JP2006078866A - 描画装置 - Google Patents

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真 福田
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生剛 八木
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Abstract

【課題】エネルギー束を各セルのピットごとに高速かつ高い精度で位置決めすることができ、高速にかつ安価に描画することができる描画装置を提供する。
【解決手段】ホログラム描画装置10は、ホログラム再生時の単位となる被描画体の各セルにレーザービーム12を照射してピットを形成するエネルギー束照射光学系13を備えている。回転機構15のインデックス信号出力機構29は、被描画体11の回転を一定回転角度毎に検出しインデックス信号Aを出力する。ホログラムチップの描画開始タイミングは、インデックス信号出力機構29からのインデックス信号に基づく駆動制御部40からの信号Cによって行い、偏向機構17はシャッタ機構18がON、OFFするタイミングに同期してレーザービーム12を各ピットごとに偏向させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レーザー光等のエネルギー束を用いて画像再生時の単位となる被描画体の各セル毎にピットを描画する描画装置に関し、特にホログラムを用いた光ディスクの原盤等の作製に用いて好適な描画装置に関するものである。
光ディスクの原盤を作製する描画装置として、ホログラム描画装置が広く用いられている(例えば、特許文献1,2,3参照)。
ホログラムは、一定幅の多数のセルからなり、このセルには光を放出するピットが形成されている。ホログラムは光の位相を各セルにピットの位置情報として記録するものであるため、ピットの高い位置分解能が要求される。ここで、セルとは、ピットを記録する最小単位であって、ピットを1個含むものと含まないものとからなる。セルは矩形であって、ホログラムを再生するときの光の波長をλとし、ホログラムが記録された媒質の屈折率をnとしたとき、λ/n以上でλ以下の任意の大きさで規定される長さを辺としている。
2値迂回位相ホログラムは、単純で簡便に形成できる点で、ホログラムの中で最もよく知られている(例えば、非特許文献1参照)。
2値迂回位相ホログラムの原理を図7を用いて説明する。同図において、1は描画したホログラムであり、一定幅の多数のセル2を敷き詰めた形からできている。これらのセル2には、光を放出するピット3が形成されている。いま、ホログラム1を形成する範囲をw(幅)×h(長さ)とする。ホログラム1を形成する範囲w×hを、物体面の複素振幅の離散フーリエ変換に対応する多数のセル2に分割し、次に、それぞれの複素フーリエ係数の絶対値に比例させて、各セル2内のピット3の位置がフーリエ係数の位相成分を表すように形成する。すなわち、ホログラム形成範囲をNw×Nh(N:任意の整数)のセル2で構成し、各セル2内で光を通す領域であるピット3の位置ずれが再生像での光の伝播経路の長短となるように形成しておく。このようなホログラム1に再生用の光を照射すると、ずれたピット3からの光は位相の変化をもたらすので結果としてホログラム像が得られる。
特開平05−072959号公報 特開2001−013858号公報(計算機ホログラム) 特開平05−011454号公報 特許第3323146号公報 特開2000−019940号公報 ホログラフィーの原理、P.ハリハラン著、吉川浩、羽倉弘之訳、オプトロニクス社出版
前記2値迂回位相ホログラムでは、光の位相をピット3の位置情報として形成するために、非常に高い位置分解能でピット3を形成することが求められる。通常、セル2の1/10〜1/100程度の位置分解能が求められており、この精度が得られるホログラム像の鮮明さを左右する。このようなホログラム1の描画に際して、前記非特許文献1ではレーザープリンタを用いて行うことが紹介されている。しかしながら、レーザープリンタでは、ピット3に対するレーザービームの位置決めに時間がかかるため描画に長時間を要する。
一方、通常ホログラムでは、形成したホログラムに照射する光は、描画に用いた波長の光を所定の位置から照射する必要があるため、再生光学系の制約が非常に厳しいという問題があった。このような問題を解消したホログラムとしては、平面型光導波路を用いた再生専用多重ホログラム情報記録媒体がある(例えば、特許文献4参照)。
