JP2006070286A - ポーラス金属材料及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポアの大きさや分布を制御したポーラス金属、その製造方法及び当該金属を製造するためのポア構成要素を提供する。
【解決手段】独立空孔を有し、その孔径及び材料中での分布が制御された、アルミニウム等をマトリックスとするポーラス金属を製造する方法であって、薄い金属をスペーサー材料の外側に配置した後、スペーサー材料のみを除去することにより作製した薄い金属からなる独立した中空体から構成されたポア構成要素を、型内に制御しながら配置した後、溶融金属を鋳込むことにより、マトリックス金属とポア構成要素を一体化することからなるポーラス金属の製造方法、当該ポーラス金属及びその製造に使用するためのポア構成要素。
【効果】スペーサー材料が除去された部分は独立した空隙となり、その周囲の空間にマトリックス金属が配置された、クローズドポアを有するポーラス材料を製造し、提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ポア(空孔)の大きさ、形状、及びその分布等が制御された、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金等をベースにしたポーラス金属及びその製造方法に関するものであり、更に詳しくは、薄い金属からなる中空のポア構成要素、該ポア構成要素をマトリックス金属中に配置して作製された、制御されたポア構造を有するポーラス金属、及び独立した空孔からなるポア構造を有し、その金属中での空孔の分布が制御された、構造欠陥のないポーラス金属の製造方法に関するものである。
本発明は、ポーラス金属及びその製造方法の技術分野において、従来の、中空球の焼結法、発泡剤の使用によるポーラス金属の製造及びその製品には、種々の問題点があったことを踏まえ、それらの問題点を抜本的に解決することを可能とする、新しいポーラス金属の製造方法及びその製品を提供するものであり、例えば、優れた、衝撃吸収性、断熱性、防音性、軽量化特性を有する新素材を提供するものである。本発明は、ポアの大きさ、形状、及びその分布を制御した、クローズドポアを有するポーラス金属を製造し、提供することを可能とするものであり、ポーラス金属に係る新技術の提供、新産業の創出を推進するものとして有用である。
一般に、ポーラス金属は、立体的な網状構造を有し、気孔率を著しく大きくした多孔体であり、例えば、自動車、鉄道車両、船舶等の移動中に衝突する可能性のある輸送機械や構造部材へ用いるための衝撃吸収材、吸音、断熱、軽量化材料等として期待されている。また、高齢化社会を迎え、例えば、より小さい力でも扱える医療用材料としても高い利用価値を有するものとして期待されている。
このようなポーラス金属を製造する方法として、従来、(1)溶融金属中にガス発生物質である発泡剤を添加する方法、(2)発泡樹脂の骨格の周りに金属を吹き付けて焼結する方法、(3)樹脂の粒子と金属粉末を混合し、熱処理により脱脂と焼結を行う方法、等が知られていた。しかし、上記(1)の方法では、気泡の大きさが不揃いとなり易く、また、金属が凝固する際に、内部に引け巣が生じやすいという問題があった。上記(2)と(3)の方法では、材料全体を通して連通孔が多数或いは大きく空きやすく、製造されたポーラス材料を、例えば、断熱材等に用いる場合、性能を低下させるという問題があった。更に、純アルミニウムの難焼結性物質では、一様で強固な母材を形成するのが難しいという問題があった。
更に、中空球によるポーラス材料の作製手法が提案されている(非特許文献1参照)。この研究では、まず、ステンレスの粉体とバインダーを混合し、球状発泡スチロールの表面に分布させた後、熱処理により中空球を作製する。次に、この中空球を多数作製し、型の中で圧縮して成形した後、熱処理によりポーラス材料とする。この方法によると、主な空隙は中空球の内部空間を反映したものになり、ポーラス材料を構成する中空球の大きさを制御すれば、最終的に作製されるポーラス材料の、ポアの分布や大きさ等を制御することが可能である。また、中空球の壁の厚みが、ポーラス材料の壁の厚みに反映されるため、ポーラス材料のマトリックスの制御も可能であると考えられる。
