JP2006107980A - 燃料電池発電装置 - Google Patents

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孝裕 梅田
Takayuki Urata
隆行 浦田
Yasushi Sugawara
靖 菅原
Junji Morita
純司 森田
Kiichi Shibata
礎一 柴田
Norihiko Kawabata
徳彦 川畑
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Abstract

【課題】酸化剤ガス中に含まれる不純物を除去し、不純物による劣化を抑制し、耐久性を向上させた燃料電池発電装置を提供すること。
【解決手段】酸化剤ガス中の酸素からオゾンを生成するオゾン発生器14と、不純物を除去する不純物除去手段13と、電解質1と、電極21、22と、セパレータ板41、42とからなる燃料電池5を備え、酸化剤ガス中に存在する不純物の内、吸着しにくい一酸化窒素などの不純物をオゾン発生器14で生成したオゾンで吸着しやすい二酸化窒素などに酸化して、不純物除去手段13で除去するので、不純物による電池電圧の低下を抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、酸化剤ガス中に含まれる不純物による劣化の抑制または耐久性の向上を図った燃料電池発電装置に関するものである。
従来の一般的な固体高分子電解質型燃料電池の構成および動作について図3を参照しながら説明する。図3において1は水素イオン伝導性を有するパーフルオロカーボンスルフォン酸からなる固体高分子電解質であり、電解質1の両面には一対の電極としてアノード21およびカソード22が形成されている。アノード21およびカソード22は、多孔質カーボンに白金などの貴金属を担持した触媒および水素イオン伝導性を有する高分子電解質との混合物からなる触媒層と、触媒層の上に積層した通気性および電子伝導性を有するガス拡散層を備えている。また、アノード21およびカソード22の周囲にはガスの混合やリークを防止する一対のガスケット31および32がそれぞれ配置され、アノード21に少なくとも水素を含む燃料ガスを供給および排出し、カソード22に少なくとも酸素を含む酸化剤ガスを供給および排出するガス流路を有する一対の導電性のセパレータ板41および42で狭持されている。
以上の構成からなる単セルを複数積層したものをスタックとし、単セルまたはスタックを総称して燃料電池5とする。
カソード22には酸化剤ガスとして多くは酸素を含む空気を大気より取り込み供給していた。一方、アノード21には燃料ガスとして、水素を含むガスが供給される。例えば、図3に示すような燃料処理部7を備え、メタンなどの炭化水素を含む原料ガスを改質して水素を含む燃料ガスを供給していた。
一般的な燃料電池発電装置の構成および動作について図5を参照しながら説明する。図3においてメタンなどの炭化水素を含む原料ガスは脱硫部6に供給され、付臭剤などに含まれる硫黄化合物が吸着除去(脱硫)される。そして、燃料処理部7で改質され水素を含む燃料ガスとなり、燃料電池5のアノード21に供給される。燃料処理部7は、メタンなどを改質する改質部71と、発生する一酸化炭素(CO)を変成するCO変成部72と、さらにCOを除去するCO除去部73を備えている。
原料ガスにメタンを用いた場合、改質部71では、水蒸気を伴って(化1)で示した反応が起こり、水素とともに約10%のCOが発生する。
Figure 2006107980
その後、発生したCOは(化2)で示すようにCO変成部72で二酸化炭素に酸化され、約5000ppmまで減少する。後流のCO除去器73ではCOだけでなく、燃料ガスの水素まで酸化してしまうので、CO変成部72でできるだけCO濃度を低下させる必要がある。
Figure 2006107980
さらに残ったCOは(化3)で示すようにCO除去器73で酸化され、その濃度は約10ppm以下まで低下する。
Figure 2006107980
全反応式を(化4)に示す。
Figure 2006107980
アノード21およびカソード22にそれぞれ燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給して電子負荷を接続すると、アノード21に供給された燃料ガス中に含まれる水素はアノード21と電解質1の界面で電子を放って水素イオンとなる(化5)。
