券識別情報14、商品を販売した店舗又は店舗端末8を識別する情報は、前払式商品券利用処理手段6で受信する。
前払式商品券利用処理手段6は、上述の情報を受信すると、前払式商品券識別情報14に基づいて、前払式商品券マスタ記録手段3の当該前払式商品券識別情報14を有する欄の、まだ未利用となっている(空欄となっている)券片の欄に、利用店舗と利用年月日の情報を記録する(S220)。利用店舗の情報は、店舗端末8から受信した、商品を販売した店舗又は店舗端末8を識別する情報に基づいて記録し、利用年月日は受信年月日に基づいて記録する。
更に前払式商品券利用処理手段6は、前払式商品券マスタ記録手段3に記録している、当該前払式商品券の券種、発行店舗、発行年月日、販売年月日の情報を抽出し、それを前払式商品券トランザクション記録手段4に記録すると共に、店舗端末8から受信した前払式商品券識別情報14と、利用店舗、利用年月日の情報を記録する。更に、前払式商品券利用処理手段6は、前払式商品券マスタ記録手段3に最も新しい利用記録として記録した券片(即ち今回利用された券片)の情報を、前払式商品券トランザクション記録手段4に記録する。
ここでは、前払式商品券識別情報14が「11111」の前払式商品券をB店で利用しているので、前払式商品券利用処理手段6は、前払式商品券マスタ記録手段3の「11111」の前払式商品券識別情報14の欄であって、最も新しい券片(ここでは券片1とする)の欄に、利用店舗として「B店」、利用年月日として平成16年10月10日と記録する。
又、前払式商品券利用処理手段6は、前払式商品券マスタ記録手段3から「11111」の前払式商品券識別情報14の券種「カプチーノ11回券」、発行店舗「A店」、発行年月日「平成16年10月1日」、販売年月日「平成16年10月2日」の情報を抽出し、それを前払式商品券トランザクション記録手段4に記録すると共に、前払式商品券識別情報14として前記店舗端末8から受信した「11111」、利用店舗として「B店」、利用年月日として「平成16年10月10日」を記録し、前払式商品券マスタ記録手段3には券片1欄に記録しているので、利用券片番号(利用券片No.)として「券片1」を記録する。
このようにすることで、利用者が前払式商品券で商品を購入した場合の処理が行われる。店舗間売上修正処理手段7に於ける、発行店舗と利用店舗との間の売上修正処理は実施例1及び実施例2と同様に行われる。
実施例3のような前払式商品券発行管理システム1とすることによって、実施例1及び実施例2と比較して、発行店舗の店員による不正等には脆弱であるが、前払式商品券の発行管理については同様の効果を得ることが出来る。又、その脆弱性の反面、実施例1及び実施例2の場合よりも、発行店舗の店員による負担を軽減することが出来る。
本発明に於ける各手段は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上は同一の領域を為していても良い。
尚、本発明を実施するにあたり本実施態様の機能を実現するソフトウェアのプログラムを記録した記憶媒体をシステムに供給し、そのシステムのコンピュータが記憶媒体に格納されたプログラムを読み出し実行することによって実現されることは当然である。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラム自体が前記した実施態様の機能を実現することとなり、そのプログラムを記憶した記憶媒体は本発明を当然のことながら構成することになる。
プログラムを供給する為の記憶媒体としては、例えば磁気ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等を使用することができる。
又、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、上述した実施態様の機能が実現されるだけではなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステムなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前記した実施態様の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる不揮発性あるいは揮発性の記憶手段に書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、機能拡張ボードあるいは機能拡張ユニットに備わる演算処理装置などが実際の処理の一部あるいは全部を行い、その処理により前記した実施態様の機能が実現される場合も含まれることは当然である。