このように、この種の方法は、非常に有用な方法ではあるが、難点も存在する。例えば、発泡スチロールが抜ける際に発生する穴が、中空球にランダムに多数あいているため、全体を通して、多数の穴があいてしまう点である。また、中空球を一体化する際に圧力をかけなければならないが、圧縮力に耐えて形状を保つために、十分な強度をそれぞれの中空球が持つことを必要とするため、圧縮条件が限られる。更に、中空球同士の間の空間に、比較的大きい中空球外部空隙が残ってしまい、この空隙の制御ができない。更に、この種の方法では、中空球を作製する際に、無加圧の粉末焼結法を用いるため、難焼結性のアルミニウム粉体等に適応するのは困難である。
更に、溶融金属を水素化チタン発泡剤により発泡させてポーラス金属を作製する技術も提案されている(特許文献1参照)。この技術は、「鋳型全体が発泡金属の融点以上の温度となるように加熱し、かつ撹拌を終了して発泡を開始し、気泡が成長する過程で空気抜き用の放出口を有する状態で鋳型を密閉し、発泡剤が熱により分解して生じる多数の気泡が膨張することによって鋳型内の空気を外部に放出させ、発泡金属が鋳型内部の全体に充満することにより、溶融充満した発泡金属により、上記放出口を閉鎖して鋳型を密閉状態とし、密閉された鋳型内で、多数の気泡の内圧の均衡の下に、均一なセル構造を形成させ、次いで、鋳型の加熱を停止して発泡金属を冷却凝固させる」ものである。また、空隙の大きさをより小さくし、ばらつきを小さくした技術も提案されている(特許文献2参照)。
また、発泡剤として水素化マグネシウムを使用した技術も提案されている(特許文献3参照)。更に、「インサイト反応で生成した金属炭化物の粒子は微細で、これを増粘材として溶融マトリックス金属に分散させ、発泡剤により発泡金属を製造する」技術も提案されている(特許文献4参照)。しかしながら、これらの手法では、ポアを形作る原因となるのが、発泡剤の気化や膨張であるため、個々のポアの大きさや配置及び分布を制御することができない。更に、冷却時の温度勾配から、材料中心部と周辺部とでポアの大きさと分布を一様に制御するには限界がある。
特許1566284号明細書 特開2002−371327号公報 特開平11−12605号公報 特開平6−88154号公報 O. Andersen, U. Waag, L. Schneider, G. Stephani, B. Kieback: Proc. Intern'l Conf. on Metal Foams and Porous Metal Structures at Bremen, Verl. MIT Publ., (1999), p. 183.
このような状況の中で、本発明者は、上記従来技術に鑑みて、上記従来技術における諸問題を確実に解消することを可能とすると、鋳造法を利用した新しいポーラス金属及びその製造方法を提供することを可能とする新しい技術を開発することを目標として鋭意研究を積み重ねた結果、薄い金属の独立した中空体からなるポア構成要素を、マトリックス金属中に配置することにより、従来の、中空球の焼結法、発泡剤による発泡法等では達成することが困難であった、個々のポアの大きさ、形状、及び材料中での分布を確実に制御することが可能であり、しかも、構造欠陥のないポーラス金属を製造し、提供することが出来ることを見いだし、本発明を完成するに至った。
本発明は、ポアの大きさ、形状、及び材料中での分布を適宜制御することにより優れたポーラス金属を製造し、提供することを目的とするものである。また、本発明は、連通孔の少ない、構造欠陥のない、クローズドポアのポーラス金属を製造し、提供することを目的とするものである。また、本発明は、特別の鋳造装置を必要とすることない、何れの規模の生産システムに対応が可能な、ポーラス金属の製造方法を提供することを目的とするものである。また、本発明は、小規模で作製される各種鋳造物を、その重量を削減して作製することを可能とする、通常の鋳造法が適用可能なポーラス金属の製造方法を提供することを目的とするものである。更に、本発明は、例えば、自動車、鉄道車両、船舶等の輸送装置や構造部材として、また、医療用材料等として有用な、衝撃吸収、吸音、断熱、軽量化等を達成することが可能な優れた特性を有するポーラス金属を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決する本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)制御されたポア構造を有するポーラス金属を鋳造法により製造する際に使用するためのポア構成要素であって、(a)スペーサー材料及びその外側に配置した薄い金属からなる中空体又は該中空体からスペーサー材料を除去した薄い金属のみからなる独立した中空体から構成される、(2)上記薄い金属の一部に鋳造金属の進入しない小孔を具備する、ことを特徴とするポア構成要素。