Figure 2006107980
水素イオンは電解質1を通ってカソード22へと移動し、カソード22と電解質1の界面で電子を受け取り、カソード22に供給された酸化剤ガス中に含まれる酸素と反応し、水を生成する(化6)。
Figure 2006107980
全反応を(化7)に示す。
Figure 2006107980
このとき電子負荷を流れる電子の流れを直流の電気エネルギーとして利用することができる。また、一連の反応は発熱反応であるため、反応熱を熱エネルギーとして利用することができる。
また、酸化剤ガス中に不純物が存在すると、燃料電池5の出力電圧が低下する。したがって、酸化剤ガス中に含まれる燃料電池5の特性に悪影響を与える不純物を除去する必要がある。
従来は、例えば、酸化剤ガスの供給経路に設けられた洗浄液が貯えられた洗浄液タンクを備え、前記洗浄液で酸化剤ガスを洗浄して供給していた(特許文献1参照)。これにより、酸化剤ガス中に含まれる不純物を除去して、燃料電池に供給するので、電池特性や寿命の低下を防止することができる。
特開2002−56877号公報
しかしながら、前記従来の洗浄液タンクを用いて酸化剤ガス中に含まれる不純物を除去する方法では、装置が大型化するだけでなく、洗浄液の交換の際、排出した洗浄液の処理に手間がかかるという課題があった。また、洗浄液タンクの水圧がかかるので、洗浄液タンクでの圧力損失が大きくなり、酸化剤ガスを供給するブロワなどの空気供給手段の供給圧力を高める必要があり、それによる効率低下、騒音増大、寿命低下などの課題を有していた。さらに、大気中の不純物の内、一酸化窒素などは水に溶けにくく、また吸着しにくいため、除去できず、それによる出力電圧の低下などの課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、洗浄液タンクを用いることなく、大気中の酸素からオゾンを生成して、吸着しにくい一酸化窒素などの不純物を酸化して、吸着しやすい二酸化窒素などに変換するオゾン発生器と、前記オゾン発生器の後流に酸化剤ガス中に含まれる不純物を除去する不純物除去手段を備えることにより、不純物による電池電圧の低下を抑制する耐久性に優れた燃料電池発電装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の燃料電池発電装置は、酸化剤ガス中の酸素からオゾンを生成するオゾン発生器と、前記オゾン発生器の後流に配置され、酸化剤ガス中に含まれる不純物を除去する不純物除去手段を備えるものである。
これによって、大気中の酸素からオゾンを生成して、吸着しにくい一酸化窒素などの不純物を酸化して吸着しやすい二酸化窒素などに変換して、酸化剤ガス中に含まれる不純物を除去することができ、不純物による電池電圧の低下を抑制することができる。
以上説明したように、本発明の燃料電池発電装置によれば、比較的小型な構成で酸化剤ガス中に含まれる不純物を除去することができ、燃料電池の出力電圧の低下を抑制することができる。
また、液体を用いないので、交換などのメンテナンス性が向上し、水圧も掛からないので、低圧力損失を保持することができ、ブロワなどの空気供給手段への負荷が軽減され、高効率化、低騒音化を図ることができ、耐久性に優れた燃料電池発電装置を提供することができる。
第1の発明は、酸化剤ガス中の酸素からオゾンを生成するオゾン発生器と、前記オゾン発生器の後流に配置され前記酸化剤ガス中に含まれる不純物を除去する不純物除去手段と、電解質と、前記電解質を挟む一対の電極と、前記電極の一方に少なくとも水素を含む燃料ガスを供給排出し、他方に前記不純物を除去した少なくともオゾンを含む酸化剤ガスを供給排出するガス流路を有する一対のセパレータ板とからなる少なくとも一つのセルを備えた燃料電池を備え、酸化剤ガス中に存在する不純物の内、吸着しにくい一酸化窒素などの不純物をオゾン発生器で生成したオゾンで吸着しやすい二酸化窒素などに酸化して、不純物除去手段で除去するので、不純物による電池電圧の低下を抑制することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明のオゾン発生器は放電によりオゾンを生成するので、燃料電池で発電した電力を電源として使用でき、簡単な構成でオゾンを発生させることができる。