前記特許文献4は、平面型光導波路に周期的散乱要因を作り、この平面型光導波路に光を入射した際に、散乱要因からの散乱光を導波路の直角方向に検出してホログラム像を得るものである。このホログラムを作製する方法として光ビーム照射または電子ビーム照射によりレジスト層にパターンを形成する方法が提案されている(例えば、特許文献5参照)。これは再生用ホログラムカードにコア層を形成し、その後にレジスト層を形成し、このレジスト層を光ビームの照射によってパターン化した後、レジスト層をマスクとしてコア層をエッチングすることによりホログラムカードを作製するものである。しかしながら、通常の光ビーム照射または電子ビーム露光で、ピット位置に高い位置分解能が要求されるホログラムを形成するには、上記した非特許文献1と同様に時間がかかり過ぎる。
また、他の描画装置として知られている電子ビーム露光装置は、位置分解能が高いものの、2次元制御によって一つひとつのピットに対してその絶対座標を与えてステージを移動させたり、電子ビームを偏向させて位置決めを行なう必要があるため、位置決めに時間がかかり高速で描画することができないという問題があった。
一方、従来のDVD描画装置は、上記した従来の描画装置に比べて高速で描画することができる。しかしながら、従来のDVD描画装置は、回転円板に半径方向に一定の間隔(これをトラックという)で周方向に長さの異なる溝を描画するものである。しかしながら、これを用いてホログラムを描画するには、従来のトラックピッチの1/10〜1/100の位置分解能でピットを形成する必要があるため、非常に時間がかかるという問題があった。
また、従来のDVD描画装置では、1回転するにも回転速度にゆらぎがあるため、ピットの長さあるいは描き出し位置がばらつき、ホログラムにならないという問題があった。
本発明は上記した従来の問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、ホログラム固有の特長に鑑み、セル幅の送りピッチとセル内の精密偏向を並用することにより、高速でかつ安価に描画することができる描画装置を提供することにある。
第1の発明は、画像再生時の単位となる被描画体の各セルにエネルギー束を照射してピットを形成するエネルギー束照射光学系と、前記被描画体を所定の速度で回転させる回転機構と、前記被描画体と前記エネルギー束照射光学系を、前記セルのトラック方向に相対的に直線移動させる送り機構とを具備し、前記エネルギー束照射光学系は、前記エネルギー束をON、OFFするシャッタ機構と、前記エネルギー束を偏向させる偏向機構とを備え、前記回転機構は、角度信号を出力するインデックス信号出力機構を備え、前記送り機構による前記被描画体と前記エネルギー束照射光学系の相対的な送り量はセルの幅に等しくし、前記偏向機構によるエネルギー束の偏向範囲は前記セル幅を包含しており、描画を開始するタイミングを前記インデックス信号出力機構から出力されたインデックス信号に基づいて行い、前記偏向機構は、前記シャッタ機構が前記エネルギー束をON、OFFするタイミングと同期して前記エネルギー束を各ピットごとに偏向させるものである。
第2の発明は、上記第1の発明において、前記エネルギー束がレーザービームであり、前記偏向機構が音響光学素子および電気光変調素子の少なくとも1つからなるものである。
第3の発明は、上記第1の発明において、前記エネルギー束を電子ビームとしたものである。
第4の発明は、上記第1の発明において、前記被描画体が円板状の光記録媒体からなり、前記送り機構が前記被描画体と前記エネルギー束照射光学系とを前記被描画体の回転軸直角方向に相対的に移動させるものである。
第5の発明は、上記第1の発明において、前記被描画体が円筒状の光記録媒体からなり、前記送り機構が前記被描画体と前記エネルギー束照射光学系とを前記被描画体の軸方向に相対的に移動させる機構であるものである。
第6の発明は、上記第1の発明において、前記描画装置によって描画、作製される被描画体をホログラムとしたものである。
本発明においては、インデックス信号出力機構によって被描画体の回転角度を検出し、このインデックス信号に基づいてホログラムを描き出すタイミングを行う。また、送りピッチをホログラムのセル幅と等しくし、セル内のピットの位置は偏向機構で行い、エネルギー束の偏向はシャッタ機構のON、OFFのタイミングに同期して行うので、送りピッチをピット位置よりも粗くできるため、描画時間の短縮と製造コストの低減を可能にする。
偏向機構として用いられる音響光学素子は、力学的な歪みが加わると屈折率変化や偏光が生じる(音響光学効果)素子であり、電気光変調素子は、電界が加わると屈折率変化が生じる(電気光学効果)素子であり、このような素子を用いるとレーザービームを高い精度で微小角度偏向させることができる。