(2)ポア構成要素が、薄い金属をスペーサー材料の外側に配置して中空に形成して作製されたもの、又は中空に形成した後、スペ−サー材料を除去することによって作製されたものである、上記(1)に記載のポア構成要素。
(3)ポア構成要素を構成する薄い金属が、ポーラス金属を鋳造法により製造する際に用いるマトリックス金属の融点では溶融しない金属からなる、上記(1)に記載のポア構成要素。
(4)スペーサー材料が、燃焼、溶解、又は気化することで除去することが可能な無機物、有機物又は高分子材料からなる、上記(1)に記載のポア構成要素。
(5)上記(1)から(4)のいずれかに記載のポア構成要素を製造する方法であって、(a)薄い金属を、任意の形状を有するスペーサー材料の外側に配置して中空に形成する、(b)上記薄い金属の一部に鋳造金属の進入しない小孔を形成する、(c)任意に、スペーサー材料を除去する、(d)上記(1)〜(3)により、小孔を具備する、スペーサー材料及びその外側に配置した薄い金属からなる中空体又は該中空体からスペーサー材料を除去した薄い金属のみからなる独立した中空体を作製する、ことを特徴とするポア構成要素の製造方法。
(6)スペーサー材料を、燃焼、溶解、又は気化により除去する、上記(5)に記載のポア構成要素の製造方法。
(7)ポア構造を、マトリックス金属中に制御して配置してなる、制御されたポア構造を有するポーラス金属であって、(a)マトリックス金属中に、ポア構造が、その形状、大きさ、及び分布が制御されて配置されている、(b)クローズドポア構造、又はクローズドポア及びオープンポア構造を有する、及び(c)マトリックス中に欠陥がない、ことを特徴とする上記ポーラス金属。
(8)上記(1)から(4)のいずれかに記載のポア構成要素を、マトリックス金属中に配置して、制御されたポア構造を有するポーラス金属を製造する方法であって、薄い金属の中空体から構成されるポア構成要素をポア構造形成手段として用いて、溶融金属を鋳込むこと、により、制御されたポア構造を有するポーラス金属を製造することを特徴とする上記ポーラス金属の製造方法。
(9)ポア構成要素を任意の手段で固定して、マトリックス金属と接触させる、上記(8)に記載のポーラス金属の製造方法。
(10)上記(7)に記載のポーラス金属を構成要素として含むことを特徴とする、衝撃吸収、吸音、断熱、及び/又は軽量化機能を有する機能性構造部材。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明は、薄い金属をスペーサー材料の外側に配置して中空に形成した中空体又は中空に形成した後、スペーサー材料のみを除去することにより作製した、独立した金属中空体から構成されるポア構成要素を提供すること、及び該ポア構成要素マトリックス金属中に制御して配置することにより製造された、制御されたポア構造を有するポーラス金属を提供すること、ポア構造の大きさ、数、その形状、及びそのマトリックス金属中での配置、及び分布を制御することにより、クローズドポア構造、又はクローズドポア及びオープンポア構造を有するポーラス金属を製造する方法を提供すること、を特徴とするものである。
本発明のポーラス金属の製造工程の一例を図1に示す。まず、スペーサー材料、例えば、球形の発泡スチロールの周りに、薄い金属を配置して中空体を形成し、これをポア構成要素として型に入れ、その配置を制御してポア構造を形成する。この際、薄い金属に小孔をあけておき、内部のスポーサー材料の除去を可能にする。次に、型とともに、これらのポア構成要素を加熱して、スペーサー材のみを除去する。このとき、ポア構成要素の、大きさ、形状、及び型内での配置、分布を適宜調整することにより、ポーラス金属中でのポアの形態を任意に制御するができるので、それにより、材料の使用目的に応じたポーラス構造を有するポーラス金属材料を製造することが可能となる。その後、型に溶融金属を鋳込んだ後、冷却することにより、制御されたポア構造を有するポーラス金属が製造される。
