JP2006081914A - 外科用留め具組立体 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1骨部分と第2骨部分とを骨折部位を横切って結合する外科用留め具組立体を提供する。
【解決手段】外科用留め具組立体10は、第1の骨部分に配置される雄ねじ部付きの第1の部分46と第2の骨部分に少なくとも一部が配置される第2の部分とを有するアンカー22を含む。少なくとも1つのピンがアンカーの第1の部分と作用上結合され、ピンが後退位置にあるときにアンカー内に配置され、突出位置にあるときにピンの少なくとも一部がアンカーから外方に突出するようになっている。アクチュエータがアンカー内に配置され、少なくとも1つのピンと作用上結合している。
【選択図】図2

Description

本発明は、第1の骨部と第2の骨部分とを両部分の間の骨折部位を横切って結合するための外科用留め具組立体、より具体的には、大腿骨頸部領域の骨折部を横切って大腿骨頭を大腿骨の残り部分と確実に接続する股関節ピン固定(hip-pinning)システムに関する。
本願は米国特許第5,984,970号の一部継続出願であり、かつ米国特許第5,976,139号の一部継続出願である。
股関節は人体のうちでも、特に大きい応力と負荷が加わる関節である。股関節は、本質的には、骨盤底のカップ状寛骨臼内で枢動する大腿骨頂部によって形成されるボールソケット継手である。大腿骨頂部付近で破壊すなわち骨折が起こった場合、治癒するまでの間、大腿骨の分離した部分を結合した状態に保持しなければならない。
大腿骨の近位端部および遠位端部の骨折の治療には、従来から多様な技術が用いられてきた。20世紀の初期には、患者を長期間に亙ってベッドに寝かせるか、または牽引処置するだけであり、変形が残ったり、死に至る結果となることが珍しくなかった。1930年代に、スミス−ピーターソン釘が導入され、股関節骨折が直ちに固定され、患者が早期に動けるようになり、罹病率も死亡率も低下する結果となった。ジュエット釘を含めて、種々の釘が、大腿骨近位端部の骨折固定に導入され、近年では、大腿骨近位端部での骨折片の保持、転子下および転子間の骨折片の圧縮、近位端部および遠位端部骨折片の固定を可能にする動的圧縮装置や、患者が歩行し、骨折した方の脚に体重をかけ始めると、骨折片をさらに圧縮できるように、バレルを有したサイドプレートに嵌入する摺動ラグねじまたはアンカーも導入されるようになった。サイドプレートは一連のねじまたは留め具で骨片に固定されるのが普通である。
大腿骨近位端部における転子下大腿骨骨折の固定にも、遠位端部における膝付近での顆上および顆間骨折の固定にも、剛性(非可撓性)ブレードプレートが使用されている。この種の骨折は固定を試みることができることから、多くの点で股関節用の動的圧縮ねじに似てはいるがブレードプレートに類似のサイドプレートの構成および角度を有した動的圧縮ねじがここ数年来利用されるようになった。
上記特許文献においても、市販されている装置においても、公知技術はいずれも、骨折が治癒し、骨片が癒着する過程でラグねじまたはアンカーおよびその圧縮ねじがバレル内へ位置ずれすることを考慮していない。この移動が起こると、圧縮ねじがラグねじから後退し、骨折部位から柔らかい組織内へ移動して不快感、苦痛および有痛性の包の原因となる。骨形成期の患者であれば、股関節用の動的圧縮ねじが大腿骨頭上部骨中で緩んだり、腐蝕したりして、関節を貫通、破壊し、関節炎を引き起す結果となる。こうなると、股関節用圧縮ねじを取外す手術を行い、股関節を補綴装置(プロテーゼ)に置き換えることが必要になる。同様に、骨形成期の患者に動的圧縮ねじを使用すると、ラグねじのねじ山が骨内に充分捕捉されない結果となり易い。大腿骨頭内のラグねじまたはアンカーの足掛かりが失われると、圧縮力が消失し、インプラント装置が機能せず、骨折片の一体化が妨げられることになる。骨形成期の患者の場合、遠位大腿骨の顆上および顆間の骨折部位においても同様に固定効果が失われる可能性がある。
骨形成期患者における圧縮による固定効果の喪失を防止し、大腿骨頭内からの固定用ラグねじの除去の必要性を少なくするため、ラグねじを大きくしたり、モーレイボルト方式で近位骨折片を固定するという代替手段によって、大腿骨頭内の固定用ラグねじの足掛かりを増大させるように、改変された装置もある。しかし、このような装置は、ラグねじと骨との係合度、即ち、“過剰圧縮”によって固定効果を台無しにすることなく、ラグねじとサイドプレート組立体とを圧着できる係合度を外科医に”感知”させる従来のラグねじ技術と異なるため、米国では、外科医から広く受け入れられることはなかった。
ラグねじがサイドプレートのバレル内を滑動すると、悪液質患者の場合、ラグねじが突出することがある。多くの場合、一旦埋め込まれた圧縮ねじが逆戻りして、装置をさらに突出させ、皮膚内で腐蝕することがある。結果的に、早々に圧縮ねじまたは装置を除去するための望ましくない手術が必要になり、再度の手術による身体損傷に耐えられない体力の弱い高齢患者の場合、罹患率、感染率、死亡率を高めることになる。圧縮ねじの逆戻りを防止するという目的で、圧縮ねじを除去する外科医が多い。しかし、圧縮ねじを除去すれば、装置の分解を招く恐れがあり、その結果、骨折部位の固定効果が失われ、さらなる外科手術が必要になる。ラグねじとサイドプレートとが分離し得る程度を抑制し且つサイドプレートとラグねじコンポーネントとのモジュール性(モジュール化の程度)を高めることによって、ラグねじとサイドプレートとの偶発的な分離を防止して、できれば患者に形成する切開部を小さくできるように改良された股関節ピン固定システムもある。しかし、このモジュール性は理論的に装置のラグねじ部分へのサイドプレートの固定の喪失の可能性という他の理論変数を導入することになる。さらにまた、サイドプレートは、生物学的再吸収により、遠位骨折片での足掛かりが緩み、サイドプレートを大腿骨側部に保持するねじの固定の足掛かりを喪失させる結果となる。このことは、股関節用動的圧縮ねじまたは大腿骨の遠位顆部骨折または大腿骨転子下骨折に使用される動的圧縮ねじにも起こりうる現象である。サイドプレートの足掛かりの喪失の発生率を低減させるために、サイドプレートにおけるねじ孔の間隔を密に配置して大腿骨の単位長さ当たりのねじ数を増やせるようにしたり、より幅の広いサイドプレートを用いてサイドプレートにおけるねじ孔の数および位置を変えることも推奨されている。遠位圧縮ねじを使用すれば、大腿骨の長手軸線方向近位側の圧縮効果を大きくし、骨折部位における圧縮効果を増大させることが可能になる。
また、サイドプレートを大腿骨側部に保持するために使用されるねじまたは留め具は、ねじの雄ねじ部周りで骨が再吸収されるのに伴って緩むことが多い。従って、サイドプレートが骨から緩み、その結果、インプラントが機能を失い、骨折部の固定効果が失われる。
従って、ラグねじが股関節の大腿骨頭内により大きな足掛かりを形成すると同時に、ラグねじ挿入時に外科医に固定の“感触”を与えることを可能とさせるように改良された股関節ピン固定組立体または外科用の留め具組立体の必要性がある。固定組立体としてのこのようなピン固定システムは、また、手術後も圧縮ねじが恒久的に所要部位に止まり、ラグねじとサイドプレート間の圧縮度を維持するように構成されねばならない。さらにまた、骨折片に対してサイドプレートを固定した状態に維持するために使用されるねじが緩むのを防止して、最初に取付けた骨部位に対してサイドプレートを固定状態に維持することが所望される。
第1の骨部分と第2の骨部分とをこれらの骨部分の間の骨折部位を横切って結合するための外科用留め具組立体を提供する。本発明の一実施形態では、外科用留め具組立体が、第1の骨部分に配置され且つ雄ねじ部を有する第1の部分と少なくとも一部が第2の骨部分に配置される第2の部分とを有するアンカーを含む。少なくとも1本のピンをアンカーと作用上結合されており、少なくとも1本のピンが、後退位置にあるときにはアンカー内に位置し、延出位置にあるときにはピンの少なくとも一部がアンカーから外方に延出するようになっている。アンカー内にアクチュエータを設け、少なくとも1本のピンと作用上結合させる。ガイドは、第2の骨部分に固定的に留められており、スリーブを含んでいる。アンカーの第2の部分はこのスリーブ内に受容される。ヘッド部分と雄ねじ部付きシャンク部分とを有する留め具が設けられる。シャンク部分はアンカーと螺合し、ヘッド部分はガイドと作用上係合する。
本発明は種々の形態の実施例が可能である。本発明の好ましい実施形態を図面に示し、以下に説明する。この開示は本発明の具体例を示したものであり、これらの具体例は本発明を特定の実施形態に制限することを意図したものではない。
図面を参照すると、複数の図面を通して同様の部分には同様の符号が付されている。図1には、骨折した第1の骨片と第2の骨片とをこれらの骨片の間の骨折部を横切って圧縮固定するために使用される留め具組立体10の1つの形態が概略的に示されている。図示の実施形態においては、外科用留め具組立体10は、骨18の近位部分14と遠位部分16との間に位置する骨折線12に沿って顆部骨折部を正確に整復するために用いられる。
図示されるように、外科用留め具組立体10は、全体を符号20によって示したガイドと、全体を符号22によって示した細長いアンカーとを備えている。図2に示されているように、外科用留め具組立体10は、さらに、圧縮ねじすなわち留め具24と、留め具24の回転を解除可能にロックするための保持器26とを備えている。図2に示されているように、一連のねじ28がガイドと協働して、骨部分18にガイド20を固定する役目を果たす。
図2から図4に示されているように、ガイド20は中空のスリーブ30を有している。このスリーブ30は、転子プレート32に適正な角度で剛性的に取り付けられている。骨18の近位部分14はスリーブ30を受容するように穴が設けられている。骨18の遠位部分16は、スリーブ30の端部を遠位部分に合わせられるように形状的な処置を施される。図示されているように、プレート32には複数の貫通穴34が設けられており、この貫通穴はねじ28の端部がそこを貫通し、それにより、ガイド20を骨部分18に固定することを可能にさせる。スリーブ30は貫通孔36を規定しており、この貫通孔36は両端部で開口している。本発明の好ましい形態では、ガイド20は、チタン、チタン合金、ステンレス鋼またはコバルトクロム合金から成る分類から選択された材料から形成される。
特に、貫通孔36の一方の端部には、端ぐり穴部38が設けられている。図示される実施形態においては、この端ぐり穴部38は、貫通孔36よりも大きな直径を有している。従って、環状または半径方向の段部40が貫通孔36の一端部側に形成される。
図4に示されているように、アンカー22は細長い挿入体44を有している。この挿入体は、好ましくは、チタン、チタン合金、ステンレス鋼またはコバルトクロム合金から成る分類から選択された材料から形成される。挿入体44は軸線方向に整列し且つ対向して位置する第1および第2の端部46,48を有している。挿入体44は、骨内に挿入されたときに、挿入体44の第1の端部46が骨折線12の一方の側に配置される一方、挿入体44の第2の端部48が骨折線12の反対側に配置されるような寸法に設定されている。ガイド20のスリーブ30と挿入体44とには、協働手段50が形成されていることに留意されたい。この協働手段50の目的は、アンカー22に対するスリーブ30の回転運動を防止しながらも、挿入体44によって規定された軸線52に沿ったスリーブ30の軸線方向運動を許容にすることである。
図示される実施形態においては、周知のように、協働手段50は、好ましくは、挿入体44の第2の端部48に沿って第2の端部48から内方に向かって軸線方向に延びる一対の平坦部54を備える。これらの平坦部54は互いに直径方向に対向して位置しており、互いに概略平行である。図3に示されているように、スリーブ30の貫通孔36は、互いに対向して概略平行な関係で配置されている概略平坦な面56を含んでいる。貫通孔36の平坦面56は、平坦部54が平坦面56と協働してスリーブ30の回転を防止し、これによりアンカー22に対するガイド20の回転を防止する一方、挿入体の第2の端部48が貫通孔36内でスライド可能に移動することを許容する。本発明の思想および範囲内で、ガイド20に対するアンカー22のその端部での軸線方向の相対運動を許容する一方、ガイド20とアンカー22との間の回転運動を防止するための他の形態の協働手段でも同じく十分であることは了解されよう。
図5および図6に示されているように、外科用留め具組立体10のアンカー22は、挿入体44の第1の端部46側で後退位置(図5)と半径方向に延出した位置(図6)との間で移動するように作用上結合された一連の細長いピン60をさらに備えている。図示されているように、ピン60は、挿入体44に対して半径方向の縦変位(端部を先頭にした変位)をするように挿入体44によって保持されている。本発明の図示の実施形態においては、4つのピン60が、図5および図6にそれぞれ示されている後退位置と延出位置との間で両方向に能動的な縦方向移動(端部を先頭にした移動)を行うように互いに等間隔を置いて配置されている。
本発明の顕著な特徴は、外科用アンカー22に対してピン60を能動的に位置決めするための機構64の具備に関する。すなわち、下で詳しく説明するように、機構64の目的は、挿入体44から半径方向外側に向かってピン60を能動的に延出させ、これにより、骨内のアンカー22の固定確実性を高めることである(図1)。加えて、機械的な処置に応じて、機構64はさらに外科用のアンカー22内にピン60を能動的に後退させるように作動する。これにより、所望されるときにまたは外科的に必要と認められたときにアンカー22を外科的処置により除去することが容易になる。