被描画体が円筒体の場合は、周方向にピットを直線状に描画することができるため、ピットに傾きが生じることがなく、また大型のホログラムを作製することができる。
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る描画装置の一実施の形態を示す正面図、図2は同装置の側面図、図3は被描画体のトラック、セルおよびピットを示す図、図4は被描画体の要部の拡大図である。本実施の形態はエネルギー束としてレーザービームを用いた回転型ホログラム描画装置に適用した例を示す。これらの図において、全体を符号10で示す回転型ホログラム描画装置は、被描画体11にレーザービーム12を照射するエネルギー束照射光学系13と、このエネルギー束照射光学系13の一部構成部品を搭載した送り機構14と、この送り機構14の下方に配設され前記被描画体11を回転させる回転機構15等を備えている。
前記被描画体11は、円板状の光記録媒体からなり、表面にはレーザービーム12で感光するレジストが塗布されている。
前記レーザービーム照射光学系13は、レーザー光源16と、偏向機構17と、シャッタ機構18と、ビーム誘導光学素子19等を備えている。
前記レーザー光源16から出射し前記被描画体11を照射するピット形成用のレーザービーム12としては、被描画体11の各セル2に微細なピット3を形成するために、波長が360nm以下の遠紫外線が用いられる。
前記偏向機構17は、レーザビーム12を被描画体11の回転方向に対して垂直な方向に高精度に微小変位(偏向)させるための素子であり、音響光学素子または電気光変調素子が用いられる。この場合、回転方向に対して垂直な方向の偏向とは、被描画体11が円板状であって、その中心線を回転軸として回転するため半径方向への偏向である。
音響光学素子は、電圧を加えることにより力学的な歪みが加わり、それにより屈折率変化や偏光が生じる素子であり、このような現象を音響光学効果という。音響光学素子の材料としては、例えばLiNbO3 ,PbMoO4 ,a-SiO2等が用いられる。電気光変調素子は、電界が加わると屈折率変化が生じる素子であり、このような現象を電気光学効果という。電気光変調素子の材料としては、例えばLiNbO3 ,LiTaO3 ,BaTiO3 等が用いられる。
前記シャッタ機構18は、レーザビーム12をON、OFFするための光学的なシャッタ機構であり、前記偏向機構17と同様に音響光学素子または電気光学変換素子で構成されている。
前記ビーム誘導光学素子19は、レーザー光源16から出射したレーザビーム12を被描画体11に誘導し、微小な円形形状にして照射するための光学系であり、波長補正板、形状補正光学系、非収差対物レンズ、自動焦点機構などで構成されている。
前記送り機構14は、ステージガイド22に沿って直線移動するステージ23と、送り駆動機構24と、ステージ位置検出機構25等で構成されている。前記ステージ23は、レーザビーム12の位置をセル2のトラック方向に高精度に移動させるためのステージであり、前記偏向機構17、シャッター機構18およびビーム誘導光学素子19が搭載されている。この場合、本実施の形態においては、上記した通り描画体11が円板状であるため、セル2のトラック方向は、被描画体11の半径方向と一致している。
また、前記ステージ23は、高精度な直線運動を可能にするために、空気浮上機構により前記ステージガイド22上に摩擦なしで移動できるように設けられており、前記送り駆動機構24によって駆動するように構成されている。送り駆動機構24としては、リニアモータ等が用いられ、駆動制御部40からの駆動信号によって駆動する。前記ステージ位置検出機構25はステージ23の送り方向の位置を検出し、この検出信号を駆動制御部40に送出する。
前記回転機構15は、前記被描画体11を所定速度で周方向に回転させる機構であって、被描画体11を保持するチャック27と、このチャック27を所定の回転速度で回転させる駆動モータ28と、インデックス信号出力機構29等で構成されている。
前記チャック27は、真空チャックまたは静電チャックが用いられ、被描画体11を保持している。チャック27は回転軸27aに固定されている。回転軸27aは、高い回転精度を得るために空気静圧軸受によって回転自在に保持されている。
前記インデックス信号出力機構29は、チャック27、言い換えれば被描画体11の回転角度を検出し、一定の回転角度毎のインデックス信号Aとして前記駆動制御部40に出力する機構であり、通常光学式ロータリーエンコーダが用いられる。
