JP2006090754A - 変位監視方法、変位監視システムおよび監視装置 - Google Patents

変位監視方法、変位監視システムおよび監視装置 Download PDF

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Abstract

【課題】森林の茂みを通過して誤差を含むGPS信号が到達する場合でも、その衛星の信号を最大限使用しつつ、観測精度を低下させない変位監視システムを提供する。
【解決手段】観測点において各GPS信号から到来した信号のうち測位誤差が大きい信号、すなわちマルチパスによる誤差が大きい信号の方向(方位・仰角)の範囲を割り出す。この方向範囲に森林の茂みが存在し、信号は到達するが、マルチパスによる誤差が大きい範囲と考えられる。この範囲を禁止方向範囲とし、信号が到来してもその信号を使用しないようにする。一方、どの衛星であっても、この方向範囲以外から到来する信号は使用する。これにより、誤差の大きい信号を使用することなく、衛星が良い条件の位置にある場合には使用して使用可能な衛星(信号)の数を確保する。
【選択図】 図7

Description

この発明は、例えば地滑り等の地面の変位を監視する変位監視方法、変位監視システムおよびこのシステムに用いられる監視装置に関するものである。
斜面における地面の変位を遠隔で自動監視・検出するシステムが種々提案されている。そのなかでGPSを用いた位置検出によって地滑りを自動検出する試みもされている(たとえば、特許文献1)。
特開2003−077085号公報
しかし、地滑りの観測を行うような斜面は、上空の見晴らしがよくない場所が多くGPS信号の受信の制約が多い。したがって、衛星を禁止すると条件のよい衛星数が減少して観測できない時間帯が発生してしまう。さらに、森林に囲まれている斜面も多く、斜面の上方に森林の茂みがある場合は、GPS信号は茂みを通過してアンテナに到達するが、茂みによる電波遅延およびマルチパスのために誤差が大きい信号となるという平地にはない制約がある。
したがって、受信した信号を選別せずに(茂みを通過した信号も使用して)、観測(相対測位)を行うと、図1に示すようにデータのばらつきが大きく高精度の観測を行うことができない。図1は、GPSセンサを斜面上の(正確な位置が既知の)所定地点に固定したのち、北方向に1cm,東方向に0.5cm,高さ方向に5cm動かしたときの測位データを30秒周期でプロットしたものである。グラフの縦軸は、所定地点の正確な位置からの距離を示している。したがって、プロットした点のばらつきは、測位データの誤差を表している。
図2は、図1に示す30秒周期のデータをそれぞれ1時間平滑化した図である。図1に示すように、長時間(1時間:30秒サンプリングで120個)平滑化すれば、茂みによるマルチパスで誤差を含むデータを使用しても、±1cmの範囲にデータが収まる正確な観測結果を得ることができ、1cm程度の地滑り(崖崩れの予兆)を検出することができる。
しかしながら、1時間に1度のデータ出力では、大雨等で突然発生する崖崩れをリアルタイムにいち早く告知することができないという問題点があった。
一方、図3に示すように、図1の測位データを10分間平滑化したデータでは、茂みによるマルチパスで誤差を含むデータの影響を完全に除去することができず、観測結果に大きな誤差が残り、1cm程度の変位監視に適用した場合、誤検出をしてしまうという問題点があった。