図7から図10を参照すると、アンカー22の挿入体44には、好ましくは長手方向軸線52周りに同軸的に配置され且つ挿入体44の第1および第2の端部46,48それぞれへ開口している細長い孔66が形成されている。図示されているように、留め具44の第1の端部46は好ましくは骨内への留め具44の挿入を容易にするように尖っている。
当業者ならば容易に推考できるように、挿入体44の外輪郭は多彩な形状および形態を成すことができる。本発明によれば、図7から図10に示されているように、細長い挿入体44は、好ましくは、挿入体に沿って軸線方向に尖った第1の端部46から後方に向かって延びている雄ねじ部68を有する。上述のように、挿入体44の尖端の形状は、骨質内へのアンカー22の挿入を助け、図示の実施形態においてはセルフタッピングできるようになっている。挿入体44の外側に沿った雄ねじ部68が比較的粗いピッチを有していることにより、アンカー22に付与される回転運動に応じて骨質内へのアンカー22の捕捉能力と固定力が高められる。
図9に示されているように、挿入体44の第2の端部すなわち後端部48は、好ましくは、アンカー22に回転運動を付与することができる駆動工具(図示せず)を解離可能に収容する形態に形成されている。好ましい形態においては、図8および図9に示されているように、挿入体44の後端部すなわち第2の端部には、駆動工具の遠位端部を解離可能に収容するためのスロット状の開口69が適宜に形成されている。しかしながら、ソケット状の形態を含む任意の適した形態も、本発明の思想および範囲から逸脱することなしに等しく十分であることは了解されよう。
図9に示されているように、挿入体44は、さらに、互いに周方向に離間して配置された軸線方向に細長い一連の開口を規定している。本発明の図示の形態においては、挿入体44には4つの開口70が設けられている。これらの開口70は全てほぼ同じなので、1つの開口70についてだけ詳細に説明しているが、挿入体のほかの開口もこの開口に類似すると理解されたい。各開口70は、その実際的な両端部の中間で、挿入体44によって規定された細長い孔66と交わり、これに開口している。各細長い開口70は止まり孔状の形態を有しているが、一方の端部では挿入体44の外部に開口している。理解されているように、開口70は軸線52の周りにほぼ等間隔で設けられている。図9に示されている本発明の形態においては、各細長い開口70は、その対向する両端部の間に、曲線状またはアーチ状の形状を有している。すなわち、本発明の図示の形態においては、各開口70は予め定められたほぼ一定の半径を有するアーチ状の形態を有している。
ピン60の例示形態が図11〜図15に示されている。各ピン60は、挿入体44内に形成された開口70のそれぞれ1つにスライド可能に縦方向に嵌め込まれるように形成されている。各ピン60の形状および寸法は挿入体44によって規定された開口70の形状および寸法にほぼ相当する。好ましくは、各ピン60は人体の骨組織と生体適合性を有する実質的に剛性の材料から形成されている。すなわち、ピン60は、その対向する両端部の中間でほとんど折れ曲がることなしに骨内に挿入するのを可能にするのに十分な強度を有するように形成されていなければならない。本発明の最も好ましい形態においては、各ピン60は、チタン、チタン合金、ステンレス鋼またはコバルトクロム合金から成る分類から選択された材料から形成されている。
図11〜15に示されている実施例においては、各ピンは、前端部74と、対向するほぼ尖った端部76とを有している。これらの端部の間において、各ピン60は好ましくは曲線状またはアーチ状の形態を有している。本発明の図示の形態においては、各ピン60は、挿入体44内に形成された各開口70の予め定められた半径(図9)にほぼ等しい予め定められた半径を有する円弧を有しており、この開口は挿入体44の軸線52に接近する方向に延びてからさらに外方に向かってこの軸線52から離れる方向に延びている。
本発明の最も好ましい形態においては、各ピン60が対向する両端部の間に約80°の円弧を形成していることが好ましい。各ピン60の長さは、ピン60の前端部74が留め具内に完全に後退させられたとき(図5)に、患者の骨内部への外科用アンカー20の挿入が容易になるように、ピンまたは刺状部材60の対向する尖った端部76が挿入体44の外径内に配置されるように(図5)選択されている。さらに、各刺状部材またはピン60の長さは、ピン60がその延出位置に移動させられたときに(図6)、各ピン60の前端部74が機構64と作用上結合した状態を維持し、所望の場合または外科医が必要と認めた場合にその延出位置からピン60を能動的に後退させることを可能にするような寸法に決定されることも了解されよう。
カニューレ状の有穴圧縮留め具24が図16〜図20に概略的に示されている。有穴留め具24の目的は、アンカー22にガイド20を軸線方向に固定することにより(図2)、骨片(図1)を互いに調整可能な圧縮関係で維持することである。
図5、図6および図9を再び参照すると、挿入体44の細長い孔66は挿入体の第2の端部すなわち後端部48に開口している。孔66は挿入体44の第2の端部すなわち後端部48から内方に向かって延びる雌ねじ部分78を規定している。好ましくは、孔66の雌ねじ部分78は、孔に沿って延びる比較的細かいピッチのねじ山を有している。
カニューレ状の有穴圧縮留め具24が図16から図20に概略的に示されている。有穴留め具24の目的は、アンカー22にガイド20を軸線方向に固定することにより(図2)、骨片(図1)を互いに調整可能な圧縮関係で維持することであり、これにより、ガイド20はアンカー22から軸線方向に離反運動するのを防止される一方で、アンカー22の尖った端部すなわち第1の端部46(図2)に向かうガイド20の運動は許容されるようになる。
留め具24は、骨組織または骨質と生体適合性を有する材料から形成されることが好ましく、チタン、チタン合金、ステンレス鋼またはコバルトクロム合金から成る分類から選択されることが好ましい。ここでは特に述べないが、名を挙げていない他の材料も、本発明の思想および範囲から逸脱することなしに等しく十分であることは了解されよう。
図示されているように、留め具24は細長いシャンク部分80と拡大されたヘッド部分82とを備えている。留め具24のシャンク部分80は留め具24の前端部86から軸線方向に延びる雄ねじ部84を備えている。この雄ねじ部84は、アンカー22のねじ部78に沿って延びる雌ねじ部に対応する比較的細かいピッチを有している。留め具24の拡大されたヘッド部分82は、挿入体44によって規定された端ぐり穴38(図2)の直径よりも僅かに小さい直径を有している。本発明を理解すれば分かるように、ヘッド部分82の軸線方向長さは、本発明の思想および範囲を逸脱することなしに、図示のものから変えることができる。すなわち、外科医は、手術中に、選択するための異なる留め具24を集めたものを有していてよい。各アンカーは、ガイド20とアンカー22との間に適正な関係が維持されるように、異なる長さを有している。特に、拡大されたヘッド部分82はシャンク部分80に対して半径方向の肩部88を形成している。
図18および図20に示されているように、留め具24の後端部90は、好ましくは、留め具24に回転運動を付与することができる駆動工具(図示せず)を解離可能に収容するように形成されている。好ましい形態では、図18および図20に示されているように、留め具24の後端部90は、駆動工具の遠位端部を解離可能に収容するためのソケット状開口92を有するように形成されている。本発明の最も好ましい形態においては、図示されているように、ソケットまたは開口92が六角形状の断面形態を有している。しかしながら、細長いスロットを含む任意の適した形態も本発明の思想および範囲から逸脱することなしに等しく十分であることは了解されよう。カニューレ状の有穴留め具24は、さらに、それぞれ前端部86および後端部90に開口している細長い孔94を規定している。
図2に示されている実施形態においては、アンカー22は骨折線12の一方の側で骨片内部で固定されている。上述のように、アンカー22はアンカー22の反対側の端部すなわち第2の端部48が骨折線12の反対側に延びるように形成されている。その後、ガイド20がアンカー22に対して協働関係を成すように配置される。図示されているように、ガイド20のスリーブ30は、アンカー22の自由端に沿って縦方向にスライド可能に入れ子状にアンカー22に被せ嵌められている。ねじ28は、ガイド20のプレート30を骨18に固定するために使用される。その後に、有穴圧縮留め具24がアンカー22およびガイド20と作用上結合して配置されるのが判る。すなわち、圧縮ねじ24の前端部86がスリーブ30の孔36に挿入され、この孔に沿って延びる雄ねじ部84がアンカー22の近位端部の雌ねじ部78と作用上係合するようになる。留め具24の回転が続けられると、最後には、拡大されたヘッド部分82に形成された半径方向肩部88が端ぐり穴38とガイド20とによって形成された半径方向ストッパ40に係合する。ねじ24の回転を続けることにより、骨片が互いに圧縮した関係にさせられることは分かるであろう。圧縮ねじ24は、さらに、ねじを締めて骨片を互いに圧縮した関係にするときに適正な「感触(feel)」を外科医が掴むことを可能させる。
保持器26の1つの形態が図21〜図25に概略的に示されている。図示されているように、保持器26は、保持器の前端部102と後端部104との間で保持器に沿って軸線方向に延びている。保持器26は、好ましくは、骨組織または骨質と生体適合性を有する材料、好ましくは超高分子量ポリエチレンから形成されている。しかしながら名を挙げていない他の材料も、本発明の思想および範囲から逸脱することなしに等しく十分であることは了解されよう。特に、保持器26の外側に沿って延びる雄ねじ部100は、挿入体44の雌ねじ部分78に沿って延びるねじ山に対応する細かいピッチを有している。
図23、図24および図25に示されているように、保持器26には、保持器の対向する両端部102,104に開口している貫通孔106が設けられている。好ましい形態においては、図23、図24および図25に示されているように、貫通孔106の長手方向部分は、駆動工具の遠位端部を解離可能に収容するための六角形状断面を有している。しかしながら、六角形以外の任意の適したソケット状の形態も、本発明の思想および範囲から逸脱することなしに等しく十分であることは了解されよう。
外科用留め具組立体10の組み立ての際には、図25Aに示されているように、先ず保持器26がアンカー22の雌ねじ部分78内にねじ込まれる。次いで、上述のように、圧縮留め具24がアンカー22に作用上結合される。ガイド20とアンカー22との間の圧縮関係が確立されたあと、圧縮ねじ24を回転させた結果、適切な細長い工具95が有穴留め具24の孔94(図20)を貫通して、保持器26の貫通孔106内に形成されたソケット状の形態と解離可能に係合させられる。
図25Bに示されているように、その後、工具95の作用を受けて保持器26が適切に回転させられると、後端部104が動かされて圧縮ねじ24の前端部86に当接した関係になり、これにより、圧縮ねじ24をロックし、ひいては骨片相互間の圧縮関係を維持させる。しかしながら、端ぐり穴38の長さに沿ってヘッド部分82が軸線方向に動くことにより、骨片がシフトすることが可能になるのは分かるであろう。しかし、圧縮ねじ24のヘッド部分82がアンカー22およびこれにより固定された骨片が骨18から離れる方向に動くのを制限し、それにより、骨片と骨との間の圧縮した関係を維持する。
以下に、後退位置(図5)と延出位置(図6)との間で正反対の方向にピン60を能動的に変位させるための機構64について説明する。分かっているように、正反対の方向にピン60を能動的に変位させるための機構64は、本発明の思想および範囲から逸脱することなしに種々様々な形態を成すことができる。有利であり、かつ極めて効果的であることが判った1つの機構は、アンカー22に手動式の駆動体110を設けることを必要とする。この駆動体はピン60と作用上結合され、駆動体110を操作すると、ピン60がアンカー22に対して縦方向に変位して、それにより外科用アンカー22を骨内に固定させるようになる。
図26〜図30は、外科用アンカーのピン60(図5および図6)を軸線方向の反対の向きに能動的に変位させるための駆動体110の1つの形態を示している。図示されているように、駆動体110は、前端部116から軸線方向後向きに後端部118に向かって延びている雄ねじ部114を有した軸線方向に細長い部材112を備えている。駆動体の細長い部材112は骨組織または骨質と生体適合性を有し且つ好ましくは、チタン、チタン合金、ステンレス鋼またはコバルトクロム合金から成る分類から選択される材料から形成される。しかしながら、名を挙げていない他の材料も、本発明の思想および範囲から逸脱することなしに等しく十分であることは分かるであろう。細長い部材112の雄ねじ部114の外径は、細長い部材112が挿入体44に規定された細長い孔66(図5および図6)に縦方向にスライド可能に嵌め込まれるような寸法に設定され、挿入体44の孔66内にどちらの回転方向にも自由に回転運動できるように収容されている。好ましくは、細長い部材112の雄ねじ部114は比較的細かいピッチを有している。図26、図28、図29および図30に示されているように、細長い部材112は、好ましくは、細長い部材の前端部116と後端部118とに開口している細長い孔120を有している。細長い部材112の後端部118は、好ましくは、駆動体110に回転運動を付与することができる駆動工具(図示せず)を解離可能に収容するように形成されている。好ましい形態においては、図28および図30に示されているように、部材112の後端部118は、駆動工具の遠位端部を解離可能に収容するためのソケット状の開口112を有するように適宜に形成されている。本発明の最も好ましい形態においては、図28および図30に示されているように、ソケットまたは開口112は六角形状断面を有している。しかしながら、四角形または三角形の形状を含む任意の適した形態が、本発明の思想および範囲から逸脱することなしに等しく十分であることは分かるであろう。