第3の発明は、特に、第1の発明の燃料電池の酸化剤ガスのガス流路の出口側にオゾン分解器を備え、酸化剤ガス中に含まれる残留したオゾンを除去して大気へ排出するので、燃料電池よりオゾン臭が発生することがない。また、オゾンは酸素よりも活性化分極が小さいので、オゾンを含む酸化剤ガスを使用することにより、出力電圧が大幅に向上し、優れた発電効率を得ることができる。
以下本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の燃料電池発電装置の構成図を示すものである。図1において、1は水素イオン伝導性を有するパーフルオロカーボンスルフォン酸ポリマーからなる膜状の固体高分子電解質であり、電解質1の両面には一対の電極、アノード21およびカソード22が形成されている。電解質1は、水分を取り込むことにより、電解質1内のスルフォン酸基の水素イオンが解離して電荷担体となり、スルフォン酸基がいくつか凝集して形成される逆ミセル構造の中を通過することで水素イオン伝導性を示す。含水率が下がると電解質1の導電率が低下するため、ガスを加湿して供給し、電解質1の乾燥を防ぐ方法をとった。
アノード21およびカソード22は、多孔質カーボンに白金などの貴金属を担持した触媒および水素イオン伝導性を有する高分子電解質との混合物からなる触媒層と、触媒層の上に積層した通気性および電子伝導性を有するガス拡散層からなる。アノード21には、耐CO性を有する白金−ルテニウムなどの合金触媒を用いた。また、ガス拡散層には撥水処理を施したカーボンペーパーあるいはカーボンクロスを用いた。
そして、アノード21およびカソード22の周囲にガスの混合やリークを防止する一対のガスケットをそれぞれ配置し、さらに、アノード21およびカソード22にそれぞれ燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給および排出するガス流路を有する一対の導電性のセパレータ板41および42を用いて狭持した。以上のように構成される単セルを用いて、必要とする電圧分の複数の単セルを直列に積層(スタック)して所望出力の燃料電池を形成することができる。
また、セパレータ板41および42の両端には集電板と、絶縁板および端板を配置し、締結ロッドで固定した。そして、集電板に電子負荷および電圧検出部を接続し、一定電流を流したときの燃料電池5の電圧を検出できる構成とした。
また、酸化剤ガスは、大気からファンやポンプおよび空気ブロワなどの空気供給手段より取り込み、流量制御手段により所定の流量で燃料電池のカソード22に供給した。
また、空気供給手段の後流には、空気供給手段で取り込んだ大気の一部からオゾンを生成するオゾン発生器14を設けた。オゾン発生器14は、放電式であるので、燃料電池5で発電した電力を電源として使用でき、簡単な構成でオゾンを発生させることができる。
酸化剤ガス中には自動車などの排ガスに含まれる二酸化窒素や一酸化窒素などの窒素酸化物が不純物として含まれている。燃料電池発電装置は、一般家庭や、店舗、工場などに設置されるので、このような環境においても、十分耐える必要がある。
一般に、二酸化窒素は吸着しやすく、除去も比較的簡単であるのに対し、一酸化窒素はその性質上、吸着しにくいため、除去しにくい。本発明では、この吸着しにくい一酸化窒素をオゾン発生器で生成したオゾンと反応させることにより、二酸化窒素に変換して、吸着しやすくするので、不純物の除去効率が向上し、それによる電池電圧の低下を抑制することができる。
さらに、オゾン発生器14の後流に、酸化剤ガス中に含まれる不純物を除去する不純物除去手段13を配置した。不純物除去手段13は、酸化剤ガス中に含まれる粉塵などの粒子状物質や、空気供給手段などから発生する粉塵などの粒子状物質を除去する粗フィルター8と、窒素酸化物の他に二酸化硫黄や硫化水素などの酸性ガスを除去する酸性ガス除去手段9、トルエン、メチルエチルケトンなどの有機物を除去する有機物除去手段10およびアンモニア、トリメチルアミンなどのアルカリ性不純物を除去するアルカリ除去手段11、および粉塵などの粒子状物質や、前段の酸性ガス除去手段9、有機物除去手段10およびアルカリ除去手段11自身が発生する粉塵などの粒子状物質を除去する除塵フィルター12から構成される。これらのフィルターは、筐体内に収納され、クリーンな酸化剤ガスをカソード22に導くように配管されている。
