JP2006118284A - 床材の施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 接着剤の塗布がしやすく、一定の施工品質を有する実接着構造を実現可能とする床材の施工方法を提供すること。
【解決手段】 本実施例の施工方法は、長板状の床材3に設けられた実どうしを接着接合する実接着施工用床材の施工方法において、床材3の長手方向の雌実31を上側に向け、床材3の表面又は裏面の平面を合わせ複数枚重ね、平面側に全体を傾斜させた状態でこれら床材3を保持し、次いで雌実31に接着剤4を塗布している。
【選択図】図1
【解決手段】 本実施例の施工方法は、長板状の床材3に設けられた実どうしを接着接合する実接着施工用床材の施工方法において、床材3の長手方向の雌実31を上側に向け、床材3の表面又は裏面の平面を合わせ複数枚重ね、平面側に全体を傾斜させた状態でこれら床材3を保持し、次いで雌実31に接着剤4を塗布している。
【選択図】図1
Description
本発明は、一般住宅や集合住宅に施工される実接着により施工される床材の施工方法に関するものである。
床材の施工方法として一般的なのは、根太施工などにおける床材の釘施工や、床材の裏面全体を接着剤で基礎床上に貼着施工する接着剤施工、及びこれらの組み合わせ施工であり、適宜選択して用いられている。また一方で、床材の実部分を通しての水の浸透を防止するために、これら実結合部分への接着剤塗布による浸透防止なども行われている。
また最近のリフォームにおいては、既存の床材上に新床材を重ね貼りすると、例えばスイングドアの下端面と床面とのクリアランスが取りにくくなるため、既存の床材を一旦剥がしてから新床材を施工することが望まれるが、上述のような施工方法を行っていると、既存の床材を剥がすこともままならず、労力と剥がし後の補修が必要な点でリフォームしづらいものであった。
そのため床材を実接着のみで行い、床材を基礎床に釘や接着剤などで固着することなく、床材どうしをずらしながら実接着することで簡単に床材施工ができ、また剥がしやすい床材の施工方法が提案されている。(例えば特許文献1など)
しかしながら床材は一般に長尺で可撓性を有するため、1枚の床材の実部(通常は雌実)に実施工用の接着剤を全長に亘って塗布しようとすると、床材が撓み、実部分が蛇行するため接着剤が非常に塗りにくく、また支えにくいものであるため作業しづらかった。また一部屋に床材を何枚も用いる必要があるため、実接着が行いづらく、例えば接着剤の量が足りないなど接着不良個所が発生しやすく、施工ムラが生じやすいものであった。
特開平5−331994号公報
しかしながら床材は一般に長尺で可撓性を有するため、1枚の床材の実部(通常は雌実)に実施工用の接着剤を全長に亘って塗布しようとすると、床材が撓み、実部分が蛇行するため接着剤が非常に塗りにくく、また支えにくいものであるため作業しづらかった。また一部屋に床材を何枚も用いる必要があるため、実接着が行いづらく、例えば接着剤の量が足りないなど接着不良個所が発生しやすく、施工ムラが生じやすいものであった。
本願発明は、上記背景技術に鑑みて発明されたものであり、その課題は、接着剤の塗布がしやすく、一定の施工品質を有する実接着構造を実現可能とする床材の施工方法を提供することである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る本願発明では、長板状の床材に設けられた実どうしを接着接合する実接着施工用床材の施工方法において、床材の長手方向の雌実を上側に向け、床材の表面又は裏面の平面を合わせ複数枚重ね、平面側に全体を傾斜させた状態でこれら床材を保持し、次いで雌実に接着剤を塗布し、隣接床材に実どうしを接着接合することを特徴とする床材の施工方法としている。
また請求項2に係る本願発明では上記に加え、接着剤の塗布部位を、雌実の内壁のうち、上方に向いている側の内壁としたことを特徴としている。