後で詳しく述べるように、機構64の駆動体110は各ピン60と作用上結合しており、駆動体110の操作により、機構64の駆動体110に与えられた運動に応じて、ピン60が延出位置または後退位置に向かって縦方向に能動的に変位するようになっている。図11〜図15に戻ると、本発明の図示の形態においては、各ピンまたは刺状部材60は、好ましくは、ピン60が挿入体44内に挿入されているときにアンカー22の軸線52(図7および図9)の近くに位置する内側表面124と、外側表面126とを有している。図11〜図15に示されているように、各ピン60の内側表面124は鉛直方向に間隔を置いた一連のセレーション(のこ歯状切欠き)128を有している。これらのセレーション128は、前端部74から軸線方向後向きに所定の長手方向の距離だけ各ピン60の尖った端部76に向かって延びている。特に、各ピン60のセレーション128は、駆動体110の外側表面に沿って軸線方向に延びる雄ねじ部と螺合可能に形成されている。このように、駆動体110はこの外科用アンカー組立体の各ピン60と作用上係合又は結合する。
図5および図6に示されているように、ピン60を後退位置と延出位置との両位置間で能動的に変位させるための機構64は、さらに、回転時に駆動体110の軸線方向の変位を防止するための制限ストッパ134を有している。制限ストッパ134の1つの形態が図31〜図35に示されている。好ましくは、制限ストッパ134は、人体の骨組織と生体適合性を有する材料から形成されている。本発明の最も好ましい形態においては、制限ストッパ134は、チタン、チタン合金、ステンレス鋼またはコバルトクロム合金から成る分類から選択される材料から形成されている。しかしながら、他の材料も、本発明の思想および範囲から逸脱することなしに等しく十分であることは分かるであろう。図31〜図35に示されているように、制限ストッパ134は、好ましくは、前端部140と後端部142との間に延びている雄ねじ部138を有した中空部材136を含んでいる。雄ねじ部138は、アンカー22の第2の端部48の挿入体44の雌ねじ部分78に沿って延びるねじ山に対応した比較的細かいピッチを有している。制限ストッパ134の後端部142は、好ましくは、制限ストッパ134に回転運動を付与することができる駆動工具(図示せず)を解離可能に収容するように形成されている。好ましい形態においては、図31、図32および図33に示されているように、制限ストップ134の後端部は、駆動工具の遠位端部を解離可能に収容するための細長いスロットを備えている。さらに、制限ストッパ134はその前端部140と後端部142とに開口する貫通孔146を規定しており、これにより、工具がこの貫通孔を通って駆動体110に作用上係合することが可能になる。
アンカー22と作用上結合して配置されるピン160の代替形態が図36および図37に示されている。ピン160は、図11から図15に示されている上述のピン60とほぼ同様である。図36および図37に示されている実施形態においては、各ピン160は前端部174とその反対側の端部176とを有している。これらの端部の中間において、各ピン160は好ましくは曲線状またはアーチ状の形態を有している。本発明の図示の形態においては、各ピンは、図38に示されているような挿入体144内に形成された各開口170の予め定められた半径とほぼ等しい予め定められた半径を有する円弧を有している。
図36に示されているピンの実施形態においては、各ピン160は、好ましくは、その両端部間に約80°の円弧を形成しており、各ピンの長さは、ピン160の前端部174が留め具すなわちアンカー22内に完全に後退させられたときに、ピンまたは刺状部材160の反対側の端部176が挿入体144の外径内に配置されるように選択されている。
図示の実施形態においては、各ピン160の端部176はアンカー又は留め具22の形態を補完するような形態を有するように形成されている。図示の実施形態においては各ピン160の端部176は、ほぼ同様の2つの突起179の間に配置されている溝177を有するように形成されている。図38に示されているように、ピン160が完全に後退させられたときには、溝状の形態とその両側に設けられた突起179とは留め具22に沿って軸線方向に延びる雄ねじ部のねじ山の形態に溶けこむ。さらに、各刺状部材またはピン160の長さは、ピン160がその延出位置に変位させられたときに、図39に示されているように、各ピン60の前端部174が機構64と作用上結合した状態を保ち、それにより所望の場合または外科医が必要と認めた場合にその延出位置からピン160を能動的に後退させることを可能にするように寸法を決定されることも了解されよう。
図36に示されているように、各ピンまたは刺状部材160は、好ましくは、図38および図39に示されているように、ピンが挿入体144内に挿入されたときにアンカーの軸線52の近くに位置する内側表面184と、外側表面186とを有している。各ピンの内側表面184は、前端部174から軸線方向後向きに長手方向の所定の距離だけ各ピン160の第2の端部すなわち他方の端部176に向かって延びている離間して設けられた一連のセレーション(のこ歯状切欠き)188を有している。特に、各ピンのセレーション188は、上で詳述したように、駆動体110の外側表面に沿って軸線方向に延びる雄ねじ部114と螺合するように形成されている。このように、駆動体110はこの外科用アンカー組立体の各ピン160と作用上係合又は結合する。
図40は外科用アンカー組立体のための別の形態を概略的に示したものである。外科用アンカー組立体の別の形態は全体を符合210で示されている。図40に示されているように、外科用アンカー組立体210は、全体的を符号220で示されるガイドと、全体を符号222で示される細長いアンカーとを備えている。図41に示されており且つ下で詳しく説明するように、外科用留め具組立体210は、さらに、アンカー222に対して圧縮した関係でガイド220を保持するための圧縮留め具組立体224を備えている。
ガイド220は上に詳しく説明したガイド20とほぼ類似であり、従ってこれについて詳細には説明する必要はない。ガイド220は上述のスリーブ30とほぼ同様である中空のスリーブ230を備えていると言えば十分であろう。スリーブ230はその両端部で開口している貫通孔236を規定している。貫通孔36の一方の端部には、端ぐり穴238が設けられている。図示の実施形態においては、端ぐり穴238は、貫通孔236よりも大きな直径を有し、従って、環状の段部すなわち半径方向の段部240が端ぐり穴238と貫通孔36との間に形成されている。
アンカー222は、対向して位置する第1および第2の端部246,248を有している細長い挿入体244を有している。挿入体244は、好ましくは、挿入体244を形成するために使用されるのと同様の材料から形成されている。挿入体244は、骨内に挿入されたときに、第1の端部246が骨折線の一方側に配置される一方、第2の端部248が骨折線の他方側に配置されるような寸法に設定される。
図40に示されているように、外科用留め具組立体210のアンカー222は、さらに、一連の細長いピンまたは刺状部材260を備え、これらのピンは後退位置(図40)と半径方向に延出した位置(図42)との間で移動するように、挿入体244の第1の端部246側で作用上結合している。図示されているように、ピン260は、その長さ方向に半径方向に向かって挿入体244に対して変位するように挿入体244によって保持されている。本発明の図示されている実施形態においては、4つのピン260が、図40および図42にそれぞれ示されている後退位置と延出位置との間で正反対の向きに端部を先頭とした能動的な運動を行うように互いに等間隔で離間して配置されている。
当業者ならば容易に分かるように、挿入体244の外側形態は多彩な形状および形態をとることができる。本発明によれば、図41に示されているように、細長い挿入体244は、好ましくは、挿入体に沿って第1の端部246から後方に向かって軸線方向に延びている雄ねじ部268を有している。挿入体244の外側に沿った雄ねじ部268は、アンカー222に付与される回転運動に応じて骨質内へのアンカー222の捕捉能力と固着力を高めるために、比較的粗いピッチを有している。
アンカー222の挿入体244は第2の端部すなわち後端部248から軸線方向前方に向かって延びており、一定の略円筒状の形態249を有している。この円筒状の形態249は、雄ねじ部268の終端部まで延びており、雄ねじ部268の外径よりも僅かに小さな外径を有している。特に、挿入体244の終端部248から軸線方向前方に向かって延びる円筒状の形態249は、ガイド220に形成された貫通孔236の直径にほぼ等しい直径を有しており、それにより、ガイド220のスリーブ230内でのアンカー222の軸線方向のスライド運動を容易にさせている。具体的に図示してはいないが、従来と同様に、ガイド220のスリーブ230と挿入体244とには、協働手段が形成されている。上述のように、この協働手段の目的は、アンカー222に対するスリーブ230の回転運動を防止しつつ、挿入体244によって規定された軸線252に沿ったスリーブ230に対するアンカー222の軸線方向運動を許容することである。
図41に示されているように、挿入体244は、挿入体244の第1の端部246から軸線方向内方に向かって延び且つ一定の直径を有した端ぐり穴部分253を規定している。端ぐり穴部分253は、内側の端部において、半径方向壁254を規定している。挿入体244は、端部246と半径方向壁254との間に、さらに、互いに周方向に離間して配置された軸線方向に細長い一連の開口を規定している。本発明の図示されている形態においては、挿入体244には、4つの開口270が設けられている。各開口270は、挿入体244に規定された端ぐり穴253と交わり、この端ぐり穴253に開口している。図41に示されているように、各開口270の軸線方向内側部分の272は、後で詳しく述べる目的のために、内側に向かって傾斜した表面を有している。
挿入体244の反対側の端部には、雌ねじ部分255と端ぐり穴部分256とを有した別の細長い孔257が形成されている。雌ねじ部分255は挿入体の第2の端部すなわち後端部248から内方に向かって延びている。好ましくは、孔257の雌ねじ部分255はこの孔に沿って延びる比較的細かいピッチのねじ山を有している。特に、雌ねじ部分255は端ぐり穴部分256よりも大きな直径を有している。挿入体244は、さらに、端ぐり穴部分253,256の間で延びる通路258を規定している。
図41に示されているように、挿入体244の第2の端部すなわち後端部248は、さらに、アンカー222に回転運動を付与することができる駆動工具(図示せず)を解離可能に収容するように形成されている。好ましい形態においては、図41に示されているように、挿入体244の後端部すなわち第2の端部は、駆動工具の遠位端部を解離可能に収容するためのスロット状の開口269を有するように適宜に形成されている。しかしながら、任意の適した形態が、本発明の思想および範囲から逸脱することなしに等しく十分であることは了解されよう。
図41に示されているように、本発明のこのような形態のピンまたは刺状部材260はキャリア組立体262の一部を形成している。キャリア組立体262は、好ましくは、スライド263を備えており、このスライドには、各ピン260の一方の端部が関節式に結合され、ピン260がスライド263に対して、これに作用上結合されたままで曲がったりヒンジ状に動いたりすることが可能になっている。図示されているように、スライド263は、挿入体244に規定された端ぐり穴部分253の直径にほぼ等しい直径を有した外側表面形態264を有している。スライド263は、さらに、ねじ山付き開口265を規定しており、このねじ山付き開口は、これに沿って延びる比較的細かいピッチの雌ねじ山を有している。特に、ピン260の自由端は軸線252から離れる方向に外方に向かってばね付勢されている。さらに、各ピン260の自由端は後で詳しく述べる目的で、カム状の表面266を有している。
図40に示されているように、キャリア組立体262は、ピン260が挿入体244の第2の端部248に向かって延びている状態で、軸線方向に移動するように、挿入体244に規定された孔253内に軸線方向に嵌め込まれている。キャリア組立体262を挿入体244の孔253内に嵌め込んだあと、挿入体244の開口端部は端キャップ(エンドキャップ)274によって閉じられる。
図41に示されているように、端キャップ274は、好ましくは、減径された環状部分275を有しており、この環状部分は挿入体244に規定される孔253の開口自由端内にすべりばめするような寸法に設定されている。溶接、ステーキングなどのような適切な保持手段により、端キャップ274を挿入体244の残りの部分に確実に固定する。端キャップ274は、好ましくは、骨組織または人体物質と生体適合性を有し且つ好ましくはチタン、チタン合金、ステンレス鋼またはコバルトクロム合金から成る分類から選択される材料から形成される。しかしながら、名を挙げていない他の材料も、本発明の思想および範囲から逸脱することなしに等しく十分であることは了解されよう。図41に示されているように、端キャップ274はこれを貫通して延びる中心の貫通孔または穴276を規定している。さらに、端キャップの環状又は周状の表面は、好ましくは、アンカー222を骨内に挿入するのを助成するように面取りされている。