本発明によって、店員による前払式商品券の窃取や無断販売等の不正を防止することが出来ると共に、店舗間での前払式商品券に対する売上修正処理を自動的に行うことが可能となる。又、複数の店舗間で利用できる前払式商品券の場合、それに対する保証金を立てる必要があるが、その保証金の額を容易に算出することも可能となる。更に、振込方式で保証金の支払(供託金の支払)を行うことが出来る場合には、その支払までを本発明により実行することが可能となる。
1:前払式商品券発行管理システム
2:1次発行処理手段
3:前払式商品券マスタ記録手段
4:前払式商品券トランザクション記録手段
5:2次発行処理手段
6:前払式商品券利用処理手段
7:店舗間売上修正処理手段
8:店舗端末
9:ネットワーク
10:デポジット処理手段
11:金融機関システム
12:前払式商品券の発行会社の口座
13:指定された口座
14:前払式商品券識別情報
15:発行店舗識別情報
16:店舗発行処理手段
2:1次発行処理手段
3:前払式商品券マスタ記録手段
4:前払式商品券トランザクション記録手段
5:2次発行処理手段
6:前払式商品券利用処理手段
7:店舗間売上修正処理手段
8:店舗端末
9:ネットワーク
10:デポジット処理手段
11:金融機関システム
12:前払式商品券の発行会社の口座
13:指定された口座
14:前払式商品券識別情報
15:発行店舗識別情報
16:店舗発行処理手段
Claims (9)
- 前払式商品券を利用者に対して販売する店舗に設置された店舗端末との間でネットワークを介してデータの送受信が可能な前払式商品券発行管理システムであって、
前払式商品券の所定箇所に、前記前払式商品券を一意に識別する前払式商品券識別情報を付し、前記前払式商品券識別情報とその前払式商品券の券種とを前払式商品券マスタ記録手段に記録する1次発行処理手段と、
前記1次発行処理が施された前払式商品券に、各店舗に於いて店舗を識別する発行店舗識別情報が付されることにより2次発行処理が行われた前払式商品券から前記店舗端末の読取装置で読み取った、前記前払式商品券識別情報と前記発行店舗識別情報とを前記店舗端末からネットワークを介して受信し、前記前払式商品券識別情報に基づいて、前記前払式商品券マスタ記録手段に前記前払式商品券の発行店舗を少なくとも記録する2次発行処理手段と、
前記前払式商品券の利用が行われた店舗の店舗端末の読取装置で読み取った、前記前払式商品券に付された前記前払式商品券識別情報と、前記前払式商品券の利用が行われた店舗又は店舗端末を識別する情報とを、前記利用店舗の店舗端末から受信し、前記前払式商品券マスタ記録手段に、前記前払式商品券識別情報に基づいて前記利用店舗の情報を記録し、前記前払式商品券の券種、前記発行店舗、前記前払式商品券識別情報、前記利用店舗の情報を前払式商品券トランザクション記録手段に記録する前払式商品券利用処理手段と、
前記前払式商品券トランザクション記録手段に記録した、前記前払式商品券の券種、利用店舗、発行店舗の情報に基づいて、各店舗の売上データに対する前払式商品券による売上の修正処理を行う店舗間売上修正処理手段と、
を有することを特徴とする前払式商品券発行管理システム。 - 前払式商品券を利用者に対して販売する店舗に設置された店舗端末との間でネットワークを介してデータの送受信が可能な前払式商品券発行管理システムであって、
前払式商品券の所定箇所に、前記前払式商品券を一意に識別する前払式商品券識別情報を付し、前記前払式商品券識別情報とその前払式商品券の券種とを前払式商品券マスタ記録手段に記録する1次発行処理手段と、
前記店舗端末の読取装置で読み取った前記前払式商品券識別情報と、前記店舗端末に予め記憶された前記店舗又は店舗装置を識別する発行店舗識別情報とを前記店舗端末からネットワークを介して受信し、前記前払式商品券識別情報に基づいて、前記前払式商品券マスタ記録手段に前記前払式商品券の発行店舗を少なくとも記録する店舗発行処理手段と、