この誤差の発生を防止するために、従来から実用化されている禁止衛星の設定機能を用い、GPSセンサから見てその軌道が森林の茂みを通過するGPS衛星の使用を禁止することも考えられるが、上記したように、地滑りするような斜面は、上空の見晴らしが良くない場所である場合が多く、特定の衛星の使用を禁止してしまうと、この衛星が上空の条件のよい位置にある場合でも、そのGPS信号を使用することができなくなるため、上空の見晴らしが良くないことに加えて、さらに条件のよい衛星を使用することができないため、条件のよい(DOPが小さい組み合わせの)測定をすることができず、データの精度をかえって低下させてしまうという問題点があった。また、測定条件をDOPが一定値以下に制限している場合には、データを出力できない(位置を特定できない)時間帯が生じるという問題点があった。
この発明は、森林の茂みを通過して誤差を含むGPS信号が到達する場合でも、その衛星の信号を最大限使用しつつ、観測精度を低下させない変位監視システムを提供することを目的とする。
請求項1の発明である変位監視方法は、観測点に設置されたGPS衛星から到来する信号を長時間蓄積する手順、蓄積したGPS信号で測位を行い、観測点の正確な位置を求める手順、蓄積したGPS信号を短い周期のデータに分割し、分割データ毎に測位を行い、前記求めた正確な位置との誤差を求める手順、各分割データのうち、前記誤差の大きい分割データが到来した方向を求め、その方向の範囲を禁止方向範囲とする手順、前記観測点に設置されたGPS衛星から到来する信号のうち、前記禁止方向範囲以外の衛星から到来した信号を用いて短時間毎に測位データを出力する手順からなることを特徴とする。
請求項2の発明は、上記発明において、測位データは、基準点に設置されたGPS衛星が受信した信号との干渉測位により求めることを特徴とする。
請求項3の発明である変位監視システムは、基準点に設置された基準点用GPSセンサと、観測点に設置された観測用GPSセンサと、基準点用GPSセンサおよび観測用GPSセンサにおけるGPS信号の観測値を受信する監視装置と、を有する変位監視システムであって、
前記監視装置は、観測点に到来するGPS信号のうち使用を禁止する方位、仰角の範囲を表すマスクテーブルを記憶しており、観測用GPSセンサから受信した観測値のうち、前記マスクテーブルで使用が禁止されていない方位、仰角の範囲から到来したGPS信号を用いて干渉測位を行うことを特徴とする。
請求項4の発明は、上記発明において、監視装置は、各GPSセンサが受信した信号を長時間蓄積する処理、この長時間蓄積したGPS信号に基づいて観測点の正確な位置を求める処理、蓄積したGPS信号を短く分割した分割データ毎で各々測位を行い、各々の測位結果と前記求めた正確な位置との誤差を求める処理、各分割データのうち、前記誤差の大きい分割データが到来した方向を求め、その方向の範囲を禁止方向範囲とする処理を行い、この禁止方向範囲に基づいて前記マスクテーブルを作成記憶することを特徴とする。
請求項5の発明である監視装置は、基準点に設置された基準点用GPSセンサおよび観測点に設置された観測用GPSセンサにおけるGPS信号の観測値を受信する変位監視システムの監視装置であって、
観測点に到来するGPS信号のうち使用を禁止する方位、仰角の範囲を表すマスクテーブルを記憶する記憶手段と、観測用GPSセンサから受信した観測値のうち、前記マスクテーブルで使用が禁止されていない方位、仰角の範囲から到来したGPS信号を用いて干渉測位を行う測位演算手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項6の発明は、上記発明において、各GPSセンサが受信した信号を長時間蓄積する処理、この長時間蓄積したGPS信号に基づいて観測点の正確な位置を求める処理、蓄積したGPS信号を短く分割した分割データ毎で各々測位を行い、各々の測位結果と前記求めた正確な位置との誤差を求める処理、各分割データのうち、前記誤差の大きい分割データが到来した方向を求め、その方向の範囲を禁止方向範囲とする処理を行い、この禁止方向範囲に基づいて前記マスクテーブルを作成記憶するマスクテーブル作成手段を備えたことを特徴とする。