図40に戻って、キャリア組立体262が挿入体244の孔253内に取り付けられると、ピン260は外方に向かって偏倚しようとする。インサート253内のスロットまたは開口270は細長く延び、各ピン260の遠位端部がスロット270内に半径方向外側に向かって突出しようとするようになっている。この傾斜表面266は、有利には、図42に示されているようにピン260を強制的に半径方向外側に向かって突出させるように、各開口270に形成された傾斜表面272と係合して協働するように配置されている。
以下に、後退位置(図40)と延出位置(図42)との間で正反対の方向にピン260を能動的に変位させるための機構280について説明する。駆動機構280は、好ましくは、キャリア組立体262と連動関係に配置された手動式の駆動体282を備えている。下で説明するように、駆動機構280を手動で作動させることにより、挿入体244の孔253内でキャリア組立体262を軸線方向に変位させ、それによりピン260をキャリア組立体262と一緒に能動的に変位させる。
図41を参照すると、駆動体282は軸線方向に細長い中空部材284を備えている。この中空部材は、その第1の端部288から後方に向かって軸線方向に張り出した減径部分286を有している。駆動体282は骨組織または人体物質と生体適合性を有し且つ好ましくは、チタン、チタン合金、ステンレス鋼またはコバルトクロム合金から成る分類から選択される材料から形成される。もちろん、名を挙げていない他の材料も、本発明の思想および範囲から逸脱することなしに等しく十分である。部材284の減径部分286は、端キャップ274に規定された孔276の直径に等しい直径を有している。駆動体282は、第2の端部290に、拡大されたヘッド部分292を有している。好ましい形態においては、図41に示されているように、第2の端部290は駆動工具の遠位端部を解離可能に収容するように形成されている。本発明の最も好ましい形態においては、駆動体282の第2の端部すなわち終端部290には、駆動工具を解離可能に収容するように形成された細長いスロット294が設けられている。駆動体282は、駆動体282の終端部290から軸線方向に内方へ離間して、軸線方向に延びる肩部295を備えている。駆動体282は肩部と減径部分286との間に雄ねじ部296を備えている。駆動体282に沿って長手方向に延びる雄ねじ部は、キャリア組立体262の一部を形成するスライド263の雌ねじ部分265に対応した比較的細かいピッチを有している。特に、駆動体282の減径部分286と雄ねじ部分296とは、挿入体244に規定された通路258に挿入することを可能にするような寸法に設定されている。さらに、肩部分295は、通路258にほぼ等しい直径を有しており、この通路によって軸支されている。さらに、拡大されたヘッド部分292は具体的には、通路258よりも大きな直径を有するような寸法に設定されており、それによりヘッド部分292が通路258を越えて軸線方向に変位または移動することを防止する。
外科用留め具組立体210の組み立て中の際には、減径部分286と雄ねじ部分296とが、アンカー222の挿入体244内に規定された通路256を貫通する。駆動体282のねじ部分296は、同様に、キャリア組立体262のスライド263と螺合し、それにより、減径部分286がキャップ274に規定された孔276を貫通し、この孔276の周面によって軸支されることが可能になる。減径部分286は、その長さ部分が端部を先頭にして端キャップを通り、この端キャップを越えることが可能になるような寸法に設定されている。減径部分286の自由端は、その後、外方に向かってスエージ加工されるか、または、フレア加工され、こうして、駆動体に付与される回転運動に応じて駆動体282が軸線方向に変位することが防止される。
図42を参照すると、キャリア組立体262のピン260は、駆動体282の回転に応じてその回転機能として、軸線252に対して正反対の方向に半径方向に能動的に変位させられる。図示されているように、適切な工具297が端部を先頭にしてガイド22の孔236と挿入体244の孔257とを通って変位して、駆動体282の第2の端部290のスロット294に作用上係合させられる。次いで、駆動体282の回転によって、スライド263の雌ねじ部265と駆動体282の雄ねじ部との間の螺合の結果として、スライド263が軸線方向又は長さ方向(端部を結ぶ方向)に変位する。ピン260が孔253の半径方向壁254に向かって引張られ、ピンの傾斜した表面構造266が開口の外方に向かって傾斜した表面272に係合し、それにより、ピンを軸線252に対して半径方向外側に向かって強制的に推進させることが分かるであろう。分かっているように、反対方向へ工具297を回転させると、同様にキャリア組立体は軸線方向に上記方向とは反対方向に変位する。その結果、駆動体282の回転または回動により、スライド組立体262が端キャップ272に向かう方向に動かされると、ピン26が後退する。
本発明の別の態様は、ガイド220をアンカー222に対して軸線方向に固定することによりガイド220とアンカー222との圧縮関係を維持するための圧縮ねじ組立体224を有する外科用アンカー組立体210に関する。図41に示されている実施形態においては、圧縮ねじ組立体は、好ましくは、圧縮ねじと駆動体302とを有している。圧縮ねじ300と駆動体302とは、骨組織または人体物質と生体適合性を有し且つ好ましくはチタン、チタン合金、ステンレス鋼またはコバルトクロム合金から成る分類から選択される材料から形成される。
図41に示されているように、圧縮ねじ300は互いに結合された第1の区分304と第2の区分306とを備えている。圧縮ねじ300の両区分304および306は、区分304,306の間で回転およびトルクを伝達する折り畳み可能な区分308によって互いと連結又は結合されている。圧縮ねじ300の第1の区分304は細長いシャンク部分312と拡大されたヘッド部分314とを備えている。第1の区分304のシャンク部分312はこれに沿って雄ねじ部316を備えている。この雄ねじ部316は、挿入体244の孔257に沿って延びる雌ねじ部255に対応した比較的細かいピッチを有している。図43に示されているように、圧縮ねじ300の第1の区分304の拡大されたヘッド部分314は、ガイド220に規定された端ぐり穴238の直径よりも僅かに小さい直径を有している。特に、圧縮ねじ300のヘッド部分314は、好ましくは、ねじ区分304に回転運動を付与することができる駆動工具を解離可能に収容するように形成されている。
好ましい形態においては、図41に示されているようにねじ区分304の後端部は、駆動工具の遠位端部を解離可能に収容するためのスロット318を有するように形成されている。特に、圧縮ねじ300の第1の区分304は、折り畳み可能な区分308に固定され、ねじ区分304に付与された回転運動が同様に折り畳み可能な区分308にも付与されるようになっている。
第2のねじ区分306も、同様に、ねじ区分304に対して軸線方向に離間した関係を成して折り畳み可能な区分に結合されている。図示されているように、ねじ区分306はその長さに沿って延びる雄ねじ部326を含んでいる。特に、ねじ区分306の雄ねじ部326は、ねじ区分304の雄ねじ部316と同一である。
折り畳み可能な区分308はねじ区分304の運動をねじ区分306に伝達する機能を果たす。さらに、第2のねじ区分306は、これに沿って延びる雌ねじ部分330を規定している。第2のねじ区分の雌ねじ部分330は、これに沿って延びる比較的細かいピッチのねじ山を有している。しかしながら、雌ねじ部分330に沿って延びるねじ部は左ねじであるのに対し、ねじ区分304の雄ねじ部316およびねじ区分306の雌ねじ部326は右ねじであることを留意されたい。本発明の思想および範囲から逸脱することなしに、雌ねじ部分330に沿ったねじ部が右ねじであり、部分316,326に沿ったねじ部が左ねじであってもよいことは分かるであろう。重要な点は、部分330に沿ったねじ山と部分316,326に沿ったねじ山とが互いに逆向きであることである。
図41に示されているように、圧縮ねじ組立体224の駆動体302はシャンク部分334と拡大されたヘッド部分336とから成っている。駆動体302のシャンク部分334の直径は、シャンク部分334を圧縮ねじ300の中心内部にスライド可能に嵌め込むのが可能になるような寸法に設定されている。駆動体302のシャンク部分334は、駆動体302の自由端342から軸線方向に延びる雄ねじ部340を有している。駆動体302のヘッド部分336は、ヘッド部分が圧縮ねじ300の内部を通過するのを防止するような寸法に設定されている。圧縮ねじ300の自由端342からヘッド部分336を離す軸線方向の長さ又は距離は、このヘッド部分314に最も近い雌ねじ部330の始端部分から圧縮ねじ300のヘッド部分314を離す距離にほぼ等しい。
好ましい形態においては、図41に示されているように、駆動体302のヘッド部分336の後端部は、駆動工具の遠位端部を解離可能に収容するためのスロット344を有するように形成されている。スロット以外の形態も、本発明の思想および範囲から逸脱することなしに等しく十分であることは分かるであろう。
外科用留め具組立体210の組み立ての際、図43に示されているように、圧縮ねじ組立体224の圧縮ねじ300は挿入体244の雌ねじ部255に回転可能に螺合する。適切な形状を有する工具355が圧縮ねじ300のスロット318及びヘッド部分314に係合し、拡大されたヘッド部分314がガイド220に規定された端ぐり穴238に規定された半径方向壁240に当接するまで、圧縮ねじ300の第1および第2の区分304,306を駆動、回転させる。すると、駆動体302が圧縮ねじ300と作用上係合させられる。すなわち、図44に示されているように、駆動体302が、圧縮ねじ300に形成された中心開口に挿入され、圧縮ねじ300の第2の区分306の雌ねじ部330と螺合させられる。しかしながら、駆動体302は、圧縮ねじ300がアンカー内への挿入のために回転させられたのとは逆方向に回されることに留意されたい。この点に関しては、適切な工具357が駆動体302のヘッド部分336に形成されたスロット344に解離可能に係合して、駆動体302を回転させる。駆動体302の回転は、区分304および306を接合する区分308が折り畳まれるまで行われる。中央の区分308が折り畳まれると、区分304,306の雄ねじ部と雌ねじ部330に対して反対向きの力が作用し、それにより、圧縮ねじ組立体224がアンカー22に対して偶発的に相対回動することが防止される。
図45は、全体的を符号422によって示されるアンカーの代替形態を概略的に示している。このアンカーは外科用アンカー組立体の一部として使用することができる。アンカー422は、第1の端部446と第2の端部448とを有した細長い挿入体444を含んでいる。挿入体444は、好ましくは、挿入体44を形成するために使用されたものと同様の材料から形成される。挿入体444は、骨内に挿入したときに挿入体444の第1の端部446が骨折線の一方の側に配置されるのに対し、挿入体444の第2の端部448が骨折線の反対側に配置されるような寸法に設定される。
図45および図46に示されているように、外科用留め具組立体のアンカー422は、さらに、挿入体444の第1の端部446側で作用上結合された一連の細長いピンまたは刺状部材460を有している。図45および図63に示されているように、ピンまたは刺状部材460は、後退位置(図45)と半径方向に延出した位置(図63)との間で移動するように、アンカー422と作用結合している。図示されているように、ピン460は挿入体に対して半径方向に端部を先頭にして変位するように、挿入体444によって保持されている。本発明の図示の実施形態においては、2つのピン460が、それぞれ図45および図63に示されている後退位置および延出位置との間で正反対の向きに端部を先頭にして能動的に移動するように、互いに直径方向に対向した関係でアンカー422によって保持されている。
本発明のこの態様によれば、図46および図47に示されているように、細長い挿入体444は、好ましくは、これに沿って軸線方向に延びる雄ねじ部468を有しており、この雄ねじ部は挿入体444の第1の端部446から後方に向かって延びている。挿入体444の外側に沿って延びる雄ねじ部468は、アンカー422に付与される回転力に応じて骨質内へのアンカー422の捕捉能力及び固定力を高めるために、比較的粗いピッチを有している。
アンカー422の挿入体444は、第2の端部すなわち後端部448から軸線方向前方に向かって雄ねじ部468の終端部まで延び且つ雄ねじ部468の外径よりも僅かに小さな外径を有した一定の略円筒状の形態449を有している。特に、挿入体444の終端部448から軸線方向前方に向かって延びる円筒状の形態449は、作用上結合されたガイドに形成された貫通孔36(図2)の直径とほぼ等しい直径を有しており、それにより、ガイドのスリーブ内でのアンカー422の軸線方向のスライド運動を容易にさせている。具体的に図示してはいないが、従来と同じように、該当するガイドに対するアンカー422の回転運動を防止しつつ、挿入体444によって規定された軸線451に沿ったガイドに対するアンカー422の軸線方向運動を許容するために、挿入体444および該当するガイドの外側形態449には、協働手段が形成されている。
図47に示されているように、挿入体444は、挿入体444の第1の端部446から軸線方向内方に向かって延びる一定の直径を有した端ぐり穴部分452を規定している。この端ぐり穴部分452は、内側の端部に、半径方向壁254を規定している。挿入体444は、さらに、端部446と半径方向壁454との間に、互いに直径方向に対向した関係で配置された一対の傾斜した開口470を規定している。各開口は、挿入体444に規定された端ぐり穴452と交わり、この端ぐり穴452に開口している。さらに、各開口470は挿入体444の外側にも開口している。