また請求項3に係る本願発明では上記に加え、接着剤の塗布部位を、雌実の内壁のうち、下方に向いている側の内壁としたことを特徴としている。
また請求項4に係る本願発明では上記に加え、接着剤の塗布後、床材を反対側に傾斜させることを特徴としている。
また請求項5に係る本願発明では上記に加え、接着剤の塗布時に、接着剤が充填された接着容器の先端塗布口側面を、雌実の先端部分に当接させながら接着剤を塗布することを特徴としている。
また請求項6に係る本願発明では上記に加え、床材の梱包を長手方向の雌実側を上向きに平面側に立てかけ、立てかけ後に梱包の少なくとも雌実部分を開放するように開梱し、立てかけ状態のまま接着剤を雌実に塗布することを特徴としている。
上記請求項1に係る本願発明の床材の施工方法においては、床材を、実接着用の接着剤を充填する雌実を上側に、重ねた状態で傾斜をさせて保持していることで、一番下側に位置する床材は、上側の床材による荷重によって、撓むことなく雌実を略一直線状にされ、上側の床材は、この一番下側の床材がまっすぐに保持されることで、併せてまっすぐ保持され、床材全体が全て、雌実を略一直線状にすることができ、したがって接着剤の塗布を簡単に、確実に行うことができ、一定の施工品質を実現することが容易である。
上記請求項2または請求項3に係る本願発明の床材の施工方法においてはさらに、接着剤を床材の傾斜を利用して、雌実の底部分だけでなく、側壁部分にかかる様に接着剤を広く塗布することが可能となる。
上記請求項4に係る本願発明の床材の施工方法においてはさらに、床材を反対側に傾斜させることで、接着剤のついていない側の雌実側壁部分にまで、接着剤を必要以上に使うことなく、広く簡単に接着剤を塗布することができる。
上記請求項5に係る本願発明の床材の施工方法においてはさらに、接着容器の位置を一定に保ったまま接着剤の充填をすることができるので、接着剤の塗布量を簡単に一定にしながら塗布することができ、施工後に接着剤が必要以上に溢れるおそれをなくすことが可能となる。
上記請求項6に係る本願発明の床材の施工方法においてはさらに、梱包をそのまま床材の保護材として活用しながら接着剤の塗布をすることができるので、基礎床上に床材を施工するまで、床材に傷がつかないようにすることが可能となる。
本願発明の最良の形態を図1に示される以下の実施例にて説明する。
本実施例の施工方法は、長板状の床材3に設けられた実どうしを接着接合する実接着施工用床材の施工方法において、床材3の長手方向の雌実31を上側に向け、床材3の表面又は裏面の平面を合わせ複数枚重ね、平面側に全体を傾斜させた状態でこれら床材3を保持し、次いで雌実31に接着剤4を塗布し、隣接床材に実どうしを接着接合している。このように傾斜させることで、床材3が可撓性を有していても(通常は、短手方向の裏溝を並設していなくても撓むおそれが高い)、一番下側に位置する床材3が、その上側に重なる床材3の荷重により、その上側を向いた雌実31部分が略一直線状になるようまっすぐ保持され、残りの床材3全てもこれに倣って全ての床材3の上側を向いた雌実31部分を略一直線状にすることができ、該雌実31部分に塗布される接着剤4を、簡単に塗布することができ、実接着施工において実結合部を所定の接着剤量で接着することができ、一定の施工品質を実現することができる。
そして接着剤4の塗布部位41を、雌実31の内壁のうち、上方に向いている側の内壁としている。さらには、より雌実31の開放先端に近い側に塗布している。このようにすると、床材3の傾斜を利用して接着剤4を流れさせることができるので、より広い範囲に接着剤4を塗布することができる。なお、雌実31の開放先端部分に接着剤4を塗布する場合には、床材3の表面又は裏面に接着剤がつかないように留意したほうが望ましい。なお、接着剤4の塗布順番は特に定める必要は無い。