ここで、ステージ23の送りピッチ(トラックピッチ)は、被描画体11に設けられるセル2の幅D(図4)に等しく設定している。そして、偏向機構17によるレーザービーム12の振り幅(偏向範囲)は、高速、高分解能で描画することと再生光の位相を安定して得るために、セル幅Dを包含しかつ最小の振り幅になるようにしている。また、シャッタ機構18によるホログラムの描き始めのタイミングは、前記インデックス信号出力機構29から出力されるインデックス信号Aに基づいて行い、さらに前記偏向機構17によるレーザービーム12の偏向は、前記シャッタ機構18のON、OFFするタイミングと同期させて行なう構成としている。
次に、上記構造からなる回転型ホログラム描画装置10によるホログラムの作製手順について説明する。
レーザービーム12に感光するレジストが塗布された被描画体11をチャック27上にセンタリングして載置する。そして、チャック27により被描画体11を保持する。この状態で駆動モータ28を駆動してチャック27および被描画体11を回転させ、回転速度が一定となったところで描画を開始する。
駆動制御部40は、描画データ記憶部41を備え、この記憶部41には描画データとして下記の表1に示すデータ列が予め書き込まれている。
Figure 2006078866
表1は最外側のホログラムチップの描画すべきデータを示すもので、上2段にはトラック番号とチップ番号が表記されている。すなわち、トラック1,2,3…には、異なるチップa1〜anを回転方向に順に並べたデーダが作ってある。一方、下2段にはトラックとチップごとの各セルに対するON、OFFを表す“1”または“0”の数字と、偏向機構17によるレーザービーム12の偏向幅を表す数字が16進数で表示されている。被描画体11の半径位置が異なれば、やはりトラックごとに異なるチップb1〜bm、c1〜c1が表記されたデータ列(図示せず)が予め用意される。
ホログラム描画装置10による描画は、被描画体11の回転とともに駆動制御部40からインデックス信号i1が出力され、その信号を起点に、表1のON、OFFと偏向幅のデータが連続して与えられ、このON、OFF制御信号Bがシャッタ機構18に与えられる。偏向幅については、偏向幅を表す16進のデジタル信号をアナログ信号に変換して偏向幅制御信号Cとし、この偏向幅制御信号Cが偏向機構17に与えられる。偏向機構17は偏向幅制御信号Cを受けると、シャッタ機構18に同期してレーザービーム12を被描画体11の半径方向に偏向させる。レーザービーム12は偏向機構17によって偏向されて被描画体11を照射することによりピット3を描画する。すなわち、表1のデータの同期a→b→c…の順に、偏向機構17とシャッタ機構18にインデックス信号i1を与えると、図4に示すようなピット3がチップa1の各セル2に形成される。
チップa1の各セル2に対するピット3の描画が終了すると、回転機構15から駆動制御部40を開始ETから次のインデックス信号i2が出力され、その信号を起点に次のチップa2の各セル2に対するピット3の描画が行われる。
このようにして、チップa3,a4…anの各セル2に対してピット3を順次描画していき最外周のホログラムチップへの描画が終了すると、ステージ23を被描画体11の半径方向に直線移動させてレーザービーム12を外側から2番目のホログラムチップに位置決めする。そして、2番目のホログラムチップb1,b2,b3…bmの各セル2に対してピット3を順次描画する。以下、同様にして3番目、4番目…のホログラムチップに対してピット3を描画する。
このように、本発明は各セル2に対するピット3の描画を、被描画体11の回転角度を一定回転角度毎に検出するインデックス信号出力機構17のインデックス信号を起点に開始するように構成したので、被描画体11の回転速度が変動しても、常に被描画体11上での描画の開始位置を同じ角度位置とすることができる。したがって、ピット3を所定の位置に高精度に形成することができる。言い換えれば、インデックス信号出力機構29によるインデックス信号と同期させて描画することにより、被描画体11の回転変動に影響されることなくピット3を被描画体11の各セル2に対して所定位置に高精度に描画することができ、ピット3の周方向の位置精度を向上させることができる。
ここで、本実施の形態においては、ステージ23によるトラックの送りを間欠的に行うものとして説明したが、これに限らず被描画体11の回転速度と同期して連続して変化させながら描画することも可能である。