挿入体444は、第2の端部すなわち反対側の端部448から軸線方向前方に向かって延びて、端ぐり穴452に開口している細長い孔455を規定している。孔455は、第2の端部448から内方に向かって延びており、雌ねじ部分457を含んでいる。好ましくは、孔455の雌ねじ部分457はこれに沿って延びる比較的細かいねじ山を有している。雌ねじ部分457が、挿入体444と作用上結合して配置された圧縮ねじ組立体(図示せず)に設けられた雄ねじ部に対応するのは分かるであろう。
図47に示されているように、挿入体444の第2の端部すなわち後端部448は、さらにアンカー422に回転運動を付与することができる駆動工具(図示せず)を解離可能に収容するように形成されている。好ましい形態においては、図示されているように、挿入体444の後端部すなわち第2の端部448は、駆動工具の遠位端部を解離可能に収容するためのスロット状の開口469を有するように適宜に形成されている。しかしながら、任意の適した形状も、本発明の思想および範囲から逸脱することなしに等しく十分であることは分かるであろう。
図49を参照すると、挿入体444は、さらに、後で説明する適切なガイド機構475を備えている。このガイド機構475は、本発明の思想および範囲から逸脱することなしに種々の異なる形態をとることができる。ガイド機構475の1つの形態が図49に概略的に示されている。図示される実施形態においては、ガイド機構475は、直径方向に対向して位置する一対のガイドキー477および479を含んでおり、これらガイドキーは、挿入体444に規定された端ぐり穴452の長手方向部分に沿って延びている。図49に示されているように、ガイドキー477および479は、互いに半径方向内側に向かって突出している。特に、各ガイドキー477および479の遠位端部は留め具444の第1の端部446よりも短く終わっており、各ガイドキー477,479のガイドの終端部と挿入体444の第1の端部446との間に軸線方向の空間が生じるようになっている。
図45を参照すると、本発明の形態におけるピンまたは刺状部材460は、キャリア組立体462の一部を形成している。キャリア組立体462は、好ましくは、スライド463を含んでおり、挿入体444の端ぐり穴452内のスライド463が軸線方向に運動するとピン460が能動的に動くように、各ピンの一方の端部がスライドに固定的に結合されている。
図46、図50および図51を参照すると、各ピン460は可撓性を有したワイヤ状の形態を有している。このワイヤ状の形態は、挿入体444に形成された開口470のうちの該当する1つの中に端部でスライド可能に嵌め込まれるように形成されている。各ピン460は、その対向する両端部の中間でほとんど曲がることなしに骨内に挿入するのを可能にするのに十分な強度を備えていると言えば十分であろう。本発明の最も好ましい形態においては、各ピン460は、チタン、チタン合金、ステンレス鋼またはコバルトクロム合金から成る分類から選択された材料から形成される。
図46、図50および図51に図示されている実施形態においては、各ピン460は、前端部461と、反対側の尖った端部466とを有している。各ピンは、好ましくは、自由端466が開口470内を延びるように、端部466側において曲線状またはアーチ状の形態を有している。各ピン460の長さは、ピン460の前端部461がアンカー422内に完全に後退させられたとき(図45)に、ピンまたは刺状部材460の反対側の尖った端部466が挿入体44の外径内に配置されて、患者の骨内への外科用アンカー組立体の挿入が容易になるように選択されている。さらに、各刺状部材またはピン460の長さは、ピン60がその延出位置に変位させられたときに(図63)、各ピン460の前端部461がキャリア組立体462と作用上結合した状態を保って、所望の場合または外科医が必要と認めた場合にその延出位置からピン460を能動的に後退させることを可能にさせるような寸法に決定されることも分かるはずである。
上述のように、キャリア組立体462はさらにスライド463を含んでいる。スライド463の形態が図52から図55に示されている。図示されているように、スライド463は、留め具444の端ぐり穴452(図46)の直径にほぼ等しい直径を有したほぼ円筒状の外側表面形態を有している。スライド463は、互いに直径方向に対向する関係を成して配置されている同一の貫通孔または開口の対を規定している。開口481,483の直径は、ピン460の端部461を受容し、かつ、開口内に各ピン460の端部461を剛性的に固定することを可能にするような寸法に設定されている。加えて、スライド463は、直径方向に対向して位置する一対のスロット485,487を規定しており、これらスロットは、開口481,483に対して垂直ではない関係で配置されている。特に、スロット485,487は、挿入体のガイドキー477および479(図62)に対してスライド463が案内されて運動するのを容易にするような寸法に設定されている。さらに、スライド463は工具係合用穴491を規定しており、この凹部はスライドを通っており、その対向する側に凹部493および495を有している。
図45に示されているように、キャリア組立体462は、各ピン460の尖った端部466が少なくとも部分的に開口470を通って延びているが、留め具444の周面を越えては延びていない状態で、挿入体444に規定された孔452内に軸線方向に移動可能なように軸線方向に嵌め込まれている。挿入体444の孔452内にキャリア組立体462を嵌め込んだ後、挿入体444の開口端が端キャップ497によって閉じられる。
端キャップ497の好ましい形態が図56、図57および図58に示されている。図示されているように端キャップ497は、好ましくは、減径された環状部分498を含んでおり、この環状部分は挿入体444に規定された孔452の開口自由端内に止まり嵌めするような寸法に設定されている。溶接、ステーキングなどのような適切な保持手段により、端キャップ497を挿入体444の残りの部分に確実に固定する。端キャップ497は、骨組織または人体物質と生体適合性を有し且つ好ましくは、チタン、チタン合金、ステンレス鋼またはコバルトクロム合金から成る分類から選択された材料から形成されることが好ましい。しかしながら、名を挙げていない他の材料も、本発明の思想および範囲から逸脱することなしに等しく十分である。図56に示されているように、端キャップ497は中心の貫通孔または穴499を規定している。さらに、端キャップ497の露出した表面は、好ましくは、アンカー422を骨内に挿入するのを助成するように面取りされている。
図59および図60は工具を概略的に示している。この工具は、キャリア組立体462と協働して、挿入体444の孔452内で両方向にキャリア組立体462を軸線方向に動かして、これによりピン460を後退位置(図45)と延出位置(図63)との間で能動的移動させるように形成されている。工具500は、好ましくは、遠位端部に軸線方向に離間したキー504および506を有した細長いシャンク502を有している。シャンク502とキー504および506とは、端部を先頭にして軸線方向に挿入体444の孔455内に嵌め込まれ、キャリア組立体462のスライド463内で作用上結合して延びるように形成されている。さらに詳しく述べるならば、キー506は、キー506がスライド上の表面493および495に作用上係合し得るように、端部を先頭にして工具係合用穴491内に嵌め込まれるように形成されている。
図45に示されているように、スライド463に設けられたガイドスロット485および487は、孔452から半径方向内側に向かって延びるガイドキー477および479と、軸線方向には整列していない。当業者には分かることであるが、ガイドスロット485および487に対するピン460の配置及びこれらのピンの向きの影響を受けて、ガイドキー477および479はそれぞれガイドスロット485および487から半径方向にオフセットして配置されている。従って、スライド組立体462は孔452内で軸線方向に偶発的に変位させられることはなく、ピン460は後退位置の状態を保つ。
留め具444の孔452から半径方向外側に向かってピンまたは刺状部材460を延出させるために、工具500が留め具444内に挿入される。さらに詳しく述べるならば、キーが端部を先頭にして挿入体に挿入され、スライドと作用上係合するのを可能にする。キー504および506を動かしてスライドと作用上係合させた後、図62および図62Aにおいて矢印で示されているように、工具500が回転させられて、スライド463を回転させる。スライド463の回転は、ピン460の長さの弾性によって可能になる。スロット485および487がガイドキー477および479と整列されるまでスライド463が回転させられ、その後、工具500が図62に示されているように左側に動かされ、ピン460を挿入体444に対して外方に向かって強制的に推進させ、それにより骨内へのアンカー422の固定確実性を高めさせる。所望の場合には、工具がスライド462と作用上係合して使用され、図45に示されている位置にピン460を強制的に後退させてもよい。すなわち、キーがスライド463と作用上係合するように再配置されて、工具500が押され、回動されるか回転させられ、ピンを強制的に後退させて、必要な場合または外科医が望んだ場合にアンカーを取り除くことを容易にさせる。
符号600によって全体を表される圧縮ねじ組立体のさらに別の代替形態が、図64および図64Aに示されている。圧縮ねじ組立体600の目的は、ガイド620をアンカー622に固定することにより、ガイド620とアンカー622とを互いに圧縮した関係に維持することである。このことを説明するうえで、ガイド620およびアンカー622は、上述のガイド20およびアンカー22と概略同じであるので、これについてはここでは詳細には説明しない。
圧縮ねじ組立体600は、好ましくは、圧縮ねじ630と駆動体650とを含んでいる。圧縮ねじ630およびドライバ650の両方は、骨組織又は人体物質と生体適合性を有した材料から形成されている。
図65に示されているように、圧縮ねじ630は細長いシャンク部分632と拡大されたヘッド部分633とを備えている。圧縮ねじ630のシャンク部分632は、圧縮ねじ630の前端部635から軸線方向に延びている雄ねじ部634を備えている。雄ねじ部634は、アンカー622の雌ねじ孔678に沿って軸線方向に延びる雌ねじ部に対応した比較的細かいピッチを有している。圧縮ねじ630の拡大されたヘッド部分633は、ガイド620に形成され且つガイド20(図2)の端ぐり穴38と略類似の端ぐり穴688の直径よりも僅かに小さな直径を有している。
図65および図66に示されているように、圧縮ねじ630の後端部636は、好ましくは、圧縮ねじ630に回転運動を付与することができる駆動工具(図示せず)を解離可能に収容するように形成されている。好ましい形態においては、図示されているように、圧縮ねじ630の後端部636は、底部638を有するソケット状の開口637を備えるように形成されている。ソケット状の開口637は、駆動工具の遠位端部を解離可能に収容するように形成されている。本発明の最も好ましい形態においては、図示されているように、ソケットまたは開口637は六角形状断面を有している。しかしながら、細長いスロットを含む任意の適した形態も、本発明の思想および範囲から逸脱することなしに等しく十分であることは分かるであろう。
圧縮ねじ630は、さらに、両端部でソケット637とねじ630の前端部635とに開口している細長い孔640を規定している。図示されているように、開口640は、その長さに沿って延びる雌ねじ部642を有している。図65および図67に示されているように、圧縮ねじ630の遠位端部すなわち前端部635は、一連の半径方向貫通スロット643,644,645および646を備えており、これら貫通スロットは互いに略垂直の関係を成して配置されて、予め定められた距離だけ、摩滅(fray)端部すなわち遠位端部635から軸線方向内側に向かって延びている。
さらに、図65に示されているように、内部の孔640と雌ねじ部642とが、スロット643,644,646の領域において、圧縮ねじ630の摩滅端部すなわち遠位端部635に向かって狭くなっている。
上述のように、圧縮ねじ組立体600はさらにねじ630と組み合わされた状態で配置されている駆動体650を含んでいる。駆動体650は、図68、図69および図70に示されている。駆動体650は、シャンク部分652と、拡大されたヘッド部分654とを備えている。駆動体650のシャンク部分652は、駆動体650の前端部658から軸線方向に延びる雄ねじ部656を備えている。雄ねじ部656は、圧縮ねじ630の孔640に設けられた雌ねじ部642に対応する比較的細かいピッチを有している。駆動体650の拡大されたヘッド部分654は、圧縮ねじ630のソケット637内に収容可能な直径よりも僅かに小さな直径を有している。圧縮ねじ組立体630について理解すれば分かるように、シャンク部分652の長さは十分であり、ヘッド部分654がソケット637の底部638に達したときに、遠位端部すなわち自由端658が作動可能にねじ630のスロット付き端部を通って延びるようになっている。
圧縮ねじ組立体600について理解すれば分かることであるが、圧縮ねじ630は、図64に示されているように、アンカー組立体622内にねじ込まれ、アンカー622に対して圧縮関係になるようにガイド620を引きつける。その後、駆動体650がねじ込まれて、圧縮ねじ630の雌ねじ部642と係合する。駆動体650が圧縮ねじ630のスロット付き端部635と係合解除されたままである限り、圧縮ねじ630のシャンク部分632の外径はほぼ一定であることに留意されたい。ガイド620とアンカー622との間に適正な圧縮が達成されると、駆動体650は図73に示されているように、圧縮ねじとさらに係合させられる。その結果、圧縮ねじ630のスロット付き端部635が半径方向外側に向かって拡張され、こうして、圧縮ねじ組立体600がアンカー622に対して回転するのを防止する圧縮嵌めを提供し、これによりガイド620とアンカー622との間の圧縮関係を維持する。