なお、接着剤4の塗布位置(接着剤4を直接塗る部位)は、施工状態で床材3表面側の実結合部分を接着剤4で確実に隙間を埋めつつ接着するほうが望ましいことから、床材3の表面側の雌実31の内壁を塗布位置とするほうがよい。また塗布量は、目安として実結合時に、ところどころ米粒程度の大きさの接着剤4の染み出しがある程度であれば、望ましいと考えられる。勿論、すぐに接着剤4をふき取らなければならない。また、床材3の裏面側部分への適正と考えられる接着剤塗布量として、例えば表側と同様に、実結合部分から若干量の接着剤が染みだし、部分的に基礎床につくことが、床材3の移動制限という点から望ましく、また床材3裏面側からの湿気進入防止という観点からも望ましい。もちろん、このような接着剤の量に本発明が限定されることは無い。なお基礎床として、根太上に捨て貼り下地材を設けたもの、コンクリートスラブ、いわゆる二重床と呼ばれる浮床などが該当する。
以下、図1をもとに施工手順を説明する。なお、本図では雌実31に接着剤4を塗布する手順だけを示しているが、接着剤4塗布後、床材3をそれぞれ、既に基礎床上に固定されている別の床材3の雄実32(通常、貼り始めは雌実31側を壁際に向けるように行う)に向け、一旦基礎床上に床材3を仮置きし、位置合わせをし、基礎床上をずらせながら該床材3の雌実31を雄実32に被せるように押し込むことで行われる。これを繰り返し行うことで、施工場所全体に床材3を施工することができる。
図1(a)は、後述する実接着施工用に用いられる施工冶具2を、床材3の長さに応じて間隔を調整し、床材3を梱包状態のまま該施工冶具2上に載置することを示している。本実施例では次に、梱包状態のまま床材3全体を傾け、図1(b)に示すように、床剤梱包 内にある全ての床材3が、その表面又は裏面側のいずれかが下側を向くように傾斜させている。この状態で梱包を解いて図1(c)の様に床材3を立てかけている。もちろん、図3(a)に示されるような一般的な梱包状態の場合、床材梱包1ごと施工冶具2上に載置すると開梱しにくいので、例えば図1(a)、(b)の手順を飛ばし、床材3を一枚ずつ施工冶具2上に載置していく方法であっても構わない。また梱包の仕方によっては、床材3の向きが実の方向を揃えていない場合があるが、例えば施工冶具2上にて実方向を揃える手順を入れてもよい。
次いで図1(d)では、接着剤4を入れた接着容器5を、床材3の傾斜方向と逆の方向側から各床材3の雌実31内に接着剤4を塗布していく状態を示している。この場合は雌実31の上を向いた側の内壁を狙って塗布している。用いられる接着剤4は、床材3の施工用として従前から用いられているものを用いるが、速乾性のものや浸透性のよいものなどは適さず、流動性があり、硬化までに時間のかかるものが、接着剤4塗布から基礎床上への載置までに時間がかかることを考えるとより望ましいといえる。なお、本図及び他の図において接着剤4の塗布部位41をそれぞれ示しているが、実際には図示のように平面状に接着剤が設けられるのではなく、最下部部分が盛り上がって接着剤4は溜まることになり、その他の塗布部位41では平面状に塗布されることになる。
そして接着剤4を塗布する際には、接着剤4が充填された接着容器5の先端塗布口51側面を、雌実31の先端部分に当接させながら接着剤4を塗布することが望ましい。一般に6尺(約1800mm)にもわたる長い距離を一定に状態で接着剤4を塗布していくことは難しいが、このようにすることで接着容器5の位置を一定に保つことができ、接着剤4の塗布位置を一定にできるとともに、接着容器5からの接着剤4押出し量も略一定に保ちやすくなり、実接着施工の施工品質を左右する接着剤4の塗布量をコントロールすることができる。なお、床材3の傾斜状態での保持高さは、作業のしやすさを考慮すると、接着剤塗布者の腰から胸の辺りに雌実31の位置が来るようにすると、中腰で接着容器5の傾きを一定に、カンナ引きのような姿勢で塗布することができ作業しやすい。なお、部分的に接着剤4の塗布量が変動することがあってもよい。これは実結合時に接着剤4が押し込まれ、雌実31の奥だけでなく雌実31形成方向にも接着剤4が移動するからである。