また、本発明は被描画体11の半径方向のピット3の位置は、偏向機構17によってレーザービーム12を偏向し、この偏向範囲をセル幅Dを包含しかつ最小の振り幅にしている。レーザービーム12の偏向範囲を限定したのは、偏向制御信号のデータ量を上げることなく、レーザービーム12の位置分解能を高くするためであり、これによりセル2内の所定の位置にピット3を高速で描画することができる。本実施の形態では、偏向範囲をセル幅Dの1.2倍以下としている。偏向範囲を1.2倍以下としたのは、セル2の辺上にピット3が重なる場合に、ピット3が隣のセル2にはみ出すことを許容するためである。このようにすることにより、丁度セル2の辺上にきたピット3がノイズにより、セル2の反対側に描画されることを防ぐことが可能である。つまり、ピット3の最小分解能をセル幅の1/10と考え、ピット3の描画位置がそのセル2を両側に0.1倍外れても描画できるようにするためである。
さらに、ステージ23の送りピッチ、すなわち、被描画体11に対するレーザビーム12の半径方向の送りピッチ(トラックピッチ)をセル幅Dに等しくしている。このため、ピット3に要求されている位置分解能に比べて粗い送りピッチで送ることができる。ピット3の位置分解能は10nm〜40nm程度であるが、レーザービーム12の送りピッチは200nm〜500nmである。このように、要求されているピット3の位置分解能に比べて、トラックピッチは大きくとれ、短時間でホログラムを作製できる。
被描画体11が回転円板の場合、ピット3は図4に示すように回転方向に長い矩形となる。このためピット3の描画位置により、チップに対して傾きをもったり、大きさが変化する場合がある。しかし、ホログラムにおいては、波長に比較してピット3の形状が小さい場合には、位相情報はピット3の重心位置で決まり、ピット3の形状に依存しない。このため、ピット3の形状が矩形であっても楕円であってもよく、さらには、ピット3に傾きがあってもホログラム像は得られる。すなわち、図4に示すように、各セル2の中に描画されるピット3に傾きが生じたとしても、問題なくホログラム像は得られる。
上記した実施の形態では、円板からなる被描画体11にピット3を描画する例を示したが、本発明はこれに限らず被描画体11が円筒体の場合にも同様にホログラムを効率よく描画することが可能である。その具体例を図5および図6に示す。図5は回転型ホログラム描画装置の他の実施の形態を示す正面図、図6は側面図である。
本実施の形態においては、被描画体として円筒状のシート31を用い、その周面にピットを描画するようにしている。このため、回転機構32は、円筒状のチャック33を備え、このチャック33の外周に円筒状シート31を嵌装して保持させるようにしている。このようなチャック33としては、真空チャックを用いることも可能であるが、むしろ真空吸引孔がなく面精度が上げられる静電気チャックが適している。円筒状シート31の場合、セルのトラック方向は、シート31の軸線方向と一致している。したがって、ステージ23の送り方向は、円筒状シート31の軸線方向と一致している。その他の構成は上記した実施の形態と同一であるため、同一構成部品については同一符号をもって示し、その説明を省略する。
このような回転型ホログラム描画装置50においても、レーザービーム12をセルのトラック方向に偏向させる偏向素子17と、円筒状シート31の一定回転角度毎のインデックス信号を駆動制御部40に出力するインデックス信号出力機構29を具備しているので、ステージ23の送りピッチをセル幅に等しく設定し、かつレーザービーム12を偏向機構17により円筒状シート31の軸線方向に偏向することにより、セル2内の所定の位置にピット3を短時間に描画することが可能である。なお、この場合も回転方向の描画開始は、インデックス信号出力機構29によるインデックス信号に基づいて行われる。
回転する円筒状シート31にピット3を描画する場合は、ピット3がシート31の回転方向に直線状に描画されるためピット3に傾きが生じることがなく、このため大きなホログラムを作製することが可能である。
以上説明したように、本発明に係る描画装置は、ホログラムではピット3が1セルにつき1ピットであり、各セル2内に高分解能でピット3を描画できるという、ホログラム特有の特徴を利用して、トラックピッチをセル幅に等しく設定した。そして、レーザービーム12の偏向機構17として音響光学素子または電気光変調素子を用い、被描画体の回転角度を一定角度毎に検出するインデックス信号出力機構29を設け、ホログラムチップの描画開始タイミングを前記インデックス信号出力機構29のインデックス信号に基づいて行い、シャッタ機構のON、OFFするタイミングに同期して前記偏向機構17によってレーザービーム12を微小角度偏向させるように構成したので、被描画体が円板であっても円筒体31であっても短時間でホログラムを作製でき、製造コストを低減することができる。
なお、上記した実施の形態は、いずれも送り機構14によってエネルギー束照射光学系13の偏向機構17、シャッタ機構18およびビーム誘導光学素子19をトラックピッチで直線移動させる例を示したが、これに限らず被描画体11(31)を直線移動させるようにしてもよい。