この発明は、たとえば、地滑りなどの変位監視分野に適用される。山の斜面にGPSセンサを設置し、1cmから数十cmの変位監視を行い、警報を発生させる。このような場所では、森などでGPS信号の誤差が大きくなる。しかし、GPSセンサが固定されているということを利用して事前に誤差の大きい方向範囲(方位・仰角の範囲)を求め、これを禁止方向範囲として記憶しておく。
運用時には、上記禁止方向範囲から到来したGPS信号は使用せず、それ以外の方向(視界が開けている方向)から到来したGPS信号のみを用いて測位を行う。これにより、短時間のデータでも精度の高い測位を行うことが可能になる。
以上のようにこの発明によれば、到来するGPS信号の誤差が大きい方向範囲を禁止方向範囲としてマスクして使用しないようにしたことにより、精度の高い信号のみを用いて測位を行うことができ、短時間でも精度の高い測位(変位の監視)をすることができる。また、ある時間帯に信号の誤差が大きくなる衛星を全時間帯にわたって使用禁止にしないため、使用できる衛星の数を増やすことができ、たとえば、山の斜面等上空の視界が狭い場所にGPSセンサを設置した場合でも、使用可能な衛星の数を確保することができ、DOPの上限値を制限した場合でも観測不能の時間帯が生じることがなくなる。
図4は、この発明が適用される変位(地滑り)監視システムにおけるGPSセンサの設置形態を示す図である。この実施形態では、GPSセンサ1が8台設けられている。そのうちの1台(GPSセンサ1−1)は基準点用GPSセンサであり、変位を生じない安定した場所(たとえば、斜面の下の川の対岸等)に設定された基準点に設置される。他の7台(GPSセンサ1−2〜8)は、観測用GPSセンサとして地滑りが発生するおそれのある斜面の適当な位置(観測点)にそれぞれ設けられている。
ここで、GPSセンサは、GPS衛星からの電波を受信するアンテナおよび受信回路、受信した電波により求めた観測データを所定のタイミングで出力するための制御回路および通信回路等からなり、観測点または基準点に差し込まれる支柱上に取り付けられているものである。
各GPSセンサ1−1〜8は、無線またはケーブルで、適所(たとえば監視事務所等)に設置された監視装置2に接続されている。監視装置2が、基準点用GPSセンサ1−1と斜面に設置された各観測用GPSセンサ1−2〜8との間で干渉測位を行い、各観測点の変位を1cm程度の精度で検出する。
同図に示すように、斜面の観測点は、斜面の上方向に見晴らしがないうえ、斜面の上および左右は雑木林の茂みに囲まれている。斜面に遮られた方向(方位・仰角)からはGPS信号は到達せず、茂みのある方向からはGPS信号が到達するが、その信号は、茂みによるマルチパスで誤差のある信号となっている。
図5は、観測点から見た軌道が茂みの陰を通らない(見晴らしのある上空のみを通過する)GPS衛星(26番衛星)の30秒周期の測位誤差(残差)を時系列にプロットした図である。このように、茂みによるマルチパスが発生しない場合には、±2cm程度の誤差範囲の観測値を得ることができる。また、測位誤差は、観測値×DOP程度で表される。
一方、図6(A),(B)は、観測点から見た軌道が茂みの陰を通過するGPS衛星(1番衛星,8番衛星)の30秒周期の測位誤差(残差)を時系列にプロットした図である。衛星が見晴らしのよい上空を通過しているとき(同図(A)の12:00〜13:00ごろ)は、図5の衛星と同じように±2cm程度の誤差範囲の観測値を得ることができるが、軌道が茂みの陰を通過する時間帯(同図(A)の13:00〜14:00ごろ)は、マルチパスにより観測値の誤差範囲が10cm近くまで大きくなっていることがわかる。その後この衛星は斜面の陰に隠れて信号が到達しなくなっている。
また、同図(B)の衛星(8番衛星)は、16:00から17:40にかけて視野内に現れているが、茂みの陰を通過しているため、観測値は、マルチパスにより大きな誤差を含んでいる。一方、23:00以後に視界内に現れたときは、茂みの陰でない直接目視可能な上空に現れているため、観測値は±2cm程度以内の誤差範囲に納まっている。