そして接着剤4の流動性にもよるが、塗布された状態でしばらく置くと、図1(e)に、雌実31の拡大状態図と供に示すように、雌実31の内壁を伝って一番下の部分に溜まる。その際に接着剤4の流動に伴い雌実31の内壁部分に接着剤4が塗布されることになる。
そして図1(e)で矢印で示されるように、雌実31に接着剤4を塗布した状態で床材3を反対側方向に傾斜するように移動させることを行う。このように移動させた後の状態を図1(f)に示す。このようにすることで同図の雌実31の拡大状態図に示すように、接着剤4の塗布部位をより広くすることができる。
なお、床材3の短手端部にも同様に実が形成されている場合には、このままの状態で短手方向の雌実に接着剤4を塗布する。これは通常長手方向には大きく撓むおそれがあるが、短手方向には撓むおそれが殆ど無いという点、長さもそれほどではない点から、特に縦横を入れ替えて立て替えることは行わない。また、この部位の雌実には特に上記説明のような接着剤4の塗布は行わなくてもよく、雌実の最奥部分に接着剤4を充填する従来からの塗布方法で行ってもよい。
なお、本実施例では床材3を反対側に傾斜させた状態で保持しているが、反対側に傾斜させ保持するものだけでなく、例えば床材3を施工場所に移動させるために持つ際に、一旦反対側に傾斜させてから持つ場合であってもよい。その際に接着剤が移動することを確認してから持つことがより望ましい。
なお、本実施例では図1(c)に示したように梱包を全て取り去っているが、例えば床材梱包1を長手方向の雌実側を上向きに平面側に立てかけ、立てかけ後に梱包の少なくとも雌実部分を開放するように開梱し、立てかけ状態のまま接着剤4を雌実に塗布してもよい。具体的には、接着剤4塗布部位となる雌実部分に当たる梱包の部分だけを取り外す、又は開ける場合が考えられる。この場合には、接着剤4の塗布時には特に関係の無い床材3の表裏面部分に接着剤4が付くおそれを少なくすることができ、また床材3の表面に何らかの傷が付くおそれも少なくすることができる。
なお、このようなことを可能とする梱包の仕方として、例えば図3(b)に示されるような梱包方法が考えられる。この梱包方法は、床材3を、床材3の雄実32方向を下側にして断面が上を開放した略コ字状の梱包材12上に載置し、雌実31側にはこれを覆うように、断面が下に開放した略コ字状の別の梱包材12を被せ、結束バンド14で全体を縛るとともに、開放端部を箱型の端部梱包材13を被せることで梱包を行う。勿論、同図(a)のような一般的な梱包であっても、例えば側面を切除し、開放することで行うことも可能であるが、床材3の表面側に切り傷を付けるおそれがあり、あまり望ましくない。予めミシン目など簡単に切除できる工夫をしておくことが望ましいといえる。
なお、図3(a)に示される一般的な床材梱包1であっても、本願発明の適用には問題が無い。すなわち、例えば床材梱包1内の床材3の表面又は裏面に面した開平蓋11を開け、内部の床材3を1枚ずつ取り出し施工冶具2に載置していってもよいし、施工冶具2上で傷が付かないように床材梱包1を切除し開梱してもよいのである。
そしてこの床材梱包1全体を施工冶具2上に載置した後、結束バンド14を切断し、端部梱包材13を取り、雌実31側の梱包材12を取ることで、簡単に接着剤4を塗布する雌実31だけを露出することができる。なお、床材梱包1中に実の向きがそれぞれ逆向きに入っている場合には、適宜床材3を反転させて雌実31が上を向くように実の向きをかえてやればよい。
ところで接着剤4の塗布位置、塗布方向は上記説明以外にも考えられる。図2(a)〜(c)は代表的な方式を図示したものである。すなわち(a)は上記説明のとおりであり、(b)は(a)とは逆方向から、接着剤4の塗布部位を、雌実31の内壁のうち、下方に向いている側の内壁とした場合で接着容器5の先端塗布口51側面を雌実31の先端に摺らせながら接着剤4を塗布している例、(c)は接着容器5をまっすぐ保持し、雌実31にたらしながら(実際には先端塗布口51を雌実31内に挿入する場合が多い)塗布していく場合を示している。勿論、接着容器5の位置、作業者の立ち位置など作業者や、床材3の表裏面の方向に応じその他の方法など種々の態様が考えられる。例えば、接着容器5の傾きを雌実31の伸びる方向に沿わせることも考えられる。