上述され、また図74に概略的に示されているように、一連のねじ28がガイド20のプレート32を骨片18に固定するために使用される。本発明の別の態様はガイド20のプレート32を骨片18に固定するために使用されるねじ28のための構造の好ましい形態に関する。
好ましい実施形態においては、図75に示されているように、ねじ28は細長いカニューレ状の有穴留め具700と駆動体702とから成っている。留め具700が骨組織と生体適合性を有する材料から形成されており、シャンク部分710と拡大されたヘッド部分712とを備えていることは分かるであろう。留め具700のシャンク部分710は、留め具700の前端部716から軸線方向に延びる雄ねじ部714を備えている。雄ねじ部714は、骨質内への留め具700の捕捉効果と固定確実性を高めるピッチを有している。留め具700の拡大されたヘッド部分712は、ガイド20のプレート32に設けられた貫通穴34の形状と協働するように形成されている。図示されている実施形態においては、留め具700のヘッド部分712は、貫通穴34に設けられた皿穴形状又は凹部と協働して骨18にプレート32を固定する円錐台状の形態を有している。しかしながら、ヘッド部分712および貫通穴34のために図示されたもの以外の形状も、本発明の思想および範囲から逸脱することなしに等しく十分であることは分かるであろう。
図76に示されているように、留め具700の後端部718は、好ましくは、留め具700に回転運動を付与することができる駆動工具(図示せず)を解離可能に収容するように形成されている。好ましい形態においては、図示されているように、留め具700の後端部718は、細長いスロットまたは開口720を有するように形成されている。スロット720は、駆動工具の遠位端部を解離可能に収容するように形成されている。しかしながら、ソケットを含む任意の適した形態が、本発明の思想および範囲から逸脱することなしに、駆動工具の遠位端部を解離可能に収容するのに等しく十分であることは分かるであろう。
カニューレ状の有穴留め具700は、さらに、留め具700の両端部716,718で開口している細長い孔722を規定している。図76および図77に示されているように、孔または開口722は、留め具700の第1の端部716に開口し且つ第1の直径を有した第1の区分724と、留め具700の後端部すなわち第2の端部718に開口し且つ第2の直径を有した第2の端ぐり穴区分726とを有している。特に、孔726の直径は孔または開口722の直径よりも大きく、従ってこれらの直径間の差により、半径方向壁すなわち環状肩部727が形成される。図77および図79に示されているように、留め具700の遠位端部すなわち前端部716は一連の半径方向に貫通するスロット728,730,732および734を備えおり、これらスロットは互いに略垂直の関係で配置され、予め定められた距離だけ、留め具700の第1の端部すなわち遠位端部716から軸線方向内側に延びている。後で説明する目的で図示されているように、孔722の第1の部分724の直径はスロット728〜734の領域で狭まるかまたは減じられているのに対し、留め具の外径はほぼ一定のままである。
この実施形態を理解すれば分かるように、留め具700のシャンク部分710の長さは、ガイド20のプレート32に設けられた貫通孔34に留め具を通して骨18内に固定したときに、スロットが形成されたシャンク部分710の軸線方向の長さ部分がスロット728〜734の長さにほぼ等しい距離だけ骨を越えて延びるように設定されている。もちろん、手術の際、外科医は選択するための一群の異なる留め具700を有していてよい。この場合、骨の太さに対する留め具の適正な関係を外科医がたやすく得ることができるように、各留め具は異なる長さを有している。
上述したように、このような形態のねじ28は、さらに、留め具700と組み合わせて配置された駆動体702を含んでいる。好ましい形態の駆動体702が図80〜図82に示されている。図示されているように、駆動体702は、好ましくは、人体の骨組織や骨質と生体適合性を有した材料から形成された一体的な部材750を含んでいる。駆動体部材750は、その長さに沿ってほぼ一定の直径を有した第1の区分752と、軸線方向に整列しており且つその長さに沿ってほぼ一定の直径を有した第2の区分754とを含んでいる。第2の区分754は第1の区分752よりも大きな直径を有しており、従って、これらの区分の間には、半径方向壁すなわち環状肩部757が形成されている。
図示されている実施形態においては、駆動体702に形成された環状肩部すなわち環状壁757は、留め具700によって規定された半径方向壁すなわち環状肩部727にほぼ対応している。しかしながら、重要な点は、半径方向壁すなわち環状肩部757と、駆動体部材750の自由端との間に延びる第1の区分752の軸線方向長さが、半径方向壁すなわち環状肩部727と留め具700の遠位端部すなわち自由端716との間隔にほぼ等しいことである。さらに、駆動体702の第1の区分752は、留め具700に規定された孔722の第1の区分724内で滑り嵌めとなるような寸法に設定されている。本発明の最も好ましい形態においては、駆動体702の第2の区分754は、留め具700に規定された孔722の第2の区分726内で滑り嵌めとなるような寸法に設定されている。
ねじ28について理解すれば分かることであるが、図75に示されているように、留め具700の第1の端部すなわち前端部716は、端部を先頭にしてガイド20のプレート32に設けられた貫通孔34に通され、ヘッド部分712を回転させることにより、シャンク部分710が骨18内にねじ込まれる。最終的に、ヘッド部分712がプレート32に接触して、ガイド620を引きつけ、骨に対して固定された関係にする。この時点で、留め具700のスロット付き自由端は、ガイド20のプレート32とは反対側において、骨18を越えて延出する。留め具700が骨18内に固定されると、ねじ700のシャンク部分710の外径は、駆動体702が留め具700と係合解除されたままである限りはほぼ一定であることに留意されたい。ガイド620とカニューレ状の有穴留め具700との間に適切な固定が達成されると、図83に示されているように、駆動体702が留め具700の孔722に押し入れられる。駆動体702が留め具700内に完全に挿入され、駆動体部材750に形成された肩部757が留め具700に形成された肩部727と係合すると、留め具700のスロット付き端部716が半径方向外側に向かって拡張され、こうして留め具700の偶発的な回転を防止し、これにより、図75に示されているように、ガイド20と骨18との間の固定関係を維持する。
図84は本発明の原理に従った外科用留め具組立体800のための別の代替実施形態を示している。図84に示されているように、外科用留め具組立体800は、先に開示した実施形態のように、アンカー組立体810と、ガイド850と、留め具すなわち圧縮ねじ860と、複数のねじ880(これらのねじのうち1つが図84に示されている)とを含んでいる。外科用留め具組立体800は、先に開示した実施形態のように利用される。アンカー組立体810の第1の部分822は第1の骨部分にねじ込まれ、アンカー組立体810の第2の部分824は第2の骨部分を通して配置される。このとき、骨折部分は第1の骨部分と第2の骨部分との間に延びる。アンカー組立体810からは突起(タング)834が突出している。これら突起は第1の骨部分内に延びる。ガイド850のスリーブ852がアンカー組立体810の第2の部分824の周りに配置される。留め具860はガイド850内に挿入され、アンカー組立体810と螺合し、ガイド850に作用上結合される。アンカー組立体810内に留め具860をねじ込むことにより、第2の骨部分に取り付けられたガイド850が引きつけられてアンカー組立体810と圧縮関係にさせられ、こうして第1の骨部分と第2の骨部分とを圧縮状態にさせる。外科用留め具組立体800の操作および使用の詳しい説明はこの明細書において後で行う。
付加的な詳細な説明にも記載されているが、アンカー組立体810は、アンカー820と、突起(タング)すなわちピンと、組立体830と、アクチュエータ840(図84においては見えないが、図85で見ることができる)とを含んでいる。
ガイド850についてさらに説明すると、図84に示されており、また開示した他の実施形態との関連において説明したように、ガイド850はスリーブ852とプレート854とを含んでいる。スリーブ852はプレート854の第1の端部855に設けられている。プレート854は複数のねじ用開口857を含んでおり、これらねじ用開口に、プレート854を第2の骨部分に固定する機能を果たすねじ880が受容される。スリーブ852はその中に長手方向の孔を規定している。アンカー820のうち、ねじ山を有していない第2の部分824は第2の骨部分内に配置されるが、この第2の部分がスリーブ842の孔内に受容される。
図84に示されているように、駆動工具受容スロット824Aがアンカー820の第2の部分824内に設けられている。駆動工具受容スロット824Aはその中に、アンカー組立体810、ひいてはアンカー820を回転させてアンカー組立体810を第1の骨部分内にねじ込むために使用される駆動工具の構造部を受容する。
図84に示されているように、アンカー820の第2の部分824は、さらに、2つの平坦部824B(これらのうち1つだけが図84において見える)を第2の部分824の外周に有している。これらの平坦部824Bは第2の部分824の対向する側に配置され、第2の部分824の周面に沿って互いに180°の間隔を置いて配置されている。各平坦部824Bは第2の部分824の周面に(第2の部分824の周面の円形状非平坦部分に対して)非整合の表面を提供する。ガイド850のスリーブ852の内孔は第2の部分824に対して相補的な形態に形成されており、第2の部分824がスリーブ852内に受容されたときに、平坦部824Bがスリーブ852の孔を規定する相補的な表面と相互作用して、スリーブ852内におけるアンカー組立体810の回転を防止するようになっている。スリーブ852内での位置決めのための第2の部分824の位置決めを簡単にするために、2つの平坦部824は互いに180°だけ離されて設けられている。もし1つの平坦部しか設けられていなければ、第2の部分824はスリーブ852内に受容されるために、1つの配向でしか位置決めすることができなくなってしまう。しかしながら、本発明は、平坦部824Bに対して種々の数および形態を利用することによって実施することができる。加えて、本発明は、スリーブ852内でアンカー組立体810が回転することを防止するために、上記構造を利用することのみに限定されるものではない。アンカー組立体の構造とスリーブの構造とを雄雌式に対応させるための数多くの他の形態を利用することができる。
ガイド850は、さらに、留め具用開口856を規定しており、留め具860は、アンカー組立体810と螺合するときにこの留め具用開口を通る。先の実施形態について述べた際に開示したように、留め具860が留め具用開口85に挿入されたときに、留め具860のねじ部付きシャンク864が、アンカー820の第2の部分824内に含まれる雌ねじ部と係合する。留め具860のヘッド862は、留め具用開口856を規定するガイド850の構造と係合し、留め具860がアンカー820の第2の部分824内にねじ込まれるにつれて、ガイド850を引きつけてアンカー組立体810と圧縮関係にさせるようになっている。
この明細書においてあとでさらに説明するように、留め具860はそのねじ部付きシャンク部分864上に保持器870を備えている。留め具860がアンカー組立体810内にねじ込まれると、保持器870は留め具860とアンカー組立体810とを一緒にロックし、アンカー組立体810から留め具810を引き出すために特別に加えられる力がなければ、留め具860がアンカー組立体810から戻り外れることはないようにしている。アンカー組立体810から留め具860が偶発的に戻り外れると、第1の骨部分を第2の骨部分に結合させる圧縮力が小さくなってしまう。
図85および図86はアンカー組立体810を示している。先に説明したように、アンカー組立体810は、アンカー820と、突起(タング)組立体830と、アクチュエータ840とを含んでいる。これらコンポーネントのそれぞれについてさらに詳しく説明する。アンカー820は、アンカー820内を長手方向に延びる中空孔を規定する細長い構造から成っている。アンカー820は、雄ねじ部を有する第1の部分822と、第2の部分824とを含んでいる。先に説明したように、雄ねじ部を有する第1の部分は第1の骨部分内にねじ込まれ、第2の部分824は第2の骨部分内に配置される。アンカー820の第1の部分822は開口端部821を含んでおり、後で説明するように、この端部に突起組立体830が挿入される。第1の部分822は、さらに、アンカー820の構造部を完全に貫通して延びる複数のスロット826を規定しており、アンカー820の孔からアンカー820の外側構造を通って延びる開口が第1の部分822内に存在するようになっている。突起組立体830に含まれた各突起834のために、アンカー820にはスロット826が設けられている。