このように、同一の衛星でも、軌道が茂みに陰になっているときと、直接目視できる上空にあるときとでその誤差の程度が異なっていることがわかる。
図5,図6に示すように、各GPS衛星の(24時間+自転)分の観測値について、誤差の大きい方向の範囲(方位および仰角の範囲)を集計することにより、GPS衛星から信号が到達するが、マルチパス等により誤差が大きい方向範囲、すなわちこの実施形態の例では雑木林の茂みがある範囲を割り出すことができる。
図7は、原点(天頂)からの角度を方位に対応させ、原点からの距離を仰角に対応させた図(天頂図)に、視野に現れるGPS衛星の軌道を表すとともに、視野のなかでGPS信号が大きな誤差を含む方向範囲をハッチングで表した図である。この大きさ誤差を含む方向範囲は、雑木林の茂みによってマルチパスが発生する方向範囲(方位および仰角の範囲)であり、干渉測位においてデータを用いることを禁止する禁止方向範囲とする。
このハッチングの禁止方向範囲から到来したGPS信号を使用しないようにし、その他の方向範囲から到来するGPS信号は全て使用可能とすることにより、1つの衛星であっても、条件の良い方向範囲にあるときは、そのGPS信号を利用し、条件の悪い(茂みの陰の)方向範囲にあるときは、そのGPS信号の利用を禁止することにより、茂みの陰を通過するGPS衛星であっても、条件のよい方向範囲における信号は利用することができ、その衛星の信号を完全にキャンセルするよりも有効にGPS信号を利用することができる。
図8は、図7のグラフに示した禁止方向範囲を数値化したマスクテーブルの例を示す図である。このマスクテーブルは、仰角は1度単位、方位は5度単位のマトリクスで構成され、その方向(方位・仰角)から到来するのGPS信号を利用を許可するか/禁止するかを各欄の値で表している。同図において、「0」は、その方向から到来する信号の利用を許可する旨を示し、「1」は、その方向から到来する信号の利用を禁止する旨を示している。
このマスクテーブルを各観測用GPSセンサ1−2〜8の各々について作成し、監視装置2に記憶しておく(基準点用GPSセンサ1−1について作成しておいてもよい)。監視装置2は、各GPSセンサ1−1〜8が受信したGPS信号のうち、上記マスクテーブルによって利用を許可されている信号のみを用いて、各々の観測点について干渉測位を行う。
なお、マスクテーブルの作成は、監視装置が図5,図6の観測結果に基づいて自動生成するようにしてもよく、係員が観測結果に基づいて手作業で作成してもよい。
また、繁茂期と冬期でマスクテーブルを作成し直すようにしてもよい。
このように、条件の悪い(雑木林の茂みの陰になる)軌道範囲のGPS信号の利用を禁止したことにより、すなわち、誤差の大きいGPS信号を選択的に回避して干渉測位を行うようにしたことにより、図1〜3に示したものと同じデータを用いても、図9に示すように、誤差を±1cmの範囲に納めることができ、誤検出することなく、1cm程度の変位(地滑り)を検出することができる。
また、茂みの陰を通過する衛星であっても、禁止方向範囲以外の軌道を通過しているときは、その信号を利用可能にしたことにより、従来のように衛星を使用禁止にした場合のように、利用できる衛星の数が少なくなってしまい、DOPが上昇したり、観測不能の時間帯が生じたりすることもなくなる。
なお、図9によれば、12月18日の正午前に、観測用GPSセンサが南北方向+1cm,東西方向+0.5cm,高さ方向+5cm移動していることが正確に観測されている(この変位は、実験のために人為的に行ったものである)。
図10を参照して同変位監視システムの処理手順について説明する。