また、有機物除去手段10は、強アルカリ性の酸性ガス除去手段9と、強酸性のアルカリ除去手段11との間に配置されるスペーサーとしても機能し、酸性ガス除去手段9とアルカリ除去手段11を直接接触させないので、酸とアルカリが中和反応を起こして互いの除去性能が劣化するのを防止することができる。
大気より取り込まれた酸化剤ガスは、最初に粗フィルター8を通過し、次いで酸性ガス除去手段9、有機物除去手段10、アルカリ除去手段11を通って、最後に除塵フィルター12を通って、酸化剤ガスに含まれる各種不純物の濃度を低減させる。
粗フィルター8は、ポリプロピレンなどからなる繊維を帯電させた後、不織布に織ったものを用いた。粗フィルター8は、静電気を帯びた繊維一本一本が酸化剤ガス中に含まれる粉塵だけでなく、前段に配置される空気供給手段などから発生する粉塵や粒子状物質も除去する。また、酸性ガス除去手段9およびアルカリ除去手段11の除去性能を保持するだけでなく、除塵フィルター12の負荷を軽減するので除塵フィルター12の寿命を延ばすことができる。
酸性ガス除去手段9は、窒素酸化物や二酸化硫黄などの酸性ガスを吸収するアルカリとして水酸化カルシウムを用い、活性炭と、硬化剤を混練して、造粒した後、ハニカム型に成型して活性炭フィルター得た。硬化剤には焼石膏を用いた。焼石膏は水と混合すると硫酸カルシウムとなり、凝結硬化する。水酸化カルシウムは、例えば、二酸化窒素と(化8)で示すように反応して硝酸カルシウムを酸性ガス除去手段9上に固定して化学吸着させる。
Figure 2006107980
また、二酸化硫黄は(化9)で示すように反応して硫酸カルシウムとして化学吸着して固定される。
Figure 2006107980
したがって、単に吸着するのではなく、酸性不純物とアルカリを反応させて酸性ガス除去手段9上に固定するので、濃度や温度により脱着するようなことがなく、脱着した高濃度の酸性不純物が燃料電池に混入して電池性能を劣化させることを防ぐことができる。
また、多孔質で比表面積の大きい活性炭を用いるので、細孔に添着する量を増加させることができ、酸性ガスを吸収除去できる寿命を延ばすことができる。
また、ハニカム型の構造体とすることにより、反応面積を大きくすることができ、導入する酸化剤ガスの酸性ガス除去手段9による圧力損失が下がり、酸性ガス除去手段9の目詰まりを抑制するので、空気供給手段などの負荷に影響が及ばず、発電効率を高い状態のまま保持することができる。
有機物除去手段10は、繊維状の活性炭シートを用い、コルゲート型構造に成形した。多孔質な活性炭を用いるので、その細孔にトルエン、メチルエチルケトン、トリクロロエチレンなどの有機物を吸着することができ、これらの不純物による電池性能の低下を抑制することができる。
アルカリ除去手段11は、繊維状の活性炭シートにアルカリ性不純物の吸収剤として一定濃度に調整したリン酸溶液を含浸させ、分離して、乾燥して、さらにシートをコルゲート型に加工した。リン酸は活性炭繊維の表面に固定され、アンモニアなどのアルカリ性不純物と(化10)で示すように反応して生成したリン酸アンモニウムを活性炭繊維の表面に固定して化学吸着させる。
Figure 2006107980
したがって、単に吸着するのではなく、不純物と添着物質を反応させてアルカリ除去手段11上に固定するので、濃度や温度により脱着するようなことがなく、脱着した不純物が燃料電池に混入して電池性能を劣化させることを防ぐことができる。
また、繊維状の活性炭を用いることにより、軽量化を図ることができるだけでなく、形状やサイズの自由度が増し、かけや割れといった破損をなくすことができる。また、コルゲート型の構造体とすることにより、反応面積を大きくすることができる。
また、導入する酸化剤ガスの有機物除去手段10およびアルカリ除去手段11による圧力損失を下げることができ、有機物除去手段10およびアルカリ除去手段11の目詰まりを抑制するので、空気供給手段などの負荷に影響が及ばず、発電効率を高い状態のまま保持することができる。