本発明は、遠紫外のレーザー光を用いたホログラム描画装置に適用した例について説明したが、これに何ら限定されるものではなく、電子ビームを用いた描画装置にも適用することできる。その場合も、同様に被描画体の送りピッチをホログラムのセル幅とし、被描画体の回転角度をインデックス信号出力機構29によって検出し、インデックス信号出力機構29によるインデックス信号基準にして各セル内のピッチ位置に対応させて電子ビームを適宜な偏向機構で偏向して描画すれば、短時間に高い位置精度でピットを描画することが可能である。
また、描画用のエネルギー束として、1つのレーザービーム12を用いて描画する例を示したが、複数のレーザービームを並べて同時に描画するようにしてもよい。その場合はさらに高速な描画が可能である。この場合、連続したパターンを描画できるので、複数のレーザービームの問隔はピット幅の整数倍にとると連続して描画できる。
本発明に係る描画装置の一実施の形態を示す正面図である。 同装置の側面図である。 被描画体のトラック、セルおよびピットを示す図である。 要部の拡大図である。 回転型ホログラム描画装置の他の実施の形態を示す正面図である。 側面図である。 2値迂回位相ホログラムを説明するための図である。
符号の説明
1…被描画体、2…セル、3…ピット、10…回転型ホログラム描画装置、11…被描画体、12…レーザービーム、13…エネルギー束照射光学系、14…送り機構、15…回転機構、16…レーザー光源、17…偏向機構、18…シャッタ機構、19…ビーム誘導光学素子、22…ステージガイド、23…ステージ、24…送り駆動機構、25…ステージ位置検出機構、27…チャック、28…駆動モータ、29…インデックス信号出力機構、31…円筒状シート、40…駆動制御部、A…インデックス信号。

Claims (6)

  1. 画像再生時の単位となる被描画体の各セルにエネルギー束を照射してピットを形成するエネルギー束照射光学系と、
    前記被描画体を所定の速度で回転させる回転機構と、
    前記被描画体と前記エネルギー束照射光学系を、前記セルのトラック方向に相対的に直線移動させる送り機構とを具備し、
    前記エネルギー束照射光学系は、前記エネルギー束をON、OFFするシャッタ機構と、前記エネルギー束を偏向させる偏向機構とを備え、
    前記回転機構は、角度信号を出力するインデックス信号出力機構を備え、
    前記送り機構による前記被描画体と前記エネルギー束照射光学系の相対的な送り量はセルの幅に等しくし、前記偏向機構によるエネルギー束の偏向範囲は前記セル幅を包含しており、
    描画を開始するタイミングを前記インデックス信号出力機構から出力されたインデックス信号に基づいて行い、
    前記偏向機構は、前記シャッタ機構が前記エネルギー束をON、OFFするタイミングと同期して前記エネルギー束を各ピットごとに偏向させることを特徴とする描画装置。
  2. 請求項1記載の描画装置において、
    前記エネルギー束はレーザービームであり、
    前記偏向機構は、音響光学素子および電気光変調素子の少なくとも1つであることを特徴とする描画装置。
  3. 請求項1記載の描画装置において、
    前記エネルギー束は電子ビームであることを特徴とする描画装置。
  4. 請求項1記載の描画装置において、
    前記被描画体は、円板状の光記録媒体からなり、
    前記送り機構は、前記被描画体と前記エネルギー束照射光学系とを前記被描画体の回転軸直角方向に相対的に移動させる機構であることを特徴とする描画装置。
  5. 請求項1記載の描画装置において、
    前記被描画体は、円筒状の光記録媒体からなり、
    前記送り機構は、前記被描画体と前記エネルギー束照射光学系とを前記被描画体の軸方向に相対的に移動させることを特徴とする描画装置。
  6. 請求項1記載の描画装置において、
    前記描画装置によって描画、作製される被描画体がホログラムであることを特徴とする描画装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009199673A (ja) * 2008-02-22 2009-09-03 Pulstec Industrial Co Ltd 認証装置及び認証方法
JP2011186309A (ja) * 2010-03-10 2011-09-22 Tdk Corp ホログラフィック記録装置及び要素ホログラム記録方法

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