同図(A)は、GPSセンサ設置時の手順を示すフローチャートである。まず、基準点に基準点用GPSセンサ1−1を設置するとともに、所定の観測点に観測用GPSセンサ1−2〜8を設置する(s1,s2)。基準点については、何らかの測量方法により正確な位置座標を予め計測しておく。設置ののち、各GPSセンサで1日〜数日程度のGPS信号の位相値データを蓄積する(s3)。なお、このデータ蓄積の間は、変位(地滑り)は発生しないものとする。
データ蓄積ののち、この蓄積したデータを用いて、基準点と各観測点との間で干渉測位(スタティック測位)を実施し、観測点の正確な位置座標を算出する(s4)。誤差を含むデータが含まれていても1日以上のデータを蓄積して平滑化するため、その誤差が解消され、基準点に対する観測点の正確な位置座標を求めることができる。この処理によって基準点および各観測点の位置座標が確定されたことになる。
次に、基準点用GPSセンサと観測用GPSセンサとの間で、蓄積したデータのエポック(30秒)毎の2重位相差の演算を行い(s4)、上記正確な位置座標からの残差(観測誤差)を求める(s5)。この2重位相差の残差計算(s4,s5)を全てのGPS衛星について行い、全ての衛星について残差の大きい方向(方位・仰角)の範囲を割り出す(s6)。この誤差の大きい方向の範囲に茂みがあると判断し、この方向範囲を禁止方向範囲としてマスクテーブルを作成する(s7)。
上記2重位相差演算(s4)〜マスクテーブルの作成(s7)は、各観測用GPSセンサ1−2〜8について各々行い、作成したマスクテーブルは、監視装置2が記憶する。
上記処理手順のうち、s1,s2は、係員が行う。s3,s4,s5は、監視装置2が行う。s6,s7は、係員が行って監視装置に書き込んでもよいが、監視装置2が、s3〜s7の処理を連続して自動処理で行うようにしてもよい。
同図(B)は、監視装置2の運用時の動作を示すフローチャートである。この動作は、基準点用GPSセンサ1−1と1つの観測用GPSセンサとの動作を示しているが、この動作は各観測用GPSセンサ1−2〜8について並行して行われる。
まず、運用スタート時に1時間程度のデータを蓄積する(s11)。蓄積したデータで干渉測位を行い、観測点座標を算出する(s12)。この干渉測位においては、マスクテーブルで禁止方向範囲と指定された方向から到来したGPS信号は測位に用いない。これにより、短時間(1時間程度)であっても十分に高精度に観測点の位置座標を決定することができる。この位置座標を、以後の運用における観測点座標として監視装置2に設定する(s13)。
こののち、各GPSセンサ1−1〜8は、視野内にあるGPS衛星のGPS信号を受信し(s14)、その波数積算の観測値を30秒周期で監視装置2に送信する。監視装置2は、この観測値を用いて干渉測位を行う(s15)。この干渉測位においてもマスクテーブルで禁止方向範囲に指定されている方向から到来したGPS信号は使用しない。このエポック毎の測位結果を10分間平滑化して監視データとして出力する(s16)。
このように、マスクテーブル基づいて、禁止された方向範囲から飛来するGPS信号を計算に使用しないようにすることにより、スクリーニングされたGPS信号で計算することができ、1cm以下の精度で位置を求めることが可能になる。
このフローチャートではマスクテーブルの生成を監視装置2が自動的に行うようにしているが、係員が、方位・仰角に展開したグラフを見てマスクエリアを決定し、係員による入力でマスクテーブルを設定するようにしてもよい。
また、この実施形態では、監視装置2にマスクテーブルを設け、GPSセンサ1から到来した信号をスクリーニングするようにしているが、GPSセンサ自身にマスクテーブルを設定し、蓄積するデータ(監視装置2に送信するデータ)を選択させるようにしてもよい。