突起組立体830は、円形のベース部分832と、ベース832から延びる複数の突起(タング)834とから成っている。ベース832は、このベースを貫通し且つ雌ねじ孔を規定している。突起834はベース832から延びている。図示されている実施形態は4つの突起を有するが、本発明においてはいかなる数の突起でも利用することができる。4つ以外の数の突起が利用される場合、同数のスロット826がアンカー820に設けられることになることは分かるであろう。
図87および図88はさらに突起組立体830を示している。図面から分かるように、各突起834は、内側に面取りされた表面834Aと、外側に面取りされた面834Bとを含んでいる。突起組立体830の作用についてはこの明細書において後で説明する。
突起組立体830は、アンカー820に規定された孔内に受容される。突起組立体830はアンカー820内に位置決めされ、各突起834はアンカー820に含まれたスロット826の1つ内に位置決めされる。スロット826を規定するアンカー820の構造は、アンカー820によって規定された孔内で僅かに拡張することができ、突起834がスロット826内に位置決めされると、突起組立体830がアンカー820内でその長手方向軸線を中心にして回転できなくなるようになっている。突起組立体830は、スロット826を規定する構造と突起834との相互作用により、アンカー820内で回転することはできなくなる。アンカー820内で突起組立体830が回転することを許さない目的については後で明細書中で明確にする。
本発明は、アンカー820内での突起組立体830の回転を防止するための特定の方法論に限定されるものではない。いかなる数の異なる構造がアンカー820の孔内に設けられていてもよい。加えて、突起834は、回転を防止するためにこれらの端部が僅かにスロット内に延び上がるように形成されていてもよい。突起834はまだ完全にはスロットを通るように延び上がってはいないが、十分な距離だけスロット826内に延び、これらの突起がスロットを規定する構造に接触して回転を防止するようにする。
突起組立体830がアンカー820内に挿入された後、キャップ828がアンカー820の開口端部821内に嵌め込まれる。キャップ828は開口端部821内でスナップ嵌めされてよい。キャップ828は、例えばアクチュエータ840が突起組立体830と係合していないときにアンカー820内で突起組立体830を保持する目的、アンカー組立体810が第1の骨部分内にねじ込まれるときに物質、例えば骨粒がアンカー820の内側の孔に侵入するのを防止する目的、アンカー組立体810を第1の骨部分内により簡単にねじ込むのを可能にする構造を提供する目的で、アンカー820の第1の部分822を封止する機能を果たす。
突起組立体830がアンカー820内に挿入された後、アクチュエータ840がアンカー820内に配置される。アクチュエータ840は、ヘッド部分842と、部分的にねじ部を有するシャンク部分844とを含んでいる。ヘッド部分842はその長手方向軸線に沿って孔を含んでおり、理解されているように、アクチュエータ840を回転させるために駆動工具を孔内に受容できるようになっている。したがって、例えば六角形の駆動工具を受容する六角形の孔が設けられてもよい。さらにあとで説明するように、アクチュエータ840はアンカー820内に挿入される。この場合ねじ部付きシャンク部分844が、突起組立体830のベース832に規定された雌ねじ孔内にねじ込まれる。こうして、アクチュエータ840はアンカー820に規定された孔内ではなく、突起組立体830のベースに規定された孔内にねじ込まれる。
ここでアンカー組立体810の作用についてさらに詳しく説明する。図89は、アンカー組立体810の断面図であり、突起834がアンカー820内で後退位置に位置している。図89に示されているように、アンカー820はその中に孔825を規定しており、この孔は、相対的に大きな直径の部分825Aと、相対的に小さな直径の部分825Bとを含んでいる。大きな直径の部分825Aはねじ部を有しておらず、その中に突起組立体830を受容する。小さな直径の部分825Bの一部はねじ部を有しており、その中に圧縮ねじ860のねじ部付きシャンク部分864を受容する。図面から分かるように、突起組立体830はアンカー820の孔825A内に配置されている。突起組立体830のベース部分832は、孔825Aの第1の端部822A内に位置している。ベース832がこの位置に位置しているときには突起834はアンカー820内に後退している。
図89にも示されているように、アクチュエータ840はアンカー820の孔835内で配置される。アクチュエータ840のねじ部付きシャンク部分844は孔部分825A内を延びており、アクチュエータ840のヘッド842は孔部分825B内に受容されている。図面から分かるように、肩部820Aが、アクチュエータ840のヘッド842と係合するアンカー820内に形成されている。肩部820Aは、アクチュエータ840が肩部820Aがヘッド842と接触する点を越えて孔825内に深く挿入されるのを制限する。図面から分かるように、ねじ部付きシャンク部分844は突起組立体830のベース832内にねじ込まれている。
図89においては、各突起834がスロット内に位置決めされており、従ってスロットと整列している。しかしながら、突起組立体830のこのような位置においては、突起834はスロット826内で延び上がっておらず、従ってアンカー820の外側表面を越えて延びてはいない。図89に示されているように、スロット826を規定するアンカー820の構造の一部は傾斜面または曲面826Aを含んでいる。曲面826Aは各スロット826の後端部を規定している。図面からも分かるように、各突起834の内側に面取りされた面834Aはこれが曲面826Aに面するように向けられている。
図90および図91は、突起834がアンカー820から延出した位置に動かされた形態のアンカー組立体810を示している。アンカー820から突起834を延出させるために、使用者は駆動工具をアンカー820の孔825に挿入し、アクチュエータ840のヘッド842と駆動工具とを係合させる。使用者はアンカー820内でアクチュエータ840を時計回り方向に回転させる。すると、理解されているとおり、アクチュエータ840がアンカー820の孔825内で自由に回転する。アクチュエータ840のねじ部付きシャンク部分844が突起組立体830のベース832内にねじ込まれるので、アクチュエータ840が時計回り方向に回転させられるにつれて、ベース832、ひいては突起組立体830がアクチュエータ840のねじ部付きシャンク844に沿って、孔825Aの第2の端部822Bに向かって上昇させられる。理解されているとおり、突起組立体830が第2の端部822Bに向かって動かされると、突起834の面取りされた端部834Aは各スロット826の傾斜表面826Aと係合することになる。こうして、突起834およびスロット826の相補的な表面により、突起組立体830がアクチュエータ840のねじ部付きシャンク844に沿って動かされるのに伴って、突起がスロット826を通って上昇し、アンカー820から突出する。
突起834がスロット826を通して延び上がることを可能にするために、突起834は変形可能な材料から製造されている。従って、突起834はステンレス鋼、または、突起834がスロット826を通って上昇するように変形可能なその他の材料から形成され得る。突起834は、これらがアンカー820から外方に向かって延出できるように変形しなければならないことを考慮していれば、種々のいかなる材料から形成されていてもよい。しかしながら、突起834は、アンカー820と第1の骨部分との間の捕捉効果をもたらすように十分な強度を有していなければならない。従って、上述のように、突起834は、アンカー820内で動かされたときにその予め成形された形態に基づいてアンカー820から延出するような形態、例えばアーチ形状に予め成形されてはいない。むしろ、この実施形態においては、突起834は変形可能な材料から形成されており、アンカー820内における突起834の運動により、アンカー820から延出できるように突起を所定の形状にするようになっている。
図91からも分かるように、孔825を規定するアンカー820の構造は、孔825Aの第2の端部822Bにおいてベース832と係合し、突起組立体830が第2の端部822Bを越えてさらに孔825Aの内部に移動させられないようになっている。これにより、突起834がスロット826から過度に大きく延出し、その結果、突起834がアンカー820から延出したときに所望の形状にはならなくなってしまうことを防止する。例えばベース832が孔825内で過度に大きく動かされると、突起834は後方に向かって曲がり、これにより第1の骨部分内での所望の捕捉強度を達成できなくなってしまう。さらに、ベース832が孔825内で過度に大きく動かされると、ベース832はアクチュエータ840から螺合解除してしまうおそれがある。しかしながら、開示された実施形態においては、ベース832がシャンク844のねじ山を有さない部分の直径よりも小さな直径を有する孔を規定しているので、このようなことは起こらない。従って、突起組立体830のベース832がシャンク844上でシャンク844のねじ部分を越えて移動することはない。
従って、上述のように、アンカー820内でアクチュエータ840が時計回り方向に回転することにより、突起組立体830がアンカー820内で移動する。突起組立体830のベース832が孔825Aの第2の端部822Bに向かって動かされると、突起834は、スロット826を通ってアンカー820から延出するように、アンカー820のスロット826の後方を規定する曲面826Aと係合する。突起834と曲面826Aとの相互作用は突起834を変形させ、突起がアンカー820から延出して、第1の骨部分内に挿入されるようにする。
図92は、突起組立体830をアンカー820内で動かして突起834をアンカー820から延出させた後の突起組立体830の形態を示している。突起組立体830について述べたときには説明しなかったが、ベース832は面取りされた表面833を備えている。面取りされた表面833は図85および図86に示されており、面取りされた表面833の目的は以下で述べるように、端キャップ828と係合して、アンカー820内で突起が後退している間に端キャップ828が押し退けられるのを防止する手助けをすることである。従って、面取りされた表面833はアンカー820内でキャップ828と楔結合する。
上述のように突起がアンカーから拡開した後、アンカー820内に突起834を後退させるためには、操作者はアクチュエータ840を反時計回り方向に回転させる。理解されているように、突起組立体830の突起834は第1の骨部分に埋め込まれていることから、アクチュエータ840がアンカー820内で反時計回り方向に回転させられると、アクチュエータ840がベース832から戻し出される。こうしてアクチュエータ840を完全に突起組立体830から取り除くことができ、従ってアンカー820の孔825からも取り除くことができる。突起834をアンカー820内に後退させるための1つの可能な方法は、孔825Aの第1の端部822Aに向かって戻るようにベース832を駆動することである。第1の端部822Aに向かって戻るようにベース832を駆動するための1つの可能な方法は、工具を孔825内に挿入してベース832に係合させ、突起834がアンカー820に後退させられるように第1の端部822Aに向かってベース832を駆動するのに十分な力をベース832に加えることである。駆動工具は、ベース832に螺合させる必要はなく、十分な力をベース832に加えてこのベースを強制的に第1の端部822Aに向かって動かすようにベース832に係合させるだけでよい。ベース832が第1の端部822Aに向かって駆動されると、突起834は第1の骨部分から引き抜かれ、スロット826を通って後退させられる。従って、突起834がスロット826を通って引き戻されると、突起834は、突起がもう一度アンカー820の孔825A内に受容され得るように、再び変形してほぼ元の形態に戻るようになる。このように突起834は少なくとも延出および後退という1つの完全なサイクルに材料的な欠損なしに耐えることができる。
上述のように、孔825Aの第1の端部822Aに向かって突起組立体830のベース832を強制的に動かすための駆動工具としてアクチュエータ840を利用することが可能である。アクチュエータ840を反時計回り方向に回転させることによりアクチュエータ840がベース832から完全に後退させられた後、アクチュエータ840がベース832に係合するように孔825内に再挿入されてもよい。アクチュエータ840はベース832に必ずしも螺合させなくてもよく、ベースを第1の端部822Aに向かって強制的に戻すためにベース832に力が加わるように、ベース832と構造的に係合させるだけでよい。本発明は、第1の端部822Aに向かってベース832を駆動すべく駆動工具をベース832と係合させるための特定の係合方法論に限定されるものではない。種々の係合方法論を利用することができる。必要なのは、駆動工具(アクチュエータ840であってもよい)がベース832と係合して、ベース832を孔825内で第1の端部822Aに向かって動かすのに十分な力をベース832に加えることができるようにすることである。従って、アンカー820内に突起834を後退させるための上述の方法論を利用することにより、工具と個々の突起との間には螺合は必要でなくなる。
アンカー820内に突起834を後退させる方法論を上で述べたが、本発明はこの方法論のみを利用することに限定されるものではない。例えば十分な力がアクチュエータ840に与えられるならば、ねじ部付きシャンク部分440がベース部分932とまだ螺合している間にアクチュエータを反時計回り方向に回転させることで、アンカー820内に突起834を後退させることができる。このように、ベース932内でアクチュエータ840を反時計回り方向に回転させることにより、ベース832を孔825Aの第1の端部822Aに向かって駆動し、これが突起834をアンカー820内に後退させる。