除塵フィルター12は、ポリプロピレンなどからなる繊維を帯電させた後、粗フィルター8より目付量を増やして織った不織布をプリーツ状にして、枠に固定して作製した。静電気を帯びた繊維一本一本がクーロン力や誘起力の作用で、空気中に浮遊するミクロの粉塵を引き付け吸着するので、還元ガス中の粉塵などの粒子状物質および前段の窒素酸化物除去手段9や有機物除去手段10およびアルカリ除去手段11自身から発生する粉塵などの粒子状物質を効率よく除去することができる。
また、燃料電池5のカソード22の出口には、酸化剤ガス中に残留したオゾンを分解するオゾン分解器15を備えた。オゾンを分解して大気に排出するので、燃料電池5よりオゾン臭が発生することがない。また、(化6)で示した酸素の標準酸化還元電位は1.23Vであるのに対して、(化11)で示したオゾンの標準酸化還元電位は2.07Vと高い。
Figure 2006107980
Figure 2006107980
したがって、酸化剤ガスに大気中の酸素だけでなく、オゾン発生器14で生成し、一酸化窒素を酸化して残留したオゾンも用いることにより、出力電圧が大幅に向上し、優れた発電効率を得ることができる。
上記のフィルター構成により、酸化剤ガス中に存在する不純物を除去して、燃料電池5への混入を防止するので、不純物による電池電圧の低下を抑制することができる。
また、フィルター全体の通気抵抗も非常に少なく、フィルターによる圧力損失は100Pa程度であり、空気供給手段などの負荷に影響を及ぼさず、発電効率を高い状態のまま保持することができる。
上記構成の燃料電池発電装置を用いて、各種フィルターの性能を確認した。
まず、アノード21に不純物を含まない清浄な燃料ガス、カソード22に不純物を含まない清浄な大気をオゾン発生器14に通して酸素の一部をオゾンにした酸化剤ガスを露点がそれぞれ65℃、70℃となるように加湿して所定量供給した。燃料ガスには約20%の二酸化炭素が含まれている。そして、セル温度約70℃、燃料ガス利用率約75%、酸化剤ガス利用率約40%とし、電子負荷により電極面積に対して約0.2A/cmの一定電流を流した。このとき燃料電池に接続した電圧検出部で検出した電池電圧は約0.85Vで安定していた。
次に、カソード22に0.06ppmの一酸化窒素を添加した酸化剤ガスを供給し、同様の発電試験を行ったところ、電圧がふらつきながら徐々に低下し、約10時間後に電池電圧は0.84Vまで低下した。
次に、カソード22側に不純物除去手段13を取り付け、同様の発電試験を行ったところ、電池電圧は低下することなく、またふらつくことなく安定した値を示した。試験結果を図2にしめす。これらの試験により、本実施の形態のフィルターが酸化剤ガス中に含まれる吸着しにくい一酸化窒素をオゾンで酸化することにより効率よく除去できることが判った。
本発明の燃料電池発電装置は、酸化剤ガス中に含まれる不純物、特に一酸化窒素による劣化の抑制または耐久性の向上という効果を有し、高分子型固体電解質膜を用いた発電装置、デバイスに有用である。
また、酸化剤ガス中に排気ガスなど不純物として一酸化窒素が存在する可能性のある屋外に設置される定置用燃料電池コジェネレーションシステムに有用である。
本発明の実施の形態1の燃料電池発電装置の概略構成図 同装置の電池電圧特性図 従来の燃料電池発電装置の概略構成図
符号の説明
1 電解質
21 電極(アノード)
22 電極(カソード)
41、42 セパレータ板
13 不純物除去手段
14 オゾン発生器
15 オゾン分解器

Claims (3)

  1. 酸化剤ガス中の酸素からオゾンを生成するオゾン発生器と、前記オゾン発生器の後流に配置され前記酸化剤ガス中に含まれる不純物を除去する不純物除去手段と、電解質と、前記電解質を挟む一対の電極と、前記電極の一方に少なくとも水素を含む燃料ガスを供給排出し、他方に前記不純物を除去した少なくともオゾンを含む酸化剤ガスを供給排出するガス流路を有する一対のセパレータ板からなる少なくとも一つのセルを備えた燃料電池を備えてなる燃料電池発電装置。
  2. オゾン発生器は、放電によりオゾンを生成する請求項1に記載の燃料電池発電装置。
  3. 燃料電池の酸化剤ガスのガス流路の出口側にオゾン分解器を備えた請求項1に記載の燃料電池発電装置。
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