30秒周期の測位データのばらつきを時系列に表した図 上記30秒周期の測位データを1時間ずつ平滑化した値を時系列に表した図 上記30秒周期の測位データを10分間ずつ平滑化した値を時系列に表した図 この発明が適用される変位監視システムの構成図 軌道が茂みの陰を通らない衛星からの受信信号をプロットした図 軌道が茂みの陰を通る衛星からの受信信号をプロットした図 GPS衛星と茂みの方向範囲を図示した天頂図 上記天頂図に基づいて作成されたマスクテーブルを示す図 マスクテーブルによりスクリーニングされた30秒毎の測位データを10分間ずつ平滑化した値(監視データ)を時系列に表した図 この変位監視システムの処理・作業手順を示すフローチャート
符号の説明
1−1…GPSセンサ(基準点用GPSセンサ)
1−2〜8…GPSセンサ(観測用GPSセンサ)
2…監視装置

Claims (6)

  1. 観測点に設置されたGPS衛星から到来する信号を長時間蓄積する手順、
    蓄積したGPS信号で測位を行い、観測点の正確な位置を求める手順、
    蓄積したGPS信号を短い周期のデータに分割し、分割データ毎に測位を行い、前記求めた正確な位置との誤差を求める手順、
    各分割データのうち、前記誤差の大きい分割データが到来した方向を求め、その方向の範囲を禁止方向範囲とする手順、
    前記観測点に設置されたGPS衛星から到来する信号のうち、前記禁止方向範囲以外の衛星から到来した信号を用いて短時間毎に測位データを出力する手順
    からなる変位監視方法。
  2. 測位データは、基準点に設置されたGPS衛星が受信した信号との干渉測位により求める請求項1に記載の変位監視方法。
  3. 基準点に設置された基準点用GPSセンサと、観測点に設置された観測用GPSセンサと、基準点用GPSセンサおよび観測用GPSセンサにおけるGPS信号の観測値を受信する監視装置と、を有する変位監視システムであって、
    前記監視装置は、観測点に到来するGPS信号のうち使用を禁止する方位、仰角の範囲を表すマスクテーブルを記憶しており、
    観測用GPSセンサから受信した観測値のうち、前記マスクテーブルで使用が禁止されていない方位、仰角の範囲から到来したGPS信号を用いて干渉測位を行うことを特徴とする変位監視システム。
  4. 監視装置は、各GPSセンサが受信した信号を長時間蓄積する処理、この長時間蓄積したGPS信号に基づいて観測点の正確な位置を求める処理、蓄積したGPS信号を短く分割した分割データ毎で各々測位を行い、各々の測位結果と前記求めた正確な位置との誤差を求める処理、各分割データのうち、前記誤差の大きい分割データが到来した方向を求め、その方向の範囲を禁止方向範囲とする処理を行い、この禁止方向範囲に基づいて前記マスクテーブルを作成記憶する請求項3に記載の変位監視システム。
  5. 基準点に設置された基準点用GPSセンサおよび観測点に設置された観測用GPSセンサにおけるGPS信号の観測値を受信する変位監視システムの監視装置であって、
    観測点に到来するGPS信号のうち使用を禁止する方位、仰角の範囲を表すマスクテーブルを記憶する記憶手段と、
    観測用GPSセンサから受信した観測値のうち、前記マスクテーブルで使用が禁止されていない方位、仰角の範囲から到来したGPS信号を用いて干渉測位を行う測位演算手段と、
    を備えたことを特徴とする監視装置。
  6. 各GPSセンサが受信した信号を長時間蓄積する処理、この長時間蓄積したGPS信号に基づいて観測点の正確な位置を求める処理、蓄積したGPS信号を短く分割した分割データ毎で各々測位を行い、各々の測位結果と前記求めた正確な位置との誤差を求める処理、各分割データのうち、前記誤差の大きい分割データが到来した方向を求め、その方向の範囲を禁止方向範囲とする処理を行い、この禁止方向範囲に基づいて前記マスクテーブルを作成記憶するマスクテーブル作成手段を備えた請求項5に記載の監視装置。
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