図93は留め具すなわち圧縮ねじ860の実施形態を示している。先に述べたように、圧縮ねじ860はヘッド部分862とねじ部付きシャンク部分864とを含んでいる。ヘッド部分862は駆動工具を受容する六角形状の孔863を内部に規定している。これも先に述べたが、ねじ部付きシャンク部分864はガイド850の留め具用開口856を通って延びており、アンカー820の第2の部分824内に螺合状態で受容される。ヘッド部分862は、ガイド850と作用上係合し、シャンク部分864がさらにアンカー820の第2の部分824内に螺合すると、アンカー組立体810とガイド850とが互いに圧縮関係にさせられ、第1の骨部分を第2の骨部分と接合させるようになる。
前述のように、留め具860のねじ部付きシャンク部分864上には保持器870が設けられている。保持器870は超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)挿入体または同様の特性を有する他の材料として形成されており、ねじ部付きシャンク部分864に形成された孔内に配置される。保持器870の一部はねじ部付きシャンク部分864の外周面を越えて延びている。ねじ部付きシャンク部分864がアンカー組立体810内にねじ込まれると、保持器870がアンカー820の第2の部分824の孔を規定する構造と留め具860のシャンク部分864との間で圧縮されることは理解できるであろう。保持器870は変形可能な材料から形成されていることから、この保持器は、シャンク部分864がアンカー組立体810内にねじ込まれ得るように僅かに変形する。しかしながら、アンカー組立体810から留め具860を後退させるために力が特に加えられるのでなければ、留め具860がアンカー組立体810から戻し出されることはないように、アンカー組立体810とシャンク部分864との間に付加的な摩擦力を生じさせる。従って、保持器870は、アンカー組立体810内に留め具860をセルフロックする能力を提供する。保持器870のために利用できる他の変形可能な材料の例は、ナイロン、アセタール、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)およびポリエーテルエーテルケトン(PEEK)である。しかしながら、本発明は保持器870のために例示したこれらの変形可能な材料の利用のみに限定されるものではない。
上記説明から分かるように、外科用留め具組立体800は骨折箇所を間に挟む第1の骨部分と第2の骨部分とを接合するために利用される。外科用留め具組立体800を利用する際には、使用者はアンカー820の雄ねじ部分822を第1の骨部分内にねじ込む。ガイド850は第2の骨部分に固定される。アンカー820の第2の部分824がガイド850のスリーブ852内に受容される。先に述べたように、アンカー組立体810は、平坦部824Bと、スリーブ852内に孔を規定する内部構造との相互作用によって、スリーブ852内で回転するのを防止される。
アンカー820が第1の骨部分内にねじ込まれると、突起834はアンカー820内で後退位置となる。アクチュエータ840は突起組立体830と螺合させられる。駆動工具が、第2の骨部分に固定されているガイド850と、ガイド850のスリーブ852内に受容されているアンカー820の第2の部分とに挿入され、アクチュエータ849と係合して、アクチュエータ840を時計回り方向に回転させる。前述したように、アクチュエータ840のこの時計回り方向の回転により、アンカー820内で突起組立体830を移動させ、突起834をアンカー820から延出させる。突起834は、アンカー820と第1の骨部分との間の捕捉効果を高めるように、第1の骨部分内に自身を埋め込む。
突起834がアンカー820から延出した後、留め具860が留め具用開口856に挿入され、留め具860がアンカー820の第2の部分824内に螺合状態で受容される。留め具860のヘッド862はガイド850と作用上係合する。従って、留め具860がさらにアンカー組立体810内にねじ込まれるのに伴い、ガイド850が引き寄せられ、第2の骨部分が第1の骨部分に結合されるように、アンカー組立体810と圧縮関係にされる。
患者の身体から外科用留め具組立体800を除去するために、ユーザは留め具860をアンカー組立体810から取り外す。次いで、ねじ880を第2の骨部分から除去することによって、ガイド850を第2の骨部分から除去することができる。アンカー組立体810を除去するために、上述の方法のいずれかによって、突起834がアンカー820内に後退させられる。突起834がアンカー820内に後退させられると、アンカー組立体810が第1の骨部分からねじ外される。
開示した実施形態は、本発明を実施することが可能な種々の手段を例示したものである。当業者であれば、本発明の思想および範囲を逸脱することなく、他の実施形態を実施することができる。
顆部骨折部位と作用上結合し且つ当該部位を横切って延びる本発明の外科用留め具組立体を示す図である。 図1に示される本発明の装置の部分断面拡大図である。 組立てた状態の本発明の斜視図である。 本発明の一形態の各コンポーネント部分を示す組立分解側面図である。 本発明の一部を形成する留め具の長手方向断面図である。 延出位置の留め具のピンまたは刺状部分を示す図5と類似の断面図である。 図5および図6に示される留め具の斜視図である。 図7に示される留め具の端面図である。 図8の線9−9に沿った断面図である。 本発明の他の端面図である。 本発明の外科用留め具組立体の第1の実施形態の一部を形成するピンまたは刺状部分の拡大斜視図である。 図11に示されるピンの側面図である。 図11に示されるピンまたは刺状部分の他の側面図である。 図12に示されるピンまたは刺状部分の端面図である。 図12の線15−15に沿った断面図である。 本発明の一部を形成する圧縮ねじの一形態の斜視図である。 図16に示される圧縮ねじの側面図である。 図17に示される圧縮ねじの左端面図である。 図17に示される圧縮ねじの右端面図である。 図18の線20−20に沿った断面図である。 図2に示されるアンカー組立体の一部を形成する保持器の斜視図である。 図21に示される保持器の側面図である。 図22に示される保持器の左端面図である。 図22に示される保持器の右端面図である。 図23の線25−25に沿った断面図である。 ピンまたは刺状部分が延出した状態の本発明の一形態による外科用留め具組立体と図21から図25までに示される保持器と係合する位置に配置された工具との組付けを示す図である。 ピンまたは刺状部分が延出した状態の本発明の一形態による外科用留め具組立体と図21から図25までに示される保持器を移動させて図16から図20までに示されるカニューレ状圧縮留め具と作用上係合させた状態にするための工具とのさらなる組付けを示す図25Aと類似の図である。 本発明のこの外科用留め具組立体の第1の実施形態の一部を形成する駆動体の斜視図である。 図26に示される駆動体の部分側面図である。 図27に示される駆動体の左端面図である。 図27に示される駆動体の右端面図である。 図28の線30−30に沿った長手方向断面図である。 本発明の第1の実施形態の一部を形成する制限ストッパの斜視図である。 図31に示される制限ストッパの拡大側面図である。 図32に示される制限ストッパの左端面図である。 図32に示される制限ストッパの右端面図である。 図33の線35−35に沿った断面図である。 本発明のピンまたは刺状部分の代替形態を示す図12と類似の図である。 図36に示されるピンまたは刺状部分の拡大右端面図である。 挿入体と組合せて配置されたピンまたは刺状部分の代替形態を挿入体に対して後退した位置で示す図5と類似の図である。 ピンまたは刺状部分の代替形態を延出位置で示す図38と類似の図である。 本発明の第2の実施形態を示す図5と類似の図である。 本発明の第2の実施形態の各コンポーネントを互いに分解された状態で示す長手方向断面図である。 アンカーに対するピンまたは刺状部分の拡開を概略的に示す図40と類似の図である。 アンカーおよび従来のサイドプレートと作用上結合して配置された圧縮ねじ組立体の代替形態を示す図42と類似の図である。 圧縮ねじに対してロックされた状態で配置された圧縮ねじ組立体の駆動体を示す図43と類似の図である。 本発明の外科用アンカー組立体の第3の実施形態とこれと作用上結合した後退状態のピンの代替形態との長手方向断面図である。 本発明の第3の実施形態の各コンポーネントを互いに分解された状態で示す部分長手方向断面図である。 本発明の第3の実施形態の一部を形成するアンカーまたは挿入体の部分長手方向断面図である。 図47に示されるアンカーの左端面図である。 図47に示されるアンカーの右端面図である。 本発明の第3の実施形態の一部を形成するピンの側面図である。 図50の線51−51に沿った断面図である。 本発明の第3の実施形態のコンポーネント部品を形成するスライドの断面図である。 図52に示されるスライドの左端面図である。 図52に示されるスライドの右端面図である。 図54の線55−55に沿った断面図である。 本発明の第3の実施形態の一部を形成する端キャップの断面図である。 図56に示される端キャップの左端面図である。 図56に示される端キャップの右端面図である。 図45に示されるアンカー組立体の第3の実施形態において、ピンを延出および後退させるのに使用される工具の側面図である。 図59に示される工具の右端面図である。 本発明の第3の実施形態の一部を形成するスライド組立体と作用上結合して配置される図59および図60に示される工具をピンまたは刺状部分がアンカーに対して後退位置にある状態で示す断面図である。 図45の線61A−61Aに沿った断面図である。 ピンまたは刺状部分を強制的にアンカーから半径方向外方へ延出させるためにスライド組立体のスライドと協働する状態の工具を示す、図61と類似の図である。 図62の線62A−62Aに沿った断面図である。 アンカーに対して延出した状態で配置されたピンを示す図45と類似の長手方向断面図である。 アンカーおよびガイドを互いに対して圧縮した関係に保持するための代替形態の圧縮ねじ組立体を有した外科用アンカー組立体の他の形態である。 図64において円で囲まれた部分の圧縮ねじ組立体の拡大断面図である。 図64および図64Aに示される圧縮ねじ組立体のコンポーネント部品を形成する圧縮ねじの長手方向断面図である。 図65に示される圧縮ねじの左端面図である。 図65に示される圧縮ねじの右端面図である。 図65から図67に示される圧縮ねじ組立体と共に使用される駆動体の立面図である。 図68に示される駆動体の左端面図である。 図68に示される駆動体の右端面図である。 互いに分解された状態で示される圧縮ねじ(図65)および駆動体(図68)の一部断面概略図である。 圧縮ねじと部分的に螺合している状態の駆動体の簡略図である。 圧縮ねじと完全に螺合した状態の駆動体の簡略図である。 図2と類似の縮尺図である。 図74において円で囲まれた領域の拡大図である。 ガイドを骨に固定するために使用されるねじ組立体の代替形態のコンポーネント部品を互いに分解された状態で示している。 図75および図76に示される圧縮ねじの図78の線77−77に沿った断面図である。 図77に示される圧縮ねじの左端面図である。 図77に示される圧縮ねじの右端面図である。 図75および図76に示されるねじ組立体と共に使用される駆動体の側面図である。 図80に示される駆動体の左端面図である。 図80に示される駆動体の右端面図である。 圧縮ねじと部分的に作用上結合した状態で配置された駆動体を示す図である。 本発明の原理による外科用留め具組立体の他の代替実施形態を示す組立分解斜視図である。 図84のアンカー組立体の組立分解斜視図である。 図85のアンカー組立体の組立分解側面図である。 図85および図86の突起組立体の斜視図である。 突起組立体の正面図である。 突起が後退位置にある状態のアンカー組立体の断面図である。 突起が拡開位置にある状態のアンカー組立体の正面図である。 図90の線91−91に沿ったアンカー組立体の断面図である。 突起が拡開位置にある状態の突起組立体の斜視図である。 ねじ外面に保持器を配置した圧縮ねじの斜視図である。
符号の説明
10 留め具組立体
12 骨折線
14 近位部分
16 遠位部分
20 ガイド
22 アンカー
24 留め具(圧縮ねじ)
30 スリーブ
32 プレート
44 挿入体
46 第1の端部
48 第2の端部
60 ピン
80 シャンク部分
82 ヘッド部分
110 駆動体

Claims (1)

  1. 第1の骨部分と第2の骨部分とを該第1の骨部分と該第2の骨部分との間の骨折部位を横切って結合するための外科用留め具組立体であって、
    第1の部分に沿って延びる雄ねじ部を含み、長手方向に延びる長手方向孔と少なくとも1つのスロットとが形成されているアンカーと、
    前記アンカーの前記第1の部分と作用上結合する少なくとも1つのピンと、
    前記アンカー内に配置され、前記少なくとも1つのピンと作用上結合されているアクチュエータと、
    スリーブを含み、該スリーブ内に前記アンカーの第2の部分が受容されるガイドと、
    前記アンカーと螺合しており、頭部が前記ガイドと作用上係合している留め具と、
    を備え、前記少なくとも1つのピンが変形可能な材料から形成されており、前記少なくとも1つのピンは、後退位置にあるときには前記アンカーの前記長手方向孔内に配置されて非アーチ形態となり、延出位置にあるときには少なくとも一部が前記少なくとも1つのスロットを通って前記アンカーから外方に向かって延出するようになっていることを特徴とする外科用留め具組立体。
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