また例えば、通常接着剤4は接着容器5の先端に先細り形状の先端塗布口51が形成されているが、上記説明ではこの先端塗布口51の側面を雌実31の先端部分に当接させる場合を示しているが、より安定性を増すために、先端塗布口51の先端を雌実31の内壁に当て、そして先端塗布口51をまっすぐ雌実31の内壁に当てるのではなく、若干傾け、先端塗布口51に形成されている開口(図示せず)を全て塞がないようにしながら接着容器5を動かしてもよい。
なお床材3を傾斜させているので、下側の床材3の方が雌実31部分が飛び出て保持される。したがって、図2(a)に示すように接着容器5を傾け、一番上の床材3の側から上向きの雌実31の内壁に接着剤4を塗布するようにすれば作業しやすい。また図2(b)のように傾ければ、例えば接着剤4塗布中に手元が狂っても、隣の床材3の表面又は裏面に接着剤がつきにくい。勿論、速乾性の接着剤4ではないので、付着した場合すぐにふき取れば問題は無い。
なお、上記本願発明では施工冶具2を用い床材3を立てかける例を説明してきたが、本願発明の趣旨を実現するためには、例えば壁際に立てかける方法で床材3を傾斜保持してもよい。この場合には、上記施工方法と比べて、一番下側の床材3が、雌実31の略全長にわたって同一平面内で保持されることになるので、より略直線状に保持されることになる。
なお、このように床材3を傾けて、床材3の撓みを無くしてから接着剤4を塗布する方法のほかに、床材3をその表面又は裏面いずれかを下側に載置し、その状態で雌実に接着剤4を塗布する方法が考えられる。この場合にも簡単に雌実31の一直線化が図られるが、載置場所の不陸状態、異物の有無の確認などが必要となり、また雌実31の底部分に塗布しにくいなどの問題点がある。この場合には、実形状を工夫し、例えば実結合時に雄実32の先端部分で接着剤4を雌実31の底部分に押し込みながら雌実31の内側全体に接着剤4が行き渡るようにすることが必要と考えられる。なお、上記本願発明と同様の趣旨で、実際に床施工に用いる前に、床材3を持ち上げる際に接着剤4が雌実31の内部を流動するようにしてもよい。
次に本実施例で用いた施工冶具2について図4をもとに説明する。
本施工冶具2は、床材の長さが6尺以上の長尺のものもあれば3尺などの短尺のものもあり、長さがまちまちなものを同じ施工現場において使うことがある点、及び複数枚の床材3を同時に保持するためにある程度の強度が必要であるが、重量物を施工現場に移送しにくい点に基づいて設計されている。
すなわち本施工冶具2は、同図(a)に示されるように、断面略コ字状に上方に開口した床材保持部21を有する実接着用の施工用治具 であって、床材保持部21の底面に床材3を載置し、床材保持部21の一方側の内側面に立てかけ可能なように、該床材保持部21の開口巾を形成した施工用治具 であり、これを図1などで説明したように、複数個組み合わせて用いている。もちろん、床材保持部21が一つで床材3全体を保持できるような大きさで、施工冶具2を一つだけで用いる場合も考えられるが、床材3長手方向のバランスが取りにくい点、重量が重くなり、運搬に支障をきたす点など不具合も出てくるため、通常は複数個を組で用いる。
さらに床材保持部21は、同図(b)に(a)のC部分を拡大して示すように、先端部分が外側に開き傾斜部23として形成され、床材3を入れやすくなっている。また床材保持部21の内面には、床材3を梱包なしに置いたとしても傷が付かないように、弾性ゴム24を設けている。
