JP2006086660A - 水晶振動子、及び水晶発振器 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐リフロー特性、エージング特性を改善することを可能とした水晶振動子、水晶発振器を提供する。
【解決手段】 主面の任意の位置に凹陥部を形成して凹陥部3の底面を薄板領域とすると共に、該凹陥部の外周に厚肉の補強部を設けた水晶基板2と、水晶基板の薄板領域4の両面に夫々形成した励振用電極膜と、から成る厚みすべり振動を励起可能な水晶振動素子と、上記水晶振動素子の補強部の端縁を2か所、シリコン系導電性接着剤を用いて支持する表面実装容器と、から成り、上記導電性接着剤を用いて支持する2か所を結ぶ直線が水晶基板の結晶軸zz’に対して±(30°±10°)の傾斜方向に延びる水晶振動子において、前記導電性接着剤の硬化前粘度を42.1Pa・Sとし、前記水晶振動素子底面と表面実装容器の支持面との隙間を15〜25μmの範囲に設定した。
【選択図】 図1
【解決手段】 主面の任意の位置に凹陥部を形成して凹陥部3の底面を薄板領域とすると共に、該凹陥部の外周に厚肉の補強部を設けた水晶基板2と、水晶基板の薄板領域4の両面に夫々形成した励振用電極膜と、から成る厚みすべり振動を励起可能な水晶振動素子と、上記水晶振動素子の補強部の端縁を2か所、シリコン系導電性接着剤を用いて支持する表面実装容器と、から成り、上記導電性接着剤を用いて支持する2か所を結ぶ直線が水晶基板の結晶軸zz’に対して±(30°±10°)の傾斜方向に延びる水晶振動子において、前記導電性接着剤の硬化前粘度を42.1Pa・Sとし、前記水晶振動素子底面と表面実装容器の支持面との隙間を15〜25μmの範囲に設定した。
【選択図】 図1
Description
本発明は表面実装型水晶デバイスの高周波化技術に関し、特に主面の一部に薄板領域を有した圧電基板を用いた圧電振動素子において、熱的、機械的応力変化に伴う周波数安定性を改善するための技術に関するものである。
同一出願人による特開2000−332571には、水晶基板の両面に励振用電極膜を形成した厚みすべり振動を励起可能な水晶振動素子と、水晶振動素子の端縁を2か所、導電性接着剤を用いて支持する表面実装容器と、から成り、導電性接着剤を用いて支持する2か所を結ぶ直線が水晶基板の結晶軸zz’に対して±(30±10)度の傾斜方向に延びるように構成した水晶振動子が開示されている。この水晶振動子によれば、水晶基板と容器との接続部に発生する応力の影響を最小にすることができる。
また、特開2003−060473には、面実装型のベース上に矩形の水晶片を2箇所で固定する際の固着位置を、水晶片の板面の中心を通りz’軸からx軸方向に約28°回転した直線と水晶片の辺縁部との交差する部位に選定した水晶振動子が開示されている。
水晶振動素子(水晶片)と容器(ベース)との固定は、水晶振動素子の励振用電極膜から端縁に延びるリード電極膜と、容器側に設けた電極パッドとの間を、導電性接着剤により接着することにより行われる。
ところで、縦横寸法が3.8mm角のセラミック容器の上面に設けた凹所内に、縦横2.3mm角の水晶振動素子を収容し、容器の凹所内底面に設けた電極パッド上に水晶振動素子のリード電極膜を導電性接着剤によって接着する場合、電極パッドの寸法は縦横0.5mm角程度の微小サイズとなる。
また、電極パッドをセラミックなどから成る容器上に形成する際には、容器面に所定の微小な開口を有したマスクを添設した状態でマスクの開口を介して流動性を有した導電材料(溶剤に導電粉を混練した材料)を容器面に塗布し、その後導電材料を容器と共に焼き固める方法が実施される。しかし、導電材料をマスクを用いて容器面に塗布してからマスクを除去した後の導電材料の形状(厚み)は平坦(均一)になり難く、図3(a)に示すように中央が円弧状に膨出した形状となり易い。その原因は、マスクを除去する際に、微小サイズの開口内の導電材料の周縁部が開口の内周縁に付着して除去されるためである。
図3(a)は、容器100の面上に中央が円弧状に膨出した電極パッド101を形成した例を示しており、導電性接着剤102を用いて水晶振動素子103を接続した状態を示している。図3(b)はこのような接続構造を備えた水晶振動子に対して耐リフロー試験を実施した結果を示している。耐リフロー試験では、約260°のリフロー炉内に水晶振動子を配置して加熱してから、室温環境下に戻してその周波数特性を測定するが、この表から明らかなように周波数はマイナス方向へ大きく変動している。図3(c)に示すエージング特性については、プラス方向に大きく変動している。