次に、本発明の、ポア構成要素について説明すると、ポア構成要素を作製する際に使用するスペーサー材料としては、例えば、燃焼、溶解、気化等によって、薄い金属の中空体から、容易に除去することが可能な材料であれば、有機物、無機物、高分子材料のいずれであっても使用することが可能である。ただし、薄い金属とは反応しない材料であることが望ましい。こうした材料としては、例えば、発泡スチロール、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン、砂糖、ナフタレン、塩、ポリビニルアルコール等が例示されるが、これらに制限されるものではない。ポア構成要素は、ポーラス金属のポア構造を形成する素材として使用するものであり、その形状は、例えば、出来上がるポーラス金属材料のポーラス構造の空隙を形成する形状として、球形、楕円形、立方体、直方体、四面体、八面体等の任意の形状が例示される。その大きさは、特に制限されるものはないが、所望のポア構造を形成するための大きさとして、例えば、0.1〜30mm、好ましくは1〜10mmの粒径からなるスペーサー材料が使用される。こうした、スペーサー材料の作製には、公知の成形方法又は手段を適宜使用することができる。
上記スペーサー材料の外側に配置される薄い金属は、スペーサー材料の全表面を実質的に覆うように配置される。その厚さは、独立した中空形状をマトリックス金属中で維持することができる範囲であれば、いくら薄くても差し支えないが、例えば、約1〜500μm、好ましくは、10〜300μmからなる薄い金属が例示される。薄い金属を、スペーサー材料の外側に配置する方法としては、例えば、スペーサー材料の表面に金属箔を巻きつける方法が例示されるが、その他にも、例えば、金属の蒸着、スパッタリング、金属含有物の塗布、コーティング等により表面に製膜した後、焼結する等の方法を使用することができる。こうした薄い金属の材料は、そのポア構成要素としての安定性を考慮すると、溶融状態のマトリックス金属に溶解しにくい材料が好ましいが、ポーラス金属のポア構造を著しく損なうことがなければ、その一部が溶解しても差し支えない。このような薄い金属を構成する材料としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、鉛、鉛合金等が好適に用いられるが、ポア構造を著しく損なわない限り、何れの金属又は合金をも使用することができる。
ポア構成要素を構成するスペーサー材料と薄い金属とからなる部材は、その表面にいくつかの小孔を有する。スペーサー材料が、燃焼、溶解、気化等によって、その小孔から脱離することにより、薄い金属のみからなる独立した中空体が形成される。それらの小孔の開口部の大きさは、溶融金属との関係で、中空体内部に溶融した鋳造金属が進入しない範囲内に設定される。
スペーサー材料を除去し、ポア構成要素を作製するには、例えば、上記部材を、例えば、あらかじめ、所望のポア構造を形成した状態で型内に設置し、スペーサー材料を、加熱等により除去すること、又は、型外でスペーサー材料を除去した後、中空のポア構成要素を、所望のポア構造となるよう型内に配置すること、により行われる。スペーサー材料の除去は、例えば、スペーサー材料の燃焼による除去、水への溶解による除去、加熱昇華による除去等が挙げられるが、これらに制限されるものではない。
このようにして作製したポア構成要素は、鋳型中に配置されるが、鋳型中でのポア構成要素の配置は、所望のポア構造に応じて実施される。例えば、一端から他端にかけてポア密度に傾斜を有する構造、端部にのみポア構造を多量に分布させる構造等、使用目的、製品の種類等に応じてポア構成要素が任意に選択され配置される。金属を鋳込む前に、配置したポア構造要素に加重を加える等により、ポア構成要素の形状等を制御してもよい。
このようにして、ポア構成要素を配置した鋳型中に、例えば、アルミニウム合金を鋳込むことにより、ポーラス金属が製造される。溶湯の注入時に、鋳型中のポア構成要素の配置が乱れ、所望のポア構造が得られないことが想定される場合には、ポア構成要素を、あらかじめ、金属、セラミックス、有機化合物、樹脂類等で固定しておくことが好ましい。また、上記方法とは逆に、溶湯中に、ポア構成要素を添加することによっても、ポーラス金属を製造することができる。