そしてさらに運搬しやすいように、棒体の先端に脱着可能に床材保持部21が形成され、さらに他端にも同様に脱着可能なように床面支持台部22を形成している。勿論床材保持部21は溶着などで棒体に固定されていてもよい。なお、この床面支持台部22は、図示のように十字状に形成されているとともに、特に図示していないが縦横に分解可能になっていて、組み合わせて十字状にしている。さらにこの床面支持台部22は、同図(c)に(a)のC部分を拡大して示すように、置かれる床面(通常は不陸状態である)の影響を受けにくくするために、下面の周縁部分にリブが形成され、床面との接触を面でなく線状としている。もちろん単なる板材により形成し、面で床面と接触するものでも構わない。なお、安定性を考慮すると、少なくとも床面支持台部22の先端部分が床面と接触するようにしておくことが望ましい。
なお棒体は例えばアルミの中空棒状体で、本施工冶具2では略コ字状断面のステンレスの板材を図示のようにコ字状に溶接し床材保持部21とし、これを棒体の先端に溶着して一体にしている。そしてステンレス製の床面支持台部22を棒体の他端にネジで固定することで、軽量化と運搬性を向上させている。
なお、床面支持台部22の大きさは、床材3の短手方向の巾寸法が、一般には約300mmのものが多いことを考慮し、それぞれ内寸で、高さが傾斜部23の下側までで約150mm、奥行きが約100mmとし、巾は約50mmとしている。これを棒体の長さを約600mmとして作業性を考慮したものとしている。そして床面支持台部22は全体の安定性を考慮し、約300mm四方の十字状としている。
ところで、先に述べた梱包方法は、次のような方法により行われる。すなわち、実接着施工に用いられる、長板状で少なくとも対向する長辺にそれぞれ雄実32と雌実31とが形成された実接着施工用の床材3の梱包方法であって、複数枚の床材3を、その雌実31の向きを揃え床材梱包1内に収容するとともに、該床材梱包1の、床材3の長辺雌実部分と対応する部分を開放可能にした実接着施工用の床材3の梱包方法である。これは図3(b)に示されるような床材梱包1を用いることで行われる。
また、図5(a)には、その他の床材梱包1の例として、床材梱包1の、床材長辺雌実部分と対応する部分を開放蓋部15としたものが示されている。これは箱状の床材梱包1の、床材3の平面と向かい合う床材梱包1の平面のうち一方側面の途中部分から、床材3の長手方向に形成されている雌実31と向かい合う面までを開放蓋部15としていて、ここでは該開放蓋部15は、開梱時に床材梱包1の開放蓋部15形成用に予め入れておいたミシン目などの分離手段を用い、開放蓋部15を図示のように雌実31を露出するように開放させる。このように開放蓋部15を床材3の平面部分を一部露出する形で設けたことで、床材3の平面部分に傷が付くのを防止しながら、実接着用の接着剤4を充填することが容易にできる。また、開放蓋部15が分離されずに残っている場合には、接着剤4充填後に、再度開放蓋部15を元の状態に戻すようにして雌実31の上側を覆うようにしておけば、接着剤4の硬化を遅らせることや、施工現場などで不用意に雌実31部分を触るなどして床材3の表面又は裏面を汚すおそれがなくなる。なお、図では床材3の短手部分と対向する床材梱包1の側端面16も開放できるようになっている。
次に同じく図5(b)に、さらに別の床材梱包1の例が示されている。これは床材梱包1を、いわゆる上箱18、下箱17に分離させ、上箱18が床材3の長手方向辺に形成されている雌実31を被装するように用いられている。この場合、床材3全体を傾ける場合には、下箱17全体を傾けるため、ある程度大きく傾け、途中で元に戻らないようにすることが望ましい。
なお、本発明において例示したいずれの床材梱包1を用いた場合にも、一番端に位置する床材3を、表面を隣接する床材側に向け床材梱包1内に収容させることを行うことが望ましい。これは、接着剤4を床材3に塗布する際に、床材梱包1の一部を取り去り床材3の一部又は全部が露出した際に、床材3の表面に傷が付きにくくするためである。また、床材3の裏面側に、ホルムアルデヒドなどの化学物質吸着剤を予め塗布しておく場合には、隣接する床材3の表面が汚染されないように、裏面と裏面、表面と表面とをそれぞれ合わせるように梱包していくとよい。