次に、図4(a)は容器側の電極パッド101を均一厚にすることにより上面を平坦化した場合に図3(a)の場合と同量の接着剤102を使用して水晶振動素子103を接続した例を示している。この場合も耐リフロー特性については周波数変動量が大きく、ばらつきが多くなり、エージング特性についても周波数変動量が大きくなっている。
つまり、電極パッドの上面を平坦化したとしても、接着剤の量、厚みが大きい場合には、耐リフロー特性、エージング特性が劣化する。
特開2000−332571公報
特開2003−060473公報
また、特開2003−060473には、面実装型のベース上に矩形の水晶片を2箇所で固定する際の固着位置を、水晶片の板面の中心を通りz’軸からx軸方向に約28°回転した直線と水晶片の辺縁部との交差する部位に選定した水晶振動子が開示されている。
水晶振動素子(水晶片)と容器(ベース)との固定は、水晶振動素子の励振用電極膜から端縁に延びるリード電極膜と、容器側に設けた電極パッドとの間を、導電性接着剤により接着することにより行われる。
ところで、縦横寸法が3.8mm角のセラミック容器の上面に設けた凹所内に、縦横2.3mm角の水晶振動素子を収容し、容器の凹所内底面に設けた電極パッド上に水晶振動素子のリード電極膜を導電性接着剤によって接着する場合、電極パッドの寸法は縦横0.5mm角程度の微小サイズとなる。
また、電極パッドをセラミックなどから成る容器上に形成する際には、容器面に所定の微小な開口を有したマスクを添設した状態でマスクの開口を介して流動性を有した導電材料(溶剤に導電粉を混練した材料)を容器面に塗布し、その後導電材料を容器と共に焼き固める方法が実施される。しかし、導電材料をマスクを用いて容器面に塗布してからマスクを除去した後の導電材料の形状(厚み)は平坦(均一)になり難く、図3(a)に示すように中央が円弧状に膨出した形状となり易い。その原因は、マスクを除去する際に、微小サイズの開口内の導電材料の周縁部が開口の内周縁に付着して除去されるためである。
図3(a)は、容器100の面上に中央が円弧状に膨出した電極パッド101を形成した例を示しており、導電性接着剤102を用いて水晶振動素子103を接続した状態を示している。図3(b)はこのような接続構造を備えた水晶振動子に対して耐リフロー試験を実施した結果を示している。耐リフロー試験では、約260°のリフロー炉内に水晶振動子を配置して加熱してから、室温環境下に戻してその周波数特性を測定するが、この表から明らかなように周波数はマイナス方向へ大きく変動している。図3(c)に示すエージング特性については、プラス方向に大きく変動している。
次に、図4(a)は容器側の電極パッド101を均一厚にすることにより上面を平坦化した場合に図3(a)の場合と同量の接着剤102を使用して水晶振動素子103を接続した例を示している。この場合も耐リフロー特性については周波数変動量が大きく、ばらつきが多くなり、エージング特性についても周波数変動量が大きくなっている。
つまり、電極パッドの上面を平坦化したとしても、接着剤の量、厚みが大きい場合には、耐リフロー特性、エージング特性が劣化する。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、例えば、3.8mm角の超小型容器の上面に設けた凹所内に、2.3mm角の超小型水晶振動素子を収容し、容器の凹所内底面に設けた0.5mm角以下の微小電極パッド上に水晶振動素子のリード電極膜形成箇所を導電性接着剤によって接着する場合に、容器や水晶振動子に対して全く改造を施すことなく、耐リフロー特性、エージング特性を改善することを可能とした水晶振動子、水晶発振器を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、主面の任意の位置に凹陥部を形成して凹陥部の底面を薄板領域とすると共に、該凹陥部の外周に厚肉の補強部を設けた水晶基板、及び上記水晶基板の薄板領域の両面に夫々形成した励振用電極膜を有した厚みすべり振動を励起可能な水晶振動素子と、上記水晶振動素子の補強部の端縁を2か所、シリコン系導電性接着剤を用いて支持する表面実装容器と、から成り、上記導電性接着剤を用いて支持する2か所を結ぶ直線が水晶基板の結晶軸zz’に対して±(30°±10°)の傾斜方向に延びる水晶振動子において、前記表面実装容器の外形寸法が3.8mm角であり、且つ表面実装容器の内底面に設けた電極パッドの寸法が、縦横0.5mm以下であるとき、前記水晶振動素子底面と表面実装容器の支持面との隙間が15〜25μmであることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記導電性接着剤の硬化前粘度を42.1Pa・Sとしたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記導電性接着剤を用いて支持する2か所を結ぶ直線が水晶基板の結晶軸zz’に対して傾斜する角度θは、θ≦±(27.5°±2°)であることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れか一項に記載の水晶振動子と、発振回路を備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記導電性接着剤の硬化前粘度を42.1Pa・Sとしたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記導電性接着剤を用いて支持する2か所を結ぶ直線が水晶基板の結晶軸zz’に対して傾斜する角度θは、θ≦±(27.5°±2°)であることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れか一項に記載の水晶振動子と、発振回路を備えたことを特徴とする。
微小サイズの絶縁容器、例えば、3.8mm角の超小型セラミック容器の上面に設けた凹所内に、2.3mm角の超小型水晶振動素子を収容し、容器の凹所内底面に設けた0.5mm角以下の微小電極パッド上に水晶振動素子のリード電極膜形成箇所を導電性接着剤によって接着する場合には、導電性接着剤の量の僅かな違いによって耐リフロー特性、エージング特性が大きく劣化する。導電性接着剤を用いて支持する2か所を結ぶ直線が水晶基板の結晶軸zz’に対して±(30°±10°)の傾斜方向に延びる水晶振動子においても同様の問題が起きるが、このタイプの水晶振動子においては、特に、シリコン系導電性接着剤の硬化前粘度と、水晶振動素子底面と表面実装容器の支持面との隙間を所定の範囲内に設定することにより、容器や水晶振動子に対して全く改造を施すことなく、耐リフロー特性、エージング特性を改善することが可能となる。
以下、本発明に係る水晶振動子について添付図面により詳細に説明する。
図1(a)(b)及び(c)は本発明の一実施形態に係る水晶振動子の構成を示す平面図(金属蓋は省略)、及びB−B、C−C断面図である。
この水晶振動子は、表面実装用にパッケージ化された水晶振動子である。この水晶振動子は、水晶振動素子1と、この水晶振動素子1を収納した表面実装容器10と、表面実装容器10の開口を気密封止する金属蓋12とから構成された表面実装用水晶デバイスである。
水晶振動素子1を構成する水晶基板2は、ATカット水晶材料を結晶軸であるxx’軸とzz’軸に沿って矩形状または短冊状に形成したものであり、その片面の一部を化学エッチングやイオンエッチング加工などの手法により任意の形状に凹陥せしめて、該凹陥部3の内底面に矩形の薄板領域(振動部)4を形成し、凹陥部3を包囲する外周部を厚肉の補強部(環状囲繞部)5としている。更に、水晶基板2の薄板領域4の上下面には、夫々任意の形状で圧電振動励起用の電極膜6、7を形成すると共に、一方の電極膜6から引き出されたリード電極6aの端部を水晶基板2の一つの角隅部2Aにて終端させている。これに対して、他方の電極膜7から引き出されたリード電極7aの端部は、角隅部2Aから延び且つzz’軸に対して角度θ{±(30±10)度}傾斜したzz”軸上に配置する。即ち、リード電極7aは、このzz”軸と基板端縁2Bとが交差する位置にて終端させている。そして、上記水晶振動素子1のxx’軸とzz’軸とが交差する一つの角隅部2Aに位置するリード電極6aの端部を、セラミック等から成る表面実装容器10の内底面に設けた台座上の電極パッド10a上に導電性接着剤11を用いて固着接続し、更にzz”軸と基板端縁2Bとの交差位置にあるリード電極7aの端部を表面実装容器10の内底面に設けた台座上の電極パッド10b上に導電性接着剤11を用いて固着接続した上で、容器開口を金属蓋12により気密封止することにより、水晶振動子1は完成される。なお、図示した例では、凹陥部を形成した基板面に形成した励振電極6から導出したリード電極6aを角隅部2Aに延在させ、平坦な基板面に形成した励振電極7から導出したリード電極7aをzz”軸上の他の接続部に延在させたが、これは一例であり、両リード電極の端部が延在する位置を逆にしてもよい。
図1(a)(b)及び(c)は本発明の一実施形態に係る水晶振動子の構成を示す平面図(金属蓋は省略)、及びB−B、C−C断面図である。