前記前払式商品券の利用が行われた店舗の店舗端末の読取装置で読み取った、前記前払式商品券に付された前記前払式商品券識別情報と、前記前払式商品券の利用が行われた店舗又は店舗端末を識別する情報とを、前記利用店舗の店舗端末から受信し、前記前払式商品券マスタ記録手段に、前記前払式商品券識別情報に基づいて前記利用店舗の情報を記録し、前記前払式商品券の券種、前記発行店舗、前記前払式商品券識別情報、前記利用店舗の情報を前払式商品券トランザクション記録手段に記録する前払式商品券利用処理手段と、
前記前払式商品券トランザクション記録手段に記録した、前記前払式商品券の券種、利用店舗、発行店舗の情報に基づいて、各店舗の売上データに対する前払式商品券による売上の修正処理を行う店舗間売上修正処理手段と、
を有することを特徴とする前払式商品券発行管理システム。 - 前記店舗間売上修正処理手段は、
前記前払式商品券トランザクション記録手段に記録した、前記前払式商品券の券種に対応する商品の売上の金額を、前記各店舗の売上データに於ける前記発行店舗の売上から減算し、前記前払式商品券の券種に対応する商品の売上の金額を、前記各店舗の売上データに於ける前記利用店舗の売上に加算する、ことにより前記店舗間の前払式商品券による売上の修正処理を行う、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の前払式商品券発行管理システム。 - 前記前払式商品券発行管理システムは、
前記前払式商品券マスタ記録手段に記録した前払式商品券の発行情報に基づいて、保証金の額を算出するデポジット処理手段を更に有する、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の前払式商品券発行管理システム。 - 前記デポジット処理手段は、
前記前払式商品券マスタ記録手段に記録した前払式商品券の券種の情報に基づいて、その券種毎の前払式商品券の発行金額の合計を算出し、その合計金額に所定の保証金の割合を乗じることにより、保証金の額を算出する、
ことを特徴とする請求項4に記載の前払式商品券発行管理システム。 - 前記デポジット処理手段は、
前記前払式商品券の発行会社が金融機関に有する口座から、保証金の送金先として予め指定された口座に、前記算出した保証金の額を送金する指示を、前記金融機関の有する金融機関システムに対して送信する、
ことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の前払式商品券発行管理システム。 - 前記前払式商品券識別情報及び前記発行店舗識別情報は、バーコード又は2次元バーコードにより前記前払式商品券に付されている、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の前払式商品券発行管理システム。 - 各店舗に於いて、利用者に対して前払式商品券を発行する前払式商品券発行方法であって、
前払式商品券の台紙に前記前払式商品券を一意に識別する前払式商品券識別情報を所定箇所に付して、前記前払式商品券の発行会社から各店舗に対して前払式商品券を配布し、
前記前払式商品券を受領した店舗に於いて、前記店舗を一意に識別する発行店舗識別情報を前記前払式商品券の所定箇所に更に付し、前記前払式商品券に付された前払式商品券識別情報と発行店舗識別情報とを前記店舗に設置された店舗端末の読取装置で読み取り、読み取った前払式商品券識別情報と発行店舗識別情報とを前記前払式商品券を発行する発行会社のシステムに送信して、前記前払式商品券を発行したことを前記システムに登録する、
ことを特徴とする前払式商品券発行方法。 - 前記店舗に於いて発行店舗識別情報を付する際には、前記発行店舗識別情報を押印する、印字する、或いは前記発行店舗識別情報が印字されたシールを貼付する、のいずれかにより行う、
ことを特徴とする請求項8に記載の前払式商品券発行方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20160011513A (ko) * | 2014-07-22 | 2016-02-01 | 주식회사 카카오 | 결제 처리 방법, 그 방법을 수행하는 결제 서버, 메신저 서버 및 이벤트 권리 발행 서버 |
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2004
- 2004-10-26 JP JP2004310271A patent/JP2006126882A/ja not_active Withdrawn
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