1 床材梱包
11 開平蓋
12 梱包材
13 端部梱包材
14 結束バンド
15 開放蓋部
16 側端面
17 下箱
18 上箱
2 施工冶具
21 床材保持部
22 床面支持台部
23 傾斜部
24 弾性ゴム
3 床材
31 雌実
32 雄実
4 接着剤
41 塗布部位
5 接着容器
51 先端塗布口
6 補強材
11 開平蓋
12 梱包材
13 端部梱包材
14 結束バンド
15 開放蓋部
16 側端面
17 下箱
18 上箱
2 施工冶具
21 床材保持部
22 床面支持台部
23 傾斜部
24 弾性ゴム
3 床材
31 雌実
32 雄実
4 接着剤
41 塗布部位
5 接着容器
51 先端塗布口
6 補強材
Claims (6)
- 長板状の床材に設けられた実どうしを接着接合する実接着施工用床材の施工方法において、床材の長手方向の雌実を上側に向け、床材の表面又は裏面の平面を合わせ複数枚重ね、平面側に全体を傾斜させた状態でこれら床材を保持し、次いで雌実に接着剤を塗布し、隣接床材に実どうしを接着接合することを特徴とする床材の施工方法。
- 接着剤の塗布部位を、雌実の内壁のうち、上方に向いている側の内壁としたことを特徴とする請求項1記載の床材の施工方法。
- 接着剤の塗布部位を、雌実の内壁のうち、下方に向いている側の内壁としたことを特徴とする請求項1記載の床材の施工方法。
- 接着剤の塗布後、床材を反対側に傾斜させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の床材の施工方法。
- 接着剤の塗布時に、接着剤が充填された接着容器の先端塗布口側面を、雌実の先端部分に当接させながら接着剤を塗布することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の床材の施工方法。
- 床材の梱包を長手方向の雌実側を上向きに平面側に立てかけ、立てかけ後に梱包の少なくとも雌実部分を開放するように開梱し、立てかけ状態のまま接着剤を雌実に塗布することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一つに記載の床材の施工方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009052244A (ja) * | 2007-08-24 | 2009-03-12 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 床材およびその製造方法とその施工方法 |
JP2009167699A (ja) * | 2008-01-17 | 2009-07-30 | Panasonic Electric Works Co Ltd | フローリング用床材 |
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2004
- 2004-10-25 JP JP2004309027A patent/JP2006118284A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009052244A (ja) * | 2007-08-24 | 2009-03-12 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 床材およびその製造方法とその施工方法 |
JP2009167699A (ja) * | 2008-01-17 | 2009-07-30 | Panasonic Electric Works Co Ltd | フローリング用床材 |
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