本発明では、例えば、衝撃吸収材、吸音、断熱、軽量化材料等として好適に使用されるポーラス金属が、上述のようにして製造されるが、本発明は、例えば、鋳造品において、外形を変えずに軽くすることが出来ることに特徴を有する。例えば、鉛で人物の胸像を作製する場合には、対象人物に似せたダミー人形を作製し、耐火物等でダミー人形を型取りし、鋳型とする。ポア構成要素としては、径1〜10mmの、発泡スチロール球に、厚さ15ミクロン程度のアルミ箔を巻き付けたものを、必要とする個数だけ作製する。このポア構成要素を鋳型の中に入れ、全体を予熱すると同時に、ポア構成要素内の発泡スチロールを気化させて除去する。その後、溶融鉛を鋳込む。胸像が大きいときには、必要なだけポア構成要素を鋳型に入れて鋳込むことを数回に分けて行う。また、ポア構成要素の形状を制御したい場合には、単純には、発泡スチロールの形をあらかじめ整えればよいが、周りとの整合性を考えると、例えば、発泡スチロールを内包し、内圧がかかる段階で、圧縮して変形する方法、また、あらかじめ熱処理により発泡スチロールを除去したポア構成要素を用意し、先に鋳型に溶融鉛を入れた後、鉛が溶融している状態でポア構成要素を押し込む方法等を使用することも可能である。
また、例えば、義手をアルミニウムで作製する場合には、例えば、六面体の形状を有し、0.1〜3mmの粒径の砂糖をスペーサー材料として用い、これに厚さ10ミクロン程度の銅箔を巻きつけたものを、必要とする個数だけ、例えば、1000個作製し、それぞれの一部に、小孔を開け、これらを水につけて溶解することにより砂糖を除去して、ポア構成要素を作製する方法が例示される。
また、例えば、楕円の形状をした3〜10mmの粒径のナフタレンを、スペーサー材料として用い、厚さ10ミクロン程度の銅箔を巻き付けたものを必要とする個数だけ作製し、室温或いは加熱下に、ナフタレンを気化させて除去することにより、ポア構成要素を得る方法、このポア構成要素を鋳型の中に入れ、全体を予熱した後、溶融アルミニウムを鋳込み、義手が長かったり、複雑形状により鋳込みにくい場合は、必要なだけポア構成要素を鋳型に入れて鋳込むことを数回に分けて行う方法、が例示される。
例えば、表面近傍では、球状の10mmの径のポアを含み、表面から離れるに従い、ポアの形状が小さくなり、裏側では全くポアのない構造を持つアルミニウム合金を作製する場合には、例えば、球形の10〜0.1mmの粒径を有するアクリル樹脂を用意し、ふるい分けした後、これに銅薄膜を蒸着してポア構成要素とする方法、このポア構成要素に小孔をあけた後、300〜500℃の熱処理でアクリル樹脂を除去し、大きいものから型に詰める、一番小さいものを詰めた後、ポア構成要素の上部にアルミニウム細線を張り固定し、この際に、銅細線等の他の金属のものを用いても良く、その後、溶融アルミニウム合金を鋳込み、最後は、細線上部まで溶湯を注ぎ、鋳込みにくい場合は、鋳型への構成要素の挿入と固定を数回に分けて行う方法、が例示される。もちろん、ひけ巣や欠陥が入らないように、ガス抜きや湯だまり等には十分配慮する。また、製品に必要な性能に問題がなければ固定物はセラミックスでもかまわない。
また、本発明では、例えば、上部にのみポアを配置したアルミニウム合金鋳造品を作製する場合、ポア構成要素を型内上部に樹脂により貼り付けた後、鋳造することで実現可能である。他にも、ポアが少ない場合や、ポアの位置や方向を制御したい場合には、ポア構成要素を固定して鋳造すると効果的である。以上説明した例は、本発明の一例であって、これらによって、本発明は、何ら限定されるものではない。
以上説明したように、本発明は、薄い金属から構成された、球形等の独立した中空体からなるポア構成要素と、該ポア構成要素を、マトリックス金属中に制御して配置した、制御されたポア構造を有するポーラス金属を提供するものである。本発明では、ポーラス金属中に分布するポア構造は、ポア構成要素の配合、分布、配置等を調整することにより、任意に制御することが可能である。上記ポア構成要素は、例えば、表面に薄い金属を配置して形成した球形のスペーサー材料から、加熱により該スペーサー材料を除去することにより作製された、独立した金属中空球からなることを特徴とするものである。本発明のポーラス金属は、例えば、優れた衝撃吸収、吸音、断熱、軽量特性を有する構造部材等として有用である。