この水晶振動子は、表面実装用にパッケージ化された水晶振動子である。この水晶振動子は、水晶振動素子1と、この水晶振動素子1を収納した表面実装容器10と、表面実装容器10の開口を気密封止する金属蓋12とから構成された表面実装用水晶デバイスである。
水晶振動素子1を構成する水晶基板2は、ATカット水晶材料を結晶軸であるxx’軸とzz’軸に沿って矩形状または短冊状に形成したものであり、その片面の一部を化学エッチングやイオンエッチング加工などの手法により任意の形状に凹陥せしめて、該凹陥部3の内底面に矩形の薄板領域(振動部)4を形成し、凹陥部3を包囲する外周部を厚肉の補強部(環状囲繞部)5としている。更に、水晶基板2の薄板領域4の上下面には、夫々任意の形状で圧電振動励起用の電極膜6、7を形成すると共に、一方の電極膜6から引き出されたリード電極6aの端部を水晶基板2の一つの角隅部2Aにて終端させている。これに対して、他方の電極膜7から引き出されたリード電極7aの端部は、角隅部2Aから延び且つzz’軸に対して角度θ{±(30±10)度}傾斜したzz”軸上に配置する。即ち、リード電極7aは、このzz”軸と基板端縁2Bとが交差する位置にて終端させている。そして、上記水晶振動素子1のxx’軸とzz’軸とが交差する一つの角隅部2Aに位置するリード電極6aの端部を、セラミック等から成る表面実装容器10の内底面に設けた台座上の電極パッド10a上に導電性接着剤11を用いて固着接続し、更にzz”軸と基板端縁2Bとの交差位置にあるリード電極7aの端部を表面実装容器10の内底面に設けた台座上の電極パッド10b上に導電性接着剤11を用いて固着接続した上で、容器開口を金属蓋12により気密封止することにより、水晶振動子1は完成される。なお、図示した例では、凹陥部を形成した基板面に形成した励振電極6から導出したリード電極6aを角隅部2Aに延在させ、平坦な基板面に形成した励振電極7から導出したリード電極7aをzz”軸上の他の接続部に延在させたが、これは一例であり、両リード電極の端部が延在する位置を逆にしてもよい。
この例では、表面実装容器10は、例えば縦横寸法が3.8mm角であり、水晶振動素子1は縦横寸法が2.3mm角である。また、電極パッド10a、10bは、縦横寸法が0.5mm角以下の寸法を有する。
この水晶振動子においては、ATカット水晶基板を表面実装容器10内に2点で接着支持する際に、導電性接着剤11による2つの接続部を結ぶ直線が、予め結晶軸zz’軸に対して±(30±10)度傾斜する方向となるように設定したので、上記各接続部にて発生する応力の影響を最小にすることが可能となる。
つまり、zz’軸からの圧力付加角度θが約±30度の範囲にある時に、感度Kが零に近づいて応力の影響を受けにくくなる。
しかし、このような構成を備えた水晶振動子においても、表面実装容器10側に設けた電極パッド10a、10bの厚みが不均一であったり、或いは電極パッドの厚みは均一であっても導電性接着剤11の塗布量が過大な場合には、耐リフロー特性、エージング特性における周波数変動が大きくなるという問題が残る。
この水晶振動子においては、ATカット水晶基板を表面実装容器10内に2点で接着支持する際に、導電性接着剤11による2つの接続部を結ぶ直線が、予め結晶軸zz’軸に対して±(30±10)度傾斜する方向となるように設定したので、上記各接続部にて発生する応力の影響を最小にすることが可能となる。
つまり、zz’軸からの圧力付加角度θが約±30度の範囲にある時に、感度Kが零に近づいて応力の影響を受けにくくなる。
しかし、このような構成を備えた水晶振動子においても、表面実装容器10側に設けた電極パッド10a、10bの厚みが不均一であったり、或いは電極パッドの厚みは均一であっても導電性接着剤11の塗布量が過大な場合には、耐リフロー特性、エージング特性における周波数変動が大きくなるという問題が残る。
そこで、本発明者は、上記の如き構成を備え、且つ上記の如き微小寸法を有した水晶振動子において、表面実装容器10側に設けた電極パッド10a、10bを均一厚とした場合に、シリコン系導電性接着剤の粘度や、同接着剤を構成するバインダーの粘度や導電粒子の粒径、溶剤等の要素を種々考慮しつつ、最適の耐リフロー特性、エージング特性を得ることができる条件について種々の実験を行った。
その結果、硬化前の接着剤粘度が、評価方法3TS−210−05にて評価した場合に、42.1Pa.s(パスカル・秒)であり、且つ、図2(a)に示す容器側電極パッド10a、10bの上面と水晶振動素子底面との間の隙間gが、15〜25μmであるときに、図2(b)(c)に示すように耐リフロー特性、及びエージング特性において周波数変動を小さく抑えることができた。