本発明は、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金等の金属又は合金をマトリックスとするポーラス金属及びその製造方法に係るものであり、本発明により、(1)ポアの形状、大きさ、及び分布を制御して配置したポーラス金属を作製し、提供することが出来る、(2)連通孔のないクローズドポアを有するポーラス金属を作製し、提供することが出来る、(3)本発明の方法は、特別な鋳造装置を必要としないため、簡素な鋳造システムにも大規模な生産システムにも対応可能である、(4)鋳造物の重量を削減することが可能である、(5)個々の顧客や商品等にあわせたポーラス金属を供給することが出来、幅広い用途への対応が可能となる、(6)本発明の方法は、通常の鋳造法に対応可能であるため、通常の自動化生産システムへの導入も可能である、(7)例えば、自動車、鉄道車両、船舶等の輸送機械の構造材として用いるための衝撃吸収材、吸音、断熱、軽量化材として優れた特徴を有するポーラス金属を提供出来る、という格別の効果が奏される。
次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
(1) ポア構成要素(中空体)の作製
直径が3から10mmの球形の発泡スチロール、ポリスチレン、アクリル、エポキシ系樹脂の周りに、厚さ0.01mmから0.3mmの銅箔(99.9%、株式会社ニラコ製)を、巻いた後、あらかじめ、300℃で4時間以上乾燥処理して、スペーサー材料及びその外側に配置した薄い金属からなる中空体を作製した。
(2) ポーラス金属の作製
上記中空体を、直径が3から5cm、高さが3から10cmのセラミックス型(アルミナ系、イソライト工業製)に入れ、約300℃から600℃にて熱処理を行い、発泡スチロールのみを除去した。その型を、300℃以上に保持し、これに、600℃から800℃で溶融した純アルミニウムや、Al−Si合金(アルミニウム:99.5%以上、大同軽金属株式会社製、シリコン:99%以上、株式会社高純度化学製)の溶湯を流し込むことにより、ポーラス金属を得た。
(3) 結果
図2に、作製された鋳造体の外観の一例を示す。外観は型どおりできあがっており、欠陥はみられなかった。図3に、この鋳造体のX線CTによる透視像を示す。図3により、型内には、複数のポアが均一に配置されていることが解った。図4に、X線CTによる断面図を示す。ポアの内部には溶融金属は流れ込んでおらず、ポアの形状が保たれていることが解った。
(1) 中空金属球の作製
スペーサーとして、球形をした、1〜10の粒径を有する、発泡スチロール、アクリル、エポキシ系樹脂を用い、その周りにアルミ箔(厚さ15ミクロン、アルファミック株式会社)を巻いた後、約300℃から600℃にて熱処理を行い、スペーサーのみを除去し、中空金属球を得た。
(2) ポーラス金属の作製
その中空金属球を、直径1から5cm、高さ1から10cmの型(アルミナ系、イソライト工業製)に入れ、その型に、400から500℃で溶融した鉛(99.9%、株式会社ニラコ製)や半田(Wire Solder, Uchihashi Estec Co., Ltd.製)の溶湯を流し込むことにより、ポーラス金属を得た。
(3) 結果
外観は型どおりできあがっており、欠陥はみられなかった。この成形体のX線CTによる透視像から、型内にポアが均一に配置されていることが解った。X線CTによる断面図より、ポアの内部には溶融金属は流れ込んでおらず、ポアの形状が保たれ、且つ、連通孔のないクローズドポアを有するポーラス材料であることが解った。
(1) 中空金属球の作製
スペーサーとして、球形或いは六面体で、0.1〜10mmの粒径を有する、砂糖やアクリル樹脂を用いて、その周りに厚さ0.01mmから0.3mmの銅箔(99.9%、株式会社ニラコ製)を巻いて中空体を作製した後、これに小孔をあけ、水又はアセトンによりスペーサー材料を溶解し、中空金属球を得た。なお、一部には、300℃から600℃の熱処理も併用した。
(2) ポーラス金属の作製
その中空金属球を、直径が、3から5cm、高さが3から10cmの型に入れ、更に、直径0.025mmから1mmの銅細線(99.9%、株式会社ニラコ製)を型内に張り、中空金属の動きを制限するようにした。その型に、600℃から800℃で溶解したアルミニウム合金(アルミニウム:99.5%以上、大同軽金属株式会社製、シリコン等:99%以上、株式会社高純度化学製)の溶湯を流し込むことにより、ポーラス金属を得た。
(3) 結果
外観は型どおりできあがっており、欠陥はみられなかった。この鋳造体のX線CTによる透視像から、型内にポアが均一に配置されていることが解った。X線CTによる断面図より、ポアの内部には溶融金属は流れ込んでおらず、ポアの形状が保たれていることが解った。
以上詳述したように、本発明は、金属中空体からなるポア構成要素、マトリックス金属中に制御して配したポア構造を有するポーラス金属に係るものであり、本発明により、ポーラス金属中に分布するポア構造を、その大きさ、形状、及び材料中での分布状態を任意に制御した、クローズドポアを有するポーラス金属及びその製造方法を提供することが出来る。また、本発明の方法は、従来の、中空球体の焼結、或いは発泡剤の使用等による、ポーラス金属の製造方法によっては、達成することができなかった、材料中のポアの形状:大きさ、及び分布等を任意に制御することを可能とするものである。本発明の方法は、特別な鋳造装置を必要とすることなく、簡素な鋳造システムにも、大規模な生産システムにも対応することが可能であるため、幅広い用途への対応が可能である。また、本発明は、例えば、自動車、船舶、鉄道車両等の輸送機械の構造部材として使用することが可能な、衝撃吸収材、吸音、断熱、軽量化材料等の技術分野において有用なポーラス金属を製造し、提供するものとして有用である。
本発明のポーラス金属の製造工程の一例を示す概念図である。 本発明のポーラス金属の外観を示す。 本発明のポーラス金属の、X線CTによる透視図を示す。 本発明のポーラス金属の、X線CTによる断面図を示す。

Claims (10)

  1. 制御されたポア構造を有するポーラス金属を鋳造法により製造する際に使用するためのポア構成要素であって、(1)スペーサー材料及びその外側に配置した薄い金属からなる中空体又は該中空体からスペーサー材料を除去した薄い金属のみからなる独立した中空体から構成される、(2)上記薄い金属の一部に鋳造金属の進入しない小孔を具備する、ことを特徴とするポア構成要素。
  2. ポア構成要素が、薄い金属をスペーサー材料の外側に配置して中空に形成して作製されたもの、又は中空に形成した後、スペ−サー材料を除去することによって作製されたものである、請求項1に記載のポア構成要素。
  3. ポア構成要素を構成する薄い金属が、ポーラス金属を鋳造法により製造する際に用いるマトリックス金属の融点では溶融しない金属からなる、請求項1に記載のポア構成要素。
  4. スペーサー材料が、燃焼、溶解、又は気化することで除去することが可能な無機物、有機物又は高分子材料からなる、請求項1に記載のポア構成要素。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のポア構成要素を製造する方法であって、(1)薄い金属を、任意の形状を有するスペーサー材料の外側に配置して中空に形成する、(2)上記薄い金属の一部に鋳造金属の進入しない小孔を形成する、(3)任意に、スペーサー材料を除去する、(4)上記(1)〜(3)により、小孔を具備する、スペーサー材料及びその外側に配置した薄い金属からなる中空体又は該中空体からスペーサー材料を除去した薄い金属のみからなる独立した中空体を作製する、ことを特徴とするポア構成要素の製造方法。
  6. スペーサー材料を、燃焼、溶解、又は気化により除去する、請求項5に記載のポア構成要素の製造方法。
  7. ポア構造を、マトリックス金属中に制御して配置してなる、制御されたポア構造を有するポーラス金属であって、(1)マトリックス金属中に、ポア構造が、その形状、大きさ、及び分布が制御されて配置されている、(2)クローズドポア構造、又はクローズドポア及びオープンポア構造を有する、及び(3)マトリックス中に欠陥がない、ことを特徴とする上記ポーラス金属。
  8. 請求項1から4のいずれかに記載のポア構成要素を、マトリックス金属中に配置して、制御されたポア構造を有するポーラス金属を製造する方法であって、薄い金属の中空体から構成されるポア構成要素をポア構造形成手段として用いて、溶融金属を鋳込むこと、により、制御されたポア構造を有するポーラス金属を製造することを特徴とする上記ポーラス金属の製造方法。
  9. ポア構成要素を任意の手段で固定して、マトリックス金属と接触させる、請求項8に記載のポーラス金属の製造方法。
  10. 請求項7に記載のポーラス金属を構成要素として含むことを特徴とする、衝撃吸収、吸音、断熱、及び/又は軽量化機能を有する機能性構造部材。
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