なお、シリコン系導電性接着剤11としては、例えばスリーボンド社「3303F」が最も緒特性が優れている。シリコン系接着剤は、耐衝撃性がよく、本実施形態のように2箇所で接着する場合に応力感度が小さくなる。これに対してポリイミド系接着剤は硬度が高いため同様の応力感度を得ることはできない。
このような効果は、図1に示した如き構成を備えた水晶振動子に限って発揮され、上記以外のタイプの水晶振動子については接着剤粘度、電極パッドと水晶振動素子底面との隙間を同様の条件に設定したとしても、同様の効果を得ることはできなかった。
その結果、硬化前の接着剤粘度が、評価方法3TS−210−05にて評価した場合に、42.1Pa.s(パスカル・秒)であり、且つ、図2(a)に示す容器側電極パッド10a、10bの上面と水晶振動素子底面との間の隙間gが、15〜25μmであるときに、図2(b)(c)に示すように耐リフロー特性、及びエージング特性において周波数変動を小さく抑えることができた。
なお、シリコン系導電性接着剤11としては、例えばスリーボンド社「3303F」が最も緒特性が優れている。シリコン系接着剤は、耐衝撃性がよく、本実施形態のように2箇所で接着する場合に応力感度が小さくなる。これに対してポリイミド系接着剤は硬度が高いため同様の応力感度を得ることはできない。
このような効果は、図1に示した如き構成を備えた水晶振動子に限って発揮され、上記以外のタイプの水晶振動子については接着剤粘度、電極パッドと水晶振動素子底面との隙間を同様の条件に設定したとしても、同様の効果を得ることはできなかった。
なお、上記に於いては、ATカット水晶基板を表面実装容器10内に2点で接着支持する際に、導電性接着剤11による2つの接続部を結ぶ直線が、予め結晶軸zz’軸に対して±(30±10)度傾斜する方向となるように設定することにより、各接続部にて発生する応力の影響を最小にすることが可能となる旨を説明したが、本発明者は更なる実験の結果、上記応力の影響を最小にする更に具体的な傾斜角度(導電性接着剤を用いて支持する2か所を結ぶ直線が水晶基板の結晶軸zz’に対して傾斜する角度)θとしては、θ≦±(27.5°±2°)が望ましいことを見出した。つまり、傾斜角度θが、θ≦±(27.5°±2°)を満たす条件備えた水晶振動子に上記の接着剤粘度、電極パッド上面と水晶振動素子底面との間の隙間gについての各条件を適用することにより、耐リフロー特性、及びエージング特性において最も周波数変動を小さく抑えることができることが判明した。
なお、本発明の水晶振動子に対して発振回路を構成する電子部品を組み合わせることにより水晶発振器を構築することができる。
なお、本発明の水晶振動子に対して発振回路を構成する電子部品を組み合わせることにより水晶発振器を構築することができる。
1 水晶振動素子、2 水晶基板、3 凹陥部、4 薄板領域、5 補強部、6、7
電極膜、10 表面実装容器、10a、10b 電極パッド、11 シリコン系導電性接着剤、12 金属蓋。
電極膜、10 表面実装容器、10a、10b 電極パッド、11 シリコン系導電性接着剤、12 金属蓋。
Claims (4)
- 主面の任意の位置に凹陥部を形成して凹陥部の底面を薄板領域とすると共に、該凹陥部の外周に厚肉の補強部を設けた水晶基板、及び上記水晶基板の薄板領域の両面に夫々形成した励振用電極膜を有した厚みすべり振動を励起可能な水晶振動素子と、上記水晶振動素子の補強部の端縁を2か所、シリコン系導電性接着剤を用いて支持する表面実装容器と、から成り、上記導電性接着剤を用いて支持する2か所を結ぶ直線が水晶基板の結晶軸zz’に対して±(30°±10°)の傾斜方向に延びる水晶振動子において、
前記表面実装容器の外形寸法が3.8mm角であり、且つ表面実装容器の内底面に設けた電極パッドの寸法が、縦横0.5mm以下であるとき、
前記水晶振動素子底面と表面実装容器の支持面との隙間が15〜25μmであることを特徴とする水晶振動子。 - 前記導電性接着剤の硬化前粘度を42.1Pa・Sとしたことを特徴とする請求項1に記載の水晶振動子。
- 前記導電性接着剤を用いて支持する2か所を結ぶ直線が水晶基板の結晶軸zz’に対して傾斜する角度θは、θ≦±(27.5°±2°)であることを特徴とする請求項1、又は2に記載の水晶振動子。
- 請求項1乃至3の何れか一項に記載の水晶振動子と、発振回路を備えたことを特徴とする水晶発振器。
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